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2020年9月14日 (月)

繰り返される報道被害~なぜメディアは「捏造」をやめられないのか~

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 今日は自民党総裁選です。地方の党員票も菅さん52票、石破さん27票、岸田さん8票で、菅さんが他を引き離しているようです。全党員の投票を含めた正規の総裁選であっても、菅さんの当選は固かったでしょう。

 ところで前々回は、NHKの偏向報道を取り上げましたが、NHKに限らず日本の地上波テレビ報道機関は偏向報道、更には捏造報道を繰り返しています。中韓のメディア工作がその一因でしょうが、遠い昔のGHQによるプレスコードの余波がいまだに残っていて、中国を含む戦勝国の批判、戦勝国ではないが朝鮮人への批判や、更には神国日本の宣伝やナショナリズムの宣伝など、禁止された項目を未だ無意識に守っている節もあります。

 その辺りの背景を、ライターの林智裕氏が9月1日に月刊Hanadaプラスに寄稿したコラムから引用掲載します。タイトルは『繰り返される報道被害~なぜメディアは「捏造」をやめられないのか~』です。      

発言の切り取り、事実の歪曲、捏造はもはや日常茶飯事。無責任に社会不安を扇動し風評被害をまき散らす。放送法は形骸化し罪に問われることもないためまさに「野放し状態」。時に炎上すればかたちだけの「謝罪」で、実態は多くが謝罪も訂正もなく被害者は苦しみ続け泣き寝入りせざるを得ない。繰り返される報道被害の深刻な実態を福島県からレポート。

社会不安を増大させるメディア

新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るい、日本にも大きな影響が出ている。在宅時間が増え、テレビを見る機会がいつもより増えた人も多いことだろう。しかしこの騒動の中でテレビ番組、特に新型コロナウイルスについて報じるワイドショーがSNSなどを中心に大きな批判を集めはじめている。

一例を挙げよう。フジテレビの情報番組「バイキング」とテレビ朝日の「羽鳥慎一モーニングショー」がそれぞれの5月19日の放送で、『5月17日、日曜日の東京・原宿の竹下通りと表参道の様子』として紹介した映像、および『JR蘇我駅(千葉市)に鉄道ファンが車両撮影のために大勢集まった』などとし、あたかも緊急事態宣言が大勢の人から無視されているかのように報道した。

しかし、これらいずれの番組も、使用した映像が実際には3月のものであったことが視聴者などからの相次ぐ指摘や抗議で判明し、謝罪に追い込まれた。

3_20200912142901 さらに、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」のコメンテーター玉川徹氏は、医療の専門家でもないにも関わらず医療に関する数々の持論を広く展開。現場の医療関係者などから強く批判されている。

また、同じくテレビ朝日「グッド!モーニング」に出演したヨーロッパ在住の日本人医師は、「編集で取材内容とはかなり異なった報道をされてしまい、放送を見て正直愕然としました」「映像が編集され真逆の意見として見えるように放送されてしまいとても悲しくなりました」「現場の生の声として、物資の手配と医療従事者への金銭面や精神面での補助に関しても強調してコメントさせていただきましたがそちらも全てカットされてしまいました」と自身のSNS上で悲痛に訴えたことが波紋を広げ、テレビ朝日はこの件でも謝罪することになった。

当然ながら、「非専門家である民間のテレビ局が、専門家の声を真逆の内容で広く国民に拡散すること」は、人の命や安全に大きなリスクになる。さらに、本来の考えを真逆の意見に「捏造報道」されてしまった医師は、この報道が原因で多くの批判まで受けてしまっていた。

この件は、多くの国民に健康に関わる深刻な誤解を広めたことと合わせ、もはや「報道被害」と呼ぶにふさわしい人権問題の一例といえる。

しかしながら、これらの例は氷山の一角に過ぎない。

同様の事例は以前から繰り返されており、特に、ダイヤモンドプリンセス号にはじまった日本での新型コロナウイルスによる社会不安増大に連動して悪化してきた。というよりもむしろ、メディア自身こそが社会不安を増大させてきた感すら否めない。

メディアは「自分達の『物語』ありきの報道姿勢」によって、事実と異なる虚偽すら用いて私たちに不安を与え、人々の意識や行動に大きな影響を与えてきた。平時でも、エビデンスの怪しい「健康法」が取り上げられるたびに、翌日のスーパーで特定商品の棚が空になった様子などは、多くの人が見聞きもしているだろう。

こうした積み重ねが、特に非常時には深刻な害をもたらした。

空になったスーパーの陳列棚を強調して不安を煽っては買い占めを誘発させ、本来不必要な検査を推奨しては行く必要のない人を病院に走らせ、医療機関の負荷と多くの人の感染リスクを増やした。

災害は、必ず本体とそれに伴う社会不安の2本立てでやってくる。歴史を少し学んだだけでも、社会不安が災害本体に全く劣らない深刻な被害を引き起こしてきたことはすぐに理解できる。

そうした中で、災害時に不安を増幅させるばかりの一部マスメディアは、結果として被害の拡大に一役かってしまっている。かつて武器商人が「死の商人」と呼ばれたことを思えば、そうしたメディアはさしずめ「不安の商人」と化してはいるのではないか。

そして残念ながら、当事者から何度も抗議され、そのたびに形ばかりの「謝罪」をしようとも、今後も同様の行為が繰り返されるであろうことは過去の実例から容易に推測できる。

それは、今回と同様に大きな社会不安が日本を襲った9年前、福島で起こった東京電力福島第一原子力発電所事故の報道に関した経験からも明らかだ。

何度も繰り返され、全く省みられてこなかった報道被害

9年前の東電原発事故当時からマスメディアは、何も変わってこなかった。

たとえば、先ほども例にあげたテレビ朝日の玉川徹氏は、津波で甚大な被害を受けた岩手県や宮城県地域の瓦礫の広域処理に「放射能汚染」を理由に真っ向から反対していた。

瓦礫の広域処理が議論になっていた当時から、「懸念するような汚染は起こらない、健康にリスクを与えるようなものではない」ことは科学的な根拠を持って説明されたが、一部メディアはそうした科学的事実に真っ向から反する誤解を国民に広めていた。

このときの玉川氏を振り返って、当時の環境大臣であった細野豪志議員は「環境相の時、震災瓦礫の広域処理に反対一色だったテレ朝の番組に出演した。玉川氏には発言を遮られたが、岩手、宮城のガレキの広域処理の必要性を訴えた。彼らの反対意見に屈していたら目標通り三年で処理することはできなかった」と批判した。

細野議員が言うように、仮に社会がワイドショー先導の非科学的な世論、感情論に引っ張られて広域処理が行き詰まっていたならば、被災地外の人々の「安全であるにも関わらず安心できない」などといった不条理な理由で、被災地の子どもたちは未だに瓦礫に囲まれての生活を余儀なくされていた可能性すらあった。

現在、震災瓦礫の広域処理は予定通り終了したが、当然ながら「放射能汚染による健康被害」などおこらなかったことは実際に処理した施設での実測データの裏付けを添えて明言しておく。

ところが、当時無責任に反対したコメンテーターや政治家などからはこの件にいまだに謝罪も訂正もなく、そればかりか、今の新型コロナウイルス関連でも似たような言動を繰り返している。当時、メディアの無責任な報道に苦しめられた側としては言葉もない。

「甲状腺がん」「汚染水」──メディアが作った風評被害

メディアによる報道被害は、さらに続いた。

「東電原発事故由来で子どもの甲状腺ガンが増えているのではないか」

こうした誤解は今も一部で広まったままだが、これはもう何年も前の国連科学委員会(UNSCEAR)2013年報告書の時点で、とっくに否定されたと言える状況だった。その後追加で出された白書によって、この見解の信頼性はさらに強化されている。

(引用)

『「UNSCEAR2013報告書」の8つのポイントを挙げる。

(1)福島第一原発から大気中に放出された放射性物質の総量は、チェルノブイリ原発事故の約1/10(放射性ヨウ素)および約1/5(放射性セシウム)である。

(2)避難により、住民の被ばく線量は約1/10に軽減された。ただし、避難による避難関連死や精神衛生上・社会福祉上マイナスの影響もあった。

(3)公衆(住民)と作業者にこれまで観察されたもっとも重要な健康影響は、精神衛生と社会福祉に関するものと考えられている。したがって、福島第一原発事故の健康影響を総合的に考える際には、精神衛生および社会福祉に関わる情報を得ることが重要である。(注2)

(注2)精神衛生=人々が精神的に安定した生活を送れるようにし、PTSDやうつなど精神・神経疾患を予防すること。社会福祉=人々の生活の質、QOLを維持すること

(4)福島県の住民の甲状腺被ばく線量は、チェルノブイリ原発事故後の周辺住民よりかなり低い。

(5)福島県の住民(子ども)の甲状腺がんが、チェルノブイリ原発事故後に報告されたように大幅に増える可能性を考える必要はない。

(6)福島県の県民健康調査における子どもの甲状腺検査について、このような集中的な検診がなければ、通常は発見されなかったであろう甲状腺の異常(甲状腺がんを含む)が多く発見されることが予測される。

(7)不妊や胎児への影響は観測されていない。白血病や乳がん、固形がん(白血病などと違い、かたまりとして発見されるがん)の増加は今後も考えられない。

(8)すべての遺伝的影響は予想されない。』

ところがテレビ朝日系『報道ステーション』は、まるで「福島で被曝の影響によって甲状腺ガンが多数発生している」かのような、国際的な科学知見に真っ向から対立する報道を数年にわたり執拗に繰り返した。これに対し、2014年には環境省から「最近の甲状腺検査をめぐる報道について」とのタイトルで、異例の注意情報が発信されている。

テレビ朝日はさらに、2017年夏に全国放送した番組にも当初、『ビキニ事件63年目の真実~フクシマの未来予想図』というタイトルを付け、「ビキニ環礁の住民除染が済んだというアメリカの指示に従って帰島。しかし、その後甲状腺がんや乳がんなどを患う島民が相次ぎ、女性は流産や死産が続いた。体に異常のある子供が生まれるということも」と予告で語った。

わざわざ「フクシマの未来予想図」などというタイトルを付けた結果、避難指示解除に伴って福島への「帰(福)島」が進みつつある状況に対し、「政府を信じて帰還したらお前たちもこういう運命になる」とほのめかす悪質な意図を見出す人が当然増えた。

その結果、SNSを中心に番組への批判が続出し「炎上」すると、テレビ朝日は「誤解を招いた」などと苦し紛れの釈明をしてサブタイトルを削除した。しかし、「誤解とは具体的に何か」との数々の問い合わせは全て無視したまま今に至る。

1202732678 また、原発からの処理水についても、メディアはいまだに誤解を誘発させる報道を繰り返している。

東電福島第一原発にある処理水中の「三重水素(トリチウム)」はタンク貯蔵分(約860兆Bq)及び敷地内を合わせた総量で約2000兆Bqであるとされる。この量は世界的に見ても一般的で、たとえばフランスのラ・アーグが2015年にたった1年間で海洋処分した1京3700兆Bqにすら到底及ばない。しかも、諸外国で当然ながらそれを原因とした健康被害は報告されていない。

福島第一原発のタンクに溜められている処理水の多くは敷地内での作業員の被曝量を抑えるための応急処理に留まっている。しかし、現在稼働中の設備で再処理することによって、諸外国と同様の処分が可能となる。

ところが、ここでもマスメディアはそうした状況を正しく伝えず、「汚染水で海洋が汚染される」かのような報道を今も繰り返している。その代償として、途方もなく無駄なコストとリスクを国民一人ひとりが間接的に引き受けさせられているとも言える。

メディアのこうした傾向は中央のみならず、地方紙にも見られる。

「秋田魁新報」が著名な水中写真家である中村征夫氏によるトリチウムに関する科学的に誤った声をそのまま掲載させていた。この記事に関する科学的根拠を問い合わせても、完全に無視され続けている。

ここで例に挙げたようなメディア報道は、いずれも被災地やそこに暮らす人々に対する差別につながりかねない深刻なフェイクニュースであったと言える。そして懸念通り、三菱総研が東京都内で行った調査によると、原発事故から8年以上経った2019年時点でさえも、「約半数の東京都民が、差別につながりかねない誤解をし続けている」ことも明らかになっている。

無責任な報道で、多くの母子の命が奪われようとしている

実際に、報道被害によってすでに多くの人命が危機にさらされている深刻な状況もある。

小児科医の話によれば、子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)に対するマスメディアの無責任かつ誤った印象操作により、先進国中で日本だけがワクチン接種率を大幅に減らしてしまった。(70%→0.6%) これにより、現在では対象年齢での前癌病変が続出しているという。

子宮頸がんは20~30代に多く、「マザーキラー」とも呼ばれている。罹患する人が毎年1万人、亡くなる人が毎年3,000人もいる恐ろしい病気である。

「妊娠が判明した喜びの次の瞬間、胎児もろとも子宮を摘出しなければならない」「幼子を残して若い母が急逝する」などという痛ましい事態が繰り返されてきた一方で、他の国ではHPVワクチンによって撲滅が見えてきている。

その多くをワクチンで防ぐことができるはずだった病気にも関わらず、マスコミ報道が無責任な不安を煽った結果、現在も日本でのワクチン接種率は未だ充分に回復していない。

なお、多くの日本人女性とその子どもたちを不幸に陥れたこの「反HPVワクチン」報道は朝日新聞から始まったことがこの論文で明記されている。朝日新聞に、この責任が取れるのだろうか。

「報道被害」の構図を終わらせることは出来るのか

このように9年前の東電原発事故やその後のHPVワクチン関連でも多くの報道被害が起こり、そうした報道も悪影響も、いまだに現在進行形で続いている。その間には豊洲市場移転においても同様の構図があったことを覚えている方も多いだろう。

社会はそれらに対し充分な検証や責任追及をせず、事実上「野放し」にしてきた。その結果として、新型コロナウイルス関連でも同じことが繰り返されている今がある。

マスメディアにとって、無責任に不安を煽動しても無視できる程度のペナルティしか負わずに高い視聴率や反響を叩き出せるのであれば、それを止める理由は皆無に等しい。実際に、散々問題視されているテレビ朝日の「モーニングショー」は今、大きな視聴率を稼ぎだしていた。

しかしながら、ここまで人々の行動や世論、政治に対して絶大な影響力を持ち、三権とならぶ「第四の権力」とすら言われるマスメディアはその実、政治のプロでも医学のプロでもない挙句、結果に責任も一切持つことはない「声の大きな素人」に過ぎない。しかも民主主義的な選挙で選ばれたわけでもなく、弾劾を行うことすらできない。

そうした素人が世論を煽り、民主的な選挙で選ばれた政治家や専門家を差し置いて社会の意思決定を事実上担ってしまうことは、それこそ「公正な民主主義にとって危機的な状況である」とすらいえる。

たとえば5月には黒川検事長が新聞記者たちとの「賭け麻雀」スキャンダルを原因として辞職したが、その一方で同席していた新聞記者たちは結局その実名すら公表されなかった。これでは「マスコミは検察よりも強い」とすら言えてしまうし、京都アニメーション火災の被害者実名が遺族の意向を無視してまで公表されたことに比べれば、あまりにも対照的だ。

原発事故に続いての新型コロナウイルス関連で、再び問題がクローズアップされている「報道被害」。今度こそ、その構図を変えていくことはできるのだろうか

 私もこの林智裕氏が指摘するメディアの報道犯罪について、完全に同意します。前回のNHKを含め、テレビ朝日や、林氏のこのコラムには登場しませんが、TBSなど、このように全体の報道を概観すると、日本と日本人を弱体化するどす黒い意図を感じざるを得ません。そしてその後ろには中国と言う共産主義国家と、韓国と言う疑似共産主義国家が蠢いているような気がします。

 正常な報道を確保するためには、NHKの解体のみではなく、地上波テレビそのものの再編成が必要な気がしてなりません。しかし日本は今置かれている危機に対応するための政策立案と、その実行が遅々として進まない国でもあります。

 少子高齢化に伴う国力の衰退への様々な対処法を始めとして、慰安婦や徴用工捏造問題、南京捏造事件に代表される捏造歴史に基づく外交問題解消への政治努力、多くの分野にまたがる岩盤規制の解消、安全保障の根幹をなす憲法9条の改正と軍や諜報機関の整備と新設、インテリジェンスの穴を補完するスパイ防止法の立法化、そうした立法環境をより整備するための国会の抜本的改革、そして今回のテーマのような報道機関の正常化等々、日本の弱体化の歯止めとなる政策は、全くと言うほど手が付けられていません。

 「ゆでガエル」はやがて知らないうちに死に至ります。今はちょうどいい湯加減で恐らく眠っている時期でしょう。気がついたらすっかり茹でがえり、動けなくなる。そして向かう先は死。国でいえば主権を失いどこかの国の属国化です。そうならないためにどうすればいいか、10年20年後を見据えて、そのことを真剣に考えるリーダーが出てきて、「ゆでガエル」でも、ゆでられる途中でにわかに覚醒し、鍋を飛び出せるように、是非そうしてもらいたいものです。

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