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2020年7月15日 (水)

テレビのワイドショーの「不都合な真実」

Eqvf4kzu4aav04t  新型コロナウイルスの感染再拡大が話題になって暫く経ちました。特に東京の新規感染者数が100人を超えたころから、一気に地上波テレビのワイドショー番組の話題を、日本各地の豪雨による洪水被害と共に独占しました。

 しかし内容は4月初めの感染急拡大の頃とあまり変わりません。繰り返し同じような内容の報道が繰り返され、確かに新型コロナについての知識獲得には役立っていますが、相変わらず様々なコメンテーターによる座談会のような形になっているのは否めません。

 その内容に関して一家言を呈しているのが、上武大学ビジネス情報学部教授の田中秀臣氏でiRONNAにコラム『ワイドショー民はいつになればコロナの「不都合な事実」に気づくのか』(7/14)を寄稿しているので、以下に引用掲載します。

 7月に入ってから、新型コロナウイルスの感染拡大が東京圏を中心に再び加速している。12日現在、新規患者の報告件数が4日連続で200人を超えた。

 特に新宿、池袋のいわゆる「夜の街」で働く人たちを中心に感染者数が増加している。この感染者数の増加には主に二つの理由がある。

 一つは東京都と新宿区が連携して、夜の繁華街で働く人たちを中心にPCR検査の集団検査を実施していること、もう一つは接客業やホストクラブ、キャバクラでの陽性率が30%を上回る高率であることだ。緊急事態宣言の下での陽性率の最高値が31・7%だったのでそれに匹敵する。

 ただし、新宿区の検査による会社員らの陽性率は3・7%と、東京都の5・9%(7月10日現在)よりも低い。ワイドショーなどマスコミの一部報道では、新宿に市内感染が大幅に拡大しているとするものがあるが、このデータを踏まえれば報道は正しくない。特定の業態で拡大が深刻化しているというのが実情だ。

 筆者がここで特記したいのは、集団検査などで積極的に協力している「夜の街」の人たちへの感謝である。この点を忘れてはならない。

 もちろん、東京都の感染状況は全く安心できるレベルではない。感染経路不明者が占める割合が高くなっていること、都道府県にまたがる感染が拡大していることが挙げられる。さらに、重症患者数は低位だが、感染者数がこのままの増加スピードで推移すれば、対応できる病床確保レベルが逼迫(ひっぱく)する恐れも生じる。

 また、現在目にしている数値は、潜伏期間などを考慮すれば1~2週間前の感染レベルともいえ、現状はさらに感染が拡大している可能性がある。それに報道では、感染者の多くが若い世代であることや、重症者が少ないことが強調されているが、これも正しいとはいえない。

 感染症専門医の忽那賢志氏は「重症者のピークは患者発生数よりも後に来るので、今重症者が少ないからと言って安心はできません。東京都の流行の中心は今も若い世代ですが、すでにその周辺の高齢者や基礎疾患のある方も感染しており、今後の重症者の増加が懸念される状況」だと、警鐘を鳴らしている。

 また個人的には、緊急事態宣言解除以後の、日常的な感染予防対策の緩みを実感している。例えば、狭い空間にもかかわらず、筆者以外全員がマスクしない環境で取材を受けたこともある。空調が効いているので息苦しくないはずなのにマスクを着用しておらず、正直非常にリスクを感じた。

 これに類した体験を持つ人も多いだろう。当たり前だが、緊急事態宣言が解除されても、新型コロナ感染の脅威が終了したわけではないのだ。感染予防のマナーが日常的に求められている状況であることを忘れてはならない。

 ところで、インターネット上などで「新型コロナはただの風邪だ」とする意見が後を絶たない。

 免疫学者の小野昌弘氏はツイッターで、「コロナはただの風邪ではない。『伝染する肺炎』と受け止めるのが的確と思う。そもそも肺炎は医学的に重大な状態。しかもコロナの肺炎は血栓ができやすい、全身状態の急速な悪化を招きやすいなど、タチが悪い。重症者で免疫系の異常な反応がみられ、この手の免疫の暴走は危険。やはりただの風邪ではない」と指摘している。これは多くの医療関係者の共通認識だろう。

 新型コロナ対策を担当する西村康稔(やすとし)経済再生相は、「夜の街」対策が急務であると認識しているようだ。具体的には、今後の情勢次第で、東京都と埼玉・千葉・神奈川の3県に、改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく休業要請を行う考えを示した。

 ただ、休業要請に踏み切るならば、やはり政府の支援による金銭的な補償が必要になるだろう。今までの政府の見解では、休業要請と金銭的補償の連動に否定的だ。

 その「肩代わり」をしているのが自治体だが、財政事情が大きくのしかかっている。政府には10兆円の予備費があるのだから、それを活用すべきだ。

 医療機関への負担も積極的に軽減すべきだろう。感染症対策の直接的な医療体制の充実を図る必要がある。

 また、新型コロナの感染を避けるために「受診控え」が広がり、多くの医療機関の経営が悪化している問題を指摘しておかなければならない。

 NHKによると、3割にあたる医療機関のボーナスが引き下げられているということだ。このような医療機関の経済的苦境にも、予備費などで積極的に国が対応すべきだろう。

 ただ、ワイドショーレベルの報道では、予備費の活用などという意見は出てこない。ワイドショーだけの話ではなく、予備費が巨額であることや、その使途が特定化されてないことを批判する論調が中心だった。新型コロナ危機の本質を理解していない意見がマスコミや識者の論調の主流だった。

 新型コロナ危機の本質はその根源的な不確実性にある。つまり、この先どうなるのか誰も分からない。

 予備費はこの不確実性の高さに柔軟に対応できる枠組みである。それこそ経済刺激のために、追加の定額給付金や、1年間程度の消費減税の財源にも使える「優れもの」だ。

 だが、財務省は予備費の額が膨らむことや、使途が減税などに向けられることを極度に警戒していた。つまり日本のマスコミの多くは、財務省の考えに従っているともいえる。

 予備費批判は、野党や反安倍政権を唱える一部の識者にも顕著だ。よほど財務省がお好きなのだろう。

 予備費を活用してお金を配ることよりも、この手のワイドショーや、番組と一緒に踊っている「ワイドショー民」が好きなのが、政府や自治体のリーダーシップ論だ。先日のTBS系『サンデーモーニング』でもリーダーシップ論が展開されていた。

182495fa9b3252cb733b4fca278ac6fc  ジャーナリストの浜田敬子氏は、米ニューヨーク州のクオモ知事のリーダーシップが新型コロナ感染の抑制に成果を挙げているとし、日本のリーダーシップの不在を批判していた。浜田氏は、検査が1日に6万6千件行われ、その結果を知る時間も極めて短く、無料で資格も問われずに何度も受けられることを称賛していた。

 だが、ニューヨーク州は死者数が3万2千人と全米でも最も多い。一方で、日本は約1千人、東京が約300人である。

 しかも、ニューヨークのように米国は厳しい都市封鎖(ロックダウン)政策を採用しているので、経済的な落ち込みも日本より激しい。ワイドショーではこの不都合な事実はめったに報道されない。

 日本のワイドショーは「PCR至上主義」だ。検査に積極的であればあるだけ高い評価を与え、他の側面は無視しているに等しい。もちろん、検査体制の充実は必要だと筆者も考えている。

 だが、日本のワイドショーや踊らされているワイドショー民には、検査が充実しているニューヨーク州が、なぜ都市別で世界最高水準の死者を出しているのかわからないのではないか。検査拡充は感染終息の必要十分条件ではない。

 今、検査で陰性だとしても、それは「安全」ではないのだ。偽陰性の問題や、検査後にすぐ感染する可能性など、PCR検査が「安全」を保証することはない。

 むしろ、マスク着用や正しい手洗いの励行、社会的距離(ソーシャルディスタンス)をとることといった感染予防の徹底が必要だ。そして言うまでもないが、積極的な経済支援がこれまでも、そしてこれからも極めて重要な政策であり続けるのである。

 確かにニューヨークを引き合いに出して、行政のリーダーシップ論を翳(かざ)すのは、感染状況や死者数などがあまりにも違いすぎて、同列に扱う愚はありそうです。

6_20200715114201  ところでここ数日の話題の一つは、「GoToキャンペーン」ですね。開始時期や地域の事情等、様々な問題をはらんでいますので、ワイドショーでも格好のテーマとなっています。

 総じて開始時期には「早すぎる」と言った意見が多いようです。確かに感染者数が増加に転じた今の時期に、「なぜ」と言う感じはしますし、開始時期を8月から今月の22日に早めたのにも首をかしげたくなります。恐らく観光地の宿泊施設や商店街、イベント会場、そして交通業界などからの突き上げが激しいのではないでしょうか。

 私も今この時期にはタイミングが悪いとは思いますが、気になるのはワイドショーの扱いの傾向として、否定論に重きを置いているような気がします。自治体の反応も否定論者の声を時間的に多く流し、肯定論者の意見は短時間のような気がします。

 放送法の第4条を持ち出すまでもありませんが、やはりなぜか一方に傾きやすいのはマスコミ関係者のDNAなのでしょうか。両論を同程度に報道し、視聴者の選択に任せればいいのでしょうが、どうしても上から目線で「この状況を教えてやる」的な態度が見えてしまうのは私だけでしょうか。

 いずれにしてもこのGoToキャンペーン、仮に地域限定にしてその地域を国が指定すれば、又「国家権力」を問題視する輩が出てくるでしょう。それ故国から地域の指定の話は出てこないのだと思います。ですから、地方自治体に任せればいいのではないでしょうか。つまり青森の「むつ市長」のように、反対する自治体はキャンペーンに参加しませんと、明確に広報すればいいだけの話ではないかと思いますが。

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