東日本大震災への海外からの支援とコロナの対応
今日は東日本大震災の発生から9年目、1万5千人超の死者を出した未曾有の災害。メディアはこぞってその復興の足取りを報道しています。復興が進んで活気を取り戻した地域や、復興ままならず今もその爪痕が色濃く残っている地区など、その状況は様々です。あれだけの大災害ですから完全に元通りにするのは無理かもしれません。少子高齢化の波も伴って多くの地域で人口も減少しているようです。
実はこの災害が発生したとき、私は海外で仕事についていました。時差の関係で朝の食事時間にBBCのニュースで報道されるのを見ました。初めは何かパニック映画の映像かとも思いましたが、それが日本の大津波の映像と知った時、大変なショックでした。今でもその時の衝撃は忘れません。遠く離れていてもそうした状況ですから、国内にいた人の驚きや恐怖はさぞかし凄まじいものだったと思います。ましてや被災された方の恐怖はとても言葉では表せません。
その時私はその国で外国人だけの居留区に住んでいましたが、なんとその日のうちにフランス人の女性が、義援金カンパをするために訪ねてきたのです。日本人会のカンパより早く。これにも驚かされました。その後台湾をはじめ各国から次々に義援金が寄せられているというニュースを耳にしましたが、この時のフランス人の行動には本当に頭が下がりました。
こうした義援金やアメリカ軍の「トモダチ作戦」のような、大災害に見舞われた日本に対する各国の支援には、感謝の念が堪えません。日本もニュージーランド地震やその他の災害の際に、義援金等の支援をしています。私も日赤を通じて、国内の地震も含めて何回かカンパをしました。
一方同じ災害(と言えるかどうかは分かりませんが)でも「疫病」である今回の新型コロナウィルスでの対応は少し違うようです。発生源の中国ではすでに3千人を超える死者が出ています。感染者は8万7千人超ですから、東日本大震災で直接被災した40万人と比べても意味がないかもしれませんが、それにしても相当の数です。
この「疫病」災害に対し、日本や韓国からマスクの支援はあったものの、義援金等の支援についてはあまり耳にしません。一つは各国とも同様感染者が広がっていることもあるでしょう。しかしもう一つは中国における「初動」の遅れや政府や自治体の「隠ぺい」のために、ここまで世界的に拡散した、と言う他国の思いも強いのだと思います。
アメリカは早い時期から中国人や中国滞在者の入国を制限しました。他の国も続々同様の処置をとり、遅ればせながら日本も全面的に入国の規制をしたところです。アメリカの国務長官ポンぺオ氏は「武漢ウィルス」と名指しで発言し、最近麻生副総理も「武漢ウィルス」と言い切りました。
このように地震などの災害と違い、他国にまともに悪影響を与えているため、支援などと言う発想が浮かばないのでしょう。むしろ大迷惑を被っているのですから、損害賠償を要求したいくらいでしょう。
しかし中国はすでに収束のきざしのデータが示されていて、それをもとに政府もそう捉えているようです。数週前に「中国は世界の公衆衛生のために多大な努力をし、犠牲を払ってきた」と言うように自我自賛ともとれる外相発言があったり、一部の人は「発生源は中国ではない」と言う強弁をしたりしています。今後ますますそう言った発言が増えるのではないでしょうか。本当に損害賠償請求をしたいものです。
(よろしければ下記バナーの応援クリックをお願いします。)
(お手数ですがこちらもポチッとクリックをお願いします)
« 新型コロナ、対応は「自主性」をもって行動すべき | トップページ | パンデミック表明、求められるは冷静な対応 »
「社会・政治」カテゴリの記事
- 池田信夫氏:G7に日本以外皆LGBT差別禁止法があるというのは「嘘」、などの「LGBT法案って何?」と言う問答集公開(2023.05.08)
- 「赤字路線の拡充を」:センチメンタルに人に訴え、世論形成するメディアに騙されるな(2022.11.01)
- 中国、韓国だけではない「歴史捏造」で民衆洗脳が広がる世界(2020.06.13)
- 安倍批判だけで稼いでいる「室井佑月氏」、中身は矛盾と勘違い満載(2020.04.30)
- 国を亡ぼす少子化問題、少子化対策の制度設計を急げ(2020.04.07)