中国、韓国だけではない「歴史捏造」で民衆洗脳が広がる世界
戦後日本を貶めてきた「WGIP」による日本弱体化計画。そのもとになったのはGHQによる占領政策でしたが、占領が解除され主権が戻った後でも、「敗戦利得者」とその後継者たちによって脈々と受け継がれてきた、「日本は悪かった」という「東京裁判史観」そして「自虐史観」。今でも野党政治家、マスコミ関係者、ジャーナリスト、弁護士、大学教授、そしてタレントに至るまで、幅広く蔓延し、「戦後レジームからの脱却」を掲げた安倍政権を執拗に非難し続けています。
そして隣国中国、韓国からなる「南京大虐殺」や「慰安婦強制連行」等の、捏造歴史に基づいた非難も受け続けてきました。こうした「捏造歴史」は日本周辺の諸国だけの問題ではなく、あのアメリカでも問題として議論が巻き起こっているようです。「正論」から以下に転用掲載します。タイトルは『「フェイクヒストリー」にご用心』(麗澤大学准教授ジェイソン・モーガン氏 6/11)です。
≪都合よく「過去」でっちあげ≫
フェイク(偽)ニュースが最近注目されるようになっているが、ずっと昔から、フェイクヒストリーがもっと大きな問題だ。あったことのない「過去」をでっち上げて国家の神話として政治家に利用されていた。
例えば、ファシズム政権下のイタリアではローマ帝国の再生といった嘘の歴史が蔓延(まんえん)していた。旧ソ連の場合は、反対派の粛清などを行った共産党の歴史を捏造(ねつぞう)して血塗られた政治史を正当化しようとした。ナチスドイツは、「アーリア民族」を絶対視し、その根拠まで捏造して、いわばフェイクピープルをつくり上げた。
東アジアにもある。中国は、世界中のフェイクヒストリーのチャンピオンといえる。王朝、天命が変わる度に、新しい王朝があらゆる問題を前の王朝のせいにすることが、繰り返された。司馬遷の『史記』のような歴史的価値の高い例外もあるのだが、中国では「歴史」が政治の手段の一つにすぎない。
韓国も、中国に倣って自分なりのフェイクヒストリーをつくっている。日本版も刊行され注目された李栄薫元ソウル大教授編著の『反日種族主義』が紹介する通り、韓国での歴史教科書は捏造をばらまいているのが事実だ。独裁者を礼賛する北朝鮮のフェイクヒストリーはもっと酷(ひど)い。
アメリカもフェイクヒストリーについて負けてはいないようだ。確かに、最近までのフェイク・アメリカン・ヒストリーは、かわいいところが多かった。例えば、ジョージ・ワシントン大統領が嘘をついたことがないといったものや、ベッツィー・ロスという女性が最初の星条旗を縫ったという穏やかな伝説にとどまる話だ。
しかし、フェイクと認識されず、人々に偏った歴史観を植え付ける言説が横行していることを忘れてはならない。
1980年にハワード・ジンという左翼の教授が『民衆のアメリカ史(A People’s History of the United States)』を出版した。「歴史」と題名についているが、本の中身は首をかしげることばかりだ。
≪偏った歴史観植え付けられ≫
残念ながら、この本の影響力はいまだに大きい。教科書として大学でもよく使われていて、今日の世代の歴史観が、同著に形作られてしまった。
歴史について聞かれると、米国の自称エリートは、この本の内容を鸚鵡(おうむ)返しのように話す。ハリウッドの女優、俳優、そしてワシントンDCの民主党政治家などは、いわゆる「アメリカン・ヒストリー」を語ろうとするときに、大体、ジン教授の「腹話術」をしているようだ。
昨年、アメリカで大きく取り上げられ、話題になった「1619プロジェクト」がある。このプロジェクトは、ニューヨーク・タイムズが主催、目的は米国の歴史を根本的に書き直すことのようだ。
400年前の1619年に、英国の植民地であるバージニアに、アフリカから連れられた数十人が乗った船が入港して、初めて奴隷がイギリス支配下の北アメリカに到着した。このエピソードによってアメリカの歴史を単純化しようとする。1619年から現在まで、アメリカン・ヒストリーは単なる人種差別の繰り返しにすぎないと強く主張する。
独立宣言、合衆国憲法、法制度、そして医学や交通機関も、全てが人種差別に深く染められていて、400年の米国の歴史は、白人が黒人(と他の有色人)を迫害している物語にすぎない、と「1619プロジェクト」の人々は強調したいようだ。
≪実証研究でただす世界連携を≫
アメリカの歴史を専門にする大学教授などの中には、これに反論する人もいるが、彼らは「レイシスト(人種差別主義者)だ」と逆に批判される。
不思議なことに、フェイクヒストリーの方が世界で信じられていることが少なくない。事実による反論を怠れば、歴史をねじ曲げた嘘の宣伝が広がるのは慰安婦問題を例にしても分かる。
日本は、実証研究をもとにしたリアルヒストリーにかじを切っている。慰安婦問題では暴力によって無理やり女性を強制連行したなどという嘘の証言が、現代史家の調査などで否定された。一面的に日本を悪く描く「自虐史観」を見直す動きも進められてきた。
学校現場を支配していた日教組の力が和らぎ、昔の東大、京大などのリベラルやマルクス主義者の影響が弱くなって、健全な日本史が学校や大学で教えられるようになっている。
まだ足りない面はあるが、日本のまともな歴史家の取り組みは世界の模範にもなると思う。
歴史家以外の多くの人たちも実証的な研究の重要性を認識し、歴史をさまざまな角度から見る目を養いたい。
フェイクヒストリーに基づいた国の人々は、決して幸せになれない。自分の過去を知らず、きちんと向き合えない民族は、危ういだろう。
モーガン氏の述べている「民衆のアメリカ史」を「歴史について聞かれると、米国の自称エリートは、この本の内容を鸚鵡(おうむ)返しのように話す。ハリウッドの女優、俳優、そしてワシントンDCの民主党政治家などは、いわゆる「アメリカン・ヒストリー」を語ろうとするときに、大体、ジン教授の「腹話術」をしているようだ。」という部分は日本にもほぼ当てはまる現象と思いますね。
「東京裁判」や「WGIP」に込められた「戦前の日本は悪いことをした、軍は独走し周辺国に多大な迷惑をかけた」「その周辺国にいつまでも謝罪を繰り返し、賠償を積み重ねなければならない」という史観を「鸚鵡(おうむ)返しのように話す」辺りはそっくりではないですか。しかも経験もしていない日本人が。(対戦国の米、英、蘭、仏、露が対象に入っていないのも変ですけれど)
モーガン氏は後段で「日本のまともな歴史家の取り組みは世界の模範にもなると思う」と述べていますが、それとは逆に「日本の不埒な左界隈の人々が、まともな歴史家の取り組みの成果を、捻じ曲げ足をすくおうとしている」ことに気づいていないのかもしれません。そして「政府がその成果を対外的に全力を挙げて発信しようとはしていない」ことも。
日本もひょっとして、モーガン氏の言う「フェイクヒストリーに基づいた国の人々は、決して幸せになれない。自分の過去を知らず、きちんと向き合えない民族は、危ういだろう」というリスクがあるのかもしれません。そうならないように祈りたいとは思いますが。
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