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2020年6月11日 (木)

中国に立ち向かう台湾、果たして日本は?

Img_553bd54ee62df297687bf43bd3e121d23422  中国の国家安全法香港適用による、事実上の一国二制度破棄の余波は、当然台湾にもおよび、台湾国内では野党も含めての中国非難という、前代未聞の状況が発生しています。

 こうした中、中国の海砂採取船を台湾の巡視船が拿捕するという案件が発生しました。日本の巡視船が自ら衝突を企てた中国漁船を拿捕し、船長を逮捕した事件(後の中国における大規模な反日デモのきっかけとなった事件)がありましたが、この海砂採取船は特に衝突を企てたのではないようです。

 以下に軍事社会学者北村淳氏によるコラム「中国の違法な海砂採取船、ついに台湾に拿捕される (副題):中国に立ち向かう台湾、あやふやな安倍政権」(JBpress 6/11)を引用掲載します。

 南シナ海、台湾周辺、そして東シナ海における米中の軍事的緊張が高まっている。アメリカ海軍も、定例業務化してしまった南シナ海でのFONOP(公海航行自由原則維持のための作戦)に加えて、軍艦の台湾海峡通航など中国に対する軍事的牽制姿勢をより強化している。

 天安門事件発生日と同じ6月4日には、先月に引き続いてアメリカ太平洋艦隊所属のミサイル駆逐艦ラッセルが台湾海峡を通航し、香港国家安全法制定に対する抗議、それに「台湾に手を出すな」という意思表示を行った。

 そしてラッセルが台湾海峡を通過している頃、台湾海峡南部の台湾浅堆では、台湾沿岸警備隊巡視船が中国浚渫船を拿捕して乗組員を高雄に連行するという事件が発生した。

Img_0eddf681f65139c4f3cc9dd0a6a939381613 違法な海砂採取、環境破壊も深刻

 トランプ政権による台湾支持の動きの強化にともなって、台湾海峡では台湾、中国、米国の間での軍事的緊張が加速度的に高まっている。さらに、台湾では台湾の排他的経済水域内に位置する台湾浅堆での中国浚渫船による違法な海砂採取も問題となっていた。

 中国本土沿岸域では海砂の採取が禁止されている。そのため大型(27000トン以上)の海砂運搬船を伴った中国浚渫船が、広大な浅海域である台湾浅堆で、海砂採取作業を実施(もちろん違法に)している。

 中国浚渫船が出没している海域は台湾と中国の中間線の台湾側であり、台湾の排他的経済水域内である。したがって、台湾政府の許可がなければ何人といえども海砂採取にかかわらず、いかなる経済活動も実施することはできない。しかし中国船は、これまで数年間にわたって毎日10万トンにものぼる海砂を採取し続けていると言われている。

 海砂を違法に採取しているだけではない。中国海砂採取船団は漁業資源の破壊という問題も引き起こしている。台湾浅堆は古来より澎湖諸島の漁民にとって豊富な漁場となっており、とりわけ澎湖イカとサワラの主要な産卵地そして生息地となっている。そのように台湾漁民にとって貴重な漁業資源が、中国浚渫船による大量の海砂採取作業によって、大きな被害を受けているのだ。このような状況が続くと、漁業資源が枯渇するだけでなく、台湾浅堆の自然環境も壊滅的状態に陥ってしまうと、中華民国自然生態保育協会(SWAN)では危惧している。

 SWANの調査では、台湾浅堆には643種類もの魚に10種類の珊瑚が生息している。ところが、このような生物学的にも貴重な海域で、大規模な海砂採取が続けられれば、貴重な自然環境が失われるのは自明の理である。それに加えてSWANは、台湾浅堆の調査中に、中国トロール漁船が廃棄した巨大な漁網を数多く発見している。

 まさに、台湾浅堆の漁業資源と自然環境は中国によって荒らされ放題なうえ、危機的状況に陥りつつあった。そこで2019年より、台湾沿岸警備隊が中国採取船団に対する本格的な取り締まりを開始した。だが中国側は盗掘の機会を狙って採取船団を送り込み、あるいは船名の隠蔽や改竄を行って海砂採取を続けており、台湾当局による取り締まりは難航している。

反撃に出た台湾

 先週、6月4日、2隻の海軍フリゲートと共に台湾浅堆海域に出動した台湾沿岸警備隊の巡視船「高雄」(3000トン)と巡視艇「澎湖」は、違法操業中の中国大型浚渫船(7539トン)を拿捕し、中国船の船長以下乗組員10名を高雄の興達港に連行した。

 今後も、台湾側による中国海砂採取船団の取り締まりは強化されるものと思われる。自然環境破壊や漁業資源の保護はもちろんのこと、なんといっても自国の排他的経済水域内での中国側の違法行為に目を背け続けることは、台湾の主権を自ら軽んずることを意味するからだ。

 台湾海峡を挟んで2000発以上の各種弾道ミサイルと数千発の各種巡航ミサイルを撃ち込む能力を保持した中国軍と常時対峙している台湾は、アメリカによる軍事的支援を少しは期待できるとはいうものの、可能な限り自らの力で自らの主権を守り抜こうとする努力を続けている。

頼りない日本

 台湾にとって、最悪の事態に際してはアメリカ同様に頼りにしたいと期待を抱いていたのが日本である。何といっても、台湾が中国の手に落ちた場合には、日本の安全保障は危殆に瀕する以上、日本が台湾の安全保障に敏感であるのは当然、と台湾側では考えているからだ。

 台湾が中国に組み込まれると、南シナ海を通過して日本にもたらされる原油や天然ガスは全て台湾沿海を通航せねばならないため、中国は容易に遮断することができてしまう。また、中国軍が台湾を強力な軍事拠点化することにより、先島諸島から沖縄にかけての空域と海域は中国軍の優勢が確定してしまう。そのような軍事状況となった場合、もはや米軍にとって沖縄は安住の地ではなくなり、沖縄の米軍戦力を大増強するか? 沖縄からグアムに後退するか? という選択に迫られることになる。

 いずれにせよ、台湾の安全保障と日本の安全保障が一蓮托生の関係にあることは事実だ。それにもかかわらず、近頃の安倍政権による台湾周辺状況や香港国家安全法に対する無関心的姿勢は、あたかも中国習近平政権に気を遣っているかのごとき印象を国際社会に刷り込む役割を果たしており、台湾はもとより同盟国アメリカの失望を招き信頼を大きく失ってしまっているのである。

 コラム後段の日本の姿勢については言うまでもなく、「尖閣諸島の中国海警局の公船による威嚇航行になすすべもなく遺憾砲しか打てない」、また「不法占拠された竹島への韓国議員の上陸や韓国軍の軍事訓練に対しても、これまた遺憾砲しか打てない」状況から、推して知るべし、でしょう。

 習近平政権への気遣いもあるでしょうし、善隣外交という外務省の姿勢もあるでしょうが、それより根本的には尖閣や竹島の例からもわかるように、軍事力を背景に持てないための「弱腰・腰砕け」外交のなせる業としか言えないと思います。

 あの民間の経済力も技術力も最低レベルの北朝鮮が、アメリカにも中国にも、そしてロシアにも「偉そうに」対応できているのも、ひとえに核を伴う軍事力(真の中身は不明ですが)があるからでしょう。

 軍事力の背景がなくとも、フィリピンのドテルテ大統領のような「強い発言力」をもった人も中にはいますが、とりわけ今の日本には剛腕と言われる人は少ない。またそういう人を「良し」としない国民が多くいます。だが昔からこうだったのではない。戦後の「GHQ憲法」「自虐史観」がそうさせてしまったのでしょう。

 ノーベル賞に代表される科学技術の分野にしても、オリンピックに代表されるスポーツの世界においても、「一番」だとか「強い」ということは国を挙げての称賛に値します。軍事力(軍に抵抗がある人には防衛力)も強いことに越したことはない、なぜそう考えないのでしょうか。やはり「自虐史観」の洗脳効果でしょうね。

 何度も申し上げますが、戦後75年経った今、もう「自虐」は止めて、独裁国家から民主国家を守る砦の役割の一つを担う、そういう日本になってもいい時期だと思います。そのために9条を改正して、強い防衛力を持った国に変えていきたいものです。

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