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2020年6月

2020年6月30日 (火)

生活保護支給の4つの問題点を指摘する

Photo_20200630120701  今回は生活保護費を取り上げます。これについては以前このブログで、申請窓口での申請者の恫喝などに対応するため、防犯カメラを設置した役所を取り上げました。人権派知識人等から反論や中傷があったことは想定通りでした。この問題を含め生活保護に関してはいろいろ問題があります。

 その問題は後段で述べるとして、受給者が生活保護費の減額決定を、その手続きに問題があったとして取り消しを求めた訴訟で、名古屋地裁が「適法」との判断を25日下しました。まずその内容を朝日新聞デジタルの記事を引用して、以下に紹介します。タイトルは『引き下げ判断「適法」 生活保護「国民感情考慮できる」 名古屋地裁』(6/26)です。

 2013年の生活保護費の引き下げをめぐり、基準の決定手続きに問題があったなどとして愛知県内の受給者18人が国や名古屋市など3市を相手取り、減額決定の取り消しなどを求めた訴訟の判決が25日、名古屋地裁であった。角谷昌毅裁判長は「厚生労働相の判断は違法ではなかった」と認定し、原告側の請求を棄却した。

 全国29地裁(原告約900人)で争われている集団訴訟の初の判決だった。

 国は13年、生活保護費の「生活扶助」の支給額について、3年かけて約670億円削減する方針を打ち出した。生活扶助は食費などの生活費にあてるもので、地域や世帯の人数などに応じて基準額が決まる。厚労省は独自の判断で物価の下落率を計算し、この基準額に反映した。

 原告側は裁判で、こうした方法が専門家でつくる社会保障審議会・生活保護基準部会で議論されず、下落率が大きくなるよう恣意(しい)的な計算方法が用いられたと問題視。生活保護法で定める厚労相の「裁量権」に逸脱があったと指摘した。

 この日の判決では、基準引き下げの手続きについて、「専門家の検討を経ることを義務づける法令上の根拠は見当たらない」と指摘。また、当時は物価の下落で「生活扶助基準額が実質的に増加したといえる状況があった」などとし、基準額に物価の下落を反映する必要があるとした厚労相の判断は妥当と判断した。

 一方、生活保護費の削減は12年末の衆院選で自民党が掲げた選挙公約であり、原告側が「生活保護基準は合理的な基礎資料によって算定されるべきで、政治的意図で算定されるべきではない」と指摘していた点については、「自民党の政策は、当時の国民感情や国の財政事情を踏まえたもの。厚労相は基準改定に考慮できる」とした。

 ■「死ねと言っているのと同じ」

 「引き下げが続けばご飯が食べられなくなる。死ねと言っているのと同じだ」

 原告の1人、愛知県豊橋市に住む女性(77)は判決を受けて肩を落とした。

 清掃会社などに勤めたが、保険料の支払期間が足らないために無年金で、2007年ごろから生活保護を受けている。引き下げで節約を強いられ、食事は1日2食という。

 生活保護は「最後のセーフティーネット」とされ、その基準額は憲法25条に定める「健康で文化的な最低限度の生活」のために国が保障する金額だ。この日の判決は、裁量権を持つ厚労相が「国民感情や国の財政事情」、それを踏まえた「自民党の政策」を考慮できると判断した。

 「国民感情って目に見えるものでしょうか」。判決後の記者会見で、原告の男性は声を絞り出した。同席した森弘典弁護士は「こんなマジックワードで厚労相がやることが何でも許されれば、国民は生きていけなくなる」と訴えた。

 引き下げ決定の前年にあたる12年、タレントの母親が生活保護を受けていたことを引き金に「生活保護バッシング」が強まった。ただ、判決では、どういう国民感情があったのか、具体的な言及はなかった。

 1990年代後半から増え続けた生活保護利用者は15年をピークに微減に転じ、今年3月で約207万人。しかし、新型コロナウイルスによる不況で増加する可能性があり、引き下げは今後さらに広く影響しかねない。

 その兆候は出ている。厚労省によると、3月の生活保護申請件数は2万1026件で、前年同月比で7・4%増。月ごとの統計をとり始めた12年4月以降で最大の増え幅となった。

 明治大学の岡部卓専任教授(公的扶助論)は「国民感情を踏まえることを是とすると、『最低限』が感情で値切られるようになってしまう」と危惧する。

 さすがに朝日新聞の記事です。後段の「死ねと言っているのと同じ」に続く記事には、違和感を禁じえない部分が多くあります。この生活保護費の問題については、主に4つの問題があると思います。

 一つは、不正受給の問題。少し古い記事ですが日経新聞の2018年の記事で、2016年の不正受給件数が4万4466件で、受給額は167億円とあります。その年の受給所帯数が164万所帯ですから3%近くが不正受給していることになります。

 二つ目は国民年金保険料の支払いを拒否する人が増えることです。その大きな理由が国民年金支給額との金額差です。生活保護の受給資格の一つに「最低生活費」がありますが、実際の収入がこの「最低生活費」に満たない場合、正当性があればその差額が支給されます。

 これが国民年金の平均額5.5万円よりかなり多いのです(例えば70歳単身者で夏季6.8万円、冬季8万円、住宅扶助が3万円まで加算)。つまり国民年金保険料をしっかり払ったとしても、それで支給される金額より、多くを生活保護で補填されれば、国民年金保険料を支払わず(2018年度の未納率32%)、年金収入がありませんと訴え、その訴えに正当性があれば(泣き落としや恫喝も辞さない人もいますが)最低生活費相当分の支給を受けられることになります。

 もちろん上記の豊橋市に住む女性のように、保険料支払い期間が足りずに無年金という例もあるでしょう。しかし国民年金は支払えない正当な理由があれば、申請すれば支払いを免除されるはずです。上記の女性はそれを怠っただけかもしれません。

 3つ目はその他の特典も多いことです。住宅扶助や教育扶助、介護や医療扶助も支給されるため、最低生活費ぎりぎりの収入を得ていて、生活保護を受けていない人に比べれば、かなり優遇されています。それが不正受給のもう一つの理由になっているのかもしれません。

 4つ目は外国人への支給です。最高裁で「外国人への生活保護法は適用されない」という判決が出ています。しかし未だいくつかの自治体では依然として支給を続けており、2016年度で4.7万所帯にのぼっているというデータがあります。

 つまり3%近くの外国人が受給できておりその大半は韓国・朝鮮人です。これは在留総数の5%、つまり彼らの20人に1人が受給を受けていることになります。日本を敵視しているこの2ヵ国の在留人に支給しているとは、なんともおめでたい国でしょう。

 このように様々な問題があるにしても、生活保護はセーフティネットの最後の砦ですから、重要なのは間違いありません。ただ不正受給や外国人への支給は根絶したいと思いますし、国民年金とこの生活保護の制度や金額の見直しも必要だと感じます。

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2020年6月29日 (月)

「慰安婦症候群」、いい加減に嘘で固めたこの「疫病」を終息させよう

2020051400178504roupeiro0009view  現在でも日韓関係の大きな棘となっている「慰安婦問題」。今では強制連行や性奴隷など、日韓の左翼関係者がでっち上げた「嘘」がかなり明らかになって来ていますが、それでも韓国側は「被害者」という旗を降ろしてはいません。日本側も左側の人間中心に、「反省」と「謝罪」の必要性を訴え続けています。

 韓国の元慰安婦が、韓国の慰安婦問題の活動を推進する「正義連」に対し、会見で「嘘」を指摘したことがきっかけで、やや潮目が変わってきたとはいえ、棘であり続けることに変わりはありません。

 元東京大学史料編纂所教授の酒井信氏が、産経新聞に寄稿した関連コラムを以下に引用掲載します。タイトルは『日本人の「精神奴隷」化に終止符を』(6/28)です。

 5月25日、韓国の大邱(テグ)で元慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)さんが記者会見し、「正義連に対し『30年間も利用され、だまされてきた』と強調。元慰安婦を『性奴隷』と主張し、旧日本軍による被害を訴える運動のやり方にも『どうして私が性奴隷なのか。とんでもない話だ』と怒りをあらわにした」という(5月26日、朝日新聞朝刊)。

 「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会」(挺対協)の後継団体である正義連または「正義記憶連帯」とは、正式名称を「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」という。

 20年前の平成12年の年末に、東京の九段会館などで「女性国際戦犯法廷」と呼ばれる裁判劇が開催された。こちらも正式名称があり、「日本軍性奴隷制を裁く2000年女性国際戦犯法廷」という。

 実はこの裁判劇は、慰安婦救済のために開催されたものではない。慰安婦問題を口実にして、戦犯にならなかった昭和天皇に、戦争犯罪人の汚名を着せるために開かれたものである。つまり「戦犯」とは、昭和天皇のことなのだ。そして予定通り、昭和天皇を有罪と判決して終了した。

 したがって、裁判劇を立案し実行した人たちの歴史観は、「東京裁判不十分史観」あるいは「東京裁判でもまだ足りない史観」と呼ぶべきものである。そしてこの裁判劇には、新聞では朝日新聞、放送ではNHKが深く関与していた。

 現在の世界には、本物の性奴隷と言うべき人々が存在する。2018年のノーベル平和賞を受賞した、「イスラム国」(IS)に拉致されて悲惨な体験を強いられたイラクのヤジディ教徒の女性のような人々である。つまり、慰安婦を性奴隷と呼ぶことは、本物の性奴隷の人々に対するこの上ない冒涜(ぼうとく)に他ならない。

 昭和天皇と慰安婦との組み合わせは、昨年の「あいちトリエンナーレ」の「表現の不自由展・その後」でも、執念深く再現された。それに対する批判は、現在、大村秀章知事に対するリコール運動を誕生させている。日本は慰安婦問題によって完全な冤罪(えんざい)をでっち上げられ、その汚名に苦しみ続けている。

 性奴隷という言葉は慰安婦問題のキーワードであり、それによって、日本人は精神奴隷にさせられているのである。ついに、元慰安婦の人間が性奴隷であったことを完全に否定した。それなのに、日本人はいつまで精神奴隷という悲惨な境遇を甘受し続けるつもりなのか。

 性奴隷(Sex slaves)を世界に拡散したのは、このブログでも何回も紹介している元日弁連の戸塚悦郎弁護士で、悲しいかな日本発です。強制連行も日本初ですから、日本人が日本人の首を絞めた事案と言ってもいいかもしれません。

 加えて酒井氏のコラムにある「日本軍性奴隷制を裁く2000年女性国際戦犯法廷」の実行委員会共同代表にも、元朝日新聞記者の松井やより氏が名を連ねています。というより主導している感があります。この民衆法廷に関して、自民党の杉田水脈議員が2016年のフリーの時期に、自身の寄稿文「なでしこリポート」のなかで、次のように述べています。

 (-前略-)ここで「女性国際戦犯法廷」について少し説明したいと思います。正式名称は「日本軍性奴隷制を裁く2000年女性国際戦犯法廷」で「戦争と女性への暴力日本ネットワーク」(VAWW-NET Japan)が中心となり、2000年に東京で開催され、2001年にオランダで「最終判決」として要求事項などを発表しました。

 この疑似法廷では「第二次世界大戦中において旧日本軍が組織的に行った強姦、性奴隷制、人身売買、拷問、その他性暴力等の戦争犯罪」について「裕仁(昭和天皇)は有罪、日本政府には国家責任がある」と断じているのです。

 単なる法廷を模したプロパガンダにすぎず、あまりの馬鹿馬鹿しさに反論する気力も失せるのですが、韓国政府はこの法廷を慰安婦問題の賠償を求める根拠の一つにしているのです。つまり、日韓合意で10億円を韓国側に支払うことを閣議決定した日本政府は間接的にこの法廷の判断を認めたことにもなりかねません。(-後略-)

 朝日新聞やNHKというメディアを含め、この「慰安婦問題」は如何に日本の関与が大きいのか、今更ながら呆れてしまいます。恐らく戦後の混乱時に、こうした反日日本人やメディアを生み出した、その「疫病」に似た「自虐症候群」が、未だに回復せず日本を蝕んでいるのでしょう。韓国への徹底した反論もさることながら、まずは何らかの特効薬で、こうした疫病をばらまく人やメディアを駆逐できることを望みます。

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2020年6月28日 (日)

中国の“軍事的脅威”に抑止力強化を!『日本は何もしていない』ように見える

2_20200628120701  昨日の産経新聞に以下の記事が記載されています。

 尖閣周辺に中国船 75日連続、最長を更新

 尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海外側にある接続水域で27日、中国海警局の船2隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのは75日連続。平成24年9月の尖閣諸島国有化以降で、最長の連続日数を更新した。第11管区海上保安本部(那覇)によると、領海に近づかないよう巡視船が警告した。

 先月には中国海警局の船が日本漁船を追尾しているのを、海上保安庁の巡視船が現場で漁船の安全を確保したことについて、中国外務省の報道官が「違法な妨害を行った」と非難するという、逆切れとも思しき対応を示していました。

 このように中国は日本固有の領土尖閣諸島を自国の領土と強弁し、周辺の威嚇航行を続けています。それに対する日本政府の反応は「遺憾砲」のみで、いかにも弱腰に映って見えてしまいます。この件に関し、zakzakは昨夕のコラムで以下のように記述しています。タイトルは『中国の“軍事的脅威”に抑止力強化を! 中国攻勢に政治家もメディアも無関心… 識者「他国から見ると『日本は何もしていない』ように見える」』です。

 中国の軍事的脅威が高まっている。沖縄県・尖閣諸島周辺には中国海警局の公船が74日(26日時点)も連続侵入し、鹿児島県・奄美大島近くの接続水域では中国軍とみられる潜水艦の潜行が確認された。中国発の新型コロナウイルスで世界に甚大な犠牲が出ているなかでも、覇権拡大を狙う行動が確認されているのだ。核と弾道ミサイルで恫喝(どうかつ)する北朝鮮だけでなく、わが国は軍事力と経済力を備えた中国も十分警戒すべきだ。国民の生命と財産を守り抜く、抑止力の強化が注目される。

 「わが国の防衛に空白を生むことはあってはならず、安全保障戦略のありようについて徹底的に議論する」

 菅義偉官房長官は24日午前の記者会見でこう語った。国家安全保障会議(NSC)が同日夕、首相官邸で開催され、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備計画の停止を踏まえた、安保政策の抜本的見直しに関する議論に着手することを見据えたものだ。

 イージス・アショアは対北朝鮮のイメージが強いが、その高性能レーダーは中国やロシアの動向を察知する期待が持たれていた。特に、中国の軍事的脅威は看過できない。

 尖閣諸島周辺で26日、中国海警局の船2隻が航行しているのを海上保安庁が確認した。これで74日連続で、最長記録を更新している。

 中国軍の動きも警戒されている。

 防衛省によると、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、全国の小中高校の一斉休校が始まった3月以降だけでも、南西諸島などで、中国軍の空母や駆逐艦、哨戒機などの特異な動きは頻繁に確認されている。

 特に、米海軍の原子力空母「ニミッツ」「カール・ビンソン」「ロナルド・レーガン」「セオドア・ルーズベルト」に、新型コロナウイルスの感染者が判明して、抑止力低下が懸念されていた4月、中国海軍の空母「遼寧」を中心とする艦隊が、沖縄本島と宮古島の間を初めて往復した。

 朝鮮戦争(1950~53年)は25日で勃発から70年となった。開戦の経緯を振り返れば、ディーン・アチソン米国務長官(当時)が防衛線に朝鮮半島を含まなかった(アチソンライン)ことなどから、北朝鮮の金日成(キム・イルソン)主席が「米国に韓国防衛の意思はない」と誤解し、奇襲攻撃の決断につながったという見方もある。

 領土・領海を守るには、日本の主権を守り抜く強固な意思の表明と、現実的な抑止力の強化・整備は不可欠なのだ。

 評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏は「中国はコロナ禍でも、どんどん実績を重ねている。尖閣周辺に連日侵入しているのは中国海警局の公船だが、中国海軍の艦船を改造したものだ。武装公船は脅威であり、『今のままで大丈夫』などという認識はあり得ない」と解説する。

 河野太郎防衛相は23日の記者会見で、奄美大島近くの接続水域内を潜行した冒頭の潜水艦について、「総合的に勘案して中国のものと推定している」と名指しし、中国に事実上警告したが、まだまだ弱い。

 軍事ジャーナリストの井上和彦氏は「これだけ中国が攻勢を仕掛けてきているのに、他国から見ると『日本は何もしていない』ように見える。もっと領土・領海を守る具体的行動をすべきだ。一部の政治家やメディアの無関心ぶりにも驚かされる。日本固有の領土が危機にさらされているのに、黙っているつもりなのか。結果的に中国を利することになる。政治家やメディアは国益を考えて行動すべきだ」と指摘している。

 政治家やメディアは国益を考えて行動すべきだ」と井上氏は指摘していますが、なぜか日本という国は「国益」よりも「忖度」を優先するようです。もちろんその背景には「憲法9条」という大きな足かせがあるからでしょう。軍事力や防衛力という言葉は、子供のころからあまり話題にしないように育てられたからでしょう。国民的な議論はほとんどなされません。

 よくこのことは家庭の防犯に例えられます。かつての日本では玄関に鍵をかけることはあまりしませんでした。近所付き合いがよく行われ、周りに不審者がほとんどいなかったからでしょう。これは今の憲法の前文によく似ています。「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」

 ところが都市化が進み、近隣の住民との関係が薄れ、又空き巣や強盗などの被害が多くなると、当然カギは必須となり、場合によってはセキュリティー会社に防犯設備を設置依頼する家も出てきました。

 国でもそうです。「平和を愛する諸国民」はいるでしょうが、その諸国民を統括・統治する国の政府は、「平和」は建前で本音は「国益」という、当たり前の現実に従って行動します。そのためには資源獲得や権益拡大のため、軍事力を背景としてお互いつばぜり合いをすることになります。そこで一方的な攻撃にさらされないよう、国家間に力のバランス、均衡が保たれた状態にするため、それぞれの国で軍事力を保ちます。しかしそのバランスが崩れると、抗争が生じさせるもととなるのです。

 今日中間では明らかにバランス上は中国の方に傾いています。中国は共産党独裁国家の強みを生かし軍事力を年々拡大させ、核や攻撃ミサイルも保有します。そして。一方の日本は9条に縛られ、井上氏の「政治家やメディアは国益を考えて行動すべきだ」、という指摘には報復を恐れすぐに対応できないのです。

 答えは二つ、①日本は9条を破棄し軍事的な足枷をなくす。②日米同盟に豪印を加えた軍事同盟を構築する。それしかないように思います。もちろんそれに反対する人は多くいます(中国と仲良くやっていけばいいと本気で思っている人たち)。経済のつながりも大きい。ことはすんなりいかないでしょう。しかし報復恐れの「忖度」抜きで「国益」に沿って対応するには、その覚悟が必要でしょう。そうでなければ残念ながら近い将来尖閣はあけ渡すことになるでしょう。しかもそれで終わる保証もありません。沖縄も・・・北海道も・・・

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2020年6月27日 (土)

中国での未曽有の豪雨が襲う、三峡ダム決壊の恐怖

Img_4b813474aa442e002f77ce29656574b11617  今年も梅雨の季節到来です。ここ数年各地で水害が多発していますが、今年も例にもれず長崎を始め九州各地に大雨が降り、かなりの水害をもたらしています。その中で観測史上最大の雨量を記録したところもありました。新型コロナウイルスの感染状況の中、避難所での3密対策が目下の重要課題となっています。これからも来月一杯目が離せない状況が続きそうです。

 ところで中国でも数十年来の豪雨が発生し、各地に水害が発生しているようです。フリージャーナリストの福島香織氏がJBpressに寄稿したコラム『長江大洪水、流域住民が恐怖におののく三峡ダム決壊 洪水を防ぐダムに「ブラックスワン」が飛来してしまうのか?』(6/25)を引用掲載します。この内容の一部は地上波テレビでも紹介されました。

 6月22日からの週に入って中国・重慶の水害がいよいよひどいことになってきた。中国当局は80年に一度規模の大洪水だと警告を発している。

 心配なのは、重慶を流れる長江の下流にある世界最大の水力発電ダム「三峡(さんきょう)ダム」(湖北省宜昌市三斗坪)の強度だ。中国水利部当局も「ブラックスワン」(起こる可能性は確率的に非常に低いが、起これば極めて大きな衝撃を引き起こす事象)に例えて強い懸念を示すほどだ。

 すでに南部は折からの集中豪雨で水浸しになっている。中国中央気象台が6月24日に発表したところでは、6月に入ってすでに連続23日、暴雨警報を出しているという。24日も広い範囲にわたって「暴雨イエローアラート」が発令された。暴雨は貴州、広西、湖南、江西などで大規模洪水を引き起こし、さらに今後数日、集中豪雨が続くと予報されている。

 今年(2020年)の洪水被害の被災都市はすでに26の省、自治区、直轄市におよび、被災者数は1122万人。長江沿いの湖北省の680のダム湖、安徽省の299のダム湖は制限水位を超えており、目下全力で放水による水位調節を行っているが、もはや洪水防止の役にはたっていない。安徽省の六安市などは村ごと水に沈んでいるところがいくつもある。

 中国応急管理部は6月23日までに657.1万人に緊急避難を指示、21.3万人に対して緊急生活救助を行っている。だがすでに9300以上の家屋が倒壊し、17.1万以上の建物が損壊。農作物の被害は86.1万ヘクタールにおよび、直接的経済損失は241億元に上るという。

重慶の住民「こんな大洪水はみたことがない」

 中国メディアの報道を総合すると、重慶周辺における洪水被害が6月22日以降かなり深刻で、重慶市水文観測総合ステーションは綦江(きこう)区に「洪水レッドアラート」を発令した。これは1940年このステーションができて以来初めてのレッドアラートだ。この日午後、重慶市綦江は基準水位を5メートルほど超えた。

 華僑系通信社中国新聞の記者が綦江区をリポートしていたが、重慶都市部と綦江区をつなぐ橋を警察が守備し、人や車両の交通を止め、両岸には警戒線が張られて、人が近づかないようにされていた。川沿いの土地はほとんど黄土色の濁流にのまれており、川から道路へあふれでた水はさらに居住区の建物内に絶え間なく浸水していているという。

 重慶の多くの道路は冠水し、軌道交通は寸断され、綦江濱江路一帯の建物店舗は浸水被害を受け、一部地域では土石流も発生していた。重慶は断崖に刻まれるように道路や商業ビルや集合住宅がたつ高低差のある都市開発が特徴だが、濁流が高所の道路からあふれて、瀑布のように崖下に流れおちる映像がツイッター上で拡散されている。

 地域住民はこれを見て、「1998年以来、こんな大洪水はみたことがない。私たちは逃げることができたが、間に合わなかったらと思うとぞっとする」と恐怖を語っていた。

 綦江城区の洪水の水位はアパートに2階くらいにまで来ている。空中撮影でみると、水面に信号のてっぺんがかろうじて見えているような報道写真もある。

 重慶に隣接する貴州省の被害も深刻で、通信が不通となり、橋がいたるところで崩壊。水道電気、道路が寸断され、やはり土石流の危険に住民たちがおののいている。

三峡ダムの洪水防止機能に疑問の声

 そして今、地域の人々が非常に不安に思っているのは三峡ダムが、この大量の豪雨増水に耐えきれるのだろうか、ということだ。

 中国湖北省衛星テレビが6月21日に報道したところによると、連日の豪雨の影響で、三峡ダムの水位が上昇、増水期の制限水位をすでに2メートル超えて147メートルに達したという。

 三峡ダムの貯水庫には6月20日に毎秒2万6500立方メートルの水が流れ込んだ。これは前日の19日より毎秒2万500立方メートル多いそうだ。水位は20日の段階で147メートルに接近していた。

 湖北省宜昌市は6月11日に、三峡ダムの水位を145メートルの増水期制限水位まで下げたと発表した。例年より早めに洪水防止のための貯水調節を行い、6月8日に前倒しで221.5億立方メートルの水を下流域に排出して145メートル(正確には144.99メートル)にまでに下げたのだ。この調節放水の量は西湖(杭州にある世界遺産の湖)1550個分という膨大なものである。

 三峡ダムの堤防の高さは185メートルで、蓄水期はおよそ175メートルまで水がためられている。これを長江の増水期前に145メートルまで水位をさげて、増水に備えるのだ。この30メートルの水位差が、長い中国の歴史で繰り返されてきた長江の大洪水を防止する役割を果たすといわれてきた。

 三峡ダムは長江の洪水防止のための大国家プロジェクトとして建設された(1993年着工、2009年完成)。本来5つの機能(発電、南水北調、水運、地域発展、洪水防止)を持たせて造られたが、中でも長江流域の増水期に備えた洪水防止システムの役割への期待が一番大きい。

 だが実のところ、このダムには設計上のさまざまな問題が指摘されている。その1つが、実はそんなに洪水防止機能がないのではないか、ということだ。

1_20200627112301  三峡ダムでは昨年に堤防がゆがんで見えるという写真がネットで話題になった。2009年当時の写真と比較すると確かに、数カ所湾曲しており、三峡ダムが決壊するのではないか、という“噂”が一気に広がった。中国当局は「このゆがみは計算上予測されたもので、堤防の強度に影響はない」とわざわざ発表して噂を打ち消したが、これまで中国当局が三峡ダムのリスクや問題について正しくアナウンスしたことはないので、多くの周辺住民は決して安心できていない。

 そして現在、ダムの水位が147メートル程度とアナウンスしているのに、下流域でも上流域でもひどい洪水が起きている。30メートル分の水をため込めるはずではなかったのか。

三峡ダムが決壊したら何が起きるか

 中国水利部の葉建春副部長は6月11日の全国洪水防止会議で、中国は全面的に河川の増水期に入り、江南、華南、西南東部では6月2日以降、今年最大強度、最大範囲、最長の豪雨に見舞われていると発表。珠江流域の西江、北江、長江流域の湘江、鄱陽湖水系、浙江銭塘江水系の一部など24省148河川ですでに洪水が起きており、一部河川の洪水は歴史的記録を塗り替えるような規模だと警告していた。

 こうした状況から中国水利部は、ダム決壊、山崩れ、洪水の3大リスクに備えて警戒せよとの要請を出した。

 このとき葉建春が言ったセリフが不穏な内容だった。「目下のところ、我々の洪水防止プロジェクトは新中国成立以来最大の洪水を防御できているのだが、洪水がこの防御能力を超えることもあり、“ブラックスワン”的事件が出現しうる」。

 “ブラックスワン”とは本来金融用語だが、しばしば、可能性としては極めて低いが起きたら大変な被害を出す予測不能な事態全般を意味する言葉として使われる。中国水利当局者のこのブラックスワン発言に、多くの人たちは、三峡ダム決壊のことを指しているのだと思ったのは言うまでもない。

 三峡ダムの下流は中国の最も都市と人口が密集している地域。万が一にも、三峡ダムが決壊すれば被災者は少なくとも4億人以上に達し、およそ30億立方メートルの土砂が三峡ダム下流域を襲い、上海までが水浸しになる、と言われている。大規模停電が起き、しばらくは復旧できまい。また、長江流域は中国経済実力の40%が集中する。つまり中国経済も潰滅し、その回復には数年かかるだろう。農業だって潰滅だ。

 また三峡ダム下流域には解放軍のロジスティクス部隊の駐屯地が集中すると指摘されている。たとえば空挺部隊の9割も三峡ダム下流域に集中する。解放軍は大災害のとき最前線で救援作業を行うが、三峡ダム決壊の災害の場合、解放軍のロジスティクスも大打撃を受けて、救援作業に支障が出るのではないか、と言われている。

 確率的には非常に小さく、ほぼあり得ない、と当局も繰り返し否定しているが、起きたら、目も当てられない惨状を引き起こす。そして普通ならあり得ないけれど、絶対にないとは言えない。まさしく「ブラックスワン」。

建設時から問題点を指摘されていた

 実は、三峡ダムはもともと設計自体に欠陥があった、と指摘するのは「三峡工程三十六計」の著者でもあるドイツ在住の国土計画専門家、水利エンジニアの王維洛だ。台湾自由時報の取材を受けて、こう語っている。

「実際、三峡ダムに洪水防止機能などないのだ。すでに専門家の検証によって、そのことははっきりしていた。そもそも三峡プロジェクトは、設計から工程、仕上げの監査まで同じ人間がやっていて、審判とプレイヤーが同一人物みたいなものなのだ」

「ダム下流の湖北、湖南、江西ではすでに洪水が発生している。ダム上流の重慶も洪水警報がでている。ダム上流域の人々はダムを決壊させないために、放水させろといい、下流域はこれ以上放水させるな(すでに洪水がひどいのに)という。そういう矛盾があることは、ダム建設前から分かっていた」

「三峡ダムの設計エンジニアである銭正英、張光斗らは、当時の三峡ダム建設プロジェクト副主任の郭樹言に対して、三峡ダム工事のクオリティ、強度に問題があることを手紙で訴えていた。工事期間があまりにも短期であり、完成を急ぎすぎているから、欠陥があるのだ」

「(昨年、三峡ダムが変形していることが判明し、ネットでも話題になったが)ダムの変形よりも問題なのが、ダムの船閘(ロックゲート)周辺から水漏れがあることだ」

つけを払わせられる長江流域の人々

 長江の大洪水は中国の歴史上何度も繰り返されてきた。この暴れる竜・長江の洪水をコントロールすることこそ、中国の国家指導者に求められる能力であり、孫文の時代から三峡ダムプロジェクトの絵は描かれていた。

 だが毛沢東は「頭の上に水の入った盆を置いては熟睡できない」と感心を示さず、1980年代も建設の賛否をめぐる議論は続いた。天安門事件後、当時の首相の李鵬が反対派を抑え込んで強引に実現にこぎつけたものの、プロジェクトは李鵬らを中心とする水利利権派の汚職の温床となり、当時から様々な問題が存在することは内部で判明していた。

 今は、この巨大プロジェクトを強引に推進した李鵬も亡くなり、その責任を引き受ける人物もいない。つけを払わせられるのは、長江流域に暮らす普通の人々だ。

 しかし、中国にはちょっとブラックスワンが多すぎはしないか。新型コロナのアウトブレークも、香港デモも、蝗害も、本当なら万に一つも起こりそうもないブラックスワンだ。

 この調子だと、年内にあと2、3羽飛来してくるのではないか。

 ブラックスワン「起こる可能性は確率的に非常に低いが、起これば極めて大きな衝撃を引き起こす事象」、この一つが新型コロナウイルスの発生(アウトブレークと福島氏は述べるが)とは言いえて妙ですね。

 中国にとっては新型コロナウイルス以上に、この三峡ダム決壊は「起これば極めて大きな衝撃」になるでしょう(世界への拡散迷惑は経済面のみで、コロナほどは大きくないでしょうが)。しかもそれが指摘されるように、設計上の欠陥や手抜き工事にあったとすれば、共産党政権がひっくり返るほどの大きな衝撃が走るでしょう。

 このダムの目的の一つ「南水北調」は、華北地方(特に北京周辺)の水不足を解消するために、南方地域の水を北方地域に送る国家プロジェクトとして考えられたもので、このダムがなくなれば北京の水不足が再発することになり、その影響は長江流域のみではないことが分かります。

 中国人民自身による共産主義の打倒、民主化への可能性よりも、このブラックスワンの飛来の方が、その実現を可能にするかもしれません。もちろん中国市民にとってみれば、飛来して欲しくないのは当然ですが。

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2020年6月26日 (金)

望月衣塑子記者に見る「ポピュリズム」手法、マスコミ界にも蔓延

Maxresdefault-1_20200625145701  東京新聞の東京新聞の望月衣塑子記者、記者クラブでの菅官房長官の会見で質問を重ね、その執拗な食い下がりぶりを大方の人はご存じでしょう。その望月記者の実弟がある疑惑を抱えていますが、それに関連して上武大学ビジネス情報学部教授の田中秀臣氏がJBpressに以下のコラムを寄稿していますので、引用します。タイトルは『望月衣塑子記者に贈る「ダブスタ」にならないためのアドバイス』(6/23)です。

 望月記者の「ポピュリズム」手法を明かそう

 東京新聞の望月衣塑子記者の実弟に関する「疑惑」が一部メディアで報じられている。本来なら、家族でも自ら責任を負うのでなければ批判される筋合いはない。だが、望月氏の政治スタンスやその手法を思えば、そうとも言い切れない面がある。しかも、その手法は一種の「ポピュリズム」として表すことができるのだ。

 ツイッターの政治風刺アカウントとして有名で、筆者と同じくアイドル業界にも詳しい「全部アベのせいだBot」をフォローしていると、面白いニュースに気が付くことが多い。6月22日朝、その「全部アベのせいだBot」が東京新聞の望月衣塑子(いそこ)記者に関するニュースをネタに投稿していたが、とても興味深い内容だった。

 それは、「東京新聞『望月衣塑子』記者の弟が“詐欺まがい”オンラインサロン会員から悲鳴」と題する『デイリー新潮』の記事だ。望月記者の実弟、龍平氏の運営する会員制サロンに関するいくつかの「疑惑」が指摘されている。

 この「疑惑」の真偽について、筆者は正直なところ関心外である。ただ、記事に出てくる経済評論家の上念司氏のイラク通貨の「ディナール詐欺」についての解説は参考になるので、ぜひ熟読してほしい。一般的な意味で、オンラインサロンで蔓延(まんえん)するという「外貨詐欺」からの自己防衛として、役に立つことだろう。

 実弟の「疑惑」について、望月記者は弟と連絡をとっていないとした上で「オンラインサロンについての詳しいことは分からないので、コメントは控えさせてください」と答えたと、記事は結ばれている。

 当たり前だが、家族のことであれ誰であれ、本人が責任を負うことがない事例で、他人に批判される筋合いは全くないと筆者は思う。ただ、望月記者の今までの「記者の作法」を思えば、どうしても単純な疑問が沸いてしまう。

 望月記者は安倍昭恵首相夫人について、「花見パーティーに続き、今度は山口に旅行とは。 #安倍昭恵 夫人には誰も何も言えないのか」とツイッター上で批判していた。筆者は、昭恵夫人が新型コロナウイルスの感染拡大への警戒が強まる中で、大分に行こうが花見パーティーを開こうが、それが公益を侵すことがなければ何の関心もない。望月記者がこのような批判をするのは、昭恵夫人が「首相夫人」であることを抜きに考えることは難しいだろう。

 首相夫人は、政府見解では私人扱いであり、大分に行こうが花見パーティーをしようが、それは正真正銘プライベートな行為でしかない。もし、首相夫人であることが批判の資格になると望月記者が思っているならば、やはり今回の実弟の「疑惑」についても事実を明かし、積極的に答える責任があるのではないか。

 別に筆者はそれを積極的に求めているわけではない。ただ、望月記者の今までの政治批判の姿勢が二重基準に陥ることがないための「アドバイス」である。

 ところで、筆者は望月記者の手法を、以前から「ポピュリスト的なジャーナリズム」によるものだと思っている。ポピュリストとはポピュリズムの担い手を指すが、本稿でのポピュリズムは、米ジョージア大のカス・ミュデ准教授とチリのディエゴ・ポルタレス大のクリストバル・ロビラ・カルトワッセル准教授の共著『ポピュリズム』(白水社)に基づいている。

 彼らはポピュリズムを「社会が究極的に『汚れなき人民』対『腐敗したエリート』という敵対する二つの同質的な陣営に分かれると考え、政治とは人民の一般意志(ヴォロンテ・ジェネラール)の表現であるべきだと論じる、中心の薄弱なイデオロギー」と定義している。

 望月記者の手法は、反安倍陣営を「汚れなき人民」とし、安倍首相や首相夫人を「腐敗したエリート」として対立させている。そして、前者こそ「人民の一般意志」であり、安倍政権のような「腐敗したエリート」を打倒すべきだと考えている。

 この「望月ポピュリズム」の独自性は、安倍首相を「腐敗したエリート」に仕立てるその独特の話法に基づく。望月記者の共著『「安倍晋三」大研究』(ベストセラーズ)には、そのポピュリズム話法が全面に出ている。

 その「腐敗」の象徴が、安倍首相の「嘘」だというのである。今でもインターネットや一部の識者からは、「安倍首相は嘘つきである」というどうしようもない低レベル発言を見かけるが、本著ではその首相の「嘘」を切り口にしている。

 望月記者が一例で挙げるのが、首相が国会で自身を「立法府の長」と言い間違えたことだ。ただの言い間違えなのだが、それが安倍首相の代表的な「嘘」として何度も言及されている。正直、これでは中味スカスカと言っていい。

 だが本著は、この「首相の嘘」をテーマにして、評論家の内田樹氏との対談にかなりの分量を割く構成となっている。また「エリート」部分では、祖父の岸信介元首相との血縁や政治的権威との関係を強調している。

 要するに、「汚れなき人民」を代表して「嘘」つきの総理大臣を批判するという、どうしようもなく単純化された手法が、望月記者の手法のほぼ全てである。だが、本当に望月記者は「汚れなき人民」の代表なのだろうか。

 そもそも、ポピュリズム的手法自体が一種の嘘っぽい単純化された対立図式である。あまり真に受けて考えるのも「イケズ」なのかもしれない。

 ただ、本稿では望月記者もまた「エリート」なのだということを指摘すれば十分だろう。望月記者は、菅義偉(よしひで)官房長官の定例記者会見で執拗(しつよう)に質問を繰り返すことで著名だ。

 だが、そもそもこの記者会見に出席できるのは、記者クラブという「エリート」のメンバーがほとんどである。記者クラブ以外の出席はかなり制限されている。つまりは、記者エリートの「代表」として質問しているのである。

 政府の失敗を質(ただ)すことがジャーナリズムの仕事である、と単純に思い込んでいる人たちがいるのも事実だ。その思い込みが、暗黙のうちに「正義」の側にジャーナリストを立たせてしまっているのである。

 いわば善と悪の対立である。悪=「嘘」をつく首相と、善=「嘘を暴く」記者たち、という安易な二項対立だ。もちろん既存マスコミも十分に腐敗し、そして権威化していることを忘れてはならない。

 東京高検の黒川弘務前検事長と産経新聞記者、朝日新聞元記者との賭けマージャン問題により、マスコミと検察のズブズブな関係が明るみに出た。最近では、河井克行元法相と河井案里参院議員夫妻の逮捕劇が、なぜか先行してマスコミにリークされていたこともある。これもまた検察とマスコミのズブズブな関係を暗示させるものだ。

 ひょっとしたら、検察庁法改正問題から河井夫妻の逮捕劇まで、マスコミと検察の「共作」ではないか、と疑問を抱いたりもする。それだけ情報が検察とマスコミとの間で共有されているようにも思えてくるのだ。

 もちろん望月記者は、河井夫妻の逮捕劇を首相に結び付けようと最近も必死である。だが筆者は、検察とマスコミの国民が知ることもないズブズブな関係にこそ、問題の根があるように思えてならない。

2595227l  一般にポピュリストと言うと、政治家の側のことを言うことが多いように思いますが、田中氏の上記の見解は新鮮で面白いと思います。善悪二元論は「朝日新聞」の特徴であると、以前このブログでも取り上げましたが、確かに田中氏の指摘の通り、東京新聞=善、政権=悪であり、これに東京新聞望月記者が善のヒロインとして登場と言うことになるようです。

 善なる民衆の味方たる望月記者が、権力の象徴たる悪の政権を退治する、つまり「マスコミにとって政権批判が天命」と位置づける根拠がここにありそうです。しかし田中氏も指摘するように全国紙の記者たちはエリート側であり、政治家と同じ側にあるのに、民衆の代表という間違ったイメージを抱いているようです。

 私も以前から疑問であった、地位も名誉もあるはずの知識人、つまり弁護士やジャーナリスト、大学教授や有名タレントが、いかにも大衆の味方で、そのため弱者を守ろうとしない政権を、それを批判するのは我々の責務だ、というような姿勢を見せていることに違和感を覚えていました。中には明らかに日本を批判し近隣諸国に媚を売る人もいます。

 しかし彼らが地位も名誉も得たのは民主国家日本においてであって、今までの政権が運営してきた社会の中で成功したのではないですか。それをすっかり忘却の彼方に追いやって、憲法の謳う「表現の自由」を駆使して、言いたいことを言っているように感じます。このブログで取り上げた室井佑月氏など、その代表格です。

 そういう人はどうしたらこの国をよくしたらいいかという提言はありません。ただただ政権批判を続けるのみで、全く「生産性」のない人たちです。望月記者を始め、こうした人たちはもう十年や二十年もすれば、人口減少やその影響で大きく変わりゆく日本において、その存在価値を真に問われることになるでしょう。

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2020年6月25日 (木)

閉会中審査への対応に思う、国会(野党)議員の責任放棄と勘違い

News4010002_50  本日の読売新聞の記事を読んでいると、国会の「閉会中審査」の記事が目に留まりました。タイトルは「野党、追及姿勢緩めず…閉会中審査 委託費・河井夫妻に焦点」です。以下にその内容を引用掲載します。

 新型コロナウイルス対策を主な議題とした衆院経済産業委員会の閉会中審査が24日、開かれた。野党はコロナ対策事業の業務委託問題に加え、国会閉会直後に逮捕された河井克行前法相と妻の案里参院議員の公職選挙法違反事件も取り上げるなど、閉会中も政権追及の手を緩めない構えだ。

 「組織的な圧力があったのではないか」

 立憲民主党の大串博志氏は、売り上げが減った中小企業向けの「家賃支援給付金」事業を巡り、電通社員が取引先に圧力をかけた問題をただした。梶山経済産業相は組織的な圧力は確認できなかったとしたが、大串氏は「経産省は電通をかばおうとしている」などと批判。中小企業に最大200万円を支給する「持続化給付金」の委託業務が電通に再委託されている点も問題視した。

 大串氏は、河井夫妻の事件についても「税金を原資として違法な資金提供が選挙で行われたのではないか」と追及した。与党側が「コロナと関係ない質問だ」と反発し、審議が一時、止まる場面もあった。

 河井夫妻の事件を巡っては、この日、衆院予算委員会の与野党筆頭理事による協議が行われた。野党側は「政治とカネ」をテーマに集中審議の開催を求めたが、与党側は拒否し、折り合わなかった。

 17日に閉会した通常国会では、野党が大幅な会期延長を求めたが、与党側は応じなかった。その代わり衆参それぞれ週1回、コロナ対策に関する委員会を開くことで合意した。立民の安住淳国会対策委員長は24日、記者団に「国会を動かすことで様々な問題を解明できる。所管外でもきちんと答える真摯しんしな姿勢を持ってほしい」と政府に注文を付けた。

 野党側はコロナ対応とは別に、地上配備型迎撃システム「イージスアショア」の配備手続きの停止の経緯などについて聞くため、衆院安全保障委員会の開催を求めている。

 以前からこのブログで指摘していますが、中学の「社会、公民」の教科書に記述されているように、国会の主要な目的は「法律の制定」と「予算の審議」にあって、法律の制定のために内閣や議員から「法案」が、内閣から「予算案」が提出され、審議の結果採決されることになります。その結果をもって政府が行政をつかさどるという仕組みです。

 多くの議員はこの憲法に謳われた目的に沿って、真に国や国民にとって必要でかつ有用な法律を制定し、また国民生活を維持向上させるための最適な予算を組む使命があります。

 しかし閉会中とはいえ、又コロナウイルス対策を主要議題とするとしていると言うからには、コロナ感染の第2波の予防対策や、そのための特措法の見直し、更には医療体制の立て直しと支援のための政策等の「法案審査」であり「予算割り当て審査」であるはずです。上記記事にあるような政府、与党追及に、その場を借りるような野党の姿勢は、国会議員としてはあるまじき、つまり国や国民から乖離した責任放棄の姿勢と映ります。

 開会中もそうでしたし、閉会中の審議でも全く同じ。なぜこれまでに政策提言や代案提出という自己の責任を果たそうとせず、政府の施策や関係閣僚答弁、又与党議員のスキャンダル追及に現(うつつ)を抜かしつづけるのでしょう。それで国民に訴求力があるわけではなく、その結果支持率も上がらない。ひいては与党の責任感をそぎ政府の緊張感もそぎ落としていることになります。

 以前も国会改革が必要だと申し上げてきました。もちろんその真意は議員資質向上にあります。はっきり言って政策提案能力もなければ、判断力や洞察力もなく、勘違い発言や無意味な質問をする議員が多すぎます。野党ばかりではありません。与党や閣僚の一部にも見られます。

 国会改革の第一は、提出法案に直接関係ない質問者に対しては、答弁者が逆質問を許可されその主旨を問うことを許されること。そして法案の主旨に沿っていなければ明確にそれを言い渡せること。第二は明らかにスキャンダル追及やクイズ問題だと判断される質問には、議長が質問権を剥奪できること。審議拒否はいかなる場合も禁ぜられること。更には国会議員の資格審査も必要でしょう。そのための第三者機関の設立も必要です。国会改革は利害が直撃する国会議員にはできないと思うからです。

 これらが実現できれば質問側(主に野党となりますが)は、質問に対し責任感が生まれ質が上がるでしょうし、そうなれば答弁側も質を上げねばなりません。また逆質問もできますので、質問側の真の意図も汲みやすくなります。

 いずれにしても今のままでいいわけがありません。その結果として国の最重要課題である少子化や財政問題、安全保障の問題が、いつも置き去りにされているように感じます。国会改革、そのための議員資質の向上、待ったなしだと強く思います。

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2020年6月24日 (水)

米朝会談での、韓国政府の詐欺的行為を暴露したボルトン回顧録

Img_34e12f51dfffefea6e45fcad69f891a69707  米国のボルトン前大統領補佐官の回顧録が話題を呼んでいます。米国での反応も様々ですが、回顧録の主要部分を占める北朝鮮との交渉過程について、韓国の文政権が異常に反応しています。

 JBpressに寄稿された韓国のジャーナリスト李正宣氏によるコラム『核心突かれ狼狽?ボルトン回顧録に猛反発の文在寅政権 思わぬ形で露見した「米朝首脳会談」舞台裏の秘話で、韓国に激震』(6/24)を以下に引用掲載します。

 ジョン・ボルトン前ホワイトハウス国家安保補佐官の回顧録『それが起きた部屋:ホワイトハウス回顧録(The Room Where It Happened:A White House Memoir)』(米国時間6月23日発売)が韓国を揺るがしている。

 21日夜から、韓国メディアは一斉に「ボルトンの回顧録を入手した」とし、数多くのスクープを出し始めた。米朝首脳会談と米韓首脳会談など、国家首脳間の敏感な会談内容を赤裸々に暴露したこの本は、トランプ米大統領にはかすり傷を、文在寅(ムン・ジェイン)韓国政権に致命傷を与えた、と言われている。

 韓国の複数メディアが報道した回顧録の内容のうち、韓国で問題となった部分は、文在寅政権が米朝間の仲裁者を自任しながら、米国のトランプ大統領に北朝鮮の意図を誤解させる原因を提供してしまったという指摘だ。韓国メディアに掲載された内容を総合すると、次のようである。

1、2018年6月のシンガポールでの第1回米朝首脳会談に対する記述

「(2018年)3月にホワイトハウスの大統領執務室で、(韓国の)鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長がトランプ大統領に会いたいという金正恩(キム・ジョンウン)委員長の招待状を手渡し、トランプ大統領は瞬間的な衝動でこれを受け入れた」

「のちに鄭室長は、(トランプ大統領の)招待については自らが先に金正恩氏に提案したことをほぼ認めた」

「すべての外交的ファンダンゴ(スペインの男女ペアで踊るダンス)は韓国の創作物で、これは金正恩氏やわれわれ(米国)の真摯な戦略よりも、韓国の統一議題により関連したものだった」

「文在寅大統領は2018年4月28日の米韓首脳間の電話会談で、『金正恩氏が豊渓里核実験場の閉鎖を含めて完全な非核化を約束した』『金正恩氏に1年以内に非核化することを要請したが、金正恩氏が同意した』と話した」

「2018年5月4日、鄭室長は3度目のワシントン訪問で、(4月27日の南北首脳間の)板門店会談に関する具体的な内容を提供した。韓国は金正恩氏にCVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)に同意するよう強要し、金正恩氏はこれに従っているように見えたと述べた」

2、朝鮮半島の終戦宣言に関する記述

「われわれの論議において、もう一つの重要なテーマは韓国戦争の終戦宣言だった」

「最初の終戦宣言が北朝鮮のアイデアだと思っていたが、その後、これが自分の統一アジェンダを裏付けるための文大統領のアイデアだと疑い始めた」

「北朝鮮はそれを文大統領が望むものと見て、『自分たちは気にしていない』と述べた」

「私は文大統領がこのような悪いアイデアをトランプ大統領に勧めることについて懸念したが、結局それを止めることができなかった」

3、2019年2月のハノイ米朝首脳会談後に関する記述

「ハノイの首脳会談の数日後、米韓安保室長の対話で、鄭室長は、『金正恩氏が代案なしに一つの戦略だけ持ってきたことに驚いた。米国側が行動対行動方式を拒否したのは正しい』といいながらも、『寧辺廃棄は意味ある最初の措置であり、これは(このような提案を出したのは)北朝鮮がすでに取り返しのつかない非核化の段階に入ったことを意味する』という、文在寅大統領の統合失調症的なアイデア(Moon Jae-in’s schizophrenic idea)を伝えた」

「われわれ(米国)はハノイ以降、南北間の接触がないことを知った。太陽政策が可視的な成果をもたらすと主張してきた文大統領は、非核化および南北関係関連の北朝鮮の冷淡さが政治的に良くないと憂慮した。文在寅政府は生贄を探していた」

「そこで文大統領は、板門店または海軍軍艦での会談を提案し、『劇的な結果を導くことができる時刻、場所、形式に対する劇的なアプローチが、劇的な結果をもたらすだろう』と述べた」

4、2019年6月30日、板門店南北米3者会談に関する記述

「金正恩氏とトランプ大統領との会談に干渉しようとする文大統領の試みも相手にしなければならなかった」

「トランプ大統領は文大統領が近くにいないことを望んだが、文大統領は(トランプ大統領と金正恩氏との会談に)強く出席しようとし、できれば3者会談にしようとした」

「(自分は米朝首脳会談に乗り気でなかったので)文大統領との紛争がすべてを台無しにしかねないという一縷の希望を抱いた。なぜなら、金正恩氏も文大統領が近くに来ることを望まないことは明らかだからだ」

米韓関係に甚大な影響

 衝撃的な暴露に大統領府は直ちに反発した。鄭義溶・国家安保室長名義の立場文を通じて、ボルトンの回顧録は「相当部分が事実を大きく歪曲している」「韓国と米国、そして北朝鮮の首脳間の協議内容に関する事項を自分の観点から見たことを明らかにしている」と反論した。また、「政府間の相互信頼に基づいて協議した内容を一方的に公開することは、外交の基本原則に反するもの」とし、「米国政府がこのような危険な事例を防止するための適切な措置を取ることを期待する」と述べた。

 当時、大統領府の国政企画状況室長として実務を担当した尹建永(ユン・ゴンヨン)議員は、フェイスブックを通じ、「自分が知っていることがすべてだと信じる錯覚と傲慢から脱することを望む」「すべての事実を一つひとつ公開し反論したいが、ボルトン前補佐官のような人になるわけにはいかないので我慢する。言うことがないから、黙っているわけではない」と非難した。

 民主党議員らも、ボルトンに向けて「自分(ボルトン)が統合失調症ではないか」「一発殴りたいほどだ」「見苦しいタカ派」「武器商人の本気」「戦争狂」「三流政治家」など、激揚した反応を見せている。

 韓国メディアは、金与正(キム・ヨジョン)第1副部長と北朝鮮の敵対的攻勢で緊張感が高まっている朝鮮半島情勢が、ボルトンの回顧録によってさらに悪化するだろうと非難した。

 ハンギョレ新聞は社説「韓半島危機の中、一方的に暴露したボルトンの破廉恥」で、「ボルトンの暴露は危機の韓半島状況をさらに悪化させ、今後の北朝鮮核問題解決に向けた交渉を困難にさせる恐れがあるという点で、問題の深刻性が大きい。ボルトンは適切な責任を負うべきだろう」と憤った。

 聯合ニュースは「恨みを抱いたタカ派のボルトンが危険な賭けが米朝に影響・・・韓米にも冷や水」という記事で、「最初から最後までタカ派の屈折した見方で対北朝鮮外交全体を完全な失敗に追い込んだ」と非難し、この回顧録が韓米関係に否定的な影響をもたらす恐れがあると警告した。

 金与正氏の「言葉爆弾」に続き、ボルトンの「回顧録爆弾」が文在寅政権に新たな脅威となっている。

 韓国政府やメディアは、一斉にボルトン回顧録の内容を批判していますし、ボルトン氏自身にも非難を浴びせています。政府関係者の批判や非難は立場上理解できても、メディアが一斉に批判するのは、この国特有の政府との癒着構造を露呈しているのではないかと、疑ってしまいます。少なくとも日本であれば、いくつかのメディアはこの暴露本によって、政府の姿勢を追及するでしょう。

 いずれにしてもボルトン氏の見方が極めて異常なのか、それともその通りなのか、真相は分かりませんが、少なくともボルトン氏が指摘している、韓国政府の欺瞞は、今までの韓国政府の言動の実態から、いかにもありそうだと感じます。人は自身の非を隠すため、相手を執拗に攻撃する。韓国政府、与党議員やメディアが一斉に上記のような反応を示しているのは、その表れではないでしょうか。

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2020年6月23日 (火)

日本古来の宗教界を揺るがす、神社本庁と現地神社の抗争とは

2018010900019_1  宗教界は一般の人にはあずかり知らぬところで内部がよく見えません。神道は古来からある日本人の信仰の対象で、その祭祀施設である神社は全国各所に多数存在しています。実態はよくわかりませんが、それを包括する宗教法人として「神社本庁」があるそうです。「神社本庁」をWIKIPEDIAから以下に引用します。

 神社本庁(じんじゃほんちょう)は、神宮(伊勢神宮)を本宗とし、日本各地の神社を包括する宗教法人。「庁」と付くが、官公庁ではなく宗教法人法に基づく文部科学大臣所轄の包括宗教法人である

 神社本庁は、神道系の宗教団体として日本最大であり、約8万社ある日本の神社のうち主要なものなど7万9千社以上が加盟している。都道府県ごとに神社庁を持つ。内務省の外局であった神祇院の後継的存在であり、宗教法人法に基づく包括宗教法人である。

 神社本庁の宗教法人としての規則である「神社本庁庁規」では、神社本庁の目的を、包括下の神社の管理・指導、神社神道の宣揚・神社祭祀の執行・信者(氏子)の教化育成・本宗である伊勢神宮の奉賛・神職の養成・冊子の発行頒布を通じた広報活動などとしている

 所謂全国の神社の総元締めのような役割を担った存在のようですが、その「神社本庁」に絡む騒動が今発生しているようです。DIAMOND ONLINEの記事から引用します。タイトルは『神社本庁激震!“こんぴらさん”が離脱、「本庁は天皇陛下に不敬極まる」』(宮原啓彰氏6/12)です。

 金刀比羅宮は5日付で神社本庁に離脱の通知書(写真)を送付。宗教法人法に基づく認証手続きを経て、早ければ今秋にも離脱が認められる運びだ。

「こんぴらさん」の呼び名と参道の785段(奥社まで1368段)もの石段で有名な、香川県の金刀比羅宮が、全国8万社の神社を包括する宗教法人、神社本庁の傘下からの離脱を決めたことが12日、ダイヤモンド編集部の取材で分かった。背景には、不祥事や疑惑が続出する神社本庁への反発がある。

全国約600社の総本宮が離脱の衝撃

「明治神宮(東京都)が2004年、神社本庁を離脱(10年に復帰)したとき以来の衝撃だ」と、神社本庁関係者は嘆く。

 それもそのはず。金刀比羅宮は全国各地におよそ600社ある金刀比羅神社(琴平神社、事比羅神社、金比羅神社)の総本宮。海上安全の守り神として江戸時代にお伊勢参りと並んで「こんぴら参り」が盛んとなるなど、現代にいたるまで多くの信仰を集めている。

 そんな讃岐の大神社が神社本庁からの離脱を決めた理由は、本編集部が報じた、神社本庁の不動産売買を巡る神社界上層部と業者の癒着疑惑を始め、神社本庁で相次いで発覚する不祥事への嫌悪感がある。

 さらに、昨年の天皇陛下の即位に伴う大嘗祭当日祭にお供えする臨時の神社本庁幣帛(へいはく)料が、金刀比羅宮に届けられなかったことがダメ押しになったという。金刀比羅宮は「決して許されない無礼な行いであり、天皇陛下に対して不敬極まりない行為である」と憤りを隠さない。

 問題は、近年、金刀比羅宮と同じく神社本庁への反発から離脱する大神社が続出していることだ。

 昨年、織田信長を主祭神とする京都市の別表神社、建勲神社が離脱。また、2017年には本編集部が神社本庁からの離脱をスクープした大相撲の前身発祥の地、富岡八幡宮(東京都)において、離脱を決めた女性宮司が実弟から日本刀で惨殺されるという事件も起きた。

 殺害された女性宮司は事件の直前、本編集部の取材に応じ、神社本庁の腐敗を訴え、「(神社本庁の実質的トップである)田中恆清氏が神社本庁総長になったころから組織が急激におかしくなった」ことなどが離脱の理由と明かしていた。

 このほか、全国4万社という神社界の最大勢力、「八幡宮」の総本宮、宇佐神宮(大分県)でも、神社本庁執行部が送り込んだ子飼いの宮司と地元神社関係者や住民らが対立し、18年には市民団体が宮司退任を求める署名活動を始めた。

 さらにここにきて、各地の下部組織である各県神社庁からも神社本庁への非難の声がにわかに高まっている。

 今年3月、熱田神宮を抱く愛知県神社庁が「神社本庁内における一連の疑惑は、(中略)もはや看過できない」という決議書を神社本庁に提出したほか、4月には神奈川県神社庁と福島県神社庁が、不動産売買疑惑や幹部職員の不倫疑惑に対し、「包括下の全国神社の名誉を著しく損ねる」とする決議書を出し、さらに九州地区の6県の神社庁が連名で、神社本庁が新型コロナへの危機管理対応を激しく非難する緊急提案書を提出した。

「現在の神社本庁執行部への不信感が強い、熱田神宮や出雲大社が金刀比羅宮に続けば、神社本庁は文字通り瓦解しかねない」と前出の神社本庁関係者。一方、神社本庁教化広報部は、金刀比羅宮の離脱理由について「分からない」とした。神社界の自浄が求められている。

 どこの世界にもある、人事と金銭がらみの内部紛争(実際には中央と現地との戦い)のような感じです。宗教界とて内実は似たようなものかもしれません。キリスト教でも様々な内部抗争があるように聞いています。

 そしてかつてはヨーロッパにおけるキリスト教は、教会を中心として法王と為政者の権威の象徴とされていましたし、日本でも戦国時代までは仏教が政治権力さえも獲得し、栄華を極めていました。信者の方には申し訳ありませんが、その権威とカネのために信者獲得に奔走してきたと言っていい部分があり、今でもその片鱗がうかがえます。

 ところでこの記事の中にある富岡八幡宮での殺人事件の被害者が「神社本庁の腐敗を訴え、それが脱退につながった」とありますが、「自身の宮司承認を認めてもらえないことが原因で神社本庁を脱退した」、というDIAMOND ONLINE以外の記事もあり、このコラムが本当に本庁と神社側双方の、公平な主張を伝えているかどうかは分かりません。その点を考慮して読む必要はありそうです。

 ただ抗争があるのは事実のようです。部外者がとやかく言うことでもありませんが、各地の神社訪問を楽しみにしている者としては、こういった抗争は見たくも聞きたくもありません。明治神宮など離脱しても復帰するまであまり影響のなかった神社もあるようなので、現状のような神社本庁の存在が本当に必要なのかどうか、検証の時期かもしれません。

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2020年6月22日 (月)

コロナを機に共産主義が復活?未だに死滅していない非現実論者たち

0001p1-1  日本では今月19日、県を超えての移動が解除され、経済活動の再開が徐々に進んできました。しかし世界レベルでは未だに新型コロナウイルスの感染拡大が続いているようです。一昨日にはWHOが「パンデミックが加速 厳重な対策を」と警告を出しています。ところでこのコロナが終焉した世界はどう変わっているのでしょうか。

 いち早く感染拡大を封じ込めたとされる中国を意識してではないでしょうが、大和大学准教授岩田温氏が産経ニュースにコラム『パンデミックでよみがえる亡霊 なぜ、また共産主義が語られるのか』(6/10)を寄稿していますので以下に引用します。

 ポスト・コロナについて語る有識者なる人々が多い。確かに新型コロナウイルス感染のパンデミック(世界的大流行)という現象が従来の世界を変容させる可能性はあり得る。医療崩壊の危機、世界的経済の危機といった問題について考えれば、かつての世界のあり方が一変する可能性を秘めていると思いたくなる気持ちもわからないではない。この点を全面的に否定するつもりはない。しかし、ポスト・コロナを嬉々(きき)として語る人々の話し方にどこか違和感を覚えざるを得ない自分がいるのも事実である。

 この違和感は一体何なのだろうと立ちどまって考えてみる。この違和感の源には、既に現実によって否定された「理念」を再び持ち出してくることへの強い懐疑の念がある。

 ポスト・コロナの世界像に関して、少なからざる人々が共産主義、社会主義といった終焉(しゅうえん)したはずの世界像の復活を唱えている。かつて知識人やマスコミ人の頭の中で、人々の理想郷とされた共産主義社会は、現実には絶望郷(ディストピア)でしかなかった。それは、ソ連崩壊や北朝鮮の惨状によって証明されたはずだが、彼らは今、その全く現実性が欠如した将来像を、過去の亡霊に取り憑かれたかのように語っているのだ。

世界とVoiceで復活論が!

 世界的に著名なマルクス主義者で、レーニンの再評価を説く哲学者のスラヴォイ・ジジェク氏は「人間の顔をした野蛮がわたしたちの宿命なのか」と題された論考(『世界』6月号)の中で、次のように指摘する。

 「既存の世界秩序の枠組みの内部では不可能に見えることを実現しなければならない」

 「わたしたちが最悪の事態を避けるためには、不可能なことをなさなければならない」

 既存の世界の枠組みで不可能に見えることとはいったい何なのか? 注意深くこの論考を読んでみると、要するに「コミュニズム」(共産主義)を実現したいということなのだ。すでに世界では物笑いの種にしかならなくなったコミュニズムの擁護論をこの令和の世で展開しているのだ。

 パンデミック以来、各国は医療や経済において国家の関与を強める政策をとっている。危機の際に国家が管理体制を強化するのは当然だが、ジジェク氏はこれを「必要性によって強いられたコミュニズム」だと解釈する。そして、このコミュニズムが「新しい(これまでよりも質素になった、けれどより均衡の取れた)世界秩序が、そこから生まれてくるのだろうか?」と問いかける。あからさまに自らの希望を語るわけではないが、このパンデミックを機に世界にコミュニズムが復活することを願っていることは明らかだろう。

 ジジェク氏のような筋金入りの共産主義者がコミュニズムを憧憬する一文を、岩波書店の発行する『世界』が掲載するのは、それほど意外なことではないかもしれない。だが、ほかにも思わぬ人物が共産主義、社会主義への再評価を促しているのには注目すべきだろう。

 東京大学名誉教授の本村凌二氏もまた社会主義への願望を語る一人である。「『ローマ型独裁制』から学ぶべきもの」(『Voice』6月号)において、次のように語っている。

 「私が思うのは、新しい自由主義があるのであれば、新しい社会主義があってもいいのではないか、ということだ」

 「ソ連・東欧は須らく挫折したが、『人間をできるだけ平等に幸せにする』という社会主義の本来の理念そのものは完全に否定できるものだろうか」

 繰り返しになるが、危機の際に国家が管理を強化するのは当然のことだ。自由民主主義社会において国民の自由は最も尊ぶべきものだが、非常事態においては制限が課される。我(わ)が国では憲法上緊急事態条項も存在せず、危機の際の対応が曖昧なままだが、自由民主主義の諸国でも危機の際に国民の自由が制限されるのは致し方のないことだと考えられる。だが、これはあくまで危機の際の例外状況に過ぎず、危機が過ぎ去れば自由は復活されねばならない。それは本村氏が『Voice』で説く緊急時にのみ登場したローマ型独裁制とて同じことだ。

 しかるに、本村氏は国民の自由を根本的に制限する社会主義を見直すべきと説き、社会主義の「人間をできるだけ平等に幸せにする」という「本来の理念」は否定しがたいというのだ。だが、現実問題として、地上に存在した社会主義国家では政治家や官僚の腐敗、そして国民は耐え難い不平等を押し付けられたのではなかったか。

朝日新聞インタビューでは…

 私はかねてより、共産主義、社会主義といった全体主義思想に関する思想的反省と、その復活に対しての警戒が足りないと説いてきた。だからこそ、パンデミックを機に再び自由を否定する議論が雨後の筍(たけのこ)の如く出現している現状に危うさを覚えずにはいられない。

 なお、ポスト・コロナで説かれているのは社会主義ばかりではない。社会学者の大澤真幸氏は「国家超えた連帯の好機」(『朝日新聞』4月8日付朝刊)と題されたインタビューの中で、一時的な世界政府樹立について聞かれ、次のように語っている。

 「持続可能な生存には『国を越えた連帯』という道以外あり得ません」

 「破局へのリアリティーが高まり、絶望的と思える時にこそ、思い切ったことができる。この苦境を好機に変えなくては、と強く思います」

 ここであからさまに語られているのは国家否定論とでもいうべき主張ではないだろうか。従来の国家ではパンデミックに対応が出来ず、世界的な連帯こそが人類を救うという物語である。

 大澤氏に限らず、自らの夢と願望を交えながら国家否定と世界の連帯を説く人々は多い。だが、現実はどうだろうか。

 今回のパンデミックの問題で浮き彫りになったのは、依然として国家が大きな影響力を有しており、頼るべき共同体として機能していたという事実である。国家同士の連携が重要であることは否定できないが、国家の存在そのものを軽視したような、これまでの知識人やマスコミ人の議論が余りに現実離れしていたことも明らかになったのではないだろうか。

 結局のところ、我々は将来を見通すことが出来ない。危機の時代にあって、いたずらな願望を語ったところで現実は一歩も動きはしない。私たちにとって大切なのは、コロナと闘う医療関係者への感謝の念を忘れずに、かつての生活を取り戻すべく努力を傾注することなのだ。必要とされているのは根拠なき大言壮語ではない。一人一人の生命を守り、一人一人の穏やかな日常を取り戻していく堅実な行動こそが求められている。

 要はコロナの後であろうが何であろうが、それを機会に大きな変革が起こるはずはない、と私は思います。また多くの人々は元の生活に戻ることを願っているのだと思います。

 現状を否定し続ける人たちが、ではどんな世界を描いているのか、ほとんど見えません。マルクスの言う共産主義は、資本主義の終焉から始まるとしていますが、今までのどの共産主義国家も資本主義が終焉を迎えて、成立したわけではありません。

 ソ連にしろ中国にしろ、その時代の現実を否定し、所謂革命によって成立を見ましたが、レーニンやスターリン、毛沢東と言った独裁者を生んだだけで、平等とは逆の階級支配を作り上げ、貧困にあえぐ大衆の社会を作ったのです。

 日本にも事あるごとに現状を否定し、異なる世界を模索する人たちはいますが、具体的な青写真もなく理想を語るのみで、現状に満足している人たちから見れば全く魅力がありません。そこまで考えない人は、ただただ現政権批判をして、不満のはけ口としているだけです。

 いずれにしても、コロナは経済も人々の生活も大きく毀損しています。従ってその傷ついた状態から如何に早く、効果的に元に戻せるか、それが最も重要なことだと思います。世界の体制や仕組みを変えることよりも。

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2020年6月21日 (日)

未熟な手術・事故多発だけではない 韓国、整形手術の恐るべき実態 

Maxresdefault_20200621103101  今回は韓国を取り上げますが、政治の話題ではありません。日本を敵視し続ける韓国に対し、嫌韓に染まらず一定数の韓国びいきの人々がいます。経済界にも韓国とつながりが深い人たちもいますし、韓流、K-POP、韓国コスメ、韓国料理、それぞれにはまって抜け出せない日本人もまだまだいます。そうした韓国の中で、あの有名な「整形手術」、プラスティックサージャリーの実態を紹介します。日本通の韓国人、アン・ヨンヒ氏のコラム『韓国、整形手術の恐るべき実態 未熟な手術・事故多発だけではない、法的隠蔽工作も』(JBpress 6/19)を以下に引用掲載します。

 韓国は、「整形共和国」という有り難くない別名をいただいている。それだけ整形手術が一般人にまで普及しているのは否めない。

 また、その技術力を頼って外国人、とりわけ日本や中国、アジアの近隣諸国から患者が押し寄せて来る。外国人に医師を斡旋する国際医療コーディネーターも活躍している。

 しかし、その裏で「工場式幽霊手術」という手法が取られているのはご存じだろうか。

「工場式」は、工場でモノを大量生産するように整形手術を行うこと。

「幽霊手術」というのは、最初にコンサルティングを受けた経験豊富な医師ではなく実際の手術はあまり経験のない医師が替え玉で手術をすることを意味する。

 中には医師免許を持っているか怪しい素人の医療関係者もいるようだ。

 工場式と幽霊手術が合体したのが工場式幽霊手術で、大きなオペ室に10以上の作業台を並べ、手術台と手術台はカーテンで仕切りをしただけ。患者を麻酔で眠らせた後、経験の浅い医師が一斉に手術を行う。

 工場式幽霊手術はこれまで様々な医療事故を起こしてきた。そのため、こうした危険な手術に警鐘を鳴らす医師も現れている。

 例えば、大韓整形外科医師会の元法制理事キム・ソンウン院長は、整形外科で行われている世にも恐ろしい「工場式幽霊手術」の実態を人々に知らせようと、先鋒に立って活動している。

 その活動の一つに今のご時世にあったユーチューブ活動も含まれている。

 彼によれば、韓国での「工場式幽霊手術」は、すでに組織的で体系的なシステムになっているという。

 ブローカーを通じて患者を供給してもらった整形外科医が、幽霊手術で患者を死亡させたり、障害や脳死にさせたりするケースが後を絶たないという。

 しかし、そのよう事件が発生した場合でも、あたかも真っ当な施術をしたかのように書類を偽装してしまう。こうなると被害者は簡単には太刀打ちできない。

 訴訟に発展するようなケースでも、病院側が数億ウォン(数千万円)のキャッシュで口封じすることもあるという。

 綺麗になりたい女性の心につけ込む整形外科医は手術料が高く莫大な現金を蓄積している。そのため、有名法律事務所と契約していたり検察、裁判官に鼻薬を利かせたりすることも可能だという。

 完璧な犯罪カルテルまがいのシステムが出来上がってしまっているのだ。

 また、2005年に、それまでの医療広告を禁止する措置に対して違憲判決が下されたことも被害拡大に一役買っている。

 これ以降、医療広告の規制が解かれ、美容整形業界が爆発的に成長した。同時に整形被害も増大したのである。

 こうした被害を未然に防ぎたいと、キム氏は今年5月7日、青瓦台(大統領府)に「幽霊手術殺人を止めるため、整形手術死亡被害者の数を把握してください」という国民請願を提出した。

 しかし、1か月間で20万人の同調者を得ることができず、残念ながら大統領府からの返事はもらえなかった(20万人以上の署名が集まれば大統領府は何らかのアクションを起こさなければならないことになっている)。

 とはいえ、韓国の整形手術の実態や保健当局の穴だらけの管理監督の問題点が白日のもとに晒されたことで、韓国内で話題を集めた。

 キム院長がこうした医療事故に関心を持ち始めたのは、2003年、二重(ふたえ)手術と鼻の手術を受けた女子高生が脳死状態に陥り、その後死亡した事件で真相調査に参加したことからだった。

 この過程で衝撃的な犯罪手術の実態を知り、その問題点を公にしようと思ったという。

 整形手術の途中で患者が死亡または重体になる事例は今現在もかなりの数が報告されている。今年だけでも例えば次のようなケースが表面化している。

 今年1月、香港財閥3世のボニー・エビタ・ロー(女)氏が、ソウルの某病院で脂肪吸引などの手術途中で死亡した。

 5月にも顔面の輪郭形成術(俗に「小顔整形」)を受けていた20代の患者が重体になる事故が発生した。

 また、4月にはソウルの整形外科で手術を受けた後、手術や処方薬の副作用に苦しんでいた30代の女性が自殺した。

 この女性は、自分が手術を受けたいと言った箇所だけでなく、他の部位まで勝手に手術が行われ鬱になっていたという。

 また、少し前では、故クォン・デヒ(男)氏の死亡事件は、整形外科の工場式幽霊手術の実態が世間に如実に晒された事件として有名だ。

 2016年に大学生だったクォンさんは、ソウルの某整形外科で顔面の輪郭形成術を受けた後、重体となり死亡した。

 当時、警察が確保したオペ室の監視カメラには衝撃的な映像が映っていた。

 手術の途中で医師や麻酔医が出て行ってしまった手術室には、致死量を超える血を流しているクォンさんが残されていた。

 クォンさんは止血処置を受けることなく、准看護師がただ床に滴り落ちる血をモップで拭いている様子などが映っていたのだ。

 今回、キム氏の大統領府に対する国民請願は実らなかったが、メディアの関心は間違いなく集めた。

 イ・ジェミョン京畿道知事を動かしたのである。

 イ知事は、6月8日、フェイスブックにキム元理事の医療犯罪を訴える記事をリンクし、「オペ室の監視カメラについては公共病院は即施行し、義務化する法律をいち早く制定すべし」という題の文章をアップした。

 今回、大統領府に請願を出したキム元理事は、日本の皆さんの中にもご存知の方がいるかもしれない。

 2013年に整形外科で女子高生が死亡した事件を調査して「幽霊手術」の現状を世に知らしめたため、名誉棄損などの容疑で起訴されているからだ。

 第1審では「シロ」と出たが、検察の控訴により現在第2審裁判が行われている。

 崖っぷちに立たされているキム氏は、ドクター・ヴェンデッタというユーチューブチャンネルを運営している。参考までにリンクを記す。

https://www.youtube.com/channel/UCcAr8jkpscsMfSeaNYzJwNg

 もちろんしっかりした病院や医師はいるとは思いますが、この記事のような病院や医師が実在するとすれば恐ろしいことです。しかし記事中のキム院長が真相調査に着手してから今日に至るまで、ずっと同じ状況が続いている、と言うことが信じられません。

 日本ではもちろん患者からの訴えがあれば、大騒ぎになるでしょうし、「文春砲」のようなメディアの実態報道なども、連発されるでしょう。病院は稼ぎまくっているようですが、その金をちらつかせ行政や政治家との癒着でもあるのでしょうか。いずれにしろ民主国家と言えるのだろうかという疑問がわきます。

 それにこういった悪徳病院や医師がはびこるのは、需要がいかに多いかと言うことの証左でしょう。それだけ韓国の女性(男性も?)は外観を異常に気にしているのですね。もちろん美人の方がいいに決まっていますが、それを中身でカバーよりもまず整形、と外観づくりに走ってしまうようです。何がそうさせているのか、その真の要因を知りたいところです。

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2020年6月20日 (土)

豪に向かう中国の攻撃、日本にも向かう可能性を予見し対策を!

Unnamed_20200620114701  一昨日中国の「戦狼外交」を取り上げましたが、その強気の威嚇外交の背景となる軍事力、現在ではフィジカルな攻撃力だけでなく、ITを駆使したサイバー攻撃力がますます重要になってきています。その先端を行く中国企業ファーウエイへの、西側諸国の警戒心が強くなってきていますが、その隠された実態と、その攻撃対象となっているオーストラリアの状況を産経ニュースから引用します。タイトルは『ファーウェイ通じ中国へ情報流出 元グーグルCEO「間違いない」』(6/19)と『豪に大規模サイバー攻撃 関係悪化の中国が関与か』(6/19)です。

 米IT大手グーグルで最高経営責任者(CEO)を務めたエリック・シュミット氏は18日までに英BBCラジオで、中国の華為技術(ファーウェイ)の通信機器を通じた中国当局側への情報流出は「間違いない」と述べ、安全保障上の懸念を示した。高い技術力への危機感も表明した。

 シュミット氏は現在、グーグル親会社のアルファベットの技術顧問。米国防総省の技術分野に関する諮問機関のトップも務める。

 シュミット氏は「ファーウェイが国家安全保障上、容認できない行為を行ってきたことは間違いない」と指摘。中国側への情報流出は「起きたと確信している」と強調した。

 シュミット氏は、中国人が技術をまねするだけで新しいことはできないという偏見は捨てなければならないと指摘。「研究や技術の主要な分野で、西側諸国と同じくらいか、もっと優れているかもしれない」と述べた。対抗策として研究分野の資金を増やし、世界中から優秀な人材を集めるべきだとの考えを示した。(共同)

News4007958_50  オーストラリアのモリソン首相は19日、政府や公的機関などが他国から大規模なサイバー攻撃を受けていると発表した。モリソン氏は攻撃元を明らかにしなかったが、豪ABC放送は政府高官の話として、「悪意のある攻撃の背後には中国がいると考えられている」と報じた。

 モリソン氏は記者会見で、サイバー攻撃は数カ月間続いていることを明らかにし、「政府、産業界、教育、保健、重要インフラなど、あらゆるレベルの組織が標的となっている」と指摘。政府機関や民間事業者にセキュリティーの強化を呼びかけた。

 攻撃者については、「攻撃の規模と性質から、国家を基盤とした巧妙なものであることが分かっている」と説明した。個人情報の大規模な流出はなく、攻撃の多くは失敗に終わったという。

 中国は、豪州が新型コロナウイルス発生や流行の経緯について第三者による独立した調査を要求したことに激しく反発。豪州産牛肉の輸入を一部停止するなど事実上の報復措置を取ったほか、自国民に豪州への旅行や留学の自粛を呼び掛けている。(シンガポール:森浩)

 現在国際慣行として、他国の領土、施設を直接攻撃することは、余程の理由がなければできません。米国が仕掛けた湾岸戦争やイラク戦争も所謂「大義」というものをかざして、しかも連合国の形をとり一国による攻撃を回避してきました。北朝鮮に対する経済制裁についても同様、国連決議などの過程を通じて、実施しています。

 ところが米中貿易戦争のような、二国間における軋轢に関し、やや国際慣行を無視した戦いが始まりました。それに乗じたのではないでしょうが、オーストラリアの中国に対する「新型コロナウイルスの発生源調査」の言及に、中国はいち早く輸入制限などの措置とともに、サイバー攻撃を仕掛けたのです。

 このサイバー攻撃は直接大衆の目に触れない、いわばIT版ステルスのようなもので、近年の中国の最も力を入れている技術分野の活用です。日本も政府機関や大企業のサーバーに、以前から仕掛けられていると言われています。データ収奪目的もあるでしょうが、厄介なのはシステムやデータ破壊活動が伴った場合です。特に原子力発電所などの更なるセキュリティー強化が急がれます。

 今年初めまでの「習近平国賓招聘」とともに進みつつあった日中友好ムードも、コロナ問題もあり頓挫しかけており、今では香港問題などへの日本の新たな対応によって、さらに冷え込もうとしています。

 従って今後の成り行きによっては、中国による貿易やサイバーによる攻撃が予想されます。しかしだからと言って今迄のように言いなりになってしまえば、元来た道に戻ってしまいます。

 ここは以前述べたように日米印豪の強い結びつきで、中国をけん制できるよう、できれば欧州も含めて経済制裁にもっていけるよう、願いたいと思います。つまり新たな資本投下は一切やめ、輸出入も他国にできるだけ振り分けるのです。しかしサプライチェーンの輪の中に完全に組み込まれている中国、経済規模も極めて大きく韓国相手よりはるかに厄介だとは思います。じわじわ進めるしか手がないでしょうが。

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2020年6月19日 (金)

北朝鮮による南北共同連絡事務所爆破、その背景は?

Photo_20200619160101  16日に北朝鮮が開城にある南北共同連絡事務所を爆破しましたが、その背景や今後の動向について、様々な見解が出されています。何しろ日本人拉致被害者の当事国北朝鮮と、反日政権国家韓国との間の小競り合いです。本当は無視したい両国の内ゲバですが、気にはなります。

 そこで今回はzakzak、RecordChina、JapanForwardの3メディアの論評を紹介します。まずはzakzakでタイトルは『与正氏の“強圧”で韓国外交崩壊!? 統一相辞意の異常事態…あちらこちらにいい顔“コウモリ外交”のツケ』(6/18)です。

 北朝鮮の攻勢に韓国外交は崩壊寸前だ。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の対話路線を一蹴し、軍事挑発の構えを見せる。文政権は悲願だった南北統一の足がかりを失い、統一相が辞意表明する事態に追い込まれた。

 「卑屈な相手とこれ以上、北南(南北)関係を論じられない」。与正氏は17日に発表された談話で、文氏の「対米従属」姿勢を非難した。

 初の南北首脳会談から20年、朝鮮戦争勃発70年の節目に間髪入れず攻勢を仕掛けることで、南北融和か米韓同盟かの二者択一を突き付けた。

 韓国大統領府は「無礼で非常識」と非難したが、対抗策は打ち出せず、金錬鉄(キム・ヨンチョル)統一相は17日、南北関係悪化の責任を取るとして辞意を表明した。「朝鮮半島の平和と繁栄を望む多くの国民の要求と期待に応えられず、申し訳ない」と陳謝した。

 文政権に対し、保守層は「北朝鮮への忖度(そんたく)だ」と非難の大合唱で、左派勢力からは米国に気兼ねして経済協力などを実行してこなかったのが原因だと批判され、国内でも板挟みだ。

 政府内には正恩氏が表に出てこないことにかすかな期待をつなぐ声もあるが、北京の外交筋は「強硬姿勢は揺さぶりではなく戦略の転換だ」と対話復帰の目はないと悲観的だ。

 あちらこちらにいい顔をしてきたコウモリ外交のツケは大きい。

 この記事では、韓国の外交姿勢が招いた事件だと、明確にその姿勢を示しています。産経系列の夕刊フジらしい論評です。次はRecordChinaでタイトルは『北朝鮮はいったい何を怒っているのか?―中国メディア』(6/17)です。

2020年6月16日、観察者網は、北朝鮮が韓国に対する挑発を高めている理由について分析する記事を掲載した。

記事は、16日に北朝鮮が開城にある南北共同連絡事務所を爆破したことについて、「北朝鮮は確かに怒っている」「もう我慢の限界だ」とし、その理由を分析した。

記事は、「18年に南北間で交わされた板門店宣言や平壌共同宣言の内容を韓国側が履行していないことに問題がある」と指摘。「実際のところ、韓国側は履行したいと願ってはいるものの米国がそうさせないようにしている」とした。

その上で、「北朝鮮としても韓国の置かれている状況は理解しているが、韓国は約束を守らないどころか5月31日には韓国の市民団体が大きな風船を利用して北朝鮮に向けて50万枚のビラや小冊子50冊、メモリーカード1000個などを飛ばした」と説明。「これはあまりにやりすぎである。なぜならビラの内容が金正恩(キム・ジョンウン)氏の妻である李雪主(リ・ソルジュ)氏の写真を加工し、『見るに堪えないイメージ』にしているほか、差別的な言葉で辱めているからだ」とした。

そして、「北朝鮮のファーストレディーを侮辱することは、確かに北朝鮮にとっては我慢ならないことである。このため北朝鮮は6月初旬に怒りの抗議を示したのだ」と分析。「(共同宣言から)2年も経過した。北朝鮮は共同宣言通りに行動してきたのに、韓国は履行しないどころか米国の顔色をうかがい、民間ではビラを飛ばすというのはやりすぎだ」としている。

記事は、「民主主義国家ではこうしたビラ散布を行う民間団体を厳しく取り締まり抑え込むことはできない。韓国はこれまでに何度もビラを飛ばしていたため、北朝鮮は怒りを表明するために(南北共同連絡事務所を)爆破した」と論じた。

一方で記事は、「南北関係について過度に心配をする必要はない」とも指摘。「北朝鮮側は四つの通信ルートを遮断し、連絡事務所も爆破したが、板門店の通信ルートは残っている。今回遮断された通信ルートは普段からあまり使用されていないもので、板門店の通信ルートさえ残っていれば問題はない」との見方を示した。

さらに、南北関係について「2人は普段からむしゃくしゃしていて、ちゃぶ台をひっくり返してはいるものの、まだ離婚には至っていない」と表現。まだそれほど深刻な事態には陥っていないとの見方を示した。(翻訳・編集/山中)

 この記事では、韓国がアメリカの顔色を窺い、北朝鮮との南北会談での約束を履行していないことに加え、韓国の市民団体が風船ビラを飛ばしたことに、憤っていると述べています。ただ「南北関係について過度に心配をする必要はない」とも指摘して、それほど重大にはとらえていないようです。中国共産党の見方でしょうか。

 最後にJapanForwardの記事で、タイトルは『進む金与正氏への権力委譲』(6/18)です。

妹が首領に代わって「指示」

(-前略-)戦いに勝つには敵を知らなければならない。北朝鮮は国連経済制裁とコロナウイルス対策による国境封鎖で経済的困難が深まる中、最高指導者の金正恩氏の健康不安が深刻化し、妹の与正氏への権力委譲が進んでいる。6月4日、与正氏が党第1副部長の肩書で談話文を公表し、韓国にいる脱北者が北朝鮮へ風船ビラを送ったことを口汚く罵り、それを黙認した韓国政府に南北連絡事務所の閉鎖や南北軍事合意破棄もあり得ると脅した。5日には、党の工作機関である統一戦線部が代弁人談話を出し、与正氏が同日、談話文で指摘した内容を実行するための検討に入るよう指示を出したことを明らかにした。

唯一指導体制を掲げる北朝鮮で「指示」を出せるのは首領である金正恩氏だけのはずだ。与正氏が金正恩氏と文在寅韓国大統領の合意内容の破棄を検討する指示を出したと公表されたことは、与正氏が首領並みの権力を持っていることを公表したということだ。最近、与正氏は金正恩氏に代わって「1号批准文書」に署名しているという。1号とは首領を意味し、党、軍、政府の全ての事業は「1号批准」がなければ実行できない。また、作家、芸術家らに5月下旬、作品の中で与正氏のことを「党中央」と表記せよとの指令が下ったという。

与正が拉致問題をどの程度認識しているのか、日本との関係改善に対してどのような考えを持っているのか、そして、めぐみさんたちが今どこに監禁されているのか、日本政府はまずその情報を入手して戦いに臨んでほしい。(筆者:西岡力)

 この記事は前段に横田滋さんの死を悼み、ウソで固められた北朝鮮と戦ってきた故人の無念を述べています。そして北朝鮮の権力委譲の可能性を前面に出していることがうかがえます。権力を手にした与正氏が拉致被害者に対してどう臨むのかを注視していると言った論調です。

 いずれにせよ、なぜ最貧国の仲間で、多くの飢えにあえぐ人々であふれかえっているであろうこの国を、アメリカまでも相手に国際政治の駆け引きができるのか、それは偏に「核」を持っているからに他なりません。

 ですから今更「核」を手放すことは100%ないでしょう。全く日本の近隣に本当に厄介な国があるものです。韓国同様、かつて併合したことの因果が、今に跳ね返ってきているような感じですね。当面の間、両国の小競り合いからは目が離せません。

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2020年6月18日 (木)

「中国の夢」実現を目指し「戦狼外交」に走る中国、その矛先は日本にも

Bcac324f9d8339a9fc900a98fe9b243dbc2e8aaa  習近平国家主席が目指す、「中国の夢」つまり「中華民族の偉大なる復興」の理念へ向けての政策活動が、いよいよ本格化してきました。新型コロナウイルスで今年初め翻弄された形ですが、早期に収束を成し遂げ、それとともに「牙」を露わにしてきた感があります。

 「中国の夢」とは「かつて東は中国から西はローマ帝国に及ぶ広大なシルクロードを勢力下に置き、鄭和の艦隊がアフリカの角にまで進出して文化や経済と科学技術をリードした中国の栄光を取り戻す」という意が込められています。その現代版ともいえる一対一路構想を軸に、その夢の実現を目指しています。

 習主席は2012年と2013年に「中国の夢」に関し次のように発言しています。

 <誰しも理想や追い求めるもの、そして自らの夢がある。現在みなが中国の夢について語っている。私は中華民族の偉大な復興の実現が、近代以降の中華民族の最も偉大な夢だと思う。この夢には数世代の中国人の宿願が凝集され、中華民族と中国人民全体の利益が具体的に現れており、中華民族一人ひとりが共通して待ち望んでいる。>(2012/11/15)

 <小康(ややゆとりのある)社会の全面完成、富強・民主・文明・調和の社会主義現代化国家の完成という目標の達成、中華民族の偉大な復興という夢の実現は、国家の富強、民族の振興、人民の幸せを実現させるものである。中国の夢とはつまり人民の夢であり、人民と共に実現し、人民に幸せをもたらすものだ。>(2013/3/14

 人民、つまり中国国民に幸せを実現させるのには、何の異論がありませんが、一対一路構想を通じて、更には太平洋への進出を通じて、外に向かって覇権を拡大し、収奪を目指しているとすれば、全く受け入れられない理念・構想です。

 そして習主席はかつての中国の英雄、毛沢東を目指していると、自他ともに認められる証拠として、主席在籍期間を事実上無期限とする憲法の改正を行い、一人独裁の道を進みつつあります。毛沢東の時代は最貧国の状態でしたから、まだ外へ向かっての影響力はそれほどではなかったのですが、今や米国に対抗する力を備えるに至っています。とても暴走し始めたら止められません。

 日中友好の陰で、日本に対しても「牙」を剥き始めたそのあたりの最新情報を、ジャーナリストの近藤大介氏がJBpressに寄稿したコラム『批判したら経済封殺、日本も中国「戦狼外交」の標的』(東アジア「深層取材ノート」(第39回)6/12)から引用転載します。

 中国の「戦狼外交」(せんろうがいこう、ジャンランワイジアオ)が、ついに日本に対しても炸裂し始めた。

 6月10日、中国外交部の定例会見で、香港の『サウスチャイナ・モーニングポスト』の記者が、「日本は次のG7外相会議で、香港国家安全法と『一国二制度』に関する共同声明を発表したいとしているが、中国側はどう反応するか?」と質問。すると華春瑩(Hua Chunying)報道官が、頬を硬直させてこう吠えたのだ。

「その関連報道には注意している。すでに日本に対しては、厳重な懸念を表明した。(5月28日に)中国の全国人民代表大会は、健全な香港特別行政区を維持、保護する国家安全の法律制度と執行機関の設置を決定した。これは完全に中国の内政に属することで、いかなる外国も干渉する権利はない。関係する国は国際法と国際関係の基本原則を順守しなければならない」

 この「厳重な懸念」発言に、日本の経済界は戦々恐々となった。「日本が第二のオーストラリアになるのではないか」というわけだ。

オーストラリアにも戦狼外交

 先月のこのコラムで詳述したが、オーストラリアのスコット・モリソン首相が4月23日の会見で、「新型コロナウイルスの感染拡大の原因に関する国際的な調査を行い、中国もこの目標に協力することを望む」と述べた。

 これに中国が怒り心頭となって、「戦狼外交」を展開したのだ。オーストラリアは昨年、中国から489億ドルもの貿易黒字を叩き出し、外国人観光客の15%、留学生の38%も中国に依存しているくせに、何をほざくか、というわけだ。

 中国は5月12日、オーストラリア産の牛肉を対象とした報復に出た。オーストラリアの4カ所の大手食肉処理場からの牛肉の輸入をストップさせたのだ。この4カ所で、昨年30万トンにも上った対中輸出牛肉の約35%を占める。

 5月19日からは、報復第2弾として、オーストラリア産の大麦に対して、5年間の反ダンピング関税を課した。73.6%の反ダンピング税と6.9%の反補助金税だ。

 第3弾は、観光客である。6月5日、中国文化観光部が、次のような通知を出した。

<最近、新型コロナウイルスの影響を受けて、オーストラリア国内の中国人やアジア系住民に蔑視や暴行が目に見えて高まっている。文化観光部は中国の観光客に対して、安全防犯意識を高め、オーストラリアに旅行に行ってはならない>

 牛肉、大麦、観光客。まさに中国の「戦狼外交」恐るべしである。

 中国のこうした「戦狼外交」が本格的に言われ出したのは、今年3月からである。3月12日、新人の趙立堅(Zhao Lijian)外交部スポークスマンが、トランプ大統領の「中国肺炎」という新型コロナウイルスの呼び名に抗議し、ツイッターで「新型コロナウイルスの発生源はアメリカかもしれない」と発言。ここから中国で、趙報道官に対して、「戦狼外交官」とのニックネームがついたのだ。

「戦狼」の語源は「中国版ランボー」

「戦狼」というのは、一般には中国映画『戦狼2』を指す。2017年7月に中国で公開され、興行収入56億8100万元(約860億円)という中国映画史上最大のヒットになった。監督兼主演の呉京(Wu Jing)扮する「中国版ランボー」が、アフリカ某国で政府転覆を狙う武装組織に徒手空拳の戦いを挑み、これを撃滅させるという勧善懲悪のストーリーだ。

 武装組織の裏に大国(アメリカ?)がいること、最後のシーンで呉京が「五星紅旗」(中国国旗)を打ち立てて勝利宣言することなどから、外国では「反米翼賛映画」と揶揄された。たしかに、「強国・強軍」を掲げる習近平政権の方針にピタリとマッチし、当の習近平主席も鑑賞して拍手を送ったという噂話も出たほどだった(真偽は不明)。

 こうしたことから、いまの習近平政権の強気、強気の外交を、「戦狼外交」と呼ぶようになったのである。

 もっとも、中国外交部が公式に「われわれは『戦狼外交』を行っている」と表明したことはない。むしろ、否定している。

 例えば、中国外交の責任者である王毅(Wang Yi)国務委員兼外相は、5月24日に開いた年に一度の記者会見で、米CNN記者から「戦狼外交」について問われた。すると、「中国が終始実行しているのは、独立自主の平和外交政策だ」と、「戦狼外交」という言葉すら用いずに否定した。

 中国からすれば、米ドナルド・トランプ政権が連日、中国非難を強める中で、「攻撃は最大の防御なり」というわけで、強気、強気に出ているところもあるだろう。私は過去30年以上、中国外交を見続けているが、いまの中国外交は、過去の胡錦濤(Hu Jintao)、江沢民(Jiang Zemin)、鄧小平(Deng Xiaoping)の3代を通り越し、毛沢東(Mao Zedong)時代に遡ると思われるような強気の外交を展開している。だが、毛沢東時代と異なり、いまの中国はすでに世界第二の大国と化しているため、世界は多大な影響を受けるのだ。

 日本では映画『戦狼2』を観ていない人も多いだろうから、私は日本風に「ジャイアン外交」と呼びたい。『ドラえもん』に登場するジャイアンのように、周囲ののび太やスネ夫を震え上がらせていく外交という意味だ。

米国には敵わないが、米国の友好国ならいくらでも叩ける

 中国としては、世界最強のアメリカに向かって、ガチンコの戦いを起こすことは、当然ながらできない。だが、周辺のアジアにおいては、自らを上回るパワーは存在しない。そこで、アメリカの友好国に対して、いわば「アメリカの代理人」と見なして鉄拳を加えていくという図式となる。

 2016年にアメリカがTHAAD(終末高高度防衛ミサイル)を配備するとした時は、中国は韓国を痛めつけた。新型コロナウイルスを巡って、アメリカが友好国とともに中国を非難すると、オーストラリアに向かって報復した。そしていま、香港安全法を巡ってG7外相声明を出せば、日本を標的にするというわけだ。

 日本はすでに、自民党外交部会・外交調査会(中山泰秀外交部会長)が5月29日、香港国家安全法に対する非難決議を採択している。「香港の維持・継続・発展、人権の尊重や法の支配について、首相から適切な機会を捉え(中国側に)働きかける」ことを求めている。こうした国内の雰囲気と、「盟友」トランプ政権の方針は、同方向を向いている。

 だが、新型コロナウイルスの影響で、かつてないほど日本経済が沈滞する中、最大の貿易相手国(中国)を敵に回せないのも事実だ。

 主張すべきは主張しつつも、「第二のオーストラリア」になることは避ける。安倍政権は難しい対中外交を迫られている。

 おそらく安倍政権のみならずどの政権でも、面と向かって中国に都合の悪いことは言えないでしょう。中国と関係の深い経済界がこぞって大反対するからです。しかしもう一つは、中国共産党という力を背景にした暴力団まがいの集団には、力なき日本の政府は言えるわけがない、とはっきり申し上げます。まさに「のび太とジャイアン」の関係そのものです。

 これを可能にするのはそれこそ「集団安全保障」の枠組みで、日米印豪の広域安全保障条約を締結すると同時に、9条を改正して日本独自の防衛力を飛躍的に拡大するしかないでしょう。そうでなければ、今まで通り大いに気を使いながら、激怒させないようやんわりと物言うしかありません。

 何とも忸怩たる思いが募りますが、ここ40年の中国外交の失敗の積み重ねがそうさせてしまっています。もちろん安全保障政策への憲法の制約が、背景にあることは論を俟ちませんが。今更言っても仕方ないことですが、中朝韓露いずれの相手も同様、戦後外交の宿痾ともいうべき日本の持病のなせる業かもしれません。

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2020年6月17日 (水)

拉致問題未解決は「国家の恥」、だが多くの日本人はそう思っているのだろうか?

2020061200000011nshaberu0001view  以前このブログで、故横田滋さんのご家族の会見の内容を取り上げましたが、いずれにしろ娘の横田めぐみさんは拉致されてから40年以上経ち、未だ帰国が叶っていません。その間2002年の被害者5人の帰国時に、北朝鮮側から死亡が伝えられましたが、その後の遺骨のDNA調査などで、死亡通知が嘘だったことが明らかになり、奪還のための様々な取り組みが行われました。しかし未だに実現に至らず、長期に亘り拉致被害者家族会の中心であった滋さんの、逝去を迎えてしまっています。

 国交もなく、嘘で固めた先軍を旨とする、犯罪国家が相手での交渉は困難を極めています。安倍政権を始め、歴代の政権が口では「拉致被害者の奪還は最優先課題」と言い続けてきましたが、5人のみしか帰還できず、「残りは全員死亡、この問題は収束した」との北朝鮮の言い分に、何ら手が打てずに来ているのが実態です。

 産経新聞編集委員兼論説委員河村直哉氏が産経ニュースに『拉致問題未解決は「国家の恥」 横田滋さん死去』(6/16)というタイトルで寄稿しているので、以下に引用転載します。

 「拉致問題を解決できなければ国家の恥です」。北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみさん(55)=拉致当時(13)=の父親、横田滋さんが87歳で亡くなった。引用は滋さん、早紀江さん(84)ご夫妻の連名による産経新聞「めぐみへの手紙」(平成30年6月7日)から。「国家の恥」という言葉が、重く悲しく響く。

■「めぐみへの手紙」

 「手紙」シリーズは娘の一日も早い帰国を願うご両親の心境が胸を打つとともに、日本が抱える問題の本質をあらわにしている。すなわち国民を守れない国家が国家といえるのか、という問題である。いくつか引用する。

 「国家として救う信念がなければ、拉致問題は絶対解決しません。解決は国家の責務です」(平成29年9月16日)。

 「『不条理に連れ去られた国民を、毅然(きぜん)とした態度ですぐさま奪還する』。この当たり前になされるべき国家の働きがなされず、長年、放置されていた現実は誠に恐るべきものです」(平成30年11月14日)

 「私たちに、残された時間は本当にわずかです。全身全霊で闘ってきましたが、もう長く、待つことはかないません。その現実を、政治家や官僚の皆さまは、どう考えておられるのでしょうか。私たちはテレビで、のどかにさえ見える方々の姿を、見つめ続けています」(令和2年2月4日)

■戦後日本のなれの果て

 どれもその通りではないか。拉致問題を解決することは「国家の責務」にほかならない。国家は国民を守るためにあるからである。

 「手紙」が悲痛な訴えを始めた平成29年は、北朝鮮がさまざまな弾道ミサイルの発射を続け、挑発をエスカレートさせていたときでもある。それなのに国会がこの間、騒いできたのは、拉致でもミサイルでもなく森友・加計学園問題であり、あるいは「桜を見る会」だった。

 それらの問題を論ずるなといっているのではない。国政の優先課題が見失われているといっている。国家は国民を守るためにあるという原則をわきまえていれば、拉致問題は日本が解決すべき最優先課題の一つにほかならない。ところが国会は拉致被害者を救出するという「当たり前になされるべき国家の働き」をなさずに「放置」したまま、その他の問題を声高に騒いできたのである。

 以下、「手紙」から離れる。国家が国民を守れない、しかもそのことに国会も政府も危機意識はおろか問題意識も持てないでいるとすれば、それはほとんど恥の意識すらなくした戦後日本のなれの果て、と筆者には思える。この問題を真剣に考えている議員もいよう。しかし現実として全体の議論は低調でいまだに被害者を取り戻せていない。国家は何のためにあり国政は何をなすべきかという要の点が、国政の場からすっぽり抜け落ちてしまっているようである。

■拉致は安全保障問題

 この要の点の欠落はしかし、戦後という時代を通じてほぼそうなのだといわなければならない。戦後日本のありかたが国家として正常ではないのに、そのいびつな日本を自明のものとしてきてしまった。国家としての安全保障意識が希薄なのである。

 なぜかというとやはり占領下に米国が作った憲法の問題がある。憲法により日本は戦争を放棄し、戦力の保持を認めない。自衛権までは否定されていないという解釈で自衛隊を組織してはいる。しかしいまなお「専守防衛」が基本方針であり、矛に当たる攻撃は米国が担う。日本のなかには広大な在日米軍基地が存在する。

 だが国家は国民を守るという原則からすれば、これはおかしい。矛であろうが盾であろうが持つべきものを持って、国家は国民を守らなければならない。自国の安全のかなりの部分を米国という他国に委ねて自明としてきた戦後日本では、自国民は自国が守るというあたりまえのことがあたりまえではない。

 拉致問題でも米国を頼みとせざるを得ない。あらゆるルートを使って解決を図るべきなのは当然だが、それ以前に日本政府に、自国民は自国が守るという自覚があるか。拉致問題もまた国家の安全保障の問題にほかならないのに、この観点での議論も低調である。

 特定失踪者問題調査会代表であり予備自衛官でもある荒木和博氏は、予備自衛官になったころ現役自衛官やOBと話していて、拉致問題を自分たちの仕事だと捉えている人がいなくてショックだった、と述懐している。そしてこう述べる。

 「北朝鮮の工作員に自国の領土を侵害され、国民を奪われたというのは本来、軍人であれば自分の顔に泥を塗られたことになります。許せないという思いがあってしかるべきですが、驚くほどにあっけらかんとしています」(「自衛隊幻想」)

 「拉致問題を解決できなければ国家の恥」という「手紙」の言葉を、改めて重く受け止めたい。

 自衛隊員の意識の問題もあるかもしれませんが、それより多くの国民に「自国の領土は自国で守る、自国の民は自国で守る」という思考が、すっぽり抜け落ちているのは事実でしょう。

 憲法の問題、それに起因すると言ってもいい、自衛隊の専守防衛という行動の手かせ足かせの問題、米国任せの国家防衛という現実、それらを包括して見れば、日本の主権はどこにあるのか、と言うことに気づくはずです。

 でも気づかない。それは今が平和だと国民全体が夢を見ているからでしょう。確かに新型コロナ感染対策は重要ですし、それで傷ついた経済の立て直しは、待ったなしの課題です。多くの国民は自己の安全と安心のためにその政策を政府に求めます。

 しかし国家犯罪で家族を失っている拉致被害者家族にとっては、最大の課題はその帰国です。個人の自由や人権を高らかに謳う、野党や人権派の知識人は、この問題に対し非常に冷めています。拉致された人たちの人権を考えずに、日本で生活できている人の、反日外国人や、しかも犯罪者に対してまでも「人権、人権」と騒ぐ弁護士たちを見るたびに、強く怒りを覚えます。

 戦後間もない時代に、日本をこうして弱体化したアメリカに、今こうして守ってもらう日本という国は、それを「国家の恥」だと真剣に受け止めねばならないでしょう。その恥を取り去る第一歩は、主権を放棄している「憲法の改正」にあると思います。それなしに拉致被害者の奪還は無理なような気がします。

 だが憲法、特に9条の改正は至難の業。多くの国民が前向きではありません。つまり多くの国民にとって「拉致被害者の奪還」は他人事なのです。その最も有効な手段を認めないのですから。左派の人たちが拉致被害者に冷淡な理由がこのことからもよくわかります。

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2020年6月16日 (火)

メディアによる偏向報道、政府が後押しする韓国

0001p1_20200616121101  マスコミにおいては、事実に基づいた報道や、それに関する論評の公平・公正性が謳われて久しいけれども、各所にそのほころびと言うか逸脱が目立ちます。それは一般大衆の目にするテレビに限らず、所謂全国紙と言われる新聞においても、偏りがあるのが実態でしょう。

 かつての加計学園問題で、国会における参考人質問の際の、前川喜平元文科省事務次官と加戸守行元愛媛県知事の答弁の、テレビ各局の報道時間が、極端に森川氏に偏っていたことは周知の事実でしょう。又その背景に潜む獣医師会と文科省の間の、「岩盤規制」といえる「獣医学部の新設」を阻む強固なつながりや、石破4条件による新設への足枷にも殆ど触れていません。これは朝日などの左派系新聞も同様です。

 このように自身の論調に都合の良い部分を強調し、不都合な部分は「報道しない自由」を活用して隠ぺいする。これがテレビや新聞などのメディア報道の実態です。問題なのは多くの視聴者や購読者がそれに気づいていないことでしょう。

 今回の全米を揺るがしている、黒人差別の反対デモの報道でも、暴動の部分にフォーカスし、静かなデモ風景は付け足しのような報道が多いのですが、デモの殆どは静かなデモです。これを見た日本人の多くは、米国ではあちらこちらで暴動が起こっていると思い、またそれを取り締まる警官の催涙弾や暴行に近い取り締まりのシーンに目を奪われてしまいます。

 これを整理した形で、「多くのデモは法律に従って静かにおこなわれているが、一部のデモ参加者(実際は何らかの活動家かもしれません)が破壊や略奪などの暴動を起こしている。その暴動の取り締まりのため多くの警察官が出動している。一部制止を聞かない暴徒に対し催涙弾の発砲や逮捕行為を行っている。」と報じれば、公平、公正な報道となるでしょう。

 しかし報道する側はよりセンセーショナルな形になるよう編集しますし、見る側もお茶の間でアクションシーンを見るような期待感を持つと判断し、どうしても破壊や略奪シーンを中心に据えたり、警官の暴行シーンを取り上げたりするようです。

 ですから視聴者や購読者は異なるメディアに目を通し、何が真実に近い報道か、を見極める必要がありますが、一般の人にはなかなか難しい。そこにメディアによる「洗脳」の芽が生まれてくるのだと思います。

 このメディアによる「ある意志」の入った編集と同様な偏りが、国レベルでもあります。その第一は前々回とその前に取り上げた「フェイクヒストリー」、「歴史捏造」だと思います。直近の例で、日本の「産業遺産情報センター」の展示内容の中で「軍艦島」の展示に関し、韓国メディアが以下のように報じました。タイトルは『「歴史的事実を完全に歪曲」韓国政府が抗議 産業遺産情報センターの公開』(産経ニュース 6/15)です。

 世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」に関する「産業遺産情報センター」が公開されたことについて、韓国外務省報道官は15日、「施設の展示に日本が約束した後続措置が全くなされていないことに強く抗議する。歴史的事実を完全に歪曲(わいきょく)した内容が含まれ、甚だしく遺憾である」との批判声明を発表した。

 また同省の李泰鎬(イ・テホ)第2次官は同日、冨田浩司・駐韓日本大使を呼び抗議した。

 韓国では通称「軍艦島」(長崎県の端島炭坑)の展示への反発が強く、展示に「強制労働をさせられた朝鮮半島出身者の被害が明確に説明されておらず、遺産登録時の約束違反だ」との批判が政府やメディアの間で相次いでいる。

 韓国メディアは「最悪の韓日関係を一層危うくする悪材料になり得る」(朝鮮日報)などとし、「強制労働を否定する内容」「歴史歪曲」と批判報道を展開した。

 「歴史歪曲」と言い切ったメディアもあるようですが、本当に歴史を詳細に研究、精査した結果なのでしょうか。そうでないとすればそのメディアの「ある意志を持った主張」にすぎません。これに対し日本側は公開に当たって次のように説明しています。タイトルは『「産業遺産情報センター」一般公開 韓国の主張に反論』(産経新聞 6/15)です。

Thumb12198695328domestic  政府は15日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の全体像を紹介する「産業遺産情報センター」を一般公開した。日本を経済大国に押し上げる基礎となった19世紀半ば以降の重工業発展の軌跡を写真や映像で解説する。先の大戦中の朝鮮半島出身者の暮らしぶりについての証言も展示し、韓国側が端島(はしま)炭坑(長崎市、通称・軍艦島)を「地獄島」と表現し、朝鮮人徴用工が虐待されたとする主張とは異なる当時の実態を伝える。

 展示は総務省第2庁舎別館内(東京都新宿区)に常設し、メイン展示は(1)(発展の初期となる)揺籃(ようらん)の時代(2)造船(3)製鉄・製鋼(4)石炭産業(5)産業国家へ-の5つで構成。洋式船機材の修理技術も持たない日本が、半世紀で長崎に大型船の築造施設を建設する過程など産業国家へと急成長する過程を写真や専門家インタビューなどで紹介する。世界遺産登録の経緯をまとめた映像も放映する。

 産業革命遺産をめぐっては、平成27年7月の世界文化遺産登録を前に、韓国側が軍艦島などで「(朝鮮半島出身者に対し)非人道的な強制労働が行われた」(朴槿恵(パク・クネ)大統領・当時)と反発。これに対し、日本政府は「(戦時中)意思に反して連れてこられ、厳しい環境で働かされた多くの朝鮮半島出身者がいた」と指摘する一方、「違法な強制労働があったことを認めるものではない」と説明。「(日本人を含む)犠牲者を記憶にとどめるために適切な措置を盛り込む」として同センター設置を表明した。

 展示はこうした経緯を踏まえ、徴用の根拠として朝鮮半島出身者にも適用される国民徴用令(昭和14年制定)や、朝鮮人労働者が戦後に日本から引き揚げる記録も公開した。また、同センターを運営する一般財団法人「産業遺産国民会議」のメンバーが4年以上にわたり、70人近い軍艦島や三池炭鉱(福岡)の元住民らに聞き取ったが、朝鮮半島出身者への虐待を示す痕跡は発見できなかったとしている。

 昭和22年に端島に移住し、同センターでガイドを務める中村陽一氏(82)は韓国側の主張について「朝鮮半島出身者も日本人も坑内に命をかけて入った。朝鮮半島出身者を虐待したとは誰に聞いても見たことないと話している。事実と違うことを言われても困る」と語った。

 この二つの記事を見比べれば、韓国と日本のどちらが一方的かよくわかります。本当に虐待があったなら、韓国側もその証拠を示すべきでしょう。日本は「徴用」は認めています。しかし韓国紙の論調から窺がえるのは「ほとんどの朝鮮人労働者が無理やり連行され、強制労働させられた」としたいのだと思います。「慰安婦」にしても「無理やり連行され、虐待を受けた。性奴隷だった」と何の証拠もないのに、未だに謝罪を求めています。

 韓国内ですでに「反日種族主義」が出版され、その続編もベストセラーになっているように、一部ですが真の歴史に向き合う人たちもいます。しかし文政権を始め、まだまだ多くの韓国人は前回も取り上げたように、嘘で固めた自国の歴史を信じきっています。事実を公平・公正に捉え、歴史を正確に認識することが民主国家の基本だと思います。韓国はその基本も認めないのでしょうか。

 残念なことですがこのようにメディアの力は大きい。それを政府が後押しすればさらに国民全体を洗脳してしまう。そしてそのことがその国の国益を、知らず知らずに毀損している、そうだとしたら自らの手で自らを貶めていることになります。韓国は戦後75年経っても気が付かないのでしょうか。

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2020年6月15日 (月)

持続化給付金疑惑、その本当の背景は

News3999418_50  新型コロナウイルスの自粛要請を受け悪化した業績の穴を埋めるための、「持続化給付金」。支給の遅れや審査の不透明さなど問題が指摘されていますが、業務委託金の不正疑惑も持ち上がって、世間を揺るがせています。

 支給の遅れはひとり10万円の「特別定額給付金」にも及んでいます。どうもその問題の理由は同根のようですが、「持続化給付金」の疑惑問題は多くの要素が絡んでいるようです。その辺りの実態を政策コンサルタント原英史氏のコラムから紐解きます。タイトルは『「持続化給付金」疑惑、本当の「出口」はどこか? 今こそ20年来の「行革のやり残し」を解決せよ』(JBpress 6/13)で、以下に引用掲載します。

 持続化給付金が終盤国会の焦点のひとつだ。「幽霊法人」「トンネル会社」「中抜き」などに続き、11日発売の文春砲では「前田ハウス」なる「癒着」疑惑も出てきた。

 だが、「癒着」に関しては、記事をみる限り、不正や公務員倫理法違反は明らかでなく、文春砲にしては詰めが甘い。「中抜き」疑惑もよくわからない。役所の業務委託の場合、「〇億円渡すから適当にやって」ということはなく、事後的に何にお金をつかったかチェックする。報道や国会質問では、769億円の委託費を関係者で山分けしたかのような指摘もあるが、そうしたことは普通起きない。

 何か怪しいというだけの疑惑追及は、有害無益だ。事実無根の疑惑追及を昨年の国会でさんざん受けた経験上、強くそう思う。

 ただ、本件には問題がある。今回露呈した業務委託の構造は、不明瞭で理解しづらい。

・実質的には“電通コンソーシアム”として受託するのに、なぜサービスデザイン協議会なる団体が元請けになるのか。

・再委託・再々委託を多層的に行い過ぎていないか。結果として、役所のチェックが及ばなくなっていないか。

 こうした点は、さらに検証し、改善につなげるべきだ。

突出して少ない日本の公務員

 なぜこんな不明瞭な業務委託がなされたのか。問題の淵源としてまず、日本の公務員の数が極めて少ないことを認識しておく必要がある。雇用全体に占める公的部門(国、地方など)の比率は、OECD平均17.7%に対し、日本は5.9%(2017年)。先進諸国の中では突出して少ない。

「小泉内閣での民営化路線で、公務員の数が減ったから」などと誤解している人もいるが、これは違う。村松岐夫『日本の行政』(1994年)など、それ以前から長らく指摘されてきたことだった。

少ない公務員を支えてきた「外郭団体」

 なぜ少なかったかは諸説あるが、本題から外れるのでここでは触れない。ともかく日本では、少ない人数で公務を担ってきた。これを支えたのが「外郭団体」だ。伝統的には、役所にはそれぞれの部署に、所管の業界団体や特殊法人などの外郭団体があった。これらがいわば“下請け機関”の役割を果たしたので、役所そのものは少数でも仕事が回っていた。多くの場合、外郭団体には役所から天下ったOBがいて、役所との窓口役を務めていた。

「外郭団体」システムは、効率的行政を支えた半面、無駄や癒着の温床にもなっていた。負の面が問題となり、2000年前後から行政改革のターゲットになる。かつては各省庁のもとに大量の公益法人(社団法人、財団法人)がぶら下がり、役所と密接な関係を構築していたが、補助金や業務委託の必要性を厳しく見直して整理。さらに、新たな公益法人制度(2008年施行)で、各省庁との関係も断ち切られた。特殊法人改革や天下り規制などもなされた。

 こうして、かつての「役所と外郭団体の協業」システムは相当程度打ち壊された。代わりに、役割を求められたのが、競争入札に基づく「民間企業への委託」だ。だが、外郭団体をそのまま民間企業で置き換えようとしても、無理の生じることがある。例えば今回の事案では、「電通が直接受託すると、名義やキャッシュフローなどの面で支障が生じる(だから、協議会が元請けになった)」との話が出てきた。これを額面通りに受け取るかはともかく、こうした「支障」に便宜的に対応し、いつの間にか設けられていたのが、サービスデザイン協議会のような、いわば新種の「外郭団体もどき」だったのだ。

 こんな便宜的対応ではなく、正面から向き合おうとの議論がなかったわけではない。橋本龍太郎内閣のもとでの「行政改革会議最終報告」(1997年)では、中央省庁再編などとともに、「政策の企画立案機能と実施機能の分離」が掲げられていた。

 伝統的に役所では、政策構想を練り上げる「企画立案」と、できあがった政策を確実に執行する「実施」が同じ組織で連続的に担われてきた。結果として、「企画立案」ばかりに目が向き「実施」は軽視されるなどの問題が生じがちだった。そこで、「企画立案部門」と「実施部門」を分け、それぞれに最適な体制を構築しようとの方針が定められた。

 ところが、その後の実際の取組をみると、看板の架け替え程度にとどまることが多く、「実施部門」の本格整備は概して不十分なままだった(省によって濃淡もあるが、特に経産省は伝統的に「実施」が軽視されがちで、改善も不十分だった)。

 今回の疑惑は、こうした中途半端な行政改革の隙間から噴出したものだ。無駄や癒着を断ち切る「破壊的な行革」は進んだが、公務をしっかり担うための「建設的な行革」は不十分だった。前者は国民の関心も高く、政治の力がそそがれやすい。一方で、後者は地道で、多くの人の関心外のまま、惰性に阻まれてきた。結果として、不明瞭な仕組みが作られることになった。

「デジタル政府」化では公務員が少ないことをメリットにできる

 これを機に、20年来の課題である「実施部門」の整備に改めて取り組むべきだ。

 今回の補助金執行のような行政事務を担うため、正面から「準公的機関」の制度化を検討したらよいと思う。サービスデザイン協議会は「設立に経産省が関与した」との疑惑も取り沙汰された。真偽は知らないが、おそらく経産省としても、こうした協議会の存在が必要だったのだろう。それならば、「あくまで民間で設立した協議会」などと取り繕っていないで、堂々と役所が設立したらよい。その代わり、純粋な民間機関ではなく準公的機関と位置付け、それにふさわしいガバナンスの仕組み、再委託ルールなどをきちんと制度化すべきだ。

 行政改革会議最終報告から年月を経て、大きく変わったこともある。「デジタル政府」を支える技術の飛躍的進化とマイナンバー制度だ。かつては人海戦術でこなさなければならなかった事務の多くは、今や人手を介さず実施できるようになった。日本はこれまで「デジタル政府」で欧米諸国から出遅れてきた。

 だが、実はこれから大逆転の可能性も秘めている。「実施部門」で多くの人員を抱えてこなかったからこそ、抜本的な省力化を伴う、これからの本格的な「デジタル政府」には真っ先に移行できる可能性がある。

 コロナ後に向け、世界に先駆け新たな行政モデルを構築できるかどうか。「持続化給付金」疑惑の出口はここだ。

 日本の行政の問題点は、一つは原英央氏の言うように人員だけの省力化を成し遂げただけで、それを補完すべきITによる業務の効率化が極めて遅れていることです。更には原氏の指摘ではありませんが、政治家のために作成する資料が多すぎる、それも野党の要求する些末な質問への対応を伴うものが多い。恐らく県や市町村レベルでもそうではないでしょうか。

 その辺りは以前このブログでも取り上げた「日本の未来のために、官僚に本来の仕事を」「IT活用で給付金の申請と給付の手続きの簡素化を」で述べていますが、いずれにしろ無駄が多いうえにIT活用の遅れで効率化が図れていない、その副作用として業務の杜撰さが目立ち、それを隠そうと様々な追及に対してその場しのぎや、曖昧な対応しかできず、更に疑惑を募らせているのが実態でしょう。

 IT活用の一つの例として、今総務省で計画し始めた、マイナンバーを(一つの)個人口座に紐付けをしたり、事業者にも個人のマイナンバーと同様な仕組みを導入していけば、業務の簡素化と支給の迅速化が同時にできるのです。一部左界隈の人たちが騒いでいるプライバシー問題も、この導入によるメリットを数値化して提示すれば、国民の納得は得られると思いますね。

 私事ですが、定額給付金の申請をして2週間近くたっても口座に振り込まれない現実を見て、日本の行政事務手続きの緩慢さを身をもって体験しています。この状況何とかしなければ、と強く思います。

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2020年6月14日 (日)

日本は加害者、韓国は被害者という前提で「フェイクヒストリー」を描く韓国、日本も断固たる措置が必要だ

07040744_5d1d2fcc45d06  昨日このブログで「フェイクヒストリー」を取り上げましたが、日本に最も影響の大きい「フェイクヒストリー」、つまり歴史捏造の国と言えば、何といっても「韓国」でしょう。「日韓併合時代の歴史」、「伊藤博文暗殺事件の歴史」、「戦時慰安婦に関する歴史」、「旧朝鮮半島出身労働者(徴用工)の歴史」、「竹島領有に関わる歴史」、「軍艦島での朝鮮人労働者の歴史」等、改ざんされた歴史を上げればきりがありません。

 その目的は、表向きは日韓併合時代の国家主権を奪われた期間を、自国に不都合でない形に歴史を変え、少しでも過去の屈辱を果たそうという、民族の自尊心から発していると、好意的に捉えてもいい部分もありますが、実態は史実とは全く逆の、日本の「圧政」と「蛮行」、「収奪」を強調することによって、戦後の日韓のあらゆる外交交渉を有利にするための改ざん、と見ていいと思います。

 そしてその捏造歴史を幅広く国民に行き渡らせるため、小学生から一般人に至るまで徹底的に「反日」教育を重ね、その「日本」への「恨」を利用して、歴代政権の支持を保ってきました。そして今の文政権に至って最高レベルの支持獲得に利用されているのです。

 もちろん裏の目的はもう一つ、日本国内の「自虐史観」にどっぷりつかっている勢力をも利用しての、賠償請求交渉にあります。韓国は被害者、日本は加害者という単純でわかりやすい二元論を振りかざし、取れるだけ取ろうというのが韓国の戦略です。残念ながらその戦略に、今までの日本の政権はほんろうされ続けてきました。韓国の捏造歴史に強力に反論することなく。

 この韓国の歴史の捏造に言及したコラムをzakzakから以下に引用転載します。タイトルは『歴史の「書き換え」を図る韓国政府 日韓併合は「植民地」支配ではない、日本も断固たる措置が必要だ』(嘉悦大教授高橋洋一氏 6/13)です。

 韓国が日本の輸出管理強化について世界貿易機関(WTO)に提訴する手続きを再開すると明らかにした。そして、いわゆる元徴用工の訴訟でも、被告の日本企業の資産現金化を示唆している。

 いわゆる元徴用工問題は、韓国の国内問題であり、韓国政府が三権分立を理由として、裁判所の判決などについて不作為を続けているのが根本原因である。

 だが、三権分立を守りながらでも韓国政府にできることはある。日韓請求権協定の趣旨を生かすならば、韓国政府が日本企業に対する資産現金化の肩代わりをすればいい。これは、司法の判断を尊重しつつ行政府ができることだ。しかし、韓国政府は全く動かない。動かないことこそ、韓国政府が国際法を無視している証拠だといえる。

 なぜ韓国政府が動かないのか。それは、日韓併合時代を「植民地」と言い換え、歴史を書き換えようとしているからだといえる。

 史実をみると、1910年に日本と韓国は併合した。これを日本による韓国の「植民地化」ととらえる考え方があり、韓国や北朝鮮は政治的な意図でそう呼んでいる。残念ながら、日本の左派勢力もそうだ。

 筆者は、学生時代それほど歴史を勉強したわけでない。しかし、米国で英語の勉強を兼ね日本の歴史を学んだことがある。

 英語の文献では、日韓併合のことを「アネクセイション」(annexation)と表現する。これは「植民地化」を意味する「コロナイゼーション」(colonization)とは概念が異なる。

 前者は従属関係ではなく対等という意味合いであるが、後者には征服や略奪が伴っている。

 前述したように、日韓併合について、ほとんどの英語文献では「アネクセイション」と書かれている。韓国、台湾併合時代に、帝国大学がそれぞれ韓国と台湾に設立されていることからも、植民地支配ではなく併合であったことは明らかだろう。

 日韓請求権協定が現存しているのは韓国政府も否定できない。しかし、それを事実上無効にするために、司法判断といって放置している。その司法判断の根拠となるのは日韓併合ではなく植民地化だったので、日本のしたことは違法行為であって、請求権協定は事実上意味をなさないというものだ。

 安倍晋三首相が昨年12月の日韓首脳会談で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領に対し、韓国側の責任で解決策を示すよう直接求めたのは当然だ。

 韓国政府は、肩代わりという簡単なこともせずに、日本も解決策を示せというが、日本として歴史を書き換えたり、日韓請求権協定に反したりすることはできない。それらを実行しようとする韓国政府に対しては、韓国企業の日本にある資産の差し押さえも含めて断固たる措置を打ち出すことが必要ではないだろうか。

 それにしても、文政権下で韓国は中国への傾斜が続いている。民主主義の価値観もどこに行くのか。日韓問題でも迷走しており、このままの韓国だと極東アジアの安全保障も危うい。

 韓国内にも「反日種族主義」を出版した李栄薫氏や複数の著名人が、韓国の捏造された歴史について異を唱えています。また日本に帰化した作家で評論家の呉善花氏も、韓国の様々な歴史上の問題点をその著書の中で指摘しています。作家でブロガーのシンシアリー氏も同様です。実際に韓国での生活の中で体験をもとにしているこの人たちの記述には真実味があります。

 いずれにしても過去に主権を奪われた経験を持つ韓国の人たちが、その時代の日本に対し、ある程度反感を持つことは仕方ないことでしょう。しかしそれ以前に属国扱いされ続けてきた中国には、むしろ今でもひれ伏しているように見えるのは合点がいきません。

 そうです、はっきり言えるのは、中華である中国は小中華の彼らにとって今でも宗主国なのでしょう。それに引き換え日本は東夷、つまり野蛮な国なのです。その東夷に一時期でも主権を奪われた屈辱は、千年経っても消えないのでしょう。

 ですから、悪の国日本に植民地化され「圧政」と「収奪」を重ねられた。「慰安婦」を奴隷扱いされた、「労働者」を酷使し虐待された、極悪非道の国にされた被害者なのだからやむを得なかった、そういう一時期だったと歴史を変えなければ済まないのでしょう。今の文政権はまさにこうした思考に染まっている政権でしょう。

 高橋洋一氏の「民主主義の価値観もどこに行くのか」という疑問は、文政権のもとでは「すでになくなっている」ように思います。ひたすら独裁を目指しているのが現実ではないでしょうか。日本はそうした状況を前提に日韓関係を考える必要があると思います。

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2020年6月13日 (土)

中国、韓国だけではない「歴史捏造」で民衆洗脳が広がる世界

Eam92fiuwaaumey  戦後日本を貶めてきた「WGIP」による日本弱体化計画。そのもとになったのはGHQによる占領政策でしたが、占領が解除され主権が戻った後でも、「敗戦利得者」とその後継者たちによって脈々と受け継がれてきた、「日本は悪かった」という「東京裁判史観」そして「自虐史観」。今でも野党政治家、マスコミ関係者、ジャーナリスト、弁護士、大学教授、そしてタレントに至るまで、幅広く蔓延し、「戦後レジームからの脱却」を掲げた安倍政権を執拗に非難し続けています。

 そして隣国中国、韓国からなる「南京大虐殺」や「慰安婦強制連行」等の、捏造歴史に基づいた非難も受け続けてきました。こうした「捏造歴史」は日本周辺の諸国だけの問題ではなく、あのアメリカでも問題として議論が巻き起こっているようです。「正論」から以下に転用掲載します。タイトルは「フェイクヒストリー」にご用心』(麗澤大学准教授ジェイソン・モーガン氏 6/11)です。

 ≪都合よく「過去」でっちあげ≫

 フェイク(偽)ニュースが最近注目されるようになっているが、ずっと昔から、フェイクヒストリーがもっと大きな問題だ。あったことのない「過去」をでっち上げて国家の神話として政治家に利用されていた。

 例えば、ファシズム政権下のイタリアではローマ帝国の再生といった嘘の歴史が蔓延(まんえん)していた。旧ソ連の場合は、反対派の粛清などを行った共産党の歴史を捏造(ねつぞう)して血塗られた政治史を正当化しようとした。ナチスドイツは、「アーリア民族」を絶対視し、その根拠まで捏造して、いわばフェイクピープルをつくり上げた。

 東アジアにもある。中国は、世界中のフェイクヒストリーのチャンピオンといえる。王朝、天命が変わる度に、新しい王朝があらゆる問題を前の王朝のせいにすることが、繰り返された。司馬遷の『史記』のような歴史的価値の高い例外もあるのだが、中国では「歴史」が政治の手段の一つにすぎない。

 韓国も、中国に倣って自分なりのフェイクヒストリーをつくっている。日本版も刊行され注目された李栄薫元ソウル大教授編著の『反日種族主義』が紹介する通り、韓国での歴史教科書は捏造をばらまいているのが事実だ。独裁者を礼賛する北朝鮮のフェイクヒストリーはもっと酷(ひど)い。

 アメリカもフェイクヒストリーについて負けてはいないようだ。確かに、最近までのフェイク・アメリカン・ヒストリーは、かわいいところが多かった。例えば、ジョージ・ワシントン大統領が嘘をついたことがないといったものや、ベッツィー・ロスという女性が最初の星条旗を縫ったという穏やかな伝説にとどまる話だ。

 しかし、フェイクと認識されず、人々に偏った歴史観を植え付ける言説が横行していることを忘れてはならない。

 1980年にハワード・ジンという左翼の教授が『民衆のアメリカ史(A People’s History of the United States)』を出版した。「歴史」と題名についているが、本の中身は首をかしげることばかりだ。

 ≪偏った歴史観植え付けられ≫

 残念ながら、この本の影響力はいまだに大きい。教科書として大学でもよく使われていて、今日の世代の歴史観が、同著に形作られてしまった。

 歴史について聞かれると、米国の自称エリートは、この本の内容を鸚鵡(おうむ)返しのように話す。ハリウッドの女優、俳優、そしてワシントンDCの民主党政治家などは、いわゆる「アメリカン・ヒストリー」を語ろうとするときに、大体、ジン教授の「腹話術」をしているようだ。

 昨年、アメリカで大きく取り上げられ、話題になった「1619プロジェクト」がある。このプロジェクトは、ニューヨーク・タイムズが主催、目的は米国の歴史を根本的に書き直すことのようだ。

 400年前の1619年に、英国の植民地であるバージニアに、アフリカから連れられた数十人が乗った船が入港して、初めて奴隷がイギリス支配下の北アメリカに到着した。このエピソードによってアメリカの歴史を単純化しようとする。1619年から現在まで、アメリカン・ヒストリーは単なる人種差別の繰り返しにすぎないと強く主張する。

 独立宣言、合衆国憲法、法制度、そして医学や交通機関も、全てが人種差別に深く染められていて、400年の米国の歴史は、白人が黒人(と他の有色人)を迫害している物語にすぎない、と「1619プロジェクト」の人々は強調したいようだ。

 ≪実証研究でただす世界連携を≫

 アメリカの歴史を専門にする大学教授などの中には、これに反論する人もいるが、彼らは「レイシスト(人種差別主義者)だ」と逆に批判される。

 不思議なことに、フェイクヒストリーの方が世界で信じられていることが少なくない。事実による反論を怠れば、歴史をねじ曲げた嘘の宣伝が広がるのは慰安婦問題を例にしても分かる。

 日本は、実証研究をもとにしたリアルヒストリーにかじを切っている。慰安婦問題では暴力によって無理やり女性を強制連行したなどという嘘の証言が、現代史家の調査などで否定された。一面的に日本を悪く描く「自虐史観」を見直す動きも進められてきた。

 学校現場を支配していた日教組の力が和らぎ、昔の東大、京大などのリベラルやマルクス主義者の影響が弱くなって、健全な日本史が学校や大学で教えられるようになっている。

 まだ足りない面はあるが、日本のまともな歴史家の取り組みは世界の模範にもなると思う。

 歴史家以外の多くの人たちも実証的な研究の重要性を認識し、歴史をさまざまな角度から見る目を養いたい。

 フェイクヒストリーに基づいた国の人々は、決して幸せになれない。自分の過去を知らず、きちんと向き合えない民族は、危ういだろう。

 モーガン氏の述べている「民衆のアメリカ史」を「歴史について聞かれると、米国の自称エリートは、この本の内容を鸚鵡(おうむ)返しのように話す。ハリウッドの女優、俳優、そしてワシントンDCの民主党政治家などは、いわゆる「アメリカン・ヒストリー」を語ろうとするときに、大体、ジン教授の「腹話術」をしているようだ。」という部分は日本にもほぼ当てはまる現象と思いますね。

 「東京裁判」や「WGIP」に込められた「戦前の日本は悪いことをした、軍は独走し周辺国に多大な迷惑をかけた」「その周辺国にいつまでも謝罪を繰り返し、賠償を積み重ねなければならない」という史観を「鸚鵡(おうむ)返しのように話す」辺りはそっくりではないですか。しかも経験もしていない日本人が。(対戦国の米、英、蘭、仏、露が対象に入っていないのも変ですけれど)

 モーガン氏は後段で「日本のまともな歴史家の取り組みは世界の模範にもなると思う」と述べていますが、それとは逆に「日本の不埒な左界隈の人々が、まともな歴史家の取り組みの成果を、捻じ曲げ足をすくおうとしている」ことに気づいていないのかもしれません。そして「政府がその成果を対外的に全力を挙げて発信しようとはしていない」ことも。

 日本もひょっとして、モーガン氏の言う「フェイクヒストリーに基づいた国の人々は、決して幸せになれない。自分の過去を知らず、きちんと向き合えない民族は、危ういだろう」というリスクがあるのかもしれません。そうならないように祈りたいとは思いますが。

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2020年6月12日 (金)

横田めぐみさんの弟、拉致被害者の足を引っ張ってきた政治家やメディアに言及

Mca2006092211040p1  周知の通り今月5日に、拉致被害者横田めぐみさんの父、横田滋さんがご逝去されました。そして9日にはご遺族による記者会見が行われました。家族の一員を犯罪国家に拉致され、今もなおはっきりした奪還の見通しのない中でなくなった滋さん。そして同じく頑張ってこられたご家族の苦労の日々、そしてこれからも奪還に向けて努力を重ねなければならないご家族の思いが、ひしひしと伝わってきます。

 その会見の内容をSankeiBizから引用転載します。タイトルは『横田滋さん死去で家族会見(上)「何もしてない方が、政権批判するのは卑怯だ」』です。

「北朝鮮が憎くてならない」

 東京・永田町の議員会館で9日行われた、北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(55)=拉致当時(13)=の父で5日に87歳で亡くなった拉致被害者家族会初代代表の横田滋さんの遺族による記者会見。妻の早紀江さん(84)、滋さんの双子の息子、拓也さん(51)と哲也さん(51)が出席し、思いを語った。記者会見の主なやりとりは次の通り。

早紀江さん 皆さま、こんにちは。この度、主人の滋がだんだん衰弱いたしまして、5日に永眠しました。長い闘病生活でしたけれども、本当にいつも穏やかで苦しいとか痛いとか何もそういうことずっと言わないで、いつも笑顔で生きていましたけど、段々衰弱して息を引き取りました。

 拉致されている人たちのことをいつも思って、私たち本当に二人三脚で本当に頑張ってきましたけども、やっぱり段々年をとって、互いに体のいろんなところに不具合が出てきております。私もそうですけども、たくさんの親御さんたちがもうとっくにいらっしゃらなくなったり、まだこれからも衰弱されていかれるんじゃないかと、いつも心配しております。

 どうしてもなかなか(北朝鮮の)国柄が国柄なので、本当に難しい問題だなとつくづく思わされております。(報道各社に対し)長い間、いつも報道していただいて、めぐみたちを助けるために、献身的に私たち全員のことを被害者のことを家族のことを報道し続けていただいた長い年月に対して、心から感謝いたしております。

 滋も皆さま(報道各社)と仲良くさせていただいて、いつも穏やかに暮らすことができたこと、たくさんのこちらの先生方や救う会の指導力も素晴らしかったし、何も思い残すことがないほど全身全霊打ち込んで、頑張ったと思っています。本当に安らかに、静かないい顔で天国に引き上げられましたことを私は良かったなと思っています。これまで長いご支援いただきましたこと、感謝申し上げます。ありがとうございました。

拓也さん 私の姉はもう承知の通り、1977年に拉致をされて。両親は当時、何の手がかりもない中で、25年間、姉のめぐみを探し続けました。しかしながら何の安否の情報を得ることなく、苦しい中を走り続けてきた25年間でした。

 そして、2002年の日朝首脳会談があってから初めて姉の行方が北朝鮮にいるということがわかり、そして犯罪を北朝鮮が犯したということを、われわれ、国際社会、日本の国民、世論が知ることになり、北朝鮮っていう具体例が出てきたことによって、早期にこの問題が解決するんではないかという淡い期待を持ったのも事実です。

 そして両親は、その淡い期待を現実のものにするために18年間、戦い続けてきたわけですが、残念ながら父、滋は他界してしまいました。父は、めぐみの写真を撮ることがとても大好きでしたから、報道でもその過去の写真を使っていただくことが多いわけですが、本当によく言われるように、目の中に入れても痛くない、それほどかわいがっていた姉とですね、どれだけ会いたかっただろうと思うと、本当に悔しくて悔しくて仕方がありません。

 そして2002年の日朝首脳会談後に父が泣いていた姿を見て、そして今回、父が他界したことを受けて、私個人は本当に北朝鮮が憎くてなりません。許すことができない。どうしてこれほどひどい人権侵害を平気で行い続けることができるのかと不思議でなりません。国際社会がもっと北朝鮮に強い制裁を科して、この問題解決を図ることを期待したいと思います。

 そして、私たち横田家、両親をですね、本当にずっと長い間そばにいて、支援してくださった安倍(晋三)総理、本当に無念だとおっしゃっていただいてます。私たちはこれからも安倍総理とともに、この問題解決を図っていきたいと思っております。

そして、国会においては、与党野党の壁なくですね、この問題解決のためにもっと時間を割いて、具体的かつ迅速に解決のために行動してほしいと思いますし、そしてマスコミの皆さま方におかれましても、イデオロギーに関係なく、この問題をわがこととして、もっと取り上げてほしいと思っています。自分の子供ならどうしなきゃいけないかということを問い続けてほしいと思っています。

 そして今回、父が他界したことが、とても悔やまれてなりませんが、本当に全国1400回にも及ぶ講演会や集会に行って、現地で温かく見守ってくださった方々、1340万筆以上の署名をしてくださった皆さま方、そして、議連の先生方、救う会の先生方、そして、とりわけ同じマンションの支援してくださった皆さま、病院の皆さま方、教会の皆さま方、本当に、改めて心からお礼申し上げます。ありがとうございます。

哲也さん 父は2年2カ月ほど前に地元の母が住んでいる家の近くの病院に入院をしましたが、かなり長期間におよび入院していたことになります。そこでは、主治医の先生であり、看護師さんであり、さまざまな医療関係者が治療してくださり、介護、献身的にしていただきましたことを、本当にこの場をお借りして御礼申し上げたいと思います。

 また、父が亡くなって以降、教会に遺体を運ばせていただきまして、月曜日に葬儀を実施したわけでありますけども、牧師の先生には本当に大変お世話になったことをこの場で御礼申し上げたいと思います。本当にここに来るまでに父であり、ここにいるわれわれもそうですけれども、さまざまな方々にお世話になっていることが、結果として、拉致問題が解決しないまんま、父が他界するものだったことは、父であり、私たち家族であり、そして日本国民が非常に憤りを感じ、無念を抱いていることだと思いますけども、父が果たせなかったその思い、遺志を私たちが受け継いで結果を出すこと、墓前で帰ってきたよと報告することこそが、残された者の使命だと思っております。

 北朝鮮の今のリーダーの金正恩の前のリーダー、金正日が亡くなったのが2011年、その後に金正恩がリーダーとして就いたわけでありますけれども。その時、金正恩が前の政権の悪行を否定して生まれ変わっていれば、国際社会に復帰ができ、資金や物資がどんどん流入して、国民も豊かになり、そして拉致問題が解決していれば、被害者家族なんかも幸せになれた全てがウィンウィンの関係になれたにもかかわらず、彼らはそれをやらなかった。本当に愚かなリーダーだと思います。

 また、一番悪いのは北朝鮮であることは間違いないわけですが、この拉致問題が解決しないことに対して、あるやはりジャーナリストやメディアの方々が、安倍総理は何をやっているんだというようなことをおっしゃる方もいます。

 北朝鮮問題が一丁目一番地で考えていたのに、何も動いていないじゃないかというような発言を、ここ2~3日のメディアを私も見て耳にしておりますけれども、安倍政権が問題なんではなくて、40年以上も何もしてこなかった政治家や、「北朝鮮なんて拉致なんかしてるはずないでしょ」と言ってきたメディアがあったから、ここまで安倍総理、安倍政権が苦しんでいるんです。

 安倍総理、安倍政権は動いてやってくださっています。なので、何もやってない方が、政権批判するのは卑怯(ひきょう)だと思います。拉致問題に協力して、さまざまな角度で協力して動いてきた方がおっしゃるならまだわかりますが、ちょっと的を射ていない発言をするのは、これからやめてほしいと思っております。

 拉致被害者家族は高齢者がいるのが事実ですし、(家族会の)飯塚(繁雄)代表もかなりのお年で健康も芳しくないわけでありますが、本当にこれ以上ですね、同じようなことが起こらないうちに、国会、政権におきましては、具体的な成果を出していただきたいと思っておりますし、本当に、この国内に敵も味方もないはずです。

 日本対北朝鮮、加害者対被害者の構図しかないわけなので、本当にぜひこれからもご協力をいただきながら、解決をしていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 会見後半の哲也さんの発言『北朝鮮問題が一丁目一番地で考えていたのに、何も動いていないじゃないかというような発言を、ここ2~3日のメディアを私も見て耳にしておりますけれども、安倍政権が問題なんではなくて、40年以上も何もしてこなかった政治家や、「北朝鮮なんて拉致なんかしてるはずないでしょ」と言ってきたメディアがあったから、ここまで安倍総理、安倍政権が苦しんでいるんです。

 安倍総理、安倍政権は動いてやってくださっています。なので、何もやってない方が、政権批判するのは卑怯(ひきょう)だと思います。拉致問題に協力して、さまざまな角度で協力して動いてきた方がおっしゃるならまだわかりますが、ちょっと的を射ていない発言をするのは、これからやめてほしいと思っております。』という部分を正確に伝えたメディアは産経新聞やABEMA TIMESなど一部のメディアだけだと言うことのようです。

 つまり多くの政治家や多くのメディアはこの拉致問題は他人事なのです。そして哲也さんが言うように、かつての社会党は幹部だった土井たか子氏が北朝鮮による拉致を「拉致はない」と明言し否定していました。そして哲也さんの言う通り、何もしていない人たちがこの機会を利用して、またぞろ政権批判の道具にしようとしているのです。

 どんなに与野党一体となっても、また国民世論が一体となっても、それでも国交のない犯罪国家から拉致被害者を奪還するのは困難です。ましてや日本人を救うために組織された自衛隊は、海外での救助活動には手枷足枷がはめられ身動きが取れません。今のようにそれは政権の仕事だと、他人事のようにふるまう政治家やメディアが足を引っ張れば、ほとんど絶望的に不可能となってしまうでしょう。つまり拉致被害の解決を邪魔して来たのは彼らでしょうね。

 数日前ラジオで辛坊治郎氏が、かつて拉致被害者帰国のため訪朝した小泉首相の動静を、ライブ特集を組んでいたTBSの出演者たちが、「北朝鮮が拉致を認めるはずがない」と言って盛り上がっていた矢先、拉致を認めて5人帰国という速報が入った瞬間、全員ずっこけたという話をしていましたが、知識人と言われる左翼の片棒を担ぐ人たちはそんな程度でしか、この国家的犯罪を考えていなかったのです。

 つくづく同じ日本人でありながら、日本人の拉致を拉致と思わない、こんなに考え方が違うグループがいるのだろうと不思議に思います。日本人から「愛国心」を奪い「同胞愛」を奪い、それを主張し日本を大切に思う人たちを誹謗中傷する人たちを大量に作った、戦後間もなくの「魔の時代」というものが、今日まで影響力を保っているこの日本。本当になぜなのか、何とかできないのか、と思います。

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2020年6月11日 (木)

中国に立ち向かう台湾、果たして日本は?

Img_553bd54ee62df297687bf43bd3e121d23422  中国の国家安全法香港適用による、事実上の一国二制度破棄の余波は、当然台湾にもおよび、台湾国内では野党も含めての中国非難という、前代未聞の状況が発生しています。

 こうした中、中国の海砂採取船を台湾の巡視船が拿捕するという案件が発生しました。日本の巡視船が自ら衝突を企てた中国漁船を拿捕し、船長を逮捕した事件(後の中国における大規模な反日デモのきっかけとなった事件)がありましたが、この海砂採取船は特に衝突を企てたのではないようです。

 以下に軍事社会学者北村淳氏によるコラム「中国の違法な海砂採取船、ついに台湾に拿捕される (副題):中国に立ち向かう台湾、あやふやな安倍政権」(JBpress 6/11)を引用掲載します。

 南シナ海、台湾周辺、そして東シナ海における米中の軍事的緊張が高まっている。アメリカ海軍も、定例業務化してしまった南シナ海でのFONOP(公海航行自由原則維持のための作戦)に加えて、軍艦の台湾海峡通航など中国に対する軍事的牽制姿勢をより強化している。

 天安門事件発生日と同じ6月4日には、先月に引き続いてアメリカ太平洋艦隊所属のミサイル駆逐艦ラッセルが台湾海峡を通航し、香港国家安全法制定に対する抗議、それに「台湾に手を出すな」という意思表示を行った。

 そしてラッセルが台湾海峡を通過している頃、台湾海峡南部の台湾浅堆では、台湾沿岸警備隊巡視船が中国浚渫船を拿捕して乗組員を高雄に連行するという事件が発生した。

Img_0eddf681f65139c4f3cc9dd0a6a939381613 違法な海砂採取、環境破壊も深刻

 トランプ政権による台湾支持の動きの強化にともなって、台湾海峡では台湾、中国、米国の間での軍事的緊張が加速度的に高まっている。さらに、台湾では台湾の排他的経済水域内に位置する台湾浅堆での中国浚渫船による違法な海砂採取も問題となっていた。

 中国本土沿岸域では海砂の採取が禁止されている。そのため大型(27000トン以上)の海砂運搬船を伴った中国浚渫船が、広大な浅海域である台湾浅堆で、海砂採取作業を実施(もちろん違法に)している。

 中国浚渫船が出没している海域は台湾と中国の中間線の台湾側であり、台湾の排他的経済水域内である。したがって、台湾政府の許可がなければ何人といえども海砂採取にかかわらず、いかなる経済活動も実施することはできない。しかし中国船は、これまで数年間にわたって毎日10万トンにものぼる海砂を採取し続けていると言われている。

 海砂を違法に採取しているだけではない。中国海砂採取船団は漁業資源の破壊という問題も引き起こしている。台湾浅堆は古来より澎湖諸島の漁民にとって豊富な漁場となっており、とりわけ澎湖イカとサワラの主要な産卵地そして生息地となっている。そのように台湾漁民にとって貴重な漁業資源が、中国浚渫船による大量の海砂採取作業によって、大きな被害を受けているのだ。このような状況が続くと、漁業資源が枯渇するだけでなく、台湾浅堆の自然環境も壊滅的状態に陥ってしまうと、中華民国自然生態保育協会(SWAN)では危惧している。

 SWANの調査では、台湾浅堆には643種類もの魚に10種類の珊瑚が生息している。ところが、このような生物学的にも貴重な海域で、大規模な海砂採取が続けられれば、貴重な自然環境が失われるのは自明の理である。それに加えてSWANは、台湾浅堆の調査中に、中国トロール漁船が廃棄した巨大な漁網を数多く発見している。

 まさに、台湾浅堆の漁業資源と自然環境は中国によって荒らされ放題なうえ、危機的状況に陥りつつあった。そこで2019年より、台湾沿岸警備隊が中国採取船団に対する本格的な取り締まりを開始した。だが中国側は盗掘の機会を狙って採取船団を送り込み、あるいは船名の隠蔽や改竄を行って海砂採取を続けており、台湾当局による取り締まりは難航している。

反撃に出た台湾

 先週、6月4日、2隻の海軍フリゲートと共に台湾浅堆海域に出動した台湾沿岸警備隊の巡視船「高雄」(3000トン)と巡視艇「澎湖」は、違法操業中の中国大型浚渫船(7539トン)を拿捕し、中国船の船長以下乗組員10名を高雄の興達港に連行した。

 今後も、台湾側による中国海砂採取船団の取り締まりは強化されるものと思われる。自然環境破壊や漁業資源の保護はもちろんのこと、なんといっても自国の排他的経済水域内での中国側の違法行為に目を背け続けることは、台湾の主権を自ら軽んずることを意味するからだ。

 台湾海峡を挟んで2000発以上の各種弾道ミサイルと数千発の各種巡航ミサイルを撃ち込む能力を保持した中国軍と常時対峙している台湾は、アメリカによる軍事的支援を少しは期待できるとはいうものの、可能な限り自らの力で自らの主権を守り抜こうとする努力を続けている。

頼りない日本

 台湾にとって、最悪の事態に際してはアメリカ同様に頼りにしたいと期待を抱いていたのが日本である。何といっても、台湾が中国の手に落ちた場合には、日本の安全保障は危殆に瀕する以上、日本が台湾の安全保障に敏感であるのは当然、と台湾側では考えているからだ。

 台湾が中国に組み込まれると、南シナ海を通過して日本にもたらされる原油や天然ガスは全て台湾沿海を通航せねばならないため、中国は容易に遮断することができてしまう。また、中国軍が台湾を強力な軍事拠点化することにより、先島諸島から沖縄にかけての空域と海域は中国軍の優勢が確定してしまう。そのような軍事状況となった場合、もはや米軍にとって沖縄は安住の地ではなくなり、沖縄の米軍戦力を大増強するか? 沖縄からグアムに後退するか? という選択に迫られることになる。

 いずれにせよ、台湾の安全保障と日本の安全保障が一蓮托生の関係にあることは事実だ。それにもかかわらず、近頃の安倍政権による台湾周辺状況や香港国家安全法に対する無関心的姿勢は、あたかも中国習近平政権に気を遣っているかのごとき印象を国際社会に刷り込む役割を果たしており、台湾はもとより同盟国アメリカの失望を招き信頼を大きく失ってしまっているのである。

 コラム後段の日本の姿勢については言うまでもなく、「尖閣諸島の中国海警局の公船による威嚇航行になすすべもなく遺憾砲しか打てない」、また「不法占拠された竹島への韓国議員の上陸や韓国軍の軍事訓練に対しても、これまた遺憾砲しか打てない」状況から、推して知るべし、でしょう。

 習近平政権への気遣いもあるでしょうし、善隣外交という外務省の姿勢もあるでしょうが、それより根本的には尖閣や竹島の例からもわかるように、軍事力を背景に持てないための「弱腰・腰砕け」外交のなせる業としか言えないと思います。

 あの民間の経済力も技術力も最低レベルの北朝鮮が、アメリカにも中国にも、そしてロシアにも「偉そうに」対応できているのも、ひとえに核を伴う軍事力(真の中身は不明ですが)があるからでしょう。

 軍事力の背景がなくとも、フィリピンのドテルテ大統領のような「強い発言力」をもった人も中にはいますが、とりわけ今の日本には剛腕と言われる人は少ない。またそういう人を「良し」としない国民が多くいます。だが昔からこうだったのではない。戦後の「GHQ憲法」「自虐史観」がそうさせてしまったのでしょう。

 ノーベル賞に代表される科学技術の分野にしても、オリンピックに代表されるスポーツの世界においても、「一番」だとか「強い」ということは国を挙げての称賛に値します。軍事力(軍に抵抗がある人には防衛力)も強いことに越したことはない、なぜそう考えないのでしょうか。やはり「自虐史観」の洗脳効果でしょうね。

 何度も申し上げますが、戦後75年経った今、もう「自虐」は止めて、独裁国家から民主国家を守る砦の役割の一つを担う、そういう日本になってもいい時期だと思います。そのために9条を改正して、強い防衛力を持った国に変えていきたいものです。

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2020年6月10日 (水)

大村知事のリコールに賛同する河村市長が語る、知事の罪と反日2大新聞の呆れた論調

Photo_20200610113801  今愛知県は大村秀章知事のリコール問題で、リコール賛成派と反対派が互いに舌戦を繰り広げています。これは例の「あいちトリエンナーレ 表現の不自由展・その後」の開催に関し、大村知事のとった対応への強烈な批判を込めた行動です。

 リコール運動の仕掛け人ともいえる美容外科「高須クリニック」院長の高須克弥氏が、6月2日記者会見を開きました。その様子を毎日新聞の記事から引用します。タイトルは『高須氏が大村・愛知知事リコール運動へ 「不自由展に税金、許せない」』(6/02)です。

 美容外科「高須クリニック」院長の高須克弥氏は2日、名古屋市内で記者会見し、2019年に愛知県内で開催された国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画展を巡る対応に問題があったとして、芸術祭実行委員会会長を務める同県の大村秀章知事のリコール(解職請求)運動を始めると発表した。

 高須氏は会見で、芸術祭の企画展「表現の不自由展・その後」で昭和天皇の肖像をモチーフにした作品などが展示されたことを批判。「天皇の写真を燃やしたり英霊を辱めたりするような作品に、税金を使うということが一番許せない」と訴えた。8月上旬には署名活動を始めたいとしている。県選挙管理委員会によると、大村知事のリコールには、6月1日時点の有権者数から試算すると86万人超の署名が必要となる。

 企画展を巡っては、名古屋市の河村たかし市長も大村知事を批判。芸術祭への市の未払い分の負担金約3300万円の支払いを拒否しており、芸術祭実行委員会が市を提訴する事態に発展している。河村市長はリコール運動について「ありがたい。訴えられている名古屋市民の名誉、税金を守るため応援、協力する。自分のツイッターで協力を呼びかける」と話した。

 一方、大村知事は「(高須氏の)話が正確に分からないので、コメントはない」としている

 この運動に支援を表明した河村たかし名古屋市長は、夕刊フジのインタビューに応じて以下のように述べています。タイトルは『河村たかし名古屋市長に単独インタビュー! 愛知・大村知事リコール運動に“助太刀”の真意と戦略は… 「高須氏を応援する。街頭演説も」』(zakzak 6/07)です。

 名古屋市の河村たかし市長が、夕刊フジの単独インタビューに応じた。美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長が、地元・愛知県の大村秀章知事の解職請求(リコール)運動を始めると発表したことを受け、即座に応援を表明したのだ。名古屋市長と愛知県知事のバトル勃発。前代未聞といえる、助太刀の真意と戦略を聞いた。

 「高須氏の、私利私欲のない行動に突き動かされた」「名古屋市民や日本国民の税金や名誉を守るために応援する」

 河村氏はこう語った。

 高須氏はリコールの理由として、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の実行委員会会長としての大村知事への不信感などを挙げた。芸術祭の企画展では、昭和天皇の写真をバーナーで焼き、その灰を足で踏み付けるような映像作品などが公開された。

 実行委員会会長代行だった河村氏は、そうした作品が公共施設で、税金を投入して公開されることを知らず、公開後に強く抗議した。全国から批判が寄せられて企画展は一時は公開中止となったが、大村知事は「表現の自由」を盾に再公開を認めたのである。

 河村氏は「表現の自由にも限度がある。皇室を敬う、多くの人々の心情はどうなるのか。税金投入が許されるのか。公開の見直しを求めても、大村知事は独裁的で話し合いのテーブルにもつかなかった」と怒りをあらわにした。

 芸術祭をめぐり、名古屋市が負担金の一部(約3400万円)の支払いを「留保」していたところ、大村知事が会長を務める実行委員会は先月、名古屋市を提訴した。

 河村氏は「市が訴えられるのは、市民が訴えられるのと同じ。この問題では、多くのメディアが真実を伝えていない。アンフェアだ。高須氏のリコール運動を応援する。街頭演説もどんどんやる」と語った。

 実は、河村氏はリコールを主導した経験がある。

 2009年の市長選で「市民税10%減税」を公約して初当選したが、名古屋市議会が拒否し続けたのだ。河村氏は現職市長としてリコールを進め、11年の住民投票で市議会解散が確定した。

 大村知事へのリコールに向けた署名運動は8月にも始まるとされる。

 河村氏は「まずは、署名活動を担うボランティアの『受任者』集めが重要だ。名古屋市議会のケースでは、市の100万世帯全戸にお願いの紙を配り、4万人の『受任者』が集まった。今回は、高須氏の周辺に、作家の百田尚樹氏といったスーパー応援団が何人もいて心強い。私も自分のツイッターなどで受任者を集め、署名も呼びかけたい」と語った。

 一方、大村知事は2日の記者会見で「(リコールへの)コメントしない。一般論として法に触れない活動は自由だが、事実に基づけなければ誹謗(ひぼう)中傷になる」と指摘している。

 このブログでも以前、この「あいちトリエンナーレ」の蛮行を何度か紹介してきましたが、10か月ほど経った今、再びこの問題が取り上げられるのは、天皇への冒涜という、日本人に対して最も忌まわしい内容が含まれていることにあり、根が深いものがそこにあるからです。

 しかしながら開催当時この「あいちトリエンナーレ」を支援する朝日と中日の新聞2社がありました。その2社に異論を唱える河村市長が公開質問状を出しています。その内容が今月Hanadaプラスに掲載されましたので以下に引用転載します。タイトルは『【表現の不自由展問題】中日と朝日への公開質問状|河村たかし』(6/04)です。

1e7455ads  ピントのぼけた社説

 2019年10月24日、私はツイッターで中日新聞と朝日新聞へ送付した「抗議申入れ」(中日)、「見解書」(朝日)を公開しました。

 抗議したのは「表現の不自由展・その後」をめぐる問題で、私を名指しで攻撃した記事についてで、9月12日付で送付していたにもかかわらず、現時点(2019年11月15日)で2社から何の返答もないため、公開に踏み切りました。

 抗議した当該記事を紹介しましょう。一つは中日の社説「社会の自由への脅迫だ」(8月7日)で、私をこう批判しています。

〈河村たかし名古屋市長は「日本国民の心を踏みにじる」として少女像などの撤去を要請。菅義偉官房長官も、国の補助金交付について慎重に検討する考えを示した。これは、日本ペンクラブが声明で「憲法が禁じる『検閲』にもつながる」と厳しく批判したように、明らかな政治による圧力だ〉

 ピントがずれていると言わざるを得ません。私はなにも、展示物がけしからんから撤去しろと言っているわけではないのです。これは、月刊『Hanada』2019年12月号の門田隆将氏との対談でも言ったことですが、名古屋市主催の公共事業だからまずいと言っているだけで、作家に「日本人を侮辱するような作品はつくるな」などとは一度も言っていません。

 私は一応、名古屋市民の信託を得て市長をしています。市長の仕事は、市民の皆さんから預かった税金を適切に使うこと。そのために、税金を投入する際には最低限、公共性をチェックする必要があります。あいちトリエンナーレは名古屋市の主催。昭和天皇の肖像をバーナーで燃やし、足で踏みつける映像や少女像などの展示がある催しに税金を投入するのは、どう考えてもまずい。

 だから、私はそれらの展示物については撤去すべきだと言ったわけで、もしこれを「検閲」というのならば、公共性をチェックする県や市の議員、職員、みな検閲官ということになってしまう。中日は県議会、市議会などを「検閲だ」といって否定するのでしょうか。

高橋純子の“薄っぺらい”文章

 私からいわせれば、「検閲」しているのは中日をはじめとするマスコミのほうです。私は、抗議書を公開してから、記者会見で立て続けに中日、朝日の報道に抗議したことを話しているのですが、マスコミが「検閲」して、どこもそのことを報じてくれません。

 朝日の記事は、高橋純子編集委員のコラム「多事奏論」の「表現の自由 『権力なんかないよ(笑)』に震える」(2019年8月21日)と題する文章です。

〈無自覚でカジュアルな権力行使は、自覚的なそれよりある意味おそろしい……はい。同様のことは、名古屋でも。

彼はきしめんのように薄い男だった──とはおそらく誰も書いてないが、名古屋市の河村たかし市長は、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」で展示されていた少女像の撤去を求め、「日本人の心を踏みにじる」 「表現の自由は相手を傷つけないことが絶対(条件)」などと語ったという。この認識がいかに浅薄かはさんざん指摘されているので繰り返さないけれど(後略)〉

 正直、持って回ったような文章で、何が言いたいのかよくわからないコラムだったのですが、薄っぺらい男と中傷されて黙っているわけにはいきません。薄っぺらいのは高橋氏の文章のほうでしょう。

 コラムのなかでは、私の認識が「いかに浅薄かはさんざん指摘されている」と書いていますが、はたしてそうでしょうか。私への批判はいろいろ読んでいますが、耳の痛かったものは一つもありません。

 しかも高橋氏は、名古屋名物のきしめんをネガティブなものとして使っている。きしめんは薄いけれど噛めば味があり、名古屋市民のみならず、全国で親しまれている郷土料理。朝日に送付した「見解書」の末尾に、私はこう書きました。

〈なお、「きしめんのように薄い男」という表現は、名古屋の名物であるきしめんを宣伝していただき大変光栄であるが、きしめんは、薄いが幅があり、味も良いので、肯定的な表現として使っていただきたい〉

ありえない意見広告拒否

 中日、朝日の報道を見たときは、「はぁ、またか」と思いましたが、他の報道に比べ、あまりにひどいので、抗議するに至りました。朝日に抗議したのは初めてですが、中日とは過去二回、やりあっています。

 最初は、2012年、私が「南京事件というのはなかったんじゃないか」と発言して批判されたときです。「南京事件」否定発言に対するバッシングに疑問を持った有識者らが、中日に、南京事件について自由な議論を呼びかける意見広告を掲載しようとしました。

 中日は一度、許可したのですが、あとから「社論に合わない」と言い始め、掲載を拒否したのです。裁判で争ったのですが、東京地裁は有識者団体の申し立てを却下。

 「あくまで編集権の範囲内」というのが、その理由でした。もちろん、新聞社には編集権があって然るべきです。明らかに、悪意のある、ろくでもない広告であれば、拒否するのは当然だと思います。

 しかし、南京事件の一件は、「議論をしませんか」という意見広告で、そんなにひどい内容のものではありません。東海地区で最大の発行部数を誇る中日には、広告を載せる責務があるのではないか。

 アメリカのジャーナリストの友人に掲載拒否の話をしたら、「それだけ大きな影響力のある媒体なら、普通は載せなくちゃいけない。アメリカではありえないな」と言っていました。

 もう一つ、中日とやりあったのは、2018年の名古屋城の天守閣木造復元のときです。1945年の空襲によって天守閣が焼失。その後、市民の多大な寄附により、1959年に鉄骨鉄筋コンクリート造の天守閣を再建しました。

 しかし、再建から約60年が経過し、設備の老朽化や耐震性の確保などへの対応が必要になってきた。そこで、私は改修に伴い、木造だった本来の大天守を復元しようと決めました。

事実に反した中日の社説

 私が木造にこだわるのには理由がありました。復元には、木造建築の伝統技術が欠かせません。大規模な木造建築物の築造が減少し、職人技の消滅が危ぶまれるなか、天守閣の木造復元は伝統技術を次代へ継承する機会になります。

 人類には、先人がつくったものを次世代に伝える義務がある。名古屋城という四百年前の叡智の賜物を1000年後まで残すことは、いまを生きるわれわれの社会的使命でしょう。

 しかし、これが中日から大バッシングを受けた。

 中日は「名古屋城木造化 シンボルになり得るか」(2018年7月4日)と題する社説で、木造復元をこう批判しました。

〈市民の不戦平和への思いが詰まった現在のコンクリート製天守には、文化庁も言うように「本物」の価値がある。あえて「本物」を壊して造る──。その意味をいま一度、十分かみしめるべきだ〉

 中日は「市民の不戦平和への思いが詰まった」と、まるでコンクリート再建が民意だったかのように書いていますが、はたして本当なのか。私はしつこい性格なので、過去の名古屋城再建に関する報道を調べてみました。

 私が生まれた昭和23年、中日が名古屋城再建について地元市民へアンケートをとっており、その結果を見ると、なんとコンクリート派より木造派のほうが2割も多かった。

 これで「市民の思いが詰まっている」とは言えないでしょう。中日は自社の過去のアンケートを知らなかったのかどうかは定かではありませんが、右の社説は明らかに事実に反しているし、ミスリードです。

「社会の自由への脅迫」をしているのはどっちだ!

 話を中日と朝日への抗議に戻します。中日、朝日に問いたいのは、以下の3点です。

 ①陛下の写真をバーナーで焼いて足で踏みつぶす動画が展示されている事実を執筆前に知っていたのか。

 ② ①の展示内容が展示開始まで隠されていたことを知っていたか。

 ③このあいちトリエンナーレは、公共施設を使用しているだけではなく、愛知県名古屋市主催のいわば公金(税金)による公共事業であり、民間での展示会ではないことは知っていたか。

 もし知っていたのなら、堂々と「昭和天皇の作品は何でもないし、隠して出品したことも、市の主催であることも問題ない」と反論すればいい。

 ひどいのは、人を脅迫犯扱いしたり、薄っぺらい男と書いたりしておきながら、抗議書を送っても無視を決め込んでいることです。9月に送って、現時点で3カ月経っていますが、まったく音沙汰がない。人格攻撃をするだけして、抗議されたら無視というのは無責任極まりない。

 このまま返答がない場合、今度は座り込むことはできませんが(笑)、何らかの手立ては講じようと考えています。

 ジャーナリズムの基本は、事実を事実として伝えることですが、いまの新聞はまったくそれができていない。新聞は相互批判もしないし、不買運動にも遭いません。要は、ぬるま湯に浸かっているのです。

 だから私が記者会見やツイッターで、中日、朝日のことをいくら批判しても新聞社は報じない。読者を甘く見ているとしか思えません。そんな新聞が軽減税率の対象になっているのですから、許しがたいことです。

 社会の自由、表現の自由は、マスコミが事実を伝えて初めて担保されます。中日、朝日には、「社会の自由への脅迫」をしているのは、いったいどちらなのかを、きちんと自問していただきたい。

 この河村市長の公開質問状の内容に、今の新聞をはじめとするメディアの問題点が凝縮されています。「表現の自由」や「検閲の禁止」など自身に都合のいい解釈のみをして、反論は許さないし、決して掲載しない。

 そしてイデオロギー先行で、この展示会の内容に関しては「反天皇」「韓国贔屓」などの「WGIP」つまり「自虐史観」に立脚した論点から、反対どころか賛同に回っているのが透けて見えます。まさに反日新聞の証左です。

 半ば公的性格を持つこれらのメディアは、今や視聴者に対する反日洗脳媒体となっています。そして「表現の自由」を錦の御旗に、自身のシナリオに沿った記事のみ記載し、反対の見解は「報道しない自由」を使いまくる。

 しかしそうすることによるメリットは何なのでしょうか。反日の読者が多数を占めるとは思いません。あくまでも推測ですが、中国・朝鮮(韓国主体)による、「対日世論工作費」が潤沢に入ってくるのではないでしょうか。ですから購読者が増えずとも、一定の購読者を洗脳し続ければ、存在が可能となる。一度これらの新聞社の、会計の詳細をそれこそ「検閲」してもらいたいものです。そして廃刊にもっていくのが私の願いでもあります。

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2020年6月 9日 (火)

犬より軽い黒人の命、絶望的差別国家アメリカの現実

Images_20200607155201  昨日に続きアメリカの人種差別反対デモを取り上げます。今回は白人警官がなぜ黒人の容疑者に対し、射殺を含む高圧的な態度で臨めるのか、その背景となるアメリカの法制度等、裏側に切り込んだ記事を紹介します。JBpressに寄稿した在米ジャーナリスト岩田 太郎のコラム「犬より軽い黒人の命、絶望的差別国家アメリカの現実 丸腰黒人を殺した白人警官が必ず無罪になると言えるわけ」(6/03公開)です。

 米中西部ミネソタ州のミネアポリス市で5月25日、白人警官のデレク・ショービン容疑者(44)が、偽造の20ドル札(約2200円)使用の疑いで、2児の父親である黒人男性ジョージ・フロイド氏(享年46)を拘束した。その際に、フロイド氏は約9分間にわたり首を膝で地面に押さえつけられ、死亡した。彼は、首を圧迫される中で、「お巡りさん、息ができない」と訴えている。

 この様子を記録した動画がネット上に拡散したことで同市をはじめ全米各地では憤った黒人を中心に抗議の蜂起が発生し、一部では放火や略奪などが続いている。これにあわてた地元捜査当局は5月29日になってやっと、免職となったショービン容疑者を逮捕した。地元ヘネピン郡のフリーマン検事は、「捜査は通常9カ月から1年かかるため、今回の逮捕は異例の速さである」と強調した。しかし、怒りのデモは収まっていない。

 なぜなら、動画が公開された当初から、ショービン容疑者が丸腰で無抵抗のフロイド氏に対する殺人を意図したことは誰の目にも明らかであり、米保守派サイトの「ナショナル・レビュー」でさえ、「制圧の理由はフロイド氏の逃亡の恐れでも抵抗でもなかった。ただ殺すために首を圧迫した警官の逮捕に、なぜここまで時間がかかったのか」とする記事を掲載している。

Img_9eed9671ad7860662841c848ea0502a61195  フロイド氏が死の前に残した言葉「息ができない」は、米国黒人にとってあまりにも身近で切実な訴えだ。6人の子供の父親で、丸腰のエリック・ガーナー氏(享年43)は2014年7月17日に、白人警官ダニエル・パンタレオ氏(事件当時29)らに脱税たばこの販売を疑われ、その事実がなかったにもかかわらず締め上げられ、死亡した。ガーナー氏もまた、「息ができない、息ができない、息ができない」と繰り返し訴えている動画が残されている(次ページの写真)。

 これら2人の黒人男性の「息ができない」という叫びは、実際に首を絞められていなくても、多くの黒人が日常で感じ、体験する法制度や国のあり方の隠喩である。フロイド氏やガーナー氏に対する扱いに抗議する全米の黒人たちが、「息ができない」というプラカードを掲げていることからも、それがわかる。息ができない国や制度の下で暮らすとは、どういう体験なのか。その意味と背景を探ってみよう。

警察と一心同体の検察

 今回フロイド氏を死亡させたショービン容疑者には、「人命の尊さに著しく無頓着な心理状態で、意図せずに犯した第3級殺人(depraved heart murder)」の容疑がかけられており、有罪となれば最大25年の懲役刑だ。だが、おそらく、不起訴になるだろう。上手くいっても、犯罪を意味しない殺人(homicide)の罪にしか問われないだろう。

 なぜなら、有罪に持ち込むためには、「容疑者の頭の中に入って調べなければ証明できない」レベルの壁があり、過去の警察官の丸腰黒人に対する殺人のほとんど全てが不起訴に終わってきたからだ。

 事実、2014年7月にガーナー氏をして「息ができない」と言わしめ、彼を死に追いやった白人のパンタレオ氏は、同年12月に不起訴処分となった。また、米司法省は2019年7月に、連邦レベルでもパンタレオ氏を起訴しないことを発表している。

 加えて、ショービン容疑者は懲役最大40年の、「計画性はないが興奮状態で意図的に犯した第2級殺人(intentional murder that lacks premeditation)」や、終身刑の「計画性のある第1級殺人(premediated murder)」には相当しないと判断されている。この訴因決定の時点で、すでに「殺人不起訴」あるいは「殺人無罪」という結末のカタチは決したようなものだ。

 一般的に、捜査組織である警察と、警察から送られた案件を裁判所に送るか否かを決定する検察は、「互いに独立した存在である」との神話がある。だが実際には、警察の調書や仕事に強く依存する検察は警察に頭が上がらず、特に警察官の犯罪は容易には訴追しない。別組織とはいえ、同じ州政府や自治体内の「身内」であるからだ。癒着しており、「ズブズブの関係」と言ってもよいだろう。

 検察だけではない。一般市民から選ばれた陪審員で構成され、検察の起訴・不起訴の判断の可否を審理する大陪審も、検察の決定を覆すことはほとんどせず、「法の手続き」の正統性の仮面を与えるための形骸化した機関になっている。そのため、ここでも警官は守られている。米国では権力分立は画餅に過ぎない。

検視官も警察の身内

 たとえば、ミズーリ州ファーガソンで2014年8月、丸腰の黒人青年マイケル・ブラウン君(享年18)を射殺した白人警察官ダレン・ウイルソン氏(事件当時28)は、「ブラウン君がこちらに向かって突進してきて恐怖を覚えた」との証言のみで検察によって不起訴とされた。「証拠を徹底的に吟味した結果、犯罪があったとして起訴する理由が見当たらない」というのだ。

 さらに、「ブラウン君が手を挙げて(無抵抗であったにもかかわらず)撃たれた」との証言を行った証人たちには、些細な内容の矛盾でも犯罪者の取り調べのような詰問と追及が裁判所で行われる一方、ウィルソン氏に対しては、「身の危険を感じたのですね」と女性検事が優しく尋ね、「だから、射殺しなければならなかったのですね」と続けるなど、容疑者を起訴・有罪に持ち込む立場であるはずの検事が、容疑者の無実を立証する役目を演じていた。

 同州セントルイス郡大陪審は2017年11月に検察の不起訴判断を追認し、殺人罪での起訴を見送った。事件の本質は、「なぜ警察に、市民(特に黒人)を簡単に殺傷する権限が与えられているか」であるが、裁判の枠組みにおいて、それは大陪審が扱う問題ではない。

 争点が警察官の殺人の意図という、あまりにも証明が困難な一点に狭く設定されているため、大陪審を構成する市民が「起訴相当だ」と感じても、不起訴以外の評決を導き出せない仕組みなのだ。

 今回のミネソタ州におけるショービン容疑者によるフロイド氏の殺人容疑に関しても、同州大陪審が起訴処分を覆す可能性がある。検視で「窒息が認められなかった」との結果が出ているからだ。「元来フロイド氏が抱えていた心疾患や拘束当時の飲酒のため、首を圧迫されたことが死に至る心臓発作につながっただけであり、殺人ではない」などの説が主張されよう。検視官もまた、同じ州政府や自治体のお仲間であり、警察に不利な検視結果は出にくい。

 一方、遺族側が依頼した第三者機関による独立した検視の結果、「フロイド氏には既往症がなく、それが死因となることは考えられない。頸部が圧迫されたことで脳に血流が回らず、同時に息もできなくなって窒息死に至ったものと認められる」との所見が得られた。遺族は、ショービン容疑者が計画的にフロイド氏を殺した第1級殺人であると主張しているが、残念ながらその言い分が認められるとは考えにくい。

 このケースの起訴に関しては、自身が黒人であるキース・エリソン州司法長官が担当することになっているが、最終的な結果が大きく変わることはない。警察は身内であるからだ。ショービン容疑者が万が一起訴されても第1級殺人はあり得ず、よくて第3級殺人、実際には「犯罪ではない殺人」が訴因となろう。だがその訴因についても、裁判所は無罪とする可能性が高いのである。

「スーパー推定無罪」を保証する裁判所

 米国では三権分立の原則により、「司法は政府の他の部門から独立している」という、もうひとつの神話がある。だが、現実の世界では裁判所がほぼ必ず、警察官の犯罪を推定無罪として扱う。警官の犯罪が公務執行中に起こったのであれば、なおさらだ。裁判所もまた、その業務の中で警察の調書や証言に強く依存しており、「お仲間」であるからだ。

 たとえば、2011年12月に麻薬取引の疑いによるカーチェイスの末、丸腰黒人のアンソニー・スミス氏(享年24)を射殺して殺人罪に問われたミズーリ州セントルイス市警の白人元巡査のジェイソン・ストックリー氏(事件当時31)が、2017年9月にセントルイス巡回裁判所の白人判事のティモシー・ウィルソン氏(判決当時69)によって無罪とされた。

 ストックリー元巡査は、「あの車を運転している野郎(スミス氏)を殺してやる」と警察無線で発言し、その録音も残っている。さらに、実際には拳銃を所持していなかったスミス氏が「撃ってくるかもしれない恐れがあった」と言い訳をするための「証拠」としてスミス氏の車に拳銃を置くという、警察にあるまじき証拠捏造を行ったことも明らかになった。それにもかかわらず、白人判事が「殺人罪に問える十分な証拠がない」としたのだ。

 また2015年4月に、メリーランド州ボルティモア市で黒人男性フレディー・グレイ氏(享年25)が刃物の不法所持の疑いで逮捕された際、警官が護送車をロデオのように乱暴に運転し、グレイ氏が脊髄を損傷して1週間後に死亡した事件で第2級暴行罪や過失致死などの罪に問われて起訴された警察官たちは、裁判で無罪となった。

 内部監視カメラが都合よく「故障」した護送車の中で、「グレイ氏が自分の頭を車内の壁に打ち付け、自傷行為で自らの脊椎を切断した不幸な事故だった」という荒唐無稽な作り話が認められたのである。

 これら無法警官たちが当初起訴された際、多くの黒人市民は歓声を上げ、歌い踊りながら行進した。警官が起訴されるのは稀なことであるからだ。しかし、司法に対する公正な裁きの期待は必ず裏切られる。裁判所は「警察が秩序と平和を守る公務中の法執行行為」についてスーパー推定無罪を適用するため、黒人を殺した警官を有罪に持ち込むことは不可能に近い

 こうした中、無所属の元共和党員で、ミシガン州選出のジャスティン・アマシュ米下院議員が、警察官に対する民事訴訟を可能にする「資格による免責を終わらせる法案」を提出すると報じられている。だが、民主党と共和党の双方から大反対が出て、日の目を見ないだろう。議員たちは、選挙で警察労組の支援を当てにしているからだ。また、このような中途半端な法案ではなく、刑事および民事の両方における免責そのものを取り上げなければ、警察には何も恐れるものなどないのである。

 事実、黒人の命は、犬のそれよりも軽い黒人を殺しても、公務中の警官であればほぼ必ず無罪なのに、米ペンシルバニア州では2014年に警察犬殺害に対する最高懲役刑が7年から10年に延長されている。

憲法による暴力と殺人の肯定

 米連邦最高裁判所は1985年、丸腰の黒人少年エドワード・ガーナー君(享年15)がテネシー州で強盗犯と誤認され、警察官に射殺された事件の判決で、「容疑者が死や重大な傷害をもたらすと信じるに足る相当な理由がある場合、射殺は合憲」とした。これ以降、警察官は「殺されると思った」とさえ証言すれば、容疑者が丸腰でも殺害が合法とされることになったのである。

 こうして、米国の警察はどのように悪意のある行為でも、ほぼ例外なく無罪にしてもらえる「スーパー推定無罪」の絶対的な特権を、憲法解釈の最高権威である米最高裁から与えられている。「法の支配」を守るはずの執行機関は、憲法そのものによって、法の制約を受けない神のような生殺与奪権を握る。だからこそ、命令に従わない者は有無を言わせず射殺してよい、絞め殺してよい、という運用になる。

 米国においては、憲法レベルで法執行機関による丸腰黒人の殺人が合法化されているのだから、不正義は直しようがない。米国の制度は、その見かけ上は平等で無色透明な装いの下に、「制度は正しい理念で運用されており、人種差別はあり得ない」という、誤った前提の下に組み立てられているからだ。

 理論上の制度は確かに、「無色透明」「平等」である。だが裁判所は、「制度は平等の理論に基づいているのだから、運用も自動的に平等になるはずだ」との論理の飛躍を用いて、現実を否定してしまうのである。さらに、その前提や論理のトリックの検証を、「争点の絞り込み」により阻むため、制度そのものに対する訴えが不可能になる。

 このように「平等」の概念は、迫害される黒人ではなく、加害を行う白人を保護する装置として機能する。米国の制度は運用上において、白人による黒人の抑圧と弾圧を奨励する仕掛けを最初から含んでいるのだ

 そのため、黒人が憲法や法の支配に信を置くほど、彼らは息ができなくなる。建国以前から白人の黒人に対する暴力と迫害には一貫性があり、米国史のどの断面を切り取っても、決して途切れたことはない。今日においては、警察がその役割を合憲的に果たしているのである。

 建国時に編まれた憲法では奴隷制が合憲であり、第1条第2節第3項(通称5分の3条項)において黒人奴隷は、州の下院議員の定員に関する人口基準および直接税の課税基準において、1人の人間以下である5分の3人と数えるとされた。

 これらの明文化された規定は廃止されたものの、運用上においては「黒人は人間として扱わない」建国の精神が脈々と受け継がれている。そこには、制度の設計者と現在の運用者の強固な政治的意志が込められている。

 白人の絶対優位は、それを明文で憲法や法に規定せずとも、国の制度設計や運用に無色透明な形で深く組み込まれている。だから、司法においてフロイド氏の殺害は、「歴史的な白人の黒人に対する加害」という問題の本質ではなく、「法の下の平等の遵守問題」に矮小化されるであろう。「平等」の理念こそが、加害白人の無処罰を可能にするという、倒錯だ。

デモの嵐でも変わらない法制度

 ショービン容疑者の不起訴あるいは無罪判決で、再び全米にデモの嵐が吹き荒れるだろうが、法制度は何も変わらない。過去の「実績」に見られるように、民主党も共和党も本質は白人の利益の党であり、変化を起こす政治的意思も動機も持たない。政治も司法も、茶番である。

 この先、いつものパターンによって黒人の蜂起はいずれ収束し、代わって問題のすり替えが進行してゆこう。すなわち、抗議の意を示す黒人スポーツ選手の国歌演奏時の不起立の是非や、公共の場に設置された白人至上主義者の銅像撤去など、表面的に象徴化された議論で、法の「無色透明」「平等」による加害という根源的な問題が見えなくなってゆく。

 フロイド氏やガーナー氏が死に際して発した「息ができない」という言葉は、制度の運用に隠された「白人は推定無罪、黒人は推定有罪」という米国のDNAを喩えるものなのである。

 昨日も述べたように、マイノリティーの権利擁護には、政治的決定は多数に従うという民主主義の一方の柱の身では解決できません。つまり「平等」が色濃く反映されなければ、こうした人権の問題は根本的解決にならないでしょう。

 しかしそのもととなる憲法であれ、刑法民法であれ、立法府で多数が占めた側がその策定に有利であるとすれば、法で解決することは非常に困難でしょう。従って人類普遍の倫理や人道的概念でもって、「平等」を達成するしかなく、それも今回の例のように建国以来の歴史的背景が形作っているとすれば、困難を極めるでしょう。

 昨日のブログで黒人の半数が「人種差別は将来も解消しない」と述べたことは、この歴史的背景を物語っているのでしょう。

 視点を変えて、アメリカの警察が検察と一体となって、権力を持っているさまは、日本でも左側の人たちが時々指摘しているようですが、日本の警察は拳銃発泡すべき時でも容易に発砲できず、威嚇射撃でさえ後でマスコミに叩かれたりする様子を見れば、天と地の開きがあることを痛感しますね。

 日本でも、犯罪者を確保するのは被害者を救うためだという意味で、もう少し堂々と拳銃使用をすべきだと思いますね。凶器を振り回し暴れまわる犯罪者を遠巻きにして、必死に説得を試みている警官を見るたびに、そう思います。アメリカの警官のように危険を感じたらすぐ射殺するのはもちろん論外ですが。

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2020年6月 8日 (月)

全米に広がる人種差別反対デモ、その解消は可能なのか

000185676_640  アメリカ全土を襲った人種差別に抗議するデモ。発端は黒人男性が白人警官の行き過ぎた逮捕劇で生じた致死事件。これまでも白人警官による黒人の射殺事件等、繰り返される差別的扱いに加えての今回の事件がきっかけとなって、白人も含めての全米に亘る人種差別反対デモに発展したものです。

 この事件の最近の動きを英国のBBCが伝えます。タイトルは「人種差別に抗議、ワシントンで数万人が平和的デモ NFLは方針転換」(6/07公開)で以下に引用転載します。

米黒人男性ジョージ・フロイド氏が白人警官の暴行で死亡してから各地で続く平和的抗議は6日、12日目に入り、ホワイトハウス周辺でも数万人が人種差別や警察暴力に抗議して、平和的に行進した。NFL(米ナショナル・フットボール・リーグ)のコミッショナーはこれに先立ち、NFLがこれまで人種差別や警察暴力に抗議する選手たちを支持しなかったことを謝罪し、方針転換する姿勢を示した。

警備部隊がホワイトハウスへの接近を阻止する中、多くの抗議者が連邦議事堂、リンカーン記念堂、ホワイトハウス前のラフィエット公園などへ向かった。「Black Lives Matter」と書かれたプラカードなどを掲げた人たちは、ラフィエット公園の外で、新しく「Black Lives Matterプラザ」と名づけられた交差点周辺に集まった。

「Black Lives Matter」という表現は、2013年から2014年にかけて、アメリカの黒人に対する差別や暴力に抗議する運動の合言葉となり、2014年8月に南部ミズーリ州ファーガソンで18歳の黒人男性が白人警官に射殺されたのを機に、全国的な抗議運動と共に広がった。「白人と同じように黒人の命にも意味がある」という意味が込められている。

首都ワシントンのミュリエル・バウザー市長は、大規模な抗議を歓迎。集まった人たちは、ドナルド・トランプ米大統領にメッセージを発したことになると述べた。ホワイトハウス周辺では1日、トランプ大統領が近くの教会前で写真撮影ができるよう、ラフィエット公園とその周辺で連邦公園警察などが催涙ガスを使い、平和的な抗議集会を排除していた。これにバウザー市長は強く反発していた。

フロイド氏が生まれた南部ノースカロライナ州では同日、追悼式が開かれた。生まれた場所に近い教会に棺が横たえられ、数百人が弔問した。ロイ・クーパー州知事は、夜明けから日没まで、フロイド氏のため半旗を掲げるよう命じた。

抗議運動は海外にも広がり、英ロンドンでは「Black Lives Matter」運動を支持する集会が議事堂前で開かれた。英政府は、新型コロナウイルスの感染拡大の恐れがあるとして、大規模集会への参加を控えるよう呼びかけている。

オーストラリアでも、政府のロックダウン(都市封鎖)命令をよそに、シドニー、メルボルン、ブリスベンなどで数万人が集まり、主にオーストラリア先住民への差別に抗議した。

武器を持っていなかったフロイド氏は5月25日、米中西部ミネアポリスで白人警官に取り押さえられ、死亡した。現場で通行人が撮影した動画では、デレック・チョーヴィン被告(罷免、殺人罪などで起訴)がフロイド氏の首を自分の膝で9分近く押さえつける様子が映っていた。「息ができない!」と叫んでいたフロイド氏が反応しなくなり、周囲の人たちが「死んでしまう!」「息をしてない!」と怒鳴っても、被告は押さえつけるのをやめなかった。

チョーヴィン被告と共に現場にいた他の警官3人も罷免され、殺人ほう助などで起訴された。

フロイドさん暴行死事件の時系列

・5月25日――ミネソタ州ミネアポリスで白人警官に首を圧迫され、ジョージ・フロイドさん死亡

・5月26日――フロイドさんの死に対する抗議始まる

・5月27日――抗議が各地に広がる

・5月28日――トランプ氏、略奪者を「ごろつき」とツイート。「州兵を送り込む」、「略奪が始まれば、発砲が始まる」と書いた。ツイッター社は2つ目のツイートを「暴力賛美」として警告を表示した

・5月29日――デモ取材中のCNN記者とクルーが生中継中に逮捕される

・5月31日――6日目の抗議が各地で続く

・6月1日――トランプ氏、事態鎮圧に軍の投入も辞さないと演説。トランプの写真撮影の前に、連邦公園警察などが抗議者を催涙ガスなどで排除

・6月2日――8日目の抗議続く。首都ワシントンの各地に州兵配備

・6月3日――関与した元警官4人を州司法当局が殺人罪などで起訴

・6月4日――ミネアポリスでフロイドさんの追悼式

・6月5日――ワシントン市長、ホワイトハウス近くの交差点を「Black Lives Matterプラザ」に命名

ワシントン市長は大統領に反発

ワシントンで続く抗議デモに、トランプ政権は強硬姿勢を示している。

トランプ氏は、国土安全保障省や連邦捜査局(FBI)、移民・関税執行局(ICE)、陸軍、州兵、公園警察など様々な連邦組織から、兵士数千人をワシントンに配備した。

ワシントンのバウザー市長はこれに強く反発し、「大統領がワシントン・コロンビア特別区を占拠できるなら、どの州もそうできる。そうなったら誰も安全ではいられない」と批判。「なので今日この街から軍には出ていってもらった」と表明した。

バウザー市長は、州兵や連邦法執行機関の兵士が市内に展開するのは「不要」だとして、退去を要請した。

「私たちの兵士にそのようなことを命令してはならない。アメリカ市民に対する威力行使など、彼らに求めてはならない。私たちは今日は『だめだ』と言うし、11月には『次』と言う」

抗議に参加した35歳のエリック・ウッドさんはBBCに対して、「ここに来ないなんて余地がないので、ここにいる。人種差別はもうずっとアメリカの一部だ」と話した。

クリスタル・バリンジャーさん(46)は、「今回の抗議はこれまでと何かが違う気がする(中略)連帯と平等を求めるメッセージが広まっていると思いたい」と述べた。

現場で取材するBBCのヘリエ・チュン記者によると、抗議には色々な人種の人たちが集まり、家族連れも大勢いた。音楽が鳴らされ、水や除菌ジェルが配られるなか、「ジョージ・フロイド」、「ブリオナ・テイラー」、「正義がなければ平和もない」などのシュプレヒコールが続いた。

集まった人たちは、ホワイトハウス前のペンシルヴェニア通りを行進したり、連帯を示すため地面に片膝を着いたりしたという。

白人がどうやって支援すべきかという内容のプラカードも多く見られ、「私にはいつまでも理解できないかもしれないけど、それでも皆さんと一緒に立ちます」と書かれていた。

NFLが謝罪

ニューヨーク州バッファローでは、警察に抗議する75歳の白人男性を突き飛ばして重傷を負わせた警官2人が、第2級暴行罪で訴追された。後ろ向きに倒れて路面で後頭部を打った男性は、その場で出血。重体だが容体は安定しているという。警官2人は無罪を主張し、保釈保証金なしで保釈された。

ミネアポリス市とミネソタ州人権局は6日、警察が逮捕時に容疑者の首を圧迫したり締め上げるのを禁止することで合意した。

シアトル市長は、抗議者への催涙ガス使用を禁止した。コロラド州デンヴァーの連邦地裁は警察に対し、催涙ガスやプラスチック弾の使用を禁止した。

5日には、NFL(米ナショナル・フットボール・リーグ)のコミッショナーが、NFLがこれまで人種差別や警察暴力に抗議する選手たちを支持しなかったことを謝罪した。コミッショナーのロジャー・グッデル氏はツイッターで、「かつて私たちがNFL選手の言葉を聞かなかったのは間違っていた。我々は、全ての人が発言し平和的に抗議することを応援します」と述べた。

NFLでは2016年にコリン・キャパニック選手が中心になり、国歌斉唱中に起立せず、片膝をつくことで、国内の人種差別や警察暴力に抗議した。しかし、NFLや各チーム・オーナーたちからの反発が強く、2018年には国歌斉唱中に膝をつくことを選手やチーム関係者に禁止。キャパニック氏をはじめ多くの選手が出場できなくなった。

抗議者の要求は

全国各地の抗議は警察暴力をやめるよう求めるほかに、アメリカ社会に組み込まれた制度的な人種差別と不平等を是正するよう求めている。

何度も繰り返される警察暴力でアフリカ系市民が相次ぎ死亡するのは、刑事司法から医療に至る社会の隅々にはびこる体制的な差別の表れだという主張だ。

全米黒人地位向上協会(NAACP)によると、アメリカの黒人は白人に比べて5倍の確率で刑務所に収監される。違法薬物を使う割合は白人も黒人も同じだが、黒人が有罪になる割合は白人の6倍だという。

医療統計によると、妊婦が出産時に死亡する確率は黒人が白人の2倍。何十年にもわたる人種隔離政策の結果、学校や住宅や様々な公共設備の利用についても不平等が根強く続いている。

米ピュー研究所の2019年調査によると、アフリカ系の成人10人のうち8人が、奴隷制の負の遺産が今も黒人アメリカ人の地位に影響していると答えた。アメリカでいつか真の人種平等が実現するかという質問には、半数が実現しないだろうと答えている。

デモ参加者のカイラ・バージェスさんはBBCの取材に、「この国の仕組みはもう300年以上も、私を裏切り続けてきた。それを変えるため、私はどうすればいいのか」と話した。

 このアメリカにおける人種差別問題は、特に黒人差別については文中にもあるように「奴隷制の負の遺産」に起因するだけに、その払拭は困難となっているようです。そして半数の人が差別解消は実現しないだろうと述べ、その根の深さを物語っています。

 この記事には述べられていませんが、デモに乗じた暴動や略奪も起きているようです。トランプ氏が指摘した「アンティファ」の存在も否定できません。ただその取り締まりに対し、警察の力だけでなく軍の投入を示唆したトランプ氏の発言は行きすぎだと思います。

 それによりむしろデモ参加者の怒りを誘い、「火に油」の格好になったことは否めないでしょう。万が一軍が投入され、暴徒だけではなく一般のデモ参加者でも死傷させるようなことになれば、中国の天安門事件と類似の形になりかねません。

 それでなくとも中国は「香港デモ」規制を引き合いに出し、アメリカは「香港デモ」の警官による抑え込みを非難しておきながら、自国のデモには警官どころか軍まで投入して抑え込もうとしている、と格好の「香港デモ」規制の正当化の口実を与えてしまっています。この二つのデモ規制の本質は全然違いますが、残念ながら中国のプロパガンダに利用されてしまっています。

 デモはやがては静まっていくでしょうが、発端となった白人警察官による黒人の差別的扱いをやめない限り、こうしたデモはこの先も続いていくでしょう。

 そしてマイノリティーである黒人は、多数決を基本とする民主政治のもとでは、政治上の主導権は決して取れない運命にあります。そうした社会ではマイノリティーでも政治的、社会的に「平等」という、多数決とは違う物差しで、その権利をしっかりと擁護する必要があります。これは全世界で共通の物差しであるべきでしょう。ただ逆差別にならないという視点も重要だと思いますが。

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2020年6月 7日 (日)

香港問題で激化する米中衝突、日本の選択は・・・

2020052000237650diamond0002view  中国は5月28日、全人代最終日に「国家安全法」の香港への適用を決定しました。その決定に米国を始め西側の多くの国が反発したのは周知の通りです。それに対し日本のとった態度は?

 まず中国のこの問題への動きと西側諸国、特にアメリカの反応をBusinessJournalに寄稿したジャーナリスト宮崎正弘氏の記事から引用します。タイトルは「中国、香港の自由剥奪で西側と全面対立…共産党幹部自ら資産逃避で国際金融センターを破壊」(6/04)です。

5月28日、全人代(全国人民代表大会)最終日。世界中が注目したのは「香港国家安全条例」が採決されるかどうかだった。

日本のメディアは「香港安全法」と書いたが、香港基本法への追加条項であって、同23条は「分裂や政権転覆の動きを禁じる法律を香港政府自らが制定しなければならない」としているための追加条例だ。ゆえに、この稿では「香港国家安全条例」とする。

米国は強い語句を選んだ対応をとる。直前にも、マイク・ポンペオ米国務長官は「横暴かつ破滅的」で「香港が保障された高度な自治の終焉の前兆だ」と強く非難していた。しかし、全人代で香港国家安全条例はあっさりと採択された。賛成2878、反対1。棄権6、無効票が1だった。

同法は事実上の「治安維持法」である。この反動的措置によって、中国は西側すべてを敵に回した。これまでにも香港の知識人や若者は反対を表明してデモ、集会を連続開催してきた。直前の27日にも、動きを察知したポンペオは「香港では中国政府が約束した自治が維持されていない」として、「もし採択されたら、従来香港に供与してきた特別措置を剥奪する」と牽制を加えていた。

米国は国際金融センターとしての香港に対して税率などで特権的な地位を与え、駐在米国人は8万を超える。英国、カナダ、オーストラリアの外相は連名で反対の立場を明確にし、EU(欧州連合)議会も「香港基本法を遵守すべき」と批判した。

吹き荒れるチャイナ・バッシング

米国は実際に制裁準備に入った。英国もこれまで華為技術(ファーウェイ)の扱いに曖昧だった態度をガラリと改め、中国の5G排斥に舵を切り替えた。クリス・パッテン前香港総督は「中国は香港を裏切った。西側はこの中国の無謀を冷笑しているだけでは済まされない」と語気を強めた。パッテンは1997年7月1日の香港返還直前まで香港総督を務めた。

「一国二制度を50年保証するとした1984年の『英中合意』を無視し、香港基本法に謳われた2047年までの香港の高度の自治の保障、言論の自由を踏みにじる暴挙」と英国が批判のオクターブを上げ、英国籍パスポートを持つ香港人の優遇策延長を確約したことは注目すべきだ。香港の旧宗主国だけに、発言に重みがある。

昨年11月にドナルド・トランプ米大統領が署名し成立した「香港人権民主法」では、「香港の高度な自治が維持されない場合、中国は義務を履行していないとして、特権を剥奪できる」と明示してきたのだ。それを無視する習近平国家主席の暴慢さは、米国がコロナ禍で痛めつけられているので、チャンスと踏んだからだ。

米国におけるコロナ死者が10万人を超えた。トランプ政権は「covid 19」とか「新型肺炎」とかの曖昧表現をせず、ずばり「武漢コロナ」「中国ウイルス」と呼称してきた。米議会にも米国の左派メディアにも、チャイナ・バッシングが吹き荒れている。

中国は即座に強い反論を繰り出した。趙立堅・外交部報道官は「いかなる外国の干渉も受け入れない。外部勢力が香港に干渉する間違った行動を取れば、対抗措置を取って反撃する。これは中国の内政問題だ」と強調した。

中国・全人代の3つの論点

さて、全人代の総括だが、実はほかに3つの大きな論点がある。

第一は、GDP(国内総生産)成長率の目標値が明示されなかったこと。第1四半期はマイナス6.8%と報告され、IMF(国際通貨基金)は通年で中国の経済成長は1.5%になると予測した。

しかし、その程度で済むのか? 雇用が特に懸念され、李克強首相は最終日の記者会見で「9億の労働者人口、雇用を守り、雇用機会を創造する」と釈明に追われた。

第二は、景気刺激策を遂行するための無謀な財政措置である。まずは金利の低め誘導、中小企業への融資拡大など、主に企業支援の政策である。新しく債務となる財政支出は合計5.5兆元(邦貨換算で82兆5000億円)となる。これは、中国GDPの4.1%に相当する。

リーマン・ショック以来、最大の財政支出となるが、ここに加えて地方政府の特別債の発行を認め、1兆元の枠をもうけた。

第三に、李克強の基調演説から台湾「平和的統一」の文言が消えたことだ。台湾総統に再選された蔡英文は、就任式で「(中国の唱える)一国両制度には反対」と明確なメッセージを出しているが、中国は意外にも沈黙がちなのだ。ポンペオは蔡英文再任に祝電を送り、前途を称えた。

中国はいかなる反応を示すか、注目された。台湾海峡へ中国海軍の艦船が出没し、領空接近は日常の風景だが、このところ空母打撃群を頻度激しく当該海域へ派遣して、背後にある米軍を牽制してきた。

「台湾統一」は「92年合意」の履行とセットだったが、「台湾独立のいかなる行動にも反対する」という文言だけが残った。ただし、「92年合意」を中国側はあったと言い張っているだけで、台湾はその合意の存在も認めていない。

同時に進行している事態は、米国の対台湾武器供与である。ジェット戦闘機、戦車に加え、潜水艦建造技術と魚雷を供与する。高性能の魚雷MK48を18発。このMK48魚雷は、一発で駆逐艦を撃沈できる。輸出金額は1億8000万ドルとなる。

米国はこれまで、台湾への武器供与に関してハイテク兵器を極力避けてきた。 理由は、台湾軍幹部が政権に反対する国民党の幹部でもあり、北京とつながる中華思想のメンタリティが強く、北京に軍事機密を漏洩しかねないからだった。

一方、蔡英文は香港の民主派とその活動を支持し、できる限りの支援を惜しまないと表明した。「香港大乱」以後、香港から台湾へ移住した人々は昨年に5500名、今年は1月から3月までですでに2400名を超えている。この中には、弾圧された銅鑼湾書店の経営者も含まれている。

“香港から資産逃避”に透ける共産党幹部の本音

ところで、自由が締め付けられ、国際金融センターのポジションを失うことになる香港で何が起きているか? 香港国家安全条例が話題となった前後から、中国共産党幹部ら富裕層の香港からの資産逃亡が本格化していた。

これまでは香港の口座を利用しての送金、取引、企業買収などが目的だったが、およそ5000億ドルと見積もられる富裕層(ほとんどが中国共産党幹部)の香港預金は米国を避けて、シンガポール、ロンドン、スイスへ向かった。

これは、国際金融センターの地位を自ら破壊する行為でもある。富裕層は全人代で打ち出された香港の治安維持強化という方向に賛同を示しつつも、本音では不安視し、大切な資産はもっと安全な場所へ移管しておこうという強迫観念に取り憑かれたのだ。

マイナスになることはわかっていても、中国は強硬路線を捨てられない。国際的に四面楚歌でも対外活動を強硬路線で展開しなければ、習近平政権は国内で孤立するという矛盾を抱えているからだ。

 中国の国家安全法制香港適用決定の後、先日のブログでも紹介した通り自民党の部会では中国非難の決議を官房長官に提出、習主席の国賓訪日の再検討も求めています。野党各党も共産党を含め懸念の声を上げました。

 ただし政府の動きは鈍く「憂慮」表明にとどまっていましたが、それとともに、欧米の中国を批判する共同声明に、参加を打診されたが拒否するという、なんとも信じがたい態度をとっていたことが分かりました。本日7日付の産経新聞から引用します。タイトルは「日本、中国批判に参加拒否 香港安全法巡る共同声明 習主席訪日へ配慮か」です。

 香港への国家安全法制の導入を巡り、中国を厳しく批判する米国や英国などの共同声明に日本政府も参加を打診されたが、拒否していたことが6日分かった。複数の関係国当局者が明らかにした。中国と関係改善を目指す日本側は欧米諸国に追随しないことで配慮を示したが、米国など関係国の間では日本の対応に失望の声が出ている。

 新型コロナウイルス感染拡大などで当面見合わせとなった中国の習近平国家主席の国賓訪日実現に向け、中国を過度に刺激するのを回避する狙いがあるとみられる。ただ香港を巡り欧米各国が中国との対立を深める中、日本の決断は欧米諸国との亀裂を生む恐れがある。

 米英両国とオーストラリア、カナダの4カ国は中国が同法制導入を決定した5月28日に共同声明を発表。中国に「深い懸念」を表明し、一国二制度方式による香港返還を定めた1984年の中英共同宣言に反する行為だと強く批判した。

 習近平主席の来日招聘は、中国との関係改善により日中の経済交流の維持拡大を目指すことが、その底流にあるものと思われます。

 しかし中国との関係悪化のもとは、10年前の中国漁船の尖閣沖での日本の巡視船への体当たり事件にあり、船長逮捕が中国の開き直りかつ言いがかりを呼びよせたことが、その原点になっています。しかしそれに対し、時の政府が民主党政権であったこともあり、「自虐」の対応そのもので毅然とした対応を取らず、在中国の多くの日本企業や店舗が反日デモで破壊されました。まさに中国の掌の上で転がされた事件でした。

 その後日本における尖閣諸島の国有化で、関係悪化が最高点に達したのです。しかしこの国有化はもともと石原慎太郎元東京都知事が、政府の尖閣に対する無策を按じ、それまでの個人所有を公的所有にしようという発想から生まれたことであり、それより国が所有したほうがいいと、当時の野田政権がとった施策であり、中国がとやかく言う問題では全くなかったのです。

 それを当時の胡錦涛主席の国有化中止の要請を、野田元首相が断ったことに中国は逆切れし、ほとんど中国主導での関係悪化につながったのは周知の通りです。安倍政権になって、最初の首脳会談での習近平氏の仏頂面を今でも思い出す人も多いでしょう。

 数年前から中国も経済の屈折点を迎え、かつ日米の分断を図る目的で、日中関係の改善を加速したいという意思表示を始めたのに日本も乗じて、習近平氏の国賓招聘の話が持ち上がってきたのです。

 経済交流拡大は日本にとってもいいことでしょうが、日米の分断に乗ることはありません。しかも中国は尖閣沖への連日の海警部公船による威嚇航行を続けています。こんな国のトップをなぜ国賓として迎えなければならないのでしょう。

 日本の選択は間違いなく「民主国家」であって、間違えても「独裁国家」ではありません。この共同声明参加拒否に見られる、どっちつかずの曖昧な対応は将来に禍根を残すことでしょう。そしてその根底に「自虐」があるとすれば、もういい加減にしたら、と思いますね。

 前回のブログでも申し上げたように、独裁政権により中国で苦しむ貧困層や、チベット、ウイグルの異民族の人、又武力で威嚇される香港、台湾や東南アジアの人たちのことを考えて、この独裁政権の崩壊に一役買って出るくらいの「覚悟」が欲しいと思います。経済、つまり「金」に目を奪われることなく。

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2020年6月 6日 (土)

新型コロナで中国の失業者は5000万人以上 急回復厳しい

2020050900000000jct0001view  東京、神奈川、北海道そして福岡と、なかなか新型コロナウイルス新規感染者がゼロになりません。そうした中、全国的には自粛が明け、徐々にですが経済活動が再開してきました。しかし依然として雇用情勢は厳しいままです。雇用調整助成金や生活保護支給の申請数は増加の一途を辿っています。

 一歩先に感染の収束を迎えた中国でも、雇用情勢は厳しいようです。6月3日付のNEWSポストセブンの記事から引用転載します。タイトルは『新型コロナで中国の失業者は5000万人以上 急回復厳しい』です。

 中国では2月から新型コロナウイルスの感染が拡大した影響で、都市部の建設工事が中断された。これにより、農村部の出稼ぎ労働者(農民工)や中小企業や個人商店の従業員らが失業し、中国全土で少なくとも5000万人もの失業者数があふれていることが分かった。6月以降には大学新卒者874万人を含む新卒者1000万人が社会に出る予定で、約6000万人の雇用の確保が急務だが、その実現は厳しい状況だ。

 中国のインターネット上では「習近平主席は全人代で国民の生命と命を守ると言っている。今年の中国の国防予算は10年前に比べて倍増の1兆1898億元(約19兆8000億円)となっているのに、俺たちはこの3カ月給料が払われていない。国防予算を回すべきだ」などの批判も書き込まれている。

 李克強首相は全国人民代表大会(全人代=国会)冒頭の政府活動報告で、雇用の安定について、「都市部の新規就業者数は900万人以上とする。失業率は6%前後とする」と宣言。さらに、失業者についても「新たな雇用を積極的に創出し、失業者の再就業を促す。大学新卒者は874万人に達し、大学と地元政府が持続的な就業機会を提供する。農民工が平等に就業できる政策も実施する」と約束した。

 しかし、これについて欧州を拠点するBNPパリバ証券は「都市部に移動できない出稼ぎ労働者を考慮すると、失業者数は5000万人を超えている可能性がある。3月の実質失業率は12%に達したもようだ」との分析結果を明らかにしている。

 これを裏付けるように、李首相は「今年は経済成長率の具体的な年間目標を提示しない」との異例の決定を明らかにした。これについて「新型コロナウイルスの感染と経済情勢は不確定性が非常に高く、予測困難な影響要因に直面しているためだ」として、今年の経済は低調に推移することをほのめかしている。

ブルームバーグ通信も「中国がこれほどの規模の失業に見舞われるのは、国有企業による解雇が抗議行動と凶悪犯罪の急増につながった1990年以来だ。当時、中国はグローバル化の波に乗り、好景気の米国に中国製品を供給することで急速に経済を回復できたが、現在の状況は大きく異なる。中国政府が債務削減を探る中、トランプ米大統領が中国の輸出企業を狙って仕掛けた前代未聞の貿易戦争で成長はすでに減速している」と指摘している。

 香港で労働問題を研究するシンクタンク「中国労工通信」は「中国内で都市部を中心に毎日100件以上の農民工のデモや集会が行われ、生活費の補償などを求めている。このままでいくと、大きな労働運動につながりかねない」と分析している。

 中国が抱える大きな問題「農民工」。農村戸籍のこの人たちはこうした経済危機の時に、もっともその影響を受けやすく、又その窮状は恐らく国民に正確に伝えられていないと思われます。ただ彼らは中国経済の一翼を担っていることは確かで、彼らを無視した政策がいつまでも続くとは思えません。ある意味彼らはいつでも火を噴く「火薬庫」であるとも言えます。

 さらにはアメリカとの経済戦争、この度の香港の一国二制度を反故にする「国家安全法」の香港適用により、ますます火花が大きくなりました。これもじわじわと中国経済にのしかかってくるでしょう。

 日本の立ち位置は毎回述べているように、中国から徐々に距離を置き、民主国家の連帯を通して、中国への経済制裁を強めていくことでしょう。今の中国共産党は経済力でもって国民をつなぎとめています。その経済が危うくなれば、まずは農民工から、そして社会福祉の恩恵乏しい高齢者へと不満が増大し、共産党離れが加速する、そうした期待を満足させられるかもしれません。

 共産主義独裁政権に支配された13億の中国一般の人々が、その監視と思想統制から解放され、自由社会への仲間となれば、世界にどれほどの安全と安心がもたらされるかしれません。長い道のりかもしれませんがそう期待してやみません。

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2020年6月 5日 (金)

世界一出生率の低い韓国の実態、しかし対岸の火事ではない日本の少子化

Https___imgixproxyn8sjp_dskkzo3153242008  日本で少子化の懸念が高まる契機となったのが、所謂「1.57ショック」と言われる1989年の事でした。その当時の様子を2018年6月8日付の日本経済新聞夕刊の記事(タイトル『6月9日 出生率「1.57ショック」、少子化対策の契機に』)から引用します。

 1990年6月9日、厚生省(当時)が発表した統計に世は騒然となった。ひとりの女性が生涯に産む子どもの数の理論値(合計特殊出生率)が89年は1.57に落ち込み、戦後最低を更新したのだ。「丙午(ひのえうま)」の迷信で出産を避ける人が続出し、「異常値」とみなされてきた66年の1.58を下回った衝撃は大きく、国や自治体に対策を急ぐよう求める声が高まった。

 91年には「育児休業法」が成立。政府は94年に「今後の子育て支援のための施策の基本的方向について(エンゼルプラン)」を策定し、0~2歳児保育や延長保育、地域子育て支援センターの整備などに力を注ぐ。2001年には「待機児童ゼロ作戦」を打ち出し、自治体は保育所誘致に奔走。それでも出生率は1.5を下回り、今年6月1日発表の17年も1.43にとどまった。期待を込めて語られてきたベビーブームの再来は遠く、30年近くたった今も少子化は最新の課題であり続けている。

 男女同権への意識の高まりや、価値観の変化、より豊かな生活を求めて共稼ぎの常態化、個人の自由を求めての結婚放棄や出産の手控えなど、様々な要因により出生率の減少要因は多く、改善ははかどりません。票に結び付きにくいことから国会議員の関心も薄く、政府も当面の課題に忙殺され、取り組みは緩慢です。

 しかし少子化による悪影響は今後怒涛のように押し寄せてくるでしょう。一番大きいのは働き手減少による経済的なダメージで、それに伴い社会福祉への原資が先細りとなり、生活困窮者や高齢者への手当てが急激に減少する。社会全体の活気が薄れ、空き家や空き地が加速度的に増大し、国民所得の全体的な減少により貧困層が増え、それに伴い犯罪も増えていくでしょう。

 これは私の勝手な想像ですが、そうでないというなら、根拠のある説明を政府からしてもらいたいし、又野党も含め国会議員の意見も聞いてみたいと思います。

 この問題は少子高齢化先進国の日本が先行していますが、韓国でも深刻化しています。何しろ出生率は日本より低い。その辺の事情を室谷克実氏のコラム「亡国へと進む韓国の少子化 文政権で経済社会状況は一層悪化…60歳未満で53万人超が失業」(6/04)から以下に引用します。

 韓国の低出産率=少子化は、いよいよ「亡国への域」に入ったようだ。背景には、若年層がなかなか安定した職に就けないため、結婚は容易でないし、出産にも踏み切れない経済社会状況がある。

 ところが、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「わが経済は正しい方向に進んでいる」との認識で固まり、「韓国版ニューディールの実施」といった空念仏ばかり唱えている。その大統領が、元慰安婦支援団体のスキャンダルが明るみに出ても、6割もの支持率を集めているのだから、どうにも救われない国だ。

 1人の女性が生涯に産む子供数の予測値である合計特殊出生率は、今年1~3月期は0・90で、前年同期の1・02より1割近くも落ち込んだ。韓国の合計特殊出生率は例年1~3月期が最も高く、後の四半期は少しずつ落ち込んでいく。

 前年(通年)の合計特殊出生率は0・92で、世界最低だった。今年1~3月期は前年(通年)よりも低い数値で始まったわけだ。この時期の出産は、まだ新型コロナ禍の影響がない。4月以降は「人工中絶大国」ならではの影響がモロに数字になって現れそうだ。

 恋愛、結婚、出産という3つの夢を放棄した「3放世代」という言葉が流行語になったのは朴槿恵(パク・クネ)政権の時代だった。同じような経済社会状況が続いてきたわけだが、文政権は事態を一層悪化させた。

 法定最低賃金を大幅に引き上げるとともに、財政資金を国民に直接配布する所得主導成長政策が、その最大の原因だ。

 最低賃金は3年通算すると、32%上昇した。それにより、懐(ふところ)が豊かになった国民が消費を増大させ、好景気が持続し、政府は税収が増える-そういう夢想の政策だ。

 現実は、中堅・中小零細企業が人件費負担に耐え切れず、人減らしに踏み切った。超強力労組がある大手企業や公営企業の社員、あるいは公務員は人減らしされることもなく、最低賃金引き上げに伴う底上げ効果を享受している。結果として貧富の格差が拡大した。

 政権は姑息な手を使う。不要な準公務員を増やした。人民共和国型の新職種の開発だ。大学構内を巡回して、講義をしていない教室の照明を消す「電気管理士」は、その典型といえる。

 そして、60歳以上を対象にした失業対策事業のバラマキは猛烈だ。

 今年3月の雇用統計によると、60歳以上の雇用者数は前年同月比33万6000人増えた。が、全体では19万5000人減少した。つまり、60歳未満では53万1000人が失業したということだ。

 韓国の政権に「雇用」対策はない。あるのは、見掛けだけの雇用「率」対策だ。韓国の大卒男子が初就職する平均年齢は、兵役や就職浪人期間などで、いまや30歳に達する。
 孔子は「三十而立、四十而不惑(=三十にして立つ、四十にして迷わず)」だったそうだが、韓国人は30歳にして職を得ても、「いつ解雇されるか」と惑い続けなければならない。何とか結婚できたとしても、子供をもうける決断はなかなかつかないだろう。

 婚姻件数も減少傾向にあり、結婚5年で子供がいない夫婦の比率は15年の35・5%から18年には40・2%に上昇した。自殺率の高さ「世界一」は続いている。ここ5カ月連続して総人口が減った。

 文大統領は先日の就任3周年記念演説で、「世界を先導する大韓民国」を目標として掲げたが、私には「どうにも、お先真っ暗な国」としか思えない。

 出生率や失業率など、韓国は日本より悪い数字も多く、貧富の格差や国民の債務の多さなど、韓国自体の問題もありますが、「3放世代」など、多くは日本も同様な状況があり、笑ってはいられません。

 これから先、国会議員や政府官僚がこの問題を真剣に取り上げ、そしてマスコミもスキャンダルばかり追うのではなく、国民を啓もうする姿勢を見せなければ、韓国の亡国を見る前に日本人は絶滅危惧種となるおそれがあります。そうならないよう、ここ10年が正念場でしょう。

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2020年6月 4日 (木)

コロナの武漢ウイルス研究所起源説、研究所長が否定するが???

6_20200604155701  新型コロナウイルスの起源が中国の武漢華南海鮮卸売市場か武漢ウイルス研究所とされていますが、アメリカは武漢ウイルス研究所から誤って漏洩したのではないかと疑っています。その根拠は以前このブログでも取り上げた中国の独立系メディア「財新」の記事や、同研究所に所属していた“コウモリ女”こと石正麗氏が、それをにおわすような発言をしたことがメディアの耳に入ったことなどが発端のようです。

 しかし最近になって同氏や同研究所の王延軼所長が、研究所が起源だという説を真っ向から否定する発言をしています。以下に「武漢ウイルス研究所の女性所長、突然の登場背景に米中衝突か」(週刊ポスト 6/03)というタイトルの記事を引用転載します。

「新型コロナの発生源が武漢ウイルス研究所というのはでっち上げだ」。ウイルスの発生源を巡って米中が火花を散らす中、突如口を開いたのがその研究所所長である王延軼(ワンエンイー)氏だった。

 5月24日に中国・国営中央テレビに登場し、強い口調と若々しい見た目のギャップが注目を集めた。39歳の若さでトップに就く彼女の素性とは?『新型コロナVS中国14億人』(小学館新書)の著者で経済ジャーナリストの浦上早苗氏が語る。

「彼女は北京大学卒で、2012年に同研究所に入った後、3年で副所長になり、そのまた3年後に所長へ就任。エリートには違いありませんが、同研究所は一地方機関にすぎず、彼女が就任した際もそこまで話題にはならなかった。

 ただし、今回のコロナ騒動で彼女に目が向けられ、経歴が明らかになる中で、14歳年上で武漢大学の副学長を務め研究者として名高い夫にも注目が集まっています。彼女が北京大学に入った頃、夫も北京大学大学院に特任教授として在籍しており、その時に教え子として知り合い結婚したとされている。そのことから彼女のスピード出世には、夫による裏の力が働いているのではという批判的な書き込みがネットで出回っています」

 中国で感染が拡大した2月には、首都医科大学学長が彼女の夫にSNSで「彼女の研究レベルはまだ低い」「多くの研究者たちも彼女をリーダーとして認めていない」などと苦言を呈している。

 そんな女所長がなぜ今になって表に出てきたのか。米中の情報戦を取材する国際ジャーナリストの山田敏弘氏が推測する。

「アメリカは中国によるプロパガンダの一環とみなしています。トランプ米大統領への反撃のメッセージでしょう。

 中国メディアには同時期に、同じ研究所でコロナウイルスを研究してきた“コウモリ女”こと石正麗氏が登場し、流出説を否定しました。石正麗氏が『中国から機密文書を持ち出して米国に亡命した』という情報が飛び交っていたため、火消しのためにメディアに登場させたのではないか。

 対するトランプ大統領は来る大統領選に向けて対中強硬路線を利用するつもりのため、両国の対立はますます激化していくことが予想されます」

 米中衝突は封じ込めならず、拡大の一途を辿ることになりそうだ。

 武漢ウイルス研究所の所長や研究者がいくら否定しようが、この研究所が中国共産党の手の内にあることから、その信ぴょう性は全くゼロと言っていいでしょう。拒まれている立ち入り検査が実現しても、物証は恐らく消去・廃棄されているでしょうから、その真偽は確かめようがありません。

 ただウイルス研究所であろうが海鮮卸売市場であろうが、中国武漢が起源なのは変わりません。それまで否定し、米軍が持ち込んだなどと強弁している、一部中国報道官には開いた口が塞がりませんが。

 WHO総会での習近平主席の「中国は一貫して、透明性をもって、責任ある態度で、WHOや関係国に情報を提供してきた」という発言は、逆にアメリカを始め多くの民主国家を呆れさせました。俗な言葉でいえば「よくもいけシャーシャーと嘘八百を平気で並べられるな」というところでしょう。

 事ここに至っては、何とかこの独裁国家を経済面で追い詰め、中華の覇権思想をつぶすべく、民主国家が連携して経済制裁することを望みます。これ以上の覇権と独善を食い止めるためにも。

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2020年6月 3日 (水)

世界が注目する死者ゼロの国ベトナム、日本の奇跡などは登場しない

Img_67c05807340ac9fcf36d4cbd4402150d2057  日本では、先月25日に新型コロナウイルス感染症への緊急事態宣言が解除されましたが、昨日東京で34人の感染者を出し「東京アラート」が発動され、北九州では6人でこの11日間に119人と第2波の様相を示しています。まだまだ終息への道のりは長いようです。

 一方、以前にこのブログで、アジアでの新型コロナウイルスの感染者や死者が、欧米に比べて少ないと述べましたが、未だに死者ゼロの国があります。それがベトナムです。人口は9600万人以上ですから、ほぼ1億人とみていいでしょう。ほぼ収束したと言われる日本でも約900人ですから、如何に封じ込めに成功しているかが分かります。

 ベトナムに関する記事が少ない中、JBpressに、東京大学大学院情報学環准教授伊東乾氏のコラムが掲載されていましたので、以下に引用転載します。タイトルは『世界が注目する「死者ゼロの国ベトナム」 まともな解析に「日本の奇跡」など登場しない』(6/02)です。

 政府は7月以降、日本の「鎖国」解除、正確には入国制限緩和を「ベトナム・タイ・オーストラリア・ニュージーランド」から始める方針を発表(https://www.yomiuri.co.jp/politics/20200531-OYT1T50078/)しました。

 なぜか?

 それに答える前に、20世紀末年に流行った「モーニング娘。」のヒット曲に「LOVEマシーン」というミリオンセラーを考えてみます。

「日本の未来は(Wow, wow, Wow, wow) 世界がうらやむ(Yeah, yeah, yeah, yeah)」

 という歌詞がウケました。が当時も経済は相当微妙でしたし、21世紀に入ってから日本経済の「未来」がどんなことになったかは、読者もよくご存じの通りです。

 言ってみれば、不況時の心理に、ないものねだり的に受けた「世界がうらやむ日本の未来」。

 あれから20年が経過した今も「日本の奇跡」といった言葉が一過性の留飲を下げているのを雑誌の表紙などで見かけますが、同じ病気を引きずっている様子です。

 少なくとも新型コロナウイルス関連対策に関連して「日本の奇跡」などという通念は、学術的にいってグローバルには存在しません。

 世界で「奇跡」的に優秀なコロナウイルス対策国家として認められているのは、「ベトナム」「タイ」「オーストラリア」「ニュージーランド」の4か国なのです。

 逆に、日本が「緩和」といってもこれら4か国が日本からの帰還者の再入国を認める方針を取ってくれるかは、全く定かでありません。

 雑誌広告などで「日本の奇跡」といった文字列を見ますが、たかだかジャーナリスティックな概念で、実質は井戸の中だけに向けた特殊なPRと理解しておくのが無難です。

 論より証拠でデータをお目にかけましょう。まず東アジア各国の5月末時点での新型コロナウイルス感染症による死亡者数から。

Img_49501869fb87f1bcce27c7574fc765ce2023  ちなみに日本の、しばしば上方修正される数値は5月末時点で874人、1桁大きく同じグラフに表示すると他のデータがつぶれてしまうので除いています。お話にならない不良成績であるということです。

「そんなの、人口や感染者数で全然違うでしょ?」というご意見があると思いますので、人口と新型コロナ感染者数、上記の各国と、日本の当局が発表している数字とを並べて示しておきます。(筆者注:数字は納得できないので省略します)

 驚愕すべきはベトナムです。1億人近い人口があり、感染者数も300人強・・・。

 思い出してください。日本にコロナが蔓延する初期の契機となった「ダイアモンド・プリンセス号」の寄港地は横浜を出航した後、鹿児島、香港、ベトナム、台湾、沖縄・・・というルートでした。

 同じクルーズ船の寄港地で、台湾は440人ほど、ベトナムも330人ほど。死者数も台湾は7人、ベトナムに至っては5月末まで死者0人です。

 これに対して、日本は5桁の感染者も出している。もし「奇跡」という言葉を使うのなら、「ベトナムの奇跡」こそ驚くべきものでしょう。

 グローバルAI倫理コンソーシアムは、こうした著しく高い防疫成績を挙げている各国の、対コロナ対策に注目してビッグデータ・AI解析を開始しています。

 日本のそれに関しては、注目していません。

 それは、残念ながら複数の統計の数字の挙動が不審で、人為的な操作が懸念されるため、真剣な検討に値するか疑問が持たれていることによります。

 ちなみに、グラフは東アジアで作りましたが、オーストラリアは人口2500万人で7195人の罹患、103人の死者、ニュージーランドは480万の人口で1504人の罹患、死者はたった22人です。

 人口比で日本と比べるため、豪州は5倍、ニュージーランドを25倍してみましょう。日本の死者数約900と比較してどうですか?

 日本の奇跡、などということは、真剣な分析には全く登場しません。

等身大で知る「日本のコロナ成績」

 では、実際のところ日本のコロナ対策はどの程度奏功しているのでしょうか?

Img_b184c5ba1b03e9ad3a9a17f3e9a4cf9e2187  5月末時点の客観データで確認しておきましょう。端的に、人口100万人あたりの死亡者数で、各国データと比較してみます。

 英国が572人、米国が318人、欧州の中で「集団免疫」政策で<死亡者数が突出して多い>などと言われるスウェーデンが442人、ドイツやオーストリアは100人、75人といった数字になります。

 ここでオーストリアを挙げたのは、約1万6600人の罹患、668人の死者というコロナ被害の規模が、5月末時点での日本の発表している数字、約1万6700人の感染、874人の死者という規模とほぼ同一であることからです。

 チームが進めている実際の解析はより多くの国を検討しています。

 音楽の都ウイーンを擁するオーストリアと日本とは、感染者数と死亡者数がほぼ同一である。

 しかし違うのは人口です。日本は1.2億人以上人口がありますがオーストリアは900万人弱しか人間がいません。

 社会に与える被害の規模からいえば1桁違うわけで、欧州など一部のデータを選んで比較してみせれば「日本の奇跡」を演出することができるかもしれません。

「うちのクラスでは一番だったんだからね」とお母さんに微妙な成績のテストを見せて力説する子供のようなものと思えばよろしい。

Img_a50d268a2f81d686e152072ab480cc3a3681  しかし「全国模試」で確認すれば、本当の実力は隠すことができません。

 東アジアで検討すれば、日本の人口と犠牲者数の割合は、大まかにいって韓国、フィリピンと同程度、シンガポールと比較すれば2倍近く、また全く強調されていませんが、中国よりはるかに高い値になっています。

 それはまあ当然で、あちらはべらぼうな人口がありますから日本は分が悪くなる。でもタイや台湾と比較しても1桁成績は悪く、ベトナムに至っては0人ですから、比の値を取ることができません。

 世界最悪の死亡率を出し、チャールズ皇太子やボリス・ジョンソン首相まで感染した英国のファイナンシャル・タイムス(FT)紙は「日本のコロナ対策はそこそこよくやっている(Japan’s relative success in fighting Covid-19)」(https://www.ft.com/content/c78baffc-79b8-4da4-97f1-8c7caaad25cf)と記します。

 しかし、決してそれ以上の評価は下していません。

「世界がうらやむ」日本の未来みたいな、日本国内向けだけに通用するストーリーは、相手を選ばぬコロナウイルスのグローバルな感染で、真面目な関心の対象とはなり得ません。

注目されるイスラム圏

 では、どのような要素が注目されているのでしょうか?

 世界各国の指導的大学が集まって構成されるグローバルAI倫理コンソーシアムのコロナ対策で注目される一つは「イスラム圏」です。

 なぜか突出して感染者の多いシーア派のイラン、紛争中のイラク、また飲酒も可能でソフトムスリムなどと呼ばれることのあるトルコを例外に、多くのスンニ派イスラム諸国は軒並み感染率が低いことが確認されている。

Img_9ef61457b56bd1ab80c17652441178d53321  そうしたスンニ派諸国、つまりサウジアラビアやオマーン、カタールなどと同じレベルに日本が現在公開している数字があります。

 日本のそれは、イスラム諸国と同様、「relative success」そこそこよくやっているだけで、奇跡とかそんなものはどこにもなく、別段特記するような数字はありません。

 むしろ、先進国で各種医療も整っているはずの日本と、様々な意味で近代化が遅れている面もあるイスラム原理主義に近い体制の諸国が同じ程度であることが注目されています。

 周知のようにイスラムは1日5回「礼拝」します。

 礼拝にあたっては身を清めることが義務づけられます。手洗い、歯磨きなどのほか、近年日本では普及著しい「ウォシュレット」用便後の洗浄を1400年前から励行していた。

「ハラールフード」も、まじない的な意味などは皆無で、端的にいえば生態学的、衛生学的な観点から必要とされる手順を戒律で定めています。

 ユダヤ教やムスリムが豚食を禁じるのはなぜでしょうか。

 今日では一つには肝臓ジストマなど人間に感染する寄生虫の存在、また砂漠地帯では生態系の中で人間と食性が重なるため、共同体の存続にリスクとなる可能性があったから殺して食べることを禁じたのではないかと考えられています。

 イスラムの生活習慣の中にコロナ封じ込めにプラスの要素があるとしたら、それは何か。また例外として、こともあろうにシーア派のイランで大量のコロナ犠牲者が発生しているのはどうしたことか?

Img_c4479ebd75297f4687a830d2638dbd152390  また、単位人口当たりの犠牲者数で見れば似たようなものであるスンニ派ムスリム諸国と日本ですが、実際の死者の数を見ると大きな隔たりがあります。

 新型コロナウイルスで亡くなった人の実数で確認すると、比率で言えば同様に見えるスンニ・イスラムとは比較にならないほど、日本では多くの人がコロナで亡くなっている。

 一体何がこうした差異を生み出したのか?

 地道で真摯な検討が進められており、正体不明の「ファクターX」などは登場しません。

 海外報道などを引いて「日本方式の成功」うんぬんという議論があるようですが、SNSなどで目にした「絶賛している」らしいリンクの一つは、先ほど紹介したもの(https://www.ft.com/content/c78baffc-79b8-4da4-97f1-8c7caaad25cf)です。

「日本では首相が(<日本方式>でコロナに打ち勝った、と)パフォーマンスしているが、比較的よくやっているコロナ対策とは裏腹に、政権支持率はアサヒ新聞の調査によると29%まで落ち込んでいる」

(Despite Japan’s relative success in fighting Covid-19, Mr Abe’s performance has been unpopular with the public. His approval ratings fell to a record low of 29 per cent in a new poll by the Asahi newspaper.)

 といった具合で、いたって冷やかです。

 いま現在流行している恐ろしい伝染病である新型コロナウイルス感染症対策に、そうした楽観や「コロナ大したことない説」「神風吹く国ニッポン」的な誤解はおよそ役立つことがありません。

 特段特殊なことはなく、医療現場最前線が疲弊の限界を超えながら、な何とか持ちこたえさせている。過不足ない日本の、等身大の現状を国民全体が自覚し、慎重に行動する必要があります。

 5月末時点で、北九州ではすでに小学校1つ、中学校2つでクラスターが確認され、休校と報じられています。

 6月第1週、全国でいったい何校の小中学校、あるいは高等学校で児童生徒の罹患が確認されるか、それをまず、冷静に観察する必要があります。

 感染した児童生徒がたった一人見つかるだけで、その学校は少なくともしばらくの間は、また再封鎖となってしまいます。

 安易な楽観は明らかにリスクを招くものであることを、冷静に指摘しておかねばなりません。

 日本の感染症対策にかなり辛口なコラムでしたし、またベトナムやその他のアジア諸国がどうして封じ込めに成功したのかを述べていません。伊東乾氏はひとえに日本がコロナ収束模範国であり、「日本モデル」と自画自賛しているけれど、世界を見渡せばそんなことはない、むしろ安易に楽観すれば大きなリスクを招く、と警鐘を鳴らしているようです。

 以前このブログで述べたように、ベトナムをはじめ台湾やタイなどは徹底的な水際での遮断と、強制力を含む外出規制で封じ込めたようです。自粛便りの日本では、自粛を守らぬ跳ねっ返り者が必ずいて、東京や北九州の「ボヤが燃え上がる」現象は、この先全国どこで起きてもおかしくないものと思われます。

 それに夏場に向かっての第2波より、この冬に向かっての波の対策が最も重要なのでは、と思われます。その時は強制力を持っての自粛要請と休業補償はセットに、そして行動追跡可能なソフト・アプリの導入は必然だと思われます。

 こういった強制的な休業・自粛要請や行動追跡を、「私権の制限」という理由で反対する人に申し上げたい。私を含め多くの弱者(経済的という意味ではなく犯罪や迷惑行為から身を守る力が少ないという意味)は、犯罪者や迷惑行為者の陰を何時もおびえて暮らしているのです。

 そういった犯罪者や迷惑行為者を摘発するツールとして、行動追跡や要請に従わない輩の私権の制限をするのは、当たり前だと思うのです。われわれは緊急時、私権の制限をされても全く構わない。それよりこうした時期に、3密を堂々と破ったり、要請を無視して外出や営業を続けたり、そんなことで感染拡大をされては溜まったものではない、と言いたいのです。

 多くの人権派弁護士や知識人、それを支持する野党議員やマスコミ関係者は、恐らく「強者」なのでしょう。だからこうした犯罪者や迷惑行為者が「私権」を制限されず、どうどうとそうした行為をできるのが気にならないのでしょう。

 この人たちに言いたい。いい加減「強者」は国家権力で、「弱者」は国民という固定観念をなくして欲しいと思いますね。我々「弱者」は国家権力に「犯罪者や迷惑行為者」から守って欲しい、そう願っているのです。

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2020年6月 2日 (火)

1億7千万円の新薬、対象幼児と家族の期待の裏側で

8-2  全世界で、新型コロナウイルスの感染症に効果がある、新薬の登場が待たれていますが、以前このブログで「脚光を浴びる新薬の裏側で」と題し、画期的な新薬登場を喜ばしく思う反面、それがとびぬけて高額な価格の場合、医療財政を急速にひっ迫させている現実を取り上げました。

 今ここに「ゾルゲンスマ」という遺伝子治療薬が登場、公的医療保険の対象となったようです。その価格なんと1億7千万円だそうです。本日の産経新聞の社説から以下に引用転載します。タイトルは『国内最高額の薬 価格には信頼が不可欠だ』です。

 約1億7千万円という遺伝子治療薬が、公的医療保険の対象になった。過去最高額で日本で1億円を上回ったのは初めてだ。乳幼児の脊髄性筋萎縮症の治療薬「ゾルゲンスマ」で、点滴により1回投与する。

 これまでは人工呼吸器を生涯装着するか、2歳程度までしか生きられなかった幼児が、早期投与により座ったり歩いたりするようになった事例が報告されている。

 長期的効果の見極めはこれからだが、根源的治療になるかもしれない。幼児の人生を開くものとして、家族と期待を共有したい。

 1剤あたりは高額でも、患者の自己負担は低い。個人では負えない大きなリスクに直面しても、効果のある治療があるなら使えるようにすることは公的医療保険の本来の役割といえる。

 ただ、価格が決まるまでの経過には苦言を呈したい。厚生労働省の「先駆け審査指定制度」が適用された。画期的な効果があり、世界に先駆けて日本で開発・申請される薬を、スピード承認と高い薬価で報いる仕組みだ。

 だが、優れた新薬を早期承認する狙いが、今回は途中で失われた面は否めない。薬剤の開発元だったベンチャーによって品質に関する不適切なデータ操作があったことが、製薬会社から報告された。品質の再評価が行われ、有効性や安全性に影響はないとして認可された。

 製薬会社は、開発元ベンチャーへの監督が行き届かなかったことを猛省すべきだ。この不祥事で審査は少なくとも数カ月遅れた。

 こうした問題があったにもかかわらず、指定制度に伴う加算により、価格に約1千万円が上乗せされたことには疑問を感じる。公的医療保険に関わる薬価には信頼が不可欠である。厚労省は加算の見合わせも検討すべきだったのではないか。

 公的医療保険の対象となる高額薬には肺がん治療薬「オプジーボ」や血液がん治療薬「キムリア」もある。高額でも効果の高い薬を用いる必要性は、これからますます出てくるだろう。

 保険対象の高額薬が増えれば保険財政を圧迫し、ひいては保険料や税金で国民負担が膨らみかねないことも同時に認識しておかなくてはならない。その意味でも価格が効果に見合うかどうかを丁寧に精査していく必要がある。

 社説では開発元のベンチャー企業の不祥事が発端となって、認可が遅れ、かつ1千万円が上乗せされたことを中心に、問題点として指摘していますが、それより最後の部分、「保険財政への圧迫」の方を本稿の問題点として取り上げたいと思います。

 周知の通り、現在国家予算のほぼ3分の1が社会保障費、そのうちの約3分の1が医療費で、昨年度予算では11兆8千億円となっています。医療保険ですから本来は保険料で賄わなければなりませんが、高齢化による医療費の高騰で、現在では3割近くが国の税金から投入されている状況です。

 「人の命は地球より重い」という哲学的な表現を用いずとも、人命の尊さは一部の過激派や原理主義者を除き、万人認めるところです。しかし交通事故死での補償などに見られるように、金額にすればそれは億単位の例もあるでしょうが、無限ではありません、当然有限です。

 確かに人一人の命を救えれば1億7千万円かけても、という考えは支持されるでしょうし、逆に財政を圧迫するという理由で反対するのは、対象者の人権を否定する意味で受け入れられないでしょう。ましてこれで幼児を救えるのです。しかし・・・と私は思うのです。

 国民全体が若く国家財政が潤沢な時代はいいでしょうが、今や借金に寄り掛かった瀕死の状態、しかも人口減少はまだまだ続き、収入はもうこれ以上増えないしむしろ減る、そうした中で膨らむ社会保障費、どうしたらいいのでしょう。

 結婚しない若者をあの手この手で結婚させ、多額の出産祝い金を出すことにより子供をできるだけ多く生んでもらい、そのために若者が子育てしやすいよう産業を整備し、同時に若者の給与を上げ、高齢者より子持ち家庭に社会保障費をできるだけシフトし、国を挙げて少子化を止める。そのための特別立法を早急に立案成立させる。・・・などと考えても、今の与野党の論戦状況では実現性は程遠いようです。

 いずれにしろ、今後ともこれらの新薬が登場し、高薬価への保険適用を進めて行けば、やがて破綻が来るのは目に見えています。今回の新型コロナウイルスへの対応状況を見れば、今の厚生労働省に有効な対応を期待するのは、あまり現実的ではないようです。スーパー厚労省の出現を祈るのみです。


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2020年6月 1日 (月)

コロナ封じ込め成功?「日本モデル」とは何だったのか、その意義と成果

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 新型コロナウイルスの感染症に対し、まだ完全ではないが一応の収束を成し遂げた日本。WTOからも日本の成功例に称賛が寄せられています。いわゆる「日本モデル」、これについて多方面から様々な評価や意見が寄せられていますが、「現代ビジネス」に寄稿した東京外国語大学教授篠田英朗氏のコラムが、その全体像を的確に捉えているのではないかと思いますので、以下に引用転載します。タイトルは『コロナ封じ込め成功?「日本モデル」とは何だったのか、その意義と成果 これからのコロナ対策に向けて』(5/28)です。

5月25日、延長期間を含めて1.5カ月間続いた「緊急事態宣言」が解除された。安倍首相は、会見において、「日本モデルの力を示した」と述べた。

3月半ばから、日本のやり方には「日本モデル」と呼ぶべき特性がある、と論じてきた私としては、緊急事態宣言が成果を収めて終了したことを、素直に祝福をしたいと思っている。  

『現代ビジネス』でも何度か「日本モデル」について論じさせていただいた。緊急事態宣言の解除のタイミングで、あらためて「日本モデル」について考えてみたい。

「日本モデル」は緊急事態宣言をへて固まった

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は、3月19日の『新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言』において、次のように述べた。

「我々としては、『3つの条件が同時に重なる場』を避けるための取組を、地域特性なども踏まえながら、これまで以上に、より国民の皆様に徹底していただくことにより、多くの犠牲の上に成り立つロックダウンのような事後的な劇薬ではない『日本型の感染症対策』を模索していく必要があると考えています」

3月19日に萌芽的に「専門家会議」が語った「『3つの条件が同時に重なる場』を避けるための取組」が、後に「三密の回避」というフレーズとなった行動変容のメッセージである。わずか2カ月の間で、「三密の回避」は、日本国民で知らない者はいない、というくらいに定着した。

「三密の回避」は、「日本モデル」の象徴だ。厳しいロックダウンや杓子定規のソーシャルディスタンスといった欧米由来のカタカナ用語でなく、誰でも覚えられる日本語のフレーズで、要領を踏まえた感染拡大予防の秘訣を、国民に示した。これほどの成功は、商業分野でもめったにない、というくらいの大成功例だろう。

これは「専門家会議」の大きな功績だが、3月19日の段階でまだようやく「専門家」たちはぎこちない表現で「『3つの条件が同時に重なる場』を避けるための取組」を語っているだけだった。政府関係者か、広報につなげた担当者の大功績で、「三密の回避」という強力な標語ができあがった。

しかし今から考えてみると、感染者が急増している最中に、「三密の回避」のメッセージができあがった。「専門家会議」が初めて「日本モデル」という言葉を『状況分析・提言』に入れたのも、4月1日の感染者数が高いレベルの時期であった。

こうして考えると、「三密の回避」を中心とする「日本モデル」の取り組みは、主に緊急事態宣言の時期をへて、定着していったのだと言うことができる。国民の意識強化が図られたのであろう。そのことを踏まえ、緊急事態宣言の経験を活かす意味で、「三密の回避」メッセージに代表される「日本モデル」の意義をあらためて捉えなおしていくべきだ。

予防行動に重きを置く「日本モデル」

「三密の回避」は、クラスター発生を予防する行動を重視する考え方だ。そこがポイントである。

新型コロナは、感染者全員が等しく他人に感染させるわけではないと考えられている。その代わりに一人の感染者が数多くの人々に感染させてクラスターを作っていく事例も多い。

ネットワーク論の言葉を用いると、「誰もが同じ確率で接触するランダムネットワーク」よりも、スーパー・スプレディング・イベントを通じて偏差のある形で感染が広がっていく「スケールフリー・ネットワーク」こそが感染拡大の元凶になるということだ。少数のハブだけが多くのリンクを持っている広がりなので、その少数のハブを予防することによって、かなり効率的に感染者の母数を減らすことができる。

接触感染を中心とする「ランダムネットワーク」の要素がないということではない。だが「日本モデル」では、もともとウイルスの撲滅を目指しているわけではない。社会経済活動を維持しながら「リスクをゼロにするのではなく、コントロールしていく」(5月25日安倍首相会見)というアプローチが、「日本モデル」の考え方である。

そうだとすれば、「スケールフリー・ネットワーク」の「少数のハブ」の発生を防ぐことこそが、コロナ対策の戦略の要となる。そしてそれは、国民にまずは「三密の回避」の徹底を呼び掛けるというアプローチだったのである。

PCR検査数の少なさが大きな批判の対象になってきた。

しかし、今までのところ、「何とかして陽性者を見つける」という米国・韓国式のアプローチではなく、「何とかしてクラスターの発生を防いでいく」という「日本モデル」は、機能している。

緊急事態宣言が解除された段階の感染者数が激減した段階で見てみると、クラスターが発生しているのは病院や施設などの特定施設が多くなっているようだ。「三密の回避」を中心にした国民の行動変容によって防ぎたかったクラスターは、防いできているのである。

客観的に言って、新型コロナの「スケールフリー・ネットワーク」型の感染拡大の特性をふまえたうえで、クラスター発生の予防を重視していくというアプローチは、合理的だ。

4月10日の会見で、WHO(世界保健機構)は、日本のクラスター班の発見で「患者の5人に1人からしか、他人には感染させていないことが分かった」ことを称賛した。それもあって5月25日にWHOテドロス事務局長は、「日本でも成功例を見ることができた」と述べたのである。

私はこれまでも繰り返し指摘してきたが、「日本モデル」の最大の弱点は、自分の行動について日本人自身が意識化を図っていないことである。

しかし、「三密の回避」アプローチの広範な普及にもかかわらず、その戦略的意味の意識化を日本人自身が全く行おうとしないのでは、「日本モデル」が非常にミステリアスなものとして取り扱われるのも無理はない。

日本のマスコミは、話題性のある著名人による威勢のいい政府批判の発言などばかりを追いかけて、物事を分析することを全くしない。

それどころか「日本モデル」の分析をするだけで、「日本特殊論はやめろ!日本は何も優れていない!欧米や韓国を尊敬するべきだ!」というバブル時代に現役だったシニア世代の「羹に懲りて膾を吹く」方式のイデオロギー的な声にさらされてしまう。

一部の積極的に発言をしている科学者「専門家」層にも問題がある。欧米の取り組みと比較して違っているところがあると、それを日本の欠点と考える、という傾向が強すぎる。

国際政治学者と違って、科学分野では、欧米人以外の人々との国際交流が希薄なのだろう。しかも欧米においても、感染症の研究ができる大学研究機関の数は相当に限られているようだ。

その狭い視野の中で覚えた杓子定規の考え方を一方的にあてはめるやり方は、それぞれの社会の状況を踏まえていないという点において、そして新型コロナがいまだ未知のウイルスであるという点において、大きな限界を露呈しているように感じる。

世界は欧米と日本だけではない

日本の「専門家」の多くが、日本の感染者数や死者数が「欧米より少ない」ことをひどく気にしている。そのためある者は、実は隠された死者が沢山いるのではないか、といった陰謀論を吹聴する。また別の者は、日本人に特有の遺伝子構造があるのではないか、といった観点から研究を進めているという。

だが国際政治学者の私が素朴に感じる問いは、「専門家の皆さん、世界にどれくらいの数の国があるか知っていますか?」である。

日本の「専門家」たちの視野には、ほとんど「欧米」と日本しかない。時折、「アジアの他の国は」と言われて、ぎょっとしたりする程度だろう。

医科学分野の最先端の研究をするのであれば、そういう世界観が常識になってしまうのは仕方がないのかもしれないが、新型コロナは全世界に広がっているという端的な事実を、まずは認めてほしい。

日本の取り組みの成績が、世界的に見てどの程度のところに位置づけられるのかを見るためには、「Worldometer」というサイトを見たりするのが一番便利だろう。213の国・地域における日本の位置づけが一目でわかる。

まずすぐにわかるのが、感染者数・死者数・致死率のいずれをとっても、欧米諸国が圧倒的に上位を占めている、ということだ。

たとえば人口100万あたりの死者数を上位から見ていくと、つぎのようになる。

サンマリノ、ベルギー、アンドラ、スペイン、イタリア、イギリス、フランス、スウェーデン、オランダ領セント・マーチン島、オランダ、アイルランド、アメリカ合衆国、マン島、チャネル諸島、スイス、英領モントセラト、といった具合に、17位でエクアドルが出てくるまでの上位16位を欧州(とその海外領土)と合衆国で占めている。驚くべき地域的な偏差である。

ちなみに日本は累積感染者数で40位、死者数で28位、人口100万あたりで見ると、累積感染者数で142位、死者数で94位と、中位の順位だ。

もちろん一歩間違えれば甚大な被害が出る新型コロナの話だ。私はこの成績でも、日本は十分に堅実な成果を出している、と評価できると思っている。ただ、別段、世界の中で際立って華々しく成績がいい、とまで言えるほどではないだろう。

ちなみに評判の悪いPCR検査数だが、日本は総数で世界31位、人口100万あたりで129位である。これも際立って多いわけではないが、最底辺でもなく、だいたい感染者数と死者数にみあった水準で検査を行っていると言えると思う。

このWorldometerサイトではすぐにわからないのは、感染者数に対する死者の割合だ。感染者数や死者数の総数は、確かに各国の検査体制の充実度などによって左右されてしまう。だが、よほどのことがないと、確定感染者の中から死者が出た際に、発見されない、ということはないだろう。

そこで今回アルバイトを雇って213の国・地域の感染者に対する死者の割合である「致死率」を計算してもらった。すると日本の致死率は5.0%で全体の57位だということがわかった。最悪の致死率から数えて213件中のワースト57位である。よく頑張っているのだが、優れているというほどではない。

ちなみに「致死率」ワースト10位を見てみよう。オランダ領セント・マーチン島、イエメン、ベルギー、フランス、イタリア、イギリス、ハンガリー、オランダ、英領ヴァージン島、アンティグア・バーブーダ、である。カリブ海の小国のアンティグア・バーブーダと、内戦中の混乱にあるイエメンを除くと、やはり全て欧州(とその海外領土)である。

大きな傾向を見るために、地域ごとの致死率を見てみよう(国連公式地域分類に依拠)。

アフリカ:3.0%(北アフリカ:4.6%、東アフリカ1.7%、中部アフリカ2.7%、南部アフリカ2.0%、西アフリカ2.1%)

米州:5.7%(北米:5.9%、カリビアン3.3%、中米8.8%、南米4.9%)

アジア:2.8%(中央アジア:0.6%、東アジア:5.1%、東南アジア:3.0%、南アジア:3.4%、西アジア:1.5%)

ヨーロッパ:8.6%(東欧:1.6%、北欧:12.4%、南欧:10.9%、西欧:10.5%)

オセアニア:1.4%

このように世界で致死率が10%を超えているのは、北欧・南欧・西欧だけである。次に高いのが中米と北米だ。北米ではニューヨーク州などの一部地域が異常に高く、それ以外はそれほど高くない。実は世界平均は6.2%なので、世界平均より高い致死率は、東欧を除く欧州と中米だけであり、北米が全体で世界平均くらいだ。

日本の致死率も、東アジアの致死率も、世界平均の少し下くらいで、中位の成績である。

結局、注目すべきは、欧州(中米・北米一部地域)の異常な致死率の高さである。それ以外の地域を見て、欧州よりも低い、と言ってみることには、ほとんど何も意味がないことがわかるだろう。

政策的事情による医療崩壊、行動様式、生活習慣、慢性疾患の度合いなどの要素に加えて、自然免疫などの面で欧州人が不利になっている要素があるかもしれない。恐らく複合的な要素があるだろう。

ただ、いずれにせよ「欧州より日本の感染者・死者が少ない」ことを「奇跡」とか「不思議」とかと考えるのは、滑稽なことでしかない。単に「日本モデル」の意味を見失わせるだけでなく、コロナ対策の方針そのものを混乱させてしまう態度だと言わざるを得ない。

「日本モデル」の意義

予防行動に重きを置く「日本モデル」の意義は、世界第3位の経済力と世界第10位の人口を持つ国が、社会経済活動を完全に停止させることなく、堅実なコロナ対策をしていることにある。

早い段階から「日本モデル」に着目して論じてきた私としても、この「日本モデル」の意義は強調したいところである。だが、だからといって今の日本の状況が、全く信じることができない不思議なものだということにはならない。

「専門家」の皆さんには、ひたすら「欧米よりも日本の致死率が低いのは不思議だ」といった的外れな問いに頭を悩ませ続けることなく、世界には欧米と日本以外にも人間が生きている広大な地域があるという事実を思い出し、正しく問いを設定し、冷静に研究を進めていってほしい。

 なるほど、日本は感染を抑え込んだ優等生の国だ、ではないのですね。感染者数も死者数も突出して多い「欧米」よりは良いが、世界の中では中位くらいだろう、というのが篠田氏の結論ですね。

 「3密」を避け、クラスター発生をとにかく抑える、これが「日本モデル」の特徴であって、それを国民が社会活動を完全に停止せず、国民自粛の中でやり遂げたことを言うようです。

 しかし水際対策を的確にやり、強制力を持って休業や自粛にもっていった、台湾、ベトナムに比べれば、遙かに感染者数や死者は多く出ています。どうしても休業要請に応じない事業者に手を焼き、特措法にもう少し強制力があれば、また休業補償もセットであれば、と感染拡大中には様々な意見もありました。ですから、これをもって最高の感染防止システムとは言えないと思います。それは今後第2波以降の対応として、結論を待たなければならないのではないでしょうか。

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