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2019年9月26日 (木)

小泉進次郎に語ってほしかった「セクシー」じゃない話

As20190923001463_comm  今回は上武大ビジネス情報学部教授、経済学者の田中秀臣氏のコラム『小泉進次郎に語ってほしかった「セクシー」じゃない話』を取り上げます。

就任以来、何かと話題になる小泉進次郎環境相だが、外交デビューでの「セクシー発言」が物議を醸している。その報道では発言を切り取られていて、経緯が伝わっていないという批判も確かに理解できる。ただ、セクシー発言の説明が「やぼ」だとしても、世界に向けて話すべきことが進次郎氏にはあったはずだ。

と言う文言で切り出す田中氏の記事が以下に続きます。

 小泉進次郎環境相が、国連総会の環境関連会議に先だって行われた共同記者会見に関するロイター通信の報道を、テレビ朝日が次のような見出しをつけて報じた。

「気候変動問題はセクシーに」小泉大臣が国連で演説

 またハフィントンポスト日本版も『小泉進次郎・環境相、気候変動への対策は「sexyでなければ」ニューヨークで発言』という見出しを付けている。

 小泉氏が英語で記者たちに述べた発言であり、具体的には「気候変動のような大規模な問題に取り組むには、楽しく、クールで、そしてセクシーでなければいけない」というものだった。この「セクシー」部分は、ロイターやテレビ朝日、ハフポスト日本版でも同じだが、実は隣に同席した国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)の事務局長だったコスタリカの外交官、クリスティアナ・フィゲレス氏の発言を引き取る形で述べたのである。

 もちろん、この場合の「セクシー」は性的な語感よりも、かっこいいというニュアンスで使用されている。また、テレ朝の見出しだけ見ると誤解するが、小泉氏の「セクシー」発言は、国連での演説ではなく、記者会見で出たものだ。

 ちなみに、フィゲレス氏は「環境対策をセクシー」にというのが従来の持論だ。例えば、若い人の消費スタイルについて、二酸化炭素を排出抑制する低炭素な商品や、脱炭素化社会に向けた商品などへの需要に転換することを、フィゲレス氏は主張している。

 そのライフスタイルの転換が、セクシーである方が若い人にも受け入れやすく、若い人が消費の変化を主導しやすい、というのがフィゲレス氏の持論である。フィゲレス氏の「セクシー」という言葉も「かっこいい」「イケてる」を意味する。

O0700040014597518971  ところで、「セクシー発言」で注目すべき点が二つある。一つは、小泉氏が相変わらず「かっこいいこと」は言うが「薄っぺらい」という点だ。

 確かにインターネットでは、上記の報道が「切り取り記事」で印象操作を伴うという指摘がある。だが、元々のロイターの記事を読むと、フィゲレス氏の発言を小泉氏が援用しようがしまいが、趣旨には関係ないことが分かる。

 要するに、気候変動対策を、セクシーでもクールでも「楽しく」でも、表現上では何とも言えるが、小泉氏は言うだけで、日本政府は積極的に気候変動問題に対処していない、ということをロイターの記事は言いたいだけだ。簡単に言えば、小泉氏の薄っぺらさ、実体の伴わない点を指摘しているのである。

 もう一つは、テレ朝、そして朝日新聞をパートナー企業に持つハフポスト日本版の報道の仕方にある。つまり、これら朝日系列のメディアが小泉氏に批判的な外信記事を紹介したということだ。今までは小泉氏の動向を批判的に言及した印象があまりなかっただけに「新鮮」である。

 朝日新聞社による直近の全国世論調査では、「ポスト安倍」にふさわしい政治家として小泉氏がトップに挙げられ、2位の石破茂元自民党幹事長が水をあけられる状況が続いている。ひょっとしたら、「朝日的なるもの」では、そろそろ小泉氏をここでけん制しておく必要でも出てきたのかもしれない。

 朝日に限らず、日本のメディアの報道姿勢は基本的に「悪魔理論」である。あくまで正義はマスコミで、悪は政府であった。

 これまで、安倍政権とわりと距離を置く発言をしてきた小泉氏が入閣したことで、初めはご祝儀的に高めておきながら、後で地に叩き落とすという、いつものウルトラワンパターンな日本メディアのお家芸を発揮するのだろうか。今後の推移がどうなるか興味深い。

 さて、小泉氏のセクシー発言が「薄っぺらい」というか、「ええかっこしい」だな、という点は先ほど指摘した。「薄っぺらい」とか「ええかっこしい」という、筆者のような率直な言葉こそ使っていないが、ロイターの記事も先述のように同様の趣旨であろう。

 小泉氏はセクシー発言の中で、1997年に採択された京都議定書以来、目立った行動も強いリーダーシップも日本政府は取ってこなかったという趣旨を述べたうえで「今この場から変わる」と宣言した。だが、ロイターは、この小泉発言には何の具体性もないと指摘している。

 データを見ると、日本は、先進7カ国(G7)の中で唯一新しい火力発電所を増やす計画があり、アジアにその火力発電を輸出していることがその理由だという。国連のアントニオ・グテレス事務総長やフィゲレス氏らの「行動こそ重要である」という旨の発言を援用までしている。

 特に、グテレス氏は直近の演説で「格好のいい演説(Fancy Speech)よりも行動が重要」という旨の発言をしていた。ロイターはまさに小泉氏の発言を「格好のいい演説」あるいは「しゃれた演説」そのものとして捉えたのだろう。

 日本のエネルギー対策は、日本国民の生活と同時に、世界の環境問題との利害調整の中で追求されている。小泉氏が述べるべきは、ええかっこしいのセクシー発言よりも、自国の立場に関する丁寧な解説だったろう。

 あるいは、彼が本当に日本のエネルギー政策を大胆に転換させたいならば、その点を具体的に話すべきだったのではないか。小泉氏のセクシー発言は本当に空虚な発言そのものである。

 小泉進次郎氏が今までも大衆受けする「格好いい」発言をしてきたのは事実です。そして今までは政権中枢に身を置いていない気軽さもあって、そういった発言もできていたのでしょう。政治を深く読み解かない国民にとっては、抽象論でも、うわべだけの言葉でも、若く人気のある政治家が言うのだから、拍手してきたのでしょう。

 しかしこれからは大臣としての力量が問われます。理想論ではなく、現実に立脚した、しかも効果と実現性の高い政策を周りを説得しながら立案実行しなければなりません。

 まだ若い彼にはこれからその能力を身に着けることも可能でしょうが、その気にならなければ今までと同じ「薄っぺらい」ままで終わるかもしれません。人気先行の小泉氏を見る専門家の目は厳しいと思います。

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