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2020年7月12日 (日)

韓国騒然、ソウル市長がセクハラ疑惑のさなかに死亡

4_20200711135701  日本敵視を続ける文政権の任期もあと2年、多くの先代の大統領がレームダック期に差し掛かっている中、4月の総選挙での与党の圧勝の勢いを背景に、支持率も高位安定してきていましたが、ここへ来て「正義連」の不正疑惑等により、5割を割り込む事態になっています。

 更に今、与党に所属する行政トップのセクハラ疑惑が世間を騒がせ、背後から危機が押し寄せてきました。読売新聞の記事からその概要を以下に引用掲載します。タイトルは『韓国与党 セクハラ疑惑続々…ソウル市長自殺か 衝撃広がる』(7/11)です。

 【ソウル=建石剛】ソウル市の朴元淳パクウォンスン市長(64)が10日未明、市内の山中で遺体で見つかった。公邸に遺書が残されており、自殺とみられる。朴氏は元秘書からセクハラで告訴されており、与党有力首長の相次ぐセクハラ疑惑に衝撃が広がっている。

 警察などによると、朴氏の娘が9日夕、「父が遺言のような言葉を残して家を出た」と通報し、警察が捜索していた。警察は8日に元秘書の告訴を受けてセクハラの捜査に着手していたが、朴氏の死を受けて捜査は終結した。朴氏は人権派弁護士出身で、2011年から市長を務め、現在3期目。文在寅ムンジェイン政権を支える与党・共に民主党の次期大統領候補に名前が挙がっていた。

 与党では18年にも次期大統領候補の一人と目された忠清南道チュンチョンナムド知事がセクハラで辞任に追い込まれ、今年4月には釜山プサン市長もセクハラで辞任した。

 さらにこのソウル市長の自殺関連で、その詳細をジャーナリストの李正宣氏がJBpressに寄稿しています。タイトルは『韓国騒然、ソウル市長がセクハラ疑惑のさなかに死亡 次期大統領候補を突如失った文政権、さらなる混乱は不可避に』(7/10)です。

 朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長が10日未明、ソウルの山中で遺体となって発見された。前日の9日午後、朴市長の娘からの失踪届けを受けた警察が捜索を始めてから7時間後のことだ。

 ソウル市長3選に成功し、与党の次期大統領候補の一人にも挙げられていた大物政治家の死について、警察は「他殺の痕跡が見つからない」と言い、自殺であることを示唆している。いったい朴市長はなぜ自殺を選んだのだろうか。この疑問を解くためにも、韓国メディアが伝えた朴市長の行動を追ってみよう。

 8日、朴元淳市長は精力的に公式日程を消化していた。午後には、共に民主党の李海チャン(イ・ヘチャン)代表と李洛淵(イ・ナクヨン)議員に会い、最近の政局に対する意見を交換した。

 この時、李洛淵議員とは、ソウル市のグリーンベルト(開発制限地域)解除を巡り、意見の対立があったと伝えられている。文在寅(ムン・ジェイン)政権になってから住宅価格が急騰したため、文在寅政権の不動産対策に国民的な非難が集中している。そこで李洛淵議員は、「ソウル市の住宅価格の安定のためにグリーンベルトを解除し、住宅供給を拡大しなければならない」と述べたわけが、これに対して朴市長は「グリーンベルトは子孫のために残すべきだ」と主張したという。

 8日の夕方には、共に民主党の初当選、再選議員らとの会食があった。マッコリを添えた会食は20時30分ごろまで行われたが、随行員と一緒に出席した朴市長は終始ご機嫌だったと伝えられている。

 そして問題の9日。この日、なぜか朴市長はすべての日程を取り消した。手始めに早朝に予定されていた朝食会をキャンセルし、さらにソウル市庁に電話をかけ「体の具合が悪くて出勤できない」と伝えた。

 だが、朴市長は公邸で静養しているわけではなかった。10時44分、朴市長は黒い登山用服に紺色の帽子をかぶり、リュックサックを背負って鍾路区嘉会洞(チョンノグ・カフェドン)のソウル市長公邸を出る姿が確認されている。

 それから数時間後の17時17分、朴市長の娘が泣きながら警察に電話をかけてきた。

「父が遺言のような言葉を残して出ていったが、携帯電話の電源が切れている」

 電話に出た警察は、娘の声から事態の深刻さを察知、直ちに捜索に乗り出した。そして監視カメラや携帯電話の追跡を通じて嘉会洞の市長公邸から約1.7km離れた臥龍公園で、朴市長の最後の痕跡を発見する。17時30分頃から警察は2個中隊とドローン、ヘリコプターまで動員して臥龍公園一帯を本格的に捜索し始めた。

急浮上してきたセクハラ疑惑

 その時点から、筆者が韓国記者たちとグループトークを行っているチャットルームに情報が殺到しはじめた。

「朴元淳ソウル市長が行方不明になったという通報があり、警察が所在を確認している」

「鍾路警察署に、朴市長からセクハラを受けたという女性から告訴状が出された」

「地上波ニュース番組が朴元淳市長の#MeToo(セクハラ)関連取材を行っていた。今日の夕方に放送する予定だった」

「ソウル市のグリーンベルト解除の圧迫で(朴市長は)熟考していたという。(失踪は)単純なハプニングの可能性がある」

 さまざまな情報が記者たちの間でやり取りされる中、20時を過ぎると、地上波テレビの3局がそれぞれ「朴市長のセクハラ疑惑」を報じ始めた。

「夕べ(8日)、朴市長に対するセクハラ告訴状が警察に受理されたことが確認された」

「朴市長の秘書として働いていたAさんが弁護士とともにソウル地方警察庁を訪れ、今日(9日)未明まで告訴人調査が行われた」

「Aさんの告訴状によると、朴市長は2017年以降、市長執務室でAさんに継続的にセクハラ行為を行ってきた。執務室の内部にあるベッドでAさんを抱きしめて体に触れたり、退庁後には頻繁にテレグラムで淫乱な写真とメールを送ってきたりしていた。さらには、Aさんにも写真を送ってくることを要求した」

「Aさんはソウル市庁に自分のような被害者が何人もいると明らかにした」

 いずれも衝撃的なニュースばかりだった。おそらく韓国中の人々が、テレビにくぎ付けになったことだろう。さらには、朴市長が生活していた市長公邸で警察が遺書を発見したという報道も伝えられた。

 ただ、こうした報道とほぼ同時に、記者団のチャットルームには、ソウル市警察庁がすべての報道を「誤報」と伝える公式見解がアップされた。

「鐘路区に行方不明者に関連して#MeToo事件が受理されたというのは誤報です。行方不明者の生死が不透明な状況で、まず生死確認後に行方不明の原因などを言及することが適切でしょう」

「一部の報道に“遺書が発見された”、または“通報の過程で遺書にも言及されていた”などの内容があるが、市警の関係者は、“遺書の存否は確認されていない”と述べました」

「現在捜索に投入されている人員は700人余り、装備はドローン3台、警察犬4頭、サーチライトなどなど。21時50分現在、行方不明者の所在は把握できていません」

 22時25分頃、捜索を担当した城北署と消防署による初のブリーフィングが行われた。現場対応団長は「今夜捜索で行方が見つからない場合、明日の朝、日の出とともに消防・警察のヘリおよびドローンなどを活用して引き続き捜索する」と説明した。

「捜索は明日へ持ち越しか」と思い始めたちょうどその頃だった。日付が変わってすぐ、10日の0時1分、消防救助犬によって朴市長の遺体がソウル市城北区(ソンブック)北岳山(プクアクサン)のふもとで発見された。警察は、朴市長の死因について「故人と家族の名誉のために明らかにできない」と発表した。

 しかし韓国メディアからは「人権派弁護士出身でフェミニストを自称してきた朴元淳市長が、人知れず女性秘書にセクハラを犯し続け、その事実が発覚しそうになったため自殺を選択せざるを得なくなった」という見立てを示すなどしている。

反セクハラの旗手がまさか・・・

 1956年慶尚南道昌寧(キョンサンナムド・チャンニョン)で生まれた朴元淳市長は、市民運動を展開し、人権弁護士としても名を馳せた。1994年には市民団体「参加連帯」の設立に貢献し、2011年にソウル市長補欠選挙に出馬して当選、政界入りを果たした。

 弁護士時代の朴市長はフェミニストとしても知られていた。それを象徴するのが、1993年の「ソウル大学セクハラ事件」だろう。朴市長はこの事件で被害者を弁護し、「セクハラは犯罪」という認識を初めて韓国社会に浸透させた人なのだ。さらに、女性の性暴力の根絶に向け、国際社会に慰安婦問題を積極的に提起してきた。2000年には市民団体の国際連帯が開催した「女性国際戦犯法廷」に韓国代表検事として参加、日本政府を告発したこともある。市長就任後は「女性にやさしいリーダーになる」と何度も公言してきたという。

 誰よりも積極的に女性運動に参加し、機会あるごとに性犯罪とセクハラを糾弾するメッセージを発信してきた朴市長が、セクハラ容疑に包まれたまま死を選んだという現実はあまりにも皮肉すぎる。元秘書のAさんによるセクハラ告訴も、朴市長の死によって「公訴権なし」で終結する予定だ。

 どうにも腑に落ちないこの事件、韓国国民の間で長く語り継がれることになるだろう。

 「人権派弁護士出身でフェミニスト」で、「セクハラは犯罪という認識を初めて韓国社会に浸透させた」人が、セクハラを犯し続け、その事実が発覚しそうになったため自殺という、まさに韓国ドラマを地で行くような事件です。

 読売新聞の記事では、忠清南道知事や釜山市長もセクハラで辞任していると報じています。まさにセクハラ大国のような雰囲気ですが、その背景にはこの国特有の男尊女卑や上下格差の問題がはらんでいるのでしょうか。

 それにしても曺国氏のような権力を利用しての様々な疑惑での辞任を始め、多くの文政権寄りの高官が次々に失脚していく様は、文政権のレームダック化に一石を投じることになるか、注目すべきところでしょう。ただ李氏コラムの最後の文章「どうにも腑に落ちないこの事件」の真意はどこにあるのでしょうか。気になるところです。

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