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2021年7月 9日 (金)

習近平の強権政治の元で、台湾問題は国際問題と化した

Https___imgixproxyn8sjp_dsxzqo0774247001  中国の強権・覇権主義の元で、にわかに現実味を増してきた中国による台湾統一への予兆。以前このブログでも取り上げましたが、その動きは日本の安全保障に直結する大きな問題です。他国の懸念を顧みず、ますます牙をむき突き進める習近平の「中国の夢」の野望。

 今までの経緯を踏まえ、台湾問題はこの先どう展開していくのか、産経新聞の特集記事「強権解剖」の第1部、その8話『台湾問題は国際問題と化した』に、その一端を見ることができます。以下に引用して紹介します。

北京の天安門広場は文化大革命(1966~76年)や、89年の中国人民解放軍による民主化運動の鎮圧など、現代中国の歴史のさまざまな舞台となってきた。

今月1日には、中国共産党創建100年を記念する祝賀大会が開かれ、党を率いる総書記(国家主席)の習近平が天安門楼上から演説した。広場に動員された約7万人の党員らに台湾問題でげきを飛ばした。

「祖国の完全な統一を実現することは、中国共産党の揺らぐことのない歴史的任務だ…いかなる台湾独立のたくらみも断固として粉砕する」

「粉砕」という表現は毛沢東時代、国内外の敵に使われた。習がこの言葉をあえて用いたのはなぜか。

「台湾問題は時代とともに変化してきた」と語るのは、台湾の中央警察大学教授で中国問題専門家の董立文(とう・りつぶん)である。

共産党との国共内戦で敗れた中国国民党が49年に台湾に逃れて以降、中台は内戦の延長のような時代が続いた。58年には中国が福建省対岸の台湾・金門島を砲撃する事件も起きている。

その間、米国のアイゼンハワー政権は朝鮮戦争休戦後の54年、中国を警戒して台湾の蔣介石政権と米華相互防衛条約を締結。金門島砲撃の際も空母を台湾海峡に集結させるなど、台湾は米中間の問題となっていく。79年の米中国交正常化に伴う米台断交後も、米国は台湾関係法を制定し台湾への武器供与を続けた。

そして、今年6月の先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、台湾問題は新たな時代に入る。首脳声明に初めて「台湾海峡の平和と安定」が明記されたことを受け、中国と国際社会の問題になったのだ。

今、習が最も恐れるのは「国際社会が(口先介入ではなく)本格的に台湾海峡に介入してくることだ」と董はみる。習が「断固粉砕」と威圧したのは、恐怖の裏返しに他ならない。

49年10月の中華人民共和国建国当時、「台湾を解放し祖国を統一する」をスローガンに掲げる毛沢東は、台湾への武力侵攻を本気で考えていた。

しかし翌年6月に朝鮮戦争が勃発すると、米軍が第7艦隊を台湾海峡に派遣。軍事的に不利な立場に立たされ、台湾侵攻を断念せざるを得なくなった。毛は「台湾を攻略する最高のタイミングを逃した。大きな過ちを犯した。取り返しのつかない過ちだった」と周囲に漏らしたとされる。

一方、改革開放政策を進めた鄧小平は「平和統一」を強調し、「一国二制度」による台湾問題の解決を目指した。鄧は密使を通じて当時の台湾の総統、蔣経国に手紙を送り、「祖国統一は私たちの世代の使命だ」と強く訴えていた。

だが、蔣経国は88年1月に急死。台湾出身の李登輝が総統に就任すると、統一の話は宙に浮いた形となった。鄧は89年5月、ソ連共産党書記長だったゴルバチョフと北京で会談した際、こう語ったという。

「私の人生には一つだけやり残したことがある。それは台湾問題だ。解決は恐らく無理だろう」

台湾問題に転機が訪れるのは2012年、習が総書記に就任してからだ。習は32歳から49歳まで台湾の対岸、福建省で地方指導者を務め、台湾問題の専門家との自負がある。台湾との統一は、自らの政権スローガンである「中華民族の偉大な復興」に不可欠な〝偉業〟と考えているようだ。

15年、台湾の総統だった馬英九との中台初の首脳会談を実現させるなど、台湾問題でさまざまなアプローチを試みた。しかし16年に台湾独立志向の蔡英文・民進党政権が誕生すると、中台関係は悪化に転じた。

焦った習は19年1月、悪手を打つ。台湾に関する演説の中で「台湾は最終的に中国に統一されることになる」と強調し、その選択肢として「武力行使を排除しない」と明言したのだ。

この露骨な脅しに台湾では嫌中感情が高まり、低迷していた蔡の支持率は一転して上昇。20年の総統選で蔡の再選を許すことになってしまうのである。

そして、1日の習演説。

「独裁政権がものものしい言い方をする場合、ほとんど自信がないときだ。台湾海峡を取り巻く今の環境は中国にとって決して有利ではない」と董は語る。

中国は台湾について「内政問題だ」と主張し、外国の介入を拒み続けている。しかし今や、台湾は強権・中国と対峙(たいじ)する民主主義陣営の最前線なのだ。

 ◇

 「独裁政権がものものしい言い方をする場合、ほとんど自信がないときだ。台湾海峡を取り巻く今の環境は中国にとって決して有利ではない」と董立文氏はいいますが、毛沢東の辿った一人独裁の道をひたすら追いかける習近平に、周りを見つつ賢明な判断が可能かどうか、疑わしい気もします。

 いずれにせよ経済力と軍事力を背景に、強権を振り回す中からは他国の牽制を受け入れる度量が失われていくような気がします。欧米への対抗心のみに捕らわれてしまい、その結果台湾を武力で介入することも、あながちゼロではないかもしれません。そうなる前に日本の対応準備は欠かせませんが、果たして日本政府はどう考えているのでしょうか。

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