日本はドイツより謝罪が足りないのか?
同じ第二次世界大戦での敗戦国、日本とドイツ。共に戦後多大な謝罪と賠償を求められました。日本は7年弱の戦勝国米国の占領下で自虐史観を叩き込まれ、ドイツについては、何と言っても東西に分割占領統治され、分断された歴史は大きいでしょう。
両国とも、敗戦によるどん底の状態から、奇跡の経済発展をしてきましたが、1990年過ぎに日本はバブルの崩壊を経て、失われた20年を経験し、今漸く安倍長期政権の元で政治的にも経済的にも安定度が増してきています。一方ドイツも1990年には統一され、その後旧東ドイツの負の遺産により、20年弱の経済不況に喘いできましたが、2009年EUの発足と共にその中心国として、通貨統合の好影響もあり、経済的に大きく回復をしてきました。
このようにある意味似たような戦後の経過がありますが、現在外交的には異なる環境にいるようです。日本は先述のように米国に自虐史観を叩き込まれた影響もあり、軍の否定、それに繋がる戦前の諸々の文化や慣習の否定がスタートし、近隣諸国への謝罪外交を余儀なくされます。
ドイツも同様特にユダヤ人国家イスラエルへの謝罪を中心に、対戦国米英仏への謝罪と賠償は必要でした。しかしソ連の傀儡国家とも言うべき東ドイツの誕生と共に、それらの国の西ドイツへの対応は一挙に協力的に変わり、逆に東西冷戦への防波堤としての役割が課せられたというのが実態でしょう。
そう言った分裂時の不幸を乗り越え、東西冷戦の終結と共に国家統一もなされ、その後の歩みは先述の通りです。しかしまわりを見渡した場合、周辺国は皆民主主義国です。日本と同様対戦国だったソ連は今はロシアですが、国境は接していません。ですからまだ謝罪は足りない、謝れ、と言う国はありません。
一方日本の周りは、ロシアに加えて、南北朝鮮、中国(中共)です。中国、北朝鮮は共産主義国家、国家体制そのものが違います。ロシアは旧共産主義国家盟主国の名残が残る半独裁国家、そして無法国家韓国です。
リベラル(筆者はこの言葉が嫌いです、なぜならイメージが全く違うからです。ですから本当は極左や反日左翼と言いたい)はよく、「ドイツはきちんと戦後対戦国や被災国に謝罪している。日本はしていない。ドイツを見習え。」などと言いますが、相手は皆民主主義国、分ってくれる国なのです。
しかし日本の相手は対戦国の英米欄を除いて、周辺国は前述のような国々。南北朝鮮は日本と戦うどころか、日本の統治下だったのに、GHQが韓国に戦勝国待遇を与えたために、戦時賠償の擬似的対象ともなったようです。
韓国の朴槿恵前大統領は、「加害者と被害者と言う歴史的立場は、千年の歴史が流れても変わることがない」、と言う迷言を残しましたが、謝っても謝ってもまだ謝れという国です。中国、北朝鮮、ロシアも一筋縄では行かない国家です。これを持って「ドイツは十分謝罪した、日本も見習え」とはよく言えたものです。
いくら迷惑だろうが、嫌おうが、地理的関係は動かせません。ここは安倍政権に頑張っていただいて、本当に「戦後レジュームからの脱却」を成し遂げていただきたい、と強く思います。そのためにも、日本国内で跋扈し、安倍政権の足を引っ張る反日極左連中の影響力を、何とか抑えるために、発信していきたいと思う次第です。
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