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2018年10月18日 (木)

人口問題を考える

   今回は人口問題を取り上げてみます。日本の人口は2010年に12,806万人でピークに達した後、減少に転じました。戦後初めての総人口の減少です。

 国や地方財政と人口の問題とは切り離せません。これからの日本の最大の課題でとも言えるでしょう。戦後の占領時GHQは、戦前の日本が溢れる人口問題を抱えていて、そのはけ口を求めて満州に進出、そして日中戦争、大東亜戦争に至った点を重要視していたので、産児制限を基本とする人口対策を指示しようとしていました。しかも1949年まで250万人前後の出生数が続き、いわゆる戦後第1次のベビーブームと言われる状況が後押しをしました。


 しかしGHQの最高司令官マッカーサーは、アメリカにおけるカトリック教会の反対を恐れ、表向き直接指示を躊躇しました。そこへ当時積極的産児制限主義者であった、加藤シズエ議員(衆議院、のち参議院議員)に、その施策実現を期待しました。 

 当初二の足を踏んでいた吉田内閣も、最後には優生保護法による妊娠中絶に、経済的理由を認めることとなり、一気に産児制限の流れが出来てきました。これにより1953年の妊娠中絶数は100万件を超え、出産数の6割程度、この先ほぼ同数にまで急増して行きました。避妊の知識もあわせ向上していき、これにより出生数は急速に下降していったわけです。

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1967年には合計特殊出生率が2となり、厚生省が懸念を持ち警鐘を鳴らし始めます。ですがその後1971年からベビーブームの親から生まれた子供たちの、第2次ベビーブームが到来し、再び200万人を超える出生数を数えると、一気に産児制限の考えが復活しました。

 そして1974年第2次ベビーブームの終わる年、「子どもは2人まで」と日本人口会議が宣言を出しました。それはタイミング的には最悪でした。そしてとうとう、1990年合計特殊出生率が、戦後最低であった「ひのえうま」の年(1.58)を下回りました。これが所謂1.57ショックです。

1995年にはいよいよ労働生産年齢人口が減少に転じました。これによる影響は甚大です。財政的な影響は第1で、経済の担い手、働き手が減少していくため、それに伴い、税収の増加が見込まれないまま、雪だるま式に福祉の経費は増大します。

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 約600兆の国の資産が有るとは言え、まだ増え続けている1千数百兆の国と地方の借金を、どうやって返すことができるのでしょうか。加えて過疎化の進展、空き地や空き家の増大などさまざまな問題が山積してきます。

 人口政策は戦後最大の失政とも思われます。しかしながらそうは言っても、結婚や、子作り等個人的な問題に政治や行政が踏み込むのは、きわめて難しい課題です。それに社会が成熟していく過程では出生率の低下は、自然な流れかも知れません。

少子化と同時並行的に進むのが高齢化の問題です。一般論で言えば高齢化というのは長寿化であり、個人的には喜ばしいことです。ところが国や地方自治体には財政の問題として、大きくのしかかってきます。

 高齢化による年金や医療、介護費の増大は加速度的に進み、財政を逼迫させています。さらには生活保護費がこれに加わります。政治は票がほしいので福祉の充実を声高に謳い、財源を半ば無視した公約を掲げるのが常です。国民は甘い言葉につられ、そういった公約を掲げる候補に投票する傾向にあります。諸外国同様、衆愚政治化が進行していきます。

こうやって国や地方自治体の借金は、ますます増えていく懸念が強くあります。最後にはブーメランで、国民にそのツケが帰ってくるのは目に見えています。

 ですが今の仕組みでは、高齢者のツケは、一世代か二世代あとの国民に回るようなので、当人は気がつかず、またツケを回される若い人たちも余り関心を持っていないように思われますね。それは若年層の投票率に如実に現れています。しかし、あと10年か20年で破綻の時期が来るかも知れません。

 その対策待ったなしでありますが、人口の減少はもう停められません。どうすればその影響を最小にするか、国民の英知が求められています。

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