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2020年6月19日 (金)

北朝鮮による南北共同連絡事務所爆破、その背景は?

Photo_20200619160101  16日に北朝鮮が開城にある南北共同連絡事務所を爆破しましたが、その背景や今後の動向について、様々な見解が出されています。何しろ日本人拉致被害者の当事国北朝鮮と、反日政権国家韓国との間の小競り合いです。本当は無視したい両国の内ゲバですが、気にはなります。

 そこで今回はzakzak、RecordChina、JapanForwardの3メディアの論評を紹介します。まずはzakzakでタイトルは『与正氏の“強圧”で韓国外交崩壊!? 統一相辞意の異常事態…あちらこちらにいい顔“コウモリ外交”のツケ』(6/18)です。

 北朝鮮の攻勢に韓国外交は崩壊寸前だ。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の対話路線を一蹴し、軍事挑発の構えを見せる。文政権は悲願だった南北統一の足がかりを失い、統一相が辞意表明する事態に追い込まれた。

 「卑屈な相手とこれ以上、北南(南北)関係を論じられない」。与正氏は17日に発表された談話で、文氏の「対米従属」姿勢を非難した。

 初の南北首脳会談から20年、朝鮮戦争勃発70年の節目に間髪入れず攻勢を仕掛けることで、南北融和か米韓同盟かの二者択一を突き付けた。

 韓国大統領府は「無礼で非常識」と非難したが、対抗策は打ち出せず、金錬鉄(キム・ヨンチョル)統一相は17日、南北関係悪化の責任を取るとして辞意を表明した。「朝鮮半島の平和と繁栄を望む多くの国民の要求と期待に応えられず、申し訳ない」と陳謝した。

 文政権に対し、保守層は「北朝鮮への忖度(そんたく)だ」と非難の大合唱で、左派勢力からは米国に気兼ねして経済協力などを実行してこなかったのが原因だと批判され、国内でも板挟みだ。

 政府内には正恩氏が表に出てこないことにかすかな期待をつなぐ声もあるが、北京の外交筋は「強硬姿勢は揺さぶりではなく戦略の転換だ」と対話復帰の目はないと悲観的だ。

 あちらこちらにいい顔をしてきたコウモリ外交のツケは大きい。

 この記事では、韓国の外交姿勢が招いた事件だと、明確にその姿勢を示しています。産経系列の夕刊フジらしい論評です。次はRecordChinaでタイトルは『北朝鮮はいったい何を怒っているのか?―中国メディア』(6/17)です。

2020年6月16日、観察者網は、北朝鮮が韓国に対する挑発を高めている理由について分析する記事を掲載した。

記事は、16日に北朝鮮が開城にある南北共同連絡事務所を爆破したことについて、「北朝鮮は確かに怒っている」「もう我慢の限界だ」とし、その理由を分析した。

記事は、「18年に南北間で交わされた板門店宣言や平壌共同宣言の内容を韓国側が履行していないことに問題がある」と指摘。「実際のところ、韓国側は履行したいと願ってはいるものの米国がそうさせないようにしている」とした。

その上で、「北朝鮮としても韓国の置かれている状況は理解しているが、韓国は約束を守らないどころか5月31日には韓国の市民団体が大きな風船を利用して北朝鮮に向けて50万枚のビラや小冊子50冊、メモリーカード1000個などを飛ばした」と説明。「これはあまりにやりすぎである。なぜならビラの内容が金正恩(キム・ジョンウン)氏の妻である李雪主(リ・ソルジュ)氏の写真を加工し、『見るに堪えないイメージ』にしているほか、差別的な言葉で辱めているからだ」とした。

そして、「北朝鮮のファーストレディーを侮辱することは、確かに北朝鮮にとっては我慢ならないことである。このため北朝鮮は6月初旬に怒りの抗議を示したのだ」と分析。「(共同宣言から)2年も経過した。北朝鮮は共同宣言通りに行動してきたのに、韓国は履行しないどころか米国の顔色をうかがい、民間ではビラを飛ばすというのはやりすぎだ」としている。

記事は、「民主主義国家ではこうしたビラ散布を行う民間団体を厳しく取り締まり抑え込むことはできない。韓国はこれまでに何度もビラを飛ばしていたため、北朝鮮は怒りを表明するために(南北共同連絡事務所を)爆破した」と論じた。

一方で記事は、「南北関係について過度に心配をする必要はない」とも指摘。「北朝鮮側は四つの通信ルートを遮断し、連絡事務所も爆破したが、板門店の通信ルートは残っている。今回遮断された通信ルートは普段からあまり使用されていないもので、板門店の通信ルートさえ残っていれば問題はない」との見方を示した。

さらに、南北関係について「2人は普段からむしゃくしゃしていて、ちゃぶ台をひっくり返してはいるものの、まだ離婚には至っていない」と表現。まだそれほど深刻な事態には陥っていないとの見方を示した。(翻訳・編集/山中)

 この記事では、韓国がアメリカの顔色を窺い、北朝鮮との南北会談での約束を履行していないことに加え、韓国の市民団体が風船ビラを飛ばしたことに、憤っていると述べています。ただ「南北関係について過度に心配をする必要はない」とも指摘して、それほど重大にはとらえていないようです。中国共産党の見方でしょうか。

 最後にJapanForwardの記事で、タイトルは『進む金与正氏への権力委譲』(6/18)です。

妹が首領に代わって「指示」

(-前略-)戦いに勝つには敵を知らなければならない。北朝鮮は国連経済制裁とコロナウイルス対策による国境封鎖で経済的困難が深まる中、最高指導者の金正恩氏の健康不安が深刻化し、妹の与正氏への権力委譲が進んでいる。6月4日、与正氏が党第1副部長の肩書で談話文を公表し、韓国にいる脱北者が北朝鮮へ風船ビラを送ったことを口汚く罵り、それを黙認した韓国政府に南北連絡事務所の閉鎖や南北軍事合意破棄もあり得ると脅した。5日には、党の工作機関である統一戦線部が代弁人談話を出し、与正氏が同日、談話文で指摘した内容を実行するための検討に入るよう指示を出したことを明らかにした。

唯一指導体制を掲げる北朝鮮で「指示」を出せるのは首領である金正恩氏だけのはずだ。与正氏が金正恩氏と文在寅韓国大統領の合意内容の破棄を検討する指示を出したと公表されたことは、与正氏が首領並みの権力を持っていることを公表したということだ。最近、与正氏は金正恩氏に代わって「1号批准文書」に署名しているという。1号とは首領を意味し、党、軍、政府の全ての事業は「1号批准」がなければ実行できない。また、作家、芸術家らに5月下旬、作品の中で与正氏のことを「党中央」と表記せよとの指令が下ったという。

与正が拉致問題をどの程度認識しているのか、日本との関係改善に対してどのような考えを持っているのか、そして、めぐみさんたちが今どこに監禁されているのか、日本政府はまずその情報を入手して戦いに臨んでほしい。(筆者:西岡力)

 この記事は前段に横田滋さんの死を悼み、ウソで固められた北朝鮮と戦ってきた故人の無念を述べています。そして北朝鮮の権力委譲の可能性を前面に出していることがうかがえます。権力を手にした与正氏が拉致被害者に対してどう臨むのかを注視していると言った論調です。

 いずれにせよ、なぜ最貧国の仲間で、多くの飢えにあえぐ人々であふれかえっているであろうこの国を、アメリカまでも相手に国際政治の駆け引きができるのか、それは偏に「核」を持っているからに他なりません。

 ですから今更「核」を手放すことは100%ないでしょう。全く日本の近隣に本当に厄介な国があるものです。韓国同様、かつて併合したことの因果が、今に跳ね返ってきているような感じですね。当面の間、両国の小競り合いからは目が離せません。

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