政治には智を働かせ、情に流されず、意地を通そう
「智に働けば角が立つ 情に棹させば流される 意地を通せば窮屈だ、とかくに人の世は住みにくい」、有名な夏目漱石の小説「草枕」の冒頭の一節ですが、住みにくいこの人の世でも、出来るだけ安全、安心に住めるように、と願うのが人情であり、また政治の役割でもあります。
そして今の世の中、世界は国という単位で区切られていて、それぞれの国が主権を持ち、自国と自国民の安全と安心を担保するよう制度化され、政治はその役割を負っています。
この国の主権を守り安全を担保するのが、政治であるならば、冒頭の小説の一節のように嘆いていても前に進みません。智を働かせ、情に流されず、ある程度の意地は通さねばなりません。
ところが今の日本の政治の現状を見れば、背筋が寒くなってしまうのは筆者だけでしょうか。特に野党の対応は、智を捨て去り、感情にばかり訴えて、スキャンダル追及と審議拒否や審議引き延ばしに意地を通す姿が、目について仕方がありません。
最近の憲法審査会に対する野党の対応も同様です。憲法という国の最高法規に関する審議は、立法府としても最も重要な審議案件なのに、立憲民主党など5党1会派は欠席しました。欠席の理由は「憲法論議の環境が整っていない」と言うことだそうですが、何を持って環境が整っていないと強弁するのか、単に憲法改正をしたくないという思いが根底にあるのは見え見えです。
以前にもこのブログで取り上げましたが、憲法改正の意志決定権は国民投票にあり、国会議員は発議をするだけです。国民に意志決定のチャンスを与えないのは、それこそ選択権の自由を奪う憲法違反だと思います。このことを国会議員、特に野党議員は重く受け止めるべきでしょう。
近隣諸国との外交、特に韓国とはそうした考えを貫き通すことが必要ですし、中国、ロシア更には米国にも、こうした基本的姿勢で以て外交展開していくことを望みます。同時に防衛政策にも同様な理念で取り進めることを強く望みます。
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