« 自国メディアを批判する文政権 | トップページ | 河野外相談話、日韓関係転換の引き金に »

2019年7月19日 (金)

日本の格差問題、その現実は?

Img_column_pro004_16_01  格差の問題がたびたび社会問題や政治課題として取り上げられます。日本の左翼人は日本は格差社会だ、あるいは格差が拡大している、とよく騒ぎ立てます。小泉政権以降の新自由主義や、最近ではアベノミクスの企業優遇政策などを取り上げ、政府の政策にその責を問う論調があります。

 ただ冷静に見れば、小泉政権時代以前から拡大した、世界的な自由貿易を柱とするグローバリズム化が、海外の低賃金による安価な製品の内外への拡散を促し、その結果として企業の海外移転の加速と、国内企業内の賃金抑制のための非正規雇用を生み出したといえるでしょう。そういう意味ではそれまでの一億総中流の社会から、正規、非正規による格差は顕在化したのは事実でしょう。

 しかしその時、企業も政府も無策で成り行きを放っていたら、グローバリズムの波の中で、日本企業の多くは壊滅していたに違いありません。その後の民主党政権下の日銀による金融政策の失敗に起因する超円高が、さらに企業を追い詰め海外移転と賃金抑制を加速させました。左界隈の論者はそのことには口をつぐみます。

 アベノミクスはむしろその民主党政権の尻拭いをし それを修正した結果、円高は修正され、株価は上がり、企業業績は好転し、失業率は低減し、求人有効倍率大卒求人倍率は史上最高となっています。左側の人は株価や企業業績の向上は金持ちに対してのみ見返りをもたらす、金持ち優遇政策だと言いますが、民主党時代の方が良かったとでもいうのでしょうか。

 ここで世界に目をやれば、中国を代表する社会主義独裁国サウジアラビアのような宗教独裁国、そしてアフリカなどに多くみられる指導者による独裁国。これらの国は独裁の中枢を占める人たちによる、富の集中が起きており、一般大衆や底辺で苦しむ人との格差は天文学的数字となるでしょう。

Nichi_kakusa  そして自由主義国の世界でも、アメリカに代表されるように、金融やITのリーダーたちは、巨万の財をなしています。日本は大金持ちに対する嫉妬も絡んだ否定感がありますが、アメリカはアメリカンドリームという言葉が示すように、むしろ喝采する雰囲気を持ちます。

 企業以外のいい例が、スポーツ選手の報酬です。特に野球やバスケット、アメフトのように多くの観客を動員するボールゲームでは、数十億の年俸受領者が山ほどいます。最近テニスで大坂なおみ選手の優勝で日本でも明確になった、全米オープンでの優勝賞金は四億円を超えます。テニスやゴルフなどは個人ゲームで成績に報酬は直結します。そしてその賞金額は有名タイトル戦であればあるほどかなり大きいといえます。

 起業家であれスポーツ選手であれ、自由社会では傑出した業績や能力を発揮すれば、報酬は多いのはうなずけます。問題はその金額が天井知らずのうなぎ登りだということでしょう。起業家はもちろん金が金を生む資本主義の利点を利用して、資産を膨らませます。 スポーツでも選手の背景には競技場経営者、スポンサーなどの企業がついていて、有名選手を獲得することにより、その業績アップにつながりますから、少数の逸材をめぐって獲得ゲームが展開され、高報酬につながるという構図でしょう。

 いずれにせよ、世界中どこでも一部の高額報酬受領者と多くの相対的低報酬者たちの社会があり、後者の中でいくつかの階層があるというのが現実です。その幾つかの階層の中で一般的に言えば自由主義国では努力すれば上の階層に行くことはできるでしょう。

 左側の人はそこを否定します。しかし考えてみてください。上に述べた独裁国家でそれができますか。貧困階層は犯罪以外に、どんなことをしても這い上がれません。犯罪は一歩間違えれば死を意味します。それに独裁国家でなくてもバングラデシュやミャンマーのような国では同様に貧困層が簡単には這い上がれません。上もまた貧困ですから。

 日本は貧困といっても、生活保護もありその金額だけでもこれらの国の一般国民の収入をはるかに上回り、間違いなく上流階級に位置するでしょう。貧困とは相対的なものです。そして日本はGDP世界3位でもトップの資産家は世界41位の柳井正氏まで出てきません。そうです、格差は確かにありますが、世界的に見れば左側の人が言うような格差社会とは言えないでしょう。

Images-1_20190719125101  要は政権批判をしたいがために、格差を声高に言っているに過ぎないでしょう。一度アフリカのエリトリアやソマリア人として、又は中国で農民工として生活してみればよくわかるのではないでしょうか。

 そして問題の本質はその人が努力したかどうかを正当に評価する仕組み作りと同時に、子供時代の環境がその人の経済的地位に影響する傾向があることから、母子家庭や私生児、孤児に対する制度の確立。つまり失った親であれば親と同等の行政の支援、分かれたあるいは生物学的実親に対しては養育支援の強制など、制度上の抜本的改正をして、貧困の芽をつぶすことが肝要だと思います。

 また非正規労働者の生まれた要因、それは諸外国との賃金格差だとすれば、その解消は生産性の向上しかありません。これはかなり難しい課題でしょう。逆にいま日本の一番の問題でもあります。官民一体となって解消しなければなりません。格差社会だと政権批判しても前に進みませんね。その処方箋でも出してもらいたいものです。

(よろしければ下記バナーの応援クリックをお願いします。)


保守ランキング

(お手数ですがこちらもポチッとクリックをお願いします)

にほんブログ村 政治ブログ 保守へ
にほんブログ村

« 自国メディアを批判する文政権 | トップページ | 河野外相談話、日韓関係転換の引き金に »

社会」カテゴリの記事