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2020年7月26日 (日)

少年法適用年齢引き下げに反対する「日弁連」は現場を知らない机上の論理

Https___imgixproxyn8sjp_dsxmzo7942153007   このブログでは犯罪被害者の人権より、加害者の人権をより取り上げようとする、人権派弁護士やその母体ともいうべき、日本弁護士連合会(日弁連)の問題点を述べてきました。その根底には加害者も国民であり、憲法で保障された基本的人権が適用される、と言う論理ですが、もちろん被害者にもその権利はあり、同等に扱うことは当然でしょう。

 しかし彼らの本当の狙いはどこにあるかと言うと、犯罪者を逮捕し起訴する「警察や検察」を「国家権力」としてみなし、裁判の場ではその「国家権力」である「検察」と対峙すること、つまり犯罪者側に立って検察の起訴事実の立証を阻むことが使命であり正義だと、思い込んでいるのです。

 それはそれで結構でしょうが、真の犯罪者を無罪や大幅な減刑にすることが責務と思うような、でっち上げにも等しい弁護活動をする人たちがいます。特に死刑に相当する凶悪犯罪者や、政治的な要素の複雑に絡む裁判では、その傾向が顕著になります。

 今回取り上げるのは一般的な犯罪ではなく、少年犯罪に関する案件です。これも犯罪を犯す少年たちに対する、彼らの基本的な立ち位置が浮き彫りになっているので、今回取り上げました。元法務省の更生保護委員会委員で現在浦和大・淑徳大非常勤講師の高池俊子氏高池俊子氏のコラム『なぜ日弁連や元裁判官たちは少年法改正に反対するのか~更生保護の経験から』(産経新聞 7/24)で以下に引用掲載します。

 犯罪を犯しても20歳未満は、刑罰でなく、保護処分で処遇される。つまり、凶悪犯罪などで検察官送致になったごく一部の少年以外は、犯罪を犯しても刑罰を科され、厳しく責任を問われることはない。それは20歳未満に少年法が適用されるからだ。

 成人年齢の18歳への引き下げに伴い、その少年法の適用年齢を20歳未満から18歳未満とする改正案が、近年検討されているが、今年の通常国会では法案提出は法制審議会(法相の諮問機関)で反対論が出たため、見送られた。法制審の議論は最近、再開されたが、いまだ法改正のめどがたったという話は聞かない。

 少年法改正というと、法律の専門家の集団(日弁連や裁判官など)が、すぐに反対をする。

 今年5月26日にも、過去に少年事件を担当した元裁判官177名が、少年法の適用年齢引き下げに反対する意見書を法制審の担当部会に提出した。現在の家裁では、少年に教育的措置を講じて非行性の除去に努めているのだといい、「刑事事件として扱われると更生が難しくなり、再犯や犯罪被害の再発の危険が高まる」と強調している。

 この主張の論理自体は間違いではないと思う。たしかに刑務所に送られることもなければ、懲役刑などの前科が付くこともなく、更生がスムーズだと思えるかもしれない。しかし現実は、そう甘くない。

 私は、法務省の保護観察所(非行少年や犯罪者の処遇を行う機関)に約40年間勤務した経験から、現行の少年法が、非行少年の処遇上、現実に合わなくなってきていることを痛感してきた。ここではまず、その経験を書いておきたい。

「20歳までは何をしても許されるぞ」

 多くの少年たちは、成人の犯罪者たちから「20歳までは何をやっても許されるぞ」とそそのかされ、あるいは本人たちの甘い考えから、暴力行為や性犯罪を行ったり、オレオレ詐欺に加担したりして、逮捕されている。

 私は、オレオレ詐欺で刑務所へ入り、仮釈放で出てきた青年たちの担当をした経験があるが、彼らは、「18歳、19歳なら家庭裁判所に連れていかれるだけで、刑務所に行くことはない」と詐欺の「受け子」などに誘われたと言っていた。そして適切な処罰を受けぬまま犯罪を繰り返し、20歳を過ぎて刑務所に行き、はじめて自分が大変なことをやってしまったと気づいた、そう反省していたものである。

 こんな事例が多いことは、警察や保護観察所などで、非行少年と現場で向き合ってきた専門家の間では常識である。

 「少年法は、罪を犯した少年の更生に役立っている」「18、19歳は、これから進学、就職していく時期にあり、実名が出るとそれが困難になる」

 こんな風に物事を単純化して、一般市民の情緒、聞く側の「許し」の感覚に訴えても、非行少年を本質的な意味で更生させることはできない。表面的なステレオタイプの考え方は、むしろ現実の非行問題の本質的な解決への道筋を誤らせる。少なくとも、社会がゆるやかに対処すれば、少年たちが反省するというのは甘い考えなのである。

 よく「統計上、少年犯罪は減少している。少年法が有効に機能している証拠だ」という議論を聞く。本当にそうだろうか。少年犯罪が減ってきたとすれば、日本社会が経済的に豊かになり、教育環境も改善されてきたからではないのか。いや、そもそも出生率低下で少年の総数が減っているのだから、少年犯罪の件数も減るのは当然なのではないか。

 時代は変化している。少年法が施行された昭和24年当時に比べ、現在の若者は発達が早い。社会的責任をもっと早くに自覚させるときが来ているのではないだろうか。

 選挙投票年齢はすでに20歳から18歳に改められ、民法の改正により令和4年からは18歳以上が成人となる。少年法もそれに合わせ、18歳未満とするほうが整合性がとれ、児童福祉法による児童年齢が18歳未満であることも含め、少年をめぐる制度がよりシンプルになるはずだ。現在の制度を、これ以上複雑にすることは現場を混乱させるだけである。

児童相談所だけでは虐待問題は…

 もちろん、それだけで少年法をめぐる問題がすべて解決するわけではない。今は、虐待やいじめなど、年少の少年をめぐる問題が、爆発的に増加しているので、是非それに対処したい。

 例えば、14歳未満は、たとえ殺人や車を運転して人を死亡させるなど重大な事件をおこしても刑罰の対象にならないだけではなく、少年法上の「犯罪少年」ともされない。すべてのケースが、警察から都道府県知事・児童相談所送致になるだけで、一部のケースを除き、家庭裁判所に再送致されない。また身柄を児童相談所に送致されても、その一時保護所で、一般の被虐待児童、養護対象児童と一緒に寝泊まりすることになる。それで犯罪、非行を犯した児童の更生のための措置は十分だろうか。

 こうした状況を少しでも改善するために、「犯罪少年」の年齢を12歳以上として直接家裁に送致できるように改正すべきだと、私は考える。

 家裁に送致された「犯罪少年」は法務省管轄の少年鑑別所や少年院、保護観察所といった非行関係の専門機関に送られ、専門家による調査・処遇を受ける。

 低年齢の児童・少年の非行は保護者や親の側にも、養育態度に放任や児童虐待など大きな問題があることが多い。非行が進む前に低年齢から保護観察とすることができれば、虐待の親への指導を含めて処遇することができる。私は実際に、保護観察処分になった中学生の処遇にあたった際、その母親の長期の虐待があったことを発見し、保護司とともに大変な思いをした記憶がある。もう少し早い時期から、専門家が綿密に関わる必要があったとつくづく感じた。

 児童虐待をめぐっては児相の不十分な対応が社会問題となって久しいが、いまだに効果的な解決の方向性が出ているとは言い難い。人員や予算の不足だけではなく、その機構、組織の改革の分析が必要だ。

 児童相談所は、児童福祉司、児童心理司、児童福祉司スーパーバイザー、医師、保健師など専門性の異なる職員が勤務しているが、職員間の専門性に「普遍性がない」と指摘した論文も存在する。(斉藤美江子「児童相談所の現状と課題に関する考察」、『聖徳大学児童学研究科修士論文』所収)

 12、13歳を「犯罪少年」とし、直接家裁送致にすることで、家裁や保護観察所は、より少年の保護に深く広く関わることができる。児童虐待問題にも間接的であっても深く関与できるようになる。それは現在の児相の危機を救うことにもなるだろう。

 誤解のないように言っておくと、私は12、13歳も刑事罰に問えといっているわけではない。刑事罰の対象を14歳以上と定める刑法の条文はそのままでいい。ただ、だからといって、14歳未満はとりあえず児相に送ればいいという発想は、彼らのためにならないと指摘しているのだ。

 現状でも、非行により児相から家裁へ送致される14歳未満も一部いるが、彼らは再び家裁から児相に送り戻されたり、児童自立支援施設などに送られたり、複雑なルートをたどることが多い。これでは本人や保護者も混乱するし、行政側も、調査・面接・記録の重複、処理日数の延長などが生じる。

 児童や非行少年をめぐる制度は多くの問題をはらんでいるが、複雑で一般人には理解されない仕組みになっている。抜本的な改正も議論されずにきた。このことは、第一線で問題に向き合っている警察や児童・少年の処遇専門家は大いに感じていることである。

 いまや児童福祉法や少年法、それらにより設置されている組織のあり方は、時代遅れになっている。その改革の第一歩として、せめて少年法の対象年齢を変更していただきたい。

 犯罪を犯す少年だけではなく、いじめや、虐待と言った少年の周りに起こる様々なトラブルは、高池氏のように長年その道で経験を積んできた方ではなければ、その詳細は分からないでしょう。

 児童相談所や少年院、少年鑑別所や保護観察所、その上の家庭裁判所や警察、また学校や教育委員会など、様々な組織がそれぞれ様々な機能に別れて、問題を起こす少年を扱って見ているようですが、それらが有機的につながっているのか疑問ですし、又その実態を果たして裁判官や弁護士たちが把握しているのか、はなはだ疑問に思います。

 その元裁判官や弁護士が、「更生」の要件だけをもって少年法適用の18歳引き下げに反対しているとすれば問題です。特に、これら犯罪少年たちから被害を受ける人たちの、人権を守るという観点がすっぽり抜け落ちているとすれば、完全に公正性を欠いた見方だと言うしかありません。

 犯罪を犯した後の彼らの更生や人権を考えるのも大事でしょうが、犯罪を犯さないようにする、または犯罪が起きてしまったら、その被害を受けた人たちの補償を考える、そうしたことも併せて考えるのが人権派弁護士の使命ではないでしょうか。
特に国家権力に対抗するのが自分たちの使命などと思っている、イデオロギー満載の弁護士は願い下げだと思いますね。

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