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2020年7月

2020年7月31日 (金)

韓国のパターン、「やりたい放題→責任が発生しそう→嘘をついて繕う」

2_20200730182901  本日は久しぶりに元韓国人で来日の上、エッセイ書の著者でありブロガーとして活躍している、シンシアリー氏の「シンシアリーのブログ」から、韓国の最新の話題を取り上げてみます。今渦中の「慰安婦に土下座する安倍総理の像」に関するブログで、タイトルが『7月26日「安倍を象徴したものだ」→7月28日「安倍とは言ってない」』です。以下に引用して掲載させていただきます(一部スキップしています)。

やはり、この事案も、「ああ、何もかも韓国社会の縮小版だ」な気がして、遅ればせながらエントリーします。

韓国関連ブログではすっかり有名(?)になった画像ですが、韓国のとあるところの植物園の園長キム・チャンヨル氏が、彫刻家に依頼して、安倍総理が慰安婦に土下座謝罪する像を作り、植物園内に設置しました。


4_20200731094201 ですが、これが日本でも紹介(?)されることになり、28日、なんと菅官房長官が「国際儀礼上、許されない。仮に報道が事実なら、日韓関係に決定的な影響を与える」と話しました。

すると、キム園長は、中央日報にこのように話しました。「異議があるなら、韓国政府が私に言うべきだ」、「私は(土下座している人が)安倍だとは言っていない」、と。以下、記事から部分引用してみます。

ちなみに、記事の題は『日本政府、問題提起なら私にやれ』となっていますが、記事本文に載っているキム氏の主張は、『日本政府が問題を提起するのは日本の勝手だが、個人的に作ったものだから、問題があるなら韓国政府が私に言うべき』です。

<・・少女像の前に安倍晋三日本総理がひざまずいて謝罪する姿の像を作ったキム・チャンニョル韓国自生植物園長は「極めて個人的なことで、外交問題に飛び火することを望まない」と述べた・・

キム園長は28日、中央日報との電話インタビューで「植物園の小さな像つ作成されたもので、日本が問題提起するなら、それは彼らの自由」と「(私の)考えを表現した作品で、当初から社会的にも政治的に問題化がされることを望まなかった」とした・・

3_20200730183101 ・・キム園長はまた「個人が作成し設置した像に異議を申し立てするなら、大韓民国政府が私に対してしなければならないだろう」とし「(私は)もう七十代だ。農作業で食っていく私のような人に、政治的意図があるはずがないだろう」と説明した。彼は外交的紛争を懸念し、像を作る過程で「安倍」という言葉を一度も口にせず、命名もしなかったという・・

キム院長は「否定的に見てみるとキリがない。肯定的に見てほしい」とし「子供たちと一緒に植物園に来て、立ち寄って、この像を見て、帰る。それだけでいい」と話した。>

・・・さて、本エントリーとしては、ここからが本題になります。中央日報の記事でもそうですが、キム園長は、「安倍とは言ってない」と主張していますし、別ソースだと「土下座している人は(安倍総理だけでなく)すべての男を象徴しているとも言える。慰安婦の父かもしれない」などと話しています。これは、日本側で話題になった後のことです。

言うまでもありませんが、これはすべてウソです。以下、まだ日本で話題になる前、7月26日、ソウル新聞の記事を引用してみます。

Ianfu1 <・・造形物を自費で造成した韓国自生植物園キム・チャンニョル園長は「国内・外にある少女像(※慰安婦像のこと)を非難したり嘲笑したり、毀損する実態を見ながら、単に立場を表現するにとどまらず、贖罪の対象を確実に形状化する必要があったため、少女像の対象を安倍と象徴し、造成した」と述べた。>

やりたい放題言いたい放題→責任が発生しそうな雰囲気→嘘をつく(または「私のような弱い人が~」と惨めな言い訳をする)・・・いつものパターンです。像そのものよりも、このパターンが韓国の歴史を象徴していると言ってもいいでしょう。

 さすがに元韓国人のシンシアリー氏です。韓国メディアの記事詳細を把握していますし、また途中で主張がコロッと変わったところは見逃していません。

 とにかく像の作成の意図は「贖罪の対象を確実に形状化する必要があったため、少女像の対象を安倍と象徴し、造成した」のが本質です。そして菅官房長官の批判発言が知れると「安倍とは言ってない」と主張を変え「土下座している人は(安倍総理だけでなく)すべての男を象徴しているとも言える。慰安婦の父かもしれない」などとうそぶいているのです。

 これをシンシアリー氏は「いつものパターンです。像そのものよりも、このパターンが韓国の歴史を象徴していると言ってもいいでしょう」と嘘を重ねる韓国に、改めて呆れているのです。

 昨日は「中国の国民は敵視しないし嫌中でもない。中国共産党が嫌いなのです。」と申し上げました。しかし韓国に至っては、子供のころから反日教育を受けて育った国民が殆どで、シンシアリー氏や一部の歴史を深く読む人以外は、このキム園長のように、捏造歴史に染まった人が多くを占めているようです。やはり何度も言うように、深く(と言うより浅くても)かかわらないほうが日本のためだという気が強くしますね。

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2020年7月30日 (木)

地球を紅に染める中国の「パクリ商法」、そして共産党国家中国の本質は

Img_bf4a8aeae560e639fe1d59580e20350d3143  昨日、とうとう全国の新規コロナウイルス感染者数が、1264人と、1000人を超えてしまいました。いよいよ感染防止対策と経済維持政策の二つをどう舵取りするか、困難を極める状況になっています。つくづく感染発生源の中国を恨みたくなります。その中国、このブログでも再三取り上げていますが、ここへ来て習近平政権による覇権の動きが顕著になってきました。

 米国ヒューストンでの中国総領事館の閉鎖が、数日前のトピックスとして報道されました。領事館員のスパイ行為疑惑のためのようです。中国は以前から知的財産の違反行為や、技術の不法取得などを繰り返してきましたが、ここへ来てインテリジェンスの分野までその手を伸ばしています。

 そのあたりの現状を、上武大学ビジネス情報学部教授田中秀臣氏が、iRONNAに寄稿したコラム『地球を紅に染める中国の「パクリ商法」』(7/28)に記載されていますので以下に引用して掲載します。

 香港の「国安法」も然り、中国が新型コロナ禍を機に、世界覇権への野心を一層露わにしている。経済面でも、持ち前の「パクリ商法」で通信やアプリ、さらにはコロナワクチンを手中にすべく攻撃の手を緩めない。ただ、こうした「合理的な狂気」に走る中国を後押ししたのは、他ならぬ見て見ぬふりをしてきた国際社会でもある。

TikTokやパクリ商法全開、中国の「合理的狂気」が止まらない

 中国共産党政府が「発狂」している。正確に言うならば、合理的発狂である。

 その理由は簡単である。自ら拡大させた新型コロナウイルスで世界が弱っていることにつけこんで、本気で「世界秩序」を変えようとしているからだ。

 香港の「一国二制度」を完全否定した「香港国家安全維持法」(国安法)の施行、尖閣諸島や沖ノ烏島へ執拗に繰り返される侵犯行為、南シナ海での違法な軍事的占拠、他国を過剰な借金漬けにして国ごと乗っ取る「債務の罠」戦略、ウイグル族に対する強制収容や宗教弾圧など、数え上げればきりがない。国際的な政治秩序の安定化からはほど遠く、まさに現在の自由と民主の価値観を根本から否定する覇権主義のモンスターである。

 これらの行為が中国の理屈だけで世界にまかり通ると考えて実行していることが、狂気の本質である。狂った目的だが、それでも中国政府が目的を叶えるために合理的に算段している点を見逃してはならない。だからこそ「合理的狂気」なのである。

 今までも中国の発狂行為に対し、世界は見て見ぬふりをしてきた。経済面でいえば、公然の「パクリ政策」を、中国が先進国に追いつくための「キャッチアップ効果」だの、政府主導の「産業政策の成功」だの、と一部で称賛してきた。

 憐れむべき知的退廃である。本稿では、その実態を改めて示してみたい。

 結論から言えば、やっていることは単に国家主導による先進国技術のパクリである。しかも、中国のパクリ経済の全貌がはっきりとつかめない。

 最近では、ブルームバーグが「中国の攻撃でナンバーワン企業破綻か、トップ継いだのはファーウェイ」で、パクリの実態に注目している。記事では、カナダを代表する世界的通信機器メーカー「ノーテル・ネットワークス」が、21世紀初めから、中国政府からと思われるサイバー攻撃を受け、顧客情報や重要な技術を盗まれたという。

 ノーテルは、このサイバー攻撃にあまりに無防備で対策も緩かったために、悲惨な道をたどる。ノーテルは技術的優位、とりわけ人的資源とマーケットを、中国政府の巨額の支援を受けた華為技術(ファーウェイ)に奪取されたのである。結局、ノーテルは2009年に破綻してしまった。

 ファーウェイは元中国人民解放軍エンジニアの任正非(にん・せいひ)氏が創立した会社であることは広く知られている。識者の中には、ファーウェイと中国政府は必ずしも協調しておらず、むしろ対立していると指摘する人もいる。頭の片隅ぐらいには入れておいてもいいかもしれないが、正直役には立たない。

 そんなことよりも、人民解放軍のサイバー攻撃隊が産業スパイの世界で君臨しているが、中にはイスラエルや北朝鮮が中国のサイバー攻撃をパクって、中国のふりをして攻撃している、とでも指摘した方が役に立つだろう(参照:吉野次郎『サイバーアンダーグランド』日経BP)。中国政府や人民解放軍、その系列企業に対する生ぬるい考えは捨てた方が無難だ。

 こうして見れば、中国の産業政策がなぜ成功するのか、その「謎」は簡単だ。上述のように、先進国で成功している企業の情報や人材をそのままパクることで、市場自体も奪い取るからだ。

政府が望ましい産業を選別する伝統的な産業政策とは全く違うものだ。伝統的な産業政策はそもそも成功する確率が極めて低い。なぜなら、政府には市場に優越するような目先の良さも動機付けもないからだ。事実、日本の産業政策は死屍累々(ししるいるい)の山を築いた。

 だが、中国の産業政策は基本的に市場をまるごと盗むことを目指す。パクる段階で逮捕や制裁のリスクがあるぐらいで、それも人民解放軍という、リスクをとることにかけてのプロが文字通り命がけでやってくれる。ものすごい「分業」に他ならない。

 日本でも、中国政府や軍からのサイバー攻撃が続いている。今年に入っても、NECや三菱電機が大規模サイバー攻撃を受けたことが明るみになったように、自衛隊に関する情報の取得を目的に、防衛省と取引関係にある企業が狙われている。このように、日本の安全保障や民間の経済が脅かされているのである。

 中国の合理的発狂といえる世界秩序改変の中で、新たな経済的覇権を目指す動きがある。その際も、いつものようにパクることから始まる。

 米国のビーガン国務副長官や共和党のルビオ上院情報委員長代行が、中国の在米領事館を「スパイの巣窟」として長年にわたって問題視してきたことを明らかにしている。ロイター通信も、米政府が閉鎖を命じた南部テキサス州ヒューストンの中国総領事館が「最悪の違反ケースの一つ」である、と政府高官の発言を伝えている。

 そのケースとは、おそらく新型コロナウイルスのワクチンに関する研究だ。このワクチンが世界でいち早く開発されれば、膨大な利益を生み出すことは間違いない。現在の米中の領事館の閉鎖の応酬は、中国のパクリ産業政策をめぐる攻防戦であり、姿を変えた米中貿易戦争といえる。

 さらには、中国政府からの個人情報の保護も問題となってくる。米国のポンペオ国務長官は、動画配信サービス「ティックトック」に代表される中国製ソーシャルアプリの使用禁止を検討していると述べた。

 多くの識者は、中国で活動する企業や、中国発の企業データを中国共産党のものと理解する傾向を指摘している。だから、ティックトック側がどんなにこの点を否定しても何度も疑いが生じてくる。

 7月、韓国放送通信委員会(KCC)がティックトックに対し、保護者の同意なしに子供の個人情報を海外に送信したというコンプライアンス(法令順守)違反で、同社に1億8600万ウォン(約15万4千ドル)の罰金を科したのもその表れだろう。韓国政府とティックトック側は現在も協議中だという。

 ところで、ティックトックの国内向けの姉妹アプリ「抖音(ドウイン)」(ビブラートの意味がある)では、中国国内でティックトックのダウンロードや閲覧ができる。ロイター通信によれば、そのドウインからRain(ピ)やTWICE、MAMAMOO、ヒョナなどのK-POPスターのアカウントが削除や一時的なブロックを受けたらしい。

 ロイター通信は確言していないが、中国政府側の「報復」の可能性を匂わせている。同様な事象が、これから特に人民解放軍系の企業や中国政府と密接な関係にある企業で生じるかもしれない。

 ちなみに、こんなことを指摘していると、米国だって同じことをしているではないか、という反論がすぐに出てくる。短絡的な反応か、悪質な論点そらしか、鈍感なバランス取りだとしか言いようがない。

 その点については、まずは米国の情報監視活動を暴露した米中央情報局(CIA)元職員のエドワード・スノーデン氏に関する書籍を読んで、満足すればいい(『スノーデン 独白: 消せない記録』河出書房新社)。筆者は、世界秩序の改変を目指す中国政府の方により強い危険を感じるのである。

 確かに米国にも、日本の利益に反するリスクは経済上でも安全保障上でも存在する。それでも、あえて極言すれば、中国と米国どちらかを選べと言われれば、明白に米国を取る。

 これは筆者個人の選択だけの話ではない。日本の選択としてこれ以外にないのだ。

 米国は、問題があっても国民の選択によってよりよい前進が可能な、日本と同じ民主主義の国である。他方、中国は共産党支配の「現代風専制国家」であり、そもそも政府の問題点の指摘すら満足にできない。

 ただし、現代風の専制国家では、パリ政治学院のセルゲイ・グリエフ教授が指摘する「情報的独裁」の側面が強い。暴力的手段は極力採用せず、インターネットを含めたメディアのコントロールを独裁維持のために利用する。

 政治的独裁に強く抵触しなければ、かなり「自由」な言論活動もできる。むしろ「自由」に発言させることで、政治的反対勢力の人的なつながりをあぶり出す可能性を生じさせるのである(参照:ベイ・チン、ダーヴィド・ストロンベルグ、ヤンフイ・ウー「電脳独裁制:中国ソーシャルメディアにおける監視とプロパガンダ」)。

 中国か米国かの選択について、ジャーナリストの櫻井よしこ氏が月刊『Hanada』2020年9月号の「習近平の蛮行『世界大改修戦略』」の中で明瞭に述べている。最後にその言葉を引用しておきたい。

 日本にとって中国という選択肢はありえない。だが同時に、米国頼みで国の安全保障、国民の命の守りを他国に依存し続けることも許されない。米国と協力し、日本らしい国柄を取り戻し、米国をも支える国になるのが、日本の行く道だ。

 櫻井氏のこの発言に共感する人は多いのではないか。

 私ももちろん櫻井氏の発言に同意します。ただ少なくとも中国の一般の国民に対しては敵意や嫌悪感は感じません。共産党に感じるだけです。以前も述べましたが、マルクスの提唱した共産主義は一党独裁や個人独裁には、もちろん言及していませんし、暴力革命も語っていません。資本主義が高度に発展し、様々な矛盾を帯び行き詰ったところから、それを解決する統治形態として、プロレタリアートによる共産社会が実現する、そう言っただけです(もちろんそうならなかったのですが)。

 レーニンやスターリンはコロナウイルスのように、マルクス共産主義を変異させ、資本主義の未熟な段階でありながら、暴力革命により力づくで体制返還させました(ロシア革命) 。そしてその世界拡散のため組織したコミンテルンにより、中国の国民党の迷走を利用し、毛沢東共産党を育て上げ、更にはアメリカ、日本に共産党スパイを多数送り込み、当時ドイツと激戦を重ねていたソ連スターリンに都合の良い戦略となるための、日中戦争の継続拡大、日米開戦の下地作りをしていたのです(ヴェノナ文書に記載)。それにまんまと乗せられた日米はとうとう開戦に至りました。

 ですからもともと共産主義者は、体制奪取と維持のため、暴力行使やスパイ行為、覇権主義の遺伝子を持っているのです。民主主義とは対極にあると言ってもいいでしょう。ですからもともと共存はあり得ませんでした。しかしこうなってしまったのは「中国は中産階級が増えれば民主化が進むだろう」と考えたことが甘かったのです。

 つまり一党独裁の国は、その独裁者や独裁政権が倒れない限り、体制は変わりません。共産党は軍を引き寄せ、経済や情報を管理し、国民を監視で縛ることによって、強固な体制維持システムを作り上げているからです。

 それを倒す手段はただ一つ、経済の弱体化を狙うことでしょう。そのためには戦争にならない範囲で、民主国家が一致団結して粛々と中国から工場と資本と人を引き揚げ、貿易を減らして行くことでしょう。そのためには各国とも多少の経済的負担は負わなければなりません。まともにぶつかるのはアメリカに任せて、そのアメリカには貿易面等で他の国が相応の対価を負担する、それしかないのではと思います。全くの私見ですが。

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2020年7月29日 (水)

PCR検査はなぜ広がらなかったか、その要因を検証する

Images-1_20200729115601  新型コロナウイルス新規感染者数の拡大が止まらないようです。昨日もNHKによる集計で全国で981人、今月23日と同じ過去最高の数字となっています。第1波の時に比べ検査数がかなり多くなったのも、陽性者が多くなった要因の一つと言われていますが、もちろんそれだけではなく、緊急事態宣言の解除後の、人の移動や、夜の繁華街での飲食も大きな要因となるでしょう。

 ところで日本のPCR検査は他国と比較して、かなり少ないと以前から言われてきました。最近多くなったと言っても欧米などと比較すると桁が違うようです。そのあたりの要因を本日の読売新聞の特集から取り上げてみます。タイトルは『PCR検査はなぜ広がらなかったか…検査目詰まり 複合的に』で、以下に引用します。

保健所パンク 残業198時間

 「PCR検査が受けられない」――。新型コロナウイルス感染の第1波では、全国各地で悲痛な声が上がった。どこで検査の目詰まりが起きていたのか。その要因を探った。

 感染症担当 人手足りず

 「夜中も緊急対応を求める電話に追われた。24時間、臨戦態勢だった」。東京都内のある保健所に勤務する医師は、3月の状況をこう振り返る。

 今回、新型コロナの相談は各地の保健所に集中した。その理由は2月1日の厚生労働省の通知にある。

 《相談窓口「帰国者・接触者相談センター」を保健所などに設置すること》。相談をセンターに一本化させることで、患者が医療機関に殺到して医療崩壊が起きるのを防ぐ狙いがあった。

 しかし、保健所の電話はすぐにパンク。当初3回線しかなかった東京都世田谷区ではクリニックの医師ですら患者のPCR検査を求めるため電話をかけ続ける事態に陥った=目詰まり(1)

 さらに問題だったのは、保健所に感染症担当の医師や保健師が少なかったこと。電話対応を始め、相談者の健康観察、陽性者の入院先の確保、濃厚接触者の追跡調査――あらゆる業務が重くのしかかった。「人手は全く足りなかったが、応援体制を話し合う時間もなかった」とある保健所の担当者は語る。東京都中央区保健所では3月の残業時間が最大198時間に上り、品川区でも同174時間(4月)、北区でも同173時間(同)など過労死ライン(月100時間)を大幅に超過した。

 搬送先なし

 「保健所に検査を断られた」。そんな批判が相次いだ背景には、陽性者の搬送先がないという事情もあった。

 「2~3月、PCR検査の条件を少し厳しめにしていた」と明かすのは、さいたま市保健所の西田道弘所長(56)。同市は10万人当たりの医師数、病床数がともに20政令市で最少で、感染症指定病院の病床は10床しかなかった。「病院が軽症者らであふれてしまい、重症者への対応が遅れるのが怖かった」と西田所長はいう。当時は、陽性者は無症状でも原則全て入院させる必要があった=目詰まり(2)

 この目詰まりを解消するため厚労省は4月2日、《軽症者や無症状者が自宅や宿泊施設で療養する際の指針》を示した。全員を入院させる必要がなくなり、同保健所でも検査の条件を緩和していった。西田所長は「検査を受けられずに手遅れになった人はほとんどいないはずだが、体調が悪化した人はいた。そういう意味では申し訳なかった」と語った。

 混乱招いた「37・5度以上」

 厚労省が2月17日に発表した《相談・受診の目安》も混乱の一因となった。

 目安は〈1〉37・5度以上の発熱が4日以上続く〈2〉強いだるさがある――などの場合、帰国者・接触者相談センターへの電話を呼びかけた。あくまで相談の目安として示されたものだが、各保健所では、専門外来(帰国者・接触者外来)での検査につなぐかどうかの事実上の「基準」とし、この目安を理由に検査を断る例が相次いだ=目詰まり(3)

 厚労省はこの誤解の解消に躍起となり、2月27日に《医師が必要と判断すればPCR検査の対象にする》と通知。さらに〈1〉と〈2〉の両方がそろわなければ相談できないとの誤解もあったため、3月22日には《2条件のどちらかが当てはまれば相談を》との通知を出した。それでも目安を理由に検査が受けられない事例が相次いだ。

 5月8日、厚労省は「37・5度、4日以上」という体温や日数を削除した《新たな目安を公表》

 なぜ37・5度だったのか。目安作りに携わった専門家の一人は「厳密な基準や根拠があったわけではないが、どこかで区切りをつけないといけなかった」と明かす。

民間活用 マニュアルなし

 保健所を通じたPCR検査(保健所ルート)が目詰まりする中、厚生労働省は3月4日、もう一つの検査ルートを6日に開設すると通知した。《PCR検査を医療保険の適用対象とする》

 それまでは保健所が専門外来の医療機関につなぎ、主に地方衛生研究所に検査を依頼するルートに限定されていたが、医療保険が適用されれば、それ以外の医療機関でも自らの判断で民間の検査会社に検査を依頼することができる。「ボトルネックは一つ解消される」。加藤厚労相は6日の記者会見でこう胸を張った。

 しかし、医療保険ルートはすぐには増えなかった。民間検査会社との契約や検体の梱包こんぽう、搬送などに人手が必要で、小規模クリニックには負担が大きかった。さらに医療機関は自治体から検査の委託を受ける必要があったが、この契約手続きに手間取った。

 東京都世田谷区の区医師会は4月上旬、医師会が代表する形で契約を結びたいと区に相談。しかし、区側は患者の費用負担や設備面の要件などがわからず滞った。

 4月15日、厚労省が新たな通知を出す。《医師会などに検査センターの運営を委託できる》。しかし、その通知にも要件の詳細は書かれておらず、区の担当者は厚労省に問い合わせたが、「通知を出している」と言われるだけ。区幹部は「都に尋ねても答えが出ず、さらに調べるという余力はなかった」と振り返る=目詰まり(4)

 厚労省は同28日にようやく医師会がPCR検査センターを運営する際のマニュアルを公表。結局、区と医師会との委託契約の締結は同30日にずれ込んだ。

 「迷惑施設」 住民が反対

 PCR検査センターの場所探しも難航した。

 「こんなところでやるんですか」。4月末、千葉県鎌ヶ谷市の病院の駐車場。防護服を着用し、ワンボックスカーを使った移動式センターの運用テストをしていた医師会や市の職員らに、住民から不安や反対の声が寄せられた。検査を受けに来る市民のプライバシーにも配慮し、場所を総合病院の地下に変更。入り口をブルーシートで覆った。

 5月にドライブスルー方式のセンターを開設した同県習志野市でも、周囲に民家がない場所を選ばざるを得なかった。市の担当者は「医師会や市民には不便をかけている」と話す。設置場所は非公表だが、関係者によると、市街地から離れた海岸沿いの一角。周辺には汚水処理施設や清掃工場などもある。

 鎌ヶ谷市医師会の石川広己副会長(67)は「検査を行う医療従事者としては『迷惑施設』と扱われてつらい。自治体は市民に検査の必要性を周知し、利便性のいい場所を提供すべきだ」と注文する=目詰まり(5)

 検体の梱包 負担大きく

 検体の梱包作業の負担もネックの一つだった。世界保健機関(WHO)の検体輸送の手引では〈1〉試験管〈2〉密封性の容器〈3〉段ボールなど――三重に梱包すると定められているが、国内では当初、さらにジュラルミンケースに入れる必要があった。

 厳格化のきっかけは2011年、国内でアメーバ赤痢の疑いのある検体の輸送時にドライアイスが気化し、容器が破裂する事故が起きたことだった。今回、現場からは「ジュラルミンケースを確保するのが大変」との声が相次いだ=目詰まり(6)。このため厚労省は4月17日、《輸送時のケースを不要とする通知》を出した。

 国際基督教大の西尾隆特任教授(行政学)は「危機的な状況下で随時やり方を変える運用自体は問題ではない。ただ、国が通知を送っても人材や人員不足ですぐに取り組めない自治体も多い。国は現場の声をすくい上げ、柔軟な手段を提示するなどのフォローが欠かせない」と指摘する。

地衛研 人も予算も弱体化

 PCR検査が目詰まりした大きな要因の一つが、そもそも検査能力が圧倒的に低かったことだ。

 感染拡大当初、検査の大部分を担っていたのは都道府県や政令市などが運営する全国83か所の地方衛生研究所(地衛研)。しかし、PCR検査の機器は限られ、検査に必要な試薬も不足がちで、特に深刻だったのが人員不足だった=目詰まり(7)

 名古屋市衛生研究所では、食中毒担当の職員7人が検査にあたった。1日あたりの検査可能件数は80件だったが、感染者が急増した3月には応援の職員を入れ、深夜までかけて約130件を行った。柴田伸一郎部長(61)は「ミスは許されないぎりぎりの緊張状態だった」と語る。

 他国と比べて、なぜ日本はPCR検査の能力が低かったのか。実は2009年に流行した新型インフルエンザの教訓として厚労省の有識者会議は「地衛研のPCRを含めた検査体制の強化が必要」と提言していた。だが、提言はこの10年、放置されてきた。韓国などは15年の中東呼吸器症候群(MERS)などを機にPCR検査体制を拡充したのに対し、日本では感染者が出ず、「新型インフル時の危機意識が長続きしなかった。責任を感じている」と厚労省幹部は反省する。

 この間、地衛研の弱体化も進んだ。地衛研全国協議会によると、都道府県が設置する47施設では04~18年度に平均職員数が56・9人から48人に減少。予算は28%減、研究費も31%減と大幅に縮小。地衛研は設置の根拠となる法律がなく、調(しらべ)恒明会長は「人員や予算削減のターゲットにされやすかった」と指摘する。

 PCR検査が低調のため、国内企業が開発した最新の検査技術を生かせない事例もあった。千葉県松戸市のバイオ先端企業「プレシジョン・システム・サイエンス」は15年、通常約6時間かかる検査を約2時間に短縮できるPCR検査機器を発売。欧州を中心に500台以上を販売し、4月下旬には駐日フランス大使から感謝状も贈られた。しかし、国内では需要が見込めなかったため、国内販売に必要な手続きをしていなかった。田島秀二社長(71)は「第1波で活用できなかったのは残念だった」と語る。同社は8月に国内でも販売を始めるという。

 厚労省で感染症対策に取り組んだ長崎大の中嶋建介教授(感染症対策)は「感染症対策は、実際に発生しないと危機感も共有されず予算がつきにくい。今こそ次の感染症の流行を見据えて最新機器の導入や人材育成を急ぐべきだ」と指摘する。

■教訓

▽感染症対策の中核を担う保健所や地方衛生研究所がパンク。人員、予算などの機能強化を

▽国は通知を出すだけでは不十分。より分かりやすい自治体への情報提供が不可欠

▽PCR検査能力の拡充を求めた10年前の提言を放置。危機意識の継続が重要

 第1波の最中(さいちゅう)マスコミ関係者等から、なぜ検査が十分にできないのだ、と再三の指摘があったことは周知の通りです。その要因の殆どがこのコラムで語り尽くせていると思います。最後の教訓もその通りだと思います。

 しかし人や予算を増やしたり、情報提供の質を上げたり、危機意識を継続することはその通りなのですが、それを実現するためにはどうすればいいのか、そこが重要だと思います。

 人や予算の増大はこの感染症の影響の大きさを知った今、まず取り組まなければなりませんが、保健士一つとってもその資格取得が大変ですし、今回の感染下での労働負荷を見聞きしていますから、志願者の減少も予想されます。給与面の改善とか、負荷の軽減策と言うようなことが同時に必要になるでしょう。

 国からのわかりやすい情報提供も、官僚自身が現場をよく知らない現状では、まず彼らに日頃から現場を渡り歩いて、状況をつぶさに学習する機会を与えなければなりません。そのためには報告書などの文書作成は、最小限重要なものに絞るなど、不要不急の仕事を減らし、負荷の軽減を図らねばならないでしょう。

 また危機意識の継続も、日本人特有の「喉元過ぎれば熱さを忘れる」、そして悪いことは「水に流して」忘れ去ろうとする気質が、それを阻害している気もします。ですから「語り継ごう」とわざわざ災害の度にそういうのも、それを暗示しているのかもしれません。

 そして第1波の時よく話題になった、検査をしない、できないから感染者の拡大を防げない、と言う論調も日本人特有の「木を見て森を見ず」の思考パターン、つまり一部だけを見て短絡的に結論付ける習性があるように思えます。まず全体像から考えることに対する弱点があるのかもしれません。特性要因図や要因分析などのQC、新QC手法を学んでいるはずなのですが。

 ですから今でも医療現場の余裕度を示すのに、ベッド数だけを取り上げる例が多いのですが、感染症対応の病院数を始め、なぜ関連の医師や看護師数、酸素吸入器やエクモ数、又それを扱える検査技師数の余裕度など、同時に公表しないのか、いつも疑問に思います。

 いずれにしても、感染爆発が抑えられている大きな理由に、日本人のルールに対する生真面目さや衛生観念の高さ、マナーの良さなどがあるのは確かでしょう。一方最近の感染者の多くを占める若者たちの、夜の街での羽目外し行動は、もはや日本人が旧来の日本人らしさを捨て去っている証拠でもあります。もちろん若者すべてがそうでないにしても、明日の日本がちょっと心配ですね。

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2020年7月28日 (火)

もはや高齢者専用メディア? 視聴者離れの危機感が薄いテレビ局

1_20200728124101  テレビ番組の劣化が叫ばれて久しくなります。「一億総白痴化」、60年以上前の1957年に、社会評論家だった大宅壮一氏が生み出した流行語でした。当時の週刊誌『週刊東京』における、以下の論評が広まったものでした。(Wikipediaより)

 「テレビに至っては、紙芝居同様、否、紙芝居以下の白痴番組が毎日ずらりと列んでいる。ラジオ、テレビという最も進歩したマスコミ機関によって、『一億白痴化運動』が展開されていると言って好い。」

 以来面々とこの白痴番組が続いているわけですが、近年のインターネットの普及に伴って、かなりテレビ離れが進んでいるようです。かつて80%近くあったゴールデンタイムの総世帯視聴率も今や60%近く、特に若者のテレビ離れが進んでいるようです。

 テレビ局側もドラマやバラエティー、クイズ番組や特集物をそろえて、何とか若者をつなぎ留めたいようですが、空回りのようです。ドラマもかつての大ヒット作品は消え去り、今は相変わらずの同じパターンのネタですから、飽きられても仕方ないでしょう。バラエティーなどばかばかしすぎて、一部のお笑い好きにしか合わないでしょうし、クイズも同様マンネリ化が激しくあまり見たいという気を起こさせません。

 朝から夕方までは、MCを取り囲んで多くのコメンターがワイワイやっている井戸端会議風の報道番組のオンパレード。これも情報の伝達・拡散と言う意味合いもありますが、何しろ数が多すぎて各局毎回同じようなケースを取り上げるのですから、「もういい、うんざりする」、と思ってしまいます。

 それに何といっても一方通行で、しかも選択肢が極めて少ない、と言ったことから、インターネットの視聴に流れるのは、当然だろうと思います。選択の自由度の多さと、SNSのように双方向の情報のやり取りができる魅力があります。又文章だけでなく画像や映像のアップも可能です。テレビにはない魅力がそこにはあるのです。

 若者のテレビ離れと言いますが、高齢者の私でも利用時間はネットの方がかなり多い。そしてテレビは海外ドラマのような、あらかじめ録画したものを見るのに多く使いますから、生の放送を見るのはごくわずかです。

 ですからタイトルに少し違和感がありますが、若者のテレビ離れについて記述したコラムがありましたので、以下に引用します。そのタイトルは『もはや高齢者専用メディア? いま視聴者たちがテレビに求めるもの』(マネーポストWEB 7/27)です。

 若者を中心に「テレビ離れ」が進行中と言われるが、その傾向に外出自粛が拍車をかけている面もあるのかもしれない。インプレス総合研究所によると、外出自粛により在宅時間が増えたことで、どのような活動が増加したかを聞いたところ、「無料の動画を見る」が27.5%でトップ。次いで、「テレビ番組を見る」が26.3%だった。注目は「無料の動画を見る」が「テレビ番組を見る」を僅かながら上回ったことだ。

 緊急事態宣言が解除されたとはいえ、まだまだ自粛ムードは続いている。家にいる時間の過ごし方として、テレビ番組の視聴が選ばれなくなりつつある理由とは何か。そして、テレビに求めるものとは――。視聴者の本音を探った。

 40代の男性会社員・Aさんは、外出自粛の間、一時期テレビ視聴の時間が増えたが、現在はほとんど見ない。それでも、たまに視聴しては疑問が沸くという。

「よく『若者のテレビ離れ』と言いますが、そもそもテレビが好きなシニア向けの番組ばかりですよね。しかもコロナ禍では、ネットで話題になっていることばかり取り上げていた。そんなのある程度ネットを見ている人にとっては『遅い』と感じるうえに、『テレビで取り上げるようなことじゃない』って感じで、興ざめです」(Aさん)

 Aさんの70代の両親は、テレビを一日中つけっぱなしだ。そんな両親の姿を知るAさんは、「もはや高齢者のための“専用メディア”ですよね」と語る。

「とくに外出自粛期間中は、両親はテレビ番組ばかり見ていた。僕たちくらいの世代になれば、地上波に見たいものがないと動画を見たりしますが、スマホも持たないシニアは、もっぱらテレビ。実家のテレビもネットにもつないであげたんですが、いまいち見方がわからないようです。

 テレビでは、積極的に若いタレントを起用して、若者ウケを狙っているものもあると思いますが、いっそシニア向けと割り切った番組だけでいいのでは。『若者のテレビ離れ』なんて別に問題ではない。もしシニアがテレビ離れしたら、相当深刻なものになるでしょうが」(Aさん)

◆「事実だけを淡々と伝えてほしい」

 20代の女性会社員・Bさんは、バラエティ番組の予定調和感や出演者だけが楽しむ身内感などに嫌気がさして、テレビではアニメとドラマ以外は見なくなったという。

「それなりに予算があるのだから、ドラマに力を入れればいいと思います。演出や編集、脚本など、作り込まれた世界こそがテレビの魅力。ちゃんとした構成や演出といった部分で、本気の勝負をして欲しいです」(Bさん)

 Bさんは、コロナ禍の芸能人のYouTube参入ラッシュにも違和感を覚えていると話す。

「素顔やその人らしさが見えて、良い面もあるのでしょうが、プロっぽい編集が多くて、結局テレビを見ている感覚になってしまうのが残念でなりません。YouTube の“素人らしさ”が消えつつあって……。YouTubeの『急上昇』の上位が、ほぼ芸能人ということが増えていて、それもどこかで見たような内容。効果音の付け方やテロップなど編集の仕方も似たりよったりで、最近はとても複雑な気持ちです」(Bさん)

 30代の男性会社員・Cさんは、出演者の主観や感情が入る情報番組に嫌気が差していると明かす。だからこそ、ニュースで「アナウンサーが事実だけを淡々と伝えること」がいま求められているのではないかと語る。

「僕の家庭では子どもの頃、夕食時はNHKニュースというのが定番でした。いま思えば、アナウンサーがニュースを読み上げるだけにほぼ終始している。他に登場する人がいたとしても、“ちゃんとした専門家”。感情的な解釈や批判のようなものがなくて、不快にならない。

 コロナ騒動になる前は、日中テレビを見なかったのでわかりませんでしたが、“情報番組”をうたっていても、ただただ専門家でもない出演者が好き勝手な意見を言っているものが多いんですね。情報を扱うのはニュースだけでいいと思います。やっぱり、訓練されたアナウンサーの声で聞いて、きちんとした映像が見られるのは安心です。それはやっぱり、テレビならではだと思います」(Cさん)

 テレビ離れが進むいま、あらためてテレビに求められているものは何か。視聴者たちにもそれぞれの意見があるようだ。

 こういう声を、テレビの編集者は耳にしないのでしょうか。テレビも今や「作ったから見てくれ」では、誰も見ないでしょう。このコラムにあるように、他の映像を伴う情報メディアにアクセスできない高齢者は、他の手段がないので視聴するでしょうが、この先数年、十数年すれば、そういう情報難民はどんどん減っていくでしょう。今のままではテレビ局の将来は暗澹たるものになるのは間違いないように思います。つまり必要性のないものは淘汰されていく。自然の成り行きです。

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2020年7月27日 (月)

恩を仇で返す習近平に媚を売る日本の政治家たち

10000000000000056864_2019030712570307725  昨日はアメリカの中国政策が中国の体制、つまり共産主義体制の批判にまで及んできて、まさに政治戦争、第2の冷戦の様相を帯びてきたことを取り上げました。

 それに対して日本はどうか、本日はその中国に経済的に依存し、自由度を失っているという背景から、中国に毅然とした態度をとれないでいる政治家の実態を、元自衛官で星槎大学非常勤講師の森清勇氏のコラム『恩を仇で返す習近平に媚を売る日本の政治家たち 防護服30万着の“返礼は”尖閣侵入と漁船脅迫』(JBpress 7/23)から引用掲載します。

 コロナ問題の最大の教訓は何か?

 日本の対中認識の甘さではないだろうか。国民ばかりではない。政府・自民党も野党も、経済団体も知識人も含めたすべてにおいてである。

 世界の主要国はお互いに協力して新型コロナウイルス感染を制圧しなければならないという意識を高めている一方で、対中警戒を強めている。中でも米国において然りである。

 中国は新型コロナウイルスの発症源(発生源かどうかは未定)という禍があるにもかかわらず、世界に支援物資を送り、医療団を派遣して救世主のように振舞って福に転じている。

 また、世界があまり大胆な行動ができない状況下にあることを見越したかのように南シナ海や東シナ海、香港を自国の統治下に入れるべく積極的な行動に転じている。

 こうした中国の行動を文明論の視点からみる論文も散見され、中国様式が世界を席巻することに対する警戒感が高まっている。

河の水が井戸の水を犯した

 先進諸国は、13億超の人口を擁する中国が普遍的価値観を共有し、開かれた市場になってほしいという願望が強かった。

 しかし、それは願望でしかなかったことが民主化を求める学生らを戦車でひき殺す暴挙の天安門事件で明らかになった。

 しかし中国と一衣帯水の日本は、天安門事件を疑問視しながらも改革開放を支援する先達となって動いた。

 史上かつてなかった天皇訪中は欧米諸国の対中制裁緩和を促進させ、21世紀早々には世界貿易機関(WTO)への加盟も実現した。

 価値観の共有に中国を脱皮させることに失敗した状況からは、世界は日本を先達どころか中国の市場に目がくらんだ走狗としか見ていないのではないだろうか。

 コロナ禍で各国は空前の損失をこうむり、主要国からは中国に賠償請求する声も上がっている。

 そうした中で、習近平主席の「国賓来日」は中止ではなく延期とされていることから、コロナ問題が一段落した暁には「国賓」問題が再燃するに違いない。

 しかし、新型コロナウイルス対処やその後の中国の振る舞いは、従前の中国とは全く様相を異にしている。

 その顕著な例が香港対処であるが、日本が中国の国家主席を「国賓」として迎えるとなれば、天安門事件後の天皇訪中で中国免責を率先した同じ過ちを繰り返すことになる。

 習近平氏の登場は中国の潜在意識を露わにした。

 南シナ海に対する仲裁裁判所の判決を「紙屑」と称し、香港の「一国二制度」も放擲した。国際社会との約束などは平然と無視し、自国の欲望を強権で推し進める中国でしかないことを明確に示した。

 天安門では戦車で人民の民主化志向を圧殺したが、香港では「香港国家安全維持法」という〝見えない戦車″で、圧力を加えている。

 返還時に中国共産党は香港市民に「井戸の水(香港)と河の水(大陸)は互いを犯すことはない」となだめたというが、返還から23年経った2020年6月30日の法律施行で「(自由な)香港は死んだ」のだ。

一気に攻勢に出てきた中国

 第2次世界大戦後の国際社会秩序、すなわち政治機構の国際連合と金融機構のブレトンウッズ体制(IMF と世界銀行)を創ったのはスターリンが米国に潜入させたソ連のスパイであったという驚くべき事実がある(渡辺惣樹著『第二次世界大戦 アメリカの敗北〈米国を操ったソビエトスパイ〉』。

 この顰に倣う(ひそみにならう)ならば、ポスト冷戦の近未来の国際秩序(政治機構と金融体制)の確立を意図しているのは中国共産党であり、同国が世界に放っているスパイではあるまいか。

 スパイというと聞こえが悪いが、職業的スパイに加え、シリコンバレーなどで活躍している重要なコア技術を持つ中国人や大学などに併設する孔子学院の関係者らも含まれる。

 先進諸国を越すという中国の壮大な意思は、先進国で公然・非公然に活動する人物を呼び戻す「千人計画」や「万人計画」などに反映される。

 こうした成果がファーウェイなどとして実り、ついに対米関係で重要なあらゆる分野で米国に抜きん出るという「中国製造2025」につながっていくのだ。

 宇宙、戦略兵器、AI、スーパーコンピューターなどの戦略的に重要な分野で米国をしのぎ、他方で、地勢的に重要な地域を核心的利益として自国領にする。

 南シナ海に始まり、香港、東シナ海、台湾、さらには中印係争地、極東・シベリアまでが習近平主席の頭の中にある。

 世界(そして日本)がコロナ一色に染まっている中で、中国は国家戦略に基づく野望の達成に邁進している。

 南シナ海では人工島の建設と軍事基地化がおおむね終了し、艦隊の演習ができるまでになった。

 また、東シナ海では尖閣諸島への連続侵入日数を更新した。そして、今次の香港である。

 しかし、日本は中国のこうした行動にほとんど関心を示していない。

 耳を澄ませば、いまだに「医療崩壊を防げ」の声と、安倍政権の失態批判の声ばかりであるが、中国はもっとスケールの大きい覇権、すなわち国際連合やIMFなどに代わる人民元の支配する世界を創設しようとしている。

凹型文明の日本であるが

 中国のビッグ・マウスと横暴だけが目立つようにも思えるが、日本以外の幾つかの国は中国に対抗する姿勢も取り始めた。

 米国は覇権国家として中国の台頭を許したくないから当然阻止に躍起であるが、米国とともにファイブ・アイの英・加・豪やニュージーランド、あるいは東南アジアのベトナム、インドネシア、マレーシアも中国の横暴を許さないように動き出している。

 そうした中において、日本は、自分の主張を抑え我慢しているように思える。

 主要国は問題点をズバリ指摘して少しも遠慮することなく侃々諤々とやり合うが、凹型文明の日本はそうではない。相手を怒らせたり傷つけたりしてはいけないと忖度する。

 また、財界からは経済的打撃も大きく当面の景気の落ち込みを何とかしたいので中国市場は手放せないとの声が上がり、日本の対中警戒は緩みがちになる。

 中国はコロナ以前から米国が仕かけた貿易戦争で打撃を受けていることもあり、突破口を日本に見出そうとしている。

 その端的な表れが習近平主席の安倍晋三首相に対する態度の急変であるが、それが当面の困難打開の弥縫策でしかないことは、中国の歴史とここ数年の中国の姿勢が示している。

 一昨年の日中首脳会談までの習近平主席は苦虫をかんだような顔しかしていなかったが、その後は一転して、「日中関係は正常に戻った」とことあるごとに言うようになった。

 中国の自己都合からの政治的発言でしかない。

 一昨年の会談を契機に安倍首相の対中姿勢も腰砕けの感がしてならない。拉致被害者奪還の支援を中国に期待しているとも聞くが、主席の言葉を当てにしてはならない。

 靖国神社参拝は実現していないし、理由なく拘束された日本人の帰国も果たせていない。尖閣諸島には侵入頻度を高めており、すべてにおいて首脳会談以前の状況は解決されていない。

 凹型文明の日本はとかく言葉を濁しがちで、田中角栄首相が尖閣は日本の領土と明言しなかったことが今日の状況をもたらしている。

 防衛白書などで「日本の領土」と書くばかりでなく、首脳会談で明言することが決意を示すことにもなる。

 国際社会は言論の戦いであり、嘘や脅迫も交えて強く言った方が残念ながら多くの国々を納得させることもしばしばである。

 凹型文明圏の日本はそうしたレトリックを得意としない。

 コロナでは世界の主要国が強権発動で都市のロックダウンを行ったが、日本は緊急事態法案を可決したが、結局発動することなく、要請にとどめた。

 憲法が保障する自由や人権条項などが「強権」「強制」を躊躇させ「要請」にせざるを得なくしているようであるが、憲法以前の日本の体質、文化の背景が基底にあることも確かである。

 しかし、今は国際情勢の激変期で、価値観の変革という文明の転換点にあるという認識に立つならば、日本は何に価値観を見出すか、そしてどう行動すべきかを真摯に考えなければならない。

習近平のほほえみ接近の深層

 習近平主席の対日接近は対米苦慮の突破口としての「日本活用」で、対米勝利か関係改善の先には再び歴史戦や尖閣奪取などで日本をガンガン攻めてくることは間違いない。

 対日接近は日本国内でスパイを泳がせて、対中警戒や土地買占めなどで規制がかからないようにする深謀遠慮の戦略だとみることもできる。

 中国製造2025で、対米関係においても優位を獲得する手段として日本活用があるに違いない。

 独裁国家中国の行動形態は、中国を否定的にみる動きがあれば、中国大使館などの指示でスパイが中心人物を徹底的にマークして妨害、脅迫をして方向転換させるように動くというのが典型のようである。

 馬三家強制労働収容所の実態がノンフィクション映画として公開され、世界に衝撃を与えている。脱獄した人物のインタビューなどで構成されている。

 当人は自由を求めて海外で亡命を求めていたが認定直前に死亡したことから、何者かの仕業とみられている。

 法輪功学習者が中国を告発したことを受け、元国連総会カナダ代表で弁護士のデービッド・マタス氏と元カナダ下院議員でアジア太平洋州担当大臣も務めたデービッド・キルガー氏が実態調査に乗り出した。

 経緯や中国政府の対応などは『中国臓器狩り』として纏められている。この中に、憲法などはほとんど守られていないとも書いている。

 世界のどこにいても中国は中国人に限らず監視の目を光らせており、中国に好意を示せば積極的に受け止めるが、反対の意見などは国家ぐるみで現地の大使館やスパイなどを活用して妨害や脅迫などを執拗に行う状況が克明に描かれている。

 中国政府は死刑囚からの臓器しか移植していないと公式発表しているが、詳細に分析すると、例えば2000~2005年間の死刑囚は1万8500人であるが、6万人の臓器移植が行われており、4万1500例は法輪功学習者の臓器を使ったという説明しかできないという。

 マタス氏は世界のあちこちの大学や団体などの講演会などに参加し、また参加を希望するが、妨害されたとしている。次はそうした一例である。

 ニューヨークのコロンビア大学で中国の臓器狩りについて講演すると、コロンビア大学中国学生学者会が会のウエブサイトで「中国の名誉を傷つける者は誰であろうと、たとえ地の果てにいようとも、必ず処刑されるだろう」との警告文を掲載したという。

 翌年、氏がオーストラリアで開催されたフォーラムで講演すると、ネットを通じて参加した中国政府の警察関係者が質問する。

「あなたは死を恐れるか? あなたの行為はわが党に対する紛れもない内政干渉だ。・・・われわれはあなたに復讐する。あなたはそれを恐れるか?」

 このような中国に対し、日本はどう付き合うべきか。

 中国とウィンウィンの関係を構築しようとしても、凹型文明の日本は押されるだけである。今のような中国に対しては米国やカナダ、豪州、マレーシアなどの凸型文化圏の国のように「押して出る」ことも考えるべきであろう。

 そもそも、毛沢東戦術にあるように中国は敵が出てくれば引っ込み(「敵進我退」)、敵が引っ込めばどんどん押してくる(「敵退我進」)国である。

おわりに:防護服30万着を中国に送った犯罪行為

『女帝 小池百合子』で著者の石井妙子氏は小池都知事のコロナ対応をめぐって、「オリンピックにこだわり、自分が再選を果たせるかだけを気にし、新型コロナウイルスを軽視した。東京都が備蓄する防護服約30万着を、自民党の二階幹事長の指示のもと、中国に寄付した。しかも、決裁の手順を無視し、記録を正確に残さぬ形で」と記している。

 2月初めはダイアモンド・プリンセス号の接岸以降、日本はコロナウイルス問題一色になり、医療崩壊の危惧を叫び始めた時期である。

 その最中にあって、いかに親中派の二階俊博氏に世話になったとはいえ、都議会にも諮らず、二階氏の要請を受けて防護服30万着を中国に寄付した行為を都民の一人として見逃すことはできない。

 二階氏の要請に応じたのは都知事選における自民党の支援の約束をとりつけるためだったといわれているが、都民1200万人余を含めた全日本人の安全より先に自身の当選があったとなれば、日々「感染者数十~数百人」とマイクの前で騒ぎ立てている姿は単なる演劇にしか見えない。

 この支援で息を吹き返した中国は、その後から尖閣諸島への連続侵入日数を更新し始め、「恩を仇で返す」ことを平然とやっている。

 親中政治家の頭に「日本(人)がない」とすれば、即刻政治の舞台から退散してもらわなければならない。

 政治家の甘すぎる考えが、中国を増長させているといっても過言ではない。

 言論の自由も人権もない中国の国家主席を「国賓」として迎えるなどは、言語道断であり、「日本の終わり」でしかない。

 今の中国の増長を抑えるためには、日本の主張をしっかりいうことに尽きる。

 習近平主席が掲げる「人類運命共同体」は、自由も人権も認めない中国共産党が支配する独裁国家の敷衍版であろうから、その実現に協力するわけにはいかない。

 共産主義はソ連のレーニン、スターリンによる暴力革命主義をもって、理論的創始者であるマルクス思想から分離逸脱し、スターリンとその舎弟的存在である毛沢東によって、一人独裁体制を作り上げました。その体制下では両者とも反対分子の大幅な粛清とともに、経済失政による大量の餓死者を出し、まさに悪魔のような政治体制を取り続けました。

 中国はソ連の崩壊のあと、毛沢東が亡くなり、次の指導者となった鄧小平から、独裁孤立の方針を変え、改革開放路線に舵を切った後、胡錦涛政権まで事実上の集団指導体制に変更しました。その間日米を始めとする民主主義国家との経済協力を次々と重ね、そうした国々の経済支援をもとに、世界第2の経済大国にのし上がりました。

 そこでそのまま他国と経済の良好な関係のまま、政治的には社会資本主義と言う体制を維持し続ければよかったのですが、経済大国そして軍事大国になることによって、習近平の代になった途端に「中華の夢」を追う、再び一人独裁、覇権国家の様相を帯びてきました。

 それが今日の中国です。まさに経済と軍事両面の「金棒」を持った「鬼」と化した中国。その中国に対抗できるのはアメリカしかないでしょう。従って前回のブログで申し上げたように、日本の立ち位置は、中国とは表向き経済関係を維持しつつ、可能な限り早くに資本と人の国内回帰や他国への振り替えを進める。それと同時に民主主義国家同士による連携を深め、集団で中国と向き合う外交を進めることでしょう。決して悪魔のような共産主義国家に、媚を売るようになってはならない、それだけは言えます。


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韓国、独りよがりの政策で「核心支持層」にも見放される文在寅大統領

Img_8b84ab06cca4aab45a9cf606303951692394  一昨日は韓国の文政権の独裁化について取り上げましたが、軍も治安部隊も報道も完全掌握している中国のような、共産党一党独裁政権ではない限り、国民の不満が爆発すればひっくり返ってしまいます。文政権はその岐路に立たされ始めていると言っていいでしょう。

 そこで今回は韓国ジャーナリストの李正宣がJBpressに寄稿したコラム「核心支持層」にも見放される文在寅大統領 重点課題の雇用・住宅政策が惨憺たる結果、国民の怒りが頂点に』(7/23)を取り上げ、以下に引用掲載します。

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権が「曺国事態」以後の最低支持率を記録し、またも苦境に直面している。

 20日に発表された韓国の調査会社・リアルメーターの世論調査によると、文在寅大統領が「よくやっている」と答えた回答者は44.8%、「評価しない」は51.0%で、デッドクロス(支持率下落が続き、不支持率が支持率を逆転する現象)を記録した。朝鮮日報は、曺国事態の頂点だった昨年の10月の2週目の支持率(41.4%)以来の最低支持率で、否定評価(不支持率)は11月の1週目の51.7%以来の最高値だと説明した。

 ただ、今回の文大統領の支持率が急落している理由は、曺国事態のように単純ではない。文政権の核心支持層と思われている若年層と女性層らが、それぞれ異なる理由で文政権に背を向けているためだ。

空港の非正規職員の「正社員転換」が招いた大反発

 まず、20代の青年層が最も反発している事案はいわゆる「仁国公事態」と呼ばれる、仁川空港公社の正社員転換問題だ。

 文在寅大統領は大統領選挙で青年公約として「公共部門の非正規職(契約職やアルバイトとなど、正社員ではない雇用)ゼロ」を掲げていた。2017年5月に大統領に当選した直後は、仁川空港を訪問し、「公共部分で、非正規職雇用のゼロ時代を切り開く」と宣言した。

 そこから3年後の今年の5月、仁川空港公社が文大統領の約束通り、非正規雇用だった約1900人のセキュリティー要員を仁川空港公社の正社員へ転換するという方針を発表した。ところが、青年層から予想外の怒りが爆発した。

 仁川空港公社は韓国の「就活生が一番入りたがる公企業」に選ばれるほど高い人気を誇るだけに、入社のためには高学歴と高スペックが必要だ。2019年の入社競争率が150倍で、2、3年間も就職浪人をするケースも珍しくない。このように苦労して入ってきた正社員たちには、アルバイトで入ってきた青年たちが自分たちと同じ正社員へ転換されることに対して逆差別を感じていた。

 さらに、正社員が1400人の職場に、約1900人のセキュリティー要員が一気に正社員に転換され、新労組を設立すれば、優先交渉権は新労組が持って行かれる可能性が高い。セキュリティー要員を中心にした新労組が権利を独占するようになれば、既存の労組員は不利益を被るしかないというのが正社員が反発する最も大きな理由だ。仁川空港公社労組は既に監査院に「一方的で拙速な正社員転換」に対する監査を要請している状態だ。

 就職を希望する若者たちには、ただでさえ狭い就職口がさらに狭くなる可能性が高いと受け止め、「機会を奪われた」と憤っている。公企業の場合は人件費はあらかじめ決まった予算額で設定されるため、給料が高い正社員が一度に増えれば、新規採用がおそらく抑制されることになる。

 一方、仁川空港公社のほか、他地域の空港公社や他公企業の非正規職員らも、仁川空港公社だけが特別待遇を受けることに対し、不満を持っている。すでに、多くの公企業の非正規職は、正社員への転換を求める主張が提起されている。しかし、文在寅政権と与党は怒りしている若者らに向かって「フェイクニュースに振り回されている」「少し学歴がいいからといって、高い給料をもらうのは公正ではない」などと言い放ち、かえって彼らの怒りに油を注いでしまっている。

セクハラ被害者を「被害呼訴人」を呼び、疑惑封印に躍起の政権与党

 一方、多くの女性たちが文在寅政権に失望している理由は、朴元淳(パク・ウォンスン)前ソウル市長のセクハラ疑惑と、これに対する政権・与党の態度にある。

 有力な次期大統領候補と目されていた朴前市長は、元秘書からセクハラ告訴を受けた次の日、ソウルの山中で遺体で発見された。警察は自殺と推定し、朴前市長の死亡経緯に対する調査を進めている。しかしセクハラ疑惑に対しては、被告訴者の自殺で「公訴権なし」として捜査もせずに、事件に決着をつけようとしているのだ。

 そこで、元秘書が提起したセクハラ被害については、ソウル市が「民間と共同で独自調査を行う」と発表したのだが、それでも被害者側は「ソウル市は朴前市長のセクハラ事実を知っていながら黙認した」とし、ソウル市の独自調査を拒否している。

 さらに、被害者の告訴事実がリアルタイムで朴前市長に伝えられていた点についても、疑惑を提起している。告訴を受け付けた警察が、大統領府側に朴前市長の告訴事実を報告したのだが、この過程で情報が朴前代表側に流れたと韓国メディアは分析している。結局、情報流出の出所は警察か、大統領府かに絞られている。

 このような状況で与党は、ひたすら朴前市長への追悼ムードづくりに励み、セクハラ被害者の元秘書のことを「被害呼訴人(被害を訴える人)」などの表現で呼び、セクハラ疑惑の存在自体を否定しようとしている。さらに政権支持者たちは、朴前市長の元秘書に向かって、度を越えた侮辱的な発言を連発しており、その先頭に立っているのは、現職検事、放送人、有名歴史学者などのオピニオンリーダーたちという信じがたい状況になっている。

 与党が先頭に立って被害者を侮辱する状況の中、#MeToo運動を積極的に支持してきた文大統領は沈黙を貫いている。

 過去に野党が関与したセクハラ疑惑には、時効が終了した事件であるにもかかわらず、文大統領が直接乗り出して捜査を指示したのに、与党関係者に持ち上がった疑惑についてはこの対応。あまりに対照的と言わざるを得ない。「ファミニスト」を自認した文政権が、実は野党のセクハラだけを問題視する「マッチョ集団」だったという事実に、韓国女性たちは憤っているのだ。

ことごとく失敗した住宅政策、国民の怒りも当然

 そしてもう一つ。30代と40代を最も激怒させているのが、文政府の無能で独りよがりな不動産対策だ。文在寅政権は政権初期から「ソウルの住宅価格を安定させる」と公言したが、その直後からソウルをはじめ、全国の住宅価格は文字通り急騰した。「経済正義実践市民連合」という進歩派市民団体によると、文在寅政権の3年間、ソウルの住宅価格は50%以上も上昇したという。

 文在寅政権は、ソウルの住宅価格上昇の原因は富裕層による投機にあると見なし、住宅需要を抑制するため、懲罰的と言わざるを得ない“税金爆弾”を国民に向けて投下した。

 保有税、譲渡税、取得税、売買税など、不動産に関連するあらゆる税率を大幅に引き上げ、多住宅者のみならず単一住宅保有者にも適用すると公表したのだ。さらにソウル全域と首都圏を規制地域に指定して銀行からの融資制限を強化し、これを遡及適用することも決めた。このため、住宅購入のためにすでに頭金を支払い、銀行からの貸し出しで残りの契約金を支払おうとしていた人の中には、銀行から融資が受けられなくなり、頭金を棒に振るという被害に遭うケースが続出している。

 しかし、このような対策をとっても住宅価格の上昇は止まらなかった。あがったのは住宅価格だけではない。それともに賃貸相場も55週連続で上がるなど、全国民が“不動産地獄”の渦中に突き落とされてしまっているのだ。最近は急騰する住宅賃貸価格を安定させるため、与党が「地方自治体の首長らが家賃などの賃貸価格を決める」という法案を発議した。与党の院内代表は、ソウルの住宅価格安定のため、行政首都を世宗市(セジョンシ)へ移転することを主張し、与党内で議論が始まっている。

 いずれも実現性や効果に疑問符を付けざるを得ないが、そもそもは現実を把握していない当局の強圧的な対処がむしろ住宅価格を引き上げてきた。そのしわ寄せを食った、マイホームを買う年頃の30代~40代を中心に怒りが爆発しているのだ。

 コロナ感染拡散の心配から街頭でのデモに参加することができなくなった彼らは、「租税抵抗国民運動」「もう我慢できない、税金爆弾」「文在寅に騙された」「文在寅降りろ」などの言葉を検索語キーワードランキング1位に上げるチャレンジを始めた。街頭の代わりにサイバー空間で文政権に抵抗しているのだ。

 じわじわと煮え立っている韓国国民の怒りは、まもなく臨界点に達するものと見られる。

 経済音痴と言われてきた文大統領。最低賃金の異様なかさ上げに始まって、非正規職員の正社員への強引な転換や、住宅価格抑制のために、経済原則を無視したなりふり構わぬ対策は、経済音痴だけではなく、まさに「独裁体質」のなせる業のような気がします。

 国民の不満はまず経済に現れます。日本でも安倍政権が経済を優先させるのも、その点を考慮してのことでしょう。民主国家は民意が離れれば政権は危うくなります。そこにポピュリズムの怖さが潜んではいるのですが。

 いずれにしろ、文政権がどこまで独裁を続けられるか、「反日」の特効薬が「経済の凋落による民意の離脱」という病を治せるか。その病がひどくなりすぎて、「反日」の特効薬を放棄せざるを得なくなるのを期待しますが。

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2020年7月26日 (日)

米国務長官ポンぺオ氏、「習近平国家主席は破綻した全体主義思想の信奉者だ」

Img_4e0702809116ed20f21780e58576f6841162  米中貿易戦争が経済を超えてインテリジェンスの分野に広がる中、政治戦争の様相を帯びていました。第2の冷戦と言ってもいい、この2大国の争いは世界に大きな影響を及ぼすものと思われ、目が離せません。本日の「日曜報道THE PRIME」でも取り上げられていました。

 最近の両国の動きを、日本経済新聞の本社コメンテーター秋田浩之氏のコラム『米中、「政治戦争」が始まった 広がる共産党性悪論』(7/23)から引用します。このコラムの執筆時点ではヒューストンの中国総領事館の閉鎖が公表されていません。事態はさらに一歩進んでいるものと思われます。

米中関係の悪化が止まらない。あつれきは通商やハイテクにとどまらず、軍事の緊張を帯びるまでになっている。

ポンペオ米国務長官は7月13日、南シナ海のほぼ全域の権益を主張する中国の立場について、米国として初めて全面否定する声明を発表した。

さらに米国は今月、2度にわたって2隻の空母を南シナ海に送り、大がかりな演習にも踏み切った。中国軍も活動を広げており、海域はきな臭さを増している。

ただ、こうした目に見える対立より、もっと注意すべき本質的な変化が米中関係には起きている。米政府や議会で、中国の共産党性悪論ともいうべき対中観が急速に広がり始めていることだ。

この対中観をひと言でいえば、中国が人権や国際ルールに反するような言動を続けるのは、共産党の独裁体制に元凶があるというものだ。

何の変哲もないように響くが、極めて厳しい対中観である。中国に言動を改めさせるには対話や圧力では足りず、共産党体制そのものを変える必要があるという結論に行き着きかねないからだ。

5月12日付の本欄でそうした対中観が出ているが、まだ米政権・議会の主流にはなっていないと指摘した。ところが米外交専門家らの分析によると、最近、米政権・議会の中枢にも共産党性悪論が浸透しつつある。

その表れのひとつがこの1カ月、米閣僚らが相次いで行っている対中演説の中身だ。驚くほどあからさまに、共産党とその幹部への敵意をあらわにしている。

第1弾が、6月24日のオブライエン大統領補佐官(国家安全保障担当)だ。「習近平(シー・ジンピン)党総書記は自分がスターリンの後継者だと思っている」と演説。数百万人の政敵を粛清したとされる旧ソ連の独裁者、スターリンと習氏を同列に並べた。

7月にはレイ米連邦捜査局(FBI)長官、バー司法長官らも演説し、共産党を手荒く批判した。趣旨は次のようなものだ。

中国共産党の目標は民主主義国の基盤を壊すことにある。そのために米国内でのスパイや脅迫、政治宣伝をやりたい放題であり、米国民に重大な脅威だ――。

閣僚だけではない。最近、筆者が参加した米政府当局者らによる電話ブリーフなどでも、共産党を悪しざまに批判する発言が聞かれるようになった。

両国のせめぎ合いはこれまで通商やハイテク、海洋の主導権争いが中心だった。これだけなら、何らかの妥協も無理ではない。

だが、共産党性悪論が米国の対中政策の前提になれば、もはや手打ちは難しい。人間関係でいえば、前者はカネや権益の争い、後者は相手の性質や人格を否定する戦いだからである。

米報道によると、米政府はいま、9千万人超のすべての中国共産党員とその家族による入国を禁じることも検討しているという。

米国の対中不信が深まったのはサイバーや海洋をめぐる中国の強硬な行動に原因があるが、決定的だったのはコロナ危機だ。米国では新型コロナウイルスによる死者が14万人を超えた。

中国共産党が報道や言論の自由を認めないから、新型ウイルスの発生を現場などが隠ぺいし、感染が世界に拡散した……。

米社会にはこんな感情が漂い、共産党への不信が沈殿している。自分の失策を覆うため、トランプ大統領が中国責任論を唱えていることも、反中感情に油を注ぐ。

では、米中が立ち止まり、融和に動く余地はないのか。6月17日、ポンペオ国務長官と中国外交担当トップの楊潔篪(ヤン・ジエチー)共産党政治局員がハワイで会談した。この内幕を探ると、悲観的にならざるを得ない。

米側によると開催を求めたのは中国だった。トランプ大統領が重視する第1弾の米中貿易合意を「人質」にとれば香港や南シナ海、人権、台湾問題で米国の姿勢を軟化させられる。楊氏は当初、そう踏んでいた様子だったという。

これに対し、ポンペオ長官は一切、強硬な態度を崩さず、会談は決裂した。米政府はこれを受け、チベット族、ウイグル族への弾圧や香港の自治侵害に対し、矢継ぎ早に制裁を発動した。

これらの制裁は共産党の統治に切り込む措置であり、華為技術(ファーウェイ)など中国ハイテク企業を狙ったそれまでの制裁とは、次元が異なる。政治体制をめぐる戦いの始まりと言っていい。

米大統領選で民主党のバイデン氏が勝っても、この流れは変わるとは思えない。「対中強硬は完全に超党派の路線であり、民主党も強く支持している」(米政府当局者)。バイデン氏の外交・安保ブレーンらも最近、米シンクタンクのウェブ会議に相次いで登場し、同盟国と協力して対中圧力を強める構想を示した。

米国が共産党体制を敵視し、中国とぶつかったことは前もあった。中国が抗議デモを武力で鎮圧した1989年の天安門事件だ。

それでも中国が急成長を遂げるにつれ、米中は経済を磁力に近づき、10年足らずのうちに互いを戦略的パートナーと呼ぶほどまでの蜜月関係になった。

同じような修復のバネは、もう働かないだろう。約30年前とは異なり、中国は経済、軍事ともに米国の覇権を脅かす大国になったからだ。両巨象は長い対立のトンネルに足を踏み入れた。

 確かに今年になって、新型コロナウイルスの世界パンデミック化を機に、早期に収束を達成した中国が、発生源であることも認めず経済の主導権を握ろうとしたり、ウイグルや香港での民族や思想弾圧、南シナ海での軍事基地化の推進、そして尖閣諸島の威嚇航行と、立て続けに「共産党独裁政権」の覇権の牙を剥きだしています。

 「日曜報道 THE PRIME」では出演の櫻井よしこ氏、三宅邦彦氏、橋下徹氏が、それぞれの立場から日本のとるべき立ち位置について発言していましたが、現実を踏まえれば、経済のつながりが極めて強い中国との間で、アメリカのような外交姿勢を示すことは、出来ないし又すべきではない。ただ日米同盟が現実にあり、かつ民主国家の日本が、アメリカより中国に近づくことはあり得ない政策でしょう。

 つまり中国とは決定的な亀裂を生じさせない中で、静かに資本や人の移動を進めていき、出来るだけ早い段階で経済の中国依存からの脱却を図るべきです。

 同時に以前からこのブログで述べているように、民主国家同士、つまり米、英、印、豪、そして台湾やASEANとの協力関係を政治、経済両面で高めていき、中国に対する一定の外交圧力を高める戦略をとるべきでしょう。またそれぞれの国で中国との経済依存度を下げていき、それによって中国の経済的弱体化も進むかもしれません。

 ところでこの番組の中で橋本氏は、自民党の二階幹事長の対中姿勢を盛んに称賛していましたが、二階氏の考えの前提に「国益」があるのは分かりますが、果たして「共産主義の脅威」と言う現実を認識しているのかどうかよくわかりません。そういう意味では賛成できない部分があります。又三宅氏だったか櫻井氏だったか忘れましたが、中国に強く依存している日本の企業を抱える経団連が、中国との仲を保とうと先頭に立っている構図があるような話をされていましたが、なるほど彼らにとっては政治より経済ですか。余談ですが。

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少年法適用年齢引き下げに反対する「日弁連」は現場を知らない机上の論理

Https___imgixproxyn8sjp_dsxmzo7942153007   このブログでは犯罪被害者の人権より、加害者の人権をより取り上げようとする、人権派弁護士やその母体ともいうべき、日本弁護士連合会(日弁連)の問題点を述べてきました。その根底には加害者も国民であり、憲法で保障された基本的人権が適用される、と言う論理ですが、もちろん被害者にもその権利はあり、同等に扱うことは当然でしょう。

 しかし彼らの本当の狙いはどこにあるかと言うと、犯罪者を逮捕し起訴する「警察や検察」を「国家権力」としてみなし、裁判の場ではその「国家権力」である「検察」と対峙すること、つまり犯罪者側に立って検察の起訴事実の立証を阻むことが使命であり正義だと、思い込んでいるのです。

 それはそれで結構でしょうが、真の犯罪者を無罪や大幅な減刑にすることが責務と思うような、でっち上げにも等しい弁護活動をする人たちがいます。特に死刑に相当する凶悪犯罪者や、政治的な要素の複雑に絡む裁判では、その傾向が顕著になります。

 今回取り上げるのは一般的な犯罪ではなく、少年犯罪に関する案件です。これも犯罪を犯す少年たちに対する、彼らの基本的な立ち位置が浮き彫りになっているので、今回取り上げました。元法務省の更生保護委員会委員で現在浦和大・淑徳大非常勤講師の高池俊子氏高池俊子氏のコラム『なぜ日弁連や元裁判官たちは少年法改正に反対するのか~更生保護の経験から』(産経新聞 7/24)で以下に引用掲載します。

 犯罪を犯しても20歳未満は、刑罰でなく、保護処分で処遇される。つまり、凶悪犯罪などで検察官送致になったごく一部の少年以外は、犯罪を犯しても刑罰を科され、厳しく責任を問われることはない。それは20歳未満に少年法が適用されるからだ。

 成人年齢の18歳への引き下げに伴い、その少年法の適用年齢を20歳未満から18歳未満とする改正案が、近年検討されているが、今年の通常国会では法案提出は法制審議会(法相の諮問機関)で反対論が出たため、見送られた。法制審の議論は最近、再開されたが、いまだ法改正のめどがたったという話は聞かない。

 少年法改正というと、法律の専門家の集団(日弁連や裁判官など)が、すぐに反対をする。

 今年5月26日にも、過去に少年事件を担当した元裁判官177名が、少年法の適用年齢引き下げに反対する意見書を法制審の担当部会に提出した。現在の家裁では、少年に教育的措置を講じて非行性の除去に努めているのだといい、「刑事事件として扱われると更生が難しくなり、再犯や犯罪被害の再発の危険が高まる」と強調している。

 この主張の論理自体は間違いではないと思う。たしかに刑務所に送られることもなければ、懲役刑などの前科が付くこともなく、更生がスムーズだと思えるかもしれない。しかし現実は、そう甘くない。

 私は、法務省の保護観察所(非行少年や犯罪者の処遇を行う機関)に約40年間勤務した経験から、現行の少年法が、非行少年の処遇上、現実に合わなくなってきていることを痛感してきた。ここではまず、その経験を書いておきたい。

「20歳までは何をしても許されるぞ」

 多くの少年たちは、成人の犯罪者たちから「20歳までは何をやっても許されるぞ」とそそのかされ、あるいは本人たちの甘い考えから、暴力行為や性犯罪を行ったり、オレオレ詐欺に加担したりして、逮捕されている。

 私は、オレオレ詐欺で刑務所へ入り、仮釈放で出てきた青年たちの担当をした経験があるが、彼らは、「18歳、19歳なら家庭裁判所に連れていかれるだけで、刑務所に行くことはない」と詐欺の「受け子」などに誘われたと言っていた。そして適切な処罰を受けぬまま犯罪を繰り返し、20歳を過ぎて刑務所に行き、はじめて自分が大変なことをやってしまったと気づいた、そう反省していたものである。

 こんな事例が多いことは、警察や保護観察所などで、非行少年と現場で向き合ってきた専門家の間では常識である。

 「少年法は、罪を犯した少年の更生に役立っている」「18、19歳は、これから進学、就職していく時期にあり、実名が出るとそれが困難になる」

 こんな風に物事を単純化して、一般市民の情緒、聞く側の「許し」の感覚に訴えても、非行少年を本質的な意味で更生させることはできない。表面的なステレオタイプの考え方は、むしろ現実の非行問題の本質的な解決への道筋を誤らせる。少なくとも、社会がゆるやかに対処すれば、少年たちが反省するというのは甘い考えなのである。

 よく「統計上、少年犯罪は減少している。少年法が有効に機能している証拠だ」という議論を聞く。本当にそうだろうか。少年犯罪が減ってきたとすれば、日本社会が経済的に豊かになり、教育環境も改善されてきたからではないのか。いや、そもそも出生率低下で少年の総数が減っているのだから、少年犯罪の件数も減るのは当然なのではないか。

 時代は変化している。少年法が施行された昭和24年当時に比べ、現在の若者は発達が早い。社会的責任をもっと早くに自覚させるときが来ているのではないだろうか。

 選挙投票年齢はすでに20歳から18歳に改められ、民法の改正により令和4年からは18歳以上が成人となる。少年法もそれに合わせ、18歳未満とするほうが整合性がとれ、児童福祉法による児童年齢が18歳未満であることも含め、少年をめぐる制度がよりシンプルになるはずだ。現在の制度を、これ以上複雑にすることは現場を混乱させるだけである。

児童相談所だけでは虐待問題は…

 もちろん、それだけで少年法をめぐる問題がすべて解決するわけではない。今は、虐待やいじめなど、年少の少年をめぐる問題が、爆発的に増加しているので、是非それに対処したい。

 例えば、14歳未満は、たとえ殺人や車を運転して人を死亡させるなど重大な事件をおこしても刑罰の対象にならないだけではなく、少年法上の「犯罪少年」ともされない。すべてのケースが、警察から都道府県知事・児童相談所送致になるだけで、一部のケースを除き、家庭裁判所に再送致されない。また身柄を児童相談所に送致されても、その一時保護所で、一般の被虐待児童、養護対象児童と一緒に寝泊まりすることになる。それで犯罪、非行を犯した児童の更生のための措置は十分だろうか。

 こうした状況を少しでも改善するために、「犯罪少年」の年齢を12歳以上として直接家裁に送致できるように改正すべきだと、私は考える。

 家裁に送致された「犯罪少年」は法務省管轄の少年鑑別所や少年院、保護観察所といった非行関係の専門機関に送られ、専門家による調査・処遇を受ける。

 低年齢の児童・少年の非行は保護者や親の側にも、養育態度に放任や児童虐待など大きな問題があることが多い。非行が進む前に低年齢から保護観察とすることができれば、虐待の親への指導を含めて処遇することができる。私は実際に、保護観察処分になった中学生の処遇にあたった際、その母親の長期の虐待があったことを発見し、保護司とともに大変な思いをした記憶がある。もう少し早い時期から、専門家が綿密に関わる必要があったとつくづく感じた。

 児童虐待をめぐっては児相の不十分な対応が社会問題となって久しいが、いまだに効果的な解決の方向性が出ているとは言い難い。人員や予算の不足だけではなく、その機構、組織の改革の分析が必要だ。

 児童相談所は、児童福祉司、児童心理司、児童福祉司スーパーバイザー、医師、保健師など専門性の異なる職員が勤務しているが、職員間の専門性に「普遍性がない」と指摘した論文も存在する。(斉藤美江子「児童相談所の現状と課題に関する考察」、『聖徳大学児童学研究科修士論文』所収)

 12、13歳を「犯罪少年」とし、直接家裁送致にすることで、家裁や保護観察所は、より少年の保護に深く広く関わることができる。児童虐待問題にも間接的であっても深く関与できるようになる。それは現在の児相の危機を救うことにもなるだろう。

 誤解のないように言っておくと、私は12、13歳も刑事罰に問えといっているわけではない。刑事罰の対象を14歳以上と定める刑法の条文はそのままでいい。ただ、だからといって、14歳未満はとりあえず児相に送ればいいという発想は、彼らのためにならないと指摘しているのだ。

 現状でも、非行により児相から家裁へ送致される14歳未満も一部いるが、彼らは再び家裁から児相に送り戻されたり、児童自立支援施設などに送られたり、複雑なルートをたどることが多い。これでは本人や保護者も混乱するし、行政側も、調査・面接・記録の重複、処理日数の延長などが生じる。

 児童や非行少年をめぐる制度は多くの問題をはらんでいるが、複雑で一般人には理解されない仕組みになっている。抜本的な改正も議論されずにきた。このことは、第一線で問題に向き合っている警察や児童・少年の処遇専門家は大いに感じていることである。

 いまや児童福祉法や少年法、それらにより設置されている組織のあり方は、時代遅れになっている。その改革の第一歩として、せめて少年法の対象年齢を変更していただきたい。

 犯罪を犯す少年だけではなく、いじめや、虐待と言った少年の周りに起こる様々なトラブルは、高池氏のように長年その道で経験を積んできた方ではなければ、その詳細は分からないでしょう。

 児童相談所や少年院、少年鑑別所や保護観察所、その上の家庭裁判所や警察、また学校や教育委員会など、様々な組織がそれぞれ様々な機能に別れて、問題を起こす少年を扱って見ているようですが、それらが有機的につながっているのか疑問ですし、又その実態を果たして裁判官や弁護士たちが把握しているのか、はなはだ疑問に思います。

 その元裁判官や弁護士が、「更生」の要件だけをもって少年法適用の18歳引き下げに反対しているとすれば問題です。特に、これら犯罪少年たちから被害を受ける人たちの、人権を守るという観点がすっぽり抜け落ちているとすれば、完全に公正性を欠いた見方だと言うしかありません。

 犯罪を犯した後の彼らの更生や人権を考えるのも大事でしょうが、犯罪を犯さないようにする、または犯罪が起きてしまったら、その被害を受けた人たちの補償を考える、そうしたことも併せて考えるのが人権派弁護士の使命ではないでしょうか。
特に国家権力に対抗するのが自分たちの使命などと思っている、イデオロギー満載の弁護士は願い下げだと思いますね。

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2020年7月25日 (土)

韓国は「民主主義国」から「独裁国家」に、日本はそれを念頭に毅然と対応を

For2007230001m1  韓国、文政権が誕生してから3年余りが経ちました。反日反米の故盧武鉉大統領の側近として活躍した文在寅氏、2017年第19代の大統領として就任しました。就任後は盧武鉉氏と同様、親北反日の政策を推し進め、数々の反日の言動を取りながら今日に至っています。

 新型コロナウイルスの収束をいち早く遂げたとして、4月の総選挙で圧勝し、その政権基盤を固めた文政権。しかし国民不在のその政策は、次第に独裁に近づいています。政治評論家の室谷克実氏がzakzakに寄稿したコラム『韓国は「民主主義国」から「独裁国家」に? 反日・反米・従北…文大統領と新権力層“傲慢・横暴”のやりたい放題』(7/23)を以下に引用掲載します。

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権と、その周辺で蠢(うごめ)く新権力層の傲慢と横暴が、ますますひどくなってきた。新権力層の汚職や横領はもみ消すか、奇想天外な法理により無罪判決。その一方で、政権批判の声を上げた庶民は、形式法規を総動員して「見せしめ」のように締め上げる。

 もはや韓国は「看板だけ民主主義国」でもなくなった。文在寅グループと新権力集団の利権を最重視する独裁国家だ。

 日本政府は、差し押さえられた日本企業の資産が売却されたら…といった受け身の姿勢ではなく、「言論を弾圧する非民主国家への制裁」という積極策を講じるべきではないのか。

 新権力層の汚職や横領が明らかになっても、警察も検察も、政権に忠誠を誓う新権力層。裁くのも政権に忠誠を誓った新権力層の裁判官だ。

 億ウォン台の汚職にも、父親の畑で収穫したトウモロコシを贈っていたから、両者は親交関係にあり賄賂ではないといった判決が出るわけだ。

 李王朝時代は、両班(ヤンバン=貴族層)の極悪非道な犯罪を、両班が裁いて無罪にした。韓国の統治文化はいまや、李王朝の時代に半分以上戻った。

 両班に共通する信条体系は朱子学だったが、新権力層に共通する信条体系は「対北屈従型」で「反米・反日」の左翼思想だ。

 両班が民からの収奪を恣(ほしいまま)にして、国としての経済を考えなかったように、新権力層は経済政策全般には関心を示さない。もちろん、国民の手前、口では「K(韓国型)ニューディール」といった空念仏を唱えるが、方法論なき目標数値の羅列にすぎない。

 両班が、反主流派の学者、反抗的な常民(農民)や奴婢には残忍な罰を処したように、新権力層は政権批判者を締め上げる。政権中枢が嫌っている脱北者は、その最たる標的だ。対北屈従の信条からすれば、脱北者とは「理想の国(北朝鮮)をないがしろにした裏切り者」なのだ。

 だから、国連の人権関連機関が「脱北者に表現の自由(=風船に付けた北向けの宣伝ビラ)を認めろ」、米国の人権団体が「脱北者弾圧をやめろ」と叫んでも、韓国の対北屈従政権はまったく意に介さない。

 政権と新権力層が一体となった言論封殺は、見せしめの庶民や脱北者から、次第に保守系のマスコミや学者に標的を移していくのではないだろうか。すでに保守系テレビの記者が1人、不当な取材方法をタネに逮捕されている。

 大学の外壁に政権批判のポスターを張った若者を、被害届もないのに「建造物不法侵入」で有罪にしたように、韓国の左翼政権は「見せしめ」づくりをいとわない。

 4月の国会議員選挙で与党が大勝してから、韓国の政権は民主主義の看板もかなぐり捨てたのだ。

 しかし、その後は「正義記憶連帯」(旧挺対協)の悪事が次々と明るみに出た。そして、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長のセクハラ疑惑自殺があり、大統領支持率は7月20日には44%まで落ちた。

 それでも左翼政権はひるまない。

 警察、検察、裁判所を利益共同体(新権力層)として私兵化し、さらに、「韓国版ゲシュタポ」とされる「高位公職者犯罪捜査処(公捜処)」が間もなく発足する。国内では怖いものなしなのだ。

 日本政府は「大韓民国への対処」を考えてはいけない。「大韓人民共和国への積極対応」を進めるべき時だ。

 今月10日に「文政権、宗主国中国の施策にますます近づくのか」というブログタイトルで加藤達也氏のコラムを取り上げましたが、氏のコラムのタイトルは『韓国に“北朝鮮安全維持法”ができないことを願う』でした。まさに今回のコラムの室谷克実氏の見解同様、対北屈従政権の様相を強く呈しており、「大韓人民共和国」の名の通り、もはや民主国家とはいい難い状況に陥っていると思います。

 新型コロナウイルスの所為もあり、目に見える形での反日政策はやや下火になっているとはいえ、両国にまたがる懸案はほとんど解決していないのが現状です。と言ってもほとんどが韓国側から発している懸案事項ですが。

 従って室谷氏の言う通り「大韓人民共和国への積極対応を進めるべき時だ」、というのには異論がありません。決して妥協や譲歩なきよう毅然と対韓外交を進めていく必要があるでしょう。

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GoToトラベル、問題山積みだが、一方で瀕死の業界にも目を向けては?

2020071600010023abema0022view  昨日も全国の新規感染者数が700人を超えるなど、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、瀕死の観光業界を救うべく「GoToトラベルキャンペーン」が、前倒しされて22日から始まりました。「なぜこの時期に」、とか、「東京だけ外すのは不平等だ」、とか批判が渦巻いています。

 左派系メディアは勿論ですが、保守系のメディアでも批判の論調が見られます。zakzakに寄稿されたジャーナリスト長谷川幸洋氏のコラム『「コロナ第2波」来襲しているときに…最悪のタイミングでGoToトラベル 判断甘く…情けない官僚たち』(7/25)がそれで、以下に引用します。

 迷走の末、政府の観光支援事業「GoToトラベル」キャンペーンが22日から始まった。新型コロナウイルスの感染「第2波」が来襲しているときに、政府が旅行の呼び掛けとは、最悪のタイミングだ。

 朝日新聞の世論調査(18、19日実施)では「74%が反対」と答えている。東京都の小池百合子知事ならずとも、多くの国民が首をかしげるのは当然だろう。私も反対だ。

 私はそもそも、「1次補正予算で1兆7000億円もの予算を計上したこと自体が間違いだった」と思っている。大火事を前にして、火が消えた後の新築祝いを考えているようなものではないか。

 そんな話になったのは、経産省や国交省の官僚たちが「コロナは予算獲得のチャンス」と見たからだろう。東日本大震災でも、復興需要にかこつけて「霞が関の庁舎改修」や「文化人の海外派遣」など無関係の事業に予算が付けられた。便乗商法は霞が関の得意技なのだ。

 東京で新規感染者が再び増え始めて、どうなることかと思っていたら、「東京発着の旅行や、東京在住者の旅行を除外する」という。これは2重、3重におかしい。

 まず、外出自粛を呼び掛けながら、旅行を促すのは矛盾している。次に、国の税金を使うのに、東京在住者だけを差別するのは、税金支出の公平原則に反する。特区政策があるように、特定地域を狙い撃ちするのは、すべてダメとは言わないが、ほぼすべての国民を対象にすべき観光政策では不適切だ。

 いまは東京の感染増加が目立っているが、これから大阪など他の大都市で増えたら、どうするのか。東京はダメで大阪はOK、では辻褄(つじつま)が合わなくなる。まるで「コロナさん、大阪に行かないで」と頼んでいるかのようだ。そんな「神頼みが前提の政策」など聞いたことがない。

 こんな展開になったのは、政策を立案した官僚の判断が甘いからだ。欧米の例を見れば「2次感染、3次感染があり得る」くらいは分かりそうなものだが、予算が大盤振る舞いになりそうなのを見て、つい「便乗商法の誘惑」に負けてしまった。実に情けない人たちである。

 誤解のないように断っておくが、私は観光業界を政策でテコ入れするのは反対ではない。いまの状況が今後、何カ月も続いたら、倒産ラッシュが起きるだろう。

 では、どうするか。

 1兆7000億円の予算は、旅館やホテルなど観光関連業界に直接補償したらどうか。日本航空や全日空が潰れそうになったら、政府は公的資金投入も厭(いと)わず支援するだろう。航空会社はOKだけど、ホテルや旅館はダメという話は筋が通らない。土産物店や飲食店にも現金を配るべきだ。

 いまは非常事態なのだ。

 第2波は収まる気配がないどころか、東京だけでなく、大阪など全国に広がる可能性が高い。いまからでも遅くはない。メンツにこだわらず、GoToは中止したらどうか。政策立案者は便乗商法のようなケチな話ではなく、もっと大胆な支援策に知恵を絞るべきだ。旅行支援は事態が落ち着いてからで十分だ。

 確かにおっしゃる通りですね。私も官僚が、実態をよく把握せずに机上だけの計画を立てる傾向にあることを、この件に限らず様々な面で感じています。それに長谷川氏の言う予算獲得の「裏話」もありそうな話ではあります。時期ややり方の問題も多々あるでしょう。

 しかし休業要請している業者への、補償金も支払えない今の法の仕組みの中で、ホテルや旅館、土産物店や飲食店に直接現金を渡せるのでしょうか。それにはまた新しい立法処置が必要です。それに航空会社だけではなく、その他の旅行業者も困窮しています。大手であってものその従業員など、明日の職が続けられる保障もありません。

 大手旅行代理店のJTBの社員の声をNEWSポストセブンに寄稿した記事『JTB・20代社員が「GoTo東京除外」より恐れる最悪の事態』(7/24)を以下に引用掲載します。

 新型コロナによる経済的な影響は多くの業種を直撃しているが、とりわけ厳しい状況に追い込まれているのが旅行業界だ。業界最大手のJTBに勤務する都内在住の20代男性社員が終わりの見えない現状への不安をこう明かす。

「コロナが蔓延した4~5月は一度も出社しませんでした。6月に緊急事態宣言が明けてからは出社もしていますが、昨年に比べると仕事そのものが少ないので若手社員の間では将来に対する不安の声が出ています」

 社員の生活を支える「給料」に関しても先日、会社から無情な通達があった。

「ありがたいことに夏のボーナスは前年並で貰えましたが、今冬のボーナスは支給しないというお達しがありました。覚悟はしていましたが、モチベーションは下がりますね。今年はどこも厳しいから仕方がないですが、社内では『来夏のボーナスもゼロなのでは?』と言い出す人もいて、瀬戸際に来ているなと感じます」

 そうした厳しい状況を打破すべく、政府が発表した肝いり観光支援事業「GoToトラベル」キャンペーン。すでに迷走している施策だが、JTB社員はどのように受け止めていたのか。

「そりゃもちろん、社内は盛り上がりましたよ。海外旅行が現実的に難しい中で、国内旅行の需要を回復させる切り札になると期待していました。ですが首都圏の法人営業部では、当初から『GoToありきの提案は慎重に』と指示されていました。世論の影響を受ける政府の補助施策に頼り切りだとリスクが大きいからです。案の定、東京が開始直前で除外されてしまったので、準備していたかなりの数のプランが飛んでしまいました」

 しかし、若手社員にとって本当に怖いのは目先の「GoTo」キャンペーンが頓挫することではないという。その目は既に来年を見据えていた。

「そもそもいきなり始まった『GoTo』は“少しでも好影響があればラッキー”くらいのものです。私たちが一番気にしているのは、来年に延期された東京五輪が開催できるかどうか。中止はもちろん、無観客開催になった場合も影響は甚大です。その時が本当の正念場になると思います。

 JTBは東京五輪のオフィシャルパートナーなので、チケットの販売権利がある。中止が発表されるまでは、法人もリテールも多くの案件を成約させて進めていました。日本国内の旅行客はもちろん、海外のVIPの招聘など大規模な動きが予定されていたのですが、それが全て白紙になってしまった。来年できればいいですが、完全に中止となるといよいよ……」

 東京五輪の延期は売上高の減少だけでなく、若手社員のモチベーションにも大きな影響を及ぼしているという。

「若手はみんな『オリンピックに関わる仕事ができる』というのが誇りでした。私も入社面接の時から五輪の話をするほど楽しみにしていましたから。これまで会社を辞めたいと思ったことは一度もありませんが、もし来年、五輪が中止になったらいよいよ転職を考えるかもしれません」

 学生の就職人気企業ランキングで何度もトップに輝いた「旅行業界の雄」の浮沈は、来年に延期された「東京五輪」の開催が鍵を握っているかもしれない。

 なるほど旅行業界の大きな期待は来年のオリンピックにあったようです。その前の「GoToトラベルキャンペーン」はそのメインディッシュの前の「前菜」ほどのものかもしれません。しかしそれでも瀕死の状態の旅行業界にとっては、このJTB社員の言うように、「社内を盛り上がらせる」効果はあったようです。そうですこのキャンペーン、批判は大きいものの、困窮する業界にも目を向ける機会になったかもしれません。

 しかし彼らが大きく期待する東京オリンピックも、先行き怪しくなって来ています。旅行業界に限らず、交通業界や飲食業を始めとする、人々の外出を前提に成り立っている業界は、とにかくコロナが収まってくれることが一番です。そのためには感染対策と経済対策の両輪をどうバランスをとって動かすか、政府や自治体のかじ取りが今一番問われるところでしょう。加えて一般国民の我々も、自覚を持った行動が特に求められているところです。

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2020年7月24日 (金)

コロナ感染拡大を野放しにしようとする、日刊ゲンダイの呆れた記事

Https___imgixproxyn8sjp_dsxmzo5999470004  連日のように新型コロナウイルスの感染のニュースがメディアを賑わしています。一昨日、昨日と全国の新規感染者数が続けて過去最高を記録し、東京では昨日は300人台をはるかに超える366人を数え、第1波を上回る勢いで推移しています。

 この第2波に火をつけたのは、東京新宿のホストクラブを始めとする、所謂「夜の街」関連での、若者を中心としたクラスターを伴う感染拡大でした。今ではそれが地域的にも年齢的にも周辺に広がりつつあります。

 そうした中、東京の新宿を中心とした「夜の街」の感染防止対策のため、行政や警察の巡回と言う形で、指導や注意を呼び掛けるための動きが始まりました。ところがこの動きに難癖をつける記事が日刊ゲンダイに寄稿されています。タイトルは『政府が実力行使 歌舞伎町「ホストクラブ潰し」に批判噴出』(7/22)です。

 新型コロナの震源地となっている新宿・歌舞伎町。ついに安倍政権は、警察権力を使って「ホストクラブ」潰しに動こうとしている。はたしてホストクラブは一掃されるのか。新型コロナの感染拡大をストップできるのか。さすがに、警察を使っての実力行使には批判が噴出している。

「ホストクラブやキャバクラが(感染の)根源になっていることは明らかになっている」

 菅義偉官房長官は20日の記者会見でこう明言し、風営法に基づき、警察官が「夜の街」関連の店に立ち入り検査ができるという見解を示した。いざとなったら、感染の根源となっているホストクラブやキャバクラに警察が立ち入ると宣言した形だ。

 緊急事態宣言の全面解除後に確認された東京都の感染者のうち、約3割が「夜の街」関連で、その7割以上が新宿区で発生している。そこで都と区、警視庁の職員、ホストクラブの事業者は20日と21日、新宿・歌舞伎町のホストクラブやキャバクラを約300店舗回り、感染防止強化のキャンペーンを実施。それに先駆け、大阪府警や北海道警はすでに17日夜、ホストクラブやキャバクラに立ち入り調査をしている。

 現時点ではあくまで主体は自治体で、警察官は職員と店側のトラブルを防ぐための補完的な役割だ。しかしこの先、歌舞伎町の感染拡大が加速したら、菅官房長官が話した通り、警察が風営法に基づいて片っ端からホストクラブに立ち入る可能性は十分あり得る。

 警視庁による歌舞伎町の立ち入り調査は、どれぐらいの効果を発揮するのか。歌舞伎町商店街振興組合の担当者はこう言う。

「立ち入りが可能になれば、7割近くある違法営業店を撲滅できます。一番、多いのは営業時間を守っていないケースです。終夜営業している店がかなりあります。警察の立ち入りは抑止力にもなり、法律を守れない店は閉店するしかありません。背後にいる反社会的勢力を排除することもできます。健全化し、治安はかなり改善するとみています」

 しかしそれで感染拡大を防げるかは疑問だ。歌舞伎町には約240店舗のホストクラブがあり、休業要請中も約3割が看板の電気を消すなどして闇営業を続けていたという。太客相手に個人営業をしたり、地方に出稼ぎに行っていたホストもいた。歌舞伎町で仕事がしづらくなれば、六本木や池袋の店に移籍するホストも出てくるはずだ。そもそも警察権力を使っていいのかどうか――。

 ジャーナリストの青木理氏は「警察の立ち入り検査で感染拡大を防げるのか疑問」とこう続ける。

「法令を拡大解釈して難癖をつければ営業停止にできるのかもしれませんが、そんなものが感染対策に効果的とは思えず、そもそも限りなく違法に近い行為。本来なら再び緊急事態宣言を出して営業自粛要請を出すのが筋でしょう。政権がそれをしないのは経済を回したいから。ならば徹底的に検査をして陽性者を把握し、きちんと隔離して陽性じゃなかった人たちで地道に経済を回していくしかない。なのに検査体制すら一向に拡充できない政権が警察権力を盾に脅しをかけるのはバカげています」

 政府はコロナのどさくさに紛れて、警察に強権力を持たせるつもりなのか。

 こういうサヨク志向丸出しのタブロイド紙の論調は、どんな対応にも政府や行政が絡むと批判する、この記事などまさにその好例ではないでしょうか。

 その店や顧客が、きちんとした感染防止対策を自主的にしていないからこそ、感染者が出ているのです。そうした店や顧客を調査し、適切な指導をすることは、むしろ遅いくらいの行動です。

 この記事では、そうした感染の発生源を抑えるための調査や指導を、短絡的に「実力行使」として扱い、店を「潰しにかかっている」と断じています。又その行為による効果をはじめから疑っている。ではこの雑誌の編集者や寄稿者は、どうしたら感染拡大を止められると思っているのか。

「徹底的に検査をして陽性者を把握し、きちんと隔離して陽性じゃなかった人たちで地道に経済を回していくしかない」、と言っていますが、逆に言えばそれで感染が抑えられるでしょうか。隔離した人たちの治療や管理、そして医療体制はどう担保していくのですか。陽性者じゃなかった人が感染しないためにはどうするのですか。それを言わなければ意味がありません。

 はたまたこの行政や警察の動きに対し、「批判が噴出」していると述べていますが、どういう人がどれだけの数、批判しているのか聞いてみたいものです。最後に登場する「青木理」氏などは当然批判される人だと思いますね、彼は反日サヨクの代表的な人でしょう。この人の登場でこの記事が感染拡大を防止する意図で書かれたのではない、ただ政権批判をしたいという意図だということが明確です。

 「人畜無害」、と言う言葉がありますが、この手の論調は「有害無益」。日本には憲法に謳う「表現の自由」と言う権利がありますが、同時に「公共の福祉」を守るという義務があります。私にはこの記事は「感染防止にきちんと対応していない感染源の店を擁護し、結果として感染拡大を野放しにする」と言う意味で「公共の福祉」を毀損しているように思われますが如何でしょうか。

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2020年7月23日 (木)

小池都知事はコロナ感染者数を操作している??

Photo_20200723114101  2月10日に「4月にはなくなると思う」と言っていた、アメリカのトランプ大統領の発言をあざ笑うように、4月以降も猛威を続けている新型コロナウイルス。その4月に緊急事態宣言を発令して6月にはいったん抑え込んだ日本。そのころ、コロナはまだ残っている、秋から冬にかけての第2波が予想されると、警戒を促す報道もありましたが、それよりずっと早く第2波が襲ってきてしまいました。

 そして昨日全国で795人と、過去最高の新規感染者を出した日本。大阪などの複数の府県も過去最高を記録しています。折しもGoToトラベルキャンペーンの開始日と重なったことは、何とも皮肉なことです。感染対策と経済対策の両立を狙う政府や自治体は瀬戸際に立たされた感じです。

 そんな中、自治体の公表する感染者数の数字が真の数字かどうか、疑問を呈する記事が出てきました。中国など、国そのものが隠ぺい体質なのと違って、まさか日本では、と思ってしまいますが。今回は取り合えずその記事を取り上げてみます。「週刊新潮」7月23日号に掲載の記事で、タイトルは『小池都知事はコロナ感染者数を操作している 「連日200人超え」を演出したカラクリ』(Yahooニュース 7/23)で、以下に引用します。

 新型コロナの都内感染者数は連日200人を超え、「緊急事態宣言を」とワイドショーでも喧伝されている。そんな中、東京都が日々の感染者数を操作している疑いが出てきた。感染のホットスポットである新宿区のデータを見ると、科学的にあり得ない感染者数の増減が起こっているのだ。

Dsc_0044 新宿区のデータが反映されず

 歌舞伎町を抱える新宿がいまホットスポットであることは、大方の共通認識だろう。実際、新宿区の新規感染者数は、7月9日に64人、10日に92人など、かなりの陽性者を出した日がある一方で、8日は2人だけだった。その1週間前も、6月29日は24人だが、30日は2人に激減。7月1日も9人と少なく、2日に17人、3日に42人と一気に増加している。

 ちなみに、64人に増えた7月9日は都全体で200人台に乗せており、9人から17人に増えた日は、都の全体数が緊急事態宣言の解除後、初めて100人を超えた日であった。久々に50を超えた6月24日も、新宿区の感染者数は前日の3人から10人に増えている。

 また、新宿区は区のPCR検査スポットで判明した新規感染者も、別途公表している。それを見ると、都が発表した区全体の新規感染者が2人だった6月30日、検査スポットで判明した陽性者数は42人。9人だった7月1日は25人で、3人だった6月23日も12人。だが検査スポットでの数字は、新宿区全体の陽性者数の一部であり、それが全体数を大きく上回ることなど、本来ありえないはずである。

 これについて大阪大学の核物理研究センター長、中野貴志教授に意見を求めると、

「私も東京のデータを見て、揃いすぎていて変だと思っていました。最初、50人台が続いたときに少し違和感を覚え、その後、100人台が続いて、揃いすぎだという印象を抱きました」

 と言って、こう続けた。

「日ごとの新規感染者数のばらつきも、東京全体より新宿区のほうが大きいのに驚きます。数字が自然にばらつく際は、母数が大きいほうがばらつきも大きくなる。それが自然の確率なのに、まず新宿区のばらつきが大きすぎる。また東京都の値は揃いすぎている。平均が約150人だった4月中旬の東京の感染者数推移を見ても、前日との差が50人を超えて乱高下する日が何度もあったのに、最近の東京都の感染者数はまるで階段のように推移しています。一方、同じ時期、新宿区は感染者が2名という日が2週間のうちに2回もある。真の感染者に占める新宿区民の割合は急激には変化しないので、何らかの介入なくして偶然にこんなことが起きる確率は、10億分の1にすぎません」

 そんなに確率が低いことがなぜ起こるのか。新宿区健康政策課に尋ねると、

「2名だけで済んでいるわけがなく、そんな数字は1月末以来なかったと思います。新宿区としては東京都さんに漏れなく報告していて、それはすごい数字なので、30名、40名という数字が出てくると思っていると、3名、5名だったりで、首を傾げてしまいます。(あとで加算され)どこかですごい数が一気に増えるんだろうな、と思っていますが」

新宿区を調整弁にしている

 報告した数と異なる数字が、都から発表されているというのである。さるデータ解析の専門家が、匿名を条件に解説する。

「東京都は新宿区の新規感染者数を調整弁にしているのでは。火曜と水曜に新宿の数字をストックし、木曜以降に上乗せしていますが、100人台、200人台という数字を続けるためだと見る以外、合理的な理由がない。実際、100人、80人、120人、90人とばらつくより、6日連続100人台のほうがインパクトは大きい。以前は50人、その前は25人以上に揃えたのでしょう。新宿が増えると新宿以外が減り、新宿が減るとほかが増える。目標とする線があり、そこに合わせるために新宿を調整弁に使うからでしょう。日々の集計を素直に発表していれば、何日連続100人台、200人台という煽られ方はされずに済んだはずです」

 7月11日と12日はともに新規感染者数が206人で、うち新宿区が45人と、見事に「ゾロ目」となったが、この確率もさぞかし低いことだろう。ちなみに、本誌(「週刊新潮」)の疑問を東京都にぶつけた直後の13日、4日ぶりに100人台に戻ったのは、なにかの因縁だろうか。

「国の問題」とアピール

 こうした数字の操作は小池百合子都知事にとって、どんな意味があるのか。さる都政関係者に尋ねた。

「100人を超えたのは都知事選投開票の3日前。それ以前も、30人、50人とフェーズが上がるたびに小池知事の露出は増えたわけで、100人超えは選挙活動の総仕上げと読める。再選後の200人超えは国との間の新たな火種、東京問題から読み解けます。菅官房長官が都内の感染急増を“東京問題”と表現すると、小池知事は“国の問題”だと猛反発した。都には内部留保が約9500億円ありましたが、休業協力金などで使い尽くした。そこで感染者数を操作して煽り、国が取り組む問題だ、とアピールしているのでしょう」

 都には数字操作の「前科」がある。5月初旬、厚労省のHPに都内の入院者数1832人と記された。病床使用率は9割を超えるというので、複数のメディアが東京は「病床逼迫」と報じたが、本誌が都の感染症対策課に確認すると、1832人には自宅療養や宿泊療養者のほか、退院した人まで含まれ、現実の病床使用率は4割にすぎなかった。

 中野教授は、

「全体の流行の波を見るためには、症状が出て検査を受けた人と、無症状ながら集団検査によって発覚した人を、分けたデータがあったほうがいい」

 と語る。のちの検証に資するためにも、東京都は正しい数字を内訳まで詳細に公表するべきである。それが感染対策の第一歩なのに、現実には真逆のことをしている。国際政治学者の三浦瑠麗さんは、

「帝国データバンクの調査にもとづく試算では、先の緊急事態宣言の結果、8月までに失業率が約2ポイント上がり、それだけで今年の自殺者が約8千人増えることが見込まれます」

 と話すが、命に直結する数字をたびたび操作する神経は、もはや想像を絶する。東京都福祉保健局は、

「毎朝9時に、それまで24時間分の発生届を取りまとめ、公表しています。新宿区から送られてくる発生届の多くは新宿区新型コロナ検査スポットで検査したもので、ここは土日が休みのため、新宿区の発生届は火曜、水曜が少なくなる傾向があります。意図的に数を操作しているとのご指摘はまったく当たりません」

 と回答したが、土日が休みなのは、どの区も同じはずではないのか。

「戦時中のようだ」

 では、実際には、われわれはどう怖れるべきなのか。国立病院機構仙台医療センターのウイルスセンター長、西村秀一氏が言う。

「現状の新型コロナ対応は、まるで負の宝くじです。高額は滅多に当たらないのに、CMを見て、もしかしたらと思ってみな買います。同様にいま専門家がテレビで“あなたも当たる可能性がある”と言いますが、当たる人はわずか。しかし、宝くじレベルの確率のために、みんなが不安がって無駄な対策をしていては、社会への悪影響は大きくなる。感染者が出ていないところでアクリル板越しに食事するなど、一般社会での過剰な対策は意味がありません」

 そして、ゼロリスクを求める風潮を斬る。

「人間ずっと緊張してはいられず、メリハリある対策が肝心です。たとえば、ウイルスが散らばる屋外に出たら、マスクは要りません。専門家はよく“可能性がある”と言いますが、それなら明日隕石が落ちて死ぬ可能性だってある。私が“これは気にしなくていい”と言うと、“可能性がないと言えるのか”と怒る人がいますが、ないものは証明できません。結果、全国にたくさんある学校のごく一部で感染者が出たからと、教師がフェイスシールドを着けたり、机をアルコール消毒したりしていますが、換気をしていれば十分。休校の必要もなく、子供たちから教育機会を奪うほうがずっと問題です。いまは、おかしいと思っても反対できなかった戦時中のようだと思うことがあります。“そんなに気にすることはない”“感染する可能性は極めて低い”と言うと、人命を軽視しているとか、ウイルスの怖さをわかっていないとか、すぐ攻撃されます。ウイルスとの戦いというより、社会との戦いです」

 そんな戦いが必要なのも、操作された数字や、根拠がない扇動的な試算に、われわれが踊らされているからだろう。過剰な不安と無用な対策による犠牲をこれ以上生まないためにも、冷静な目をもって、根拠が示された正しい数字を求めていくしかあるまい。

 さすがに週刊誌の記事ですね。初めから操作している、と言う前提でデータを読み、かつ行政に疑いを持つ知識人から、ストーリーの信ぴょう性を増す発言を引き出している。最後には「戦時中のようだ」と言う文言まで引き出して、行政や医療関係者がコロナ対策を人々に訴えかける発言を、「恐怖を煽っている」というように捉える記事に仕立て上げていますね。

 ただこの記事のすべてが事実を折り曲げたり、いたずらに誇張しているとは思いません。確かに東京都の新規感染者の公表数字は、素人の私でさえ違和感を感じることは有ります。ですからできるだけ詳細なデータを公表する、少なくとも検査数や感染した人の検査日を明らかにすることは必要だと思います。できれば地区別に(人手の問題で難しいのかも、それには外部を使う手もあります。お金??)。

 そうすれば意図的な捜査をしているかどうか、わかりやすくなるのではないでしょうか。第一この記事にあるように妙な疑いをかけられずに済むはずです。ただし本当に何らかの意図がないのかどうかは分かりませんが。

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2020年7月22日 (水)

「GoToトラベル」スタート、感染症学者「東京除外は当然」

Ogp  本日様々な意見や批判が飛び交う中、GoToトラベルキャンペーンがスタートしました。

 当初の8月開始から本日7月22日開始に早めたことを皮切りに、「こんな感染拡大が続く中なぜ早めるのだ」、「感染拡大が地方に飛び火する、東京からの移動は止めろ」、などワイドショー番組のMCやコメンテーターの、侃々諤々の批判の連鎖が始まりました。

 それを受けて、政府が東京は除外すると決めたら、今度は「全国一律ではなかったのか」、「なぜ東京を除外するのか」、はたまた「東京以外も除外しろ、感染の多い県は他にもある」という意見も出てきました。

 そして次に「東京で参加を予定していた人のキャンセル料はどうする」という意見が出たのに対し、国交省が否定すると「国が除外したのだ、キャンセル料を払え」となり、一転キャンセル料を払うと発表したら、旅行業界から「手続きが大変、戸惑いがある」、キャンセルした人は「どうやってキャンセル料を回収するのかわからない」、と。テレビのコメンテーターはここぞとばかり、「国は全く一貫性がない、国民を混乱に貶めている」と息巻いています。

 確かに時期やそのやり方に対し一貫性に欠けます。しかしその原因は利害の対立する「キャンペーンを利用したい人」「する意思のない人」「旅行業界や観光地の業者」「交通機関」「医療現場の人」「一般の人」「感染者の多い都会地区の人」「少ない地方の人」そして「政権に親和性を感じている人」「政権に嫌悪感を抱いている人」それぞれが混然としているその中で、調整をしながら進めることに相当の難しさはあるでしょう。政府も大変です。

 今日の新聞のテレビの番組欄で、GoToキャンペーンの報道予定を見れば、ほとんどが「混乱の中」という接頭語がついています。確かに混乱させているのかもしれませんが、事態を冷静に受け止めている人も多くいるのではないでしょうか。なんだかマスコミが混乱を煽っている感じがしてしまいます。

 ところで東京が除外されたことに当然と受け止めている人がいます。感染症内科医の経験を持ち、現在神戸大学教授の岩田健太郎氏です。氏の読売新聞の「ヨミドクター」に投稿したコラム『「GoToトラベル」東京除外は当然 制限緩和は感染を抑え込んでこそ』(7/17)を以下に引用紹介します。 

観光業の賦活策

 GoToキャンペーンは、新型コロナウイルス感染症問題に対抗するための経済政策です。飲食、イベント、買い物など様々な喚起策が盛り込まれていますが、中でももっとも予算を割いているのが、国土交通省が担当する「GoTo トラベル」という和製英語がつけられたキャンペーンです。これはインバウンド(訪日外国人客)からの収入が激減した観光業の賦活策として、国内向けの旅行を励行しようというものです。

 さて、よくコロナ対策で「経済を回せ」という言い方をしますが、「経済を回す」にはいろいろな意味が含まれているように思います。

 「コロナ対策」と言うならば、感染流行のために収入を絶たれ、事業継続や生活に支障がある企業や人々を救済するものであるべきでしょう。

 ところが、政策というのは必ずしも額面通り、理念のままに遂行されるとは限りません。

 ときに、いま、樋口耕太郎氏の「沖縄から貧困がなくならない本当の理由」(光文社新書)を読んでいますが、とても勉強になります。

 本書ではたくさんの問題を論じています。そのなかに、「援助」の問題があります。沖縄といえば「泡盛」ですが、沖縄県への経済援助の一環として、泡盛業界は酒税の優遇措置を受けており、41年間で約410億円もの税金を免除されていたといいます。それはいい。経営に苦しんでいる零細酒造所では、その援助は役に立つから。ところが、この措置で大手のメーカーも利益を受けていました。ある大手酒造所は役員4人に4年間で20億円近くの報酬を支払っていたそうです。この場合の「経済援助」とはいったいなんなのか。

「本当に困っている人」を救済できるか

 外国からの観光客が途絶えて、観光業が困っているのは理解します。が、昨年まで、巨大なインバウンド需要で大きな利益を得てきたのも、また観光業です。困っている企業や人々を助けるのは政府の重要な役割ですから、当然支援すべきでしょう。しかし、GoToが「本当に困っている人」の救済として機能するかは、メディアなどの監視が必要だとぼくは思います。

 そもそもインバウンド需要が激減しているのは、新型コロナウイルス感染症パンデミックのためです。パンデミックがなぜ需要を激減させるかといえば、それは旅行そのものが感染拡大のリスクだからです。繰り返します。人の移動、すなわち旅行は感染拡大のリスクなのです。

 海外からの人の流入が感染拡大のリスクだからこそ、インバウンドを大量に呼び込めないのです。当然、同じ理屈は国内旅行にだって適用されます。さもなければダブルスタンダードです。

リスクがない地域間の旅行励行は「あり」

 もちろん、感染者が全く出ていない、ほとんど出ていない地域内・地域間での旅行は感染リスクにはなりません。病原体と感染者がいなければ、感染症は流行しませんから、絶対に。

 ですので、そういう地域であれば、経済活性化のための観光推進、旅行の励行は「あり」だとぼくは思います。地域差を無視して、全国一律で同じ方法を取るのは効率がよくありません。4月の「緊急事態宣言」がそうであったように。

流行度合いで変わる「正しい」対応法

 新型コロナウイルス感染症に「これが正しい」という対応法はありません。なぜかというと、流行の度合いによって「正しい」対応法の意味が変わってくるからです。感染者がいない地域であれば、人の移動も経済活動も、外食も演劇鑑賞も感染リスクにはなりません。感染者が非常に多くなると、こうした活動は全てリスクになってしまいます。

 よって、新型コロナウイルス感染症対策では「微調整」が重要です。過度な活動制限は経済その他のリスクが大きい。かといって、活動のレベルが大きすぎると感染が広がってしまう。どちらの極端にも振れないように、「適切な」レベルを模索するのです。感染が広がれば、少し締め、感染が収まれば少し緩めます。この連載でも、以前に述べたとおりです。

感染拡大中に緩めるのは悪手

 日本のGoToは「感染が広がっているときに」施行しようとしていました。だから問題だったのです。感染が広がっているときに緩めるのは、悪手以外の何物でもないからです。

 たくさんの異論反論が噴出し、7月16日にGoToは東京を対象外にすると報じられました。適切な判断だったと思います。この流行の広がりは千葉、埼玉、神奈川も一体となっているので東京だけでいいのか、という疑問は残りますが、少なくとも感染者が増えている東京内外の行き来を励行するなど、とうていありえない選択です。

 本稿執筆時点の7月17日、ぼくが住んでいる兵庫県でも隣の大阪府でも感染者は増え続けています。流行の波の増減を「第1波」と文字通りとるならば、これこそは第2波だとぼくは考えます(医学的な定義はありませんが)。

 感染が増えれば締める。これが定石です。他にアクロバティックな決定打(有効なワクチンなど)があれば別ですが、そうでなければ定石に従うのが賢明な対応策です。なぜならば、旅行により感染地域が拡大してしまえば、さらなる行動制限が要請されてしまうからです。

感染対策と経済対策は必ずしも矛盾しない

 感染対策と経済対策は、必ずしも矛盾しません。健全な感染対策は、賢明な経済対策の前提だからです。感染症を抑え込めば、「緩める」ことができます。これこそが「経済を回す」、急がば回れの最短ルートです。

 感染対策で感染を抑え込むまでの間、困窮する旅行・観光業界の企業や人々を救済することは当然必要でしょう。その経済対策はもちろん、前述の事例のような「どさくさ紛れの焼け太り」を生まない形での、対策であるべきです。

 岩田氏の言う通り感染拡大中に人の行き来を緩めるのは「悪手」と言うのには賛同します。東京除外も賛同します。そして感染者の少ない地域の中での移動は積極的に進める「微調整」が重要なのでしょう。どなたかが言う「プチトラベル」です。

  つまり全国一律はまずいのでしょうね。ところがそうすると除外されたところから必ず批判が出てくる。最も重要なのは岩田氏も言うところの「本当に困っている人」を救うことでしょう。本当にこの疫病の中の政策運営は難しい。 ですからマスコミや知識人、野党も含めて、批判ばかりしていないで政府に適切な「提案」をして、日本全体で経済を守りこの疫病を克服していく必要があると思いますね。ただしその「提案」には責任をもって、と一言付け加えたいと思います。

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2020年7月21日 (火)

恐ろしい汚染輸入食品、市中に流出の原因は?

Img_chap3_01_sp  新型コロナウイルスのパンデミックの影響で、海外との人の交流は殆どストップしていますが、モノの流れは多少減少しながらも続けられています。そんな中海外から輸入される食材の安全性はどうなのでしょうか。

 空港の検疫での検査で見つかれば、いわゆる水際で止められて我々日本人の口に入らず安全が保たれます。しかし、検査官の人数にも限りがあり又全数検査でもないので、残念ながらスルーしてしまう例もあるようです。

 その実態を女性セブンの記事から取り上げ、以下に引用します。タイトルは『汚染輸入食品、中国・イタリア・韓国・タイ・フィリピン産も』(7/20)です。

 日頃、我々が口にしている輸入食品は本当に安全なのだろうか? 6月15日、厚生労働省が東京と神戸での検疫の結果、中国から輸入されたにんじんから農薬「トリアジメノール」が検出されたことが明らかになった。

 こうしたことから、特に中国食品が危険だというイメージがあるかもしれないが、危険なのはそれだけでない。実は“本場”と思われている原産国の食品も基準値違反したものがすでに流通してしまっている。

 たとえば、イタリア産のサラミソーセージ、さらにイタリア産パセリ。パッケージを手にとって「本場イタリア産なら」と、味にも品質にも信頼を寄せる人もいるだろう。しかし、事実はそうした信頼を簡単に裏切ってしまう。

 今年1月に成田空港に到着したイタリア産サラミソーセージでは、食品衛生法上の“E.coli”(イコリ)の陽性が確認された。E.coliとは聞き慣れない名称だが、簡単に言えば大腸菌だ。食環境衛生研究所マーケティング部の丸橋大志さんは、食品衛生法上のE.coliについて、こう説明する。

「E.coliは糞便系大腸菌グループの総称。あのO-157もこのグループに含まれます。下痢や激しい腹痛、血便といった症状を引き起こし、重篤化すると、溶血性尿毒症症候群などの合併症を引き起こすことがあります。大きな問題ですね」

 ほかにも、韓国産の養殖活ひらめからは基準値超えの農薬「オキシテトラサイクリン」が、フィリピン産の生鮮パパイアからは農薬「デルタメトリン」と「トラロメトリン」が基準値を超えて検出されている。残念ながら、いずれも一部が国内で流通済みだ。

 さらには、恐ろしいことに、違反事例とされながらも、一部どころか全量がすでに販売済みという例もある。

 都内の新型コロナの1日の感染者数が再び100人を超え始めた7月3日、フィリピン産のおくらについての違反の公表があった。そして同9日には、焼き肉などを包む際に使われるえごまの葉(韓国産)。成田空港から入り込んだこれらの野菜からは、“人の健康を害さない量として定められている量を超えて”特定の物質が検出された。6月にも、殺虫剤などに使われる、成分規格に適合しない化学物質が検出されたタイ産のマンゴーが、成田空港経由で日本に入り込み、しかも全量が流通してしまっている。

856de_759_90aa7f43_c4bcbcb4m  なぜ、検査が行われているのに流通後に汚染が発覚するのか。そもそもなぜ、そんなに流通してしまうのか。食の安全に詳しいジャーナリストの小倉正行さんは、その裏側をこう説明する。

「空港などでの検査は、すべての輸入食材に対して行われているわけではありません。過去の違反事例のあった会社のものなど一部を除くと、無作為に選んで検査する『モニタリング検査』が行われているのです。2018年度のデータでは、食品の輸入件数が248万件であるのに対し、検査件数は20万件ほど。検査率はわずか8.3%しかないのです」

 原因はマンパワー不足だ。

「食品衛生監視員は日本に約420人しかいないため、検査数に限界があります。少なくとも3000人程度にまで増やさなければ、充分な検査体制は整いません」(前出・小倉さん)

 問題は検査の少なさだけではない。

「モニタリング検査の場合、結果が判明する前に輸入が認められます。本来ならば輸入業者は検査結果が出るまで流通を控えなければならないのですが、なかには、結果を待たずに取引先に卸してしまう業者もいます」(前出・小倉さん)

 その結果、食べてしまってから汚染を知らされるという悲劇がこの日本国内で相次いでいるのだ。

 予想通りです。検査パワーの不足、そしてモニタリング検査(行政としてこれまでの違反事例や今後の検査強化等の必要性を判断する参考として、検査データの蓄積を諮るために行政が実施する検査)と言う手法。更には検査結果が出る前に流通させてしまう業者の存在(これはPCR検査結果が出る前に空港を離れてしまうという、人にも当てはまりますね)

 ですからどうしても汚染食品が市中に出回ってしまう、と言う実態があるようです。ではどうすればいいか。輸入食品はできるだけ買わないことでしょう。私も中国産、韓国産はまず買いませんが、これにフィリピン産も加える必要があるかもしれません。

 いずれにしても以前述べたように、国産の食品は異常に高いという欠点があります。コメ、麦、大豆を始めとして、らっきょう、蜂蜜、のり、そして果物類等々。お金を取るか安全を取るか、悩ましいところではありますが、日本の食材でも野菜など手ごろな価格のものがあります。

 何故その他の食材が異常に高くなっているのか、日本の古くからの農業政策にその原因もありそうです。農林族議員と農林水産省と農協との間の、政官業の癒着による岩盤規制がそこにあり、硬直した価格の体系を作り出しているとすれば問題です。もちろん耕地面積や気候の問題等もあるでしょうが、この問題について突っ込んだ国民的議論をする必要がありそうです。

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2020年7月20日 (月)

中国三峡ダムの水位ますます上昇、洪水被害額もうなぎのぼり

Img_8b3ddb7cbae12cd10492bdf722b241c57737 新型コロナウイルスの発生源の中国、それも湖北省一帯を中心に大規模な豪雨被害が発生しています。このブログでも3回目になりますが、その被害の大きさはかつて経験したことのないレベルに達しているようです。

 第1回の記事では、水位は6月20日の段階で147メートルに接近していた、と述べていましたが、今月20日の時点ではそれが164.4メートル、平時の145メートルをほぼ20メートル上回っています。損害金額も前回の記事で、7月3日時点で416億元(約6400億円)だったのが、今では861.6億元(約1.3兆円)にも上っていると試算されています。

 その詳細をFNNプライムオンラインでFNN上海支局の城戸隆宏氏が伝えます。タイトルは『三峡ダム水位上昇、中国第三の大河も危機に~被害1.3兆円洪水が中国に与える大打撃』(7/20)で以下に引用掲載します。

街が濁流に呑まれ車が船のように漂う街も

中国の長江流域を中心に続く豪雨による洪水は収まる気配がなく、深刻な被害が出ている。危機感は地方だけでなく主要都市でも強まっている。

湖北省恩施市では7月17日、オフィスや店が並ぶ中心部などの広範囲が濁流に呑まれた。

「車が船のように水面を漂っている・・」

SNSに投稿された映像は、街の大通りが泥水に浸かり、サイレンが鳴り響き、多数の車が水に浮かんでいる様子を捉えている。別の撮影者は車で移動中に洪水に巻き込まれたのか、かろうじて屋根だけが水面に出ている車の上で途方に暮れ「車が流れ始めている」と恐怖を生々しく伝えた。

大通りに停まっていたとみられる複数のバスが水没し、屋根だけが見えている画像もある。水は一気に流れ込んだとみられ、逃げ遅れた人も少なくないと想像するが、死傷者などの詳しい被害状況は伝えられていない。

湖北省武漢市をはじめとする主要都市にも危機が迫る。中部の大都市・重慶市では市内を流れる長江の水位が警戒水位に近づいていて、ネット上では市民が「この数日水位上昇が凄く早い。溢れそうだ」と大河の様子を伝える。中国メディアは、市内の万州区で濁流が街を襲い、商店などに流れ込む様子や築100年の古い橋が崩壊寸前となっている様子を報じる。

江蘇省南京市では18日、長江の水位が1954年の記録を超えて過去最高となり、最高レベルの警戒態勢をとった。川沿いの公園など冠水エリアが拡大し、危険が迫る地区の住民が避難を始めている。

Img_24438c11750292aa266f23edd57d56a61476 三峡ダムは水位上昇続き、中国第三の大河でも洪水危機

すでに危険な状態にある各地の状況が改善する兆しは見られない。中国最大級の三峡ダムも、流れ込む水の量は増える一方だ。中国メディアによるとダムの水位は、17日14時に157.11mで限界水位をすでに12m超え、翌18日14時が161.05m、20日2時が164.44mと上昇を続けている。ダムの最高水位は175mだとされ、「あと10数mだ・・」と恐れる声がある。

19日2時時点で流れ込む水量は毎秒6万1000立方メートルに対し、排出する量は3万6200立方メートル。ダムの水位が上昇を続けているが、放出するとただでさえ水位が上がり冠水している地域もある下流域に影響がある。

専門家は、メディアの取材に対し「増水しているがまだダムの容量には余裕があるから安全に全く影響はない」と不安の払拭に務めているが、ネット上には心配の声も後を絶たない。

洪水の危機は長江だけではない。北側を流れる中国第三の大河・淮河でも17日、水位が警戒レベルに達し、政府は今年第1号の洪水が発生したと発表。専門家は「大雨は数日間続く見込みで、流域の中小河川が大洪水に見舞われる可能性がある」と警告した。

経済損失1.3兆円~対応誤れば中国政府に大打撃も

「私の店が一瞬で全てなくなってしまった。損失は2000万元(約3億円)よ・・・」

「商品があった5つの倉庫が全て流れてしまった。本当にどうしたら良いか分からない・・」

濁流に呑まれた安徽省のある街で何人もの女性店主が泣き崩れる様子が報じられている。

中国政府は今回の水害の経済損失は 861.6億元(約1.3兆円)と試算している。中国政府にとっては新型コロナウイルスによる大打撃からの復興を目指す中での新たな打撃だ。物流など経済活動への影響は必至で、回復し始めた経済の勢いをそぐことは避けられない。

習近平国家主席は17日、会議を行い「人民の生命や財産の安全を第一に」とあらためて対応強化を指示した。対応が遅れれば国民の政府批判につながる恐れもあり、危機感が垣間見える。

中国メディアは連日、時間を割いて各地の洪水への対応を伝え、警戒を呼びかけている。目立つのは軍や消防が住民を救出する場面だ。江西省の巨大湖では、水位上昇で崩れた中州を両側から重機で埋め立てて真ん中で結合することに成功した!と大々的に報じられた。中国共産党の旗を掲げ、政府の「全力対応アピール」だ。

新型コロナウイルスを完全に抑え込めない中、約3900万人が被災する未曾有の大洪水という新たな試練が中国政府に重くのしかかっている。

 面積も人口も日本の比ではない中国、経済力や軍事力で米国に次ぐ第二の大国となったこの国の、意外ともろいアキレス腱がこの水害だとすれば、前回の記事の筆者も述べていたように、「米中戦争になったら、アメリカは真っ先に三峡ダムを狙い撃ちする」と言っていたのも頷けますね。

 もちろん他国の事より日本の豪雨被害に備えるのが肝要。与党ではもう一度、ダムなどの治水作業の見直しを検討し始めたのには、大いに賛同します。何しろ最近の豪雨は温暖化の影響か、予想を超えることが頻繁に起きていることを考えると、喫緊の課題であることは間違いありません。その前にコロナの抑え込みが大きな課題ではありますが。

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2020年7月19日 (日)

都内が新たなゲノム配列のコロナウイルスの震源地に!!大学教授が警告

Bb16onxh  連日のように、新型コロナウイルスの新規感染者数の拡大のニュースが、メディアを賑わせています。東京は3日連続で300人近く、全国でも昨日は662人と、過去最高の720人に近づいて来ています。

 そんな中でニュースサイト「ABEMAヒルズ」に『新型コロナ「東京型・埼玉型」とは 都内の震源地“エピセンター”化に警鐘』(7/18)と言う記事が記載されました。以下に引用して掲載します。

 東京都で17日、新たに293人の新型コロナウイルスの感染が確認され、2日連続で1日としての過去最多を更新した。こうした東京都での感染者の増加について、専門家は感染の震源地「エピセンター」が形成されつつあると警鐘を鳴らしている。

 緊急事態宣言の解除後、東京都だけでなく埼玉県や千葉県、神奈川県でも解除後最多となる感染者数が確認されている。こうした中、16日の参議院予算委員会では、東京大学先端科学技術研究センター名誉教授の児玉龍彦氏から「ゲノム配列の報告を見ると、東京型・埼玉型になってきている」との新たな見解が示された。

 新型コロナウイルスの遺伝情報を調べた結果、第1波は「中国・武漢型」、第2波は「イタリア・アメリカ型」、そして現在は「東京型・埼玉型」となっているという。つまり、今度は外からでなく、東京の内側が感染の中心になりつつあるということだ。児玉教授は「東京の中に今エピセンター(震源地)が形成されつつある。エピセンター化してしまったら、劇場も電車も危険になってしまう。これを国の総力をあげて止めないと、ミラノ、ニューヨークの二の舞になる」と懸念を示した。

 ABEMA『ABEMAヒルズ』では、さらに関西福祉大学教授の勝田吉彰氏に詳しく話を聞いた。「エピセンター」という言葉について勝田氏は「これまでWHOは何度かこの言葉を使っていて、例えば6月にラテンアメリカがエピセンターだと言った時のブラジルの1日の感染者数は3万人超、3月に欧州がエピセンターだと言った時のイタリアの1日の感染者数は2600人という数字だった。こういうレベルにならないよう、対策をしっかりしようというのが児玉先生の意見だ」と危機感を訴える。

 また、新型コロナウイルスは変異が早く、対応が難しいとも指摘されている。もしあちこちで変異し“ローカル”ウイルスが生まれてしまった場合、ワクチンは対応できるのか。この点については、「このウイルスは“RNAウイルス”といって、インフルエンザなどと同じで比較的変異はしやすい。ただ、変異の幅は狭いということがわかってきている。RNAウイルスの中でもこのコロナは、例えば何かが変わった時に修復する力も働きやすい。新型インフルエンザが出てきて、これまでのワクチンがダメになるという大幅な変化ではないだろう」との見方を示した。

 そして、そもそもの疑問は「なぜ東京と埼玉なのか?」という点だ。勝田氏は「はっきりとした定義が決まっているわけではない。例えば、東京と埼玉、神奈川で県境(に壁のようなもの)が現実にあるわけではないので、みんなでエピセンターにならないように注意していかないといけない」と名前に振り回されてはいけないと指摘。

 では、東京型・埼玉型にはどのような対策を取っていくべきなのか。個人の対策については「特別に変わったことが必要なわけではなく、あくまでも手洗いと咳エチケット。また、唾液を中心に拡大することが最近わかってきたので、会食やカラオケ、夜の街の様々な要素。さらに、換気が悪いと微小な飛沫が漂うこともわかってきたので、3密対策。つまり個人がやるべきことは、やってきたことをこれまで以上に継続していくこと」と述べた。また、児玉氏の主張から、「これまで政策を動かすのに時間がかかっている面があり、そこに対する危機感。はっぱをかけないとダメな面があるので、児玉先生の危機感は私たちも共有していきたい」とした。

 「エピセンター」(感染の震源地)と言う耳慣れない言葉が出てきました。そして異なるゲノム配列の特徴を持った「東京・埼玉型」というものができたと言うことのようです。地上波テレビではまだあまり取り上げられていないようですが、参議院予算委員会で権威ある大学教授が指摘した情報なので、現実味はありそうです。

 もしそれが他の「中国・武漢型」、「イタリア・アメリカ型」、或いはブラジルで蔓延する南米型のような感染力を持ったものであるとしたら、事は重大です。確かに最近の感染拡大はかなり急なような気もします。まさか「パニック」を恐れて政府が積極的な公表を差し控えている、と言うようなことではないでしょう。

 いずれにしろ医療体制の余裕からか、何も有効な手を打たないまま推移しているようですが、仮に医療体制がひっ迫して来たらかなり緊迫してくる恐れはあります。感染対策の甘い店やイベント会場を抑えにかかる時期に来ていると思いますし、必然的に感染が考えられる接客業やアルコール提供の飲食業の休業要請に、再び乗り出すべき時期に来ていると思いますね。今度は強制力と補償をもって。

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2020年7月18日 (土)

鬼が笑うか、来年9月の安倍首相の後継選び

8_20200718120001  新型コロナウイルスの感染拡大が全国を覆いつつある中、昨日東京都を除いた形でGoToトラベルキャンペーンが、今月22日からスタートすることになりました。昨日のこのブログで様々な疑問や批判のある中、なぜ実施に踏み切ったのか、その背景を取り上げました。

 一方昨日の全国の新規感染者数は597人と、一昨日の数値622人を下回りましたが、相変わらず非常に多い数字で、第1波の緊急事態宣言下の数字レベルで推移しています。この先22日までに過去最高値720人を上回ることがあれば、このキャンペーンはどうなるのでしょうか。

 それはそれとして話は変わりますが、安倍総理の任期もあと1年余りを残すのみとなりました。続投を予想する向きもありますが、もうそろそろ休まれた方がいいという気がします。そこでその後継は誰になるのか興味がわくところですが、野党の中で代わる人材が全くと言っていないところから、やはり自民党の議員がなるのでしょう。

 マスコミ関係者の大方の予想は、安倍首相の推す岸田氏と、党員に人気の高い石破氏の両氏のどちらかに絞られています。産経新聞の記事からその両氏の最近の動向を見てみます。タイトルは『岸田・石破氏が大阪夏の陣 ポスト安倍…自民府連取り込みに懸命』(7/17)で、以下に引用します。

 「ポスト安倍」を目指す自民党の岸田文雄政調会長と石破茂元幹事長が大阪府連との連携強化に乗り出している。大阪は独自の新型コロナウイルス対策などで注目される吉村洋文知事が副代表を務める日本維新の会の本拠地。次期総裁選を見据え、維新の勢いに戦々恐々とする府連を取り込みたい両氏の思惑も透ける。

■同じ日に会合参加

 「しっかり関西・大阪の皆さまと力と心を合わせて努力をしていきたい」。岸田氏は17日、大阪市内のホテルで開かれた府連所属の国会議員や地方議員、経済界との会合でこう強調し、連携強化に意欲を示した。

 会合は「新型コロナで疲弊する現場の声を聴いてもらう」(府連幹部)ために開かれたが、裏の目的は岸田氏と府連とのパイプづくりだ。衆院大阪15区選出で岸田派(宏池会)に所属する竹本直一IT政策担当相は「国のトップに立つ可能性が極めて高い」と派閥領袖の宣伝に躍起だった。

 一方、石破氏も同日、東京・永田町の事務所からテレビ会議形式で府連組織との会合に参加。吉村氏の最近の活躍ぶりに触れつつ、「維新の力はすごいが、(大阪の自民党に)厳しい時こそ党として支援しなければならない」と述べ、維新旋風に直面する地元議員を勇気づけた。

 参加者からは石破派(水月会)として新型コロナの提言をまとめ、政調会長を務める岸田氏へ提出を求める意見も挙がったという。

■官邸・維新の「蜜月」余波

 両氏の府連への接近には、首相官邸と維新との「蜜月」も関係している。

 大阪では憲法改正などで維新と歩調を合わせる安倍晋三首相や菅義偉官房長官に反感を抱く自民党関係者が少なくない。特に岸田派は大阪選出の国会議員を3人抱えており、維新人気を放置すれば総裁選に向けて遠心力が働きかねないことから、派幹部は「岸田氏の大阪入りの機会を増やしたい」と語る。

 一方、石破派に大阪選出の国会議員はいないが、首相と距離がある石破氏はこれまで官邸に対抗するかのように大阪を訪れ、府連との信頼関係を構築してきた。ある地元議員は「石破氏は集会に頻繁に来てくれるが、首相に近い岸田氏は選挙応援にはめったに来てくれない」と述べ、岸田氏を牽制する。

 平成30年の総裁選で石破氏は大阪で「決起集会」を開いて1千人を超える聴衆を集めており、岸田氏は大阪での支持の掘り起こしが課題となりそうだ。

 1年余りを残している段階で、両陣営とも大阪での党員の支持獲得にしのぎを削っているという見方を示しています。事実なのか記者の憶測なのかは不明ですが、一国のトップに立つのは大変なことなのでしょう。ただ大学入試ではありませんが、トップに立つのが目的では駄目でしょう。トップに立って何をなすべきか、そのあたりの理念や政策を明らかにすることがより重要だと思いますね。

 一方、井戸端会議の域からは出ないと思われますが、この二人と共にそれ以外の候補者も含めて、 週刊ポストに掲載された記事を取り上げてみます。タイトルからしてあまり気に入りませんが『安倍首相が後継者選び失敗 自民党「四分五裂」相関図』(7/11)を以下に引用掲載します。

7_20200718113901 「次の総理」は誰になるのか──歴代最長政権となった安倍晋三・首相にとって“後継者選び”は何よりも「求心力」を維持できる道具だったはずだ。しかし、コロナ対応で安倍首相の重用する後継候補が何の成果も挙げられず、一気に「遠心力」が生まれ始めた。“だったら俺にやらせろ”──。都知事選を圧勝した小池百合子氏が国政復帰を見据えるなか、自民党は四分五裂の状態に陥りつつある。

 その最大の原因は、安倍首相が「後継者選び」に失敗したことだ。歴代最長政権を誇る安倍首相にとって、「後継者選び」は自らの権力維持の重要な手段のはずだった。

 かつて中曽根康弘・首相(在任5年)は3人の後継者を競わせ、最後は「中曽根裁定」で竹下登氏を後継総裁に指名する力を維持した。小泉純一郎・首相(在任5年5か月)も安倍氏を後継者として養成し、総裁選で圧勝させた。

 安倍首相が後継者に据えようとしてきたのが岸田文雄・政調会長だ。面長の顔に顎を隠せない小さなアベノマスクを国会でも議員会館でも着用し続けて首相に“忠誠”を示していることで知られる。首相は自分に決して逆らわない岸田氏であれば、退陣後も「院政」を敷けると考えていた。

 ところが、その判断は裏目に出た。自民党内に“ボロ神輿は担げない”という不満が広がったからだ。岸田後継に最も反発したのが菅義偉・官房長官と二階俊博・自民党幹事長だとみられている。

「菅さんは岸田さんと同じ派閥にいたことがあるが、“何がやりたいのかわからない”と政治家としての評価は最低レベルで、“発信力がないから選挙に勝てない”と総理にふさわしくないと考えている。二階さんも同じ党三役として、岸田さんの調整能力の乏しさに失望している」(自民党役員経験者)

 安倍首相が昨年の内閣改造でその岸田氏を幹事長に起用して後継レールに乗せようとしたときも、二階―菅ラインが阻止。以来、2人と首相との溝が深まっている。

 コロナ対策の給付金でも岸田氏は力量不足を露呈した。首相と会談して所得が減少した世帯への「30万円」給付を決めたと胸を張ったものの、二階氏や公明党に「一律10万円」給付へと一晩でひっくり返された。それを誤魔化そうと〈自民党としても当初から訴えてきた10万円一律給付を前倒しで実施する〉とSNSで発言して恥を上塗りする始末だった。政治評論家・有馬晴海氏が語る。

「岸田氏は外相や自民党政調会長など要職を歴任してきたが、これといった実績は残していない。政界の名門家系の3世議員で宮沢家の親戚というだけで派閥の会長になった。俗に存在感がない人を毒にも薬にもならないというが、政治家の場合は国民にとって毒にしかならない。国難の中でリーダーシップを取れる人物ではないという評価は政界に広く定着している」

“その程度の人物”が総理・総裁候補とあって、「岸田を担ぐならオレが」と首相のお膝元の最大派閥・細田派では、西村康稔・新型コロナ担当相、稲田朋美・幹事長代行、下村博文・選対委員長、萩生田光一・文科相らがポスト安倍に意欲を見せ始めたのだ。

 西村氏が新型コロナ対応で出番が増えて知名度を上げると、下村氏と稲田氏はコロナ後の社会を考える「新たな国家ビジョンを考える議員連盟」を設立。“初の女性首相”を目指す稲田氏は他にも「女性議員飛躍の会」や「伝統と創造の会」などを主宰して勢力拡大に動いている。3人とは派内でライバル関係にある萩生田氏も意欲ありと見られている。

 第二派閥の麻生派からは河野太郎・防衛相が「岸田後継」に反旗を翻した。新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備中止を表明し、「次は出る、と言っている」と事実上の総裁選出馬を表明。「岸田支持で派内を一本化したい麻生さんは出馬を止めるだろうが、河野さんは聞く耳持たない」(麻生派議員)という。

 安倍首相が後継者の人選を見誤ったことで、細田派、麻生派の主流派から我も我もと“自称後継者”が出現して政権に遠心力が働いている。

 それだけではない。コロナ危機は総裁レースの様相を一変させた。岸田氏に次いで首相の覚えがめでたい総理候補とされていた加藤勝信・厚労相はコロナ対策が後手後手に回って評価を下げ、茂木敏充・外相も外交場面そのものがなくなって存在感を失い、レースから脱落しかかっている。

◆石破総理だけはマズい…

 それでもなお、安倍首相は岸田後継を諦めていないとされる。理由は「石破さんだけは絶対に総理にしたくないから」(安倍側近)という。

 ポスト安倍では岸田氏が地盤沈下する一方で、首相の「政敵」である石破茂・元幹事長が最右翼に浮上し、新聞の世論調査の「次の総理にふさわしい人」で他に水をあけて1位に位置している。

 官邸が警戒しているのは総理・総裁選びと検察の動きが連動することだ。河井克行・前法相と案里夫妻の選挙買収事件をめぐる東京地検特捜部の捜査は、自民党本部から夫妻に流れた1億5000万円の“買収資金”の流れの解明を目指している。ターゲットは自民党首脳部だ。

 公選法では、「買収行為をさせる目的をもって金銭・物品の交付を行った者」も「買収交付罪」に問われる(221条)。自民党側で河井夫妻に1億5000万円もの資金を交付すると決裁した者にも捜査が及ぶ可能性があるのだ。

 買収の舞台となった昨年の参院選で安倍事務所は案里陣営に4人の秘書を派遣し、案里氏の後援会長だった町議も、克行氏から「安倍さんからです」とカネを渡されたと証言している。それだけに特捜部は巨額の党資金の決裁に安倍サイドがどう関わっていたかを注目しているとされる。

 かつて田中角栄内閣の跡を継いだ三木武夫首相は、ロッキード事件が発覚すると政敵の田中前首相を守らずに検察捜査にゴーサインを出した。

「今回の選挙買収事件が自民党中枢に波及し、11月危機と重なって次が石破首相になると、“第2の三木”となって捜査を安倍勢力の弱体化に利用しかねない。そうした懸念があるだけに、石破後継を阻止して安倍総理の意向に従う後継者を選ばなければならない」

 首相周辺にはそうした警戒の声がある。麻生太郎・副総理の「9月解散、10月選挙」論も石破後継阻止という首相サイドの思惑と一致する。永田町には、解散論の裏に安倍―麻生への「政権禅譲」シナリオがあると囁かれている。

「11月危機で退陣に追い込まれる前に、安倍首相が麻生氏に首相の座を禅譲し、麻生内閣が五輪中止など安倍政権の残務整理をする。9月解散で自民党が議席を減らせば総理交代の口実になるし、一度選挙をやれば自民党議員は当面選挙の心配がなくなるから、来年の総裁選では人気のない岸田氏を総裁に担ぎやすい」(自民党関係者)

 麻生リリーフ首相の後に、岸田“傀儡”政権をつくるシナリオだ。

 そして、自民党の外からは、東京都知事選で圧勝し、“いつ国政に復帰すべきか”とひそかに野心を燃やす小池百合子氏が、自民党の人材不足を象徴する総理選びの迷走を、舌なめずりしながら見つめている。

 麻生さんや小池さんが出てくるあたり、井戸端会議レベルでやや唐突な感じがしないでもありませんが、一つの意見として参考にはなりそうです。

 それはそれとして現首相の安倍氏には、あと1年余りの間にぜひやりたいことをやり通していただきたいと思います。憲法改正も重要ですが、効果と実現性を考えた場合、国会の改革が喫緊の課題ではないでしょうか。

 国会の運営を真に国民のための法制定が迅速かつ効果的にできるよう、国権の最高機関の本来の機能を果たす場にすべき「新しい国会運営法」なるものを、是非制定願いたいと思います。野党の反対も予想されますが、本質的には国民のためと言う大義がありますから、強行採決をしても立法化すべきだと思います。これが最大の花道となるのではないでしょうか。

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2020年7月17日 (金)

コロナの感染再拡大の中、GoToキャンペーンを強行する理由

5f11146a2700000b0ce66ebf  新型コロナウイルスの感染再拡大が止まりません。本日の東京都の新規感染者数は293人と、昨日の286人に引き続き過去最高を記録しました。全国の新規感染者数は本日分はまだ出ていませんが、昨日の時点で622人と過去最高だった4月11日の720人に迫っています。

 このような中、物議をかもしている「GoToキャンペーン」は、感染が突出している東京都を除き、今月22日から実施することに決まりました。様々な批判もある中実施に踏み切ったその背景を、百年コンサルティング代表の鈴木貴博氏がDIAMONDonlineに寄稿しているので引用記載します。タイトルは『それでも「Go Toキャンペーン」をやるべき3つの理由』(7/17)です。

なぜこんな時期に!?

異論続出の「Go Toキャンペーン」

 7月22日から前倒しで政府の「Go To Travelキャンペーン」が始まることに、各方面から懸念の声が上がっています。この「Go Toキャンペーン」とは、異例とも言うべき1.7兆円もの予算を使って旅行需要を拡大しようという国の政策です。

 私たち国民にとっては、関心事が2つあります。1つは、旅行会社や旅行予約サイトを使ってキャンペーン期間内に旅行予約をすると、半額相当のお金が政府からもらえるという点です。上限は1人1泊あたり最大で2万円なので、かなり豪華な旅行でも実質半額で楽しめます。このキャンペーンの話を耳にしただけで、夏休みには旅行に行きたくなるわけです。

 もう1つの関心事は、この夏にキャンペーンが行われると、首都圏をはじめコロナが再び増加しているエリアから、コロナが収束している都道府県にコロナウイルスが持ち込まれ、結果としてコロナの再流行が起きるのではないか、という点です。

 この数日間地方自治体の首長からは、「なぜ、こんな時期にやるんだ」と不満の声が上がってきました。それでも安倍政権も、それを支持する与党関係者も、Go Toキャンペーンを予定通り実施する意義を強調するばかりでしたが、さすがに感染拡大を無視できなくなり、7月16日夕方に「東京除外」を発表しました。しかし、それでも政府はキャンペーンを続行させる姿勢です。

 なぜ政府は、Go Toキャンペーンをこれほどまでに推し進めるのでしょうか。そこには3つの止むを得ない理由が存在します。

 1つめの理由は、アフターコロナの大不況の中で、旅行業界が壊滅的な打撃を受けるのがはっきりしていることです。

 前回の大不況であるリーマンショックの際に、特に大きな打撃を受けた業界がいくつかありました。自動車、耐久消費財、旅行、飲食、イベントといった顔触れです。これには理由があって、これらの商品は所得弾力性が大きいのです。

 所得弾力性とは、大学の経済学で習う専門用語なのですが、簡単に言えば「不況で収入が減ったときに、その何倍で売り上げが減るか」を示す数値です。たとえば自動車は、短期の所得弾力性が5倍くらいあると言われますが、リーマンショックでアメリカのGDPが年率6%ペースで減少した当時、北米の自動車販売については短期的に、その5倍の30%もの売り上げ減が発生しました。

 同様に旅行は、長期の所得弾力性が3倍くらいある不況に弱い商品なので、新型コロナで収入が激減した人が増加している現状では、今年から来年にかけて旅行を手控える国民が増えることは、まず間違いない状況です。

 こうして、これから打撃を受ける業界が特定されている中で、自動車や大型家電のような耐久消費財については、打撃を受けるのが主に大企業なので、銀行のクレジットライン(信用供与枠)を維持させることが経済対策になります。

 一方で、旅行、飲食、イベントなどは、零細ないし中小企業が対象となることが圧倒的に多いので、これらの企業が大量倒産しないように、国として何らかの政策が必要というわけです。

旅行需要は創り出すことができる

価格弾力性が高い不要不急の商品

 そこで、1.7兆円の予算が立てられたのがGo Toキャンペーンなのです。具体的にGo Toキャンペーンには、「Go To Travelキャンペーン」「Go To Eatキャンペーン」「Go To Eventキャンペーン」「Go To商店街キャンペーン」が設定されていて、はじめの3つはまさにコロナで大打撃を受ける3業界をカバーしているわけです。

 しかしそうだとしても、1.7兆円をばらまくことで旅館やホテル、土産物店などの観光地の産業が潤うのでしょうか。ここで第二の理由が関係してきます。実は、旅行需要はつくり出すことができるのです。

 経済学の弾力性にはもう1つ、「価格弾力性」というものがあります。これは価格が下がったときに、どれだけ需要が増えるかを示す指標です。たとえば、食品のような生活必需品の価格弾力性は1よりも低く、たとえ価格が半額になったとしても需要は倍にはなりません。それはそうでしょう。人間の胃袋のキャパシティには限度がありますから。

 しかし旅行のように、ある意味で不要不急の商品は、価格弾力性が3程度と大きい傾向があります。Go Toキャンペーンのように半額を国が支援するとなれば、旅行需要の拡大効果はその3倍効いてくる。その前提がわかっているので、大規模なキャンペーンが計画されたわけです。

 実際、地方の観光地は今、壊滅的な状況にある会社が多いのが実情です。そもそも訪日外国人によるインバウンド需要がほぼゼロになったうえに、県外からの観光客も激減しています。旅館や観光施設、土産物屋はそれでも休業するわけにいかず、一方で営業する以上は、従業員への給与、光熱費、銀行への返済までお金は出ていくばかりです。

 ここで需要喚起をするための支援がなければ、来年にかけて旅館やホテル、観光事業者の倒産や閉店が相次ぐことになります。Go Toキャンペーンは政府にとって、最重要政策だということになるのでしょう。

どんなに異論が出ても

タイミングは今しかない理由

 しかしそれでも、「なぜ、このタイミングなのか」というのが、地方自治体の首長が抱える懸念です。そこに第三の理由として、タイミングが今しかないということが挙げられます。

 ここから先の話は、あくまで筆者の分析に基づく予測です。要するに、ここで一時的にコロナ感染の拡大を危惧してキャンペーン開始のタイミングを待ったとしても、新型コロナの感染者数が首都圏で再び収束する可能性は低いのです。

 5月25日に全国的に経済が再開した後、6月中旬に東京で新型コロナのクラスターが再発生したのが、いわゆる夜の街でした。この段階であれば、クラスターが判明していることから、封じ込めは可能だったのかもしれません。ただ、夜の街での感染は、濃厚接触者が名乗り出にくいということもあり、結果的には都内で感染は再び広まっていきました。

 足もとのデータを確認すると、7月14日の東京都の新規感染者143人のうち、夜の街関連は24人、新宿エリアの感染は14人といずれも少数です。圧倒的に多いのは感染経路不明者で、東京ではすでに、どこで誰が感染しているのかを把握することが不可能な状況に陥っています。

 これは、アメリカでコロナが収束しなかったときの状況に似ています。今の日本はクラスター対策だけでなく外出自粛策も行えない状況で、感染の状況を注視している状態なので、新規感染者数が減少傾向に向かう要素がないことになります。だとしたら、「新型コロナが落ち着くまでしばらく様子を見よう」という条件を認めてしまうと、このまま感染者数が減らないまま、夏の旅行需要期が過ぎてしまうことになります。

「冬が来る前に……」

政府が決して口にできない本音

 そして、政府が口にすることは決してないと思いますが、現在の再流行では重症率が低く、死者数は4月頃と比較して極めて小さい状況にあるのが現実です。しかし冬に入れば、再び死者数が増加するでしょう(これは、ブラジルなど南半球の現状からの推論です)。逆に言えば、冬がくる前にGo Toキャンペーンを終了させなければいけないわけです。

 ここまでの3つの理由を考慮すれば、Go Toキャンペーンをそれでも止めるわけにはいかないということになるわけです。東京都を除外してでもまだキャンペーンを貫く意義は、私ではなく政権が繰り返し口にしていることからも、明らかではありますが――。

 なるほど、「なぜやるのか」というのと、「なぜ今なのか」と言う答えが述べられているように思えます。「都会」の飲食業をはじめとする様々な業種や、交通機関は、自粛が解放されればそれなりに人が動き需要が出てきますが、「地方」の観光地にしてみれば、そこまで人が動かずその恩恵にあずかりにくいと言うことは言えるでしょう。ですから瀕死の業界をすくうためにも、やむを得ず実施するしかないのでしょうか。

 そして全国一斉を取り下げ、最も感染者が多い東京をその対象から除くのが、精いっぱいの感染拡大対策へのメッセージと言うことなんでしょうね。

 国土交通省は観光地の各業種に対し、感染対策の徹底を呼び掛けています。もちろんキャンペーンを利用する人も、しっかりとした感染対策が必要でしょう。そしてあえてこの時期に実施するからには、このキャンペーンによって、新型コロナウイルスが明らかに拡大したら、政府は結果責任ですから、その責任をしっかり取ることが必要でしょう。(どんな責任の取り方があるかは分かりませんが)

 ただこのキャンペーンの実施の有無に関わらず、第2波の大波がそこに迫ってきています。その波を無策でやり過ごすのは、決して許されないと思います。第1波の時はこの感染者数で、7都府県にすでに緊急事態宣言を出していました。感染者の年齢層の違いや医療機関の余裕度など、その時期とは違いはあるでしょうが、政府の早急な対策が急がれますね。

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2020年7月16日 (木)

小泉今日子さんも「共産党の広告塔」に、本音なのか洗脳か

O1080053714766279893  昨年このブログで「小川榮太郎氏、吉永小百合さんは共産党の広告塔」というタイトルで、吉永小百合さんの政治的な言動を取り上げ、多くの閲覧をいただいていますが、今回は小泉今日子さんを取り上げてみたいと思います。

 フリージャーナリスト片岡亮がiRONNAに寄稿したコラム『政治へのホンネを露わにした小泉今日子の気がかりな「新境地」』(7/12)がそれで、以下に引用しますがまずその導入部分から紹介します。

小泉今日子「反安倍」という新境地

「私、更に勉強してみました。読んで、見て、考えた」。女優、小泉今日子の政治的発信が注目を集めている。共産党機関紙「しんぶん赤旗」に登場したほか、検察庁法改正案に怒りのツイートを連発し「反安倍」色が鮮明だ。彼女の政治スタンスをとやかく言うつもりはないが、大物女優の「新境地」は少々気がかりだったりする。

 5月31日、歌手で女優の小泉今日子が共産党の機関紙「しんぶん赤旗」日曜版で大々的に掲載され、女優の渡辺えりとオンラインで対談して注目を集めている。渡辺は「赤旗」で共産党支持を表明し、インタビューなどにもたびたび登場している。小泉も近年、政治的な発言を続けており、しかもリベラルのスタンスを鮮明にしたこともあって物議を醸している。

 小泉は、自身が代表取締役を務める制作会社「明後日」の公式ツイッターでも、東京都知事選への投票を呼びかけたり、小池百合子知事の再選という結果を受けて「現実は受け止めないといけないが、投票率の低さに驚いた」と感想をつぶやいていた。

 中でも注目が集まったのが、検察官の定年を引き上げる検察庁法改正案に対して、反対のツイートを連発したことだ。改正案を含む国家公務員法改正案は結局廃案となったが、5月25日には産経新聞記者、朝日新聞元記者との賭けマージャン問題で辞職した東京高検の黒川弘務前検事長の処分について言及していた。多くの人が「おかしい」と感じ、社会的にも反響の大きかった問題だけに、意見を表明すること自体は特筆することでもない。

 ただ、その内容が、安倍晋三首相の写真が掲載された記事とともに「こんなにたくさんの嘘をついたら、本人の精神だって辛いはずだ。政治家だって人間だもの」というものだった。明らかに権力者に対する皮肉で、強い政治的メッセージだといえる。

 小泉だけでなく、日本の俳優や歌手がこうした問題に意見を述べるたびに騒がれ、「芸能人が政治的発言をすることへの賛否」が持ち出される。ただ、その点への議論が深まることはなく、単に発信者の内容に対する極端な賛否だけがもっぱら注目されて終わってしまう。今回の小泉に対するネット上の反応を振り返っても一目瞭然だ。

 「政治利用されている」「共産党に取り込まれた」などと小泉がまるで思考停止した広告塔と勝手に位置づけて批判する声や、「日本から出ていけ」と非国民扱いするものまであった。

 一方で反政権の意向を持つ人は、小泉が何者か、その職業に関係なしに「選挙に出てほしい」とか「純粋な思いで発言している」と支持している。このように、発言内容で物議を醸したのではなく、単に有名人が各自の政治信条を述べて、その影響力を含めて賛否を示しているだけなのだ。

 三原じゅん子や今井絵理子、蓮舫のように現職だけとってもタレント出身議員は山ほどいるし、山本太郎は参院議員や政党党首に就き、東京都知事選に出馬した。このような現状で、そもそもタレントの政治的関心自体を議論することさえ無意味な話だ。

 中には「タレントが政治に首を突っ込むな」という国民の権利や民主主義すら否定する人もいる。しかし、こんな主張は「ではどんな職業だったら政治の話をしていいのか」という反論で一蹴されるのがオチだ。

 結局、小泉の政治的発言は、彼女のスタンスに対して好き嫌いを明確にさせただけだ。

 そうなると、人気商売の芸能人にとって、国民を分断する論争に積極参加することは、本来得策ではないといえる。多くの芸能プロダクションが所属タレントに政治的発言を控えるようにクギを刺すのは、むやみに嫌われたり、好感度を下げることでCMなどの出演オファーから外されることを恐れるためだ。

 事務所の求めに従う芸能人にしても、「ビジネス上の中立」を見せているにすぎず、選挙になれば与野党のいずれかの候補には投票している。米国では、タレントの政治的発言そのものが賛否を巻き起こすことはなく、戦時に反戦を訴えた女性カントリー歌手が保守層の多いファンから猛批判を浴びたことで謝罪した例があったが、こちらもビジネス上の損得を考えた上で撤回しただけだった。

 小泉の場合は、急に政治色を強めたようにも見える。だが、もともと彼女はアイドル時代、従来の着せ替え人形のような、それまでのアイドルのステレオタイプから脱却し、自己主張を強めたキャラクターでさらなる人気を得た女性である。

 これまで政治的発言が目立たなかったのは、大手事務所に所属していたことが大きい。2018年2月に独立し、自由に発言できる立場になって「たとえ仕事を失ってでも自己主張はやめない」という姿勢を本当にとっているのだから、自己主張キャラはむしろ本物といえるかもしれない。

 先ごろ、大手事務所から独立した途端、種苗法改正案に関して言及して物議を醸した柴咲コウも同様である。今後は独立して事務所に縛られずに自由な発言をする芸能人が増え、その言葉に対する好き嫌いの感情を露わにした人たちが支持と批判を繰り返すのだろう。その裏には、19年に芸能事務所を退所したタレントの活動を一定期間禁止するような、事務所が強い立場を利用した契約は許されないと公正取引委員会が判断したことも後押ししている。

 しかし、当たり前だが、日本国民として政治的発言は言論の自由であり、何ら問題のない話である。ただ、芸能人という職業を「プロフェッショナル」という視点から捉えればどうだろうか。

 お笑いコンビ、ウーマンラッシュアワーの村本大輔は政治的関心を強めるあまり、本業の芸にまでその色を持ち出したため、「笑い」という観点では以前より面白くなくなったとの声が多々ある。もちろん何をしようが彼の自由だが、今や人を笑わせる漫才師というより、評論家に転身してしまったかのようだ。

 ただ、ビートたけしのように政治もネタとして扱いながら芸人の枠を超えたスターになった成功例もあるだけに、方向性を間違ったとはいえない。ただ失敗すれば、本業に徹することができない「芸能人の出来損ない」と見られるリスクがある。

 独立後、プロデューサー業に専念しているとはいえ、小泉の本業は女優だ。「さまざまな役を演じる」ことが仕事であり、その道のプロとして見れば、わざわざ素のキャラを見せて反政府的な色を付ければ、今後の演技に影響が出ることは否めない。

 フーテンの寅さんを演じた渥美清のように、演じる役に感情移入してもらうため、つまりは自分の芸を守るために私生活を見せないようにしてきたプロはたくさんいる。

 亡くなるまで家族が笑えるコントで勝負し続けた志村けんは、自ら生み出す笑いに邪魔になるような無駄な主張は控えてきた。ある大物俳優は私生活では熱心な自民党支持者だったが、そのことを公言したことは一度もなかった。

 小泉が人として何を主張しようが自由だし、彼女の政治信条を支持する人もたくさんいるはずだ。その中に、彼女の本業である女優としてプラスになるかどうかを考えている人がどれだけいるだろう。これから何を演じても政権批判している素の表情がちらついて、ドラマや映画に集中できない視聴者や観客が出てきたらどうか。

 また、この上ないキャリアを築いた大女優として見れば、主張に物足りなさを感じるところもある。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、多くの芸能・演劇関係者が苦境に陥り、政府に俳優や声優の公的支援を求めたことが話題となった。「赤旗」でもこの話を取り上げ、支援のある海外の事例を語って「日本だってやればできるはず」と主張している。

 芸能という娯楽は大衆文化でもあって、必ずしも公的支援を受けなければ成り立たないものではない。プロスポーツでは無観客興行やクラウドファンディングで運営資金を募るなど、知恵を絞って自主努力を進めている。

 小泉ほどの立場にある大物女優であれば、同業者の緊急事態に「政府はもっと支援しろ」というのが最初の主張なら少々残念な話だ。それに、彼女の興味が演技から政治にシフトしているという証でもある。

 純粋に彼女の芸に惚れてきたファンなら、単に「そんなことよりも、よい演技と歌を見たい」と思っていることではないだろうか。

 小泉今日子さんは確かに歌手から女優に転向し、人気のある人かもしれませんが、吉永小百合さんと比べれば、片岡氏の言うような「大物女優」という表現が当てはまるかどうか疑問はありますが。

 それはそれとして両者に共通するのは、「赤旗」を通じて「共産党」の広告塔になっていることでしょう。あの森友学園騒動の当事者籠池泰典氏が、かつて保守系論壇の集まりである日本会議の会員だったにもかかわらず、共産党を含むサヨクの洗脳工作によって、安倍批判を繰り返すようになったと、息子の佳茂氏が述懐しているように、「共産党」の洗脳工作の力は甚大です。

 必ずしも小泉さんが洗脳されたかどうかは分かりませんが、少なくとも「赤旗」に掲載されたのは、「共産党」を拒絶していない証拠です。もともとリベラル色の強い思想背景から、応じたともいえるかもしれませんが。

 ところで彼女に限らず、多くのタレントや俳優、歌手たちが、政治的発言をしていますが、大方は左翼的で反政権的なものが占めます。確かに反政権的な発言であっても、表現の自由はありますし、思想信条の自由はありますから、当然許されるでしょう。又政権に親しみを感じている、或いは保守的なスタンスでものを考えている人は、サイレントマジョリティなのかもしれません。

 ただ問題は反政権の根拠です。確かに官僚による文書の改ざんや隠ぺい工作は批判されるべきです。しかしそれを直接政権批判や安倍批判につなげるのは、短絡的すぎるでしょう。また黒川前検事長の処分や麻雀賭博を批判するのはいいが、それとて政権に絡めて批判するのも恣意的と言わざるを得ません。

 要は法を犯した、いわゆる疑獄事件を起こしているのではないのに、忖度を取り上げたり憶測で状況証拠をもって証拠と決めつけたりする、左翼系新聞や特定野党の論調をそのまま引用しているような批判が多いのが、目につくのです。つまり彼らの「広告塔」になっている気がしてなりません。

 そうでなく信念をもって反政権を叫んでいるのであれば、是非その根拠を論理的に明確にして欲しいと思います。なんとなくですがそれは無理なような気がしますが。

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2020年7月15日 (水)

テレビのワイドショーの「不都合な真実」

Eqvf4kzu4aav04t  新型コロナウイルスの感染再拡大が話題になって暫く経ちました。特に東京の新規感染者数が100人を超えたころから、一気に地上波テレビのワイドショー番組の話題を、日本各地の豪雨による洪水被害と共に独占しました。

 しかし内容は4月初めの感染急拡大の頃とあまり変わりません。繰り返し同じような内容の報道が繰り返され、確かに新型コロナについての知識獲得には役立っていますが、相変わらず様々なコメンテーターによる座談会のような形になっているのは否めません。

 その内容に関して一家言を呈しているのが、上武大学ビジネス情報学部教授の田中秀臣氏でiRONNAにコラム『ワイドショー民はいつになればコロナの「不都合な事実」に気づくのか』(7/14)を寄稿しているので、以下に引用掲載します。

 7月に入ってから、新型コロナウイルスの感染拡大が東京圏を中心に再び加速している。12日現在、新規患者の報告件数が4日連続で200人を超えた。

 特に新宿、池袋のいわゆる「夜の街」で働く人たちを中心に感染者数が増加している。この感染者数の増加には主に二つの理由がある。

 一つは東京都と新宿区が連携して、夜の繁華街で働く人たちを中心にPCR検査の集団検査を実施していること、もう一つは接客業やホストクラブ、キャバクラでの陽性率が30%を上回る高率であることだ。緊急事態宣言の下での陽性率の最高値が31・7%だったのでそれに匹敵する。

 ただし、新宿区の検査による会社員らの陽性率は3・7%と、東京都の5・9%(7月10日現在)よりも低い。ワイドショーなどマスコミの一部報道では、新宿に市内感染が大幅に拡大しているとするものがあるが、このデータを踏まえれば報道は正しくない。特定の業態で拡大が深刻化しているというのが実情だ。

 筆者がここで特記したいのは、集団検査などで積極的に協力している「夜の街」の人たちへの感謝である。この点を忘れてはならない。

 もちろん、東京都の感染状況は全く安心できるレベルではない。感染経路不明者が占める割合が高くなっていること、都道府県にまたがる感染が拡大していることが挙げられる。さらに、重症患者数は低位だが、感染者数がこのままの増加スピードで推移すれば、対応できる病床確保レベルが逼迫(ひっぱく)する恐れも生じる。

 また、現在目にしている数値は、潜伏期間などを考慮すれば1~2週間前の感染レベルともいえ、現状はさらに感染が拡大している可能性がある。それに報道では、感染者の多くが若い世代であることや、重症者が少ないことが強調されているが、これも正しいとはいえない。

 感染症専門医の忽那賢志氏は「重症者のピークは患者発生数よりも後に来るので、今重症者が少ないからと言って安心はできません。東京都の流行の中心は今も若い世代ですが、すでにその周辺の高齢者や基礎疾患のある方も感染しており、今後の重症者の増加が懸念される状況」だと、警鐘を鳴らしている。

 また個人的には、緊急事態宣言解除以後の、日常的な感染予防対策の緩みを実感している。例えば、狭い空間にもかかわらず、筆者以外全員がマスクしない環境で取材を受けたこともある。空調が効いているので息苦しくないはずなのにマスクを着用しておらず、正直非常にリスクを感じた。

 これに類した体験を持つ人も多いだろう。当たり前だが、緊急事態宣言が解除されても、新型コロナ感染の脅威が終了したわけではないのだ。感染予防のマナーが日常的に求められている状況であることを忘れてはならない。

 ところで、インターネット上などで「新型コロナはただの風邪だ」とする意見が後を絶たない。

 免疫学者の小野昌弘氏はツイッターで、「コロナはただの風邪ではない。『伝染する肺炎』と受け止めるのが的確と思う。そもそも肺炎は医学的に重大な状態。しかもコロナの肺炎は血栓ができやすい、全身状態の急速な悪化を招きやすいなど、タチが悪い。重症者で免疫系の異常な反応がみられ、この手の免疫の暴走は危険。やはりただの風邪ではない」と指摘している。これは多くの医療関係者の共通認識だろう。

 新型コロナ対策を担当する西村康稔(やすとし)経済再生相は、「夜の街」対策が急務であると認識しているようだ。具体的には、今後の情勢次第で、東京都と埼玉・千葉・神奈川の3県に、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく休業要請を行う考えを示した。

 ただ、休業要請に踏み切るならば、やはり政府の支援による金銭的な補償が必要になるだろう。今までの政府の見解では、休業要請と金銭的補償の連動に否定的だ。

 その「肩代わり」をしているのが自治体だが、財政事情が大きくのしかかっている。政府には10兆円の予備費があるのだから、それを活用すべきだ。

 医療機関への負担も積極的に軽減すべきだろう。感染症対策の直接的な医療体制の充実を図る必要がある。

 また、新型コロナの感染を避けるために「受診控え」が広がり、多くの医療機関の経営が悪化している問題を指摘しておかなければならない。

 NHKによると、3割にあたる医療機関のボーナスが引き下げられているということだ。このような医療機関の経済的苦境にも、予備費などで積極的に国が対応すべきだろう。

 ただ、ワイドショーレベルの報道では、予備費の活用などという意見は出てこない。ワイドショーだけの話ではなく、予備費が巨額であることや、その使途が特定化されてないことを批判する論調が中心だった。新型コロナ危機の本質を理解していない意見がマスコミや識者の論調の主流だった。

 新型コロナ危機の本質はその根源的な不確実性にある。つまり、この先どうなるのか誰も分からない。

 予備費はこの不確実性の高さに柔軟に対応できる枠組みである。それこそ経済刺激のために、追加の定額給付金や、1年間程度の消費減税の財源にも使える「優れもの」だ。

 だが、財務省は予備費の額が膨らむことや、使途が減税などに向けられることを極度に警戒していた。つまり日本のマスコミの多くは、財務省の考えに従っているともいえる。

 予備費批判は、野党や反安倍政権を唱える一部の識者にも顕著だ。よほど財務省がお好きなのだろう。

 予備費を活用してお金を配ることよりも、この手のワイドショーや、番組と一緒に踊っている「ワイドショー民」が好きなのが、政府や自治体のリーダーシップ論だ。先日のTBS系『サンデーモーニング』でもリーダーシップ論が展開されていた。

182495fa9b3252cb733b4fca278ac6fc  ジャーナリストの浜田敬子氏は、米ニューヨーク州のクオモ知事のリーダーシップが新型コロナ感染の抑制に成果を挙げているとし、日本のリーダーシップの不在を批判していた。浜田氏は、検査が1日に6万6千件行われ、その結果を知る時間も極めて短く、無料で資格も問われずに何度も受けられることを称賛していた。

 だが、ニューヨーク州は死者数が3万2千人と全米でも最も多い。一方で、日本は約1千人、東京が約300人である。

 しかも、ニューヨークのように米国は厳しい都市封鎖(ロックダウン)政策を採用しているので、経済的な落ち込みも日本より激しい。ワイドショーではこの不都合な事実はめったに報道されない。

 日本のワイドショーは「PCR至上主義」だ。検査に積極的であればあるだけ高い評価を与え、他の側面は無視しているに等しい。もちろん、検査体制の充実は必要だと筆者も考えている。

 だが、日本のワイドショーや踊らされているワイドショー民には、検査が充実しているニューヨーク州が、なぜ都市別で世界最高水準の死者を出しているのかわからないのではないか。検査拡充は感染終息の必要十分条件ではない。

 今、検査で陰性だとしても、それは「安全」ではないのだ。偽陰性の問題や、検査後にすぐ感染する可能性など、PCR検査が「安全」を保証することはない。

 むしろ、マスク着用や正しい手洗いの励行、社会的距離(ソーシャルディスタンス)をとることといった感染予防の徹底が必要だ。そして言うまでもないが、積極的な経済支援がこれまでも、そしてこれからも極めて重要な政策であり続けるのである。

 確かにニューヨークを引き合いに出して、行政のリーダーシップ論を翳(かざ)すのは、感染状況や死者数などがあまりにも違いすぎて、同列に扱う愚はありそうです。

6_20200715114201  ところでここ数日の話題の一つは、「GoToキャンペーン」ですね。開始時期や地域の事情等、様々な問題をはらんでいますので、ワイドショーでも格好のテーマとなっています。

 総じて開始時期には「早すぎる」と言った意見が多いようです。確かに感染者数が増加に転じた今の時期に、「なぜ」と言う感じはしますし、開始時期を8月から今月の22日に早めたのにも首をかしげたくなります。恐らく観光地の宿泊施設や商店街、イベント会場、そして交通業界などからの突き上げが激しいのではないでしょうか。

 私も今この時期にはタイミングが悪いとは思いますが、気になるのはワイドショーの扱いの傾向として、否定論に重きを置いているような気がします。自治体の反応も否定論者の声を時間的に多く流し、肯定論者の意見は短時間のような気がします。

 放送法の第4条を持ち出すまでもありませんが、やはりなぜか一方に傾きやすいのはマスコミ関係者のDNAなのでしょうか。両論を同程度に報道し、視聴者の選択に任せればいいのでしょうが、どうしても上から目線で「この状況を教えてやる」的な態度が見えてしまうのは私だけでしょうか。

 いずれにしてもこのGoToキャンペーン、仮に地域限定にしてその地域を国が指定すれば、又「国家権力」を問題視する輩が出てくるでしょう。それ故国から地域の指定の話は出てこないのだと思います。ですから、地方自治体に任せればいいのではないでしょうか。つまり青森の「むつ市長」のように、反対する自治体はキャンペーンに参加しませんと、明確に広報すればいいだけの話ではないかと思いますが。

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2020年7月14日 (火)

ファーウェイの混迷、それより日本技術の停滞を憂う

5_20200711150001  米中貿易戦争が新型コロナウイルスの感染拡大を経て、今や政治対立化してきて第2の冷戦期に入ったという人もいます。中国が急速に力をつけてきている情報通信分野の技術。特にそのシンボルともいうべき国策会社ファーウェイに、アメリカを始め西側諸国は警戒を強めてきました。

 そのファーウェイの最近の動向を技術経営コンサルタントで微細加工研究所所長の湯之上隆氏がJBpressに寄稿したコラム『中国SMICにも見捨てられたファーウェイの末路 打開策なし?半導体の製造委託先が見つからない』(7/08)を以下に引用掲載します。

TSMCの公開データが突然修正された?

 筆者は定期的に、台湾のファンドリーTSMCが公開する「投資家向け情報」をウォッチしている。その中で最も注視しているのは、「過去の決算情報」内のエクセル形式でダウンロードできる“Historical Operating Data”である。このデータには、テクノロジーノード(微細加工技術)ごとのウエハ・キャパシティの割合、アプリケーション別の売上高比率、地域別の売上高比率などが漏れなく記載されているからである。

Img_38a96bdccfe5cec7c918a523d99e92116371  ところが最近、2020年第1四半期の地域別売上高比率のデータが修正されていることに気づいた。修正される前のデータを基にしたグラフを図1に示す。2019年第4四半期に22%あった中国比率が、2020年第1四半期に11%に低下していることに注目されたい。

 これは、米商務省が中国のファーウェイへの輸出規制を厳格化し、TSMCが2020年9月以降、ファーウェイ向けの新規半導体の出荷を停止することになったため、ファーウェイが製造委託していた半導体の一部を、TSMCから中国のSMICに切り替えたことによるものと解釈していた。

 ところが、7月7日に行うセミナー用の資料作成のために、改めてTSMCの公式HPから“Historical Operating Data”をダウンロードしたところ、地域別売上高比率のデータが修正されていたのである(図2)。修正後のデータでは、2020年第1四半期の中国比率は、2019年第4四半期と同じ22%になっている。

Img_4ddd91988bb6c0033dc0edb83a864fb26229  まさか、TSMCともあろう企業が単純な「記載ミス」を起こすとは考えにくい。TSMCが当初11%に半減するはずだった中国比率が、何らかの事情で22%に戻ることになったとしか考えられない。では、それは、どのような事情なのだろうか?

 そこで、筆者なりに調査を行ったところ、思わぬ事態が明らかになってきた。本稿では、TSMCが2020年第1四半期の中国比率を11%から22%へ修正した事情について説明したい。

SMICがファーウェイの製造委託を断った!

 筆者は、まず、次のようなことを突き止めた。ファーウェイは、14nm(または16nm)の半導体の製造委託先を、TSMCから中国のファンドリーSMICへ切り替えることにした。その切り替えの打診は確かに行われたようで、材料メーカーなどは、これまでTSMCに出荷していた材料をSMICに輸出先を変更したと聞いた。

 ところが、SMICは、ファーウェイの製造委託を断ったというのである。それは、なぜだろうか? その理由は、3つほど考えられる。以下に列挙してみよう。

(1)SMICの14nmが立ち上がっていない

Img_63b8ab1d6434942ac84466baab49f3381128  SMICが14nmのリスク生産を開始したのは2019年第4四半期で、ビジネス全体に占める14nmの割合は、2020年第1四半期でもわずか1.4%しかない(図3)。

 また、そのキャパシティは、12インチウエハ換算で、月産5000枚しかないことも分かってきた。ちなみに、TSMCは2020年第1四半期時点で、SMICの14nmに相当する16/20nmのキャパシティは58万5000枚もある(図4)。

(2)SMICのキャパシティが全然足りない

 SMICの微細加工技術は、TSMCより5年ほど遅れているが、それ以上に問題なのは、SMICの生産キャパシティの貧弱さである(図5)。12インチ換算の月産キャパシティで、TSMCが108万3000枚あるのに対して、SMICは20万5000枚しかなImg_1e8859dfc88a07d5357487f2bf1489758958 い。

 もし、SMICが、ファーウェイが要求する半導体を製造委託する場合、微細加工技術が遅れていることを横に置いておくとしても、SMICの全キャパシテイ20万5000枚のうちの約80%をファーウェイ向けに確保する必要がある。

 このように、SMICは、ファーウェイが必要とする7nmや5nmの微細加工技術は全くなく、かろうじて開発した14nmもたった月産5000枚しかキャパシティがない。また、微細加工技術は無視するとしても全キャパシティの80%が必要になる。そのため、SMIC自身が、「ファーウェイの製造委託は無理だ」ということを悟ったのかもしれない。

Img_b7801f89fca4e0cd48798eeb495536157068 (3)米国のELに追加されることが怖かった

 さらに、SMICには、ファーウェイの製造委託を引き受けたくない理由があった。それは、わずかでもファーウェイの製造委託を引き受けたがために、米商務省がSMICをエンティティリスト(EL)に追加する可能性があるからだ。

 もし、SMICがELに追加されると、アプライドマテリアルズ(AMAT)、ラムリサーチ(Lam)、KLAなど米国製の製造装置を導入できなくなる。それは、半導体メーカーにとって“死”を意味する。というのは、10種類ほどある製造装置について、米国製の製造装置がなければ、どうにもならない分野が多数あるからだ。

 図6に、各種半導体製造装置の企業別シェアを示す。露光装置は、オランダのImg_467fdaae6d3a889be369001486ad42af1021 ASMLが90%以上のシェアを独占している。特に、最先端のEUV露光装置は、ASML1社しか供給することができない。そして、EUV露光装置の心臓部となる光源は、傘下の米Cymerが製造しているため、中国企業が導入することが困難となっている。実際、2019年にSMICがEUVを導入しようとしたが、米国がオランダ政府に圧力をかけたため、ASMLはEUVの輸出を停止した。

 レジストを塗布するコータ・デベロッパは、日本の東京エレクトロン(TEL)の独壇場であるため、ELには関係ないかもしれない。しかし、ドライエッチング装置は、LamとAMATを止められたら、アウトである。というのは、TELが高いシェアを持っているのは絶縁膜用で、メタルやゲートなど導電膜用は、LamとAMATが独占しているからだ。

 さらに、成膜用のCVD装置はAMATとLamが独占しているし、スパッタ(PVD)装置はAMATが独占している。研磨するためのCMP装置もAMATのシェアが高く、加えて、パーティクル検査装置や欠陥検査装置はKLAとAMATがシェアを独占している。

 SMICは、中国政府からの支援を得て、今後、半導体製造キャパシティを拡大していく計画である。しかし、米国製の製造装置の導入にストップをかけられたら、その計画は雲散霧消する。したがって、筆者の予想では、SMICがファーウェイからの製造委託を断った最大の理由は、米国のELに追加されるのが怖かったからではないかと思う。

SMICに見放されたファーウェイ

 同じ中国にあるSMICに製造委託を断られたファーウェイは、いったんキャンセルしたTSMCに、再び製造委託を頼んだのではないだろうか?

 TSMCがファーウェイ向けの新規半導体の出荷を停止するのは9月中旬である。そこで、ファーウェイは、それまでの猶予期間は、これまで通り、もしかしたらこれまで以上にTSMCに半導体を製造委託することにしたのではないか。

 このように、一度はSMICに委託先を変更しようとしたが断られてしまったため、ファーウェイが再度、TSMCに製造委託を依頼し、“Historical Operating Data”で当初11%になっていた中国比率が22%に修正されたものと考えられる。ファーウェイが慌てふためく様子が伝わってくるようだ。

9月中旬以降ファーウェイはどうするのか?

 9月中旬以降、TSMCはファーウェイ向けの半導体を出荷しない。SMICは、ファーウェイの半導体の製造委託を断った。今後、ファーウェイはどうするのだろうか?

 あちこちから、ファーウェイが半導体の製造委託先を模索している話が伝わってくる。TSMCと同じレベルで先端半導体を製造することができるのは、韓国のサムスン電子である。そのため、ファーウェイは、どうやら、サムスン電子に先端半導体の製造委託を打診しているらしい。しかし、筆者は、サムスン電子が、というより韓国政府がファーウェイの製造委託を引き受けないようにすると思う。

 というのは、韓国は、米国の軍事同盟国であるからだ。もし、サムスン電子がファーウェイの製造委託を引き受けたら、米国と韓国の政府間に亀裂が生じるだろう。要するに、米韓の国家問題になる可能性がある。

 さらに、もし、サムスン電子が米韓政府の言うことを無視して、ファーウェイの製造委託を引き受けたら、米国はサムスン電子をELに載せるかもしれない。すると、ファーウェイ向けのロジック半導体だけでなく、DRAMやNANDなどメモリすら輸出が禁止されることになる。その上、米国製の製造装置が導入できなくなるだろう。そうなると、サムスン電子は、メモリのチャンピオンの座を失うことになる。サムスン電子が、そのような愚挙を犯すとは考えられない。

 また、ファーウェイが、日本企業へ協力を打診しているという話も聞こえてくる。例えば、ニコンやキヤノンに、EUV露光装置をつくってくれないかというような依頼である。ニコンは、EUVの1つ前の世代のArF液浸で、ASMLに完膚無きまでに叩きのめされ、2016年末に先端の露光装置開発から撤退した。キヤノンは、もっと古い世代のi線とKrF露光装置に注力しており、ArFすらつくっていない。このようなニコンとキヤノンに、EUVなどつくれるはずがない。

 加えて、日本には、SMICレベルのファンドリーすらない。富士通の三重工場や東芝の大分工場などがあるにはあるが、45nmレベルで時が止まってしまっている。ファーウェイの要求には、1mmも応えることができないだろう。

 このように考えると、ファーウェイには、もはや打開策は無いように思う。時間がかかろうとも、ファーウェイが、自社で半導体製造装置を開発し、自社でファンドリーを行うしか道は無いように思う。ただし、それには果てしない時間を必要とする。

 この記事からは確かにファーウェイの惨状が見えてきますが、何しろ独裁国家中国の事ですから、共産党の威信をかけて解決法を見出していくでしょう。それを少しでも食い止めるためにも日米欧の結束はより求められています。

 それより懸念されるのは、日本の微細加工技術の停滞と情報通信技術全体の地盤沈下です。今後民間用途、軍事用途ともに最先端技術の多くを占めるであろうこれらの技術の停滞は、日本の産業そのものの停滞に影響していくものと憂慮されます。

 コロナを機にテレワークや感染者情報の把握など、IT、情報通信技術の基礎技術・用途開発ともにその重要性が叫ばれています。中国に周回遅れとならないよう、官民一体となった技術の底上げが望まれます。

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2020年7月13日 (月)

洪水被害が広がる中国、三峡ダムは果たして持つのか

Img_42b596caa98d19759cd2ab5b53b731231720 九州と中部地方を中心に日本に広がる豪雨による災害。お隣の中国でも日本以上の大洪水が広がっているようです。6月27日に取り上げた「中国での未曽有の豪雨が襲う、三峡ダム決壊の恐怖」の第2弾ともいうべき記事を、ジャーナリストの近藤大介氏がJBpressに寄稿しました。タイトルは『洪水被害が広がる中国、三峡ダムは果たして持つのか』(7/09)で、以下に引用転載します。

 熊本県で54人が死亡したのを始め、日本全国に豪雨被害が広がっている。被災者の方々にはお悔やみ申し上げたいが、私が日々ウォッチしている中国の豪雨被害は、日本の比ではない規模で進んでいる。その中心にあるのが、中国の「母なる大河」長江(揚子江)の氾濫だ。

三峡ダム、完成後最大の危機

「三峡ダムが決壊する!」

 主に台湾メディアが、このところ「三峡ダム決壊説」を報じていて、それが一部の日本メディアにも伝播している。

 台湾メディアでは、「三面挟攻」(サンミエンジアコン)という表現を使っている。空から降ってくる豪雨、長江の上流から流れてくる激流、それに三峡ダムの放水による「人工洪水」という「三面からの挟撃」に遭って、武漢や上海など、長江の中下流地域が甚大な被害に見舞われるというのだ。そして「三面挟攻」の結果、「そもそも50年しかもたない三峡ダムが決壊するリスクができた」と報じている。

 逆に中国メディアは、水利の専門家たちを登場させて、「三峡ダム決壊説」を強く否定している。例えば、「三峡ダムの『豆腐渣工程』(トウフジャーコンチャン=おから工事)によって水が漏れだしやすい」という指摘に対しては、「三峡ダムは通常のダム工事以上に、セメントが太陽光で高温度にならないよう冷却しながら工事したため強固だ」と反論。「ダムからの放水によって中下流で洪水を起こす」という懸念には、「放水時には水が上向するよう仕向けており、下向して放水が河川と合流する地点を深く掘っていて、そこでいったん水流が止まるので、緩流になる」と説明している。

 私は、台湾メディアも中国メディアもウォッチしているが、「三峡ダム決壊」はないと思う。

 もし万一、そんな悲劇が起これば、それは長江中下流の数億人に影響を及ぼすばかりでなく、習近平政権自体が崩壊の危機に見舞われるだろう。

 実はこれまでにも、中国国内で「三峡ダム決壊論」は議論されてきた。だがそれは主に、軍事的側面からの考察だった。「米中戦争になったら、アメリカは真っ先に三峡ダムを狙い撃ちする」というのだ。

 今回のような「豪雨による決壊論」が取り沙汰されるのは、初めてのことだ。それだけ、2006年に完成以来、三峡ダムがこの14年で最大の危機に見舞われているということは言える。

「水害大国」中国

 そもそも中国は、歴史的に見ても、世界最大の水害大国である。中華民族が農耕と牧畜を始めて定住して以降、水害問題は北方異民族の侵入とともに、常に国家の最重要事だった。確認されている中国最古の王朝は夏(紀元前2070年頃~紀元前1600年頃)だが、司馬遷の『史記・夏本紀』によれば、初代の王である大禹(Dayu)は、治水の名人だということで王に推挙された。

 その伝統は、いまの中国共産党政権にも引き継がれている。中国には「水利部」という治水専門の中央官庁が存在する。先代の胡錦濤(Hu Jintao)前主席は、清華大学水利工程学部河川発電学科を卒業したエンジニアで、「中国で最も偉い水利の専門家になるのが夢だった」と述べている。胡錦濤時代には、毎年最初に出される重要指令「中央一号文件」に、水利問題を扱ったりしていた。

 そんな胡錦濤政権の時代に、三峡ダムが完成したわけだが、三峡ダムの建設は、胡錦濤前主席の本意ではなかった。先代の江沢民(Jiang Zemin)政権に押し付けられて引き継いだのである。

 江沢民元主席は、自分の拠点である上海の電力不足を憂慮したのと、「中国建国以来の大事業」に心惹かれた。当時の李鵬(Li Peng)元首相は、「水利利権の頭目」と言われ、巨大ダム建設が莫大な利権を生む旨みを知っていた。かくして1994年の年末、湖北省宜昌市で、全長3335m、高さ185m、発電量1000億kWhという世界一の巨大ダムの建設が始まったのである。完成までに12年を要し、その間に江沢民政権から胡錦濤政権にバトンタッチした。

 そんないわくつきの三峡ダムは、完成当時から国際環境団体などに、「人類最大の環境破壊」と揶揄されてきた。それが今回の「半世紀に一度の水害」で、大きな試練に立たされることになった。6月2日から、長江流域を含む中国南部に豪雨が襲い、1カ月以上経った現在も続いている。

 長江水利委員会は7月2日、「長江2020年第1号洪水」を発表した。4日の12時には、「長江水害旱魃災害防御クラス」を、「4級」から「3級」に引き上げた。三峡ダムは、この地域最大の観光スポットとなっていたが、5日からダム付近では、封鎖措置が取られている。

 三峡ダムがある湖北省には、680カ所(大型2カ所、中型12カ所、小型666カ所)のダムがあるが、そのすべてで警戒態勢を取っている。周知のように、武漢を省都とする湖北省は、今年の年初から深刻な新型コロナウイルスの被害に見舞われたというのに、ようやくそれが去ったと思いきや、今度は豪雨と洪水である。

被災者は2000万人に及ぶ勢い

 豪雨の被害は、湖北省だけではない。現在、日本では球磨川や筑後川などで洪水が起こっているが、中国応急管理部によれば、7月3日時点で、全国304もの河川で「警戒水域突破」が伝えられているのだ。被害は全国26省・市に及び、1938万人が被災し、416億元(約6400億円)の損失を出しているという。

 例えば、「浙江省の三峡ダム」とも言われる新安江ダムでは7月7日、9つある放水門を初めてすべて開け放った。下流で洪水が発生するのは必至で、すでに2万人以上が緊急避難を余儀なくされた。

 安徽省でも水陽江など長江の分流が次々に警戒水域を超え、「高考」(ガオカオ=7月7日、8日の全国統一大学入試試験)が延期された。「高考」に関しては、洪水の濁音によって英語の聞き取り試験ができないという状況も、全国各地で起こっている。

 江西省でも琵琶湖の4.7倍も面積がある鄱陽湖が、平均水位を6mも上回る事態となり、周囲に甚大な被害を及ぼす恐れが出てきた。同省の「陶器の都」景徳鎮では、すでに2万人以上が避難している。

 ちなみに中国応急管理部の発表によれば、今年上半期に自然災害の被害に遭った中国人は4960.9万人で、緊急避難を余儀なくされた人も91.3万人に上った。死者は271人である。6170.2キロヘクタールの農作物が被害を受け、812億元(約1兆2500億円)の被害を出した。

 中国では俗に、「庚子大禍」と言う。世界が新しく始まる「庚子」(かのえね)は、その前に古い物が一掃されるため大禍になるということだ。1840年にはアヘン戦争が起こり、欧米列強の半植民地時代が始まった。1900年には義和団の乱が起こり、清朝滅亡の契機となった。1960年は三年飢饉で、5000万人とも言われる餓死者を出した。

 そして、2020年――。冬には新型コロナウイルスで中国全土が震撼し、8万5366人の感染者と4648人の死者を出した(7月8日現在)。そしていままた夏の大水害である。ちなみに14億の民を率いる習近平主席は、7月7日まで、もう一週間以上も姿を見せていない。

 金正恩といい、習近平といい、雲隠れするのは独裁政権のなす業なのでしょうか。それは別にして、このコラムの近藤氏は「三峡ダムの決壊はない」だろう、と述べています。ただそうであったとしても、この中国の洪水被害は国土が広く人口の多いせいもあって、日本でのそれをはるかに凌ぐもののようです。

 「庚子大禍」も初めて知りましたが、この古くから伝わる言われに、一つ付け足してもらいたいと思うものがあります。「2020年、中国の共産党政権が終焉を迎える」です。

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2020年7月12日 (日)

韓国騒然、ソウル市長がセクハラ疑惑のさなかに死亡

4_20200711135701  日本敵視を続ける文政権の任期もあと2年、多くの先代の大統領がレームダック期に差し掛かっている中、4月の総選挙での与党の圧勝の勢いを背景に、支持率も高位安定してきていましたが、ここへ来て「正義連」の不正疑惑等により、5割を割り込む事態になっています。

 更に今、与党に所属する行政トップのセクハラ疑惑が世間を騒がせ、背後から危機が押し寄せてきました。読売新聞の記事からその概要を以下に引用掲載します。タイトルは『韓国与党 セクハラ疑惑続々…ソウル市長自殺か 衝撃広がる』(7/11)です。

 【ソウル=建石剛】ソウル市の朴元淳パクウォンスン市長(64)が10日未明、市内の山中で遺体で見つかった。公邸に遺書が残されており、自殺とみられる。朴氏は元秘書からセクハラで告訴されており、与党有力首長の相次ぐセクハラ疑惑に衝撃が広がっている。

 警察などによると、朴氏の娘が9日夕、「父が遺言のような言葉を残して家を出た」と通報し、警察が捜索していた。警察は8日に元秘書の告訴を受けてセクハラの捜査に着手していたが、朴氏の死を受けて捜査は終結した。朴氏は人権派弁護士出身で、2011年から市長を務め、現在3期目。文在寅ムンジェイン政権を支える与党・共に民主党の次期大統領候補に名前が挙がっていた。

 与党では18年にも次期大統領候補の一人と目された忠清南道チュンチョンナムド知事がセクハラで辞任に追い込まれ、今年4月には釜山プサン市長もセクハラで辞任した。

 さらにこのソウル市長の自殺関連で、その詳細をジャーナリストの李正宣氏がJBpressに寄稿しています。タイトルは『韓国騒然、ソウル市長がセクハラ疑惑のさなかに死亡 次期大統領候補を突如失った文政権、さらなる混乱は不可避に』(7/10)です。

 朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長が10日未明、ソウルの山中で遺体となって発見された。前日の9日午後、朴市長の娘からの失踪届けを受けた警察が捜索を始めてから7時間後のことだ。

 ソウル市長3選に成功し、与党の次期大統領候補の一人にも挙げられていた大物政治家の死について、警察は「他殺の痕跡が見つからない」と言い、自殺であることを示唆している。いったい朴市長はなぜ自殺を選んだのだろうか。この疑問を解くためにも、韓国メディアが伝えた朴市長の行動を追ってみよう。

 8日、朴元淳市長は精力的に公式日程を消化していた。午後には、共に民主党の李海チャン(イ・ヘチャン)代表と李洛淵(イ・ナクヨン)議員に会い、最近の政局に対する意見を交換した。

 この時、李洛淵議員とは、ソウル市のグリーンベルト(開発制限地域)解除を巡り、意見の対立があったと伝えられている。文在寅(ムン・ジェイン)政権になってから住宅価格が急騰したため、文在寅政権の不動産対策に国民的な非難が集中している。そこで李洛淵議員は、「ソウル市の住宅価格の安定のためにグリーンベルトを解除し、住宅供給を拡大しなければならない」と述べたわけが、これに対して朴市長は「グリーンベルトは子孫のために残すべきだ」と主張したという。

 8日の夕方には、共に民主党の初当選、再選議員らとの会食があった。マッコリを添えた会食は20時30分ごろまで行われたが、随行員と一緒に出席した朴市長は終始ご機嫌だったと伝えられている。

 そして問題の9日。この日、なぜか朴市長はすべての日程を取り消した。手始めに早朝に予定されていた朝食会をキャンセルし、さらにソウル市庁に電話をかけ「体の具合が悪くて出勤できない」と伝えた。

 だが、朴市長は公邸で静養しているわけではなかった。10時44分、朴市長は黒い登山用服に紺色の帽子をかぶり、リュックサックを背負って鍾路区嘉会洞(チョンノグ・カフェドン)のソウル市長公邸を出る姿が確認されている。

 それから数時間後の17時17分、朴市長の娘が泣きながら警察に電話をかけてきた。

「父が遺言のような言葉を残して出ていったが、携帯電話の電源が切れている」

 電話に出た警察は、娘の声から事態の深刻さを察知、直ちに捜索に乗り出した。そして監視カメラや携帯電話の追跡を通じて嘉会洞の市長公邸から約1.7km離れた臥龍公園で、朴市長の最後の痕跡を発見する。17時30分頃から警察は2個中隊とドローン、ヘリコプターまで動員して臥龍公園一帯を本格的に捜索し始めた。

急浮上してきたセクハラ疑惑

 その時点から、筆者が韓国記者たちとグループトークを行っているチャットルームに情報が殺到しはじめた。

「朴元淳ソウル市長が行方不明になったという通報があり、警察が所在を確認している」

「鍾路警察署に、朴市長からセクハラを受けたという女性から告訴状が出された」

「地上波ニュース番組が朴元淳市長の#MeToo(セクハラ)関連取材を行っていた。今日の夕方に放送する予定だった」

「ソウル市のグリーンベルト解除の圧迫で(朴市長は)熟考していたという。(失踪は)単純なハプニングの可能性がある」

 さまざまな情報が記者たちの間でやり取りされる中、20時を過ぎると、地上波テレビの3局がそれぞれ「朴市長のセクハラ疑惑」を報じ始めた。

「夕べ(8日)、朴市長に対するセクハラ告訴状が警察に受理されたことが確認された」

「朴市長の秘書として働いていたAさんが弁護士とともにソウル地方警察庁を訪れ、今日(9日)未明まで告訴人調査が行われた」

「Aさんの告訴状によると、朴市長は2017年以降、市長執務室でAさんに継続的にセクハラ行為を行ってきた。執務室の内部にあるベッドでAさんを抱きしめて体に触れたり、退庁後には頻繁にテレグラムで淫乱な写真とメールを送ってきたりしていた。さらには、Aさんにも写真を送ってくることを要求した」

「Aさんはソウル市庁に自分のような被害者が何人もいると明らかにした」

 いずれも衝撃的なニュースばかりだった。おそらく韓国中の人々が、テレビにくぎ付けになったことだろう。さらには、朴市長が生活していた市長公邸で警察が遺書を発見したという報道も伝えられた。

 ただ、こうした報道とほぼ同時に、記者団のチャットルームには、ソウル市警察庁がすべての報道を「誤報」と伝える公式見解がアップされた。

「鐘路区に行方不明者に関連して#MeToo事件が受理されたというのは誤報です。行方不明者の生死が不透明な状況で、まず生死確認後に行方不明の原因などを言及することが適切でしょう」

「一部の報道に“遺書が発見された”、または“通報の過程で遺書にも言及されていた”などの内容があるが、市警の関係者は、“遺書の存否は確認されていない”と述べました」

「現在捜索に投入されている人員は700人余り、装備はドローン3台、警察犬4頭、サーチライトなどなど。21時50分現在、行方不明者の所在は把握できていません」

 22時25分頃、捜索を担当した城北署と消防署による初のブリーフィングが行われた。現場対応団長は「今夜捜索で行方が見つからない場合、明日の朝、日の出とともに消防・警察のヘリおよびドローンなどを活用して引き続き捜索する」と説明した。

「捜索は明日へ持ち越しか」と思い始めたちょうどその頃だった。日付が変わってすぐ、10日の0時1分、消防救助犬によって朴市長の遺体がソウル市城北区(ソンブック)北岳山(プクアクサン)のふもとで発見された。警察は、朴市長の死因について「故人と家族の名誉のために明らかにできない」と発表した。

 しかし韓国メディアからは「人権派弁護士出身でフェミニストを自称してきた朴元淳市長が、人知れず女性秘書にセクハラを犯し続け、その事実が発覚しそうになったため自殺を選択せざるを得なくなった」という見立てを示すなどしている。

反セクハラの旗手がまさか・・・

 1956年慶尚南道昌寧(キョンサンナムド・チャンニョン)で生まれた朴元淳市長は、市民運動を展開し、人権弁護士としても名を馳せた。1994年には市民団体「参加連帯」の設立に貢献し、2011年にソウル市長補欠選挙に出馬して当選、政界入りを果たした。

 弁護士時代の朴市長はフェミニストとしても知られていた。それを象徴するのが、1993年の「ソウル大学セクハラ事件」だろう。朴市長はこの事件で被害者を弁護し、「セクハラは犯罪」という認識を初めて韓国社会に浸透させた人なのだ。さらに、女性の性暴力の根絶に向け、国際社会に慰安婦問題を積極的に提起してきた。2000年には市民団体の国際連帯が開催した「女性国際戦犯法廷」に韓国代表検事として参加、日本政府を告発したこともある。市長就任後は「女性にやさしいリーダーになる」と何度も公言してきたという。

 誰よりも積極的に女性運動に参加し、機会あるごとに性犯罪とセクハラを糾弾するメッセージを発信してきた朴市長が、セクハラ容疑に包まれたまま死を選んだという現実はあまりにも皮肉すぎる。元秘書のAさんによるセクハラ告訴も、朴市長の死によって「公訴権なし」で終結する予定だ。

 どうにも腑に落ちないこの事件、韓国国民の間で長く語り継がれることになるだろう。

 「人権派弁護士出身でフェミニスト」で、「セクハラは犯罪という認識を初めて韓国社会に浸透させた」人が、セクハラを犯し続け、その事実が発覚しそうになったため自殺という、まさに韓国ドラマを地で行くような事件です。

 読売新聞の記事では、忠清南道知事や釜山市長もセクハラで辞任していると報じています。まさにセクハラ大国のような雰囲気ですが、その背景にはこの国特有の男尊女卑や上下格差の問題がはらんでいるのでしょうか。

 それにしても曺国氏のような権力を利用しての様々な疑惑での辞任を始め、多くの文政権寄りの高官が次々に失脚していく様は、文政権のレームダック化に一石を投じることになるか、注目すべきところでしょう。ただ李氏コラムの最後の文章「どうにも腑に落ちないこの事件」の真意はどこにあるのでしょうか。気になるところです。

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2020年7月11日 (土)

新型コロナは明らかに第2波、二兎を追った結果が最悪の状況に

Https___imgixproxyn8sjp_dsxmzo6137820010  昨日243人と、2日続けて東京都の新型コロナウイルス感染者数は200人を超え、再び最高値を更新しました。全国でも24都道府県に広がり、合計430人と危機ラインに近づいています。政府関係者は第2波の危険性が増した、と言っていますが、明らかに第2波に入ったと言っていいでしょう。

 政府高官はまだ「緊急事態宣言の発令のタイミングではない」と言っていますが、全国一律の宣言ではなく、感染拡大中の都道府県に絞っての宣言も必要ではないでしょうか。

 このブログで何度も指摘していますが、強制力と罰則、それに付随する補償を伴ったものではなく、国民のマナーや協力姿勢に寄り掛かった、いわゆる「性善説」で塗り固めたような感染防止対策では、もはや収束は夢物語になるでしょう。経済ジャーナリストの小倉正男氏がiRONNAに寄稿したコラム『「奇妙な成功」は褒め殺し、コロナ封じ失敗を呼ぶ日本のご都合主義』(7/10)にその辺の答えがみられるのではないでしょうか。以下に引用掲載します。

 日本の新型コロナウイルス感染対策について、米外交誌のフォーリン・ポリシーは「奇妙にうまくいっているようだ」と論評している(5月14日電子版)。

 「日本の新型コロナウイルス感染対策はことごとく見当違いに見えるが世界で最も死亡率を低く抑えた国の一つで、結果は敬服すべきもの。単に幸運だったのか、政策が良かったのかは分からない」。東京発の記事である。

 半分は皮肉というか、「褒め殺し」のようなものだ。「奇妙な成功」「奇妙な勝利」は決して単純な褒め言葉とはいえない。だが、先行きに自信を持っている人々には、結果から見てともあれ胸を張ってよいと受け止められた模様だ。

 日本人は新型コロナに抵抗力があるとされる「ファクターX」という未解明な要因も騒がれた。緊急事態宣言(7都府県に4月7日発令、全国は同月16日~5月6日)がにわかに解除されて経済再開ということになった。

 安倍晋三総理は「日本モデルの力を示した」、とスピーチした。この言葉はとりあえずの「新型コロナ終息宣言」なのだろうが、確信を持って凱歌を上げたものには見えなかった。

 それかあらぬか新型コロナは、日本の「奇妙な成功」の心許なさにつけ込むように逆襲に転じている。専門家筋の多くは、新型コロナがぶり返すのはこの秋冬という見方だった。新型コロナは本来暑さと湿度に弱く、夏場は一服する。当面の危機は何とか乗り越えたとして、この間に検査、ベッド数といった医療体制を整備する期間としていた。だが、新型コロナはそうした「定説」をあっさり覆している。新型コロナに人々の予断や注文はあてはまらない。

 6月後半、東京都は新型コロナ感染者が連日50人を超える事態になっていた。小池百合子知事は、新宿などのホストクラブ、キャバクラといった「夜の街」関係者に予防的に検査を進めたことによる結果という見方を表明した。

 しかし、予防的検査を織り込んだとしても、感染経路不明者もじわりと増加していた。はたしてこれらの動きは、新型コロナ感染ぶり返しの大きなシグナルにほかならなかった。

 7月2日、新型コロナの感染者数は緊急事態宣言解除後で最悪な記録となった。東京107人、全国196人。3日は東京124人、全国249人。4日は東京131人、全国274人。その後も記録を連日更新する動きとなった。

 「しっかりと感染防止策を講じて経済活動との両立を図っていく。これができないなら、もう経済活動できません」「もう誰もああいう緊急事態をやりたくないですよ。休業をやりたくないでしょ。だから感染対策をしっかりとってですね。これ皆が努力しないとこのウイルスに勝てません」(西村康稔経済再生担当相、7月2日記者会見)

 西村氏は、東京の感染者が再び100人を超えたのが想定外で衝撃だったのか、やや冷静さを欠いた発言をした。7月2日もそうだったが、その後も何度となく強調しているのは「新型コロナ感染対策と経済の両立」という既定路線である。そして、その都度繰り返しているのが「マスク、手洗い、そして換気」という感染対策である。

 西村氏が、誰に対して、あるいは何に対して怒ったのか不明だ。おそらくもたらされた現実、あるいは事実というものにいら立ったのかもしれない。だが、もたらされているものは受け止めなければならない。

 その現実、あるいは事実からすれば新型コロナ感染症対策の特別措置法の限界が露呈しているように見える。特措法も与野党など人々がつくったものだ。特措法は日本の新型コロナへの対応を偽りなくすべてリアルに映し出している。

 特措法では、総理大臣が緊急事態宣言を発令し、都道府県知事が感染防止のために外出自粛、店舗・施設などの使用制限など協力要請をできることになっている。あくまで協力要請で強制力はない。したがって緊急事態宣言による経済損失に補償は想定していない。

 強制ではなく協力要請になるため、協力に対する資金などの実質的な支援は自治体の財源次第である。協力要請に対して資金が提供されたり、されなかったりということになる。逆にいえば、財源、資金がないと協力要請も遠慮が生じかねない。

 東京都は、休業要請に協力した中小企業、個人事業主に対して「感染防止協力金」を給付している。神奈川、千葉、埼玉3県などが「東京都のような財源がない」と、セコいというか露骨に協力金拠出から逃げ回ったのは記憶に新しいところだ。

 国は新型コロナで収入が大幅減となった中小企業、個人事業主に「持続化給付金」を出している。これも補償ではなく、新型コロナ禍に打撃を受けている事業継続への支援金ということになっている。

 補償金は出さないが、協力金、給付金は出している。どこかの海沿いの大型温泉旅館の継ぎ足し増改築ではないが、本館、新館、アネックスと複雑な設計となっている。新型コロナとの闘いは、「戦争とは異なる」とお叱りを受けそうだが、「戦争」に例えると誰がどう闘うのか、責任、役割、管轄が曖昧であり、悪くいえば皆が逃げている。本館、新館が迷路のようになっており災害など実際のクライシス時になると下手をすれば大きな混乱の元になりかねない。

 特措法を日本の企業組織でいえば、総理大臣が社長で命令を出す、都道府県知事が各部門の執行役員で現場業務を行うようなものである。ただし、執行役員が担当している部署、特に財務・資金ポジションで行う業務内容、業務スタンスも大きく異なっている。

 緊急事態宣言発令直前の4月初旬、小池知事が理髪店、ネットカフェ、居酒屋などに休業要請を進めようとした。国が経済への影響を懸念して発令を渋って小池知事にストップをかけた。小池知事は、「社長だと思っていたら、天の声がいろいろ聞こえてきて、中間管理職になったようだった」と。指揮命令系統、役割分担、責任など曖昧につくられているため運用面でも混乱が避けられない。

 緊急事態宣言では一度目がそうだったが、国も自治体も財源問題があって、補償にはお互いの顔を見て尻込みすることになりかねない。責任や役割、権限が曖昧で国、自治体、あるいは自治体同士が押し付け合ったり逃げたりすることになる。結局は、世論という「空気」待ちになる。これではコンセンサスを形成するのに手間暇がかかる。

 そうしたことから総理大臣が緊急事態宣言を発令するとしても、タイミングがどうしても遅れ気味になる。新型コロナ感染拡大を叩くタイミングではなく、自然にピークアウトしたころに発令する事態を招きかねない。

 新型コロナウイルスに関連して、すでに当サイトに4本寄稿している。5月10日の「コロナ戦争新フェーズ、政府と企業が陥る『二正面作戦』の罠」で、新型コロナ対策と経済再開の両立に移行という動きについて、「二兎を追えば一兎も得ず」という可能性に触れている。

 新型コロナ感染症対策の特措法は3月13日に成立している。せめて特措法成立直後の3月後半に緊急事態宣言を発令して、強制力はないにしても強い協力要請を示す必要があった。補償はできないが、実質的に資金支援するような手法で新型コロナ封じ込めを徹底する。まずは新型コロナという「一兎」を叩いて封じ込める運用が先決だった。

 ところが、この「一兎」を徹底して叩くという仕事が不十分だった。緊急事態宣言が「遅い」、しかも運用が「緩い」という不徹底さが否定できないものだった。これが今の新型コロナのぶり返しの根源をなしているとみられる。

 経済のためにも主要な敵である新型コロナ封じ込めに全力を傾ける。迂遠な道に見えるが、税金や時間をセーブするのが、新型コロナという「一兎」を徹底して叩くという手順への集中だった。

 工場などで問題が発生し生産ラインが順調に動かなくなったケースを想像してほしい。なぜ故障が発生しているのか。機械なのか、あるいは人がからんだ使い方に問題なのか。どこに問題があるのかを究明して根因を突き詰める。トヨタ自動車に「5W1H」(5つのWHY、1つのHOW)という危機管理手法がある。

 トヨタ式の危機管理では、あらゆる視点で問題の根因を究明する。(社内の情実抜きで)「事実」を徹底して突き詰める。それが5WHYだ。5WHYで「事実」が究明できたら、どうしたらよいか方向性(1HOW)が自ずと判明する。

 その「事実」究明から派生して生み出されたのが、今は一般化した「見える化」だ。「見える化」は、「事実」を曖昧にすると会社は倒産するという危機感から生み出された「トヨタ語」にほかならない。さまざまな情実や不都合よりも「事実」究明が最も重要だという危機管理手法になる。

 国も自治体も拙速気味に緊急事態宣言を終わらせて経済再開を急いだ。「withコロナ」「コロナとの共存」=新型コロナ感染防止と経済の両立という「新しい生活様式」を総括なしでいわばなし崩しに既定路線としてスタートさせた(日本式というのか、5WHYどころか1WHYもなかった)。

 新型コロナ防止と経済が両立するということは都合は極めてよいが、「二兎を追う」ことになる。上手くいけばよいが、「二兎を追えば一兎も得ず」がお定まりになりかねない。新型コロナ感染が急増すれば、経済の稼働に支障が及ばざるを得ない。

 東京で新型コロナ感染者が一日50人を超えるということは、すぐに100人超になるリスクを抱えていたことが、すでに実証されている。感染者が100人超になれば、次は200人超に爆発する。そして7月9日、それは現実となった。

 中途半端な「二正面作戦」、「二兎を追う」という罠にすっぽりとはまろうとしているように見える。もともと「二正面作戦」というのは難しいものである。そんな難しい作戦を運用できると思っていることにリスクが内在している。

 小池知事は、「夜の街など予防的に検査をしている結果で、緊急事態宣言ということではなく、ピンポイントで感染対策を行う」としている。しかし、感染者が100人超程度にとどまればよいが、200人超に爆発するリスクもあった。はたしてピンポイントで感染対策を行うというのは可能なのか。

 これまでの寄稿でも指摘したが、今川義元の桶狭間では、上洛作戦なのか尾張攻略なのか戦略目標が曖昧だったことが敗因として指摘されている。ミッドウェー作戦では、敵空母殲滅なのかミッドウェー島攻略なのか、これも戦略目標が曖昧だった。いずれも「最善の想定」で臨み、「最悪の結果」を招いている。「二正面作戦」の罠である。

 経済再開が最終目標であるならば、その阻害要因にして主たる敵である新型コロナを徹底して封じ込める作業を先行させることが不可欠である。「安心・安全」の完璧までの達成は無理としても、「安心・安全」をある程度確立できれば、経済は稼働させられる。しかし、緊急事態宣言が「遅い」「緩い」では「奇妙な成功」でしかなく、幸運に頼りすぎているといわれても仕方がない。

 新型コロナ対策のみならず「クライシスマネジメント」では、「最悪の想定」に立つのが基本だ。だが、特措法、特措法による緊急事態宣言、解除後の新型コロナ対策と経済の両立などで、ほとんど一貫しているのは「最善の想定」でクライシスマネジメントが行われている。控えめにいっても、そうしたきらいがあり、払拭できていない。

 日本人の多くは、国や東京都の協力要請に従順に行動してくれる。だが、新型コロナウイルスは、国や地方自治体の要請を考慮してくれるわけではない。「誰も緊急事態宣言などやりたくないでしょ」。だが、これはそうであるにしても「やりたくない」というのは願望でしかない。新型コロナ感染対策と経済と両立させるというのも国、地方自治体の都合というか願望の部類にほかならない。

 都合がよい悪いということでいえば、新型コロナはこれほど都合が悪い存在はない。願望や都合で新型コロナに対応するなら、むしろ「税金と時間を食う」といった最も避けなければならない道を歩むことになりかねない。

 今さら迂遠すぎる、後戻りもできない。とはいえピンポイントで効果的に感染防止を行うというのも言うほど簡単ではない。新型コロナは、「最善の想定」すなわち願望や都合で闘える相手ではない。「事実」からリセットしなければ、新型コロナ対策と経済の両立を急ぐという効率的な「日本モデル」は、ことごとく「見当違い」といわれかねない。

 経済が失速すれば日本が危うい。その経済を失速させないよう、事業活動や店舗運営、人の移動を制限できない。政府行政はそういう理論で緊急事態宣言を解除、外出自粛を緩和し、休業要請を解除し、移動も緩和してきました。

 そうなれば終息(完全に収まる、ゼロになる)していないコロナの再燃は、当たり前の現象であって、再燃の火が小さいうちに徹底的な消火活動を行わなければ、感染力の強いこの疫病は、あっという間に広がるのは目に見えています。

 その再燃の起爆剤ともいえるのが、接客業でありアルコールを伴った飲食業で、かつそこに群がるこの疫病の恐れを知らぬ若者を中心とした客層たちです。声を出して騒いだり、お互いに触ったりすることで感染するのは、分かり切ったことではないですか。しかも経済への影響と言っても、この業種だけなら僅かだと思われます。終息するまではそういった業種を休業させることが最低限必要です。もちろんある程度の補償付きで。

 つまり小倉氏の指摘通り、2兎を追う結果が1兎も得られず、経済の全面再開が遠のき、却って経済を失速させる、堂々巡りで最悪の状況になっていくのです。ここはしっかりと真に効果的な対策を、迅速に、強制力と補償を持って行う必要がある、そう強く思います。

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2020年7月10日 (金)

文政権、宗主国中国の施策にますます近づくのか

 国内では昨日東京で新型コロナウイルス新規感染者数が224人と、過去最高を記録したと大騒ぎになっています。全国でも300人を超え、いよいよ第2波の襲来を予告するものかもしれません。今日の新規感染者数の数字が注目されます。

 さて視点を一歩国外に向けますと、韓国は最近WTOへ日本を提訴など、多少の反日の動きはありますが、一時ほどではないようです。その理由はボルトン暴露本の影響や北朝鮮による挑発など、日本以外の事案が多くなっているからかもしれません。

 そこで本日は最近の韓国事情を産経新聞のコラム「加藤達也の虎穴に入らずんば」から引用して紹介します。タイトルは『韓国に“北朝鮮安全維持法”ができないことを願う』(7/07)です。

 文在寅政権が誕生した2017年、韓国では民主化運動を扱った映画が相次いでヒットした。

 「1987、ある闘いの真実(邦題)」は北朝鮮のスパイと疑われた学生運動家が取り調べ中に拷問死した1987年の事件に材を取った作品だ。一方「タクシー運転手 約束は海を越えて(同)」は80年5月の光州事件を取材した実在のドイツ人記者と、記者を現場の光州まで乗せて案内したタクシードライバーの体験に基づく。どちらもエンターテインメントとして、よくできた作品だったが、韓国での大ヒット、高評価の背景にはさらに別の要素もあったはずだ。

 当時を生きた韓国人にとって、「民主化」の歴史は「独裁」と闘った物語として記憶に刻まれている。

 2つの作品は韓国人の“誇らしい共通体験”をくすぐるツボにはまり、朴槿恵前大統領を権力の座から引きずりおろし、文政権を誕生させた“ロウソク革命”の主人公だと高揚した国民に深く刺さったのだろう。

× × ×

 2つの韓流「民主化」映画に触れたのは、中国に弾圧される香港の民主派が、デモで政権交代を引き起こした韓国の姿や、映画から勇気を得たという話を聞いたからだ。

 韓国メディアによれば、香港の政治団体「香港衆志(デモシスト)」の幹部だった黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏らは先月、韓国の進歩系政党の国会議員と対談した際、「香港の人々も映画『1987』を見て勇気を得た」「(朴前大統領の弾劾を求めた)ロウソク集会の報道にも多く触れ、感動した」と話した。

 黄氏らの思いを聞いた後で、文政権の中国に対する姿勢を見ると、香港のご期待に沿えず、切なくなってくる。文政権はむしろ民主化に退行し、独善的な規制強化に向かってきた。

 例えば慰安婦問題や、日本統治時代の歴史的事象について政権が「よし」とする見解以外、異論をはさむことを罰則付きで禁じようとしている。

 さらに今月中の創設が予定されている「高位公職者犯罪捜査処」は国会議員や裁判官を含む高級公務員の犯罪を取り締まる専門機関だ。政権の利益に反する捜査を進める現在の検察幹部などは「職権乱用罪」が“乱用”されて真っ先にターゲットにされかねない。

× × ×

 ところで、中国が香港から表現の自由を奪うために導入した「香港国家安全維持法」の威力はすさまじい。施行翌日の1日には抗議デモの参加者ら約370人が逮捕され、市民の間に十分な萎縮効果を生んだ。

 これは処罰規定の適用が広範かつ曖昧で、香港に住んでいない外国人にも適用、起訴される恐れすらあるとみられる。スイス・ジュネーブの国連人権理事会では中国が法を施行した直後の先月30日、日本のほか英仏独など27カ国が高度な自治を保障した「一国二制度」を弱体化させると懸念する共同声明を出した。

20200706_wb_ns04_b83640a17b198ebd_9  だが韓国はこの声明に加わらなかった。韓国は日米欧と共有すべき価値観を捨て、中朝のような独裁的な権威主義チームに入ったと解すべきなのだろうか。

 民主主義の根幹である表現の自由を制限する一方で、権力の独占を図る法令や制度を持ちたがっているようにも見える文政権。実は香港民主派に冷たいだけではない。自由を求めて北から逃れてきた自国民が風船で北へビラを飛ばすことを禁じ捜査させるなど、脱北者にはもっと冷たい。

 北の利益を損なった自国民を北に引き渡すのではと不安視されるが、これは中国の利益を損なった香港人を香港で拘束して中国に送る仕組みと同じだ。古来、国造りの範を中国にならい、国家よりも「民族」を重視する文政権。近いうち、韓国に“北朝鮮安全維持法”が出現するのかな?

 まさに文政権の最近の施策は、中国の施策に近いものがあると言ってもいいのかもしれません。そして以前このブログでも指摘したように、文大統領の腹の中は「同胞北朝鮮、そして宗主国中国」への憧憬が溢れているように見えます。

 もちろん米韓同盟のもと、朝鮮戦争での戦争相手国である北朝鮮や中国と、停戦状態である現在、おいそれと手をつなぐことはできないでしょう。しかも北や中国は文政権を無視しているのが現状です。

 ただ想いが募れば焦がれる相手と結ばれると思っているのか、その思いを伝える手段として中朝の体制に近づいているとすれば、民主国家や自国民に対する最大の冒涜となります。このままそのリスクを抱えながら突っ走るのか、文政権の今後の動向は、引き続き注視していかねばならないでしょう。

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2020年7月 9日 (木)

球磨川氾濫の教訓 なにが川辺川ダムを中止に追い込んだのか

99cd0ed259b4e2ef9962c26290123397  昨日のこのブログで、「治水対策だけでは防げない最近の異常な豪雨」を取り上げました。しかし、治水対策の一つ「ダム」による洪水予防の効果は万人認めるところです。しかし球磨川の支流、川辺川のダム計画は中止になりました。このダムが完成していれば、今回のような甚大な被害にはならなかったという、可能性を指摘する人もいます。

 「ダムによらない治水」という目標を掲げた熊本県の施政がなぜ決定したのかは、2008年の熊本県知事選にさかのぼるようです。そのあたりの事情を中野区議会議員で元国交省研究官(工学博士)の加藤拓磨氏が「アゴラ言論プラットフォーム」に寄稿した記事を以下に引用掲載します。タイトルは『球磨川氾濫の教訓:なにが川辺川ダムを中止に追い込んだのか』(7/08)です。

九州地方で発生した記録的な大雨に伴う球磨川の氾濫や土砂災害により、お亡くなりになられた方々にお悔やみを申し上げますとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞いを申し上げます。

本災害は激甚災害にも指定される予定との報道もあり、非常に大きな被害である。

私は以前、国土交通省で河川防災に関する研究をした経験があり、過去に「緊急放流、八ッ場ダム…今こそ「治水」を語ろう」など治水に関する投稿をさせていただいた。

Hqdefault_20200709114401 苦渋の決断だった「川辺川ダム」中止

今回の被災地である球磨川流域の治水計画を語る上で、球磨川の最大支流である川辺川に建設予定であった川辺川ダムの存在を無視することはできない。

蒲島知事「『ダムなし治水』できず悔やまれる」との報道があった。

知事は「川辺川ダム計画に反対し、ダムによらない治水をすると言ってきたが、ダムを作っておくべきだったという思いは?」という問いに、

「私が2008年にダムを白紙撤回し民主党政権によって正式に決まった。その後、国、県、流域市町村でダムによらない治水を検討する場を設けてきたが、多額の資金が必要ということもあって12年間でできなかったことが非常に悔やまれる。そういう意味では球磨川の氾濫を実際に見て大変ショックを受けたが、今は復興を最大限の役割として考えていかないといけないなと。改めてダムによらない治水を極限まで検討する必要を確信した次第だ。」

と回答されている。

奇しくも先日の都知事選に立候補された小野たいすけ前熊本県副知事のTwitterで蒲島知事からのメッセージで川辺川ダムについて触れている。

「熊本県知事就任後の川辺川ダム建設計画・白紙撤回の際、当日の朝ギリギリまで答弁を一緒に考えたこと、また、財政再建のため月額100万円の給与カットをした際、小野君が自分より給与が安くなった私を見かねて食事を御馳走してくれたことは、二人にとって大切な思い出です。」

蒲島知事県政で2人の想い出として、メイントピックとして挙げられるほど、熊本県において川辺川ダムを中止したことが苦渋の決断だったことがうかがい知れる。

3_20200709114401  県全体で反対ムードが高まっていった中止の経緯

国土交通省 九州地方整備局に川辺川ダム建設事業の経緯が記載されている。

概略としては1963~1965年(昭和38~40年)において球磨川流域で3年連続の豪雨による大災害が発生し、昭和40年(1965年)に寺本熊本県知事は、瀬戸山建設大臣に対して川辺川に治水ダムを早急につくることを陳情した。

ちなみに昭和40年7月洪水は20~30年に一度発生する確率の洪水であった。

国は1996年に球磨川水系工事実施基本計画策定し、工事・補償について順調に進め、1996年には川辺川ダム本体工事着工に伴う協定書調印を行った。

バブル崩壊後に公共事業見直しが騒がれる中、長野県の田中康夫知事が誕生し、「脱ダム宣言」を表明し、公共事業、特にダム事業に対する反対運動が盛んとなった。

長良川河口堰においては全国な話題となり、第2次橋本内閣の建設大臣であった亀井静香が徳島県の細川内ダム計画を凍結したことから、各地でさらに活動が活発となった。

日本共産党、朝日新聞などの一部マスコミが積極的に関与し拡大していった。

川辺川ダムもその対象となり、「壮大な税金の無駄遣い」として反対運動を全国的に広め、ダム反対派は「川辺川ダムは無用の長物」として建設中止を強固に求めた。

その後、紆余曲折あり、県全体で反対のムードが強まり、2008年3月の熊本県知事選では争点ともなり、当選した蒲島熊本県知事は就任後、「川辺川ダムについて、有識者会議を設置して9月までに判断」と発言し、同年9月に「現行の川辺川ダム計画を白紙撤回し、ダムによらない治水対策を追求するべき」と表明した。

ちなみに熊本県民新聞WEBという地元情報メディア(地元紙の熊本日日新聞とは別)に知事選の当時の様子が記されている。

『川辺川ダム建設反対は蒲島を除く4人。蒲島も「1年後に検討して結論を出す」としていたのが最近では「半年後」と変った。反対派の票がほしくなったのか。筆者の僻みかもしれないが、各メディアを通じ知る限りどの候補も”当選したい”一念からか、個人マニフェスト、討論会を見聞しても独自色が薄いという事である。』

このように、県全体として建設反対のムードが高まっていたことがわかる。そして、2009年1月から「ダムによらない治水を検討する場」を開始し、2009年9月に民主党政権が誕生し、前原国土交通大臣が川辺川ダム中止を表明した。今もなお、「ダムによらない治水を検討する場」でダムなしの総合治水を検討している。

「ダムによらない治水」はなぜ困難だったのか

では「ダムによらない治水を検討する場」では、川辺川ダムに変わる主にハード面における水害対策(引堤、河道掘削等、堤防嵩上げ、遊水地、ダム再開発、放水路、宅地のかさ上げ等、輪中堤)が示されている。

引堤は川幅を広げ、水の流下能力を向上させる方法だが、堤防を現行の場所よりも住宅地側に堤防を設置するために、川沿いの方々は移転を求められる可能性が高い方法である。

河道掘削は川底の土砂を掘り、流下能力を高める方法であるが、掘っても掘っても土砂が補給されるためにランニングコストが非常にかかる方法である。

堤防嵩上げは堤防の高さを上げることで流下能力を上げる方法だが、土を高く盛るためにはそれだけ幅が必要になるため、堤防沿いの住宅地においては移転が求められる可能性がある。

遊水地、ダム再開発、放水路、輪中堤は水を逃がす方法であるが、そのために水没させる土地が必要である。

宅地のかさ上げは住宅地が水没することを前提として、家を底上げする方法である。

どの方法も時間と金がとてつもなくかかる方法であり、ダム建設予定地よりも下流側での用地買収が必要となってくる。

ダムにより水の中に町が沈むことも避けたいところではあるが、現状からいって、「ダムによらない治水」を実施していくことは困難である。

科学に基づかない情報が広がった結果…

晴川雨読というサイトの記事「川辺ダムがあったら球磨川は氾濫しなかったか?」で、川辺川ダムがあった場合についての概算がなされているが、相当の治水効果が見込めそうである。

また、今回の災害を受け、早々に治水安全度を向上させるためにどうすべきであるか、当事者たちがよく理解されていると思う。

議員や環境活動家などが問題視し、マスコミが問題をあおったこの結果がこれである。

地元住民は命・資産を守ってほしいにもかかわらず、河川環境を守って欲しいと地元に住んでいない活動家が声を上げている構造がほとんどであった。どうやら最近、その活動家は放射能や気候変動に対して偏向な活動をされているとは聞いている。

放射能、豊洲の地下水、新型コロナなど、これまでマスコミが不安をあおる報道を続けてきたが直接・関節的に人命を奪うことにもなる。

SNSが発達した昨今、科学技術に基づいた正しい情報が周知され、感性ではなく理性で事業が進められることを切に祈る。

 長期に亘る自民党政権、バブル崩壊後の長期的なデフレ不況と閣僚の不祥事などが重なって、国民の反自民ムードが一気に高まり、神風が吹いた民主党政権への交代劇。その民主党が掲げた看板の一つが「コンクリートから人へ」でした。その流れの中で中止となった「川辺川ダム」。

 ここで言えることは加藤氏が指摘しているように、情緒に訴え科学を無視した、偏向活動をする輩が必ずいると言うことです。民主党政権への政権交代は、その極めて大きな流れの中で実現したことなのかもしれません。つまり国民の総意までも動かす恐ろしい流れが、あの時発生したのでしょう。

 福島原発の事故後の反原発の流れもその一つかもしれません。いくら原子力安全委員会が科学的な根拠で安全性を精査し、再稼働を結論付けても再稼働を反対し続け、原発そのものを廃止させようとするその流れです。

 必ずしも自民党政権が万全だとは言えません。結構綻びも見られます。しかし怖いのは、その綻びが利用され、また大きな流れを生むこともありうると言うことでしょう。国民は、科学技術に基づかず、情緒だけに訴え、或いはフェイクによって流れを起こそうとする反日活動家に騙されず、しっかり情報を捉える必要性を強く感じます。

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2020年7月 8日 (水)

治水対策だけでは防げない最近の異常な豪雨には、自助、共助が決定的に重要

20200704s00042000498000p_view  今年も梅雨時期の豪雨被害が相次いでいます。今朝は地上波各局で、長野、岐阜両県に大雨特別警報が発令され、最大級の警戒を呼び掛けている映像が長時間流れていました。昨夜は福岡、大分でも大雨洪水の被害が出ています。

そして何といっても50人以上の犠牲者を出した熊本県、球磨川流域の大洪水。今回10か所以上の決壊氾濫を起こしたこの「暴れ川」に関して、産経WESTは以下のように記述しています。タイトルは『「ダムによらない治水」進まなかった球磨川』(7/07)です。

 熊本県南部などを襲った豪雨。氾濫した球磨(くま)川は、「日本三大急流」として知られ、過去にも水害に見舞われたことから「暴れ川」の異名も持つ。流域の治水対策をめぐっては、昭和40年まで3年連続で起きた水害を機に治水ダム計画が進んだが、地元の反対を受けて中止された。その後、国や流域自治体、地元住民で治水対策を協議し続けてきたが、抜本策が打ち出せないまま今回、想定を上回る甚大な豪雨被害が起きた。

 球磨川は熊本県水上村の源流から人吉盆地、八代平野を経て八代海に注ぐ全長115キロの1級河川。流域の年間平均雨量は全国平均の約1・6倍の2800ミリで、本流と支流の合流点にあたる人吉市中心部や球磨村渡地区は、洪水の危険性が以前から指摘されていた。

 熊本大の大本照憲教授(河川工学)は、今回は本流と支流双方が同時に増水し、異常出水につながったと分析。「人吉市街地では急速に水が流れ込み、避難できないほどの流速だった可能性がある」とする。

 だが、流域での治水対策は進んではこなかった。国土交通省によると、球磨川流域では40年7月に大規模な水害が発生。翌41年、国は球磨川支流の川辺川に治水を目的としたダムの計画を発表した。

 しかし、地元の反対などで事業は進まず平成20年、蒲島郁夫知事が計画反対を表明。翌年、民主党政権が計画を中止した。その後、国や県、流域自治体が堤防かさ上げや川底の掘削などの治水策を協議してきたが、議論はまとまらず、ダム計画も廃止されていない。

 「ダムによらない治水を目指してきたが、費用が多額でできなかった。非常に悔やまれる」。蒲島知事は5日、報道陣の質問にこう述べた。国交省九州地方整備局は球磨川の国管理流域だけでも11カ所で氾濫、人吉市中神町で堤防1カ所が決壊しているのを確認している。

 大本教授は「ダム以外にも田畑など『安全弁』となる氾濫地帯をつくるなど、人的被害を最小化するため流域全体での治水対策を早急にとる必要があった」と指摘している。

 確かに球磨川の氾濫にはダムによって人吉市が位置する中流域の水嵩を1、2メートル下げる効果があると、識者が語っていて、もし川辺川にダムが建設されていれば、これほどの被害にはなっていなかったかもしれません。

 ただ最近になってたびたび発生する、異常な線状降水帯がもたらす豪雨は、簡単に一時間100ミリを超えてしまいます。このような異常な豪雨には、ダムや堤防などの治水では、もはや手に負えないレベルになっているのではないでしょうか。昨年発生した台風19、21号による豪雨が発生した後、週刊ポスト紙上に大前研一氏のコラムが掲載されていました。タイトルは『繰り返される大水害 今こそ「洪水プレイン」の整備を』(11/23)で以下に引用掲載します。

 21世紀は災害の世紀という言い方をする人もいるほど、台風や豪雨、地震や津波などの巨大災害、複合災害が続いている。想定外の事態が次々と発生したため被害が大きくなったというが、経営コンサルタントの大前研一氏は、歴史の教訓に学び、大水害に備えた「洪水プレイン」が必要だと訴える。この「洪水プレイン」とは一体何か。大前氏が解説する。

 * * *

 台風19号と21号に伴う豪雨で多数の川が決壊・氾濫し、甚大な被害が出た。国土交通省によると、台風19号では宮城、福島、長野、茨城など7県の71河川・140か所が決壊した。台風21号では千葉や福島など5県で27河川が氾濫したと報じられた。

 今回は百年に一度の集中豪雨だったから想定外の事態が多々起きて被害が拡大したという。だが、歴史の教訓に学んでいればかなりの被害は防げたはずであり、それができなかったのは“行政の怠慢”だと思う。

 具体的な対策としては、豪雨や高潮による浸水想定区域をシミュレーションした「ハザードマップ」に基づき、水害リスクが高い地域では安全な場所に住民を移住させるべきである。私は2011年に「3.11」(東日本大震災)が起きた時、8日後の3月19日に【1】津波で被災した地域を「津波プレイン(平原)」に指定して土地を買い上げ、人は住まわせない【2】住宅地は安全な高台に移す―という復興ビジョンを提案した。それと同じように、台風などによる水害リスクが高い地域は「洪水プレイン」に指定し、どうしてもそこに住みたいという人には自己責任で住んでもらうのだ。

 これはオーストラリアなどでは当たり前のコンセプトで、水害リスクが高いとわかっているエリアの土地は行政が売買を制限する。たとえば百年に一度、津波や洪水で大きな浸水被害が出ている土地の場合、そのことを売り手が売買契約書に明記し、買い手もそれを了承してサインしなければ契約は成立しないのだ。

 そんな危ない物件が売れるのかと思うかもしれないが、そういう土地は普通の土地より格段に安いから買い手がつくのである。そして「洪水プレイン」に土地を買った人は、たいがい高さ2mほどのマウンド(盛り土)を作り、その上に家を建てている。

 日本の場合、物件によっては「重要事項説明書」に水害の履歴などが小さく簡単に記載されているが、今後は行政が「洪水プレイン」の考え方を取り入れるとともに、不動産を売買する時はすべてのリスクを明確・詳細に開示することを義務付けるべきである。

 日本はゼネコンも歴史の教訓に学んでいない。今回の豪雨では川崎市・武蔵小杉のタワーマンションで地下の電気設備が浸水してエレベーターが動かなくなり、断水も発生した。しかし、1995年の「阪神・淡路大震災」で神戸のポートアイランドや六甲アイランドの高層マンションは液状化現象で地下の電気設備が全滅し、全く同じことが起きている。その教訓に学べば、電気設備や非常用電源は屋上などの高所に設置しておくのが当然ではないか。

 天災は自然が人間にもたらす試練である。だが、そこから学ぶことで被害を減らしてきたのが人間の歴史でもある。好例はオランダだ。国土の4分の1が海抜ゼロメートル以下のため、全長32kmの大堤防や浚渫した砂で海岸線を海面上昇と浸食から守る防波堤などを建設し、今ではその技術を世界中に輸出している。

 日本も台風19号の「10.12」と21号の「10.25」を歴史の教訓とし、それを克服する仕組みや新しい技術を生み出すとともに、不動産売買などで土地の履歴を明示して価格や建築基準に反映すべきである。それを怠れば、再び甚大な被害を出すことになるだろう。

 確かに大前氏の言うように、防災には行政の一層の役割の必要性は大きいかもしれません。しかし行政が様々な対策や提案をしても、業者や住民がそれに従わなければ意味がありません。特に長期に亘って住居を構えている、その土地に愛着を持っている人たちは、容易に他の場所への移動を拒むでしょう。

 もともと山の斜面の麓や川の近くに住んでいる人には、土砂災害や洪水被害のリスクは極めて高い。そんなところに住むなと言っても、そう簡単には引っ越しはできないでしょう。経済的にも大きな負担がかかります。そこで大事なことは大前氏も言うところの「自己責任」です。

 まずそういう地域では、地域住民の総意で一定の範囲に一か所は、大勢を収容できる頑丈な3階建て以上の高層の建物を作って、避難所にするべきでしょう。学校の体育館では低層で役に立たないところでは、高層にする必要があります。災害復旧の巨額の支出を思えば、あらかじめこういう建物を建てておくのは最低限必要ではないかと思います。そこへ警報が出た場合は避難する、それが一つの手段です。

 それが自治体予算の範囲でできないならば、それこそ自己責任でどう避難したらいいか、あらかじめ考えておいてそれを実行するしかありません。

 一般的に災害時においては、自助、共助、公助の順で防災に当たる、というのが原則です。高齢者施設の人たちや子供は別として、なんでも行政に頼るという考えは捨て去り、まず自分で自分を守る、又近所の人たちで共同で守るという精神が必要でしょう。

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2020年7月 7日 (火)

コロナ感染再拡大、東京都の新対策を海外はどう見ているのか

2_20200707112001  日本のメディアを今総なめしている感のある九州地方の豪雨による洪水。線状降水帯という、数年前からポピュラーになったこの現象がまたもや九州全域を襲っています。熊本県球磨川流域の大洪水は、その規模や速度とも想定外という人が多いようですが、近年想定外の災害が頻発し、もはや想定外ではなくなりつつあります。恐ろしいことです。

 その災害のおかげで、と言っては語弊がありますが、東京都の都知事選や新型コロナウイルスの感染拡大の情報は、少し陰に隠れてしまった感があります。特にコロナの感染は東京都で5日連続100人越え、全国でも200人前後の感染が続いています。クルーズ船の感染者を除く国内感染者は2万人を今日でも超えるでしょう。

 最近の状況を海外はどう見ているのでしょうか。東京大学大学院情報学環准教授の伊東乾氏がJBpressに寄稿したコラム『米英大学からバカ呼ばわりされた東京都「基準を設けない対策」は都知事選への政治利用か』(7/07)を以下に引用掲載します。あくまで海外から見た日本の情報ですので、その点はご了承ください。

 6月末日、東京都が新型コロナウイルスの対策本部会議を開き、見直しを進めてきた新たなモニタリング項目を取りまとめたとの報道がありました

「感染状況や医療体制を専門家に分析してもらい、都が評価して注意喚起するかどうかを判断」するということで、7月1日から試験的に運用されているらしいのですが・・・。

 先に結論を記します。「くるくるぱぁ」の仕儀と断じざるを得ません。

 私が言っているのではない。米ハーバード大学やニューヨーク大学、英オックスフォード大学など世界の指導的専門研究機関12大学で構成する「グローバルAI倫理コンソーシアム」での議論です。

 このコンソーシアムで、東京都の話題を提供したところ、「意味がない。理解不能」と判断されました。

 なぜでしょうか?

 ダメの三段重ね、意味不明の重箱がおせち料理のように三重に重ねてあるから、一般読者の印象に残りやすいよう「くる」「くる」「ぱぁ」と記述してみました。

 具体的に見てみましょう。

どこの「部族長老会議」か?

 東京都は「新たな感染者数」や「感染経路が分からない人の数」や「その増加比率」「入院患者の数」など「感染状況と医療体制を示す7つの項目」を、前の週や緊急事態宣言が出されていた期間中の最大値と比較しながら「専門家に分析してもらう」という。

 これがまずダメの1段目。「くる」です。

「専門家の分析」の結果をもとにモニタリング会議を開いて「都が」現状を評価、状況が悪化したと判断した場合は、都民に不要不急の外出自粛の協力など注意喚起を行うというのが、ダメの2段目、雛飾りや五月人形でいえば二段飾りとでもいえそうです。

 手順だけの虚飾ですが、「くる」の2つ目。

 そして、最終的なダメの致命傷が、「新たなモニタリング項目に、都民に警戒を呼びかける基準となる数値は設けない」というものです。

 これはもう、誰が見てもシラフなら分かる「ぱぁ」の仕儀で「メン」「タン」「ピン」ではないですが、ダメがダメを損ねて終わりつつある「くるくるぱぁ」な状況でしょう。

 少なくとも2020年代のデータ駆動型、知識集約型グローバル社会の中ではあり得ない「部族長老会議」での対応となっている。

 よろしいでしょうか?

 世界各国では、時々刻々のコロナ関連データが正確にオンラインで集計され、人間の談合、適当な腹芸ではなく、地域内での最適化などシステムを駆使する対策が取られ、あるいは急ピッチで準備されています。

 ところが日本のシステムは、ファックス送信データを手打ちするとか、もうお話にもなっていないことが報じられたのを読者もご記憶と思います。

 どれくらい正しいのか分からない、また場合によっては数字に手心を加えられる、システマティックでないデータをもとにまず、専門家に分析評価「してもらう」・・・。

 これは要するに、行政としての責任を取らず、正体不明・責任所在も不明で着脱自在の「専門家会議」の相談、もっと露骨に書くなら「談合」でたたき台を作らせるわけですから、この時点で客観性がほとんどない。

 サイエンスの教育を受けた人なら、データとして信用できないと断じる必要がある「センテンス」が出てくる。いわば「部族会議1」ですね。

 この「センテンス」を、さらに別の「部族会議2」、いわば長老会議を誰が主催するのか。女酋長か何か分かりませんが、ともかくやはり「人間が相談して」よきに計らう、と言っている。

 さらにその際、判断の基準となる数値は設けないというのは、最初から、責任を人に押しつけた「センテンス」をもとに、好き勝手な匙加減で物事が決められてしまう。

 しかも、手続きだけは仰々しく、だから一度決まったものは容易に変えられないという、大学内にもかつて山ほどあり、急ピッチで解体改革が進められているような「陋習」、ダメ儀式の典型になっている。

 行政側がこのようにしたいのは、よく分かります。つまり、余剰の病床数とか、今後の推移によっては何がどうなるか分からない。ここは融通の利きやすいよう、あれこれ後々自らの首を絞めかねない指標は避けたい。

 さらに時節は都知事選の真っ最中、選挙人気も目に入れながら、下手に数値などは定めず、「柔軟」に対応していきましょう・・・ということでしょうか。

 しかし、このコロナの状況下での対策、持続化給付金一つとっても「柔軟な対応」に任せた結果がどうなっているかは、天下に周知のとおりです。

「柔軟」ではなく「放埓」と断じねばなりません。何が求められているのか?

 根拠に基づく政策、エビデンス・ベースト・ポリシーが2020年代のグローバル・スタンダードにほかならないのです。

「有力者」の声が大きいという、フィリピンかブラジルみたいなガバナンス不在は、本当に、世界に恥じるべき失態と国民一般が理解共有する必要がある。

 日本の痛いところです。

何を信用すればよいか?グローバルデータの「正気」に聞け!

 つまり、都が出してくるあれこれは根拠がない。数値の裏づけが欠如している。

「情報はあり余るほどあるけれど、私たち素人には、何を信用したらいいのか分かりません、どうしたらいいんですか?」という問いが常にあります。

 そこで「専門家を信用しなさい」というのですが、例えば福島第一原子力発電所の事故以降、どの程度妥当でしたか?

 今のコロナ対策はどうですか?

「人」や「権威ある先生」ではなく、データそのものを直視する、データ駆動科学(Data-Driven Science)の基本姿勢を強調したいと思います。

 2020年7月1日現在、全世界でどの程度コロナの被害は出ているのか?

 最新のデータによれば、全世界の総感染者数=1059万1079人、総死者数=51万4021人です。

 そこで、死者数を感染者数で割り算して恐ろしい名前ですが、致死率=0.04853…となる。

 1000万人が罹患して、50万人死ぬ、致死率約5%の病気であるという、グローバルデータを直視した「正気」の原点をまず押さえておきましょう。

「8割おじさん」といってもまだ若い人ですが、彼が42万人という犠牲者数に言及したことを「済んでみれば何でことはない」「大げさ」などと非難する文字列も目にしました。

 そういうのはサイエンスの1の1を知らない落書きで、全世界ではすでに非常に多くの人が亡くなっている。

 日本や東京都の人口や罹患率を念頭に置けば、7月1日時点で全世界の1000万患者数に対して50万人死亡という現実は、東京都の1400万都民に対して、42万人死亡するかもしれないというデータです。

 この予測は、およそ穏やかなものであったと言わねばなりません。何も大げさなことではない。

 今年1年、あるいは向う3年、今回パンデミックでの総死者数の推移をみて、杞憂であったと言えればまだしも、グローバルに見ればいまだ第1波がウナギのぼりの最中に、すでに済んだと勘違いするようなことがまず間違いです。

 7月頭時点での感染者数増大は、第1波の拡大を都市封鎖で押さえ込んでいたのが、規制が緩むと同時に必然として増えている「第1波ど真ん中」以外の何ものでもない。

 同様にマクロなデータを確認すると、興味深い事実が浮かび上がってきます。

「20人に1人は死ぬ」と考える

 幾つかデータを並べてみましょう。すべて2020年7月1日時点の数字です。

米国:

総感染者数=272万7853人、総死者数=13万0122人、致死率=0.0477…

ブラジル:

総感染者数=140万8485人、総死者数=5万9656人、致死率=0.0442…

ロシア:

総感染者数=64万7849人、総死者数=9320人、致死率=0.0143…

インド:

総感染者数=58万5792人、総死者数=1万7410人、致死率=0.0297…

英国:

総感染者数=31万2654人、総死者数=4万3730人、致死率=0.1398…

スペイン:

総感染者数=29万6351人、総死者数=2万8355人、致死率=0.0956…

ペルー:

総感染者数=28万5213人、総死者数=9677人、致死率=0.0339…

 これと、先ほどの全世界の数字、

総感染者数=1059万1079人、総死者数=51万4021人、致死率=0.0485…

 を比較してみると、米国やブラジルが平均程度、ロシアが低いのは本当の数字なのだろうか?

 インドの方が米国より致死率が低く出てしまっているのは、どういう統計によるものだろう?

 欧州の致死率は世界平均の2倍や3倍になっている・・・など 素朴な疑問が浮かび上がってきて当然でしょう。

 ここで必然的に問わねばならないのは、日本の数値になります。

日本:

総感染者数=1万8593人、総死者数=972人、致死率=0.0522…

 約5%の致死率というのは、全世界平均と大体同じ程度と分かります。

 さらに東京都を見てみると

東京都:

総感染者数=6225人、総死者数=325人、致死率=0.0522…

 計算間違いかと思い検算してみましたが、きれいに数字が合っていました。

 つまり、いま公表されているデータがどの程度信用できるかは別にして、日本で、あるいは東京で、新型コロナウイルスに罹患したら、5%の致死率、は世界平均に照らしても納得のいく数字です。

 記憶しやすいハンディな「黄金律」として整理するなら、この病気に罹ると20人に1人は死ぬと考えておくと、メディアなどで日常的に目にする数字を判断しやすい。

「本日、東京都で確認された感染者数は60人」

 という報道があれば、「3人亡くなるのだな」と理解するのが安全です。

「本日は50人を割って40人でホッとしている」などとアナウンサーが言ったとしても、「ああ、2人も亡くなるのだな。マスコミというのは原稿を棒読みにするだけで、何も考えておらず無責任だな」などと考えるのが、より慎重かつ賢明と思います。

 7月1日の感染者は日本全国で75人、東京都内だけで67人との報道。これは

世界標準で考えれば 3.6人

日本の値で考えれば 3.9人

 亡くなると報道していると解釈すべき数字です。つまり今日だけで、4人が新たに亡くなるのです。

 これをどの程度「大したことない」数字と思うか、それとも警戒すべき犠牲者数と考えるかは、読者一人ひとりにお任せすることにしますが、何にしろ東京都は何の数値基準も設けないと言っている。

 これを責任ある行政の態度と考えることができるか・・・。

 グローバルAI倫理コンソーシアム内の見解は、冒頭に記した通り、こんなものは箸にも棒にもかかりません。

「選挙前」などのミクロな政治状況で左右されるパンデミック対策ほど、愚かな話はなく、そんなものに左右される東京都民は(私もその一人にほかなりませんが)誠に不運、不幸と言うしかありません。

 このコラム、どうにもシニカルな物言いで、その点が鼻については来ますが、ただ「データを重視しろ」、というメッセージは伝わってきます。そのデータを明示しない東京都の新しいモニタリング項目や、警戒を呼び掛ける判断基準のあいまいさを、鋭く批判しています(「くるくるぱぁ」という表現は感心しませんが)。

 果たして伊藤氏の指摘の如く、東京都のこの新基準は『「選挙前」などのミクロな政治状況で左右されるパンデミック対策』だったのかどうか、再選後の小池知事の政策にかかっています。注視したいと思います。

 私見を言わせていただければ、この感染再拡大への対策としては、感染者を多く出している業種への集中自粛要請、つまりホストクラブ、キャバクラ、その他のナイトクラブやアルコールメインの居酒屋など、短期集中型の強制休業要請をするべきだと思いますね。

 これらだけの休業だけで経済が停滞することなどありません。いくら都民に夜の街に出歩かないようにと、小池知事が「優しく」問いかけても、「楽しみたいのさ、いいだろうよ」「家にいても暇だから、行きたいだけさ」「どうせ罰則もないのだろう、自由に飲み歩くよ」と言ってハシにもかけない「バカ者」は必ずいます。「店」を閉めなければ効果はありません、とはっきり言いたいと思います。

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2020年7月 6日 (月)

大統領揶揄の壁新聞配布に有罪判決 異論許さぬ文在寅政権の非民主体質

0001p1-2  「国のトップを皮肉った壁新聞を配布した青年に有罪判決を下した」。「クマのプーさん」を自分に似ていると揶揄されたとして、ネットから消し去った習近平の国、中国の話ではありません。これが一応民主国家の仲間とされている韓国の事なのです。

 産経新聞のコラム「久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ」から、以下の記事を引用掲載します。タイトルは『大統領揶揄の壁新聞配布に有罪判決 異論許さぬ文在寅政権の非民主体質』(7/04)です。

 韓国で6月、文在寅(ムン・ジェイン)大統領を揶揄する壁新聞を大学構内に貼った若者に有罪判決が言い渡されるという前代未聞の“事件”が起き、世論や法曹界を驚かせている。学生運動出身者が多く、民主化政権を標榜しているはずの文政権が、大学での「表現の自由」にまで手を伸ばした格好だ。北朝鮮に向け非難ビラを散布した脱北者団体への圧力も強まっている。韓国は民主主義国ではなかったのか-。

文大統領を“褒め殺し”

 判決を受けたのは25歳の青年で、保守派の学生グループ「新全国大学生代表者協議会」(新全大協)が2018年末から始めた文政権を風刺する壁新聞運動に参加していた。

 壁新聞は、主に“褒め殺し”で対象を揶揄しており、直接の非難表現は避けてきた。たとえば「王シリーズ」と呼ばれるものでは、文大統領を「雇用王」「経済王」「外交王」などと呼び、「最低賃金の引き上げで小商工人が滅びアルバイトは永遠に休みになった」などと皮肉った。言い回しや書体(フォント)を北朝鮮風にするなどの風刺が効いていて、ファンも多い。

 新全大協は大学だけでなく役所や裁判所など450カ所に壁新聞を貼る活動を展開し、ネットでも人気を博すようになったのだが、これをみた文政権が動き出した。警察当局が捜査に乗り出したのだ。

 青年は昨年11月、文大統領を中国の習近平国家主席の「忠犬」と揶揄する壁新聞の配布に関わった。習主席が架空の書簡の中で、『これから私の忠犬、ムン・ジェアン(ジェアンは〈災害〉の意味で文氏の名前をもじっている)が日米韓同盟を破棄し、米軍を撤退させ、完璧な中国の植民地になるよう準備を整えるはずだ』と述べた-というパロディーだった。

 青年は、中部・天安市にある壇国大学のキャンパスに8枚の壁新聞を貼った。これを受けて、地元警察から壁新聞の通報を要請されていた大学側の報告で捜査が開始され、監視カメラに映っていた車のナンバーから特定されて事件化。容疑は建造物侵入だった。

大学は処罰望まず

 警察は「大学の通報で出動した」と説明したが、裁判で大学側は「依頼があったので報告した。壁新聞で被害を受けたことはなく、男(青年)の処罰は望まない。表現の自由が保障されている国で、(壁新聞が)裁判まで行うほどの問題なのかわからない」と証言した。壇国大はキャンパスの出入りに制限は付けておらず、大学側は「無断侵入の事実はない」とした。

 しかし、青年には6月23日、大田地裁天安支部で、罰金50万ウォン(約4万5000円、求刑100万ウォン)の有罪判決が言い渡された。青年の弁護人は「現政権の実力者は学生運動をやり壁新聞を貼ったのではなかったのか」と憤った。

 韓国の壁新聞は1970~80年代の民主化運動で定着した。文政権には民主化世代の学生運動出身者で逮捕歴もある人物が少なからずいる。自分たちは当時、壁新聞を貼り「表現の自由」を叫んでいたが、いまは「われわれを批判することは許さない」としているのが今回の判決だ-というわけだ。

典型的な「ナロナムブル」

 文政権の誕生後に生まれた流行語に、「ナロナムブル(自分がやったらロマンスだけど、他人がやったら不倫)」がある。ナは〈自分〉、ロは〈ロマンス〉、ナムは〈他人〉、ブルは〈不倫〉を意味する。

 自分のことは棚に上げて他人の不品行をあげつらう自分勝手な態度を指す言葉で、過去の保守政権下で起きた高官の汚職などを非難してきたのに、自分たちに同様の不祥事が発覚しても反省の色を見せない文政権や与党関係者を揶揄する文脈でよく使われている。文政権による今回の壁新聞への過敏な反応は、典型的なナロナムブルといえる。

 実は、青年が加わっていた学生グループ「新全国大学代表者協議会」の名称も、痛烈な皮肉になっている。

 「新」を抜いたもともとの「全国大学生代表者協議会」(全大協)は、韓国の民主化時代を代表する活動家集団。文政権発足時の大統領秘書室長だった任鍾●(=析の下に日)(イム・ジョンソク)氏は全大協の元委員長で、北朝鮮の公式イデオロギーを奉じる主体(チュチェ)思想派の大物として知られた。女子大生を北朝鮮に送り、国家保安法違反の罪で収監された過去がある。

 「新全大協」は、大統領府(青瓦台)をはじめとする政権幹部に「全大協」出身者が多いことを踏まえて、左派の欺瞞をパロディー化しているのだ。政権側は腹に据えかねていたに違いない。

「誰よりも民主主義を弾圧」

 6月28日、新全大協は反撃に出た。青年への有罪判決を批判する壁新聞を出したのだ。今回は褒め殺しやパロディーではなく、正面からの全面批判である。

 「激しいのどの渇きだ、民主主義よ、万歳」と題して「民主を唱える者たちが政権を取って誰よりも民主主義を弾圧している」「人権を唱える者たちが政権を取ると誰よりも表現の自由を圧迫している」「独裁打倒を唱える者たちが、三権のすべてを掌握して独裁権力を行使している」

 そのうえで、「いまや、われわれの生命・財産を守る方法は市民たちが直接、抵抗することだけです。私たち青年や大学生たちが火付け役になります」と決意表明した。

 韓国ではこのところ、北朝鮮が挑発行動を起こす名目に利用した対北宣伝ビラの散布を行った脱北者団体への当局による家宅捜索が行われたほか、同団体の法人認可取り消しの手続きも進んでいる。同団体は「表現の自由を奪われた」として国連人権理事会への提訴の方針を明らかにしている。

 国内外に向けて「親北反日独裁化」を突き進む文政権。誰がどう見ても、北朝鮮への接近と中国への同胞化を目指している姿勢が丸見えです。ただ北朝鮮には袖にされ、中国には無視されているのは周知の通りです。何故なら未だに韓国は、文政権がどう思おうと米韓同盟(米韓相互防衛条約)の一方の国なのです。

 従って文政権の立ち位置は、完全に矛盾に満ちていると言っていいでしょう。個人の想いと国際関係の中の韓国の立場は全く別物です。日韓基本条約を蔑(ないがし)ろにし、日韓併合を不法と位置づけても、国際条約は消し去ることはできません。消し去るには両国の同意が必要です。

 同時に米韓同盟も消せません。もちろんアメリカが同意すれば可能ですが、しかし同意の裏にはアメリカによる大変なしっぺ返しが来るはずです。文大統領にはそこまでの腹はないでしょうし、野党になり下がっているとはいえ、保守派が黙っていません。もし米韓同盟破棄などと言いだせば、内戦状態になるでしょう。国民の多くも北朝鮮に同胞愛を感じていても、共産主義化は望まないと思います。

 つまり文政権のできるのは唯一「蝙蝠(こうもり)」になることです。国際関係では民主国側、しかし彼の思いは北朝鮮であり韓国内での独裁政権保持でしょう。それが司法の取り込み、検察の抱き込み、親日派の清算、保守派の弾圧という流れを作っているように思えます。

 しかし所詮「蝙蝠」です。国内はいいとしても海外からの信頼はどんどん薄れていくことでしょう。日本はすでに一部親韓派を除いて7割以上は嫌韓(1月20日付日本経済新聞調査)です。米国の信頼度も低いでしょう。北朝鮮、中国も上記の通りです。大統領退任後の院政も狙っているのかもしれませんが、せいぜい逮捕されないように願うような状況になるのが最もありうる姿だと思います。

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2020年7月 5日 (日)

魔の手は尖閣から沖縄へ、中国が仕掛けた「共同声明」の罠

Koutsu00_2 熊本県を襲った豪雨は日本三大急流の一つ球磨川に流れ込み、未曾有の災害を引き起こしています。今この災害が地上波テレビ、新聞ともトップニュースを飾っています。しかし目の前の災害とは別に、静かにしかし着実に進行している脅威があります。それが今回のこのブログが取り上げたテーマとなります。

 尖閣諸島周辺の中国公船による威嚇航行が80日連続で、12年9月の国有化以降最長となったと、今月2日産経新聞が報じました。中国の狙いは尖閣の領有化ですが、周辺海域の海底資源の狙いと共に、沖縄への橋頭堡を築く狙いもあるものと思われます。

 それに関連して、日本沖縄政策研究フォーラム理事長でジャーナリストの仲村覚氏が、iRONNAに投稿したコラム『魔の手は尖閣から沖縄へ、中国が仕掛けた「共同声明」の罠』(7/03)を以下に引用掲載します。

 尖閣諸島領海内で起きた中国公船による与那国町漁協所属の漁船の追尾事件は、中国の尖閣諸島への野心を露にし、多くの日本国民が危機を再認識することとなった。

 事件が起きた5月8日の3日後、中国外交部の定例記者会見が行われたが、趙立堅(ちょう・りつけん)副報道局長は「中国の領海で違法操業」している日本漁船を海警局の船が「法に基づいて追尾・監視」したと主張し、早速中国側の行動を正当化した。さらに中国メディアの報道によると、趙氏が「われわれは日本側に四つの原則的共通認識の精神を遵守し、釣魚島問題において新たなもめ事が起こることを避け、実際の行動で東中国海情勢の安定を守るよう要求する」と中国の立場を強調したという。

 趙氏は日本を強く批判する根拠として「四つの原則的共通認識の精神」を持ち出している。この「四つの原則的共通認識」とは1972年以来、日中間で合意した四つの政治文書を指す。つまり、72年の日中共同声明、78年の日中平和友好条約、98年の日中共同宣言、2008年の日中共同声明のことである。

 「双方は、日中間の四つの基本文書の諸原則と精神を遵守し、日中の戦略的互恵関係を引き続き発展させていくことを確認した」。日本外務省のホームページにも、このように14年11月の日中関係改善に関する合意文書が記されている。

 つまり、趙氏は、これらの共通認識に従って「日本は尖閣諸島の主権を放棄せよ」と主張したわけだ。となると、この事実は、国交樹立までさかのぼって、日中間に大きなボタンの掛け違いが存在するということになる。

 12年8月14日の中国共産党機関紙、人民日報のウェブサイト「人民網」に掲載された「釣魚島(尖閣諸島の中国側名称)が日本のものではない四つの理由」という論文は、中国の尖閣領有主張のロジックを理解しやすい。その四つの理由とは次の通りだ。

・サンフランシスコ講和条約は不法条約である。

・釣魚列島は琉球列島ではなく中国に属している。

・琉球諸島は日本に属さない。琉球はかつて中国の藩属国だった。

・ポツダム宣言第8項には「『カイロ』宣言ノ条項ハ履行セラルベク又日本国ノ主権ハ本州、北海道、九州、四国及吾等ノ決定スル諸小島ニ局限セラルベシ」と定めている。

 実は、先の四つの基本文書とこの言い分には、一つだけ接点がある。1945年に米英中から無条件降伏を求められ、受諾したポツダム宣言だ。72年の日中共同声明の第3項には、「日本国政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第8項に基づく立場を堅持する」と書かれている。

 そして、そのポツダム宣言第8項には先述の一節がある。さらにこの論文では、「戦後の日本の版図に琉球諸島は全く含まれておらず、釣魚列島に至っては論外であることがここにはっきりと示されている。これが戦後の取り決めなのだ。日本はこれに服さなければならない」とまで言い放っているのである。

 日中共同声明の締結時、日本側は、中国が提示した「復交三原則」の「日華平和条約は不法・無効であり破棄されるべきである」という文言を許すわけにはいかなかった。そこで腹案として、「ポツダム宣言第8項に基づく立場を堅持する」という文言の追加を提案し、両国が合意したと栗山尚一(たかかず)元駐米大使が証言している。

 ただそれは、あくまで台湾の中国返還を婉曲(えんきょく)に認めるためであり、尖閣も沖縄も関係なかった。しかし、中国は今になって、カイロ宣言に明記された「台湾及び澎湖島のような日本国が清国人から盗取したすべての地域」の定義を尖閣も含まれていると拡大解釈して、「四つの基本文書の精神を遵守せよ」と日本を批判し始めたということが分かる。しかも、その定義についても、いずれ沖縄も含まれると言い立ててくることは確実だ。

 中国による尖閣の領海侵入侵犯が、日本から見れば、日中友好の精神に反していると感じるのは当然だ。ところが、中国側は尖閣侵入こそ、日中共同声明で日本と約束したと認識しているのである。

 もう一つ、中国と付き合う上で大きな懸念事項がある。国務院報道弁公室が2012年9月25日に発表した「釣魚島は中国固有の領土」と題する白書に明らかにされている。

 1951年8月15日、サンフランシスコ講和会議の開催前に、中国政府が「対日講和条約の準備、起草および調印に中華人民共和国の参加がなければ、その内容と結果のいかんにかかわらず、中央人民政府はこれをすべて不法であり、それゆえ無効であるとみなす」という声明を発表した。そして1カ月後の9月18日にも再び声明を出し、サンフランシスコ講和条約が不法かつ無効であり、断じて承認できないと強調した。

 そして、71年に日米国会が採択した沖縄返還協定に対し、中国外交部は「釣魚島などの島嶼(とうしょ)は昔から中国領土の不可分の一部である」との厳正な声明を発表した。

 つまり、サンフランシスコ講和条約と沖縄返還協定は認めないばかりか、カイロ、ポツダム両宣言を根拠として、中国に都合のよいように戦後秩序をひっくり返そうとしている。中国の尖閣領有主張が、単なる尖閣の領土、領海の問題ではなく、沖縄の主権を含めた、東アジアの国際秩序を脅かすことは明らかだ。

 結局、中国の言う「日中友好」とはこういうことなのだろう。まずは日本を油断させ、世論戦や政治工作で日本を骨抜きにする。

 そうしておいて、尖閣諸島で衝突が起きた瞬間に、日本国内と日米関係に隙ができたチャンスを見て、何らかの制裁カードとともに「四つの政治文書の精神を守れ」と日本に迫る。さらには、尖閣諸島だけでなく、「そもそも琉球の主権は日本には無い、放棄せよ」などと言い始めるのである。

 そうなる前に、日本政府は、日中共同声明に対する中国側の解釈の豹変ぶりに注目して、中国側にその真意をただす必要がある。そのために、すぐにできることが二つある。

 まず、四つの政治文書について「日中共通認識確認会議」の開催を提案することだ。そして、双方の言い分を公にし、米国をはじめ多くの国を味方につけた上で、中国側の言い分が国際社会では通用しないことを知らしめるのである。

 さらに、日本政府は、中国の仕掛ける罠を明確に把握した上で、外交防衛戦略を練り直して反撃する必要がある。2013年、内閣官房に設置された領土・主権対策企画調整室による情報発信は、沖縄の歴史戦に関して不十分だ。

 国連のクマラスワミ報告や委員会の勧告に翻弄(ほんろう)されている慰安婦問題のことを思い出してほしい。沖縄の人々を先住民族として公式に認めるべきだという国連人種差別撤廃委や自由権規約委の勧告が独り歩きして取り返しがつかなくなる前に、力強く情報発信しなければならない。尖閣と同等かそれ以上に沖縄の歴史戦に力を入れなければ、優位は築けない。

 中長期な課題にも目を向ける必要がある。日本にはスパイ防止法がないため、中国に対する毅然とした外交防衛体制を整えようと思っても潰されてしまう。そこで提案したいのが、全省庁で、あらゆる領域に対する「国防計画」の策定だ。

 政府が策定する防衛計画の大綱と中期防衛力整備計画はあくまで安全保障政策の指針や計画であって、経済や世論戦、歴史戦の分野にまで広げることは不可能だ。そこで、自衛隊以外の省庁も参加することで、横断的に計画策定を進めなければならない。

 具体的な例でいえば、経済産業省は経済領域での他国(中国)の侵略を想定した計画となる。重要技術の流出や中国製ハイテク機器の導入によりスパイ活動のインフラを構築されるリスクなどを回避する政策立案が必要だ。

 また、文部科学省は教育、歴史などに対する侵略行為を想定する。地方自治体でも、その特色に応じて経済や歴史戦における侵略を想定し、特に北海道や沖縄などが急務だろう。

 精神的に自立し、国家百年の計を考えることができるリーダーを日本で輩出するためには、国民全員が国防を考えるスキームをつくることが重要である。まずは、公務員が自分の管轄領域で「国防」を担うところから始めることだ。

 すぐに着手することは困難かもしれない。それでも、戦わずして中国の「属国」にならないために、現政権にはぜひとも実現に向けて動いてほしいと願わざるをえない。

 仲村覚氏のこのコラムの内容に深く同意をするとともに、「公務員が自分の管轄領域で「国防」を担うところから始めることだ」という提言は重要な意味を持つと思います。もちろんその前に政治家が、日中間の様々な課題に正確な認識を持ち、日本側の主張の整理をしておくことは言うまでもないでしょう。

 とかく「安全保障」や「国際関係」に関して、極めて無知で鈍感と言ってもいい、多くの日本国民を目覚めさせるには、官僚自らが「国益」優先の観点で十分研究学習することが重要でしょう。

 むろん親中派の人たちは必ずいますから、彼らにはなぜ中国と親しくしようとしているのか、その本質を問いただすことが必要です。その中には尤もだという意見もあるでしょうから、それはそれで貴重な意見となります。

 いずれにしても、この「安全保障」や「国際関係」に関しての本質的な議論が、日本においては政治家、官僚、知識人から一般国民に至るまで、少ないように思います(観念論や感情論は結構多いのですが)。憲法前文に謳うような「お花畑」志向の殻を破ることが、今こそ必要だと思います。

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2020年7月 4日 (土)

コロナの感染再拡大、早急に「感染源」にメスを入れるべき

1_20200705102401  昨日から続く熊本、鹿児島両県での集中豪雨は、熊本県の球磨川を氾濫させ、2階まで浸水する家屋まで出す、大洪水を引き起こしています。今朝はこのニュースに隠れてしまった感じも強い、首都圏を中心とした新型コロナウイルスの感染再拡大を、zakzakの記事から以下に引用します。タイトルは『東京で2日連続100人超感染…夜の街に“戒厳令”発令を 村中璃子氏「強制休業など具体策を」 児玉栄一氏「増加が止められないレベルに」』(7/03)です。

 東京都で2日連続で100人を超える新型コロナウイルス感染が報告された。やはり若年層と「夜の街」関連が多く、新宿・歌舞伎町に加えて池袋でもクラスター(感染者集団)が発生、埼玉県など周辺自治体の懸念も強まっている。現状では重症者は比較的少ないが、高齢者にも感染が広がれば死者が激増する恐れもあるとして、専門家は「夜の街の強制休業」など一刻も早い封じ込めを主張する。

 小池百合子知事は2日、臨時の記者会見を開き、「都内は『感染拡大要警戒』の段階にある」と呼び掛けた。都内で3桁に上るのは緊急事態宣言発令中の5月2日以来で、今月1日の67人を大幅に上回り、悪化傾向が鮮明になった。

 ネット上では、政府の専門家会議で人との接触の8割減を提唱し、「8割おじさん」と呼ばれた北海道大学教授の西浦博氏の予測が的中したと話題になった。西浦氏の研究チームは6月上旬、都内で流行前のような生活を続けた場合、7月中に感染者数が1日100人以上になるとシミュレーションしていた。

 「4~5月の流行期の100人前後の数字と同列に論じるべきではない」と語るのは、独ベルンハルトノホト熱帯医学研究所に勤務する医師の村中璃子氏。

 「流行期は医師が必要と判断した人にPCR検査を実施していたが、現在は医療態勢に余裕があるなかでクラスターが発生しそうな夜の街を対象に集団検査を行っている。数字が増えたといっても、都全体の感染状況を反映したとはいえない」と指摘する。

 たしかに2日の新規感染者107人に重症者はいなかった。ただ、安心は禁物だ。

 村中氏は「『夜の街』にはウイルスが存在しており、そこから広まる可能性は確かだ」と話す。

 107人のうち、「夜の街」関連は29人で約3割に及んでいる。新宿地区では16人、池袋地区でも2人が確認された。

 このところ感染増が目立つのが池袋だ。67人の感染が確認された1日も夜の繁華街に関連する27人中、池袋での感染者が11人で、接客を伴う飲食店の従業員8人と客3人だった。同店舗では都外在住者も含めて感染が報告されていた。

 池袋駅は4社8路線が乗り入れるターミナル駅で、埼玉県から東京への玄関口になっている。

 埼玉県でも6月15~28日の感染者88人のうち、45人が都内で感染した可能性が高いとされる。大野元裕知事は2日の会見で、「大変強い危機感がある」と述べ、都内の繁華街への外出自粛を改めて県民に呼び掛けた。

 小池氏は、都民に「夜の繁華街へ出掛けるのは控えていただきたい」と求めたが、休業要請などの措置には否定的な姿勢を示し「感染予防策と経済社会活動の両立を進めていく」と述べた。これで封じ込めは可能なのか。

 現状ではホストを含む20~30代の若年層感染者が多いが、前出の村中氏は「いずれは高齢の客や同居家族の高齢者、介護施設や病院など重症化しやすい人のコミュニティーに感染が到達する。感染者の数字を強調するだけでなく、夜の街を強制的に休業させて発生元を止める、介護施設や病院の防護体制を今のうちに強化するなど、具体的な政策に反映させるべきではないか」と提言した。

 東北大学災害科学国際研究所の児玉栄一教授(災害感染症学)は、「さらなる増加が止められないレベルに来ており、『夜の街』関連の営業停止や都道府県をまたぐ移動の自粛、再度の緊急事態宣言を出せるような態勢をとるべきだ」と話す。

 現在、都知事選の選挙期間中で、5日には投開票を迎えるが、「仮に投開票日翌日の6日に最善の策を講じたとしても、潜伏期を考えると7月第2週まで増え続けてもおかしくない。感染者1人に10人の濃厚接触者がいれば、1000人に感染する可能性がある計算になるので、手を打たなければ増え続けるだろう」と児玉氏。そしてこう続けた。

 「感染者数からみると、すでに高齢者コミュニティーにも入り込んでいる可能性もある。その場合、死者数も増えることがありうる。感染者数が3ケタになったことを一つの指標にすべきで、病床数などの状況を見ながらの対応では手遅れになる」

 もう10日以上前から、所謂「夜の街」関連の感染者数が多くなってきたのに対し、小池知事を始め行政は警告を続けていました。しかもホストクラブや、キャバクラ、メイド喫茶というような、明らかに感染しやすい環境の業種での感染です。自主的に集団検診での数字の上乗せもあったと思いますが、横浜や埼玉での感染も同様ですから、ピンポイントで自粛要請できたはずでしょう。

 しかし緊急事態宣言の解除後、再度自粛要請に躊躇している間に、ここまで拡大してしまいました。これからも「夜の街」警戒通知だけでそのまま推移したら、児玉氏の言う通り、1000人レベルの感染者に至るのも絵空事ではない感じもします。

 100人の感染と言っても、東京の人口の10万人に1人です。どんなに警告しても、全く意に介しない「バカ者」はその程度は軽くいるはずです。またその警告が届いていない可能性もあります。であれば上記の業種やアルコールをふるまう業種は、感染防止対策の状況を監査し、不備な店は休業させなければ、この「バカ者」たちは必ず感染源となるでしょう。

 それができないのが日本です。もちろん平時にそんなことをすれば中国などと同じになりますが、所謂「緊急事態」でもなかなかできない、そういう憲法を持つ国です(本当は持たされたと言いたいのですが)。

 殺人やテロなどとは違い、感染してもごく周辺の人にしか迷惑が至らないこの手の問題は、どうしても軽く見る1%かそこらの「性悪」な人間が日本にもいることを、認識しなくてはなりません。そうでないからスパイ防止法でさえ立法できない国となっているのでしょう。

 つまり「性善説」に立脚した「憲法」、それはアメリカという「表」は「自由」を第一に考える国によって作られた憲法です。しかしそのアメリカも「裏」では「唯我独尊」の国であり、このコロナの感染に対し個人や法人レベルでの「自由」と「唯我独尊」で世界一の感染者数を出しているのでしょう(話が少し脱線しました)。

 いずれにしろ日本国憲法は「性善説」に立脚しているため、テロやスパイや凶悪犯罪、また他国からの様々な侵略行為(武力、拉致、経済、金融、領土浸食等)に極めて甘く、このコロナ感染防止に対する自粛要請などの、「私権制限」にも及び腰なのです。

 しかしそのことは「被害者」という立場に立って考えてみた場合、不都合な真実なのです。加害者に甘ければ被害者の被る被害は避けられません。「バカ者」の私権を一時制限する、もちろんそれ以外の人にも多少の不自由は課せられるかもしれませんが、その制限により、この感染症の拡大は食い止められ、他の人に被害を及ぼす危険性がなくなるのです。日本人はもう一度その所をよく考えてみる必要があると思います。

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2020年7月 3日 (金)

詭弁に満ちた日本の防衛力議論を封じ、世界が羨む日本の技術を磨け

8_20200702113801  6月15日、河野防衛大臣が発表したイージスアショアの導入断念は各方面に波紋を呼びました。それを受けて元陸上自衛隊西部方面総監用田和仁氏はJBpressに以下の論文を寄稿しています。タイトルは『イージス・アショアより世界が羨む日本の技術を磨け ミサイルをミサイルで撃ち落とす時代は既に終わっている』(6/22)です。10日ほど前に寄稿された記事ですが、今の日本の防衛体制への警鐘として、本質をついていると思われますので引用転載します。長い文章なので、お忙しい方は最後段の「結言」から読んでいただければと思います。

ミサイル防衛から電磁バリアへ

 6月15日の夕刻、防衛大臣は首相の決断として事実上、イージスアショアの導入を断念することを発表した。

 手続き上、政治家へは説明がなかったとして、歴代防衛大臣などからは非難の声が上がっている。

 しかし、イージスアショアの配備はそもそも、日本の3段構えと称するミサイル防衛の実態を議論することなく浮上した計画であった。

 実際には必要な弾数もなく、北朝鮮のような変化球にも対応できず、敵の飽和攻撃に無力な「張り子のトラ」であることを理解する力もなかった。

 今回の配備断念は、自己満足に陥っていた日本の現実を吐露しているに過ぎない。

 筆者は、現防衛大臣と信条は異にするが、今回の決断は、費用対効果を見極めて腹を決めたのならば英断であり吉であったと考える。

 しかし、中国・北朝鮮に対して白旗を揚げたり、財務省と結託して防衛費を新型コロナウイルス感染症対策のために削減しようとしているのならば、大凶である。

 今回の決断で本当に非難されるべきは、防衛の必要性よりも反日の外国勢力、日本防衛など関係ないという反対派の思惑で国が断念したという構図だ。

 今後の日本の防衛にとって悪しき前例となるだろう。特に、中国の超限戦が日本で活発になるだろう。

詭弁の日本の防衛力議論

 日本の防衛力構築の考え方は脅威の実態を論じることなく、実に詭弁に満ちている。

(1)問題の根源は、日本が米国と中国を両天秤にかけ、自ら向かうべき「敵」を曖昧にし、本当に中国の脅威に対抗するためにはどんな戦力を構築すればいいのかが誰にも分からなくなっていることだ。

 北朝鮮は前哨戦であり、本命は中国である。

 あたかも北朝鮮を脅威の本命と論ずるのは防衛費を無駄な投資として最小化したい財務省の思惑とも一致する。

(2)米国は、2010年から従来のミサイルによるミサイル防衛は、北朝鮮やイランなどのならず者国家などに対し防御するもので、中ロのように多数のミサイルで攻撃する国々には無力であると明言していた。

 2015年に日本安全保障戦略研究所(SSRI)のメンバーである筆者を含む陸海空の将官OBは、米国において国防省の外局的役割を果たしている戦略予算評価センター(CSBA)で日米の作戦・戦略を議論するため訪米した。

 CSBAは、対艦・対地・防空ミサイルを装備化した米陸軍・海兵隊の第1列島線への展開やINF条約からの離脱などを国防省へ提言し、次々と実現させている米国における屈指の有力研究所である。

 その時のCSBA側が論点の一つとして問題提起されたのがミサイル防衛であった。

「現在(2015年)の課題は、中国の弾道ミサイルや巡航ミサイルに対する抗堪力をいかに高めていくかである」

「中国は弾道ミサイルの多弾頭化を推進すると共に、攻撃を仕掛ける際には飽和攻撃(一度に多数のミサイルを発射し対応の暇を与えない)を行うだろう」

「これに対し従来のミサイル防衛の考え方では対応できない。このためレーザや電磁波、超電磁砲(レールガン)などの実用化・装備化を急ぐ必要がある」

 CSBA側が、対処するにはミサイル以外の手段しかなく、それが当時は実現が困難だろうと考えていたレーザや電磁波などであったことから、頭が真っ白になったことを鮮明に記憶している。

 それを踏まえ、筆者らは、日本に帰って繰り返し警告を発してきた。

 しかし、政治家は全く無反応だった。日本のミサイル防衛の舵切りを遅らせているのは、日本独自で考えるのをやめ、米国に防衛のすべてを依存してきたことである。

(3)幻想の3段階ミサイル防衛

①イージスアショアがミサイル迎撃の第1段、第2段がイージス艦、そして最後の第3段の迎撃が空自の「PAC3」と陸自の中距離「SAM」などの中距離ミサイルである。

 移動型としてサードミサイルも話題にのぼったが、費用対効果上イージスアショアの代替にはならず、燃料などに問題点が指摘されている。

 このうち、第3段階に中距離ミサイルを配備することは、後述する電磁バリアを構築しても最後の手段として必要だ。

 一方、第3段の迎撃を考えるにあたって、PAC3などが敵ミサイルを迎撃できても必ず彼我の破片と燃料が降りかかってくることを無視してはいけない。

 ブースターどころではない。しかし、政治家もマスコミも何も言わない。

②第1段のイージスアショアであるが、地上設備が2基で約4500億円と言われる。

 また、維持費や実験場の設備も日本が作るならば、2基以上の予算がさらに必要である。

 その弾は30億~40億円といわれ、もし中国の保有するミサイル2000発以上が日本に向けられると、敵の2倍の弾が必要で最大4000発以上、その価格はミサイルだけで6兆円を超えてしまう。

 これに北朝鮮対処を考えれば全体で7兆~8兆円は超えてしまう。今の年間防衛費の1.5倍である。

 それも中国・北朝鮮のミサイルがきれいな弾道を描いて飛んでくれればという前提であり、北朝鮮のミサイルのように不規則な弾道であったりすると当たらないし、飽和攻撃にも対処は困難だ。

 さらに、米国装備品を購入することが日米同盟を強固にする証だと考えている政治家が多いなか、それが日本防衛のための全体の防衛力を削ぐことにならないのか検討したのだろうか。

「中国」を主敵と考えるならそれに勝つため、自ずと予算は決まる。

 しかし、財政主導という暗黙の了解があるから、防衛省は必要額を要求することは無駄とあきらめてしまう。お金の節約が国民の命よりも大切だということだ。

 米国の公刊情報では、日本はイージス艦用迎撃ミサイルを30数発しか購入していないようだ。

 その他のミサイルなどの弾薬もショウウインドウに並べるだけの数しかない。これでは日本防衛の作戦・戦略を作っても意味がない。

 イージスアショアは地上設置型であるがゆえのメリットもあるが、海上・航空・地上からも容易に攻撃されるだろう。

 特に地上からのハイブリッド攻撃は厄介だ。

 一方で陸自の防護対象は拡大しているにもかかわらず、陸自は予算の削減、減額の矢面に立たされている。

 陸自にとってはこれで海空自や米軍と情報を共有し、米軍の巨大な指揮・情報・通信網と連結(ネットワーク化)できなかったことは実に痛いが、今後の第1列島線での日米共同作戦において連結することができるだろう。

 総じて、防衛大臣が費用対効果に問題があると指摘したのは正しい。

 能力にも疑問があり、米国の高額装備品の購入圧力で陸海空の実質的な防衛費は激減しているからだ。

 装備品の整備などができないどころか、災害派遣すらいけなくなるだろう。

Img_2bb1c5e779740f332e506cbd4a09596c7164 ③第2段のイージス艦によるミサイル防衛は本当に正しいのか。

〇限られた弾数の中、電子的な偽変、陽動に耐え、いろいろな軌道で飽和攻撃してくる敵ミサイルに対する迎撃の効果は極めて低いだろう。

〇根本的な問題は、中国や北朝鮮有事の場合、イージス艦などは敵潜水艦の脅威に晒されると共に、機雷などが撒かれ、対艦ミサイルが多数飛来する東シナ海、日本海で果たして行動ができるのかという点だ。

 既に中国艦艇、航空機の数は海空自をしのぎ、さらにその差は拡大しているのに、日本側が海空優勢を取れると考えるのはあまりにも楽観的過ぎるのではないか。

 米国は、海洋圧迫戦略(Maritime Pressure Strategy、MPS)で米陸海空・海兵隊が一体となって徹底的に中国の船を沈め、中国本土の軍事基地・施設などを攻撃する構想を進めており、陸空自はすでに本構想に適合しつつある。

 本構想のもと、米海軍が多数のミサイル艦艇を分散した態勢から中国艦艇を攻撃する(Distributed Maritime Operation、DMO)時には、海自イージス艦も領域防衛の一環として対弾道ミサイルを対艦ミサイルに積み替えて太平洋側から米海・空軍の攻撃に参加すべきかの選択を迫られるだろう。

 幸いなことに空自が導入する「F-18」用の長距離対艦ミサイルはイージス艦から発射できる。

 陸自にイージスアショアを導入させ、海自艦の負担を軽減するのは、海自の作戦が主で陸自がその肩代わりをするという考えではなく、その本質は、海自艦を潜水艦を含む米海空軍の対艦・対潜水艦攻撃に積極的に参画させたいということではないのか。

 すなわち、海自艦は、日米一体の中国艦隊撃滅作戦を重視すべきではないのか。

 そうならば、イージスアショアを固定型のレーダ施設と分離した対艦弾道ミサイルを搭載した安価な護衛艦、または無人艦を東シナ海、日本海に配置する案は有力である。

 その議論が政治の場でも必要であり、わが国の作戦構想を政府や海自から明確に発信しなければ日本の防衛は完結しない。

 時代遅れの空虚な海空優先論を捨て、陸海空自が一体となった統合作戦こそ本来の姿であろう。

 これらを勘案すると、日本のミサイル防衛体制のうち、第1・2段のミサイル防衛は十分に機能しないし、所望の効果を期待できないだろう。

日本独自のミサイル防衛の構築

 日本には参考となる防衛システム上の前例はない。

 イスラエルはアイアンドームという3段階の防衛網があるが、圧倒的に対処するミサイルなどの質量が違う。

 自ら知恵を絞って日本流のミサイル防衛体制を構築しなければ、誰も助けてはくれない。

 米軍も第1列島線へ「展開」はするが、駐屯はしない。すなわち、米軍にとって日本は米国を守る戦場である。

 第1・2段のイージスに代わるミサイル防衛の壁は、防衛計画の大綱にあるサイバー、宇宙、電磁波領域の非物理的打撃機能にほかならない。

 サイバーの壁、宇宙の壁、電磁波の壁(電磁バリア)である。そして日本にはこの選択しかない。腹をくくるべきだ。

 日米共同で考えるとサイバーと宇宙は米国主導で敵地まで攻撃することができる。

 一方、電磁波領域は日本が主導できる。

 現実に、中国などのミサイルやドローン、無人機などを使った飽和攻撃には、ミサイルなどの物理的打撃でもはや対処できないことを理解する必要がある。

 そのゲームチェンジャーとしての技術の核心は日本が握っている。そして、その技術を世界が狙っている。

 残念ながら知らないのは日本人だけだ。それは世界に類を見ない電源であり、兵器にも必須ならば、日本の電力革命による経済の繁栄にも欠かすことができないものである。

 米国などが2015年から5年を目途に完成させるとしていたゲームチェンジャーとしての兵器が、まだ完成しないのはこの特性を持つ電源がないからだ。

 これ以上、情報を開示することはできないが、外国に取られていなければ必ず2~3年のうちに目にするだろう。

 この電源を使えば、まず

①電波妨害兵器(EW、電波を妨害し電子機器の使用を狂わせる、それ以外にも潜在する強力な能力を保持)

②電磁砲兵器(HPMW、電磁波で電子機器を破壊する、全ての兵器が対象)

 さらに5年後以降に

③レーザ兵器(大気中でパワーが減衰するので実用化が遅れている)

④レールガン(弾丸を電磁波で高速で飛ばす、困難な実用化)などが次々と実用化できる。

 米陸軍はまだサイバーの段階で止まっているが、いずれ陸自と同じように上記兵器の車載化で損害を避けつつ戦える体制ができるだろう。

 そして、空自の宇宙作戦隊は、固定型のEWで陸自の車載型EW兵器と共に衛星やAWACSなどを妨害することができる。

 さらに中国・北朝鮮のミサイルを発射段階から捉え、妨害することができるだろう。

 これが第1段階であり、サイバー攻撃と一体化して防御的にも攻撃的にも運用することができる。

 そして早急に、ドローン、巡航ミサイル、弾道ミサイル、航空機、艦船などを電気的に破壊できるHPMW兵器の開発を推進しなければならない。

 HPMWはさらにミサイルに装着し、対艦攻撃や弾道弾の破壊に使うことが必須である。

 HPMWは光速で、ある程度の幅を持って飛ぶので敵の捕捉は極めて容易であろう。これが第2段階である。

 そして、レーザ兵器などへと繋いでいくことが期待される。

 EWそしてHPMWの装備化こそ日本の命運を握る事業であることから、惜しみなく予算を投入すべきであろう。

 第3段の壁は、最後に国民を守る手段として、従来のPAC3や中距離SAMなどの物理的破壊兵器が必要である。もちろんシェルターは必須である。

敵基地攻撃

 敵基地攻撃については、その方策には賛成できない。

①中国に対しての敵基地攻撃は、米軍ですら破るのが困難になったという中国の深い防空網を突破して、地下や移動型の発射体から打ち出されるミサイルをピンポイントで捕捉し攻撃することになり、日本の実力ではできない。

 北朝鮮でも同じで、米軍のように宇宙まで広がった情報・指揮・通信網そして大空軍力無くして実行は不可能である。

②敵基地を攻撃するなら日本は「低出力核爆弾」を装備化すべきである。

 これを潜水艦から発射して上空で破裂させ、EMP効果によって広域に電子機器を破壊すべきだ。

 これは人の殺傷を目的としない核兵器の使用であり、今後日本でも真剣に検討すべき課題である。

結言

 今回のイージスアショアの件は、日本をどう守るかの教義(ドクトリン)もなく、ただ米国の高額装備品を買い続けることに対する警鐘だと考えるべきだろう。

 さらに、既に海空戦力で中国に劣勢になっており、その差は広がるばかりで、「対称戦力」として海空優勢を追求するならば防衛予算は莫大な支出を必要とし、国家財政は破綻するだろう。

 ここは一度立ち止まって財政主導ではなく、国家安全保障会議(NSC)と統合幕僚監部が主導して根幹となる日本防衛作戦・戦略をはっきりと描くことが必須である。

 この際、

①ミサイル防衛のみの見直しではなく、日本防衛全体を明確にする。

②米国の作戦・戦略と完璧に整合させることが必要、この際、米国は海洋圧迫戦略(Maritime Pressure Strategy)で明確な対中作戦を描いているので整合は容易であろう。

③船には船を、飛行機には飛行機をという「対称戦力」の考えを捨て、「非対称戦力」での勝利を追求すべきだ。

 その中核は「サイバー・電磁波領域での勝利」と「艦艇・潜水艦を沈めよ(水中の作戦と長距離対艦ミサイルでの撃破)」「無人機・無人艦(水上、水中)」である。

④サイバー・電磁領域などの戦いでは専守防衛は通用しない。

 非核3原則の核を持ち込ませずなどの非現実的な防衛政策は直ちに廃止すべきだ。

 専門家による記述で難解な部分が多いのですが、この文章から読み解くと日本の防衛の脆弱性、戦略の乏しさ、その要因である政治家の無関心さが際立ってきます。その結果でしょうがマスコミや国民全体に蔓延する、国土防衛に対する無関心が、現状を作り上げていると言うことでしょう。

 日本最大の敵国として中国を上げていますが、私も異論はありません。そしてその中国に今や戦力としては完全に離されている。アメリカに防衛を頼っても、攻撃されれば日本がその直接の楯になることは間違いありません。ですからその攻撃に耐えられる防衛力は必然になります。

 もちろん直接の対決は双方とも望まないでしょうから、局地での小競り合いやサイバー戦になるでしょうが、それとてまずかなわないでしょう。中国は日夜戦力の増強、新兵器の開発に励んでいますが、日本は大学での軍事研究も容易にできない9条の壁があります。

 ですから、用田氏の言うようにサイバー・電磁波領域の研究に集中し、物理攻撃に備えるしかありません。中国もアメリカの後ろ盾のある日本に対し、本格的な戦闘は望まないでしょうから、その間にこの領域の研究を進めるとともに、核開発の研究も同時に進め、抑止力を高めておく必要があると思います。

 その前に必要なのは政治家が状況をよく認識し、共産国家の属国となるか、国家主権を守るかの選択を提示し、眠れる国民をマスコミとともに目覚めさせることでしょう。憲法の改正は言うまでもありませんが。

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2020年7月 2日 (木)

韓国に蔓延する「妄想」と「日本敵視」の理由

74a98692238904766aede7d1fc4135c9  アメリカの元大統領補佐官ボルトン氏の回顧録、米朝会談の裏側をこのブログでも紹介しましたが、韓国ではその内容さえ日本批判に利用しているようです。FNNプライムオンラインが伝える『安倍首相が朝鮮戦争を望んでいる?韓国に蔓延する「妄想」と「日本敵視」の理由』(FNNソウル支局長 渡邊康弘氏6/30)が、その点を取り上げています。朝鮮戦争への日本のかかわりに関する記述もありますので、以下に引用転載します。

1950年6月25日、北朝鮮の朝鮮人民軍は突如38度線を越えて南下を開始し、朝鮮戦争が始まった。アメリカを中心とした国連軍が参戦すると、人民義勇軍という名の中国軍も参戦し、朝鮮半島は東西冷戦の代理戦争の場となった。およそ3年間に及ぶ戦闘で半島全土は荒廃し、300万人以上が死亡したとされる。

開戦からちょうど70年が経過した2020年6月25日、北朝鮮による南北連絡事務所爆破の衝撃が冷めやらぬ中で、韓国の文在寅大統領は記念式典で演説した。文大統領は「世界史で最も悲しい戦争を終わらせるための努力に、北朝鮮も大胆に乗り出してくれることを願います」などと北朝鮮側に南北融和のための努力を呼びかけたが、北朝鮮の強硬姿勢には直接言及せず、「平和を通じて南北共存の道を探し出す」と述べるに留めた。

これらの演説内容は日本でも報じられたが、実は日本のメディアではほとんど取り上げられていない「異質な」一節が含まれていた。

「戦争特需を受けた国々」

文大統領は朝鮮戦争で産業施設の80%が破壊されたこと、戦後も南北の対立で国力を消耗してきたことを紹介した後、「私たち民族が戦争の痛みを経験する間、かえって戦争特需を享受した国々もありました」と述べた。南北の話が突然「戦争特需を受けた国々」の話になった。やや唐突な印象を受ける。そして「国々」という複数形を用いているが、戦争特需を受けた国というのは、日本を指しているのは明白だろう。

なぜこのような文言が入ったのか、真意は分からないが、最近の与党有力者や韓国メディアの報道を丁寧に見ていくと、透けて見える事がある。きっかけはアメリカのボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)の「暴露本」と北朝鮮の強硬姿勢だ。

ボルトン氏の著書では、2度にわたる米朝首脳会談の交渉過程が記されている。ボルトン氏は米朝交渉自体が「韓国の創造物」とした上で、韓国主導の米朝非核化交渉をスペインの情熱的なダンスや歌である「ファンダンゴ」に例えたナンセンスだとし、「北朝鮮やアメリカに関する真剣な戦略よりも、南北統一に重きが置かれていた」と断じて文政権の南北融和路線を否定している。結果的に現在、米朝交渉は膠着状態で北朝鮮の非核化は全く進んでいない。

また奇しくも本の出版と同じタイミングで北朝鮮は金与正(キム・ヨジョン)第一副部長が談話で文大統領をこれ見よがしに非難した上、南北連絡事務所を爆破するなど衝撃的な強硬措置に踏み切った。

こうした流れを見た韓国国民はどう感じるだろう。南北融和を最重要課題としていた文政権の対北朝鮮政策は失敗に終わったと感じる人が多いのではないか。それでは政権の求心力が落ちてしまう。政権批判が高まりかねない局面を迎えたわけだが、韓国には批判をかわす絶好の弾よけがある。日本だ。

韓国メディアによると、文大統領を支える与党・共に民主党のキム・テニョン院内代表はボルトン氏の本について「政治的目的を持った意図的な歪曲」と批判した。その上で、著書の中で安倍首相や谷内正太郎前国家安全保障局長が、北朝鮮の非核化に向けて繰り返し慎重な対応をトランプ政権に求めた事などを受けて「ネオコンのボルトンの悪巧みと日本の妨害で、分断70年を中断して朝鮮半島統一の歴史的転換となる千載一遇の機会が消えたという嘆かわしい真実が残念だ」と発言した。

「歪曲」と言いながら、なぜ日本政府の動きを伝える部分を「真実」と判断したのか根拠は定かでは無いが、文政権の南北融和が実現する機会が失われたのは、日本のせいだとしている。日本にとって北朝鮮の核・ミサイル問題は日本人の生命・安全に直結する問題だ。北朝鮮が核兵器を保有したまま南北融和が進み、事実上の核保有国として存在し続けるのは日本にとって悪夢だ。従って日本が、非核化に向けてアメリカに強く働きかけるのは当然のことだ。

一方、韓国側からすれば自国の政策を顧みるよりも、日本批判を際立たせたい理由があるのだろう。

メディアも同様だ。韓国の大手ニュース専門チャンネルYTNのキャスター、ビョン・サンウク氏は朝鮮戦争開戦70年記念日の前日、こう視聴者に呼びかけた。

「朝鮮戦争での最大の受益者は他でもない日本でした」

「安倍(首相)は自身の続投のため、日本の北東アジア地域の覇権のために朝鮮半島の終戦宣言を妨げていると、ジョン・ボルトンの回顧録に出ています。」

「安倍(首相)と日本は、もしかしたら今でも朝鮮半島での『天佑神助(注)』戦争が再び炸裂するのを、待ち焦がれているかも知れません。」

もし再び朝鮮戦争が起きれば、在日米軍基地だけでなく日本の国土に北朝鮮のミサイルが飛んでくる可能性は高い。北朝鮮の核ミサイル開発の進展を踏まえれば、弾頭も通常弾頭ではないかもしれない。「日本や安倍首相は朝鮮戦争勃発を待ち焦がれている」という見立ては、常識的に考えて「妄想」だ。ただ、ボルトン暴露本での日本批判と、朝鮮戦争70年が韓国では「日本は受益国」という視点で見事に繋がっている。こうした韓国の与党やメディアの言説が、もしくは同じ文脈の意図が、文大統領の演説に唐突に「受益国」が登場した背景にあるのかもしれない。

朝鮮戦争で日本を批判するのはもう止めるべき

朝鮮戦争で日本が特需を迎え、戦後復興のきっかけになったのは周知の事実だ。しかし韓国側が言うように、日本は朝鮮戦争で利益を得るだけだったのか?事実は違う。

防衛省の防衛研究所の資料によると、釜山近くまで攻め込まれていた国連軍が反転攻勢するきっかけとなった仁川上陸作戦の作戦計画立案のために、旧日本軍人が協力したという。朝鮮戦争が起きる5年前まで朝鮮半島は日本の一部だったため、当時の日本人は朝鮮半島の地理や海洋の状況について非常に詳しかったのだ。また切り立った崖を登っての仁川上陸を可能にしたアルミ梯子など軍需物資の製造にも全面的に協力していた。

数千人ともされる日本人が米軍の輸送、橋頭堡の建設などに従事し、機雷除去のための掃海部隊も命がけで戦地に派遣された。日本を統治する占領軍の調達業務を担っていた調達庁がまとめた「占領軍調達史」には、56人の日本人が朝鮮戦争に関連して死亡したという記録もあるという。兵站としての日本が協力しなければ、国連軍は北朝鮮と中国の軍を押し返す事は出来なかっただろう。そして朝鮮国連軍の後方司令部は、現在も横田基地内に存続している。

そういう意味で、文大統領が演説で、特にフォローするわけでも無く、文脈上若干の皮肉も感じる中で「かえって戦争特需を享受した国々もありました」と発言したのは、非常に残念だ。日本の貢献を称えて欲しいとは全く思わないが、日本批判の道具として朝鮮戦争を使うのは控えた方が良いのでは無いか。56人の日本人が死亡した事を軽視する振る舞いは、日本人の韓国観を一層悪化させることになるだろう。

(注)韓国では、朝鮮戦争勃発の報を聞いた吉田茂首相(当時)が、「天佑神助(思いがけない偶然で助けられるという意味)」と喜んだと、日本を批判する文脈で報じられている。

 国内をまとめるため、というより自身の政権を維持するため、日本を悪者にし続ける韓国政権。左右問わず歴代政権が用いたこの「反日」という打ち出の小槌を、文政権はひときわ大きく振り回しています(小判などは出てきませんが)。

 ボルトン回顧録で南北融和優先を暴露され、立場を失ったその印象を国民に見せたくないため、必死に朝鮮戦争まで持ち出して、日本政府を叩こうとする姿勢は、自分を非難された子供が、必死に友達を悪く言って言い逃れをしているように映ります。尤も日本は韓国にとってもはや友人ではありませんが。

 もはや韓国は国の体をなしていません。日本も大人の対応を続けるのもいいですが、相手を見て対応を変えた方がいいでしょう。一度「ガツン」と叩くのもありかと思いますね。金融制裁でも経済制裁でも本気になって。

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2020年7月 1日 (水)

中国、香港国家安全法の施行 米英の制裁に加われるか日本

20200630t231953z_1_lynxmpeg5t2bf_rtroptp  中国共産党の全人代が昨日可決した「香港国家安全維持法案」に関し、産経新聞の社説(主張)で、次のようにコメントしています。タイトルは『国家安全法の施行 対中制裁で香港市民守れ』(7/01)です。

 中国の全国人民代表大会常務委員会が6月30日、香港における民主化運動などを反政府活動とみなして取り締まる「香港国家安全維持法案」を全会一致で可決した。同法は即日施行された。

 香港に保障されたはずの「一国二制度」を形骸化させ、香港の人々から言論や集会、報道の自由を奪うものであり、到底容認できない。中国の習近平政権は最大限の非難に値する。

 これに先立ち、6月20日には、中央軍事委員会傘下の中国本土の治安部隊である武装警察部隊(武警)の香港派遣を容易にする法改正も行われた。

 自由と民主を知っている香港市民は、共産党独裁政権が支配する本土と同様の治安立法に脅(おび)えて暮らすことになる。場合によっては、流血の弾圧となった1989年の天安門事件が再現され得る、という点も極めて深刻だ。

 「国家安全維持公署」という中国治安当局の出先機関が置かれる。国家安全法違反容疑で民主活動家は拘束され、人権状況が劣悪な本土へ連れ去られかねない。

 香港市民だけの問題ではない。香港にいる外国人にもこの抑圧法の網がかかってくる点を忘れてはならない。

 香港は97年7月1日に英国から中国へ返還された。中国は84年に英国と結んだ国際条約である中英共同宣言で、返還から50年間は香港の高度な自治、すなわち一国二制度を変えないと約束した。

 返還23年にして条約を破り、国際約束を反故(ほご)にすることは許されない。中国は国際社会の声に耳を傾けず、内政問題だと言い張るが説得力は全くない。

 中国政府の強い影響下にある香港政府は、民主派団体が返還記念日の1日に計画していたデモの開催を禁止した。

 国際社会は、国家安全法に抗議の声をあげてきた香港市民と連帯しなければならない。国家安全法撤回を迫る必要がある。少なくともその運用を凍結させたい。

 菅義偉官房長官は会見で「国際社会の一国二制度の原則に対する信頼を損ねるものだ」と国家安全法制定を批判した。河野太郎防衛相は「習国家主席の国賓来日に重大な影響を及ぼす」と語った。

 批判は当然としても、それだけでは中国政府の翻意は期待できない。日本は米英両国などと協力して対中制裁に踏み切るべきだ。

 中国の事ですから、口先での非難には全く動じないでしょう。それに「内政干渉」という大義名分があります。ただ1984年の英国との間の共同宣言で「返還から50年間は一国二制度を維持する」との約束があり、この宣言には明確に違反しています。

 しかし韓国同様、二国間の国際条約の遵守など、この国のトップの頭にはないのかもしれません。それが民主国家ではない証左でしょう。社説の最後に述べている「日本は米英両国などと協力して対中制裁に踏み切るべきだ」という意見は、このブログでも何度も述べていますが、如何せんその力の背景も覚悟も日本にはないのは明らかなので、期待できません。

 加えて親中派議員のみならず、日本の経済界が、対中制裁にこぞって反対するでしょう。以下にJAPANForwardの記事『コロナ感染でますます中国にのめり込む日本企業』(6/30)を引用転載します。

まさに笛吹けど踊らず、である。中国・武漢発新型コロナウイルス恐慌を機に安倍晋三政権が産業界に「脱中国」を呼びかけても、主要日本企業は逆に対中投資を増やす情勢にある。

安倍政権は新型コロナウイルスの感染爆発で中国でのサプライチェーン(供給網)が寸断したことを受け、生産拠点が集中する中国などから日本への国内回帰や第三国への移転を促すことにした。4月の第1次補正予算で緊急経済対策の一環として総額2435億円を2020年度補正予算案に盛り込み、生産拠点を国内や第三国に整備する場合、建物や設備導入費用の一部を補助する。だが、主要企業には脱中国のムードはほとんど盛り上がってはいない。

Capitalinvestmentinchinabyjapanesecorpor グラフは日本企業の設備投資を中心とする対中直接投資の推移で、投資実行額から投資回収分を除いた「ネット投資」と、回収額を投資実行増額で割った比率を追っている。基準となる投資額は各年4月までの12カ月合計だ。投資回収額とは、現地子会社から本国の親会社への収益還元が主体である。日本企業の対世界全体の投資回収比率は7割前後だが、こと中国に関しては19年まで3割にも満たず、極端に低かった。

その傾向が昨年から加速し始め、単月ベースでは4月には14%に落ち込み、4月までの1年間でみても17%に過ぎない。他地域では投資実行額を増やしても、同時に回収分を増やすのでネットの投資はさほど増えないが、中国向けだけはネット投資が増加し続けている。コロナショックに伴い、安倍政権が「脱中国」企業支援を打ち出した4月でも、投資実行額は前月比で405億円、ネットで664億円それぞれ増えている。回収額を258億円減らした。

投資回収を手控えるのは、その分、現地への再投資を増やすことを意味する。いわば、どっぷりと世界の工場、中国にのめり込むのだ。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後もネットの対中投資を上積みするのは、日本企業の姿勢がより中国に協力的になっていることを示す。代表的な企業がトヨタ自動車で、この2月末、中国・天津に総額1300億円を投じ、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)など環境対応車の生産工場を建設する方針を固めたという。

背景は、やはり主要企業の間の中国市場成長幻想が一向に弱まってはいないことが上げられる。習近平政権はEVや人工知能(AI)の普及に向け、外資の投資を催促している。

EVもAIも軍事に転用される先端技術を伴う。AIはさらに、コロナ感染者の追跡に生かされるとはおめでたい話だが、新疆ウイグルやチベットなどの少数民族抑圧など全体主義路線の主力武器である。

日本企業がそれをビジネスチャンスと見て、最新鋭技術を携えて対中投資するのは、米国を中心に西側世界で広がっている対中警戒と脱中国依存の流れに逆行しかねない。安倍政権は財界総本山、経団連に厳しく注文をつけるべきだ。(年6月20日付産経新聞【田村秀男のお金は知っている】の転載)

 日本は中国の経済覇権の世界戦略である、一帯一路には積極的に参加してはいませんが、この戦略でも窺がえる「中国市場の魅力」という、中国のぶら下げた「馬の鼻先の人参」に取りつかれて、日本企業も馬のように「市場の魅力」を追い求め続けているのでしょう。その先には共産主義独裁覇権国家の戦略にどっぷりつかり、資金と技術を吸い取られ続けているようです。

 しかしそうは分かっていても、目先の利益に拘らざるを得ない企業に、辞めろと言えない民主国家の足枷があります。ですからここは政治の出番です。日本回帰や進出先変更企業に、税や資金の特別優遇などの「禁じ手」と言われるものを使ってでも進めない限り、中国からの回避は難しいでしょう。しかし是非やって欲しいと思います。世界が中国の覇権の餌食にならないためにも。

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