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2018年12月 3日 (月)

東名あおり運転事故の裁判始まる

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 例の東名高速自動車道でのあおり運転事故の裁判員裁判が始まりました。石橋被告は起訴内容とされた運転をしたことはおおむね認めましたが、弁護側は「危険運転致死傷罪は停車後の事故に適用できない」として無罪を主張したそうです。この事件の発生から起訴までを産経ニュースから引用します。

 「運転行為」を前提とした停車後の事故に危険運転致死傷罪が適用されるかどうかが最大の争点。弁護側は、同罪が成立しない場合の予備的訴因である監禁致死傷罪についても争う方針を示した。

 事件をめぐっては、神奈川県警が昨年10月、同法違反の過失致死傷容疑などで石橋被告を逮捕。横浜地検は石橋被告が複数回にわたって後続を走る夫妻の車の進路を妨害した行為が危険運転にあたり、停車後に起こった追突事故と因果関係があるとして、より罰則の重い同法違反の危険運転致死傷罪で起訴した。

 起訴状によると、石橋被告は昨年6月5日夜、走行中の萩山嘉久さん=当時(45)=のワゴン車に妨害行為を繰り返して追い越し車線上で停止させ、大型トラックによる追突事故で、萩山さんと妻の友香さん=当時(39)=を死亡させ、同乗の娘2人にけがをさせたとしている。

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 何とも痛ましい事故ですが、テレビの報道番組で元検察の人の意見として、上記記事の弁護人の指摘の通り、停車後の事故に適用されるかどうか、なかなか難しいとも要っていましたし、監禁致死罪も僅か2,3分の時間では、監禁と言えるかどうか、難しい判断だ、と言っていました。

 即ち、2人の死亡の事象や原因は明確だが、法的に被告を罪に問えるかどうか、難しいそうです。こういう事件に当てはまる、即ち事象を想定した法律がないと言うことでしょう。煽っていた途中で事故で死亡させたなら、間違いなく危険運転致死傷罪ですが、停車中だったから、ということです。いずれにしても2人も亡くなっているのですから、弁護士の言うとおりの無罪なんて事にならないよう望みますね。

 この石橋被告、産経新聞に以下のような書簡を送っていたそうです。以下に引用します。

 勾留中の石橋和歩(かずほ)被告(26)から10月、本紙記者に手紙が届いた。接見には応じなかった。

 便箋1枚に書かれた手紙は5行程度のもの。「俺と面会したいなら30万からやないと受つけとらんけん」(原文ママ)と金銭を要求しているような文章から始まり、取材については「人のことをネタにしている」との趣旨が書いてあった。

 なんとも拘留中の人間とは思えないふてぶてしさがあります。無罪放免にすると再犯の可能性が高いですね。

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 それにしても最近あおり運転の報道が目につきます。ドライブレコーダーの装備が普及してきたことにも因るのでしょうが、ドライバーにとっては煽られて事故でも起こしては、たまったものではありません。このかっとなって起こす事件や事故、他にも路上等での無差別殺傷や、スポーツでのコーチから選手への暴力など、最近話題に事欠きません。

 そう言えばゲームや漫画、また映画の世界でも暴力は日常茶飯事だし、それも以前より手の込んだやり方が増えていますね。お笑い芸人のバラエティーでも結構暴力的な芸が見受けられます。そう言うシーンをいつも見ていると、叩いたり殴ったり煽ったり、と言う行動が歯止めがきかない状態になってしまっていて、感情的になったときについ出てしまうのかも知れません。

 以前このブログでも指摘しましたが、加害者の人権は憲法に明記され、弁護士も仕事上必至になって弁護しますが、被害者はどう見ても置き去りにされているように感じてなりません。ご両親を亡くした娘さんが不憫でなりません。

 この事故で亡くなったご夫婦のお母さんが、テレビで二度とこのような事故が起こらないよう訴えていましたが、そのためにも被告を厳罰に処して、こういう事件を起こさない抑止力となるよう願うばかりです。

 

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