マスコミは「世論は自分たちが誘導」と思っているなら勘違いも甚だしい
日本に在住、または滞在する外国人の中でも、ケント・ギルバート氏は、日本への称賛姿勢や、反日勢力に対する批判姿勢など、私も尊敬する知識人の一人です。そのケント・ギルバート氏がzakzakに寄稿したコラム『コロナ禍で問われるマスコミの存在意義「世論は自分たちが誘導」と思っているなら勘違いも甚だしい』(5/29)を取り上げ、以下に引用転載します。
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新型コロナ禍で、マスコミの存在意義が問われている。
日本外国特派員協会の会報誌に、東京五輪の大会エンブレムと新型コロナウイルスのイメージを掛け合わせたデザインが掲載された。大会組織委員会は「多くの人々の感情、大会を目指す世界のアスリートに対する配慮を欠いた行為」と強く抗議したが、当然だ。
協会は謝罪したものの、カルドン・アズハリ会長が、パロディーや風刺について、欧米ほど寛容でない日本で「議論が進むことを期待している」と発言するなど、懲りていない様子だ。
日本でもワイドショー中心に、不確かで不安を煽るような報道が展開された。
ある番組では先日、顔の前にティッシュペーパーをかざし、「これはペンです」と、「This is a pen」をそれぞれ発音し、英語の方が多くの飛沫(ひまつ)が飛ぶような検証をしていた。実にバカげている。なぜ、もっと建設的な報道ができないのか。
米紙ニューヨーク・ポストは21日、1面に大きく「今すぐ終わらせよう」という見出しを掲げた。
「未知のウイルス」におびえて、ロックダウン(都市封鎖)に踏み切ったが、ウイルスへの理解も進み、「経済を再開させることが可能だ」との論調だった。ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事と、デブラシオニューヨーク市のビル・デブラシオ市長が「何万人ものニューヨーカーを貧困に陥れた」とも批判していた。
新型コロナウイルスは「死者は高齢者が多い」ことや、「人と人との間隔は空ける」「マスク着用」「手洗い・うがいの励行」などで防止できることが分かってきた。今、必要なのは「感染拡大を警戒」しながら、「経済を動かす」ステップを踏むことだ。
マスコミが、新型コロナウイルスの不安をあおり続けるのは、歴史上、戦争や災害、疫病といったセンセーショナルな話題が、視聴率や購読者数をアップさせてきたからだろう。しかし、過剰に報道することで、マスコミは本来の機能や信頼を失い、誰にも見向きされなくなってしまう。
「世論は自分たちが誘導するものだ」と思っているとしたら、勘違いも甚だしい。ワイドショーでは、専門家でもないコメンテーターに感情論を語らせて、政府・与党批判を繰り返していた。偏った左派メディアの報道姿勢にはうんざりする。日本で目にすることはほとんどないが、異なった意見を国民の前に提示する、本物の報道をしてほしい。
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日本以外の国でもそうであるかもしれませんが、テレビが報道番組とバラエティー番組の垣根を取り払い、所謂ワイドショーという番組に統一したものを、近年雨後の筍のように各局朝から晩までやるようになりました。純粋なニュース番組はNHKだけとなり、民放では5分程度の速報だけで、あとはほぼすべてワイドショーの中で、それこそMCとコメンテーターの座談会、いや井戸端会議と化しているようです。
ケント氏の言う通り「専門家でもないコメンテーターに感情論を語らせて、政府・与党批判を繰り返している」部分もかなり多いですね。コメンテーターも昼のフジの「バイキング」など、多くがお笑いで占めています。殆どバラエティーでしょうから政治ネタは無理だと思いますが。
私見ですが、朝の日テレの「スッキリ」や昼の朝日の「ワイドスクランブル」は、比較的見ている方です。MCの加藤氏や小松氏が、平均的、常識的な取り上げ方をしているように思えるからでしょうか。
いずれにしろ政府・与党を批判するのはいいが、後出しじゃんけんというか、結果論ばかりで政府のやり方を批判している人たちは、是非事前に、結果が出る前に提案しておいて欲しいものです。どうせできないとは思いますね。反日メディアに頼まれて、批判することだけで稼いでいるようですから。
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