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2020年7月25日 (土)

GoToトラベル、問題山積みだが、一方で瀕死の業界にも目を向けては?

2020071600010023abema0022view  昨日も全国の新規感染者数が700人を超えるなど、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、瀕死の観光業界を救うべく「GoToトラベルキャンペーン」が、前倒しされて22日から始まりました。「なぜこの時期に」、とか、「東京だけ外すのは不平等だ」、とか批判が渦巻いています。

 左派系メディアは勿論ですが、保守系のメディアでも批判の論調が見られます。zakzakに寄稿されたジャーナリスト長谷川幸洋氏のコラム『「コロナ第2波」来襲しているときに…最悪のタイミングでGoToトラベル 判断甘く…情けない官僚たち』(7/25)がそれで、以下に引用します。

 迷走の末、政府の観光支援事業「GoToトラベル」キャンペーンが22日から始まった。新型コロナウイルスの感染「第2波」が来襲しているときに、政府が旅行の呼び掛けとは、最悪のタイミングだ。

 朝日新聞の世論調査(18、19日実施)では「74%が反対」と答えている。東京都の小池百合子知事ならずとも、多くの国民が首をかしげるのは当然だろう。私も反対だ。

 私はそもそも、「1次補正予算で1兆7000億円もの予算を計上したこと自体が間違いだった」と思っている。大火事を前にして、火が消えた後の新築祝いを考えているようなものではないか。

 そんな話になったのは、経産省や国交省の官僚たちが「コロナは予算獲得のチャンス」と見たからだろう。東日本大震災でも、復興需要にかこつけて「霞が関の庁舎改修」や「文化人の海外派遣」など無関係の事業に予算が付けられた。便乗商法は霞が関の得意技なのだ。

 東京で新規感染者が再び増え始めて、どうなることかと思っていたら、「東京発着の旅行や、東京在住者の旅行を除外する」という。これは2重、3重におかしい。

 まず、外出自粛を呼び掛けながら、旅行を促すのは矛盾している。次に、国の税金を使うのに、東京在住者だけを差別するのは、税金支出の公平原則に反する。特区政策があるように、特定地域を狙い撃ちするのは、すべてダメとは言わないが、ほぼすべての国民を対象にすべき観光政策では不適切だ。

 いまは東京の感染増加が目立っているが、これから大阪など他の大都市で増えたら、どうするのか。東京はダメで大阪はOK、では辻褄(つじつま)が合わなくなる。まるで「コロナさん、大阪に行かないで」と頼んでいるかのようだ。そんな「神頼みが前提の政策」など聞いたことがない。

 こんな展開になったのは、政策を立案した官僚の判断が甘いからだ。欧米の例を見れば「2次感染、3次感染があり得る」くらいは分かりそうなものだが、予算が大盤振る舞いになりそうなのを見て、つい「便乗商法の誘惑」に負けてしまった。実に情けない人たちである。

 誤解のないように断っておくが、私は観光業界を政策でテコ入れするのは反対ではない。いまの状況が今後、何カ月も続いたら、倒産ラッシュが起きるだろう。

 では、どうするか。

 1兆7000億円の予算は、旅館やホテルなど観光関連業界に直接補償したらどうか。日本航空や全日空が潰れそうになったら、政府は公的資金投入も厭(いと)わず支援するだろう。航空会社はOKだけど、ホテルや旅館はダメという話は筋が通らない。土産物店や飲食店にも現金を配るべきだ。

 いまは非常事態なのだ。

 第2波は収まる気配がないどころか、東京だけでなく、大阪など全国に広がる可能性が高い。いまからでも遅くはない。メンツにこだわらず、GoToは中止したらどうか。政策立案者は便乗商法のようなケチな話ではなく、もっと大胆な支援策に知恵を絞るべきだ。旅行支援は事態が落ち着いてからで十分だ。

 確かにおっしゃる通りですね。私も官僚が、実態をよく把握せずに机上だけの計画を立てる傾向にあることを、この件に限らず様々な面で感じています。それに長谷川氏の言う予算獲得の「裏話」もありそうな話ではあります。時期ややり方の問題も多々あるでしょう。

 しかし休業要請している業者への、補償金も支払えない今の法の仕組みの中で、ホテルや旅館、土産物店や飲食店に直接現金を渡せるのでしょうか。それにはまた新しい立法処置が必要です。それに航空会社だけではなく、その他の旅行業者も困窮しています。大手であってものその従業員など、明日の職が続けられる保障もありません。

 大手旅行代理店のJTBの社員の声をNEWSポストセブンに寄稿した記事『JTB・20代社員が「GoTo東京除外」より恐れる最悪の事態』(7/24)を以下に引用掲載します。

 新型コロナによる経済的な影響は多くの業種を直撃しているが、とりわけ厳しい状況に追い込まれているのが旅行業界だ。業界最大手のJTBに勤務する都内在住の20代男性社員が終わりの見えない現状への不安をこう明かす。

「コロナが蔓延した4~5月は一度も出社しませんでした。6月に緊急事態宣言が明けてからは出社もしていますが、昨年に比べると仕事そのものが少ないので若手社員の間では将来に対する不安の声が出ています」

 社員の生活を支える「給料」に関しても先日、会社から無情な通達があった。

「ありがたいことに夏のボーナスは前年並で貰えましたが、今冬のボーナスは支給しないというお達しがありました。覚悟はしていましたが、モチベーションは下がりますね。今年はどこも厳しいから仕方がないですが、社内では『来夏のボーナスもゼロなのでは?』と言い出す人もいて、瀬戸際に来ているなと感じます」

 そうした厳しい状況を打破すべく、政府が発表した肝いり観光支援事業「GoToトラベル」キャンペーン。すでに迷走している施策だが、JTB社員はどのように受け止めていたのか。

「そりゃもちろん、社内は盛り上がりましたよ。海外旅行が現実的に難しい中で、国内旅行の需要を回復させる切り札になると期待していました。ですが首都圏の法人営業部では、当初から『GoToありきの提案は慎重に』と指示されていました。世論の影響を受ける政府の補助施策に頼り切りだとリスクが大きいからです。案の定、東京が開始直前で除外されてしまったので、準備していたかなりの数のプランが飛んでしまいました」

 しかし、若手社員にとって本当に怖いのは目先の「GoTo」キャンペーンが頓挫することではないという。その目は既に来年を見据えていた。

「そもそもいきなり始まった『GoTo』は“少しでも好影響があればラッキー”くらいのものです。私たちが一番気にしているのは、来年に延期された東京五輪が開催できるかどうか。中止はもちろん、無観客開催になった場合も影響は甚大です。その時が本当の正念場になると思います。

 JTBは東京五輪のオフィシャルパートナーなので、チケットの販売権利がある。中止が発表されるまでは、法人もリテールも多くの案件を成約させて進めていました。日本国内の旅行客はもちろん、海外のVIPの招聘など大規模な動きが予定されていたのですが、それが全て白紙になってしまった。来年できればいいですが、完全に中止となるといよいよ……」

 東京五輪の延期は売上高の減少だけでなく、若手社員のモチベーションにも大きな影響を及ぼしているという。

「若手はみんな『オリンピックに関わる仕事ができる』というのが誇りでした。私も入社面接の時から五輪の話をするほど楽しみにしていましたから。これまで会社を辞めたいと思ったことは一度もありませんが、もし来年、五輪が中止になったらいよいよ転職を考えるかもしれません」

 学生の就職人気企業ランキングで何度もトップに輝いた「旅行業界の雄」の浮沈は、来年に延期された「東京五輪」の開催が鍵を握っているかもしれない。

 なるほど旅行業界の大きな期待は来年のオリンピックにあったようです。その前の「GoToトラベルキャンペーン」はそのメインディッシュの前の「前菜」ほどのものかもしれません。しかしそれでも瀕死の状態の旅行業界にとっては、このJTB社員の言うように、「社内を盛り上がらせる」効果はあったようです。そうですこのキャンペーン、批判は大きいものの、困窮する業界にも目を向ける機会になったかもしれません。

 しかし彼らが大きく期待する東京オリンピックも、先行き怪しくなって来ています。旅行業界に限らず、交通業界や飲食業を始めとする、人々の外出を前提に成り立っている業界は、とにかくコロナが収まってくれることが一番です。そのためには感染対策と経済対策の両輪をどうバランスをとって動かすか、政府や自治体のかじ取りが今一番問われるところでしょう。加えて一般国民の我々も、自覚を持った行動が特に求められているところです。

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