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2020年5月

2020年5月31日 (日)

香港問題、米中の激突の中、民主国家として日本のとる態度は?

News3990467_50  中国共産党は全国人民代表大会(全人代)で、反体制派を取り締まる「国家安全法」を、香港で新たに導入する決定を採択しました。このニュースは日本でも大きく取り上げられ、当の香港のみならず、台湾でも野党を含めて非難の嵐が巻き起こっています。

 そしてもちろん民主国家の雄を自任するアメリカは、トランプ大統領を筆頭に大々的な非難を繰り返し、香港への優遇処置の撤廃に言及しました。それに対し日本は「憂慮」を表明しただけで、米英の態度とは一線を画しています。

 このアメリカの非難に中国は当然反発しています。貿易戦争、コロナ非難合戦に続く米中のこの問題の争点を、ジャーナリスト長谷川幸洋氏がzakzakに寄稿した記事から引用します。タイトルは『習政権「米との激突は不可避」とみて強硬策!? 「国家安全法」で香港締め付けを強化する中国』(5/30)です。

 中国が、香港への締め付けを一段と強化している。中国共産党は全国人民代表大会(全人代)で、反体制派を取り締まる「国家安全法」を、香港で新たに導入する決定を採択した。

 これが実現すれば、デモや集会はもちろん、ネットでの中国批判も摘発され「一国二制度」は崩壊したも同然になるだろう。香港では抗議のデモも起きたが、米国や台湾などへ移住を目指す市民が急増している、という。

 なぜ、習近平政権は、ここで強硬策に出たのか。

 香港は9月に議会に相当する立法会選挙を控えている。2019年11月の区議会選挙でボロ負けした習政権が「悪夢の再来」を恐れた点が1つ。再び負けるようなことがあれば、政権が決定的打撃を被るのは避けられない。

 それ以上に重要なのは、習政権が「米国との激突は不可避」とみて、力でねじ伏せる方針に転換した可能性だ。

 これまでは曲がりなりにも、民主派勢力の取り締まりは香港の特別行政府に任せてきた。北京政府が直接、弾圧に乗り出せば「米国が黙っていない」とみたからだ。

 昨年は米国との貿易交渉も進行中で、米国を必要以上に刺激するのは避けたかった。だが、新型コロナウイルス問題で事態は変わった。

 交渉が終わったわけではないが、「世界が大恐慌以来の不況に突入する」とみられるなか、貿易交渉の重要度は下がっている。「街中が大火事になっているなら、小屋が燃えても大した意味はない」のと同じだ。

 中国共産党の重要文書が相次いで欧米メディアに流出し、政権基盤も揺らいでいる。そうであれば、「この際、強硬策で求心力を回復しよう」と考えたとしても、おかしくない。

 ドナルド・トランプ米政権はどうするのか。

 手綱を緩めるどころか、さらに習政権を追撃するだろう。そのサインもある。米国防総省が5月20日、新たな対中政策文書を発表し、習政権を厳しく批判したのだ。

 「中国に対する米国の戦略的アプローチ」という表題が付けられた16ページの報告書は「1979年の国交樹立以来、米国は中国が経済的、政治的、社会的に開かれ、国際社会で責任ある国になるという前提で政策を展開してきた」と書き出している。

 そんなアプローチは、「経済的かつ政治的改革を圧殺する中国共産党の意思を過小評価していた」と反省したうえで、「トランプ政権は中共の意図を目を見開いて分析し、摩擦の激化も覚悟しつつ『競争的アプローチ』を採用する」と宣言した。

 見逃せないのは、「静かな外交が成果を出せないなら、米国は自国の利益を守るために、適切なコストも費やして、対中圧力を強め、必要な行動をとる」と断言した部分だ。言い換えれば、「軍事的オプションも辞さない」とも読み取れる異例の表現だった。

 トランプ政権がここまで腹を固めたとなると、習政権も後には引けないだろう。香港問題は新型コロナと同じく、米中関係最大のホットゾーンになってきた。

 長谷川氏の言う通りだとすれば、かなりきな臭い様相を帯びて来ていることになりますが、トランプ大統領も中国報道部も、口先外交に長けている点は衆目一致するところですから、一気呵成に険悪化に進むことはないでしょうが、かと言って侮ることはできません。トランプ大統領は大統領選挙を控えて矛を収められない、習近平主席は長期政権の足場を固めたい、両者の思惑がぶつかり、ともに簡単には引けない状況です。

 アメリカは香港が中国に返還された1997年に「香港政策法」を、昨年中国の香港に対する逃亡犯条例改正案の成立の動きへのけん制がきっかけとなり「香港人権・民主主義法」を、成立させ中国の動きを監視してきました。今回の中国共産党の「国家安全法」の香港適用は、まさにこの法の下での香港への優遇処置停止を容認するものとなります。以下にその内容をNHKニュースから引用します。

トランプ大統領は29日、ホワイトハウスで中国政策について会見し、中国が香港で反政府的な動きを取り締まる「国家安全法制」の導入を決めたことについて、「一国二制度を一国一制度に変えた」と批判しました。

そのうえで、これに関わった中国と香港の当局者に制裁を科す方針を示すとともに、アメリカが国内法で香港に認めた貿易面などの優遇措置の停止に向けた手続きを始めると明らかにしました。

対象については、「犯罪人の引き渡しから輸出管理までアメリカと香港との取り決めの全般にわたる」としています。

Img_c45353c8c3019b878f33d4d8c28c62aa1138  当の香港ではこうした動きに対してどう反応しているのでしょうか。香港の活動家で「民主化の女神」と呼ばれている周庭(アグネス・チョウ)氏に対する、福島かおり氏のインタビュー記事がhanadaプラスに掲載されていますので以下に引用転載します。

(福島香織)パンデミックの猛威は世界中でまだ続いているが、香港は感染者がゼロの日が続き、新型コロナ肺炎感染予防を理由とした規制が少しずつ緩和し始めている。

香港が新型コロナ肺炎の感染拡大を意外に早く抑えこむことに成功した秘密はどこにあったのか。そして、新型コロナ肺炎の鎮静化に伴い、香港の自由と民主を求めるデモは再び力を盛り返し、秋に予定されている立法会選挙の結果につながっていくのだろうか。

香港の社会運動家で、香港自決派の政党、香港衆志(デモシスト)常務委員の周庭(アグネス・チョウ)さんに、電話でインタビューした。

習近平は手を緩めない

──いま、香港の新型コロナの状況はどうなっているでしょう?

周庭 全体としては落ち着いてきています。香港政府の話が事実だとすると、日本を含め、ほかの国と比べても、状況はさほど厳しくありません。5月11日まで23日間、新たな域内感染者はゼロでした。

ですが、それは「香港政府の政策がよかったから」という評価にはつながっていません。それよりも香港政府は「防疫」の建前で、緊急の政策やルールを整備したのですが、それを悪用して、昨年から続くデモの支援者たちに圧力をかけているように思います。

たとえば、レストランの営業時はテーブルとテーブルの距離は最低1.5メートル開けるというルールを作りました。4人以上の人が集まると、全部違法集会になるという法律もできました。

香港政府は「防疫」という理由でこういう規則をつくるわけですが、実際はデモシンパのレストランやデモ支持者を集中的に取り締まるため、弾圧に利用されている気がします。

日本の人たちは、新型コロナ肺炎の感染拡大を防ぐために合理的な措置を取っていると思うかもしれませんが、こうしたルール、法の執行のやり方をみると、すごく非合理的で不公平なのです。

3月末から導入された5人以上の集会禁止法も、香港のデモ派の若者たちの取り締まりに悪用されていると思います。

ひたひたと進む香港の監視社会化

――気になるのは、新型コロナウイルス対策として、感染者の監視のやり方です。香港への入境者に対して、QRコード付きリストバンドとGPSで隔離期間中に外に出たらわかるようになっていて、しかも隔離期間中に外に出たら罰金2.5万香港ドルに禁固6カ月と厳しい罰則も科されます。新型コロナ肺炎後の監視社会化につながりそうで、ちょっと怖いんですが。

周庭 あのシステムは抜け穴がいっぱいあります。香港のメディアでも報じられていますが、パスワードの発行が遅れたり、簡単に腕から外れたりして、十分に機能していません。リストバンドをしたまま、普通にスーパーに行ったりレストランに行ったり、隔離施設から逃亡したりする人がたくさんいます。

結局、隔離指示に従うかどうかというのは、その人の意識次第なんですよ。あの政策自体はあまり有効ではないと思います。今回のコロナ対策については、政府はあまり大したことをやっていません。 

それより、香港警察がもともとやっているデモ参加者に対する盗聴や、メールやSNSへの侵入やハッキングのほうが怖いですね。デモに参加して捕まったときに没収した携帯電話やパソコンのデータを悪用されたり、そっちのほうが香港の監視社会化の例だと思います。

中国は法治国家ではない

──最近、中国の中央政府駐香港聯絡弁公室(中聯弁)の駱恵寧主任が、国家安全条例の成立を急ぐように公式に発言しましたね(編集注:インタビュー時は成立前)。2003年のSARSのあとも国家安全条例を成立させようという圧力がありましたが、新型コロナ肺炎に乗じて、今度こそ中国は本気で国家安全条例を成立させるつもりじゃないでしょうか。これは、逃亡犯条例改正以上に香港にとっては危険じゃないでしょうか。

周庭 国家安全条例は本当に怖いです。新型コロナがあってもなくても、中国は今年、基本法23条に基づく国家安全条例の成立をやろうとしていたと思います。国家安全条例をつくれば、国家政権転覆煽動罪や国家分裂罪のような罪で、民主活動家や中国に批判的な人たちを政治犯として捕まえることができます。

最近、香港の立法会で親中派が本当にやりたい放題なんです。議席の過半数を占めていますから、通したい政策はがんがん通せる。国家安全条例を含めて、次々と香港をコントロールしようとするような法律を可決しようという動きが出ています。たとえば国歌法が審議されて決まりそうになっていて、それに民主派議員が一所懸命抵抗しています。

――中国は香港の憲法を自分たちの都合の良いように解釈して変えてしまったのです。香港政府はこれに抵抗もせず、あっさりこの変更を受け入れてしまいました。これはあまりにひどいですね。

周庭 このやり方をみれば、中国政府は自分たちを法治国家だという資格はないと思いますね。自分の好きなように憲法や法律を解釈したりしたら、法律が存在していないと同じでしょう。中国が法治国家でないという証です。逃亡犯条例改正、国歌法、国家安全条例、全部香港の法治を破壊する危ない法律です。

もちろん、国家安全条例があってもなくても、すでに香港警察は中国の公安警察のように、いろんな理由をこじつけて、市民を逮捕したり弾圧したりしています。でも、この条例ができれば逮捕する理由、弾圧する根拠がもう一つ増える、ということです。逃亡犯条例改正も国歌法も国家安全条例も、全部私たちにとっては認められないものです。

 共産党政権の意向に従えばOK、そうでなければ処罰や拘束を含む弾圧が課せられる社会、これが共産党に支配された社会の現実です。中国では政治の面だけでなく、経済的な面でも完全な階級制で格差社会、共産党員に有利で、一般国民でも農民戸籍者と都市戸籍者の差別社会、これが中国共産党国家の現実です。

 香港もそんな国にさせられようとしたら、知見のある人々は抵抗するのが当たり前でしょう。香港の先にあるだろう台湾でも全く同様です。共産党員だけの帝国社会、それも完全なヒエラルキー制度、それを恐れて徹底抗戦する香港、台湾の人たちに力を貸していくのが民主国家の役目だと思います。それに対し日本や、イギリス以外のヨーロッパの動きは鈍いようです。日本政府の動きに対しては産経新聞の「主張」の記事が以下のように述べています。抜粋して掲載します。

 トランプ氏が言う通り、一国二制度を「一国一制度」に変えたのは習政権だ。優遇撤廃で企業活動に支障が出るとしても、米国による再三の警告を中国が無視する以上、仕方あるまい。

 ジョンソン英首相もトランプ氏との電話会談で、一国二制度方式による返還を定めた中英共同宣言の義務に反すると批判した。両首脳はトランプ氏が議長を務める先進7カ国(G7)首脳会議で議論する重要性でも一致した。

 同感である。香港が国際金融センターであり続けるのは、自由な金融・商取引を保証する普遍的価値が一国二制度で保たれてきたからだ。日本の経済界もその利益を長年享受してきたのである。

 にもかかわらず、安倍晋三政権が強く非難しないのはどうしたことか。習氏の国賓来日にこだわっているためだとすれば問題だ。日本は欧米と同様、習政権に脅かされる「自由の砦(とりで)」を守り抜く責務があることを銘記すべきだ。

 自民党の部会では中国非難の決議を官房長官に提出、習主席の国賓訪日の再検討も求めています。野党各党も懸念の声を上げているようです。こうした中、安倍政権も「憂慮」表明にとどまらず、もう少し突っ込んだ意思を表明すべきでしょう。

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2020年5月30日 (土)

コロナ感染者・死者数、ロシア、特に中国に疑惑の目が

5e31ce5585600a453c60db33  日本では新型コロナウイルスの感染収束を迎え、緊急事態宣言が全国的に解除されたばかりですが、昨日も東京、神奈川の感染者は二桁で、なかなかゼロに近づかず、福岡の北九州市ではここ7日間で69人、10万人当たり7人を超え、第2波の様相を帯びて来ています。こう言った地域ではまだまだ警戒は解けないと思います。

 ところで世界の感染者は600万人に近づいており、死者も36万人を数えます。アメリカの感染者数、死者数が突出していて、それぞれ172万人、10万人にのぼっています。いずれも世界全体の3分の1に近く、なぜこれほどまでに多くなったのか、要因分析が待たれるところです。

 一方ブラジルやロシアの感染者数も急増していて、今ではヨーロッパ諸国を超えて43万人、38万人と世界の2、3位になってしまっています。ところがブラジルの死者2万6千人に対し、ロシアは4千人強です。他の主だったヨーロッパ諸国(ドイツを除く)が、軒並み死者数が2万人を超えているのに異様な少なさです。これについては本日の読売新聞に『モスクワのコロナ死者数「国際基準」なら2倍以上…当局が発表』というタイトルで、その理由が述べられています。

 モスクワ市保健当局は28日、新型コロナウイルスによる4月の死者数について、国際的な判定基準に従った場合は、636人ではなく2倍以上の1561人になると発表した。ただ、今後の政府の統計で、国際基準を適用するかどうかは、明らかにしていない。

 感染者数が世界で3番目に多いロシアでは29日の政府発表の死者数が4374人と、欧米諸国などに比べて低い水準で推移してきた。モスクワの死者数は2330人で、露国内の半数以上を占める。

 モスクワ市を含むロシアでは、医師がウイルスを死亡の「根本的な原因」と診断した場合のみ、ウイルスによる死者だと認定してきた。これに対し、世界保健機関(WHO)の国際基準では、感染で持病などが悪化して死亡した場合もウイルスによる死者とみなすという。

 このため、欧米メディアには、ロシア当局による過少申告を疑う見方も出ていた。今回の試算は、過少申告の指摘に配慮した可能性がある

 この発表通りの理由での数字かどうかも疑わしいところですが、中国の公表数字もおかしいと、米外交専門誌『フォーリン・ポリシー』が発表しています。NEWSポストセブンが取り上げた記事『中国の新型コロナ感染者 当局発表の8倍、64万人の可能性も』(5/30)を以下に引用します。

 中国の新型コロナウイルス感染者数は当局発表の約8倍の64万人以上に達する可能性があることが分かった。米外交専門誌『フォーリン・ポリシー』が中国湖南省長沙市にある国防科学技術大学がまとめた感染者数をもとに発表した。

 中国の感染者数については、米情報機関が「中国当局が発表する新型コロナウイルスの死者数と感染者数は虚偽で過小に報告されている」との機密報告書をまとめたと伝えられており、かねてから、その信ぴょう性に疑問を持たれていた。

 5月13日付のフォーリン・ポリシー誌によると、同大は中国共産党中央軍事委員会の管轄下にあり、中国全土から党中央に寄せられた極秘情報が毎日集計されているという。

 同大のホームページには「戦疫復工大数据(感染症と戦い、生産の再開に関するビックデータ)」とのタイトルのウェブ・マップ・サービス・サイトが掲載されており、感染者数も中国の地図上に示されている。このデータは最近までインターネット上で公開されていたが、一部台湾メディアが報道したことから15日以降、アクセスできなくなっている。

 同大のデータによると、感染者数は中国230都市の64万人以上で、それぞれ感染が発生した場所の位置情報、感染確認件数、日付などが表示され、調査機関は2月初旬から4月下旬のほぼ2カ月半だった。

 中国全土の感染者数は5月19日現在、8万4063人で、この時点でも同大がまとめた感染者数のほぼ8分の1となっている。

 中国当局発表の感染者数や死者数について、英紙『メール・オン・サンデー』は3月末、英国の科学者が中国の感染者数について、中国当局の公表の「15~40倍」にのぼる可能性が高いと英政府に警告したと伝えている。

 米国の報道機関「ブルームバーグ通信」も、米当局者の話として、中国が発表する新型コロナウイルスの死者数と感染者数は虚偽で過小に報告されているとの機密報告書を米情報機関がまとめたと報じている。この米当局者は「中国は初期段階で新型コロナウイルスの感染実態を適切に報告しておらず、米国内で感染が拡大した要因の1つとなった」と中国を批判したという。

 8倍かどうかは別にしても、もともとGDPなどの公表数字にも、当局の意図が大きく反映されているとの指摘も多く、この新型コロナウイルスの感染者数や死者数の公表した数字にも、何らかの手が加えられているとみるのもおかしくはないでしょう。無症状感染者は感染者数からのぞくと当局は公表していますが、それだけではないとこの記事は述べています。

 話は変わりますが、米国の主張する、新型コロナウイルスの中国武漢ウイルス研究所発生源説の根拠について、何らかのヒントをつかんでいると思われる「バットウーマン」と呼ばれた研究員が、しばらく表舞台から遠ざかっていて、最近再度姿を見せた後は、以前の言動を完全に否定する発言をしていることから、発生源に関する事実隠ぺい(いわゆる口封じ)の可能性が高いと言われています。

 こうした隠ぺいや改ざんは、偏(ひとえ)に国民に悪い情報を伝えないという意図、つまり共産党政権への批判や不満を抑えるため、言い方を変えれば共産党政権の持続のため、と言うことは明らかでしょう。それが最近は習政権の持続、もっと言えば習個人独裁の持続のためにあると言えると思います。

 こうした国家を上げての情報操作は、砂上の楼閣という側面を持ち、砂が崩れないよう、ますます監視と情報操作を積み重ねるという悪循環につながります。共産党のトップにはもう後戻りできないという、強迫観念に似た思いがあるでしょうから、この治安維持方法は緩められません。

 つまるところ経済がそれを許さなくなった時が、終わりの始まりのような気がします。それまでは隠ぺいと監視は車の両輪として続くことになると思います。国民は完全に蚊帳の外ですが。

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2020年5月29日 (金)

マスコミは「世論は自分たちが誘導」と思っているなら勘違いも甚だしい

20200522s00048000034000p_thum  日本に在住、または滞在する外国人の中でも、ケント・ギルバート氏は、日本への称賛姿勢や、反日勢力に対する批判姿勢など、私も尊敬する知識人の一人です。そのケント・ギルバート氏がzakzakに寄稿したコラム『コロナ禍で問われるマスコミの存在意義「世論は自分たちが誘導」と思っているなら勘違いも甚だしい』(5/29)を取り上げ、以下に引用転載します。

 新型コロナ禍で、マスコミの存在意義が問われている。

 日本外国特派員協会の会報誌に、東京五輪の大会エンブレムと新型コロナウイルスのイメージを掛け合わせたデザインが掲載された。大会組織委員会は「多くの人々の感情、大会を目指す世界のアスリートに対する配慮を欠いた行為」と強く抗議したが、当然だ。

 協会は謝罪したものの、カルドン・アズハリ会長が、パロディーや風刺について、欧米ほど寛容でない日本で「議論が進むことを期待している」と発言するなど、懲りていない様子だ。

 日本でもワイドショー中心に、不確かで不安を煽るような報道が展開された。

 ある番組では先日、顔の前にティッシュペーパーをかざし、「これはペンです」と、「This is a pen」をそれぞれ発音し、英語の方が多くの飛沫(ひまつ)が飛ぶような検証をしていた。実にバカげている。なぜ、もっと建設的な報道ができないのか。

 米紙ニューヨーク・ポストは21日、1面に大きく「今すぐ終わらせよう」という見出しを掲げた。

 「未知のウイルス」におびえて、ロックダウン(都市封鎖)に踏み切ったが、ウイルスへの理解も進み、「経済を再開させることが可能だ」との論調だった。ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事と、デブラシオニューヨーク市のビル・デブラシオ市長が「何万人ものニューヨーカーを貧困に陥れた」とも批判していた。

 新型コロナウイルスは「死者は高齢者が多い」ことや、「人と人との間隔は空ける」「マスク着用」「手洗い・うがいの励行」などで防止できることが分かってきた。今、必要なのは「感染拡大を警戒」しながら、「経済を動かす」ステップを踏むことだ。

 マスコミが、新型コロナウイルスの不安をあおり続けるのは、歴史上、戦争や災害、疫病といったセンセーショナルな話題が、視聴率や購読者数をアップさせてきたからだろう。しかし、過剰に報道することで、マスコミは本来の機能や信頼を失い、誰にも見向きされなくなってしまう。

 「世論は自分たちが誘導するものだ」と思っているとしたら、勘違いも甚だしい。ワイドショーでは、専門家でもないコメンテーターに感情論を語らせて、政府・与党批判を繰り返していた。偏った左派メディアの報道姿勢にはうんざりする。日本で目にすることはほとんどないが、異なった意見を国民の前に提示する、本物の報道をしてほしい。

 日本以外の国でもそうであるかもしれませんが、テレビが報道番組とバラエティー番組の垣根を取り払い、所謂ワイドショーという番組に統一したものを、近年雨後の筍のように各局朝から晩までやるようになりました。純粋なニュース番組はNHKだけとなり、民放では5分程度の速報だけで、あとはほぼすべてワイドショーの中で、それこそMCとコメンテーターの座談会、いや井戸端会議と化しているようです。

 ケント氏の言う通り「専門家でもないコメンテーターに感情論を語らせて、政府・与党批判を繰り返している」部分もかなり多いですね。コメンテーターも昼のフジの「バイキング」など、多くがお笑いで占めています。殆どバラエティーでしょうから政治ネタは無理だと思いますが。

 私見ですが、朝の日テレの「スッキリ」や昼の朝日の「ワイドスクランブル」は、比較的見ている方です。MCの加藤氏や小松氏が、平均的、常識的な取り上げ方をしているように思えるからでしょうか。

 いずれにしろ政府・与党を批判するのはいいが、後出しじゃんけんというか、結果論ばかりで政府のやり方を批判している人たちは、是非事前に、結果が出る前に提案しておいて欲しいものです。どうせできないとは思いますね。反日メディアに頼まれて、批判することだけで稼いでいるようですから。

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2020年5月28日 (木)

日本のマスコミ界に潜む韓国マネー?「対日世論工作」予算が3・3倍

Eynfqzhumaaxj3s  日本もようやく新型コロナウイルス感染症の収束に向かっていますが、一足先に収束した韓国を称賛し、見習うべきだとか検査キットを購入しろとか、韓国を称賛する発言をしているマスコミ関係者は結構います。青木理氏や玉川徹氏などその代表格でしょう。コロナ対策を「韓国に頭を下げて聞こう」と言った小倉智昭氏もその一人かも知れません。

 いい面を称賛するのは構いませんが、その裏に日本政府の対応を批判する意図が見え隠れしているのは、気になるところ。それにそういう人は決して韓国の裏の部分に言及しない傾向があります。

なぜ韓国贔屓(ひいき)なのか、その裏事情をzakzakに寄稿した室谷克実のコラム『日本のマスコミ界に潜む韓国マネー? 「対日世論工作」予算が3・3倍…メディアで「韓国に学べ」と叫ぶ人々の矛盾』(5/28)を、以下に引用転載します。

 振り返れば1980年代の中盤から、日本には韓国を絶賛して「韓国に学ぶべきだ」と主張する人々がいた。人脈としては途切れているが、今も新型コロナウイルスに関連して、「日本は韓国の防疫に学ぶべきだ」と叫ぶ人々がいる。

 日本のあるテレビ局は最近、「むやみに新型コロナウイルスのPCR検査数を増やすべきではない」と述べた医師のコメントを、“編集詐術”により、「韓国のようにしろ」と主張したかのように放映した。そこまでして、「韓国持ち上げ」に狂奔する背後には、何があるのか。

 韓国の駐日大使館の「対日世論工作予算」が、2020年は前年の3・3倍にも急増したことと無縁だろうか。

 いつしか韓国では「海外に自慢すべき事物」に「K」を付けた英語で呼ぶようになった。初めは「Kポップ」だった。やがて「Kビューティー」(=美容整形や安価な化粧品)、「Kフード」(=屋台料理)、「Kメディカル」(=医療手術)…。そして、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は就任3年の記念演説で「K防疫」を高らかに自慢した(=なぜか、防疫は英訳せず韓国語のまま)。

 K防疫とは、国民総背番号制度を背景に、感染者の動線をスマホの位置情報、カード支払いの記録、防犯カメラの映像から割り出し、疑わしき者には検査を強制し、陽性者は強制入院か強制隔離する措置をいう。

 日本でそんな措置をしたら、マイナンバーにすら文句を言っている“人権派”が猛反対するのは必至だ。

 ところが、「日本もK防疫を」と叫ぶテレビのコメンテーター。その主張に踊らされているとの自覚もないまま受け売りして回る人々(=テレパヨという)は、“人権派”と重複する。

 つまるところ、彼らは「何が何でも反安倍晋三政権」なのだ。日本ではできないことを主張し、「できないのは安倍政権のせいだ」といい、日本政府が一歩踏み出したら“人権派”の仮面をかぶるのだ。

 日本が新型コロナ問題で、韓国から学ぶことがあるとしたら…。それは韓国政府が「社会的距離の確保」をまだ解除していなかった4月30日夜から5月1日早朝にかけて、ソウル梨泰院(イテウォン)に数カ所あるゲイ専門クラブに5000人を超えるゲイが集まり、集団感染を引き起こしたことだ。

 「K防疫」ではない。反面教師としての「K感染」だ。首都圏でも緊急事態宣言が解除されたからといって、決して緩んではならない。

 韓国の情報当局(旧KCIA)は、「反安倍」を対日情報心理戦の最重点課題にしている。日本製品に対する不買運動の標語が一夜にして「NOジャパン」から「NOアベ」に変わったのは、運動そのものが官主導であることを物語る。

 同時に、それは対日情報心理戦の韓国内でのバックアップ活動でもある。

 日本国内の「何が何でも反安倍政権」の動きは、韓国のこうした対日情報心理戦と無縁だろうか。

 韓国の南官杓(ナム・グァンピョ)駐日大使が、大幅増になった対日世論工作費に関連して、「日本の世論を主導する財界やマスコミなどを攻略する計画だと述べた」(聯合ニュース19年12月23日)というベタ記事に着目せざるを得ない。

 「Kマネー」が、日本のマスコミ界の背後で蠢(うごめ)いていると見なければならない。

 なるほど、以前から少なからぬ人物たちが、なぜそんなに韓国の擁護発言をするのか、在日韓国人という線もありますが、この「Kマネー」に群がっているのかもしれませんね。そう言えば米国でも、韓国系アメリカ人が凄まじいロビー活動や反日活動をしているようですが、「Kマネー」がかなり出ているのかもしれません。

 中国からも同様、日本向けに相当なマネーが出ているのかもしれません。ウイグル人への民族虐待や香港デモでの警察官の暴力などについても、批判は総じて穏やかです。中国が嫌がる武漢ウイルスという表現は決して使いません。

 室谷氏の言うように、「反安倍」で稼いでいる人たちに、これらのマネーがひそかに配られているのかもしれません。主義主張の想いだけで、あれほど熱心に「反安倍」を繰り返すのには、やはり疑問符が付きます。

 いずれにせよ、こうした裏金でマスコミの論評に角度がつき、視聴者が洗脳されているのだとすれば放っておけません。放送法の遵守の問題を含め、マスコミの裏側にメスを入れる必要性を感じます。

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2020年5月27日 (水)

SNS上の誹謗中傷での個人攻撃、発信者特定簡素化を早急に

2020052500011254bengocom0001view  今ある女子プロレスラーの死で、SNS上の誹謗中傷に関する話題が大きく取り上げられています。ブログやツイッターを使用している私も無関心ではいられません。政治とは少し離れますが今回はこの問題を取り上げてみます。まずは政府の動きです。高市早苗総務大臣の記者会見の内容を産経新聞の記事から引用します。タイトルは『SNS発信者特定容易に 高市総務相、誹謗中傷「許しがたい」』(5/26)です。

 フジテレビの人気番組「テラスハウス」に出演していた女子プロレスラー、木村花さん(22)が死亡したことについて、高市早苗総務相は26日の記者会見で「匿名で他人を誹謗(ひぼう)中傷する行為は人として卑劣で許しがたい」と述べた上で、発信者の特定を容易にするための制度改正を「スピード感を持って行う」と語った。

 木村さんは会員制交流サイト(SNS)上で誹謗中傷を受けていたとされ、遺書とみられるメモが見つかったことなどから警視庁は自殺を図ったとみている。

 SNSなどで誹謗中傷を受けた場合、被害者はプロバイダ責任制限法に基づき、SNSの管理者に発信者情報の開示を求めることができる。ただ、総務省の担当者によると「多くの場合は裁判で争うことになり、被害者にとって利用しにくい制度になっている」という。

 総務省は4月に研究会を設置し、インターネット上で他人を誹謗中傷する書き込みをした発信者を特定するため、管理者に情報開示を求める手続きの簡略化を議論し始めている。

 今頃になって、という感はありますが、そもそも表現の自由の遵守という憲法上の観点から、こうした規制は難しかったのかもしれません。しかし「気持ち悪い」とか「消えろ」とか、極端な場合は「死んでしまえ」というような、誹謗中傷も度が過ぎると、「公共の福祉のもとで許される権利」という、これも憲法に謳われた内容を逸脱する、つまり憲法違反となってしまいます。高市総務相の上記対応は正しいと思います。

 タレントだけではなく、政治家にも多くの誹謗中傷が寄せられています。その筆頭は安倍首相ではないでしょうか。「#安倍死ね」で検索すると、驚くほど多数ヒットしたと、ネットで指摘した人がいますが、容易に予測できます。

 ところでこの話題は中国でも取り上げられていて、RecordChinaに次のような記事が出ていました。タイトルは『木村花さん急逝、安倍首相は過去に「ネット暴力」についてこう語っていた=中国ネットで反響』(5/25)です。以下に引用転載します。

Images-4_20200527115501 女子プロレスラーの木村花さん(22)の訃報が波紋を広げる中、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)では安倍晋三首相のかつて出演したテレビ番組での発言が紹介された。

23日、木村さんが亡くなったことが所属団体「スターダム」から発表された。木村さんはフジテレビのリアリティー番組「テラスハウス」に出演しており、番組内での言動をめぐりSNS上で誹謗・中傷を受けていた。木村さんは自身のインスタグラムに「愛してる、楽しく長生きしてね。ごめんね」(原文ママ)との文字を入れたペットの猫との写真を投稿しており、自殺の可能性も報じられている。

ネット上での言葉の暴力に非難の声が集まる中、日本在住のある微博ユーザーは25日、2016年に放送されたフジテレビの番組「ワイドナショー」の映像を紹介した。この回には安倍首相がゲスト出演しており、「ネットの悪口を法律で規制してくれませんか」という指原莉乃の提案について、「ネットは見ます。私の悪口も山ほどあります。グサッときますよ」とし、「基本的にはインターネットは自由な空間で発展してきました。自由は基本なんですが、誹謗・中傷は今でも取り締まることができます。たとえば『殺してやる』と言ったら、これはダメなわけです」などと説明した。

また、「子どもの世界でも、昔と違ってインターネットを使ったいじめというものがありますよね。相手を傷つけるんだ、ということをしっかりと認識してもらいたいと思います」とも語っていた。なお、自身が傷付いた書き込みについて聞かれると、「まあ、だんだん免疫ができましたけどね」と返答して笑いを誘い、「意味のある批判もありますが、意味のない、ただの誹謗・中傷を繰り返している。それを見ながら、これに影響されてはならないと思うことが大切なんですね」と話した。

投稿したユーザーは、「この分野において、安倍首相はやはり豊富な経験と発言権を有していると感じた」と感想をつづった。

安倍首相の発言について、他のネットユーザーからは「論理的でない攻撃は無視すればいいってね」「無意味な批判か。一つ学んだよ」「素晴らしいことを言っている。意味のある批判は良いが、批判のための批判や人身攻撃などは本当にいただけない。何かあるとすぐにたたく人は、どの立場であってもおかしいと思う」「人であるなら完全な自由などない。この世界で生きているからには、必ず道徳と法律の制約を受ける。無限の自由など虚偽だ」「免疫ができたって。これが政治家のすごいところだな」といったコメントを寄せた。

中国のネット上ではこのほかにも、「横暴な言葉、その一つ一つが刃物だ」「急いで実名制を導入すべきだろう」「ずっと疑問なのだが、他人を貶めて本当に楽しいのだろうか」「一番怖いのが、こういうことが起こるたびにみんな『ネットの暴力はやめるべきだ』と言いながら、それでもやめない人がいること」といった声や、木村さんについて「テラスハウスはずっと見てた。本当にかわいそう」「本当に残念。来世があるなら彼女には幸せになってほしい」「どうか安らかに」といった声が上がっている。(翻訳・編集/北田)

 中国のネット上では、政治以外の分野では結構フランクにやり取りができているようですが、こと政府批判などしようものなら即座に削除され、又発信者も特定され、即拘束されるでしょう。さすがに日本ではそれはできず、今のところは上記の通り放置しているようですが、個人攻撃が中心で「死ね」などのあまりにひどい誹謗中傷なら、政治家に対してのものでも規制すべきかもしれません。

 いずれにしろ発信者特定の簡素化によって、処罰を容易にすることが大きな抑止力につながると思います。こうした制度の確立とその法制化を急ぐよう願います。

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2020年5月26日 (火)

コロナ感染対策の最中(さなか)での、立憲民主の「不徳」の実態

2020051200000016jct0004view  昨日の新型コロナウイルスに対する緊急事態宣言の全面解除を受けて、最後に残った5都道県の休業要請、自粛の解除が動き出しました。今後は第2波の発生を抑えつつ経済の回復を目指す、難しいかじ取りが続きます。いずれにしろ政府や自治体の自粛要請に応えてきた業者や国民の、強い協力があったからこそ収束できたことは間違いないでしょう。

 そうした中で政府に対し与党に限らず、野党からも様々な提言がなされました。だが野党第一党の立憲民主党の動きは、必ずしも感染拡大防止に対する、国民へ向けた真摯な動きではなかったようです。本日の産経新聞の記事から引用掲載します。タイトルは『支持低迷の立憲民主 コロナ禍で見えた「3つの不徳」』(千葉倫之氏 5/26)です。

 立憲民主党の支持率が低迷している。産経新聞とFNNの合同世論調査では4月時点で3・7%、5月も5・9%にとどまっている。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い安倍晋三政権が国民の厳しい視線にさらされる中、なぜ野党第一党が批判の受け皿になれないのか。いくつも理由は挙げられるだろうが、コロナ禍であらわになった立憲幹部の「3つの不徳」を指摘したい。

 不徳の第1は「傲慢さ」だ。上から目線と言い換えてもいい。端的な一幕は5月11日の参院予算委員会だ。

 「私が言っていることについて答えてください」

 「全く答えていただけませんでした。残念です」

 コロナ問題をめぐり、福山哲郎幹事長が政府諮問委員会の尾身茂会長に恫喝まがいの言葉を浴びせた一件はネット上で大炎上した。

 立民幹部は、一斉休校や布マスク配布に際しては「首相官邸が専門家の意見も聞かずに決めた」と批判していたはず。自分たちが専門家の誠実な答弁に耳を貸さず、怒声を浴びせる姿は傲慢で言行不一致だ。福山氏は謝罪したものの、蓮舫参院幹事長はその後も、福山氏を擁護するツイートを引用して投稿し続けた。

 傲慢で攻撃的な態度が政府・与党側だけに向けられたものであれば、まだ理解できなくもない。しかし、「身内」相手にも、上から目線の態度が目立つ。破談に終わった国民民主党との合併協議で、枝野幸男代表や福山氏は「何か勘違いしているのではないか」「何を言っているのか分からない」など、公の場で国民の玉木雄一郎代表を軽んじるような発言を繰り返していた。

 そんな立民も、コロナ禍に際しては政調を中心に、政府・与党と協調し、家賃補助や学生支援など、苦しむ人々の救済に動いている。国民のための与野党を超えた協調は歓迎すべきことだが、立民幹部の発信には疑義がある。不徳の第2は「手柄の横取り」だ。

 「私たちは2月から緊急事態の宣言を求めてきました」

 枝野氏は政府による緊急事態宣言の発令を受け、4月6日にそうツイッターに投稿した。先見の明を誇ったようだが、枝野氏は3月4日には「現状は緊急事態宣言の要件を満たした状況ではない」「安易な緊急事態宣言は避ける必要がある」と記者団に語っている。

 実は、2月時点から宣言発令を主張していたのは国民民主だ。玉木氏は2月22日の党大会で「新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言を発し、できることを全てやり切るべきだ」と語っている。

 全国民への一律10万円の現金給付も、国民民主が各党に先駆けて提唱した政策。野党統一会派の提言にも採用されたが、もともと立民は冷淡だった。ところが、政府が10万円支給にかじを切った途端、幹部らは「私たちは一貫して10万円」(枝野氏)、「野党がずっと主張してきた」(福山氏)と誇った。

 「野党」や「私たち」が統一会派を指すとすれば嘘ではない。しかし、さんざん玉木氏らを軽んじながら、成果だけは一緒にいただこうという姿は見ていていい気分がしない。

 「人のふんどしで相撲を取る」やり方は、今に始まったことではない。

 「桜を見る会」問題を掘り起こしたのは共産党だ。検察官の定年延長に関する一連の問題に火がついたのも、立民ではどこか浮いた存在だった山尾志桜里衆院議員の質疑がきっかけだった。その山尾氏は「(党の)風通しが悪い」と言い残して離党している。

 そんな状況では支持率低下も無理はないと思うが、ここに第3の不徳「責任は人に押し付ける」が加わる。高井崇志衆院議員は緊急事態宣言の最中に「セクシーキャバクラ」で遊興し、立民を除籍となった。4月21日の記者会見で、支持率低下の理由を問われた福山氏は「高井議員の不祥事が原因と考えている」と言ってのけた。

 「汗は自分でかきましょう、手柄は人にあげましょう」を政治信条としたのは自民党の竹下登元首相だった。人の心をつかみ、組織を掌握し、ゆくゆくは大仕事を成し遂げるための一つの要諦といえる。

 立民にかかわる人すべてがそうだとは言わないが、「傲慢で、人の手柄を取り、責任は押し付ける」というスタイルでは、人の心は離れていく一方ではないだろうか。

 傲慢なのは立憲民主だけではなく、共産党もその上を行く存在です。中朝という東アジア国家の流れを汲んでいるのでしょうか。いずれにしろ日本国民は「謙虚さ」を好み、この「傲慢」な態度にはとりわけ不快感をもちます。それが分かっていないのでしょうか、それとも地で行っているのでしょうか、枝野氏、福山氏、辻元氏、蓮舫氏、いずれも政府に対しての批判発言は傲慢そのものです。

 確かにコロナ対策に関してはそれまでの批判一辺倒から、提案型へ少し舵を切り替えた感じはしますが、傲慢さとパクリと責任回避があっては支持率は上がるはずはありません。結党時の十数パーセントの支持率は半分以下に落ち込んでいるのもそうしたことが原因だと思います。

 以前からこのブログで取り上げているように、日本がよくなるためには与党とまともに議論できる、与党の穴を埋めるべくしっかりした政策を提案できる、そういった野党が出てくる必要があります。そして数千万の歳費に見合う仕事をしてもらわなければ、全くの税金泥棒と言わざるを得ません。そうなるように国会議員改革をどうしていけばいいか、制度面での議論が急務だと思います。

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2020年5月25日 (月)

国民マナーでの収束、今後も果たしてこれでいいのか

Ff3d0137421ae525de32e19c2a968d0f  今日にも関東一都三県と北海道で継続されていた、新型コロナウィルスの感染症に対する緊急事態宣言が解除され、全国での解除となる見通しです。先日も取り上げたように、自粛の強制や罰則、ロックダウンなしに収束できたのは誇るべきことでしょう。

 つまりこの収束は、政府や行政の対応が特によかったわけではありません。本来ならば強制措置があれば、ここまでの感染者や死者を出さず、台湾やベトナムのように大幅に感染を抑えられていたかもしれません。

 東大名誉教授の北岡伸一氏は読売新聞のコラムで、今回のコロナへの政府の対応に対し「非常時の想定が不十分で、強制措置をもってコロナに対応することができなかった」と苦言を呈し次のように語っています。

 欧州の民主主義国家より日本の感染対策がうまくいったのは、国民の普段からのマナーや、自発的な協力によるところが大きい。

 多くの日本人は民主主義について、「個々人の目の前の利益を大事にすること」だと誤解している。非常時に私権を制限しなければ公共の利益が損なわれるかもしれないということを理解せずにきた。この点を理解し、これから来る災害に備える法的な整備を進めることが重要だ。

 現在ほとんどの日本人は現憲法下の3原則「基本的人権の尊重・国民主権・平和主義」のもとで教育を受け、育ってきました。ただし「国家」や「憲法」について、その本来の目的までも詳しく教育はされていないのではないでしょうか。 以下に「国家」と「憲法」の解説の一部を抜粋します。

「国家」・・・一般に,一定の領土と国民と排他的な統治組織とをもつ政治共同体をいい、また一定の地域 (領土) を基礎に固有の統治権によって統治される継続的な公組織的共同社会。(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)

「憲法」・・・国の最高法規。形式的に最も困難な手続で変更されるのが通常であり、国の法秩序の頂点にある法。内容的には国民の国家における地位、国家の統治機構およびその運営の根本について定める。(百科事典マイペディア)

 「国家」にとって重要なことは、「固有な統治権」つまり「主権」であり、その主権とは、排他的な他国から「独立」した権利だと言うことです。「憲法」はその「国家」を構成する国民の地位や、「国家」の統治機構について定めた最高法規、と言うことです。

 「憲法」3原則の「基本的人権の尊重・国民主権」は国民の地位に関する項目ですが、「平和主義」は統治の運営原則だと思われます。ただ忘れがちになるのは「基本的人権の尊重・国民主権」は「公共の利益」を伴わなければならないと言ことでしょう。「公共の利益」は次のように解釈されています。

 社会全体にとっての利益を指す。一般的には「公共の福祉」と表現される。憲法13条は国民の権利が尊重されるのは「公共の福祉に反しない限り」と規定し、社会全体の利益のバランスを取る場合に、個人の権利が一定程度制限されることがあると定めている。

 つまりここが重要なのですが、「国家」が未曽有の危機に面したとき、その国民全体を守り、国の主権を失わないためには、ある程度「私権」を制限しても、「公共の利益」を優先しなければならないこともありうる、と言うことです。これが所謂「緊急事態条項」と言われる、「憲法」に不可欠な条項なのです。

 しかし左派の人たちはなぜかこの「私権」にこだわり、つまり「基本的人権」にこだわり、9条の改正どころか「緊急事態条項」の追加も拒んでいます。「国民主権」が奪わるのではないか、と前時代的に考えているのかもしれませんが、「私」を重んじるあまり「公」が毀損され、ひいては「国家」を危うくする恐れがあります。

 今回はたまたま戦いの相手が「ウイルス」だったので、国民のマナーの良さと協力心だけで戦えたのでしょうが、相手が「テロ組織」や「東日本大震災をしのぐ大災害」、最悪の場合「敵国」だったら、果たして「私権」を守れと言い続けられるでしょうか。「公共の利益」が吹っ飛び「国家」が危うくなりかけているのを横目に見るだけで。

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2020年5月24日 (日)

曺国氏に続き、疑惑まみれの「元慰安婦支援団体」、文政権への影響は

Sasaki0522athumb720xauto198554  数日前にもこのブログで取り上げた韓国元慰安婦支援団体「正義連」(旧挺対協)の不正疑惑について、その後の経過を麗澤大客員教授の西岡力氏にインタビューした内容がzakzakで報道されたので以下に引用転載します。タイトルは「反日」を利用し、日韓関係を支配してきた実態がついに暴かれ… 疑惑まみれの「元慰安婦支援団体」』(5/23)です。

 韓国の元慰安婦支援団体が大混乱している。日本の左派メディアが持ち上げ、「自虐教育」にも利用されてきた支援団体・施設で金銭問題が次々と発覚、元慰安婦に十分な支援が行われていない実態も明るみに出た。一連の騒動が慰安婦問題に変化をもたらすのか。日韓の歴史問題に取り組んできた歴史認識問題研究会会長で麗澤大客員教授の西岡力氏に聞いた。

 聯合ニュースによると、「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯=正義連」(旧称・韓国挺身隊問題対策協議会=挺対協)元代表で4月の総選挙で与党系政党から出馬、当選した尹美香(ユン・ミヒャン)氏(55)が19日、元慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)氏(91)の自宅へ突然訪問し、謝罪したと報じた。

 李氏は支援団体の集会について「参加学生からの募金はどこに使われるか分からない」などと批判し、騒動のきっかけを作った人物だ。李氏は謝罪を受け入れず、尹氏の訪問後は体調を崩し治療を受けているという。

 「これまで元慰安婦の義援金を受け取ってこなかった代表格として知られる李氏が声を上げたということに意味がある」と西岡氏。「多くの元慰安婦は補償を求めたにすぎないのに、韓国の左派系市民団体が『反日』を利用して、事実上日韓関係を支配してきた実態がついに暴かれたということだ」と語る。

 北朝鮮との関係も浮かんできた。朝鮮日報は、尹氏と夫が脱北者を元慰安婦の休養施設に招き、北朝鮮に戻るよう懐柔していたと報じた。脱北者には毎月30万~50万ウォン(約2万6000~4万4000円)を送金していたという。

 日本の高校生らの修学旅行先としても知られた元慰安婦支援施設「ナヌムの家」でも寄付金の支出先が不透明となっている。

 前出の西岡氏は「韓国国内で事実に基づいた報道が可能になりつつあり、国民も元慰安婦が左派にとって票になるという実態に嫌気がさすだろう」としたうえで、韓国の「反日教育」の行方についてこうみる。

 「韓国の教育は韓国が決めることだが、ウソは教えにくくなるのではないか。挺対協(現・正義連)の社会的地位が失われたことで、少しずつ風向きも変わるかもしれない」

 さすがに尹氏も李容洙氏の自宅へ訪問し、謝罪したようですが、逆にそれで李容洙氏が体調を崩したというからには、謝罪より弁解が多かったのかもしれません。いずれにせよ反日で「飯が食える」というのは、韓国ならでは、と言えます。尤も日本にも一部そういう人がいますね。

 それはそれとして、西岡氏は韓国の教育で「ウソ」を教えなくなるのではないか、とやや希望的に述べていますが、以前もこのブログで取り上げたように、子供から大人まで絶え間なく「ウソ」の反日歴史教育をしてきている今迄の経緯から、余程の変化がなければ難しいと思われます。ただ、書籍「反日種族主義」やその続編のベストセラーの動きを見ると、少し変化の芽が出てきたと捉えられるかもしれません。少なくとも文政権には多少のダメージは与えたものと思われます。

 しかし文政権は親北反日を外交の基軸としていて、この事案だけで反日を緩める可能性は極めて少ないでしょう。予想されるWTO提訴やGSOMIA再破棄などの様々な揺さぶりに対し、今後も毅然とした対応を日本政府に求めたいと思います。


2020年5月23日 (土)

政権墓穴の原点、検事総長人事の首相官邸と法務・検察当局のすれ違い

13  新型コロナウィルスの感染の最中に、賭けマージャンで辞任に追い込まれた黒川弘務東京高検検事長。その顛末も検察官としてあるまじき失態でしたが、この人の定年延長劇、その裏側には首相官邸や法務・検察当局の人事主導争いがあったようです。本日の読売新聞の記事から引用します。タイトルは『「検事総長が辞めていれば」…泥沼にはまった官邸、政府高官恨み節』です。

 「菅さんが『やった方がいい』と言っている。仕方がない」

 今月中旬、検察庁法改正案への著名人らの抗議ツイートが急速に拡散する中、安倍首相は菅官房長官の名前を挙げ、周囲にぼやいた。

 検察幹部の定年を延長する「特例規定」とともに、改正案が批判を浴びた一因が黒川弘務・東京高検検事長(当時)との関係だ。政府は1月末、黒川氏の定年を半年間延長した。

 法務省で官房長、次官を務めた黒川氏を高く評価していたのが、菅氏や警察庁出身の杉田和博官房副長官、北村滋国家安全保障局長(前内閣情報官)だ。首相官邸は黒川氏の定年(2月7日)の前に稲田伸夫・検事総長が辞任し、黒川氏が後任に就くシナリオを描いていた。だが、稲田氏が辞任を拒んだため、官邸は法解釈変更で異例の定年延長に踏み切り、泥沼にはまっていく。この間、首相が指導力を発揮することはなかった。

 「稲田氏がすんなり辞めてくれていれば、こんなことにならなかった」。政府高官の恨み節だ。

検事総長争い 一度は決着

 稲田伸夫検事総長(63)の後任を巡る首相官邸と法務・検察当局のすれ違いは、政権を揺るがす事態へと発展した。

 ■名古屋転出

 発端は2018年1月に遡る。黒川弘務・前東京高検検事長(63)の同期で、検事総長レースのライバルと目された林真琴氏(62)が法務省刑事局長から名古屋高検検事長に転出した。当時の上川陽子法相と省内の組織改編を巡って意見が対立したためだったとされる。

 林氏は17年の改正組織犯罪処罰法(テロ等準備罪法)成立に奔走し、官邸の評価は高かった。一方の黒川氏も実務能力に定評があり、次官就任に先立ち、政界との調整役を担う法務省官房長を5年務めた。菅官房長官を筆頭に官邸の覚えはめでたく、19年1月、検察ナンバー2の東京高検検事長に昇格した。

 林、黒川両氏のどちらかが検事総長に就くのは確実視されていた。官邸幹部は「名古屋転出により、検事総長レースは黒川氏で『勝負あった』だった」と振り返るが、法務・検察当局の思いは違った。

 ■苦肉の策

 昨年末、稲田氏の了承を受けて法務・検察が官邸に上げた幹部人事案は、2月に定年を迎える黒川氏を退職させ、東京高検検事長の後任に林氏を据えるというものだった。林氏の検事総長就任含みは歴然だった。官邸がこれを退けると、逆に法務省幹部は稲田氏に2月で退任し、黒川氏に検事総長の座を譲るように打診した。

 稲田氏は拒み、4月に京都市で開催予定だった第14回国連犯罪防止刑事司法会議(京都コングレス=新型コロナウイルス対策で延期)を「花道」にしたいとの意向が官邸側に伝えられた。検事総長は約2年での交代が慣例で、今年7月で2年となる稲田氏にとって、前倒しの退任は「不完全燃焼」(法務省関係者)との思いがあったようだ。

 検事総長の定年は65歳で、その他の検察官は63歳。稲田氏が退任しないと、2月が定年の黒川氏は後任に就けない。検察庁法には定年延長の規定はなく、法務省は「苦肉の策」として、国家公務員法の規定に基づいて黒川氏の定年を半年延長する案を首相に示した。

 「定年延長はできるのか」。首相がただすと、法務省幹部は首を縦に振った。1月31日、政府は閣議で黒川氏の定年延長を決めた。

定年延長 答弁二転三転

 ■「法解釈の変更」

 定年延長の決定は、野党の追及の的となった。人事院が1981年の国会で、「検察官に国家公務員の定年制は適用されない」と答弁していた経緯があり、政府は「法解釈の変更」と説明したものの、答弁は二転三転した。

 いったん沈静化したが、4月に衆院で検察庁法改正案が審議入りすると批判は再燃した。幹部の定年を最長3年延長できる「特例規定」が「黒川氏の定年延長を後付けした」とやり玉に挙がり、著名人らのツイッターに野党は勢いづいた。

 政権への打撃を懸念した首相側近の今井尚哉首相補佐官が今国会成立見送りを進言すると、首相も「強行採決までして通す法案ではない。無理する必要はない」と決断。17日夕、首相は菅氏に成立見送りを指示した。

 黒川氏は賭けマージャンの責任をとって22日に辞職した。検事総長の後任人事は林氏が軸との見方が強く、首相周辺は「結果的に検事総長人事の懸念が消えた」と自嘲気味に語った。

 この報道が事実だとすれば、黒川氏の定年を延長し検事総長へ据えるというシナリオは、菅官房長官周りの官邸が主導し、安倍首相は積極的ではなかったように受け止められます。そう言えば最近「首相と官房長官の間にすきま風」という報道を目にしますが、事実なのでしょうか。

 いずれにしろこうした人事に絡む内紛ともいうべきごたごたが、ついには異例の定年延長劇を招き、まさに野党の格好の突っ込みどころの攻撃材料を生んだのは事実でしょう。

 冷静に考えれば政権の足を引っ張るというのは、目に見えていたのではないでしょうか。それを強行突破でやってしまったのは、長期政権のおごりだとすれば猛省をすべき事項でしょう。

 なおかつその後の「検察庁法改正案」に、検事総長や次長検事、検事長は内閣が、検事正は法相が、「公務の著しい支障が生じる」として、必要と判断すれば最長3年とどまれる、という「特例」を設けたことが、火に油を注いだ形になり、多くの反対ツイート劇を呼び起こしたのは周知の通りです。本当に黒川さんの定年延長の後付けを狙ったのでしょうか。何とも解せない法案です。

 これは「桜を見る会」とはまた異なる政権の不祥事で、しかも官邸内や省庁との間の人事主導権抗争という、あってはならない(正確に言えば絶対表に出てはならない)事案です。渦中の人の賭博容疑(多くの人がやっているそうです。ただこのコロナの時期には特にやってはならない)まで加わって、野党は再び大きな獲物を得たようです。

 こんなことで野党を活気づけても日本は一つもよくなりません。もう一度手綱を引き締めて政権運営に当たって欲しいと、強く思います

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2020年5月22日 (金)

尖閣諸島守る緊急事態の宣言を

Https___imgixproxyn8sjp_dsxbzo5687963002  中国公船による、日本の尖閣諸島の領海や接続領域における威嚇航行は、ほぼ毎日のように行われており、新型コロナウィルスの感染拡大中も、性懲りもなく継続しています。そのたびに海上保安庁の巡視船が警告を発し、また政府も抗議を申し入れているようですが、全く意に介すつもりはありません。

 今月8日には領海に侵入した中国公船が日本漁船を追尾した際、海上保安庁の巡視船が行った漁船の安全確保のための行動を、逆に中国報道官は11日「違法な妨害を行った」と非難し、「日本は釣魚島の問題において新たな騒ぎを起こさないよう希望する」と、とんでもない報道をしています(このブログでも取り上げています)。

 このような中国の不当な覇権行為に対し、海洋学に詳しい東海大学教授の山田義彦氏が、産経新聞の「正論」に寄稿していますので以下に引用紹介します。タイトルは「尖閣諸島守る緊急事態の宣言を」(5/22)です。

 尖閣諸島に緊急事態宣言を発すべきである。中国海警局の警備船は、頻繁にわが国の領海に侵入し、日本漁船を排除しようとしている。これは、尖閣諸島におけるわが国の施政を揺るがす重大な事態なのだ。

≪新型コロナに乗じた中国≫

 中国は、全世界で対応に追われる新型コロナウイルス禍を利用し、アジアの海洋支配に向けて大きく動き出した。その目標を達成するために、尖閣諸島を奪取しようとしているのである。

 南シナ海においては人工島を築き、軍事拠点化し、周辺海域も含めた実効支配体制を盤石なものとしたうえで、スプラトリー諸島を南沙区、パラセル諸島を西沙区とする行政区を設け、施政下に組み入れたことを国の内外に示した。

 東シナ海においては尖閣諸島が日本の施政の下にないとし、日本の領有権を国際社会に向け否定している。そのために執拗(しつよう)に領海への侵入を繰り返し、中国の国内法の執行を試みている。

 5月8日、中国海警局の警備船4隻が、尖閣諸島魚釣島沖約12キロの日本の領海内に侵入を目論(もくろ)んでいるのを海上保安庁の巡視船が把握した。今年に入って8回目の領海侵入であり、海保は、いつものように警告し、領海外に退出を促す体制をとった。しかし、今回の中国の狙いは、単に領海を脅かすことではなかった。領海に入った4隻のうち2隻は、付近で操業していた日本の漁船に接近し、漁船を追尾したのだ。

 漁船には3人の与那国島の漁師が乗船していた。海保巡視船が急行したため、中国警備船は領海外へと出て事なきを得たが、わが国の漁師が危険にさらされた。翌9日にも2隻が再び領海内に侵入し、海保の退去勧告を無視し、10日夕刻まで領海内にとどまった。

 そして、11日、中国外交部の趙立堅副報道局長は、記者会見の席上、「日本の漁船は中国の領海で違法に操業していたため海域から出るよう求めた。日本の海上保安庁の違法な妨害にも断固として対応した。日本側に外交ルートを通じて中国の主権を侵害しないように申し入れた」と述べた。

≪中国の狙いは日米の分断≫

 中国の真の狙いは、この記者会見にあった。尖閣諸島は中国の領土であり、施政下にあると宣言したのだ。中国警備船は、今年に入り、連日、尖閣諸島周辺の接続水域内に姿を現していた。2020年1月から4月までに尖閣諸島周辺の領海および接続水域内で確認された中国の警備船は、延べ409隻であり、同期比としては、過去最多となっていた。

 趙副報道局長は、さらに「この問題で新たな争いごとを作り出さないようにし、実際の行動で東シナ海情勢の安定を守るよう求める」と日本を批判し、「両国は新型コロナウイルスの対策に全力で取り組むことで、友好協力関係を一層発展させるべきだ」と述べた。新型コロナウイルス騒ぎを利用し、尖閣諸島侵略に向け大きく動き出したのである。

 中国側の狙いは、日米の分断にある。尖閣諸島が危機的な状況になった場合、日米安全保障条約によって、わが国は米国の支援を受けることができる。米国の後ろ盾は、中国に対する抑止力として効果的だ。しかし、日米安保による米国の支援は、日本の施政下にある地域だけだ。北方領土や竹島のように施政下にないと判断されると、米国の支援も期待できない。中国は、米国が日本を支援する法的根拠を崩している。

 現在、客観的に尖閣諸島が日本の施政下にあると明言できるだろうか。尖閣諸島には入島も許されず、国家による利用計画もない。島や周辺海域の調査・研究活動のみならず環境調査などの平和的な利用すら認められていないのだ。

≪国民の命が危険にさらされ≫

 尖閣諸島の警備体制においては既に中国の方が一枚上だ。海保は尖閣諸島専従部隊を組織し、警備を強化したが、中国海警局は、5千トンの大型警備船を中心に海保の勢力を上回っている。また中国海警局は、中央軍事委員会に組み入れられ、軍事機関となり海保が対抗できる相手ではないのだ。しかし現行の憲法では、自衛隊が独自に防衛するにも制約が多い。

 南シナ海においては、海域の管轄権を争うベトナムの漁船を沈没させるなど、実力行使に出ている。このままでは、わが国の漁民も拿捕(だほ)され、命の危険にさらされることになるだろう。

 与那国町議会と石垣市議会は、共に、中国に抗議し、政府に警戒態勢の強化を要望する意見書を全会一致で可決し、内閣総理大臣や県知事らに提出する。政府は、国境離島で暮らす人々の願いに、具体的な策を示し応えてほしい。

 早急に日本人が常駐するなど尖閣諸島が、日本の施政下であることを示す行為が必要である。まずは海洋調査船を送り、海底資源、漁業資源の調査を行い、国連海洋法に基づく、主権、施政権を明確に打ち出さなければならない。すでに猶予はない。領土を失い、あるいは国民の命が奪われてからでは遅いのだ。

 政府、外務省や防衛省は、一般市民である大学教授に言われるまでもなく、領土を侵攻されそうになっているこの緊急事態を有事ととらえ、緊急対応を取るべきでしょう。ましてや与那国町や石垣氏と言った近隣市、町の要望があれば尚更です。

 ここで疑問なのは、何で市、町であって沖縄県ではないのでしょうか。親中国の県知事だからでしょうか。竹島に対する島根県知事とはかなり対応が異なりますね。いずれにしろ、領土問題は国の領域、国から先に対処方針を地方に説明せず、地方からの要望が先に出るのをどう思っているのでしょうか。

 恐らく政府は従来通り中国の出方を心配して、慎重に事を構えているのかもしれません。が、このままでは山田教授の懸念の通り、中国の思惑に乗ってしまい、最後には島を失うのではないでしょうか。それと同時に日本漁民の漁場も奪われることになります。どうか普通の国の対応をしていただきたい、そう願うのみです。

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2020年5月21日 (木)

コロナ収束間近、羽生善治棋士「強制力なくても外出自粛。すごい国」

12  本日関西3府県の緊急事態宣言が解除されるようです。国の示した直近一週間の10万人当たりの感染者数0.5人以内を3府県とも大幅にクリア―しました。関東4都県と北海道は引き続き継続です。関東の千葉、埼玉は0.5人未満ですが東京、神奈川が上回っていて、その影響下にあるからだそうです。残りの3都道県のうち東京、北海道が今一歩、神奈川は残念ながら院内感染が多く、昨日時点で1・08人ともうしばらく解除の基準まで届きません。

 この指標だけではなく、病院の空きベット数や人工呼吸器の数などが参考にされるようですが、いずれにしろ上記2地区を除いた他の地域は、ほぼ収束に向かっているものと思われます。これからのこの感染症に対する焦点は、第2波を防止するためにどうするか、に移っていくものと思われます。

 4月7日に緊急事態宣言が出されたときは、遅すぎたとの批判が多く出され、私もそう感じていました。その後の感染拡大が4月中続いたことから、その批判通りになりました。更には特措法が強制力も罰則もない、休業要請に対しても補償もないと、かなり批判が出され、このブログでも指摘してきました。

 ただここへ来て、ほぼ収束に近い状態を迎えたのは予想を超えたものでした。特に5月の連休時の国民の自粛が、緊急事態宣言の発令効果と相俟って、今の結果につながったのかもしれません。

 ベルギーの病院から一時帰国して、日本の病院で非常勤医師として勤務していた渋谷泰介医師が、医療現場の緊迫した状況を見て、緊急事態宣言下での自粛要請に頼る日本のやり方に疑問を呈しながらも、「他国のように活動制限を強制させられず、個人の自主性に任せられた状態で100年に一度と言われるパンデミックを乗り切ることができれば、それこそ世界に誇ることができるのではないでしょうか」と述べていましたが、第2波、第3波も抑えることができれば十分誇れるのではないかと思います。

 一方気になるのは海外での感染拡大です。アメリカをはじめ、ロシア、ブラジル、イギリス、スペイン、イタリア、ドイツ、トルコ、フランス、イラン、インドが10万人以上の感染者を出し、アメリカ、ブラジル、イギリス、スペイン、イタリア、フランスは1万人以上の死者を出しています。

 ここで目立つのは、白人国家の感染者に対する死者の割合が大きいことです。それに対してアジア各国は、中国、インドを除きもともと感染者数もそれほど多くはなく、死者数はマレーシア、フィリピン、韓国、日本など千人以下ですし、シンガポール、タイは百人以下、台湾は一桁、ベトナムはゼロなどなど。

 人種による遺伝子の違いなどと言われてもいますが、欧米の感染爆発と死者の多さは何を物語っているのでしょうか。

 話を戻して、日本国民の自粛対応への賛辞を将棋棋士・羽生善治さんが述べておられるので以下に引用します。タイトルは「日本人の規律の良さを実感」(産経新聞 5/20)です。

2013habu 強制力なくても外出自粛。すごい国

歴史的な出来事 リアルタイムで学ぶ 子供には貴重な経験

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、将棋のタイトル戦をはじめ、一部の対局が中止・延期となっています。史上3人目の中学生棋士となり、七大タイトル同時制覇、史上初の永世7冠達成、将棋界初の国民栄誉賞を受賞した羽生善治さん(49)は、苦しいながらも自粛に耐える日本人の規律の良さを実感しています。一方で、休校など勉学に大きな影響を受けている子供たちに向けては「歴史的な出来事をリアルタイムで学んでいる貴重な経験です」と語り、今回のコロナ禍を機に、子供たちが自ら考え、成長していくことを願っています。(聞き手 田中夕介)

 家にいる時間が長くなりました。対局以外で将棋会館に行くことは基本的にはありません。全く外出しないわけではなく、気分転換のため、人に会わないようにして散歩することはあります。過去、このように動きが制限されることはありませんでした。東日本大震災の際は多少の影響がありましたが、行動そのものに制約はなかったです。

 自粛ムードが続いています。日本は多くの自然災害を経験してきました。そのため、気持ちの準備や備えのノウハウは蓄積されています。今回のような初めてのケースでは、適切なことについて見定めをしている状態だと感じています。

 これまでに震災のような日本だけの危機はありましたが、今回は世界的な危機です。対応の仕方やアプローチの仕方に、お国柄がすごく出るものだと思いました。例えば、いきなり強くロックダウン(都市封鎖)してしまうとか、強制的にやってしまうとか。そのあたりは各国の考え方や法律、歴史などがかなり反映されていると思います。

 日本は少しずつ少しずつやっていく感じですね。仮に収束まで長期間かかるとしたら、強めるにしても弱めるにしても、そういったアプローチはいずれ必要になると思います。短期間で収束するならいいですが、長く続くなら強めたり弱めたりしていくことをしないと、現実的に難しいのではないかと思います。

 ただ、強制力がなくても、これだけの人がまじめに対応している日本はすごい国ではないでしょうか。でなければ、もっと多くの人が外出し、もっと多くの人が働いていると思います。日本人の規律の良さを実感しています。

 将棋界ではタイトル戦も延期になっています。東京所属の棋士同士、関西所属の棋士同士の対局は1日の対局数を絞っています。広い部屋でマスクをして、終局後の感想戦も行わず、細々と続けています。もちろん、感染が爆発したら別ですが。必要があれば対局をなくし、大丈夫であれば対局するという、微妙にコントロールしていく感じで良いのではないでしょうか。ただ、緊急事態宣言の延長で、さらなる影響が出てくると思います。

 収束には長期間かかる可能性があり、社会全体が耐える時期です。未知のウイルスとの闘いにおいて、正しい知識・情報を増やしていくことが大事ではないでしょうか。正しい知識を増やし、接していくことで十分な備えができ、パニックになったり、買いだめをしたりすることも回避できます。

 子供たちも頑張っています。子供たちは自分で勉強していかなければなりません。自力で学習するということを知ることです。歴史的な出来事が起きている今は、リアルタイムで歴史を学んでいる貴重な経験であり、良い機会です。

 これまでの生活について、ありがたいと感じています。これを機に、物事に感謝し、振り返ってみるのも良いことではないでしょうか。

 自粛疲れでDVが増えているという話もあります。又「コロナをばらまく」ととんでもないことを言った人も出てきました。休業していない店に「警察に通報するぞ」と言った、脅迫めいた張り紙が出された店もありました。10万円給付を狙った詐欺もあります。休業要請に応じないパチンコ屋と、自治体側の店名公表の争いもありました。また県をまたいで湘南の海に集まるサーフィン集団もいました。騒音をまき散らすバイカーが高速道路に出没しました。

 100%自粛を守る人たちばかりではありません。数パーセントの跳ねっ返りは必ずいます。こういう輩は今の特措法では、というよりどの法律をもってしても一掃はできないでしょう。警察の能力にも限界はあります。

 ただ総じて日本人はルールを守り、他人には迷惑をかけない、自律の心は他国より優れているのは確かでしょう。またマスク装着や手洗いは日頃から習慣化されていることが、感染防止に役立っているのは間違いありません。今後ともこの感染症の重症者や死者をできるだけ出さないよう、第2波、第3波を如何に抑えていくかが問われるところです。


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2020年5月20日 (水)

コロナ収束後の課題、経済再生と同時に緩めるな対韓外交姿勢

Https___imgixproxyn8sjp_dsxmzo5811162016  本日も昨日に続いて韓国の話題です。先の選挙で文政権を支持する与党が圧勝しました。新型コロナウィルスの感染収束への対応がよかったことも、大きな支えになったようですが、感染爆発や医療崩壊を起こしたのに、たまたま収束の時期が選挙と重なったという、運にも恵まれたものと思われます。

 昨日取り上げた元慰安婦による挺対協への告訴問題でやや出ばなをくじかれた感はありますが、選挙結果の勢いを借りてますます親北反日路線を進めるだろう、と言うことが容易に予測されます。北朝鮮の反応はさておき、日本はしっかりと今後の文政権の政策を注視し、毅然とした対応を続けなければなりません。

 今後の対応の参考として、もと韓国大使で外交経済評論家の武藤正敏氏のコラム「韓国が求める輸出規制強化の撤回、日本が呑めぬ理由---貿易管理の問題を再び元徴用工の問題にすり替えさせてはならない」(JBpress 5/10)を取り上げ引用掲載します。

 文在寅政権は、日韓関係において歴史問題にこだわり、元慰安婦問題、元朝鮮半島出身労働者問題(いわゆる「徴用工」問題)など、既に解決済みの問題を繰り返し持ち出し、日本側から新たな譲歩を引き出そうとしてきた。

 しかし、こうした問題は日韓請求権問題の根幹に触れる問題であり、日本側が取り合うはずもなく、現在も宙に浮いたままの状態となっている。

尹美香疑惑に当惑する韓国の政府与党

 そうした中、元慰安婦・李容洙(イ・ヨンス)さんが、正義記憶連帯(以下「正義連」。旧称・韓国挺身隊問題対策協議会[挺対協])の尹美香(ユン・ミヒャン)前理事長が寄付金を慰安婦のために使わず、私的に流用したのではないか等の疑惑を提起したため政府与党は当惑した状態になっている。

 当初、与党は正義連とその元理事長を庇う姿勢をとり、「この問題を積極的に取り上げるのは親日勢力の野党・未来統合党と保守メディアだ」と逆に批判するような有様だったが、尹氏の疑惑が深まるにつれ、このまま静観できないとの雰囲気が広がってきた。市民団体の告発を受け検察が動き出したことも、政府与党を焦らせたはずだ。

 これまで、国内で政権に対する問題が持ち上がると、国内世論を宥めるため、韓国政府与党は「親日批判」と「反日」を利用してきた。こうした見地に立つと、日本の韓国への輸出規制強化の問題はこれまで固有の貿易管理の問題として通商当局の間で対話を進めてきたわけだが、そこで片付かないとなると、再び元徴用工問題の報復との議論にすり替えてくる可能性もある。それは日本としては看過できない事態となる。

 貿易管理の問題が燃え上ったのは1年前であるので、詳細を忘れてしまった読者も少なくないと思う。そこで、当時の経緯を含め、その後の対話、韓国における制度是正の動き、現在の両国の立場、そして残された問題について解説してみよう。

輸出規制強化の問題は韓国の杜撰な貿易管理を是正する問題

 韓国の成允模(ソン・インモ)産業通商資源部長官は今年の3月6日、日本が韓国に対する輸出規制の強化の理由として挙げた事項をすべて解消したとして、日本に規制強化措置の撤回を強く求めてきた。

 日本政府は昨年7月に半導体・ディスプレー材料であるフッ化水素、フッ化ポリイミド、レジスト(感光材)の3品目の韓国への輸出規制を強化し、8月には輸出管理の優遇対象である「グループA(ホワイト国)」から韓国を除外した。日本はその理由として(1)両国間の輸出管理に関する政策対話が3年間開かれておらず、信頼関係が損なわれたこと、(2)通常兵器に転用される可能性がある物質の輸出を管理するキャッチオール規制の法的根拠の不備、(3)輸出管理体制、人員の脆弱性を挙げていた。

 成長官は、規制強化の撤回を求めるにあたり、「この5か月間、両国の輸出管理当局は課長級会議や局長級の政策対話などを通じ、韓国の輸出管理に関する法規定、組織、人員、制度などについて十分に説明し、両国の輸出管理に対する理解を深めて十分な信頼を構築した」と述べた。

 実際、韓国国会では、輸出管理の実効性を高める対外貿易法改正案が成立した。これによって戦略物資の輸出許可に関する条文に、大量破棄兵器とともに「通常兵器」も厳しく審査することを明記した。早ければ6月にも施行される。

 その後4月には産業通商資源部内に貿易安保政策官の下に30人規模の組織を設けた。

 こうした体制整備を行ったうえで、同部の李浩鉉(イ・ホヒョン)貿易政策官は5月12日の会見で、日本は韓国に対する3品目の輸出規制とホワイト国除外に関する立場を今月末までに明らかにすべきと主張した。

 韓国政府は、日本の輸入規制が施行された後、「これは日本による元徴用工問題に対する報復だ」として反発し、韓国として日本への輸出規制、WTOへの提訴といった報復措置を取るとともに、日韓のGSOMIA(軍事情報包括保護協定)廃棄の動きを見せてきた。なお、GSOMIA廃棄については米国介入により条件付きで期限を延長することになった。

 その後、日韓はGSOMIAの扱いをめぐる協議の中で、輸出管理に関する対話を行うことになった。当初韓国側は「日本の輸出規制強化撤回に関する協議だ」と主張し、日本側は「貿易管理に関する政策対話だ」と主張してかみ合わなかった。しかし、韓国側は日本側に規制強化撤回を促すため貿易管理体制の整備を行った。

 韓国は、これまで日韓の交渉では自国の国民感情を背景に、日本側に譲歩を迫ることがほとんどで、韓国側が客観的に日韓関係の相互利益に沿った対応をしたことは極めて珍しかった。しかし、この輸出規制問題は歴史問題と異なり、国民感情を刺激する問題ではなく、ビジネスライクに現実的な対応をしたのだろう。その点では、韓国側の対応と努力は評価してもいいのだろう。

日本側の規制強化撤廃を求めた「最後通牒」

 しかし、日本側から色よい返事が得られないと悟ると、韓国側は最後通牒のように今月末までの規制緩和を求めてきた。その理由として、次の2点が考えられる。

 第一に、韓国が条件付きでGSOMIA延長を決めたのが昨年11月であり、それから6か月経つ。この時点で、日本が規制強化を撤回する可能性があるか最終的に打診する必要があると考えた可能性がある。

 韓国政府はこれまで水面下で対話を進めてきたが、日本側に誠意は見えないと受け止めている。GSOMIAの終了の判断をこれ以上延ばしても成果はないと考えたのだろう。

 第二に、新型コロナや米中の対立によって輸出が厳しくなっている韓国企業にとって、将来への不安を少しでも取り除きたいと考えた可能性だ。米中対立によって、米国の対ファーウェイ制裁がメモリー半導体にまで拡大すれば、サムスンとSKハイニックスが直撃を受ける可能性があるからだ。

韓国は戦略物資の管理をどう運用しているか

 しかし、日本側は制度の運用実態を見極めてから輸出優遇国に戻すかどうかを慎重に見極める対応だ。特に文在寅政権は日米韓の連携よりも中朝に寄り添う姿勢であり、戦略物資が両国に不正に輸出されている可能性が排除できない。

 そもそも日本政府が韓国に対する輸出規制強化に動いたのは、当初の3品目について不適切な再輸出の疑いをつかんだからである。また、戦略物資について「ホワイト国」から除外したのは、韓国から戦略物資が無許可で流出した不正輸出案件が韓国側の資料で明らかになっているからである。

 韓国産業通商資源部が国会議員に提供した資料によれば、2015年から19年3月までに156件の不正輸出があった。これは核兵器や生物化学兵器の製造に利用可能な物質を含むものであり、流出先は中国が最も多く、ほぼすべての東南アジア各国、ロシア、インド、パキスタン、イラン、シリア、アラブ首長国連邦などである。これらの中には北朝鮮との関係が緊密な国々がいくつも含まれており、北朝鮮にこうした物資が流れていれば日本の安全保障上大きな懸念材料となる。

 しかし韓国は、こうした物資が韓国からさらに北朝鮮に輸出されたのではないかとの指摘について、「日本が一方的に嫌疑をかけたものである」と反発している。ただ、北朝鮮に流れた疑いを晴らすべきは韓国であり、日本に反発するのは筋違いである。韓国はそもそも自主的にどの企業が関与し、どの国に再輸出され、何に使われたかの実態を調査し、日本に報告すべき問題である。

 日韓の政策対話の中で果たしてこれが行われたのか。行われていないとすれば、いかに組織や人員を強化しても、北朝鮮に強く寄り添い、中国には何も言えない韓国なのだから、「きちんと運用されているし、今後も運用されるであろう」と日本は確信できない。

 梶山経済産業大臣は記者団の質問に15日、「引き続き様々なレベルで対話していく」と答えたが、これは「韓国側の対応はまだ十分でない」との立場を明らかにしたものだ。

北朝鮮の軍事技術の飛躍的向上の影に「韓国の技術」使用疑惑

 朝鮮日報に、尹徳敏(ユン・ドンミン)元外交安保研究委員長が寄稿したところによれば、昨年5月から北朝鮮が再三試射してきた長射程放射砲と短距離ミサイルが10年前延坪島を奇襲攻撃した北朝鮮軍からは想像できないほど飛躍的な進歩を遂げているのは米国や韓国の技術が流出しているとしか思えないという。

 そのため、「延坪島の後、北朝鮮のハッキング部隊は韓国の国防科学研究所、国防部、国防関連企業に対する大々的なハッキング工作を展開した。韓国国民を守るために開発された韓国の技術が北朝鮮に渡り、北朝鮮軍砲兵勢力の技術的急進の実現に用いられたと推定される。また、少し前、国防科学研究所の研究員らが、機密を大量に国内外に持ち出したという報道もあった」というのである。

 さらに韓国は、北朝鮮に対し輸出が禁止されている原油の海上における「瀬取り」の取り締まりを怠っている。また最近では、陸海空軍による大規模合同火力訓練の実施予定だったのを、来月に延期したが、これは北朝鮮の非難を受けた青瓦台が「北朝鮮の顔色を窺い」延期することを指示したものだという。

 このように政権発足以来続いている北朝鮮に対する一方的な接近姿勢は、韓国が北朝鮮の不法行為を取り締まれない実情を反映している。

 さらに中国に対しては、習近平国家主席の年内訪韓を求め、その際THAADをめぐる報復措置を撤回してもらうことに汲々として、何も言えない。このような韓国の実情は、気の毒なくらい卑屈である。

 発足以来一貫して中朝に接近しようとしている文政権は、日米から離れ、「レッドチーム入り」することが懸念されている。こうした状況では、いくら貿易管理の体制を高めても実行が伴わない恐れが強い。日本が輸出管理の在り方を「ホワイト国」前の状況に戻せるのはこうして懸念が晴れてからである。

Img_b54eb81b724b60dd45c1d9ffe2d021156074 輸出管理の問題が再び日韓の政治問題に

 日本が輸出規制強化の撤回に動かない場合、果たして韓国はどのように対応するだろうか。

 月末までに日本側の対応がない場合、韓国はWTO提訴手続きを再開したり、GSOMIAカードを再び取り出したりする可能性がある。新型コロナ対策で日韓ともに直近の経済の落ち込みが深刻となる中、日韓の対立が深まれば、経済にとってさらなる悪材料となるだろう。

 総選挙後の文在寅政権は、歴史問題でいっそう対日強硬に転じる可能性がある。

 文大統領は先の総選挙で、新型コロナを封じ込めた成果によってこれまでの3年間の失政を問われることなく、圧勝し政治的な主導権を握った。特に新型コロナの問題では、監視カメラの活用、電話基地局とクレジットカードの情報を提供させ、国民のプライバシーを犠牲にした強権的手法で新型コロナを封じ込めたが、これも国民の支持も集めており、いっそうの“独裁体制”を確立したと言ってよい。

 そうした独裁的手法を今度は日韓関係にも当てはめようとする可能性もある。これまで、慰安婦や徴用工の問題で日本と対立・譲歩を求めて来ても、日本が応じなかったためなす術がなかった。しかし選挙に勝利して強権的手法に味を占め、同様な手法で日本に対応することになれば、日韓関係はいっそうこじれることになろう。

 6月以降の輸出管理の問題で、文大統領がWTO提訴再開やGSOMIA破棄をまた言い出すようならば、日韓関係を取り巻く歴史問題にも暗い影を落とすことになるだろう。

 中朝露のレッドチームによる赤い波の防波堤の役割として、唯一存在価値のあった韓国が、文政権のもとで開門を伺い、レッドチームの仲間入りを願っているとすれば、民主国側とすれば韓国は何の価値もない国と言うことになります。

 さらには中露とは異なる特殊な反日思想を持っていることも、より日本としては警戒しなければならない国だと言えるでしょう。慰安婦では譲歩してきたが徴用工では一切譲歩しない今の政府の姿勢は、是非貫かなければならないと思います。というより慰安婦の誤った対応を反省材料とし、決して譲歩しないことが重要だと認識すべきでしょう。

 コロナ収束後の政治課題は第一に経済再生でしょうが、対韓外交も気を抜かずに進めることを強く願います。

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2020年5月19日 (火)

韓国元慰安婦が「挺対協」を告発、反日活動の闇が暴かれる

Maxresdefault-1_20200519112301  韓国での日本軍従軍慰安婦の問題は、史実を完全に曲げた形で語られ、強制連行や性奴隷に代表される極めて悪質な表現で、「日本軍性奴隷問題解決のための正義記憶連帯」いわゆる「挺対協」を中心に日本を非難中傷し続けている実態があります。

 ところが先日、元慰安婦によりこの「挺対協」の活動の舞台裏に関して、告発がなされました。本日の産経新聞に特集記事が記載されましたので、引用転載します。タイトルは「挺対協 元慰安婦の告発で浮かび上がるその目的と実態」(原川貴郎氏)です。

 新型コロナウイルスの感染が世界に拡大した今年、日韓関係は国交正常化55周年を迎えるが、韓国・文在寅(ムン・ジェイン)政権は依然、日韓請求権協定と慰安婦問題をめぐる日韓合意という2つの国際約束違反を続けており、根本的な改善は見通せない。そんな中、元慰安婦の女性が支援団体の元トップを告発したことが韓国で波紋を呼んでいる。告発の内容は、文政権が日韓合意を破棄した理由とも絡むだけに、日本政府関係者も関心を寄せている。

 日韓関係は2018年10月のいわゆる徴用工訴訟をめぐる韓国最高裁判決によって深刻に悪化し、文政権が判決で生じた日韓請求権違反の状態を一向に是正しないことから、冷え込んだ状態が続いている。

 ただ、関係悪化は徴用工判決の前から始まっていた。文政権が「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した15年末の日韓合意の白紙化に、一方的に着手したためだ。

 日本政府は、韓国政府が設立した「和解・癒やし財団」に10億円を拠出し、合意を履行。財団はそれを基に元慰安婦の女性や遺族に現金を支給した。

 ところが、文政権は康京和(カン・ギョンファ)外相直属のタスクフォースを設けて合意を検証し、18年1月に「被害者の意思をしっかりと反映しなかった合意では真の問題解決とならない」との立場を表明。同年11月には財団の解散を発表し、合意を事実上破棄した(財団は19年7月に解散)。

 この合意の舞台裏をめぐり、韓国では2人の元慰安婦による告発が相次いだ。

 告発されたのは、4月の総選挙で与党から出馬して当選した尹美香(ユン・ミヒャン)氏。慰安婦支援団体の旧「韓国挺身隊問題対策協議会」(挺対協、現在は「日本軍性奴隷問題解決のための正義記憶連帯」)の元代表だ。

 挺対協は1992年1月から毎週水曜にソウルの日本大使館前で日本政府への抗議集会を開催し、国連や米議会も利用して、国内外で慰安婦問題を問題化させるための運動を展開してきた反日団体だ。

Images-3_20200519112401  尹氏を最初に告発したのは、挺対協とともに活動してきた有名な元慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)さん(91)だった。

 韓国メディアによると、5月7日に地元の大邱(テグ)で記者会見した李さんは、これまで参加してきた水曜集会について「寄付も被害者のために使われたことがなく、どこに使われたのか知らない」などと話し、今後は参加しないと表明。挺対協について「30年にわたり、だまされるだけだまされ、利用されるだけ利用された」(朝鮮日報)と批判した。

 その上で日韓合意に関し、「10億円が日本から入るのに、(尹)代表だけが知っていた。被害者がその事実を知るべきなのに彼らだけが知っていた」(中央日報)と明らかにした。尹氏が挺対協の代表当時、韓国外務省から事前に合意内容の説明を受けながら、李さんには伝えていなかったというのだ。

 李さんはその後、月刊誌に「合意をしたとすれば被害者に知らせるべきで、私だけをすっかりだました」とも語っている。

 尹氏は、日韓合意の当時、韓国政府からの相談は「なかった」といい、「被害者らの意志も全く聞かれなかった」として合意の無効を主張していたが、嘘を語っていたことになる。

 これに関しては、「合意以降には尹氏が強く反対することをみて事前説明の時の反応とはかけ離れていたので皆当惑した」とする韓国外務省の元当局者の話が出ている(12日、中央日報、電子版)。

 もう一つの告発は「中央日報」が(11日、電子版)報じた。別の元慰安婦の女性が今年3月、韓国の文喜相(ムン・ヒサン)議長あての手紙を書き、財団が現金を支給していた当時、「尹氏から電話がかかってきて『おばあさん、日本の金を受け取らないでください。挺対協にお金ができれば、私たちが与えますから』と言いながら絶対に受け取らせなかった」と訴えた。

 合意をめぐって、タスクフォースは検証の結果、元慰安婦の意見を十分に聞かなかったと指摘し、文在寅氏は2018年1月、「前政権で両国政府が条件をやり取りする方法で被害者を排除し、解決を図ったこと自体が間違った方法だった」(聯合ニュース)と語った。

 だが、2人の元慰安婦の告発に基づけば、元慰安婦の意見を聞かず、排除し、問題解決を妨げたのは、介在した挺対協だったのではないか。

 日韓でベストセラーとなった『反日種族主義』は、挺対協について「真面目に慰安婦問題を解決するのではなく、この問題を利用して韓日関係を破綻させるのが彼らの本当の目的」と説明している。元慰安婦2人の告発は、そうした目的のための挺対協の工作の一端を具体的に裏付けた形だ。

挺対協をめぐっては、元慰安婦の女性による団体が、04年に「実際は慰安婦被害者を売って自分たちの実利だけを得てきた人々の集団」だと批判していたことも報じられた(18日、中央日報、電子版)。

 韓国のメディアにはこの際、日韓の将来のためにも、挺対協がこれまでいかに元慰安婦の女性を利用し、日韓関係に悪影響を与えてきたのかとの観点から追及を深めてもらいたい。

 『反日種族主義』を著した李栄薫氏は、韓国左派の過去の捏造歴史を様々な面で覆す記述をしていますし、続編も韓国で出版されベストセラーになっているようです。ここへきて捏造した過去の歴史を背景に、反日で突き進む文政権へ水を差す動きも出てきました。大変いいことだと思います。

 ただ慰安婦問題をここまで大きくしてしまった責任の多くは、日本のメディアや日弁連、かつての政府にあります。吉田清治の小説はフィクションで仕方がないにしても、それを何の検証もせずに取り上げ繰り返し掲載、拡散した朝日新聞。わざわざ国連人権委員会で「日本が慰安婦強制連行をした、性奴隷として扱った」と嘘を提起した戸塚悦郎弁護士。又韓国側の押しに負けて、これも事実検証を怠り強制連行を認めてしまい談話として発表した、当時の河野洋平自民党総裁。全く情けない、いや非国民ともいうべき日本人たちです。

 韓国人自身が自己の非を認めて、真実を検証・公開したり、反日団体の非を告発するのは大いに結構なことですが、日本のメディアも政府も、なぜ大々的に反論していかないのか、そこも問題だと感じてやみません。「触らぬ神に祟りなし」とでも思っているのでしょうか。韓国は決して「神」でも「仏」でもありません。間違ったことは間違っていると、はっきり言える国にならないと、いつまでも強請られ、たかられ続けるでしょう。

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2020年5月18日 (月)

「国家はなぜ衰退するのか」、2千年以上続く日本を守るために考えよう

51mqkkgj0ul_sx309_bo1204203200_  昨日は「日本復活の処方箋」というタイトルで出口治明氏の講演内容を引用して論じましたが、様々な要因で日本の未来に暗雲が立ち込めているという意味での前提がそこにあり、それへの警鐘の意味を込めて記述したものです。

 ところで日本は、2千年以上その国体を継続した世界でも唯一の国と言われています。その他の国々はこの間に、生まれては消えて、つまり日本のように継続した国はないと言うことです。

 他の国に滅ぼされたとか、王や為政者が代わったとか、統治形態がまるっきり変わったとか、いずれにしても日本のように天皇というひとつの冠のもとに、継続してその国体を保った国はないのです(終戦直後はかなり危うかった経緯はありますが)。

 何故続かなかったか、その最大の要因は戦争でしょう。勝者が敗者を駆逐し、その国のトップを抹殺し、勝者と入れ替わる。敗者はそこで国の断絶を余儀なくされます。次には植民地化、先住民の土地や資源や住民を収奪凌辱し、宗主国の傀儡国にする。そして中国に代表される易姓革命、次のトップが前のトップとその一族を滅ぼしてトップの入れ替えが起こり、体制も変えていく。

 しかし20世紀に入ってからは、新しく独立した国は数多くありますが、滅んだり新たに植民地になった国は殆どありません。しかし国同士の様々な意味での格差は広がりました。その最大の格差要因は経済力です。つまり富める国と貧困にあえぐ国。もちろんその中間もありますが、なぜこのような格差が生じたのでしょう。その解の一つをダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソンが著した「国家はなぜ衰退するのか」に求めることができます。

 彼らは象徴的な例として、アメリカとメキシコの国境に位置する町、ノガレスを取り上げます。アメリカではアリゾナ州、メキシコではソノラ州に属するその町は、国境を境にフェンスで区切られていますが、もともと同じ民族であり、同じ文化を持っていたようです。ところがその昔メキシコだったこの地は1853年にこの二つの国に別れました。その後現在に至って、アメリカ側の住民はメキシコ側の住民より3倍の所帯収入を得、インフラも充実、一方メキシコ側の住民は大人の殆どは高校すら卒業していない、公衆衛生は劣悪で乳児死亡率は依然として高い、と言ったような格差が生じているようです。

 その要因は何か、一括りでいうと「公平、開放的な経済制度と収奪する経済制度」ということなのでしょう。この本の書評を公開した原真人氏の見解は次の通りです。

書評 自由・公平な制度が経済発展もたらす

 世界には豊かな国と貧しい国がある。その差はどこから生まれるのだろうか。素朴だが、深遠な問いだ。つい決定論に走りやすいこの設問に、本書は、国家の経済的命運は経済的な制度が決める、つまり自発的な努力によって豊かになれるのだという仮説を示す。

 ノーベル賞受賞の経済学者たちから大きな反響があったこの話題の書は、著者らが15年かけた共同研究の成果を一般読者に向けてまとめたものだ。英国の名誉革命や日本の明治維新、世界各国の過去300年の歴史を「制度」という視点から解釈し直した。

 これまで国家間の格差の要因にはもっともらしい説がいくつもあった。地理説は進化生物学者のジャレド・ダイアモンドも提唱しているし、信仰や風習などの文化的要因、遺伝的要因に理由を求める説もあった。為政者無知説は経済学者に支持が多いという。本書はそのいずれも退ける。

 実証研究から浮かびあがるのは豊かな国には自由で公平、開放的な経済制度があることだ。所有権が守られ、分配ルールが確立した社会では技術革新が起き、新産業が勃興(ぼっこう)しやすい。逆に貧しい国には権力者が国家を食い物にして民衆から収奪する経済制度がある。

 本書がもう一つ強調するのは、経済制度を決めるのはその国の政治制度だということだ。豊かな経済をつくりあげたとしても、法の支配や政権交代が可能な民主制度の支えがなければ、結局それを維持できず国家は衰退してしまう。

 本書の制度説は、一見ごく当たり前のようにも見えるのだが、実は多くの「常識」を覆す問題提起をはらんでいる。

 たとえば米国の対中外交やイラク政策の根底にある近代化理論。すべての社会は成長とともに民主化に向かう、というこの考えを、本書は「正しくない」という。

 また近年急成長する中国などの新興国は、いずれ先進国の経済水準に追いつくだろうと多くの人は信じている。ならば日本もやがて中国に追いつかれ、賃金や物価は中国並みになるのだろうか。それまで日本のデフレは続くのか。

 本書の見解に従うなら、必ずしもそうとは言えない。中国の国家資本主義はいまは強さが目立つものの、民主化されていない政治制度のもとでバラ色の未来は描けない、と著者らはみる。私たちは中国発のデフレに極度におびえる必要はないのかもしれない。

 昨今、世の中では効率が悪い民主主義や、政府の意にそわない頑固な中央銀行への批判が絶えない。だがそれらは長い目でみるなら、豊かな経済社会の礎を築くのに必要な機能なのだ。そんな点も含め、この本には、そこかしこに論争のタネが仕込まれている。

 確かにアフリカや東南アジア、中東、南米に見る最貧国の多くは、為政者が独裁、収奪的で、国民の事より、自身や一族の利益を第一に考える傾向にあると言えるでしょう。それも発展途上の特徴であり、過渡期だと言えるかもしれません。

 しかし今、日本や欧米の先進国の経済発展した制度や技術はいつでも移転可能でしょう。国民教育やインフラの整備にいくら時間がかかるとも、数十年のスパンで考えれば、韓国やマレーシアなどの成功例を見れば、可能だと思われます。

 しかし恐らくこれらの国の為政者は、そんな長いスパンで考えることを忌避するのでしょう。自身の時代にしか目が届かないのかもしれません。そして自身や一族の蓄財に走る。国民は如何に貧困生活にあえいでも、自己の周りがハーレムであればいい。そもそも一代で成り上がった指導者はそういう罠に陥りがちです。

 また資源の多い国であれば、米中欧などの巨大資本が虎視眈々とその資源を狙い、為政者を傀儡化して、つまり賄賂のようなものを渡して、お互いの利益を得る。そういった構図かも知れません。いずれにしろ、国を思い国民を思う「偉人」のような指導者が出てくるのを待つしかないのが現実でしょう。残念ながら「自発的な努力によって豊かになれる」というのはこうした指導者の下でなければ無理なような気がします

 以上述べてきたことを総括しても、日本は世界でもかなり大きな成功を収めた国の一つではないでしょうか。公平、開放的な経済制度は一応合格点でしょうし、しっかりとした法治国家でもあります。しかし上述のような、他の国を食い物にして日本を守ることは法的にも国民信条から言ってもできません。資源なき日本はそれ以外の方法で、国を永続させねばならないのです。

 それは従来から言われているように、科学技術の発展向上に基づく産業の育成です。特にこれからは情報技術の向上が欠かせません。すでに米国のみならず中韓などより遅れを取っています。そして少子化のくい止めです。いくら技術を向上し産業を発展させようとしても、人がいなければ絵に描いた餅でしょう。さらに言えば・・・。

 2千年以上国体が続いているのは本当に誇るべきだと思います。しかしその誇るべき国を危うくする要因はいくつかあります。その要因に向かって効果的に対応できるかどうかが、これからの日本の最大の課題でしょう。

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2020年5月17日 (日)

日本復活の処方箋、次の世代を育てる大人の役割を全うせよ

48079m  今日は政治や時事問題から少し離れて、APU(立命館アジア太平洋大学)の学長である出口治明氏が、DIAMONDonlineに寄稿したコラムを引用します。タイトルは『「最近の若者は…」という大人が大間違いな理由』です。

APUからハーバード&オックスフォード大学大学院へ!?

世界中から優秀な人にきてほしいという話も聞きます。僕が学長をしているAPU(立命館アジア太平洋大学)は学生の約半分が外国人です。とても優秀な学生が世界中から集まっています。

去年の卒業生の総代は、ダイレクトにハーバード大学大学院に入りました。

一昨年はオックスフォード大学大学院に入っています。

地方の私立大学で、ハーバードやオックスフォードの大学院にダイレクトに入るケースはほとんどないと思います。

でも、彼らはAPUにきて、さらに世界の有名大学の大学院を目指します。

僕が「なぜ?」と聞いたら、

 

「欧米のほうが日本より経済成長率が高いから、若い人にもいろいろなチャンスがある。新しいユニコーンが生まれているから、ワクワク、ドキドキする」というのです。

 

世界中から優秀な人にきてもらおうと思ったら、社会がある程度成長し、ワクワク、ドキドキする、新しいものがどんどん生まれる社会をつくっていかなければなりません。

日本復活の処方箋

そう考えれば、日本を再興させる一番いい方法は、日本でも数十匹単位でユニコーンが生まれるようなオープンな社会をつくっていくように、我々大人が頑張らなければいけないわけです。

そうしないと、この国は衰退の一途をたどるだけです。

よく、こんな声が聞かれます。

「最近の若者は新聞も読まない。本も読まない。上昇意欲もない。保守的だ」

でも僕は根本から間違っていると思います。

若者は大人を映す鏡です。

若者は大人をロールモデルとして行動しているので、「今の若者が新聞も本も読まない」のなら、それは大人がその見本を見せていないからです。

若者がリスクをとらないなら、それは大人がリスクをとって行動していないからです。

そういう意味で、人間は何のために生きているかといえば、「次の世代のために生きている」のです。

これは動物としての根本なので、次の世代を育てることが大人の唯一の役割なのです。

そうであれば、大人がまず「人・本・旅」で一所懸命勉強して新しい産業や起業にチャレンジし、みんなでユニコーンが生まれる社会をつくっていくことが根本なのです。

 これは立命館小学校で行われた出口氏の講演のダイジェストと言うことです。私もかつて企業の能力開発部門に籍を置いていたので、教育や人材育成には興味があります。出口氏の言葉の中で「人は次の世代のために生きている」という部分に強く共感を覚えます。

 昨今自分の子供を虐待したり、またはネグレクトする親が増えているのを見たり、それ以前に結婚しない人たちが増えているのを見ると、人間は生き物の一種でありながら、生き物の最も重要な「種族保存」本能を忘れた、いわば絶滅危惧種なのではないか?と感じることもあります。

 私の好きな動物の番組では、時折自己の危険を顧みず子供を守ろう、助けようという親の行動をとらえたものをよく見かけます。人間も本来そうであるはずです。ですから「人は次の世代のために生きている」という考えは非常に重要な考えだと思うのです。

 しかし個人の自由と権利が強調される現在、ともすると親は親、子供は子供と自己を中心に考えるようになり、上述のような親が出て来たり、未婚の人たちが増えてしまうのでしょう。また子供も高校生くらいになると、逆に親を親とも思わない言動をとる子供も出てきます。極端な例では親に傷害を与えたり極端な場合殺してしまったり。

 たまに動物の中にも子育て放棄の親もいるようですが、それは特殊な例です。それに自分の子にまさか虐待をする動物の親はいないでしょう。

 個人の自由の行きつく先が生き物本来の目的、種の保存にも多大な影響を与えているのだとしたら、重大です。実際先進国と言われる国では人口減少が始まっています。そして日本はその先頭をひた走っているのです。

 日本は戦後75年、徐々に今のような形になりました。確かに豊かになり、安全は保たれているようです。しかし多くの人がどうも満足していないようです。出口氏の言われるように「ワクワク、ドキドキする、新しいユニコーンができる社会」とは、少し離れているのかもしれません。それを若い人たちに期待するのではなくまず大人が実践せよ、と出口氏は言っています(小学校での公演が少し気になりますが。)

 私自身新聞や本をよく読み、旅も海外を含めよくしていますが、若い人に「俺の背中を見ろ」と偉そうに言えるものは残念ながらあまりないような気がします。

 ですがこれだけは言いたいと思います。「世の中を批判的にあるいは分析的に見るのは大いに結構。ただしそれが改善に役立つならば。批判のための批判だけは絶対にするな。それでは世の中の改善に何の役にも立たないから。必ず批判や分析の後は、こうしたほうがいいと言え。理由や根拠をつけて」。実はこれ、今の野党の先生方に最も言いたいことです。

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2020年5月16日 (土)

サイバー攻撃、加害者だけでなく被害者になった中国

10  昨日のこのブログで米国国務長官ポンぺオ氏が、中国による米国へのサイバー攻撃を非難する記事を取り扱いましたが、その中国もあるグループによってサイバー攻撃を受けているようです。16日付のNEWSポストセブンの記事から引用します。タイトルは「新型コロナで疑惑の研究所やWHO関係機関にサイバー攻撃」です。

 米国を中心に、新型コロナウイルスは中国の疫学問題専門の武漢ウイルス研究所から流出したとの見方が広がっているなか、同研究所を狙うサイバー攻撃が激化しており、中国当局は警戒を強めている。サイバーテロを仕掛けているのは極右過激派集団とみられており、彼らの標的は中国寄りの姿勢をとる世界保健機関(WHO)や米マイクロソフトの創始者のビル・ゲイツ氏夫妻が創設したビル&メリンダ・ゲイツ財団なども含まれているという。

 香港の英字紙『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』が右翼過激主義を監視する「SITEインテリジェンスグループ」の報告書をもとに報じたところでは、武漢ウイルス学研究所は何者かのサイバー攻撃を受けているのだという。

 従業員のメールアドレスとログイン資格情報、テレグラムチャンネル、ツイッターアカウント、掲示板など数百件の情報が漏洩しており、研究所側がコンピュータ―の管理体制の修正や補強に追われている。

 また、WHOでも同じグループからとみられるサイバー攻撃を受けており、約450のWHO職員の電子メールアドレスとパスワードが漏洩したことを確認したという。サイバー攻撃は現役の職員のほか、すでに退職した職員のコンピューターシステムにまで及んでおり、彼らがメール通信した人たちのシステムにもイオ場をきたしているという。

 WHO関係者は「サイバー攻撃の件数は前年同期と比べて、5倍以上になっている。しかし、データが最新ではなかったので、世界各国のWHOの下部機構のシステムは被害を免れていたのが、不幸中の幸いだ」と述べている。

 SITEインテリジェンスグループのエグゼクティブ・ディレクターであるリタ・カッツ氏は、「極右コミュニティにとって重要なのは、データが自分の目的に向けて使用できることです。つまりコロナウイルスが武漢の研究所で生成され、意図的に拡散されたとの陰謀論が広がることなのです」と指摘している。

 一方、中国のハッカーグループによって、米疾病管理予防センターや米国立衛生研究所も攻撃されていたとの報告もある。

 米メディアは「米連邦捜査局(FBI)は4月下旬、外国の国家的支援を受けたハッカー集団が米疾病管理予防センターや米国立衛生研究所、米食品医薬品局のコンピューターシステムに侵入し、開発中の新型肺炎治療のワクチンや治療方法などについての情報を集めようとしていた」と報道した。FBIはハッカー集団がどの国から支援を受けているのかなど、その詳細は明らかにしていない。だが、一部メディアはFBIの内部情報として、「中国人民解放軍の傘下にあるサイバーテロ攻撃部隊」と伝えている。

 この記事では「SITEインテリジェンスグループ」が、武漢研究所などへの攻撃は極右グループが仕掛けたという見方をしているとしていますが、その実態は明確にされていません。いずれにしろ中国は一方的にサイバー攻撃をする加害者ではなく、被害者でもあると言うことです。

 またこの記事では、新型コロナウイルスが武漢研究所から生成、拡散されたという説を「陰謀論」としていますが、報告書記載の「SITEインテリジェンスグループ」が、中国政府寄りと指摘される『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』誌の内部組織と言うことから、米国などの武漢研究所原因説の動きをけん制したい思惑があるものと思われます。

 いずれにしろ、今や物理的手段での意図的な攻撃が、国際監視の下でほぼ封印されてきていることから、サイバーインテリジェンスを駆使した情報争奪戦の世界へと大きく変わってきているようです。こうした攻撃の証拠確定が困難でかつ被害も大きいことからも、今後ますますサイバー戦争は拡大 していくものと思われます。

 おそらく日本はこの分野では米中に大きく遅れていることと思われます。早急にこの分野の専門家や研究機関を育成すべきでしょう。

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2020年5月15日 (金)

中国に不満をぶつけるポンぺオ氏やトランプ大統領 米中の争いは第2段階へ

9  米国による中国非難の姿勢が顕著になってきました。以前から米中の間には米国の中国に対する貿易の不均衡や知的財産保護への対応への不満から、貿易戦争と言われる関税の特別追加の応酬がありました。そこへ今回の新型コロナウイルスの発生を機に、中国政府の発生源武漢での感染予防初動対応の遅れや情報の隠ぺい工作への不満が重なり、米国が主導する中国への非難が拡大しています。それに対して、中国も反論を返す互いの非難応酬合戦となっています。

 中国への非難を繰り返す米国務長官ポンペオ氏を、中国のメディアがこき下ろす記事を展開しました。「永遠に汚名残す」と題したこの記事を時事通信から以下に抜粋して引用します。

 中国共産党・政府の方針や意向を宣伝する国営中央テレビは4月27日夜のニュース番組で「政治的ウイルスをまき散らすポンペオはまさに自分を人類共通の敵にしてしまった」と題する論評を伝えた。中国公式メディアの対外批判報道は少なくないが、特定の外国政治家を「人類の敵」呼ばわりするのは珍しい。

 ポンペオ氏はトランプ大統領が新型コロナを「中国ウイルス」と呼ぶのをやめた後も「武漢ウイルス」という呼称を使ったり、「中国共産党はわれわれの健康や生活様式に重大な脅威を与えている」と主張したりしており、主要国の中で対中姿勢が最も強硬な高官だ。このため、中国側は新型コロナをめぐる外国との論戦でポンペオ氏を主な攻撃対象にしたとみられる。

 27日の論評はポンペオ氏の一連の発言について「中国に対する中傷が最もひどい」とした上で、同氏は「人類の道徳的デッドライン(許容限界線)」を踏みにじって、新型コロナ対策の国際協力を妨げ、ウイルス拡散を助けていると主張。「必ず米国人民に唾棄され、米外交史上に永遠に汚名を残すであろう」と罵倒した。

 このようにメディアの記事とは言え、外国の高官を名指しで強烈な表現を用いて攻撃するのは異例のことです(ただ中国ではよくあることかもしれません)。それに対応してではないでしょうが、ポンペオ氏は14日中国のワクチン開発情報搾取を非難しました。産経新聞から引用します。

 ポンペオ米国務長官は14日、中国政府に連なるハッカーや、中国人留学生や在米の中国人研究者を指すとみられる「従来とは異なる当事者」が新型コロナウイルスの研究に関する米国の知的財産やデータの窃取を図っているとして非難する声明を発表した。

 米政府が新型コロナのワクチンや治療薬の開発情報の窃取問題で中国の対米サイバー攻撃やスパイ活動を非難するのは初めて。

 ポンペオ氏は「中国に対し一連の不正行為を停止するよう要求する」とし、サイバー攻撃で米国の研究データを盗み出そうとする手法は「中国が新型コロナの感染拡大の渦中でとってきた数々の非生産的な行動の延長だ」と指摘した。

 ポンペオ氏はまた、米国および同盟・パートナー諸国が人々の命を救おうと、集団的かつ透明性の確保された対応に向けて連携しているというのに、中国は依然として科学者や記者、市民らの口を封じ、偽情報を拡散させ、「目下の保健衛生上の危機を一層深刻化させている」と批判した。

 連邦捜査局(FBI)は13日、中国によるワクチン開発関連の情報窃取について捜査を進めていると発表していた。

 さらにトランプ氏は中国との断交の可能性も示唆するような発言をFOXビジネス・ネットワークとのインタビューで語ったとロイターが以下の通り報じました。タイトルは『トランプ氏、中国のコロナ対応に「心底失望」 断交の可能性も示唆』(5/14)です。

トランプ米大統領は14日、新型コロナウイルスを巡る中国の対応に非常に失望したと述べるとともに、現時点で習近平国家主席との対話は望んでいないとし、中国との断交の可能性も示唆した。

トランプ大統領はFOXビジネス・ネットワークとのインタビューで「中国には非常に失望した。中国は(新型コロナの流行を)なすがままに任せるべきではなかった」と言明。「せっかく素晴らしい通商合意を結んだのに、今はそう感じられない。協定署名のインクが乾かないうちに新型コロナの感染が広がったからだ」とし、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が米中通商合意に暗い影を落としているという認識を示した。

米中は今年1月に「第1段階」の通商協定で署名したが、その直後に新型コロナの感染が拡大した。

習近平国家主席との関係は良好だが「今は彼と話したくない」とし、通商協定の再交渉には関心がないと強調した。

さらに、中国に対し「われわれには多くの措置を講じることが可能だ。関係を完全に断ち切ることもできる」とし、断交の可能性を示唆。中国から年間輸入額に言及し、「関係を断絶すれば、5000億ドルを節約できる」とも言明した。

また、トランプ大統領は新型コロナについて、発生源よりも中国の対応を重視するとし「ウイルスの発生源が研究所だろうがコウモリだろうが、中国であることに間違いはない。中国はそれを阻止すべきだったし、できたはずだ」とした。(以下略)

 トランプ大統領の発言は選挙も近いこともあり、かなり差し引いて考えた方がいいにしても、相当頭にきているのは確かなようです。この2大国の争いはまさに第2段階へ。どこまで続くのか、収束に向かうのか或いは一層拡大するのかは今のところ分かりませんが、注視していく必要はありそうです。

 また可能であれば、この中国の尊大な対応やメディアの語り口(おそらく政府高官の代弁でしょう)を見て、民主国家が一致団結して資本や人員の引上げ等、企業退出を積極化することにより、中国共産党の存続を遮断するきっかけになればと願います。

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2020年5月13日 (水)

竹島は日本の領土、だが証拠提示だけでは千年経っても取り戻せない

8_20200513115701  昨日は日本の立場として、尖閣諸島は日本の固有領土で領土問題は存在ないとしながらも、中国に日常的に領海や接続水域で中国公船に威嚇され、また中国からは中国の核心的利益の対象領土に組み込まれてしまっていることを述べました。

 本日は竹島です。今日13日、240年前に「竹島」を明記した地図の復刻版が製作されることになった、と産経新聞が伝えました。タイトルは『240年前に「竹島」明記、江戸のベストセラー地図復刻へ』で以下に引用します。

 江戸時代の地理学者、長久保赤水(ながくぼ・せきすい、1717~1801年)が手掛けた、竹島(島根県隠岐の島町)を描いた日本地図「改正日本輿地路程(よちろてい)全図」(1779年初版、通称・赤水図)の復刻版が制作されることになった。長久保赤水顕彰会(茨城県高萩市)がインターネットで資金を募るクラウドファンディング(CF)に取り組んでいる。赤水図は江戸時代に日本が竹島の領有権を確立していたことを示す証拠の一つとされており、同会は「赤水に関心を持ってもらうきっかけにしたい」と意気込む。

「国際法上も重要な意味」

 赤水は、当時の地誌や伝聞などをもとに江戸時代後期の安永8(1779)年、経緯線が入った初めての日本地図である赤水図を完成させた。日本初の実測地図で知られる伊能忠敬の「伊能図」よりも42年早かった。

 赤水図には、隠岐諸島の北西に「松島」=現在の竹島=と「竹島」=現在の鬱陵島(うつりょうとう)=が表記されている。幕末まで版を重ねて一般に普及しており、当時の日本で竹島が広く認知されていたことを示す証拠の一つとなっている。

 島根大法文学部の舩杉力修(ふなすぎ・りきのぶ)准教授(歴史地理学)によると、連合国軍総司令部(GHQ)の統治下にあった昭和22年、外務省が竹島の領有権を米国に主張した文書に赤水図の拡大図が添付されていた。

 同文書には「竹島には朝鮮名がなく、朝鮮製の地図にも示されてないことに留意すべき」と書かれていて、竹島の日本保持が確定した26年のサンフランシスコ平和条約に影響を与えた可能性が高いという。

 舩杉准教授は「現在の竹島を初めて日本地図に書いたのは赤水の大きな功績。幕府の許可のもとで赤水図が発行されていたことは国際法上、重要な意味を持つ」と高く評価している。(以下略)

 竹島が日本固有の領土という証拠は多く、逆に韓国の領土ではないことの証明にもなります。日本外務省のホームページには次のように記載されています。以前紹介しましたが繰り返します。

2c3979a5 竹島の領有権に関する日本の一貫した立場

竹島は,歴史的事実に照らしても,かつ国際法上も明らかに日本固有の領土です。

韓国による竹島の占拠は,国際法上何ら根拠がないまま行われている不法占拠であり,韓国がこのような不法占拠に基づいて竹島に対して行ういかなる措置も法的な正当性を有するものではありません。

日本は竹島の領有権を巡る問題について,国際法にのっとり,冷静かつ平和的に紛争を解決する考えです。

(注)韓国側からは,日本が竹島を実効的に支配し,領有権を再確認した1905年より前に,韓国が同島を実効的に支配していたことを示す明確な根拠は提示されていません。

 ここに記載されていることは全くその通りです。そして日本領有の根拠の一つが上述の「改正日本輿地路程全図」にあることも別項で述べられています。ただ尖閣諸島と異なるのは「紛争」の文字があることです。つまり韓国に実効支配されていることがその「紛争」という言葉を使わなければならない要因でしょう。

 そして「国際法にのっとり、冷静かつ平和的に「紛争」を解決する考えです」、と述べているところは民主国家であれば当然です。ただ実は当然ではないのです。それは相手が民主国家ではないからです。

 何しろ相手は歴史を捻じ曲げ証拠は無視する「恨」に根差す徹底的な反日国家です。この点は中国より始末が悪いと言えます。一つ何か言えば十も百も返してくる国です。ですから「竹島の日」のイベントも島根県主催で、政府閣僚は全く参加しません。参加したら韓国の全閣僚、いや全与党議員が竹島に上陸し、抗議するでしょう。そこで「事なかれ」「腰砕け」で参加しないのです。野党の党首はイベントすら頭にないでしょう。

 完全に舐められています。これで「冷静かつ平和的に解決」できるのでしょうか。誰かの言を借りれば「千年経っても解決はない」でしょう。丸山穂高議員も自身のツイートに反応した人に対し「お金をくれれば尖閣に移住する」と言いましたが、「払う準備がある」という人が現れても行かなかったようです。参考までに韓国議員団が竹島上陸したときの、丸山議員のツイートは以下の通りです。

政府もまたまた遺憾砲と。竹島も本当に交渉で返ってくるんですかね?戦争で取り返すしかないんじゃないですか?朝鮮半島有事時を含め、「我が国固有の領土」において自衛隊が出動し、不法占拠者を追い出すことを含めたあらゆる選択肢を排除すべきではないのでは?

 全くその通りですが何しろ彼はN国党という弱小集団の人間。口先だけしか言えないでしょう。また仮に本当に移住しようとしたら日本の全閣僚が止めに入るでしょうね。日韓関係を考慮してそんな暴挙はするな、という理由で。

 もうはっきりと「竹島はくれてやる、その代わり日韓条約締結時の経済協力金の現在価値での返還を請求する。そして今後一切の関係を断って、全資産、技術、人を韓国から引き上げる」と言った方がすっきりするのではないですか。もちろん「今までの統治時代の歴史、慰安婦、徴用工等、すべて韓国の言うことはユスリ、タカリのための捏造だ」と、全世界の在日大使にその国の言葉で首相名で親書を発信する、それくらいのことをやらないとダメでしょう。そうすれば韓国もビビッて交渉に乗ってくる可能性はあります。しかし残念ですができないでしょうね。

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2020年5月12日 (火)

「盗人猛々しい」報道には、「覚悟」をもって言い返せ

Wst1803020032p1  「盗人猛々しい」とは、かつて韓国の文大統領が日本による韓国ホワイト国外しの際、発言したといわれたことで有名ですが、昨日11日に中国報道官がまさにこの「盗人猛々しい」と思われる発言をしました。産経新聞の記事から引用します。タイトルは『尖閣追跡で中国報道官「騒ぎ起こすな」 日本に責任転嫁』です。

 尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海に侵入した中国海警局の船が日本漁船を追尾した問題で、中国外務省の趙立堅報道官は11日、海上保安庁の巡視船が現場で漁船の安全を確保したことについて「違法な妨害を行った」と非難し、「日本は釣魚島(尖閣諸島の中国側名称)の問題において新たな騒ぎを起こさないよう希望する」と述べて責任を日本側に転嫁した。

 趙氏は、外交ルートを通じて日本側に「厳正な申し入れ」を行ったことを明らかにした上で「中日両国は力を集中して(新型コロナウイルスの)感染症と戦うべきだ」と発言した。

 趙氏は「中国の領海で違法操業」している日本漁船を発見した中国海警局の船が「法に基づいて追尾・監視」したと主張。「釣魚島の海域を巡航することは中国側の固有の権利だ」と強調した。

 尖閣諸島は紛れもなく日本の領土です。しかし中国でも中国の3つの「革新的利益」の中の「国家主権と領土保全」の一つに挙げられています。これは2009年に語られた内容で、それより以前は「日中平和友好条約交渉」の際鄧小平が持ち出した「棚上げ論」でした。念のため以下にその時の鄧小平の記者会見での発言をWIKIPEDIAから引用記載します。

鄧小平: 尖閣列島をわれわれは釣魚島と呼ぶ。呼び方からして違う。確かにこの問題については双方に食い違いがある。国交正常化のさい、双方はこれに触れないと約束した。今回、平和友好条約交渉のさいも同じくこの問題にふれないことで一致した。中国人の知恵からして、こういう方法しか考えられない。というのは、この問題に触れると、はっきりいえなくなる。確かに、一部の人はこういう問題を借りて中日関係に水をさしたがっている。だから両国交渉のさいは、この問題を避ける方がいいと思う。こういう問題は一時タナ上げしても構わないと思う。十年タナ上げしても構わない。われわれの世代の人間は知恵が足りない。われわれのこの話し合いはまとまらないが、次の世代はわれわれよりもっと知恵があろう。その時はみんなが受け入れられるいい解決方法を見いだせるだろう。

 この時点でもあとで記述するように、尖閣諸島は日本の明確な領土であったにもかかわらず、鄧小平の口車に乗せられて、棚上げに同意してしまったのです。日韓条約でもこの日中条約でも、日本の過去に起こした戦争の「自虐史観」により、強い態度で出られなかったのは仕方がないかもしれません。ただその後がいけません。相変わらず「自虐」を引きずり、腰砕けだったことで、革新的利益に組み込まれ、現在尖閣周辺に連日のように公船での威嚇を続けられているのです。その上上記の「盗人猛々しい」態度に出られてしまっています。

 ここで日本の外務省による基本見解を以下に見てみます。

 尖閣諸島が日本固有の領土であることは,歴史的にも国際法上も疑いのないところであり,現にわが国はこれを有効に支配しています。したがって,尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題はそもそも存在していません。

 第二次世界大戦後,日本の領土を法的に確定した1952年4月発効のサンフランシスコ平和条約において,尖閣諸島は,同条約第2条に基づきわが国が放棄した領土のうちには含まれず,第3条に基づき南西諸島の一部としてアメリカ合衆国の施政下に置かれ,1972年5月発効の琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定(沖縄返還協定)によりわが国に施政権が返還された地域の中に含まれています。以上の事実は,わが国の領土としての尖閣諸島の地位を何よりも明瞭に示すものです。

 尖閣諸島は,歴史的にも一貫してわが国の領土たる南西諸島の一部を構成しています。元々尖閣諸島は1885年以降政府が沖縄県当局を通ずる等の方法により再三にわたり現地調査を行ない,単にこれが無人島であるのみならず,清国の支配が及んでいる痕跡がないことを慎重に確認の上,1895年1月14日に現地に標杭を建設する旨の閣議決定を行なって正式にわが国の領土に編入することとしたものです。

 また,尖閣諸島は,1895年5月発効の下関条約第2条に基づきわが国が清国より割譲を受けた台湾及び澎湖諸島には含まれていません。中国が尖閣諸島を台湾の一部と考えていなかったことは,サンフランシスコ平和条約第3条に基づき米国の施政下に置かれた地域に同諸島が含まれている事実に対し,従来なんら異議を唱えなかったことからも明らかであり,中華民国(台湾)は1952年8月発効の日華平和条約でサンフランシスコ平和条約を追認しています。

 中国政府及び台湾当局が尖閣諸島に関する独自の主張を始めたのは,1968年秋に行われた国連機関による調査の結果,東シナ海に石油埋蔵の可能性があるとの指摘を受けて尖閣諸島に注目が集まった1970年代以降からです。従来中華人民共和国政府及び台湾当局がいわゆる歴史的,地理的ないし地質的根拠等として挙げている諸点は,いずれも尖閣諸島に対する中国の領有権の主張を裏付けるに足る国際法上有効な論拠とはいえません。

 「尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題はそもそも存在していません」と述べているのに、中国の革新的利益の領土に含まれているのはなぜでしょう。そして上記中国の報道官の発言に見る「釣魚島」や「中国の領海」と言わせているのはなぜでしょう。

 これは「竹島」を同じ日本固有の領土と言い、外務省ホームページにそのことを謳っていながら、韓国に「独島」と呼ばれ、逆に実効支配されているのと同じようなものです。どちらも日本の「覚悟」なき「腰砕け外交」の結末がそうさせているのでしょう。その理由は言うまでもなくあの憲法にあるのでしょうがここでは述べません。

 言いたいのはただ一つ、少なくとも「言われたら言い返せ」です。日本の固有の領土でしょう。そう信じて疑わないのであれば「覚悟」をもって言い返すべきではないでしょうか。しかも言われた以上に。

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2020年5月11日 (月)

失政連発で高まる玉城デニー知事への不信

1065353236  中国の海警局の船舶が尖閣諸島の領海に9日まで3日連続で侵入しました。領海侵入はしなくても中国公船の尖閣沖の威嚇航行は日常茶飯事です。尖閣諸島は沖縄県に属する日本領土。それなのに沖縄県知事がその暴挙に触れたことは殆どないようです。確かに領土保全は安全保障上の問題で国の管轄。しかし竹島は島根県が国より前面に出て、その奪還を訴えています。

 尖閣諸島は未だ奪われていないから放っておくのでしょうか。それより気になるのは前知事の故翁長氏同様、玉城現知事が中国に忖度し続けていることでしょう。米国には日本の安全を守られながら、米軍を忌み嫌い島から追い出そうとしています。それが島民の意思だという思い込みで。

 しかし沖縄の経済は日本でも最低レベル。それなのに、米海兵隊の辺野古移転阻止を政策のトップに掲げ、県民無視の政策課題に奔走しているように思われます。ここにきて新型コロナウイルスの感染拡大問題が発生しました。その対応の拙さなど玉城知事の政策運営の問題点が浮き彫りになっているようです。月刊Hanadaプラスの記事「失政連発で応援団からも批判続出!高まる玉城デニー知事への不信」(フリージャーナリスト石本譲二氏 5/7)から引用して以下に掲載します。2

武漢コロナウイルス対策だけでなく、猛威をふるった豚熱への対応も後手後手で、遂に県政与党や応援団からも批判が殺到!“メディア受け”する基地問題では張り切るが、肝心の代案もなくパフォーマンス一色。停滞する経済、深刻化する子供の貧困など対しても何ら対策を示さず、一方で業者との不適切な関係疑惑が――もはや知事失格の烙印を押さざるを得ない!

危機管理の未熟さ、人口比率では東京都を上回る感染者数

世界的規模で猛威を振るう新型コロナウイルスの感染拡大は、沖縄でも深刻だ。そして、県民が危惧の念を強めているのは、玉城デニー知事のもとでの危機管理の未熟さである。  

県内では2月14日に沖縄本島南部の60代女性が感染したと確認されたのを皮切りに、2月中に感染者が3人となったものの、その後は3月下旬まで1カ月も新たな感染者が現れなかった。それに気を許したのだろうか。2月27日にいったんは中止や延期の方針を決めた県主催のイベントを、3月13日には必要な対策を講じることを条件に、開催する方針に緩和してしまっていたのだ。  

3月下旬以降に感染者が急増したことを受けて、4月4日に再び中止・延期の方針を決めた。  

迷走する玉城デニー県政のもとで、いまや沖縄県では4月15日現在ですでに感染者の数は86人と、人口比率では東京都を上回る数だ。県内の離島のなかには、医療体制が十分でないところも多い。

日本の安全保障政策にも直結する重要な選挙

その沖縄では、5月29日告示、6月7日投票という日程で沖縄県議会選挙が行われる。新型コロナウイルスの感染拡大防止のために集会を開くことができず、各陣営とも盛り上げに四苦八苦しているが、地方の一県議選と片づけるわけにはいかない重要な選挙である。  

政府が進める米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画をめぐり反対の姿勢を続ける玉城デニー知事の任期の折り返しにあたり、中間評価という意味合いがあるからだ。日本の安全保障政策にも直結する重要な選挙と位置づけることができる。  

選挙の焦点は、玉城知事の県政を支える共産党や社民党、さらに沖縄のローカル政党である社大党など革新各党からなる「オール沖縄」勢力に対し、県政野党の自民党や公明党などが過半数を奪うことができるかどうかだ。  

沖縄県議会の定数48のうち、現在は2議席が欠員である。県政与党は現在、社民・社大・結連合が11、おきなわが8、共産が6など合計26で過半数を握る。  

一方、県政野党は、自民が14、公明が4に留まる。また、これまで県議会で自公と協力関係にあった維新は、下地幹郎衆議院議員がカジノ誘致をめぐり中国企業から現金を受け取っていた問題で維新を除名されたことを受け、2人の現職県議も維新を離れ、新たに無所属の会という会派を立ち上げている。自民・公明にこの2人を合わせても、現在は20。県議会で過半数を奪うには、5議席増やさなくてはならない計算になる。

沖縄経済にとって未曾有の危機!それでも遅い対策

沖縄県議選の争点はなにか。地元紙はいつものように、辺野古移設問題が最大の争点だというが、やはり新型コロナウイルスへの対応が、県民にとっても最も気になる問題であるはずだ。  

その点では、玉城デニー県政による危機管理に疑問符がつくのは冒頭にお伝えしたとおりだ。3月には那覇空港の第二滑走路の供用がスタートしたが、那覇空港を発着する海外路線230便がすべて運休となってしまっている。  

観光を主力産業とする沖縄経済にとって未曾有の危機であり、ホテルやタクシー、飲食など関連産業は深刻な打撃を受けているが、その対応策ともなると県の動きは遅い。

豚熱への対応でも後手後手

沖縄では、この新型コロナウイルスの感染拡大よりも前の今年1月に、豚の感染病である豚熱が猛威を振るった。最初に豚熱が発生したうるま市の農場から県への通報が非常に遅れたため大きな被害をもたらしたとされるが、県の対応もまずい。  

県内の養豚業者からは早期にワクチン接種を望む声が寄せられたが、ワクチンの接種を決めたのは2週間以上経ってから。県政与党からも「遅い」の声が上がった。  

昨年10月には、沖縄県民の心の拠り所である首里城が火災で焼失したが、未だに火災原因が明らかになっていない。火災原因の特定は、県警や那覇市消防本部がすべきことだが、両者は「火災原因はわからない」とすでに匙を投げている。  

そもそも首里城の管理責任は県にあり、玉城知事は「再発防止策を取りまとめる」とたびたび述べているが、火災原因も分からずに、どうやって再発防止策を練るというのだろう。

県民の生命や健康より支持母体の意向を重視するのか

玉城知事の優柔不断ぶりが厳しく問われている課題がある。沖縄本島北部の基幹病院の整備計画だ。

北部の名護市には、大規模病院として県立北部病院と北部地区医師会病院がある。二つの病院ともに慢性的な医師不足に悩まされ、医師が常駐しない診療科が増えてきたことから、二つの病院を統合し新たな基幹病院を設置する方針が決まったが、これに反対するのが県職員労組だ。  

統合によって、県立北部病院の職員のなかには県内の他の県立病院へと転属を求められることが予想されるからだ。  

県職労は、玉城知事を支持する有力母体である。そのせいであろう、玉城知事は判断を先延ばしして、いつまで経っても整備に向けた基本合意書に同意しようとしない。これには、県民の生命や健康より支持母体の意向を重視するのか、と県民の批判が高まっている。

「移設反対が県民の総意」は本当なのか?

地元紙が最大の争点だとする辺野古移設問題についても触れておこう。  

この問題をめぐっては、昨年2月に辺野古沖の埋め立ての是非を問う県民投票が行われた。県内の学生らが中心となって始まった県民投票の実施を求める署名活動に、革新各党や地元紙などが乗って実施され、「埋め立てに反対する」が72%を得た。  

これをもって地元紙などは「移設反対は県民の総意」とするキャンペーンを展開したが、そもそも投票率は有権者の52%あまりに過ぎない。移設をやむなしとする県民の多くが投票に行かなかったためだと見られている。有権者全体を見ると、「埋め立てに反対」としたのは38%に留まっているのだ。これをもって移設反対が県民の総意とは言えないだろう。  

沖縄では、辺野古移設についてやむなしとの立場を表明しにくい雰囲気がある。そんなことをすれば、マスコミの吊し上げに遭ってしまうからだ。2013年に当時の仲井眞弘多知事が辺野古沖の埋め立ての承認に踏み切った途端、マスコミから「裏切り者」と総攻撃を受け、翌年の知事選で敗北してしまったことはまだ記憶に新しい。

深刻な子供の貧困率

ただ、ここ数年、沖縄の県民の間で、辺野古移設問題への関心が薄れてきているのも事実だ。沖縄県が昨年3月に公表した県民の意識調査では、県が重点的に取り組むべき施策として、これまで調査のたびにトップだった「米軍基地問題の解決促進」を抑えて新たにトップに挙げられたのは、「子供の貧困対策の推進」だった。2位を16ポイント近くも引き離してのトップである。  

離婚率や一人あたりの県民所得、非正規雇用率といった指標が全国で最悪の沖縄県は、子供の貧困率も全国で最も高い。前知事の翁長雄志氏は在任中に、「基地問題に労力の8割から9割を割いている」と発言したが、そんな翁長氏や玉城デニー氏のもとで、基地問題ばかりフレームアップする県政が続くことへの不安感は高まっている。

単なるパフォーマンスで代替案を示さない

それは、知事を支えるはずの県職員とて同じことだ。

「辺野古関連の訴訟は、勝算がないのを承知でやっていて、単なるパフォーマンスと化していました。辺野古反対を言うばかりでなく代替案を示してもいいのではないかと思いますが、知事からはそうした指示が降りてくるわけでもない。辺野古移設問題を担当する知事公室以外の部署では、職員のモチベーションが上がりようがありません」(県庁幹部)  

3月26日には、最高裁がまたもや辺野古移設問題をめぐり沖縄県の訴えを斥けた。すでに翁長県政時代に、仲井眞元知事による埋め立て承認を取り消したものの、国に違法だと訴えられて最高裁で敗訴。今回は承認を撤回するという県の措置に対する裁判だったが、あらためて敗訴したわけだ。  

これには玉城デニー知事の応援団である地元紙の「沖縄タイムス」も、「県は敗訴が確定すれば戦略変更を迫られる」と指摘する(3月21日付記事)。  

近く埋め立て予定地にある軟弱地盤を改良するための設計変更が防衛省から県に申請される予定だが、沖縄県はこれを認めない方針だから、またもや国と沖縄県の対立が続くことになる。本土の読者のなかには「またか」と思われる方もいるやもしれない。じつは沖縄でも、多くの県民がこの問題よりも重要な課題があると認識するようになっているのだ。

県民が失った額は2670億円

また、国との対立が続いた影響ということであれば、翁長県政とそれを引き継いだ玉城デニー県政の間に沖縄振興一括交付金が大幅に減額になったことも見逃せない。  

いわゆるヒモ付きではなく、県や市町村が自由に使途を決めることができる一括交付金は、仲井眞元知事が国に認めさせた独自の制度で、仲井眞県政の最後の年の2014年度には1759億円あったが、2020年度予算では1014億円にまで減額した。この6年間で県民が失った額は、2670億円にもなる。  

一括交付金の減額によって、市町村のなかには公園の整備など予定していた事業の中止に追い込まれたところもあり、暮らしに直結する影響が出ている。

大型会議施設も鉄道敷設計画も全く前進せず

先ほど指摘した那覇空港の第二滑走路も、それまで滑走路が1本しかなかったために空港の発着枠は限界ギリギリで、夕方の混雑時間帯は上空で飛行機が旋回して着陸の順番を待つことが常態化していたが、第二滑走路の完成で、発着枠はこれまでの1・8倍の24万回となった。  

第二滑走路は当初、工期は7年とされていた。それを仲井眞元知事が在任中に菅義偉官房長官に直談判して、5年あまりに短縮させたのだ。観光振興には早期整備が欠かせないとの判断からで、第二滑走路の整備は仲井眞県政が残した最大の功績のひとつである。  

では、翁長・玉城の両県政で、新たに大型の事業がスタートしただろうか。翁長県政は沖縄本島東海岸の与那原町での大型会議施設のMICEの建設を肝煎り事業として掲げていたが、未だに予算化のメドも立たない。仲井眞県政時代に検討作業が本格化していた本島を南北に循環する鉄道敷設計画の事業化も、まったく前進していない。

「新型コロナウイルスの感染が拡大するまでは、観光を牽引役に沖縄経済は絶好調でした。そのため、多くの県民は意識していませんが、新規の大型事業が翁長・玉城県政ではまったく進んでいません。将来を見越して新規事業を進めるのが行政というものです。いまの好景気は仲井眞県政時代の種まきが実を結んでいるわけですが、こんな調子では10年、20年先の沖縄はどうなるのか」(前出の県庁幹部)

クリーンなイメージの裏で業者との不適切な付き合い

クリーンなイメージで見られがちな玉城知事だが、業者との不適切な付き合いも指摘されている。玉城氏が自らの政策を推進するために立ち上げた「万国津梁会議」の運営を支援する業務を受託した業者と、契約の前日に会食していたことが発覚したのだ。しかも、この業者の沖縄事務所長は、長く玉城氏の支援者でもあった。  

県議会での追及に、玉城氏は私的な会食であり、支援業務については話をしていないから問題ないとの答弁を貫いたが、これには玉城応援団の地元紙もさすがに「癒着を疑われるのも当然だ」との識者のコメントを掲載せざるを得なかった。  

こうした玉城知事の失政の数々をどこまで野党の自民党や公明党が攻め切れるのか。2年後には県知事選挙も控えており、沖縄をめぐり、政治が再び熱くなってきた。

 確かに沖縄への米軍基地の集中問題は解決すべき課題でしょうが、しかし自衛隊の基地を加えるとその総面積は飛びぬけて多いわけでもないようです。そして辺野古移転問題は、住宅密集地にある普天間基地の軽減策の一環でもあり、ここに政策の重点を置く意味が県外の人の目からは分かりにくい。どうも一部反日サヨク陣営の活動ターゲットとされている感じが強くされています。

 それより県民の本音は日常生活の向上を求めているはずです。日本で最低レベルの県民所得やインフラの整備状況を改善するのが一番でしょう。安全保障問題に直結する基地問題などは、全体像は原則国の方針に合わせ、細部において国とよく連携を取りながら、県民の負担にならないよう図ることだと思います。逆に基地に依存する人たちもいることも忘れずに。

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2020年5月10日 (日)

中国の生物兵器開発の歴史と実体を中国独立系メディアが明かす

Chinamilitary006  4月初日、このブログで『新型コロナ禍を「世界戦争」にしたWHOと中国の大罪』というタイトルで取り上げた、中国武漢のウイルス研究所「P4」に関して、さらに詳細を伝える記事がJAPNForwardに記載されていたので紹介します。タイトルは「中国の軍事研究者たちはこの20年、生物兵器開発に注力してきた」で、筆者はモニカ・チャンソリア(日本国際問題研究所上級海外フェロー・インド)です。

「中国の独立系メディア「財新」は、中国の研究所が2019年12月末までに謎のウイルスを非常に高い感染力の新たな病原体として確認していたことを明らかにした。ウイルスは、後にCOVID-19として識別された。しかし、研究所は当時、さらなるテストの中止、サンプルの破棄、そして情報を可能な限り秘匿するよう命じられた。

今回のパンデミックの発信地である中国・武漢の衛生当局は、2020年1月1日以降、原因不明のウイルス性肺炎を特定するサンプルを破壊するよう研究所に要求したのだ。中国政府は、人から人への感染が起きている事実を3週間以上も認めなかった。

「財新」は、非常に重要な初期の数週間に、こうした致命的で大規模な隠蔽工作が行われた明確な証拠を提示し、それによって大流行、すなわち、その後、世界に広がり文字通り「世界閉鎖」を引き起こした大流行を制御する機会が失われたと結論付けた。

『超限戦』-ルールを超えた戦争

20年以上前から中国では軍事研究の分野で、西側諸国によって定められたルールを超えた戦争の準備をすべきであるとの主張がなされてきた。今、改めてそれらの文献を検証するのは意義があることだろう。

1996年、中国人民解放軍空軍の2人の将校、喬亮(少将)と王湘穂(大佐)は、台湾を威圧するために行われた軍事演習に参加した。演習は、台湾総統選挙の準備が行われている最中に実施された。すぐに米国はこの地域に2隻の空母部隊を派遣し、世界は、東アジア地域における大国の勢力争いが復活したのを目の当たりにした。

それをきっかけに、2人の将校たちは中国東南部の福建省にある小さな村で研究を始めた。そして、最終的に、『超限戦:対全球化時代戦争与戦法的想定』(ルールを超えた戦争:グローバル時代における戦争と戦法の評価)と題した著書を解放軍文芸出版社から共著で出版した。

『超限戦』の中心的主題は、中国が「自衛のためにすべての境界と規制を超える戦争」を行う準備をすべきであるということだ。喬亮と王湘穂は著書の中で、既存の戦争についてのルールや国際法、国際協定は、西側諸国がつくり、米国が新時代の軍事技術と兵器の競争をリードしていると主張する。20年以上前に書かれた本の中で、喬亮と王湘穂は、巨額な開発費を要する最先端の兵器が中国経済の崩壊を招きかねないと言及した。

手段を選ばぬ戦争の革命

『Unrestricted Warfare(際限なき戦争)』と題した英訳版はさらに、地理的な安全は時代遅れの概念であると述べた。そのうえで、国家の安全保障に対する脅威は、国境を越えた侵略からではなく、非軍事的行動からもたらされる可能性があると強調。安全保障には、地理、政治、経済、資源、宗教、文化、情報、環境、そして地球に近い範囲の宇宙空間が含まれなければならないと主張した。

化学兵器、生物兵器、地雷の禁止など、戦争を規制する法を受け入れるか否かは、自国の国益に合致しているか否かに左右されていると力説。大国は他国をコントロールするために、化学兵器と生物兵器を禁じていると言明した。

これらの議論から導き出される核心は、中国は西側諸国が数十年かけて作り上げた国際法や規範に縛られることなく、自由に意思決定をし、戦争の手段を選択すべきであるということだ。『超限戦』は、枠にとらわれず思考せよ、と主張している。

最も重要なのは、『超限戦』が敵の脆弱な部分を予想外の方法で狙うことを目的とした非対称の戦争(交戦者間の戦力、戦術などが大きく異なる戦争)の概念を強調した点だ。これには、ゲリラ戦争やテロ行為、ネットワークへのサイバー攻撃が含まれる。

喬亮と王湘穗は、戦闘以外の行動を含んだ戦争、そして非軍事と軍事行動を組み合わせた「戦争の革命」が必要だと訴えた。戦争は、ステルス戦闘機と巡航ミサイルの融合にとどまらず、生物化学や財政、そしてテロ行為を含むかもしれないという憂慮すべき主張を展開した。

バイオテクノロジーの優位性獲得戦争

10年以上後の2010年10月に新華社通信から出版された『制生権戦争』(バイオテクノロジーの優位性獲得戦争)は、生物工学が未来の戦争に与える影響について論じた。

中国人民解放軍第三軍医大学の主任医師である郭継衛教授によって書かれたこの本では、伝統的な軍事的思考の衰退に焦点を当て、軍事的思考の新たな傾向、目に見えない戦場、そして予期せぬ変化に着目した。

その後、2015年に、当時の人民解放軍軍事医学科学院の院長であった賀福初は、生物工学が国防上の新たな戦略的指揮において高い地位を占めるだろうと論文で主張した。これは生体素材から、「脳を制御する」兵器にまで及ぶ。その後、賀福初は、北京に本部を置く軍の最高レベルの研究所、人民解放軍軍事科学院の副院長に就任した。

2015年10月の軍機関紙「解放軍報」で言及されているように、過去20年間の中国の文献は、生物工学、工学、情報技術の相互統合が将来の軍事革命の新しい戦略的ドクトリンになる可能性を強調している。これらの文献は一貫して、生物の兵器化が非伝統的な戦闘様式とともに新時代の戦闘の中心になるだろうと述べている。

戦争の7領域に入る生物学

新時代の防衛分野でもっとも重要なのは生物工学の分野だ。生物の多様性と技術革新は、生物工学的軍事革命を再定義するだろう。2016年以来、中国中央軍事委員会は軍事脳科学、高度な生物模倣システム(バイオミメティクス)、生物学と生体素材、そして新時代の生物工学技術に資金を提供してきた。

さらに重要なことは、第一線から引退した将官で人民解放軍国防大学の前学長、張仕波は2017年の 『戦争新高地』(国防大学出版局)で、生物工学が戦争の新たな7領域のひとつだと言明。現代の生物工学の発展が、「特定の民族への遺伝的攻撃(特定種族基因攻撃)」へとつながる兆候を示し始めていると訴えている。

最近では、国防大学が発行した権威ある書物である2017年版『戦略学』に、軍事闘争の領域としての生物学に関する新たな章が導入された。そこには、「特定の民族への遺伝的攻撃」を含む、将来的な生物工学的戦争について説明されている。

現代の生物工学と遺伝子工学における進歩は、憂慮すべき影響を軍事情勢に与えているのだ。同書は、生物学の進歩が戦争の形態、及び性格に変化をもたらしていると一貫して主張、戦略分析と研究を通して、中国軍のこの分野への関心をうかがい知ることができる。

中国の第13次5カ年計画

軍事と民間の融合に関する中国の国家戦略(軍民融合)は、生物工学を優先事項にあげている。その結果、2017年9月の軍事と民間の統合開発に関する第13次5カ年特別計画が、党中央委員会、中華人民共和国国務院、中央軍事委員会で策定され、中国は軍事と民間の統合開発戦略の完全な実施に向けて動き出した。

この2017年の計画の主な課題は、主要な技術―軍事―民間統合プロジェクトの実行にある。

軍民融合に携わる一連の企業は、国家研究開発計画にしたがって生物工学の分野でいくつかの展開を行っている。それらの技術はデュアルユース(軍事と民間の双方に用いることのできる技術)が可能であり、研究開発は益々加速している。科学的、技術的成果における新しい生産性と、軍事的有用性が形成されている。

この計画はまた、軍民双方の科学技術革新を後押しし、基礎研究と最先端の技術研究のバランスを調整することを目的としている。したがって、国防研究プロジェクトの支援に重点をおきながらも民間の基礎研究を行うため、基礎研究の軍民統合特別基金が設立された。生物工学的な学問の領域を超えた研究や、軍事に応用するための破壊的技術(disruptive technologies)の研究結果が期待されているのだ。

この記事で詳しく言及したように、この20年ほどの間、中国では軍事思想家と研究者によって戦争における生物工学的分野の重要性が指摘されてきた。現在のCOVID-19の状況と、この背景を考慮すると、中国軍の生物工学に対する関心を研究することは、ますます重要になっている。

中国の軍事戦略家たちが「遺伝子兵器」と「無血の勝利」の可能性に言及していることは確固たる事実だ。中国の研究活動とその倫理観への疑問、不透明性のために、この問題はますます難しいものになっている。

上記で引用、言及した資料は、化学兵器や生物兵器などの「国際法および戦争の規則によって許可されていない兵器」を含め、可能な限り多くの兵器を保有し、使用をためらわない中国の動きを擁護するものだ。

これらの文献が主張し求めている危険な提案は、禁止された化学兵器と生物兵器に関する中国の将来の行動について、私たちに警鐘を鳴らしている。

 どこまで信ぴょう性があるかは分かりませんが、少なくとも武漢のウィルス研究所では、生物化学兵器の研究は一切行われていない、と断言はできないでしょう。

 いずれにしろこの分野や情報科学分野への中国の傾倒はすさまじいものがあると思われます。そしてそれは従来の物理的な兵器にもまして、より防御しにくいものになるでしょう。

 生物兵器は今回の新型コロナウイルスの全世界への感染拡大に見るように、使用すればその影響は使用した国にもブーメランのようにおよび、限定使用が極めて難しいとも思われます。しかし今後さらなる研究で、例えばそのワクチンだけをその国が秘匿して保有すると言った方策も取りえます。いずれにしろ無視できない兵器です。

 「9条があれば平和は守れる」と言った方たちは、隣の国でサイバー兵器や生物兵器など、すさまじい勢いで兵器開発を続けている現状を少しでも考えて見てはいかがでしょうか。「9条」など木っ端微塵に吹き飛んでしまうでしょう。

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2020年5月 9日 (土)

取材内容を捻じ曲げるテレビ朝日、自身の主張に合わせ悪質な編集

96148619_3006177692830981_27578306442968  本日の産経新聞の「産経抄」では、以前このブログで取り上げた「日本はイタリアの医療崩壊から学んでいない」の引用元である記事を書かれた、心臓外科医の渋谷泰介氏が、自身のフェイスブックで「テレビ朝日の報道は取材で話した内容と大きく異なっている」という趣旨の投稿に関して取り上げています。以下にその内容を転載します。

 ◇

 政府や安倍さん(晋三首相)批判のためのデマや偏向報道はやめませんか-。危機管理血液内科医の中村幸嗣さんは8日、自身のブログで呼び掛けた。それによると心臓外科医の渋谷泰介さんが7日に、テレビ朝日番組に関してフェイスブックに記した投稿が医療界で話題になっている。

 ▼渋谷さんは同局の取材を受けた際、新型コロナウイルス対策に関して「PCR検査をいたずらに増やそうとするのは得策ではない」と繰り返し答えた。にもかかわらずインタビュー映像は7日、PCR検査を大至急増やすべきだとのメッセージの一部として放送されたのだった。

 ▼PCR検査拡充の是非はさておき、自分の意見が逆さまにすり替えられてはたまらない。一方で何より伝えたかった医療現場へのサポート要請については、全てカットされていた。「メディアの強い論調は視聴者に強く響き不安を煽(あお)ります。(中略)正しく伝えるって難しいですね…」。投稿はこう締めくくられていた。

 ▼「SNSの時代、デマはすぐに検証されてしまいます」。中村さんは戒めているが、自民党の和田政宗参院議員も8日のブログでテレ朝の別番組の事実誤認を指摘した。同党の会議で議員の一人が、密集する報道陣に対し「3密だよ」と声を上げたのが、会議自体が3密だと述べたかのように報じられたと。

 ▼8日のNHK番組は、インターネット上のデマで風評被害にあった居酒屋の苦境を取り上げ、出所不明の情報が拡散される恐ろしさを訴えていた。もっともな話だが、出所が明らかでもメディアが情報をゆがめては元も子もない。

 ▼皮肉にもコロナ禍は、在宅時間が増えた日本人のネット利用を促進している。メディアの意識が一番遅れているのかもしれない。

 ◇

 参考までに渋谷医師のフェイスブックの全文を以下に転載させていただきます。

 ◇

本日テレビ朝日の朝のニュース番組グッド!モーニングで私がコロナウイルス診療に関してインタビューされたものが放送されました。

昨日の朝、テレビ朝日の方から取材の依頼が来て、夕方にzoomを用いたリモートでの取材という形で依頼を受けました。

取材の依頼内容としましては、コロナウイルスへのヨーロッパ と日本の対応に関して現場の生の声を聞きたいとのことでしたので、専門家でないので一医療従事者の声としてしか答えられませんとお断りした上で取材に応じさせていただきました。

が、編集で取材内容とはかなり異なった報道をされてしまい、放送を見て正直愕然としました。

取材では、ヨーロッパ での感染状況に関して、私がベルギーから日本に戻ってきてコロナウイルスに関する診療をするに至った経緯、帰国時に感じた日本の診療体制に関する率直な意見、また日本で再度働き始めて1ヶ月ほど経って現場はどう変わったか、現在の現場の様子、日本のPCR検査への対応に関して、現在医療現場で必要とされているもの、最後に一言、という感じで40分程度質問に答える形で進んでいきました。

その中でも、PCR検査に関してはこれから検査数をどんどん増やすべきだというコメントが欲しかったようで繰り返しコメントを求められましたが、私は今の段階でPC検査をいたずらに増やそうとするのは得策ではないとその都度コメントさせていただきました。

確かに潤沢な検査をこなせる体制というのは本当に必要な方に対してはもちろん必要です。

ただ、無作為な大規模検査は現場としては全く必要としていない事をコメントさせていただきましたが完全にカットされていましました。

(※大規模検査が必要ない理由に関しては、調べていただければ感染症や公衆衛生の専門家の方々の意見などたくさん出てきます)

カットだけならまだいいのですが、僕がヨーロッパ 帰りということで、欧州でのPCR検査は日本よりかなり多い(日本はかなり遅れている)といった論調のなかで僕のインタビュー映像が使用されて次のコメンテーターの方の映像に変わっていき、だからPCR検査を大至急増やすべきだ!というメッセージの一部として僕の映像が編集され真逆の意見として見えるように放送されてしまいとても悲しくなりました。

また、現場の生の声として、物資の手配と医療従事者への金銭面や精神面での補助に関しても強調してコメントさせていただきましたがそちらも全てカットされてしまいました。

物資の手配に関してはたくさんのコメンテーターの方が繰り返し言っているのでまだいいのですが、最前線への医療従事者の方には危険手当のような補助がないと続かないということは強く言わせてもらったつもりです。

家族などへウイルス感染を持ち込んでしまうことを恐れて1人病院に泊まったり、病院の近くにホテルやマンションを借りて自主的に隔離をしているスタッフも知っています(もちろん自腹です)。

愛する家族子供とも会えずに、身体的精神的な負担だけでも計り知れないのに、金銭面な負担までのし掛かるのは本当に残酷でしかありません。

医療者のプロフェッショナルとしての気概だけで現場を回すのには限界があると思い、そういった部分に行政などからサポートを入れて欲しいと強くコメントさせていただきましたが、全てカットになってしまい本当に悲しい限りです。

忙しい最前線の医療スタッフは取材に応じる時間も気持ちの余裕も全くないです。

僕はたまたま非常勤として働いており時間があったので現場の生の声を多くの方に知ってもらえればと思い取材に応じさせてもらいましたが、実際には生の声すら全く届けることは出来ず不甲斐ない気持ちです。

メディアの強い論調は視聴者に強く響き不安を煽ります。

情報が過剰な現在で、どうか正しい知識と情報がみなさんに行き渡って欲しいと切に思いました。

正しく伝えるって難しいですね。

 ◇

 以前から週刊誌などで、政治家やその他有名人が取材を受け話した内容が、記事になると全く異なっていたという話はよくありましたが、テレビの取材でもあるのですね。渋谷氏のおっしゃるように異なった内容になったり、強調した部分がカットされていたりと言うのは、取材した人の名を語って、自身の主張に合わせた番組を編集するという、極めて悪質な報道詐欺でしょう。

 朝日系列の報道グループは、新聞も週刊誌もネットもテレビも、そろってこうした捏造詐欺を働く、悪質なマスコミですね。テレビ朝日は渋谷氏のフェイスブックでの指摘を受けて「7日の『グッド!モーニング』で放送しましたが、お考えを十分紹介しきれなかったため、あらためて12日の放送で先生のお考えを紹介します」とコメントを発表したそうですが、何が「お考えを十分紹介しきれなかった」のでしょう。しらじらしいにもほどがあります。

 テレビ朝日の報道に関してはさらにもう一つ、ジャーナリストの江川紹子氏のコメントを東京スポーツが『「報道ステーション」の主張にダメ出し「誰もおかしいと思わないのか」』(5/8)と題して記載しているので転載します。

 ジャーナリストの江川紹子氏(61)が7日夜、自身のツイッターでテレビ朝日系「報道ステーション」の報道姿勢に疑問を呈した。

 7日放送の「報道ステーション」では解説員が「ドイツや台湾、アイスランド、フィンランド、デンマーク、ノルウェーなど女性リーダーの国がコロナ抑え込みに成功している」などといった主張を展開した。

 これに江川氏は「リーダーが女だからコロナにうまく対応した、という主張をしたい人たちには文在寅韓国大統領は邪魔みたい。まるで無視、というのはすごいわ」と隣国が抑え込みに成功した事実に触れなかった点を指摘。

 加えて「ダメだと思うのは、『報道』番組なのに、『事実』より『主張』を優先するところ。『事実』から傾向を分析するんじゃなくて、自分たちの『主張』に沿う事実だけを伝えているのが目に余る」と厳しい論調で批判。

 その上で「こういう発言を誰もおかしいと思わなかったのだろうか…?」と疑問を呈した。

 ちなみに、女性がリーダーを務める国の人口100万人あたりの死亡数は、6日現在で台湾が0・25人と圧倒的に少ないが、ニュージーランドは4・16人と日本の4・22人とほぼ同じ。その他、ドイツが85・2人、デンマークが89・7人、フィンランドが44・6人、ノルウェー40・5人、アイスランドが27・4人となっており江川氏の指摘通り「報道ステーション」のフェニミズムを前面に出した主張には無理があると言わざるを得ない。

 ◇

 文在寅韓国大統領の話はさておき、江川氏も指摘しているように、初めに自身の主張ありき、その主張に沿って物語を作っていく、フィクション作家であればそうするのは当然でしょうが、事実を取り扱うべき報道番組がそれでは何をかいわんや、です。以前からこうした創作作家然としたスタイルがDNAに刷り込まれているようです。この姿勢が代わらなければ本当に廃刊、廃局が望ましいという気がします。

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2020年5月 8日 (金)

日本国憲法、歴史的意識欠如の欠陥と制定時のまやかし

Iwata3  5月3日は憲法記念日でした。新型コロナウィルスの感染拡大に日本全体が巻き込まれ、その話題集中の中で各界要人の出された談話は、マスコミの報道からはすっかりかすんでしまいました。しかし憲法は特措法より上位にあります。その憲法を見直すことは特措法の見直しと並行して重要だと思います。大和大学政治経済学部政治行政学科准教授で政治学者の岩田温氏が産経新聞に歴史的意識欠如の欠陥と制定時のまやかし」と題して寄稿しているので、以下に紹介します。

 憲法を論じる上で最も大切な視点は、国家を全体主義に陥らせないということだ。その意味で、近代立憲主義、つまり法を超えた権力は認めないという思想は重要だ。権力が暴走し、国民が不幸になってはならない。国民が持つ基本的な諸権利を守るため、立憲主義は決してないがしろにしてはいけない。

 立憲主義は大日本国帝国憲法(旧憲法)が制定された明治以後、わが国にしっかりと根付いていた。それは、全体主義国家とさえ評された先の大戦下でも旧憲法が機能し、徴兵や徴用なども法に基づき執行されていたことから明らかだ。また、旧憲法に先立って制定されたオスマン帝国憲法がわずか2年で停止されたことと比べても好対照だ。

 とはいえ、立憲主義だけでは不十分だ。確かに権利の制限はしない方がいい。それでも「危機に陥った時には私権の制限に踏み切る」という、いわゆる緊急事態条項がなければ政治は機能しない。それは、日本国憲法下のわが国が、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるための社会活動抑制を強制できず、混乱を招いたことで証明された。

 立憲主義と緊急事態条項はいわば車の両輪で、いずれも必要だ。「憲法守って国滅ぶ」とならないよう、早急に緊急事態条項を書き加えなければならない。

1条こそ危うい

 ただ、このような議論は、憲法についてほんの一部分しかとらえていない。それは国家について考えてみるとよく分かる。

 国家とは、過去-現在-未来を垂直に貫く歴史的共同体と、水平的、つまり同時代的共同体という縦、横2つの軸の交わりで理解するべきだ。そして憲法を考える際も、両軸を意識する必要がある。どちらを欠いてもおかしな姿になる。

 例えば、ルールを守っている限り、最大限の自由を享受できるという社会契約論が掲げる国家像には横軸しかない。そこには、自分を育ててくれた存在に対して当然抱くはずの感謝や愛着はない。自分の命を守るために国家を作ったのだから、国家のために命を尽くすわけがない。はっきり言って空理空論だ。

 そして、現在の国民が持つ諸権利を守ろうと志向する立憲主義は、横軸しか持たない社会契約論と同根と言わざるを得ない。

 “立憲主義者”を自称する憲法学者らは批判するが、国家最高の法である憲法に「過去どのような国であり、将来どのような姿を目指すのか」という歴史的な理念を書き込むことは、大いにやるべきだ。

 現在の憲法論議に欠けているのは、この意識だ。それを最も象徴しているのが「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く」とする1条だ。

 この条文はわが国の歴史を語る上で欠かせない天皇陛下の地位を危険にさらす。9条以上に問題だ。

 なぜなら、陛下の地位が国民の総意に基づくのであれば、崩御された際や御代替わりのたびに国民投票を実施するべきだという論理を否定できないからだ。

 そもそも、1条が掲げる「国民主権」という理念はフランス革命期の政治家、エマニュエル=ジョゼフ・シェイエスが編み出したものだ。彼は国民主権を君主主権の対概念として位置付け、王の主権を、人民が奪い取るべきだと考えた。

 このような経緯を持つ概念は、わが国の歴史にはなじまない。

 有史以来、わが国には君臣共治の伝統がある。さらに、旧憲法下でも、陛下は「統治権の総攬者」でしかなかった。王と人民が対立したヨーロッパのような歴史はない。

 そのようなわが国の憲法で、国民主権を強調する必要はない。にも関わらず、なぜこのような内容となったのか。それは、日本国憲法の制定経緯をつぶさに見れば理解できる。

「マック憲法」

 日本国憲法の草案を審議した旧憲法下最後の帝国議会は異例づくめだった。

 昭和21年4月の総選挙に先立ち、連合国軍総司令部(GHQ)は、多くの立候補予定者を恣意的に公職から追放した。その上、選挙後には、比較第一党の党首だった鳩山一郎をも追放した。このような議会でGHQの意向を忖度しない自由な議論がされたと考えることは不可能だ。わが国の歴史を意識した議論など、交わされるはずがない。

 それだけではない。検閲も厳しかった。「こんな憲法を作りやがって」という批判はもちろん、「素晴らしい憲法を作ってもらった」という肯定的な論調も対象だ。GHQが憲法改正に関与したとわずかでもほのめかせば出版を許可しないという徹底ぶりだった。

 憲法を定める権力は帝国議会議員にはなかった。国民にも、昭和天皇にもなかった。GHQの最高司令官、ダグラス・マッカーサーが握っていた。故・中曽根康弘元首相が名付けた「マック憲法」という表現が一番しっくりくる。

 この点からして日本国憲法の三大原則の1つ、国民主権が、いかにまやかしであるか分かる。

「つまらぬ一歩」でも

 日本国憲法は戦後、一言一句変えることができない「不磨の大典」だった。

 そんな中、安倍晋三首相は9条に自衛隊を明記するという案を掲げ、憲法改正に意欲を示した。

 原理原則からいえば、この改正案が可決されても大学の法学部から自衛隊違憲説が消えるだけで、現実はほとんど変わらない。つまらぬ一歩でしかない。

 しかし政治家は革命家ではない。そんな一歩でも進むことこそが大事だ。政治日程を考えると、非常に厳しい。それでも安倍首相には憲法改正を成し遂げてもらいたい。現実は一歩一歩しか変えられないのだから。


6_20200508114901  現実に自衛隊は存在していますし、かつ様々な形で活動し、特に災害などの国難の時に大きな力を発揮していて、殆どの国民にその存在を肯定されていながら、解釈論はいろいろあっても憲法条文9条の2項には完全に違反しています。そして多くの憲法学者が違憲と判断している。こんな条文を自衛隊発足後そのまま70年も放っておいて、なおかつ自衛隊を認めているどの野党も憲法改正を言い出さないのは、本当に異常だと思います。

 この問題は、9条を改正すれば戦争できる国になる、世界の隅々まで自衛隊が行ってまた戦争に加担する、戦前の軍国主義に戻ってしまう、徴兵制もしかれる等々、リベラル左派の主張に国民の多くが洗脳されているからでしょう。マスコミもそういった主張の方に傾いた報道をします。

 岩田氏が述べているように、こうした国民を納得させるためには、つまらない一歩でも、という考えは同調に値します。しかし本当に有事が発生する。今回の新型コロナウィルスの状況をはるかに超えた有事、例えば多数の死者を出す国際テロや北朝鮮のミサイルの本土着弾のような有事が発生しなければ、本当に多くの国民はその必要性を感じないのかもしれません。残念なことですが。

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2020年5月 7日 (木)

韓国の日本製品不買運動、「不買疲れ?」で下火に

20200106035696854  日本では緊急事態宣言下で「自粛疲れ」という言葉がそこここで聞かれますが、何に関しても長期化すれば疲れや飽きが出てくるものです。長期にわたる安倍政権にも疲れならぬ「ゆるみ」が出ていると、左側の人はよく言います。逆に今までの短期政権の連続よりは、世界の首脳と渡り合うには長期政権はいいことだと私は思いますが。政治の安定の証拠でもあります。

 話は変わって、日本が昨年夏に実施した、韓国への輸出管理規制強化やホワイト国外しの報復として、日本製品不買運動が巻き起こりましたが、今はそれも下火になって来たようです。「不買疲れ」とでも言えばいいのでしょうか。韓国メディアの「マネーS」の記事を引用して、Record Chinaが5月1日に伝えています。タイトルは『韓国の日本製品不買運動は昔の話?「ユニクロの言葉通り」と韓国メディア』です。

 ◇

2020年5月1日、韓国・マネーSは「日本製品不買運動は昔の話…ユニクロの言葉通り」との見出しで、「今年に入って韓国の日本製品不買運動の熱が冷めつつある」と伝えた。ユニクロは韓国で昨年夏に不買運動が始まった際、本社役員の「不買運動の影響は長く続かないだろう」との趣旨の発言が物議を醸していた。

記事によると、4月初めに再販売された任天堂のゲーム「あつまれ どうぶつの森」は短時間で完売した。人気絶頂の中で供給がストップし、限定版でないにもかかわらず転売価格が高騰しているという。任天堂は追加の供給を予定しているが、需要激増に対する品薄状態は当分の間続くとみられている。

また、日本製品不買運動のメインターゲットとなったビールの輸入額も増加傾向にある。今年1月は12万6000ドル(約1340万円)、2月は26万4000ドル、3月は64万8000ドルと、3カ月連続で増加した。自動車の輸入額も1月は前年同期比69.8%減の2129万8000ドルだったが、2月(8454万9000ドル)、3月(7288万7000ドル)は大幅に増加したという。

これに韓国のネットユーザーからは「不買運動を続けているのは私だけだったの?」「日本のゲーム機に行列を作るのは本当に問題だ」「1年も続かなかったのか」「恥ずかしい」「プライドはないの?」など落胆の声が上がっている。

また「これだから日本は韓国を見下し、過去を否定し、謝罪もしない」「情けない。学校の歴史の授業で子どもたちに日本の過去の蛮行をちゃんと教えるべきだ」などと主張する声も。

一方で「不買しようがしまいが個人の自由」「ゲームは許そうよ。コロナ感染拡大防止で家にこもるために買うのだから」との声も見られた。

 ◇

 韓国が日本製品の不買運動をしようがしまいがどうでもいいのですが、これも長期に亘ると出てくる一種の「疲れ」でしょうか。というより単なる「頭にきた」から行う行動は長続きしないのかもしれません。

 ただまだ「頭にきた」状態が長引いている人たちからは、この現象に落胆の声や非難の声が出てくるのは、やはり反日の感情が多くの韓国人に染みわたっているからでしょうか。それも韓国政府のフェイクに踊らされてではありますが。

 4月22日に「親日称賛禁止法」が近く成立か?という記事をデイリー新潮が報じましたが、そんな法律はいくら何でも成立しないと思いますね。ですがあの韓国の事、血迷って成立させたなら、日本も堂々と「韓国称賛禁止法」を成立させればいいでしょう。多くのマスコミ関係者やリベラル人はたちまち窮地に陥るでしょう。そしてその法律の中には、韓国の捏造した数々の「反日の歴史」について、小中高校で教える条文も加えるのもいいと思います。

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2020年5月 6日 (水)

こんなにある、PCR検査を巡るフェイクニュース

 新型コロナウィルスのPCR検査に関して、日本ではその数が少ない、もっと検査基準を容易にして数を増やすべきだ、という議論が以前からあり、私自身もそう思ってきました。ここに株式会社政策工房代表取締役社長で政策コンサルタントである原英史が、OnlineサイトJBpressに『こんなにある、PCR検査を巡るフェイクニュース』(5/6)というタイトルのコラムを掲載していますので紹介します。なおサブタイトルは『「PCR検査を増やすと医療崩壊を招く」はなぜウソなのか』です。

PCR検査を巡る混乱が収まらない。

・検査を受けようとしてもなかなか受けられない。

・海外と比較して、日本は検査を極端に抑えていて、検査数が少ない。

・だから、隠れた感染が広がっている可能性も高いのでないか。

 こうした疑念と不安は、フェイクニュースの温床になる。一例が、「東京の陽性率は40%近い」だ。「感染爆発のニューヨークですら陽性率は20%程度。検査数が少ないために、東京は異常な数値に達している。これから感染爆発の恐れもある」といったストーリーで、マスコミやSNSで広まっているが、「40%近い」はフェイクニュースだ。

分母と分子、数字の取り方に大きな違い

 フェイクニュースと呼ぶのは、広めている人たちにやや気の毒かもしれない。この数値は、厚生労働省ホームページで公開されているからだ。だが、ホームページをよく見れば、分母の検査人数は「保険適用分を含まない」との注記がある。

 分子は感染者全体だから、過大な数値が算出されているのは明らかだ。もちろん、注記を見落とした人たち以上に、こんなフェイクデータを公開している厚労省の責任が大きい。さらに遡れば、データを十分公開していない東京都も悪いのだが、ともかく、不安を助長するフェイクニュースは広がりやすい。

 関連して、「陽性率7%以上になると死亡者数が激増」との説も、テレビの情報番組などで盛んに紹介されている。これも、フェイクニュースの可能性がある。この説の元ネタは、各国データを解析した学術論文だが、査読前の段階の論文だ。公開されているpreprints.org 上では「致命的な欠陥」の指摘もあり、まだ広く一般に紹介すべき学説とは考えられない。

 論文の学術的評価は専門家に委ねるが、私がみて論理的に理解できないのは、「PCR検査数と死亡者数には関係がない」、「陽性率と死亡者数には相関関係がある」としつつ、よって「PCR検査の拡充が急務」との結論が導かれる点だ。陽性率は感染者数/PCR検査数だから、「感染者数と死亡者数に相関関係がある」だけならば自明のことでないかと思う。

感染者数が多ければ検査数が多くなるのは当然の帰結

「日本のPCR検査数は突出して少ない」、「人口あたり検査数は欧米の10分の1」といった話は、もはや常識レベルになっている。だが、これもちょっと気をつけておくほうがよい。問題はデータをどう読み取るかだ。

Img_d5a38d2d73da201031dd65920c0910ab1445 【図1】OECD諸国における新型コロナウイルスの診断テスト

 少し考えれば当たり前のことだが、検査すべき人の数は、感染が広がっている国ほど多くなる。欧米諸国の多くは、人口あたりの感染者数や死亡者数が日本とは桁違いに多いので、検査数も多くなるのは実は当然の帰結だ。「欧米は検査数が十倍」と賞賛すべきことかは疑わしく、そこから「日本の検査ポリシーが異常」との結論が導かれるわけでもない。

 下の表では、検査数と感染拡大の度合いを整理した。もちろん感染者数は、検査をどの程度行うかで見かけの数値が変わるので、感染実態を正しくつかむのは難しい。その前提で、「陽性率」に加え「検査数/死亡者数」も見比べると、検査数の多い国々のうち、イタリア、アメリカ、イギリス、フランスは、日本と比べむしろ検査不足ともみえる。

 一方、オーストラリア、韓国は、明らかに日本より徹底した検査を行い、一定の成功を収めている。台湾は、検査数が欧米諸国よりはるかに少ないが、だからといってコロナ対策の「劣等生」でないことは言うまでもない。

 また、日本の場合、PCR検査は少ないがCTスキャンが普及しており、「重症者の見落としは相当程度防げている」との指摘もある。他国の取組に学ぶことは重要だが、単純に検査数だけ国際比較しても意味は乏しい。

Img_9783216cb365c375650621f9de75382d2132 【図2】PCR検査数の国際比較(4月26日時点)

 誤解を受けないように言っておくと、検査拡大は必要だ。現在は、本来なされるべき検査ができていない。

安倍首相の発言も結果的に“フェイク”に

 政府の説明によれば、1)医師が必要と判断した場合、2)感染者の濃厚接触者には、検査が行われることになっている。安倍首相は2月29日会見でこう表明した。

「お医者さんが必要と考える場合には、すべての患者の皆さんがPCR検査を受けることができる十分な検査能力を確保いたします」

 ところが、2カ月経っても、これが実現していない。医師が必要と判断しても保健所に断られる、断られないまでも何日も待たされる、といったケースが起き続けている。医療機関のホームページをみれば、「医師の判断だけで検査はできません」とわざわざ明記しているところもある。

 一国の首相がフェイクニュースを発している状態で、ありえない失態だ。政府の専門家会議は5月4日になって、なぜ必要な検査がなされていないのか原因分析と提言を示した。こんな分析は本来、2月の首相会見の前にやっておくべきことだ。ともかく、こんな状態は一日も早く解消しないといけない。

大量のPCR検査をしても医療崩壊しなかったオーストラリアと韓国

「PCR検査をたくさんやると医療崩壊を招く」といった異論が出ることもあるが、これもフェイクだ。たしかにイタリアなどで大量の検査が医療崩壊につながったとの指摘がある。しかし、前掲の表をみても、オーストラリアも韓国も医療崩壊は起きていない。診療・入院体制などを整えないまま無闇に検査を増やせば医療崩壊を招く、というだけのことだ。

 日本でも、2月の感染初期に無闇に検査を増やせば大問題が生じたかもしれないが、今の段階で必要な検査を抑えるべき理由にはならない。

 検査拡大は必要だ。だが、「検査拡大」の意味には注意を要する。a)「医師が必要と判断する検査をすぐできるようにする」のか、b)現在の検査ポリシーの範囲を超えて「希望する人は誰でも検査を受けられるように拡大する」ないし「ともかく検査の数を増やす」のかは、区別して議論しないといけない。

 ところが、メディアなどではしばしば曖昧なままに議論されがちだ。さらに、これを混乱させるのが、本稿前半で紹介した「検査数が異常に少ない」と強調するフェイクニュース。区別が曖昧なまま、いつの間にか後者への誘導がなされやすい。これは危ういことだ。結果として、保健所や医療機関に対し「ともかく検査を受けたい」との問合せや強い要求が数多くなされ、ただでさえ限界状態の現場の機能を低下させかねない。

 フェイクニュースは除去し、事実に基づく議論をしないといけない。これが、より良い政策実行の基盤になる。

 ◇

 原英史の指摘は論理的で的を得ているように思います。要点を整理すると次のようになると思います。

 まず第一に日本でのPCR検査は異常に少ない、とは言い切れない。だがもちろん十分だとは言えない。感染が疑われて検査を受けたくても受けられない状況は改善し、必要と思われる人の検査を拡大すべきだ。

 第2に、PCR検査を多くやれば医療崩壊につながる、というのは医療体制が整っていなければの話で、当然のことながら検査も重要だが治療ができるかどうかのほうが重要だ。

 それに私見を加えれば、検査に関する疑問に対する政府厚労省の説明や数字の公表に、極めてあいまいさが多いことでしょう。何故検査が十分できないのかその理由が検査機器の問題なのか、検査要員の問題なのか、保健所の問題なのか、医療機関の問題なのか、どこがどのようにボトルネックになっているのか、説明が大幅に欠落しているように思います。(実はよくわかっていないのかもしれませんが)

 そのため、マスコミ関係者が憶測で勝手なことを言いやすい環境になっているようです。ぜひその点の改善を望みたいと思います。検査に関することだけではなく。

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2020年5月 5日 (火)

オンライン診療の解禁、実は岩盤規制で遅れていた

Prm2003300003view_1  3月下旬にこのブログで『コロナを機に「薬をもらうためだけの病院通い」の無駄を省こう』というテーマを取り上げましたが、病院に何度も来てもらわないと病院の経営が苦しくなるという、つまり日本医師会の求める利権を厚労省とタッグを組んで守ろうとする規制の構図だと紹介しました。

 オンライン診療がなかなか解禁にならなかった理由も同じ構図のようです。読売新聞の本日の記事『[コロナ危機]経済政策<上>苦境が崩した「岩盤規制」』を引用してその内容を紹介します。

 長年、医療界がかたくなに守ろうとしてきた「岩盤規制」にも穴が開いた。家にいながら初診から医師の診察を受けられるオンライン診療の解禁である。4月20日に政府が決定した緊急経済対策は、全42ページの約1割をオンラインや電話での診療の記載に割いた。

 風邪や腹痛といった軽症の人が、初診からオンライン診療を活用すれば、通院に伴う感染リスクを減らせる。メリットは明らかで、当然の規制緩和と言える。

 しかし、実際は危機に直面している状況であっても、岩盤規制をうがつことは容易ではなかった。政府の規制改革推進会議を活用し、オンライン診療の普及を目指す経済産業省や財務省などの前に、日本医師会と、同会をおもんぱかる厚生労働省が立ちはだかった。

 財務省幹部は打ち明ける。「日本医師会の『査定』で立ち消えになった案件がある」。次世代通信規格5Gへの対応も視野に入れたオンライン診療体制の整備に取り組んだ医療機関に、1か所当たり最大825万円の補助金を出す支援構想のことだ。

 霞が関の経済官庁や経済界には、世界的に医療ビジネスが次の経済成長の源泉だと見なされている中、日本でもオンライン診療の普及を急ぐ必要があるとの声が根強い。

 一方、医師会はオンライン診療に「誤診や見逃しのリスクがある」として反対を続けているが、その裏には病院間の経営格差の拡大懸念があるともみられている。

 オンライン診療が広がれば、通院が可能かどうか「距離」に関係なく、評判の良い大病院などに診察希望が集中し、個人経営の病院の経営が苦しくなるかもしれない。こんな危惧を抱く医師会が、最先端の5G対応オンライン診療システムの普及を後押しする補助金政策を容認するわけがなかった。経済官庁幹部は「抵抗勢力は患者を奪われると懸念する開業医」と解説する。

 水面下の攻防が繰り広げられる中、方向性が固まったのは3月31日。安倍首相が経済財政諮問会議で、オンライン診療の意義を「患者の方々のみならず、医師や看護師の皆様を院内感染リスクから守るためにも重要だ」と強調したことで、厚労省は初診からのオンライン診療の解禁だけは受け入れた。安倍内閣としては、なんとか規制緩和の「ゼロ回答」は免れ、面目を保った格好だ。

 一方、オンライン診療を巡っては現状、推進派と反対派の一時的な手打ちに過ぎないとの見方がもっぱらだ。

 医師会の松本吉郎常任理事は、「非常事態の下での例外中の例外」と訴え、全面解禁でないとクギを刺す。確かにオンライン診療には、触診や聴診ができないといった制約がある。

 今回の解禁がどういった効果を上げ、課題を残したのか。感染収束後にオンライン診療の推進派も反対派も、その検証に取り組む必要がある。

 ◆オンライン診療=スマートフォンやパソコンなどの画像通話機能を使って、患者が病院に行かなくても、離れた場所で医師が行える診察。政府は4月に「感染が収束するまでの間」に限って、初診から認めることにした。これまでは、初診に加えて事前に3か月間、対面診療を毎月受ける必要があり、対象も糖尿病などの生活習慣病や慢性の病気に限定されていた。医療機関が受け取る診療報酬は、初診の場合、対面診療の4分の3程度。

 かかり付け医の多くが個人経営であり、ひと月1回の薬の処方のために病院通いを義務付けているのも、患者の状態を継続的に把握するためというのは建前であって、本音は診療報酬を多く得たいための手段だということを、前回申し上げましたが、このオンライン診療の解禁拒否の姿勢も全く同じ理由からでしょう。

 私の通うかかり付け医は、電話での薬の処方もしてくれません。法的に解禁されているにもかかわらずです。ましてやオンライン診療など到底不可能でしょう。そうであればそれが可能な病院にアクセスするのは当たり前で、こうした小規模の開業医は一気に経営が苦しくなるのもよくわかります。当然医師会としては反対するでしょう。

 今この新型コロナウィルスの感染で大変なのは指定病院であって、公的でかつ恐らくかなり大きな規模の病院でしょう。本当ならばそうした病院のことを重視した施策を医師会は積極的に取るべきなのでしょうが、ここは数の多い開業医の意見が通りやすいのかもしれません。

 患者のためではなく病院のために組織が動くのはある程度やむを得ないのかもしれません。しかしそれを患者のために施策を打ち出すのが厚労省のはずです。残念ながら日本の官庁の一般的な構図はその業界のために優先して働くことのようです。

 かつて世間を騒がせた加計学園問題も、その本質は日本獣医師会と文科省がタッグを組んで、獣医学部の新設を阻もうと岩盤規制を構築していましたが、それに風穴を開けるべく、国家戦略特区に指定された今治市に、新たに獣医学部を作るために加計学園が指定されたことにあります。つまり実態はこれも岩盤規制側とその風穴を開ける側の戦いの問題です。

 もちろん社会生活を安全で円滑にするために必要な規制も多くあります。しかし上記のような業界を守ることにその重点を置き、消費者や利用者を忘れ去った規制は崩していかないとなりません。

 昨日述べたマイナンバーや業者ナンバーと様々な情報を結び付けて、申請やその他の報告に時間と労力を大幅に削減するような、ITの活用制度も、何かの規制によって妨げられているのかもしれません。世界的には5Gの時代になって、数年先には6Gも考えられているのに未だに紙での申請や報告では、IT後進国になり下がってしまいます。改善が急がれますね。

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2020年5月 4日 (月)

IT活用で給付金の申請と給付の手続きの簡素化を

1280x720  新型コロナウイルスの感染拡大防止のための緊急事態宣言が5月31日まで延長されます。それに伴い休業自粛要請を受け、それに従う中小の業社の悲鳴が聞こえてきます。営業中の業者にとっても、また大企業にとっても、この外出自粛に伴う経営への打撃は相当のものです。体力のない中小の業者にとっては、まさに倒産の危機が来ていると言えます。(実際倒産した業者もあります。)

 政府はこの緊急時でも原則的には休業補償はせず、業者への無担保無利子融資の拡充とか、雇用調整助成金の積極的利用とか、平時の救済処置で乗り切ろうとしていたようですが、休業要請には補償がセットであるべきだとこのブログでも述べてきました。それでも立ち消えになった30万円の給付金がありましたが、それとて実施されたとしてもその対象の特定と申請手続きが難解なものだったようです。 

 その後経産省は、
中小企業200万円、個人事業主100万円の現金給付策「持続化給付金」を取りまとめ、5月1日から申請受付をスタートしました。申請については感染防止も考慮して、ネットでの申請も考慮しているようですが、必要添付書類が山のようにあります。詐欺まがいの悪質な申請者をブロックする理由からでしょうが、この煩雑さは以前から殆ど改善されていません。

 ある中小事業者はテレビで「ネットも使えないし、相談しようにも電話はつながらない。長時間並んで仮に申請できても、入金は7月頃になるだろう、今が大変な時なのに、これではとても持たない」と訴えていました。

 この申請から給付までの手続きの問題、ここまでITが発達してきたのに、なぜ活用が進まないのでしょうか。個人では固有のマイナンバーが制度化されました。しかし当初の目論見通り収入や資産等、個人情報の様々な紐づけは全くされていません。一部の個人情報保護を守ろうという団体の強い反対があるようです。

 しかしこのマイナンバーと個人情報をきちんと結び付けられていれば、今回の一律10万円の支給など、あっという間にできるのではないでしょうか。しかも自治体職員の手をそれほど煩わせることなしに。(もちろんセキュリティーには最大限の留意が必要なのは当然です。紐付け反対の人もいるでしょうが、その人には窓口に来て難解な申請手続きが余儀なくされます)

 中小事業者にも、これと同様なナンバーを付与し、会計と資産管理がそのナンバーのもとに一元的に管理できるソフトを無償提供し、様々な申請手続きをこの会計や資産と紐づけして、ナンバーを入れればオンラインで簡潔に申請できる制度を開発すべきです。もちろん事業者とてそのセキュリティ保護は最重要です。もし個人的な情報保護の観点から、制度に加わらい業者は出てくるでしょうが、その業者は個人と同様、今まで通りの難解な手続きを踏まねばならないので、やがては制度に乗るようになるのではないでしょうか。

 いずれにしても日本はITの活用において先進国の中でも遅れているように思います。官公庁の職員の大幅な省力化にもつながると思いますので、この危機をきっかけに平時も含めて申請手続きの簡素化への対応を進めるべきだと思います。

 

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2020年5月 3日 (日)

憲法記念日に思う、国の独立と主権を毀損する9条を変えよう!

Plt2005030001p1  本日は憲法記念日です。今日が憲法記念日だと言うことは何人の日本人が意識しているのでしょうか。そしてその憲法がかつて国会で審議したとはいえ、GHQ占領下で公布、施行され、しかもその原案がGHQの強い意志が込められたものであったことは。そうです、日本を二度と戦勝国つまり当時の連合国に歯向かえないよう、9条を条文に加えたのです。(天皇の廃位を主張する国もあり、天皇存続の条件だったという説もあります。)

 いずれにせよ、こういった経緯がありながら、並行してWGIPとプレスコードと言う占領下の手段、すなわち戦争責任は日本だけにあるという自虐史観と、連合国批判は一切してはならないという言論封殺で、9条の意味する国の独立と主権の確保への大きな制約を課されても、何も言えなかったのです。

 そしてその後占領が解除されても時の吉田茂政権は、いわゆる吉田ドクトリン、すなわち「防衛は米国に頼り経済を優先する路線」を取り、憲法改正の機会を逃し、一方自虐史観に洗脳された左翼政党とプレスコードの影響抜けぬマスコミは、「敗戦利得者」たる知識人たちと「在日朝鮮、韓国人」たちの強烈な影響下のもとに、東アジア諸国への謝罪に明け暮れ、9条を錦の御旗に、軍に対する異様な嫌悪感を持ち続けてきたのです。

 ようやく今日の安倍政権のもとで、憲法改正、特に9条の改正へと一歩踏み込もうとしましたが、もともと改正がやりにくい憲法改正条文96条、つまり衆参両院の3分の2の賛成での発議と言うハードルもあり、かつ国内の左派勢力とその後押しをする中韓の猛烈な反対で、未だ道半ばというのが現状です。

 武力を持たせず、交戦権もなき憲法を持つ国は、世界広し、と言えども日本位のものです。それでも戦争に巻き込まれなかったのは、ひとえに日米安全保障条約と自衛隊の抑止力があったのは論を俟たないでしょう。

 日本人はもともと芯は強いはずです。オリンピックでも研究開発分野でも、日本人がメダル獲得やノーベル賞受賞することは国民の夢です。何故防衛面でも強くなってはいけないのでしょうか。しかも軍事研究は何にもまして科学研究を発展させると言います。国立大学での軍事研究ができない日本は、早晩研究大国の座から滑り落ちるでしょう。

 ところで私のこうした考えから180度真反対の考えを持つ人たちがいます。そうです、未だに自虐史観の洗脳から回復していない人たちです。彼らの一部が各新聞紙上で、「憲法の意思を変えるな!」という意見広告を出しています。私も読売新聞紙上でこの広告を見ました。以下にそれを引用掲載しますが、もちろん賛同しているからではありません。如何にバカなことを考えているか、お伝えしたいからです。すでに読み終えた方は読み飛ばしていただければと思います。(なぜか朝日新聞は入っていません。多くのオピニオン欄が憲法改正反対で埋まっているからでしょうか)

201905  5月3日憲法記念日、市民意見広告運動は多くの賛同に支えられ、意見広告「憲法の意思を変えるな!」を以下の5紙に掲載しました。賛同10,958件(賛同締切日集計、匿名希望を含む)

沖縄タイムス朝刊(地方紙)、東京新聞朝刊(ブロック紙)、毎日新聞朝刊(全国紙)、読売新聞朝刊(全国紙)、琉球新報朝刊(地方紙)。

◎武力より憲法9条の平和力!

 2020年、世界が新型コロナウイルスの脅威にさらされました。世界中でこの脅威から命と暮らしを守るためにたたかい続けている人びとに対し、私たちは心からの敬意を払うものです。しかし、政府が適切な対応を行わなければ、それは人災ともなりうることを知りました。たとえば、安倍首相が専門家への相談もなく、唐突に学校の一斉休校を要請したことが、人びとの暮らしを混乱させたり、生活が成り立たなくなったりすることにつながったからです。

 さらに安倍政権は、民主的社会でもっとも尊重されるべき行動の自由という市民的権利の行使をためらわせる「緊急事態宣言」を発出しました。根拠となる改定新型インフルエンザ等対策特措法は宣言発出に国会承認すら不要で、違憲の疑いも指摘されています。また、自民党内からは今回の脅威に「緊急事態のひとつ、改憲の実験台に」という声さえあがりました。安倍政権が、ウイルスへの恐怖から人びとが権力に同調的になってしまいがちな心理をたくみに利用しようとしていることが、そこからすけて見えます。ウイルスの脅威とたたかう中でも、このことが私たちの未来を不安なものにしてしまう危険性を注視する必要があるでしょう。

 安倍首相は、自身の任期が切れる前に「憲法改正」を行う熱意を幾度となくにじませてきました。首相は3月11日の参議院本会議においても、憲法審査会での与野党の枠を超えた「憲法改正」論議を呼びかけています。憲法の擁護義務を課される行政の長である首相が、率先して「憲法改正」を持ち出すことなどあってはならないことですが、その目玉としているのは憲法9条に自衛隊の存在を書き込むことです。

 第二次安倍政権以降の日本はこの7年余りの間に、集団的自衛権の行使を容認する安保法成立(2019年9月)、国会審議を経ない中東オマーン湾周辺への自衛隊派遣(2020年1月)など、戦争ができる国への道を着々と進んできました。憲法9条に新項として自衛隊の存在を書き込むことは、「戦争の放棄・戦力の不保持・交戦権の否認」を定めた現第1項と第2項を無力化し、自衛隊を米軍と一体となって世界のどこででも戦争できる軍隊にすることです。それは戻ることのできない戦争への片道キップだ、と私たちは考えます。

 憲法9条は、人権侵害の最たる行為である戦争を二度と政府にさせてはならないという強い意思を表しています。自衛隊の存在の書き込みは、憲法9条を根本から否定し、その意思を真っ向からねじ曲げるものです。現在の憲法9条のもつ平和力を真に実現していくことこそ、戦争のない暮らしを守る唯一の答えです。

◎安倍改憲はいらない

 ここ数年、国会で森友・加計学園問題や桜を見る会問題といった安倍首相の権力スキャンダルに非常に多くの審議時間が割かれていることを、私たちは見てきました。その陰で、本当に慎重に審議されるべきだった種子法や水道法の改定など、人びとの生活に直結する重要法案がほとんど注目されないまま通過成立してしまっています。

 自身のスキャンダルに対する野党の追及を文書改ざんや隠蔽でかわし、ウソにウソを塗り重ねた答弁をして国会の大事な時間を浪費させてきた安倍首相に、「憲法改正」議論を私たち主権者にうながす資格などありません。今私たちに必要なのは、イージス・アショア配備やステルス戦闘機購入などで莫大にふくれあがっている防衛予算案(2020年度、過去最大5兆3133億円)をゼロから見直し、人びとが直面する脅威や損失にしっかりと充てることができる政治です。

 私たちには主権者として政治家を選び、政治を変える権利があります。2019年夏の参議院選挙の平均投票率は48・80%でした。選挙権をもつ人の約半数以上が自分の権利を行使しませんでした。なんともったいないことでしょうか。10人に5人ではなく、10人に6人が選挙に行けば、政治も私たちの暮らしも変わるのです。

 来る選挙では、憲法をいかし実現することができる政治家に投票して、安倍政権を確実に退陣に追い込みましょう。戦争させない未来を選びましょう。

 読んでいて疲れました。9条を守れとは言っていますが、単なる安倍批判ではないですか。この広告を読んで、私は最後に二つのことを言いたいと思います。

 まず第一に「9条の平和力」とは何でしょう。今、国連の常任理事国は世界のGDPのほぼ半分を占めていますが、この5ヵ国がそれぞれが膨大な軍事力を持ち、世界各地の戦争に加担しています。その国々に「日本の9条を見習いなさい。軍事力を手放せば世界は平和になりますよ。安全保障理事国としての責任が果たせますから」とぜひ言ってみてください。聞く耳を持ちますか?例えばこの広告の人たちが日本より好きな中国に、是非薦めていただけないでしょうか。

 そして次に「安倍改憲は要らない」とは何でしょう。改憲するのは国民ではないですか、しかもその改憲の発議をするのは国会です。安倍首相は、国の独立と主権を担保するのに不可欠な防衛力を否定する現憲法に、危機感を感じて提案しているのであって、安倍首相個人が改正できるわけがないでしょう。しかも国会での発議さえ阻止しようとしているのは、国民の改憲の権利を奪うことになるでしょう。この人たちが改憲を阻止したければ、国民投票で「ノー」という人たちを増やすべく、合理的に説得すればいいのです。しかしこのような理想を絵にかいたような、それこそ絵空事をいくら述べても、私はとてもできないと思いますよ

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2020年5月 2日 (土)

アビガンが「特例承認」されない残念な理由

Img_21af06238bf24c57b7d202dfca04829c9856  今更言うまでもないでしょうが日本は法治国家です。法律を守らねばなりません。ところが法律に書かれていないことが現実に起こった場合は困ります。又その法律の立て付けが悪かった場合、例えば今回の「改正インフルエンザ等特別措置法」のように、本来は新型コロナウィルスの早期の感染拡大収束が目的なのに、その効力が十分発揮できない、というようなことが起こります。

 一方法律に書かれていないことによる不具合の直近のいい例に、「アビガンの特例承認ができない」ということが挙げられます。ことは安倍首相の国会の答弁で明らかになりました。4月28日付の産経新聞の記事から抜粋します。

 安倍晋三首相は28日の衆院予算委員会で、新型コロナウイルス治療薬の有力候補とされる国産の新型インフルエンザ薬「アビガン」に「特例承認」を適用できないことについて、「政府内でも相当議論してきた。『(新型インフル薬として)日本で承認されているのだから(適用できるのではないか)』と私も言ったが、日本の法令上できない」と説明した。公明党の斉藤鉄夫幹事長の質問に答えた。

 米製薬会社がエボラ出血熱の治療目的で開発した「レムデシビル」については特例承認を適用しようとしているのに、なぜ日本の法令上アビガンが使用できないのでしょうか。作家でブロガーの長谷川七重氏の4月30日付けのコラムから抜粋して引用します。

何というか、頭痛がします。日本の国権の最高機関は「国会」であります。内閣に付随する行政府は、国会が作った法律に従って国を統治すると決まっています。

ですから、つまり今「アビガン使える」という現実にならないのは「アビガン使える」という法律がないからです。国会が「アビガン使える」と《法律》をつくれば、厚労省はその法律に従って「アビガン使える」という《現実》をつくるというのが、日本の手順です。

つまり「国会が作った法律を 行政府が現実化している」訳で、行政ができないのは法律がないからになります。

歴史を紐解けばバイアグラは、「特例承認」で超特急で承認されています。今回「レムデシビル」はバイアグラと同様に「特例承認」されるそうです。これは外国で承認された薬だからです。

つまり、日本の「特例承認」というのは外国で承認された薬には適用できるが、国内で承認された薬を別の病気にも使えるようにする時には適用できないようです。

ですから、私は「アビガン使えるようにならない」のは、法律の不備であると思います。つまり今動くべきは国会ですので、安倍首相は厚労省ではなくて国会に要請するのが筋です。安倍首相もパニックになっているのでしょうか?

心配になってきました。

 ここで薬事法の第14条の3「特例承認」の条文を見てみます。

第14条の承認の申請者が製造販売をしようとする物が、次の各号のいずれにも該当する医薬品又は医療機器として政令で定めるものである場合には、厚生労働大臣は、同条第2項、第5項、第6項及び第8項の規定にかかわらず、薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて、その品目に係る同条の承認を与えることができる。

一     国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある疾病のまん延その他の健康被害の拡大を防止するため緊急に使用されることが必要な医薬品又は医療機器であり、かつ、当該医薬品又は医療機器の使用以外に適当な方法がないこと。

二     その用途に関し、外国(医薬品又は医療機器の品質、有効性及び安全性を確保する上で本邦と同等の水準にあると認められる医薬品又は医療機器の製造販売の承認の制度又はこれに相当する制度を有している国として政令で定めるものに限る。)において、販売し、授与し、並びに販売又は授与の目的で貯蔵し、及び陳列することが認められている医薬品又は医療機器であること。

 法律の条文は何とも読みにくいものですが、第1項の「その疫病の医薬品」と第2項の「外国で承認されたもの」と言うことに引っかかるようです。一方国内の承認はしていないのに海外に無償提供すると言っています。朝日新聞デジタルから引用します。

 菅義偉官房長官は3日、新型コロナウイルス感染症の治療薬の候補の一つに挙がっている新型インフルエンザ薬「アビガン」(一般名ファビピラビル)を、臨床研究を希望する海外の国に無償提供する方針を明らかにした。現時点で、外交ルートを通じて約30カ国から提供要請があるという。

 「臨床研究拡大」の目的だそうです。日本でも臨床研究が主目的で「患者自身が希望し、病院の倫理委員会で認められれば使用できる」と政府は述べて、実際に使用もされて疾病の改善例も報告されているようです。

 確かにもともとは「新型インフルエンザ治療薬」で開発されたという経緯と、「催奇形性」という副作用を引き起こす可能性がある点で、使用は注意を要するとは思いますが、国の認可が下りていなければ医師と患者の自由な判断で使うことはできません。政府が言う「倫理委員会」のハードルがどんなものかわかりませんが、患者の改善例も出て来ていることを考えれば、最終的には病院や医師の判断で使用できるように法律を変えれば済むことではないかと思いますね。

 法律は守らなければなりませんが、法を順守することが特にこういった緊急時には、却ってある種の障害になるようならば、それこそ立法府(国会)の先生方に仕事をしていただかなければなりません。ばかなスキャンダル合戦や些末な議論をするのではなく。

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2020年5月 1日 (金)

コロナ危機を境に「中国」離れの動きを期待する

5_20200501110001  新型コロナウイルス感染拡大防止のための緊急事態宣言の約一か月の延長がほぼ決まったようです。4日に正式決定すると伝えられています。一方発生源である中国は大方の地域で収束の段階を迎え、大勢の人で賑わう観光地などの映像が映し出されています。その中国が、発生源にもかかわらず、謝罪もなく逆に欧米より先に収束を迎えたこの機会をとらえて、「焼け太り」ならぬ商魂たくましい動きを始めたのは以前紹介しました。さらには別の、民主主義国家ではあり得ない動きもあるようです。産経新聞ネットニュース掲載のコラム「パンデミック後の世界分断」(湯浅博の世界読解 5/1)から引用します。

 今回、ここに掲載したのは、米国の五大湖に近いウィスコンシン州議会上院の「決議案」まがいである。まがい物である理由は、それが中国当局による巧妙な英作文であるからで、よく言えば草案、ありていに言えば偽物である。

 決議案には、新型コロナウイルスの蔓延(まんえん)を阻止した中国の努力を支持し、世界保健機関(WHO)と協力するよう米政府に勧める、などと書かれている。すべてはトランプ政権が主張している内容とは正反対だ。あたかも、州上院が中国を称賛し、中国寄りのWHOと協調するよう米政府を誘導している。

 この決議案は、駐シカゴ中国総領事からウィスコンシン州議会のロジャー・ロス上院議長宛てのメールに、案文として添付してあった。差出人の総領事は、州議会上院で「中国の対応を称賛する決議」を行ってほしいと露骨な依頼をしていたのだ。

 武漢ウイルス発生の責任から目をそらすために、評価の書き換えを第三者に委ねている。

 この件を取材した英紙フィナンシャル・タイムズのジャミル・アンデリーニ記者によると、ロス議長は外国勢力による地方議会への露骨な介入に、初めは半信半疑で、次に怒り、ついにはあきれてしまった。そこでロス議長は、決議の文案伝授に対して次のように返信したという。

 「親愛なる総領事殿、ふざけるな」(4月20日付フィナンシャル・タイムズ紙)。

歴史も評価も書き換える

 隠蔽(いんぺい)工作に失敗した中国が、失われた権威を無理に引き戻そうとして、かえって墓穴を掘っている。

 そこには恥も外聞もないから、ウィスコンシン州に求めたことは他州へも依頼しないはずがない。中西部のミズーリ州は逆に、中国が世界に嘘をつき、感染を抑止できなかったとして連邦地裁に損害賠償請求を行っている。米国の地方を狙った宣伝工作も、しっぺ返しを受けているようだ。

 本欄(「世界読解」)もまた、前回4月3日付で指摘したことに関して、中国側が過去の記述を書き換え、何食わぬ顔をしている事実を目の当たりにした。

 前回コラムでは、中国指導部が嫌がる「武漢ウイルス」という俗称を、国営通信の新華社が1月22日付英文サイトで自ら使っていたではないかと突いた。当初は北京公認で伝えながら、後にポンペオ米国務長官が言及すると「人種差別だ」と逆上するのは奇怪であると書いた。

 中国が米国に向けて使う「人種差別」とは、不都合な批判を黙らせるときに、相手の贖罪(しょくざい)意識を呼び覚まして金縛りにする決まり文句である。日本に対しては、「軍国主義復活」と決めつけるのと同じ手法で、言葉の裏に政治的な思惑が隠されている。

 ところが、自らも武漢ウイルスと称していたのでは辻褄(つじつま)が合わない。そこで、本欄が指摘した4月3日を境に、新華社サイトから武漢ウイルスの「Wuhan virus」の見出しが消去された。なるほど、中国が歴史を塗り替えるとはこういうことかと、得心した次第である。

不可逆的なデカップリング

 中国共産党は身勝手な宣伝戦に頼りすぎて、逆効果を生む傾向がある。「ふつうの国」なら、まず、ウイルスを世界に拡散させてしまったことに遺憾の意を表する。次いで、ウイルス関連の詳細なデータを国際社会に提供し、同情と尊敬を得ることになる。もちろん政権交代は覚悟の上だ。

 そこは全体主義の悲しさで、なにより体制護持を優先して「隠蔽工作」と「対外宣伝」に走る。隠蔽に失敗すると、脅しを交えて反論し、米軍のウイルスばらまき説という陰謀論に飛びついた。そして、世界に散らばる大使館や領事館を動員して、独裁統治システムの優位性を誇張するキャンペーンを展開する。

 16世紀のフィレンツェでペストの大流行を目撃した『君主論』の政治思想家、マキャベリは、疫病の感染爆発について「誤った支配の直接的な結果である」との言葉を残した。今回の感染爆発も、習近平政権の失策から国際的サプライチェーン(供給網)を破壊する流れが強くなりつつある。

 北京大学の著名な政治学者、王緝思教授は米中関係が最悪のレベルに達し、経済と技術の米中デカップリング(分離)は「すでに不可逆的である」とまで述べている。中国に医薬品成分の大半を依存する米国は、共和、民主の両党一致で国内の医薬品増産を奨励する法案を出す。

コスト高の受け入れ覚悟

 中国を巨大もうけ市場としか見なかった欧州も、ウイルスを世界にばらまきながら粗悪な医療器具を送り付けられ、「詫びるどころか恩に着せる」態度にかつてない屈辱を味わった。しかも、パンデミックにてこずるうちに、中国企業が半導体など先端技術の企業買収に出ていたことに気づいて怒りが渦巻いた。

 フランスのマクロン大統領は中国依存から自国生産に切り替える品目を挙げ、英国の閣僚からは、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の第5世代(5G)移動通信ネットワーク導入を見直す声が出てきた。

 安倍晋三首相はさらに踏み込み、習近平国家主席の訪日延期が決定した3月5日、緊急経済対策でサプライチェーンの再構築に乗り出している。首相が議長を務める「未来投資会議」で、付加価値の高いものは生産拠点を日本に回帰、そうでないものは拠点を東南アジアなどに移して多元化する企業への支援を明示した。

 日米欧の明確な「中国離れ」に、北京は衝撃をもって受け止めている。武漢ウイルスの発生以前から、巨額債務を抱えて苦しい経済運営を強いられ、日米欧がサプライチェーンを断ち切ることを最も恐れる。

 米国のシンクタンクからは、今後、中国が医薬品を汚染物質でつくるなど「医薬品の兵器化」を警戒する声さえ出ている。だが多くを西側製品とするには、消費者がコスト高を受け入れる覚悟が欠かせない。

 果たしてあなたは、安いが安全の疑わしい中国製と、高くつくが安全な国産のどちらを選ぶか?

 私は中国、韓国の食材は買わないようにしていますが、それでも「らっきょう」など、日本産は店舗の棚には少なく、かつ価格が数倍もするので、やむなく中国産を買ったりします。それでも「蜂蜜」や「梅干し」、そして「ウナギ」など、高くても国産を選びます。しかし衣類や電化製品など、逆に国産は殆どありません。テニスのラケットもほとんどが中国産です。 

 これほど我々日本人は中国に依存しているのです。安倍首相の言う日本回帰や東南アジア移転には大賛成です。今回のマスクがいい例です。価格が高くても国産を選ぶ、そうした転換が必要でしょう。

 もともと中国は1970年代までは最貧国でした。それを市場規模を期待した日欧米が、豊かになれば中国も民主化が進むだろうとの甘い期待もあって、投資を重ねた結果、豊かにはなりました。が、民主化は進まず、逆に習近平の出現によって毛沢東時代の先祖がえりを目指す国家、つまり共産主義一党独裁、というより習近平一人独裁を続けるため、世界にまれな国民監視と人権抑圧国家になってしまったわけです。

 このコロナ危機をいい機会として、日欧米、それに他の民主主義国家が一致協力して、「中国離れ」をすることに賛同します。韓国や北朝鮮など、中国に背後で操つられている国も、それにより民主化を進める可能性も出てきます。我々のできること、それは少し高くても中国製品を買わず、国産品を買うことでしょう。小さな一歩ですが国内産業保護の点でも進める価値はありそうです。

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