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2019年10月13日 (日)

国境最前線の島守る体制整備を

2_20191013144001  今回は東海大学教授・山田吉彦氏の「国境最前線の島守る体制整備を」(正論10/7)を取り上げます。韓国人観光客の大幅減少に見舞われている対馬の現状と問題点が述べられています。

 韓国の文在寅政権下における反日的な政策の影響が国内の一部地域の経済、社会に影響を与えている。その影響が顕著なのは、国境の島「対馬」(長崎県)である。韓国からの距離は約49・5キロ、高速船が約70分で結んでいる。昨年、対馬を訪れた韓国人観光客数は、約41万人に上った。2017(平成29)年の韓国人観光客による島内消費額は、約79億4千万円となり、島の経済は韓国人に依存する体質になっていた。しかし今年に入り急速に韓国人観光客の来訪は減少している。7月は前年比約4割減、8月は約8割減となり、この2カ月間の島内消費額は約10億円の減額と試算された。

≪対馬の現状に目向けたい≫

 韓国人観光客が急増したのは、2005年愛知万博が開催されるのに当たり期間限定で韓国から日本への90日以内の観光目的の滞在にビザが不要になってからである。翌年、この期間が無期限に延長され、韓国に最も近い対馬に観光客が押し寄せたのだ。

 半面、対馬では、自衛隊基地の周辺の土地が韓国資本に買われ、ホテルが建設されるなど、安全保障上の問題も起きた。また、対馬市の北部にある比田勝港の出入国者数は月平均5万人を超え、2017年度、全国の港の中で最も出入国者の多い港となり、入管、税関、検疫の担当者は、急増した出入国者への対応に苦慮した。

 韓国人観光客の急激な増減は、島の経済を混乱に陥れた。そのような対馬の窮状を見かねて、韓国人旅行者問題などに警鐘を鳴らしていた自民党議員による「日本の尊厳と国益を護る会」は、政府に対し対馬振興法(仮称)を制定し国防上重要な自衛隊基地周辺土地の国有化や国内旅行者の航空運賃を引き下げることを要望した。

 日本の防衛体制を考えるにあたり国境の島や沿岸部に日本人が安定して生活を営むことができる環境を作ることが欠かせない。政府は国境の島々において安定した人々の暮らしが国土、国家の主権を守ることにつながることを考慮し、2016年4月に有人国境離島法を制定した。

 同法では、創業支援や雇用確保のための補助金制度、島と近隣の主要都市を結ぶ航路・航空路の島民運賃の低減を図る施策などが盛り込まれている。

≪人々の暮らしが主権を守る≫

 対馬ではこの補助制度を使い2017年には77人の雇用が増えたが、地域経済の振興までは結び付いていない。早急に韓国人観光客に頼らない地域の再構築をしなければ国境の島の社会が崩壊しかねないのだ。自民党議員の提案も考慮し速やかな対応が必要である。

 韓国人旅行者の減少と合わせ、さらに深刻な問題が対馬に忍び寄っている。

 10月2日早朝、北朝鮮は日本海に向け弾道ミサイルを発射した。島根県隠岐諸島沖のわが国の排他的経済水域(EEZ)内に落下したとみられる。この海域は、好漁場として知られる大和堆(やまとたい)海域に近く、この日も石川県のイカ釣り漁船が10隻ほど出漁していて極めて危険な状況だった。

 北朝鮮のミサイルは、すでに韓国と日本の全土を射程圏内に入れていると考えられる。このような東アジアの安全保障にとって危機的な状況にある中で、韓国は日本との間の「軍事情報包括保護協定(GSOMIA)」を破棄しようというのだ。

 この協定は、2010年、北朝鮮が韓国の延坪島を攻撃した事案を契機に、日米韓の3カ国が防衛体制を確立するために軍事情報の保護を目的とした枠組みである。北朝鮮がミサイル実験を繰り返す状況下において、GSOMIAを破棄するということは、日米韓3カ国の防衛協力の終焉(しゅうえん)を招き、東アジアの秩序を崩壊させることにつながる。

≪わが国全体の問題につながる≫

 北朝鮮、その支援国である中国と韓国が密接なつながりを持つようになり、わが国の防衛ラインは韓国とわが国領土との間の対馬海峡に置かれ対馬が国境の最前線になるのだ。すでに中国は、日本海にも1千隻規模の漁船団を送り込み海域侵出の布石を打っている。韓国の外交姿勢を冷静に分析し、日本の外交、防衛体制を再構築しなければならない。

Images-7_20191013144101  とはいえ、わが国の防衛力の増強には限界がある。国民が安全保障上の危機を感じ、防衛力、警備力を支持するとともに、生活の中で国境地域の社会の安定や振興を支援する体制構築が必要である。そのためには、政府による支援策のみならず、国民全体が対馬などの国境の島に目を向け、旅行や島の物品を購入するなどの日常的な経済的支援が有効である。

 対馬での韓国人観光客の問題は数的増加を最優先にしたインバウンド戦略に警鐘を鳴らしている。多数の外国人観光客を受け入れるには、社会体制を整備する必要がある。まずは国家の主権を守り、治安を維持するための施策の充実を優先しなければならない。

 国境の島で起きている問題は、いずれわが国全体の問題になることだろう。

 このコラムでは二つの重要な提言がなされています。一つは外国人観光客に地域の経済を頼るのはいいが、一国だけに集中して頼る場合のリスク。対馬だけではなく九州のいくつかの観光地も同じ問題を抱えています。氏の言う通り官民一体となった経済的支援は必要でしょう。

 もう一つは国境最前線での防衛の問題。対馬はその最重要地域でもあり、対馬に限らずこのような状況の地域には、しっかりした戦略的な防衛体制を構築することは言を俟たないでしょう。そのためのさらなる法整備が待たれます。

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