野党とメディアの存在意義は果たしてあるのか
国会では相も変わらず政府に対する野党の批判が先行し、実のある議論が進まない現状が長らく続いています。一人あたり数千万円の歳費を浪費し、国民から乖離した彼らの言動はどう見ても税金泥棒としか思えません。
当面の課題である新型コロナウイルス感染症の拡大防止や、ワクチンの早期接種についても提案なき批判が目立ちます。もちろん経済や安全保障、そして憲法問題など日本の行く末や国民生活の根底となる大きな課題についても、ただただ政府の方針にたてつき批判するだけ。こんな国会議員は本当に辞めてほしいと思います。
そして一部左翼メディアもそれに追随し批判の大合唱を唱えます。テレビや新聞などマスメディアはお互いを批判し合いません。ですから取り上げる話題や論調はどれも似たり寄ったり。視聴率が下がり続け、購読者が低落し続けるのも当たり前のような気がします。
つい最近「さざ波発言」で、その野党やメディアの批判の矢面に立った、元内閣参事官の高橋洋一氏がこれに関連してzakzakに寄稿しています。タイトルは『ワクチン巡り問われている野党とメディアの存在意義 批判ありきで中身の議論なし』で、以下に引用して掲載します。
◇
新型コロナワクチンの接種が本格化している。ワクチンをめぐっては、野党からは当初、治験を含めて慎重な実施を求める声が主流だったが、いまになって日本の接種が遅れていると批判している。メディアも以前から危険性を強調する報道が多く、現状でも余った分の接種や予約の問題など重箱の隅をつつく報道が多い。こうした姿勢が公衆衛生や防疫に資するだろうか。
一般論として、ワクチンは各種の疾病の抑制に効果が大きい。実施にあたっては副反応のリスクと効果のメリットのバランスを比較考量すべきだが、メリットが大きければワクチン使用の社会的な意義は十分にある。
日本は1994年の予防接種法改正で、ワクチンはそれまでの義務接種から任意接種に変更された。その結果、日本は他の先進国と比較してワクチンを打たない「ワクチンギャップ」の国として批判されている。
海外生活を経験した人なら分かるが、特に90年以降に生まれた日本人は国内でのワクチン接種が少ないので、海外生活する際、大量のワクチン接種が義務付けられる。こうしたワクチン政策の変更は、副反応を過度に強調したメディアの報道によるところも大きいと筆者は思っている。
実は、リスクだけを過度に強調する報道はワクチンに限らない。原発や金融緩和政策などでも同じ傾向である。副作用のリスクを気にして、原発をやめるべきだ、金融緩和すべきではないと主張するが、やめた場合のリスクやコストも同時に考え、両者を比較考量しなければならない。副作用のリスクのみで政策を判断するのは間違いだ。
一部野党は日本のワクチン接種が遅れていると言うが、それは日本が欧米などに比べてコロナの感染が少なかったゆえの結果であって、特に問題でない。
また、立憲民主党の枝野幸男代表が「菅義偉首相はワクチン頼み」と批判したと報じられた。枝野氏は「ワクチン接種の重要性を前提に述べた上での発言」と釈明しているが、ワクチン接種による感染の抑制効果は定量的にもはっきりとしている。つまり、エビデンス(科学的根拠)があるのだから、それを活用しない手はない。
一方で他国で普通にやっている行動制限については、前提となる憲法改正議論に乗らずに否定する。さらに、ワクチンの打ち手拡大で政府が超法規的措置をしたことについては、法律改正が必要だという。一部野党はこの種の法改正には規制緩和反対という立場で反対していたが、言うことと行動が矛盾していないだろうか。
はっきり言って、ワクチンの議論にかぎらず、一部野党とメディアは、政府のやることにケチをつけるだけで、国民にとって建設的なことはまず言わないと思っていい。
筆者のツイッターでの各種表現を巡っては、多方面にご迷惑をかけたことをおわびする。ただ、表現への批判ばかりで、内容についての議論がなかったことは残念だ。こうした点でも、一部野党とメディアの存在意義が問われているのではないか。
◇
寄稿文ですから「存在意義が問われているのではないか」と軟らかい表現で結んでいますが、氏の心の中では「とっくに存在意義などない」と言い切りたかったのだと思います。
今テレビメディアでは、どの局も報道番組と称して「コメンテーター付きのバラエティー番組」花盛りですが、政治や芸能スキャンダルや訃報などに関しては、チャンネルを変えてもどの局もほぼ同じ、そして素人コメンテーターが一端の意見を述べていますが、どれもこれもMCの意向通り、というより局の意向通りで勢い一方向にずれていきます。
中でも政府や官僚への批判などは、相手がいないところでワーワー言っているだけで、何の解決にもなりません。そんなに言いたいことがあれば直接政府関係者に連絡を取ればいいと思いますね。いずれにしろ視聴者受けを狙ったショーなのですから、存在意義など全く蚊帳の外なのでしょう。
また立憲民主党の小西洋之議員のように、「私は天才なんです」とうそぶき、クイズ質問や暴言発言を繰り返し、党内でも「一言で言えば変人の一匹狼」と言われているように、奇行を繰り返しながらのうのうと議員を演じている、こんな国会議員もいます。世も末ですね。
政府や官僚の問題点を挙げ批判していくのは必要でしょう。ただそれだけしかせず、自らの意見発信や提案をしない議員や、政府側からの反論やそれを補佐する意見を採用しないメディアの姿勢を問題視しているのです。このような状況を改善するためには、議員においてはその資格を検定する制度の導入と、一方通行の質疑を双方向に変えるなどの国会改革、テレビメディアにおいてはお互いが批判し質の向上に資するよう、新規参入枠の大幅拡大が必要でしょう。
いずれも既得権側の猛反対が予想され、改善には困難が予想されますが、それを実現しなければ日本の弱体化は避けられず、結果としてそれを狙う中共の思うつぼになってしまいます。同じ問題意識を持つ人が増えるのを望むばかりです。
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