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2021年8月

2021年8月31日 (火)

日本共産党、中国との間で二転三転、それより日本になぜ共産主義政党が?

Images-1_20210830154901  前回、中国共産党の習近平政権について取り上げましたが、その中国共産党と日本共産党はどういう関係なのでしょうか。実は時として親交を深め、時として絶縁状態になるという、恋人関係ではありませんが、ついたり離れたりしているようです。

 そのあたりの詳細を産経新聞の特集記事から拾ってみます。タイトルは『日本共産党、親密・仲違い繰り返す〝兄弟党〟 日本共産党の「ご都合主義」』(8/30)で以下に引用します。

7月の中国共産党創建100年に際し、自民党幹事長の二階俊博、公明党代表の山口那津男、立憲民主党代表の枝野幸男はそれぞれ、中国共産党に祝意のメッセージを伝えた。

対照的に祝電を送らなかったのが日本共産党委員長の志位和夫だ。なぜか-。

日本共産党は1922年、前年に創建された中国共産党同様、国際共産主義運動の指導センター「共産主義インターナショナル」(コミンテルン)の支部として活動を開始した。

戦後の46年に理論誌「前衛」を創刊すると、45年の中国共産党大会における毛沢東の政治報告を掲載。戦時中、中国共産党に合流し活動していた野坂参三は、46年の衆院選で日本共産党から初当選している。

59年には、日本共産党議長の野坂率いる代表団が北京を訪れて毛と会談。中国共産党との間で「アメリカ帝国主義が日中両国人民の共通の敵」などとする共同声明を発表した。

61年の中国共産党創建40年に当たっては、日本共産党はこんな祝賀メッセージを送っている。「中国共産党と日本共産党の戦闘的兄弟的連帯万歳!」

今からちょうど60年前の日中の共産党は、まさに蜜月状態だった。

ところが、中ソ対立や中国内の権力闘争の影響で、両党の関係は一変する。

66年3月、書記長の宮本顕治を団長とする日本共産党代表団が訪中し、周恩来をトップとする中国共産党代表団と共同コミュニケをまとめたが、毛は「ソ連を名指しで批判していない」などとして書き換えを要求。日本共産党側が応じなかったため交渉は決裂し、コミュニケは幻となった。

毛は宮本らの帰国後、日本共産党への攻撃を開始。その年、国内の権力闘争の一環で文化大革命を発動すると、「四つの敵」としてアメリカ帝国主義、ソ連修正主義などと並び「宮本修正主義集団」と批判した。

断絶していた両党の関係に変化が訪れたのは98年。6月に中国共産党が毛時代の「干渉」について「真剣な総括と是正」を表明し、両党は相互尊重などの原則を確認。7月には委員長の不破哲三らが訪中し、中国共産党総書記だった江沢民と会談した。32年ぶりに関係を正常化したのである。

元日本共産党幹部の筆坂秀世が忘れられないのは2001年のことだ。

当時、党政策委員長だった筆坂は、東シナ海で発生した北朝鮮不審船追跡事件を受け、船を撃沈した海上保安庁の対応を肯定する党見解をまとめようとした。しかし、党議長に転じていた不破が「中国は『海保はやりすぎだ』と批判している」と主張し、そうした見解は発表されなかった。

04年の日本共産党大会では、党綱領が改定され、「社会主義をめざす新しい探究が開始され(中略)21世紀の世界史の重要な流れの一つとなろうとしている」と明記された。

具体名はないが、議長の不破は党大会の報告で「中国のことだ」と説明している。筆坂はいう。

「中国に自由も人権もないことは、ずっと前から分かっていた。にもかかわらず、不破時代は中国ベッタリだった」

不破が議長を退任した06年以降、トップとして日本共産党を率いるのが志位だ。今月4日、日本共産党創建99年の記念講演で、現在の中国について「自由も人権も民主主義もない社会、他国への覇権を振るう体制」と断じた。

志位は昨年1月、04年党大会で党綱領に明記された中国を評価するくだりを削除し、「大国主義・覇権主義が強まっている」と変更。一転して中国を批判する綱領改定を行っている。

16年末まで日本共産党に所属していた元東京都板橋区議の松崎参(いたる)は、「関係改善を自慢していたと思ったら、中国の評判が悪くなると見解を変える。まさにご都合主義だ」と話す。

一時は「兄弟的連帯」を誇った日本共産党と中国共産党。同じ「共産党」を名乗る両党の関係はこれまで、時々の情勢によって親密と仲違(たが)いを繰り返してきた。今後、両党が蜜月に戻ることがあるとしたら、それは日本やアジアにとってどんな時代なのだろうか。

 ◇

 日本共産党と中国の関係がどのようになっているかは別にして、共産党という党や組織が、果たして日本にとって必要なのか、と言う根本的な問題に立ち入らなければなりません。もともと共産主義が目指すのは、プロレタリアート独裁でした。マルクスは資本主義が高度に発達した最終過程で矛盾が噴出し、自然に共産主義化すると言う論法をとりましたが、途中レーニンやスターリンの登場で、それが暴力革命に取って代わり、最初の共産主義国家ソビエト連邦ができあがったのでした。

 しかし資本主義社会の否定、生産手段の国有化つまり私有財産の保持否定と言う根本的思想は変わっていないはずです。中国は資本主義的要素と共産主義要素が入れ混じった、特殊な国ですから、もはや共産主義国家とは言えないでしょう。別の言い方をすれば、覇権主義独裁国家といった方がいいかもしれません。

 日本共産党は今は大人しくしているようですが、おそらく純粋に共産主義国家を目指しているものと思われます。このような政党を非合法にしていない国は先進国では日本とフランスだけです。そのフランスも共産党はかなり変化をしているようです。なぜ日本に共産主義政党が残っているのでしょうか。そのあたりのいきさつをKOGENSYAのコラムから引用します。タイトルは『共産党が非合法化されなかった経緯』(中村学氏:19/12/17)です。
 ◇

 世界では共産党という政党をつくることが禁じられている国があります。そして禁じられていないにしても、日本のように国会議員がいて、ある程度の勢力を維持している国はかなり珍しいといえます。

 もっと言うと、そういう国はほとんどが発展途上国であって、先進国では日本とフランスだけです。フランスでは、代表者がそろそろ解散すると自分で言っています。

 つまり世界の先進国の中では日本だけが、共産党が国会で堂々と活動する唯一の国なのです。

 考えてみれば、日本は資本主義の世界の中で、第2位か3位の実力を持っています。

 テレビでは「格差社会だ」とかいわれていますが、実際には日本の労働者の待遇はかなり恵まれています。社会保障も充実しています。

 それなのに、今から日本がわざわざ資本主義を捨てて、共産主義に移行するというのは普通では考えられません。

 ソ連や中国では共産主義経済を導入して大失敗しました。たくさんの餓死者も出ました。

 貧しくてどうせ餓死してしまう、だったら革命を起こして金持ちのお金をぶんどって貧乏人に回せ、というならまだ少しは理解できますが、日本で革命を起こす理由が見当たりません。

 日本になぜ共産党があるのか、世界では全く理解されないでしょう。

 実は日本でも戦後、共産党が非合法になる、つまり法律として禁じられるのではないか、という時期がありました。1950年ごろの話です。

 戦後すぐに日本を占領統治したGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)は共産党員を刑務所から解放し、全国に活動の足場となる労働組合をつくることを積極的に奨励しました。そして1949年の衆議院選挙では、日本共産党の議員が35人も誕生しました。

 ところが、ソ連や中国の共産主義勢力の脅威が増すにつれて、GHQは、これはまずいと考えるようになりました。

 そして日本を対共産主義の砦(とりで)にしようと考えました。日本が独立したのはそのためでした。

 日本国内では、共産主義が貧しい労働者の間にかなり広がっていて、全国で過激なデモやストライキなどが行われていました。

 現在のJR、当時は国鉄といったのですが、そのトップが突然行方不明になって、翌朝死体で発見されるという事件が起きました(下山事件)。

 朝になってみたら、鉄道の上で電車に引かれて死んでいたのです。その人物は当時、共産主義者らを中心に、たくさんの労働者を解雇していました。そして労働組合と激しく対立していました。

 「国鉄の職員はみんな鉄道を愛している。そのトップが自分から線路に飛び込んで自殺するはずなんかない」

 そんな話もあって、これは共産党員が殺害したんじゃないか、といううわさが広がりました。

 国鉄では、他にも不可解な同じような事件が二つ起こりました。

 1950年には、皇居前の広場で「人民広場事件」が起きました。

 ちなみに「人民広場」というのは、天皇を否定する共産党が皇居前の広場は人民のものだ、という場合の呼び名です。

 そこに共産党員ら5万人が全国から結集して占領軍と衝突しました。

 GHQは、日本の共産化の危険を感じました。そして共産党員を公職から追放する命令を出しました。これを「レッドパージ」といいます。

 GHQは、民間企業に対しても大企業では共産党員を解雇するよう指示しました。これによって、1万人を超える共産党員が解雇されました。

 この時、GHQのトップのマッカーサーは共産党の非合法化を考えていました。しかしマッカーサーは、このことを自分で決めないで、日本政府が自主的に決めるべきだと言いました。

 そして当時の吉田茂首相は、これは国民の判断を待つべきだと考えたのです。

 国民から意見が出たら、そうしよう。でも、GHQからの指示とはいっても、国民からの意見がないのにそうは決められないと考えたのです。

 それで共産党は非合法化されませんでした。

 でも吉田氏はその後、「後になって考えるに、やはり実行しておけばよかったような気もする」と自叙伝で書いています。

 これが、共産党が非合法化されなかった経緯です。

 ◇

 憲法改正より経済回復を優先した吉田茂元首相。その吉田茂氏が共産党の非合法化にも躊躇したとすれば、日本の弱体化の張本人と行ってもいいかもしれません。もちろん戦後の日本を立て直した一面もあり、彼の功績をすべて否定するつもりはありませんが、この二つは今でもかなり尾を引きずっているようです。

 いずれにせよ、日本共産党はしたたかでずる賢い党です。甘い顔でメディアや学者、文化人や芸能人に食い入り、シンパを増やしています。政党間でも盛んに野党連合構想を打ち立て、脇の甘い立憲民主などを引き入れようとしています。とにかく騙されないように、気をつけたいものです。

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2021年8月30日 (月)

「習政権の権威主義」:中国 強くなるほど嫌われる

Images_20210829105001  覇権主義をひた走る中国の習近平政権。毛沢東の死後に続く、歴代の共産党トップとはその統治形態において、一線を画した習政権。その違いは何なのでしょうか。またなぜなのでしょうか。

 米国の政治学者、デイビッド・シャンボー氏が読売新聞の「あすへの考」に寄稿したコラムを引用します。タイトルは『習政権の権威主義」 : 中国 強くなるほど嫌われる』(8/29)で、以下に掲載します。

(編集委員 鶴原徹也)

 中国共産党創設100年の祝賀式典を今夏開催した 習近平総書記(国家主席)は、世界第2位の経済力をテコに盤石の国内支配体制を敷いているように見える。

 だが習政権の権威主義的行動、特に新疆ウイグル自治区や香港、台湾、東・南シナ海を巡る強圧的振る舞いは国際的批判を招いてきた。

 米中対立の常態化も踏まえた先の先進7か国首脳会議(G7サミット)が、国際秩序を乱す中国に対抗して、民主主義陣営の結束を示す場となったことは記憶に新しい。

 米国の中国政治研究の泰斗デイビッド・シャンボー米ジョージ・ワシントン大学教授は現状をどのように見ているのか。半世紀近い中国観察歴に照らしながら自説を語ってくれた。

*****

20210828oyt1i50155t  私は1974年、英領だった香港を訪れ、対中国境に向かいました。中国は毛沢東(1893~1976年)の文化大革命(66~76年)の末期で、「西側」に門戸を閉ざしていたのです。国境で目撃したのは有刺鉄線と監視塔。中国から人民が香港に脱出するのを阻むためでした。人民が逃れたい中国とは何なのか、興味が膨らみ、帰米後、中国研究を専攻しました。

 私が学んだジョージ・ワシントン大学の教授らは皆「反共」で、毛沢東の独裁のありようと人民の悲劇を子細に論じたものです。

 米中両国は72年のニクソン米大統領(在任69~74年)の訪中で国交正常化に大転換していましたが、国交樹立は79年のことです。

 その79年に私は中国を初訪問し、80年代は大半を留学生として中国で過ごしました。まず天津・南開大学、次に上海・復旦大学、そして北京大学。90~91年は同大客員研究員でした。

 刺激的な時代でした。

 毛の死後、実権を握ったトウ小平(04~97年)が「改革開放」を導入し、推進していた。社会は毛の全体主義という長い悪夢からようやく目覚め始めていた。私はチベットと新疆を含む中国全土を旅して回りました。出会った人々は皆、毛時代の苦難を嘆き、新しく知った自由を喜び、経済的、社会的、あるいは知的な夢を口々に語ったものです。それぞれが自分らしい生き方を希求していました。

改革開放に協力した米国人は落胆。今や全体主義国家です

 今は昔です。改革開放を歓迎し、陰に陽に協力してきた米国人は一様に今の中国に落胆しています。

 改革開放は浮き沈みがありましたが、総じて中国は開放と「一定の自由」の道を歩んでいました。

 逆行の始まりは2010年頃、明確になったのは習近平氏が共産党総書記に就いた12年です。今や中国は現代の全体主義国家です。残念であり、 憂鬱になりますが、危険をはらむ変容です。

 中国は習氏の独裁下にあります。トウ小平が導入し、その後の歴代政権が踏襲してきた党の集団指導体制は葬り去られてしまった。習氏は党の意思決定制度、特に政策調整機関の「指導小組」を牛耳り、全てを最終的に決定している。党の最高指導部・政治局常務委員会はもはや形骸化しています。

 習氏の統治手法の特徴は、政策を巡る異論や他の選択肢を早々と排除し、審議にかけないことです。私の見るところ、習氏以外の有力者らは意思決定に関わる真の情報を十分に得ていない。習氏以外の6人の常務委員の間では 王滬寧氏と 栗戦書氏がイデオロギーと党務の分野で幾ばくかの情報と影響力を持つ程度でしょう。習氏周辺は「ボスに取り入る」ことを最優先する茶坊主ばかりです。

 習氏の独裁に不満を持つ党幹部はいますが今は無力です。意見の相違を嫌い、反証を退ける党中枢の傾向は党宣伝機関を通じて増幅され、社会を覆ってしまっている。

ただ、長期的には弱体の始まり。党の外皮は不満によって破られる

 2人の独裁者、習氏と毛沢東には多くの共通点があります。

 絶対的忠誠を強要し、反論を許さず、不服従は断罪し、政敵を容赦なく排除し、人民を過酷に支配する。権力を独占し、権限を委譲しない。哲人・教養人を自任し、自身の「思想」を皆に押しつけ、自らを崇拝するよう求める。自己陶酔型で、他者に感情移入し共感することができない――。

 加えて、どちらもイデオロギーを好む支配者でマルクス主義者を公言しています。ただ習氏はレーニン主義者の色合いが濃く、支配する制度として強い党に信を置いている。一方、毛は文革に顕著なように、党の支配に不信を抱き、党の破壊を企てさえしました。

 これらは2人の共通点の幾つかです。私は毛を旧来の全体主義者、習氏を現代の全体主義者と呼んでいます。両者の統治には40年近い時間の隔たりがあり、その間、中国は大きく変わりました。21世紀の中国が、圧政で国を害した前世紀の毛によく似た指導者を頂いていることに私は驚いています。

 習氏は党を軍隊同様の上意下達のロボットに変えてしまった。下から上の意見具申も水平的な政治参加も出来なくなっています。

 党は今年創設100年を祝いました。習氏は党を完全に管理下に置いています。短期的には党を強化したと言えるでしょう。

 ただ長期的には弱体の始まりです。多くの党員と社会の様々な構成員は習氏の独裁と党支配の強度に不満を募らせています。ロボットとなった党の硬い外皮は早晩、内部で膨張する不満によって破られるに違いないと私は考えます。

 21世紀の米中対立は20世紀の米ソ冷戦とは違います。

 米ソは軍拡競争が象徴するように、敵の動きに反応し合い、雪だるま式に競争を拡大していった。

 米中関係は相互反応的ではありません。独自に動き、外交・通商・情報技術・研究・価値観などあらゆる分野、世界の至る所で競い合っている。「不定全面競争」と私は命名しています。これが世界秩序の新しい常態なのです。

 互いに優位に立とうと努めながら、相手を打ち負かすことができない。そんな状態が長く続く。対立が近い将来、収まることはありません。むしろ激化の一途です。世界、特にアジアは深く巻き込まれることになります。

 米中対立の震源は今後、東南アジアになると私は考えます。東南アジア諸国連合(ASEAN)10か国をひとくくりにすると2019年時点で人口は6億6000万人を超え、域内総生産(GDP)は約3兆2000億ドルで世界有数の経済力を持っている。東南アジアはそれ自体が重要な地域です。

 従来、東南アジアの大抵の国は米国ではなく中国とより良好な関係を求めてきました。

 バイデン米政権はその傾向を転換したいと思っている。7月のオースティン国防長官、8月のハリス副大統領の東南アジア歴訪はその表れです。同盟国・日本の評判が東南アジアで芳しいことは米国に有利に働きます。日本、韓国、インド、オーストラリアと連携すれば、経済や通商分野で中国に代わる選択肢を東南アジアに提示できるはずです。

 敵失も米国を有利にします。中国は近年の「戦狼外交」、つまり威嚇的な外交姿勢が露骨に示すように、相手の主張に耳を貸さず、高慢、かつ強引に振る舞い、評判をおとしています。世論調査を見ると、世界各地で中国の好感度は最低レベルです。中国は強くなるほど嫌われるのです。

 私見では、世界は三つの陣営に分かれます。第1は自由・民主主義の陣営、第2は反自由・専制主義の陣営、第3は第1、第2両陣営に関わって双方から利益を得ようとする陣営です。政治的にも多様な東南アジアは三つの陣営に分散する可能性があります。

 米国には第1陣営を主導する力がある。中国には第2陣営を束ねる力がない。ただ第1、第2陣営は勢力的に 拮抗きっこう する。世界秩序のキャスチングボートを握るのは第3陣営です。最終的にどう転ぶのか、私には予測できません。

 ◇

 習近平政権に関するシャンボー氏の捉え方は、まさにその通りだと思います。ただそれに対してどうすればいいのか、氏は答えていません。おそらく文末に「最終的にどう転ぶのか、私には予測できません。」と、結んでいるように、今後の情勢次第だと言うことでしょう。

 私見ですが日本は完全に第1陣営に属すると言うよりも、どうも第3陣営にも足を突っ込んでいる可能性があります。そして韓国は文政権の元、第3陣営にどっぷりつかっている感じがします。

 中国が一帯一路や独裁政権支援などの無理な拡張政策やとどまることがない軍拡、そして人口減少を間近に迎えた労働環境の逼迫から、近い将来経済的にゆとりがなくなるのはまず間違いがないでしょう。

 それを加速するために、第1陣営が結束し、今までとは真逆の経済制裁を行って行く必要があります。そのためにも日本は正真正銘の第1陣営で役割を全うする事が肝要だと思います。

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2021年8月29日 (日)

報道されないアフガン「不都合な真実」

P09sy4zx  アフガニスタンではタリバンによる制圧後、邦人の移送を含め、各国とも関係者のアフガンからの脱出を必死に試みています。ところが空港警備のタリバンの検問が厳しく、容易に空港内にたどり着けず、なかなか思うように行っていないのが現状です。

 こうした問題以外にも、イスラム教国家であるアフガニスタン特有の問題もあるようです。そのあたりを産経新聞に寄稿された記事から拾ってみます。イスラム研究者の飯山陽氏のコラム『報道されないアフガン「不都合な真実」』(8/25)がそれで、以下に引用します。

 ◇

イスラム過激派組織タリバンが8月15日、アフガニスタンの首都カブールをほぼ制圧し、アフガン全土を支配下においた。

これについての日本メディア報道には一定の奇妙な傾向が見られた。一斉に「アメリカのせい」だと報じたのである。

日経新聞は8月16日の「米介入20年『力の支配』限界 タリバン、終戦を宣言」という記事で、米国の「力による支配」と「国家建設の試み」が失敗に終わった原因は、「テロとの戦いに明け暮れ、一般のアフガン国民が成長の果実を実感できなかったことにある」と分析した。

しかし、そもそも20年前、米軍がアフガンに侵攻したのはテロとの戦いのためだ。それを「テロとの戦いに明け暮れていたではないか」と批判するのは道理に合わない。またテロを放置したまま、アフガン国民が「成長の果実を実感」できるようになるとは考えられない。実際米軍は、一度はタリバン政権を崩壊に追いこむという成果を挙げた。その後アフガンにタリバンに対抗できる軍が育たず民主主義が根付かなかったのは、必ずしも「アメリカのせい」だけではない。米批判を前面に出すあまり、暴力によって全土を支配したタリバンや、タリバンと戦う気などなく敗走した政府軍、腐敗したアフガン政権、国外逃亡した大統領といったアフガンに内在する問題を省みないのでは、反米イデオロギー喧伝のためにアフガン情勢を利用していると批判されても致し方あるまい。

「米国の責任」…朝日新聞の社説は本当か

朝日新聞は8月17日の朝刊に「アフガンと米国 『最長の戦争』何だった」という社説を掲載し、以下のように米批判を展開した。

「米国の責任は重大」

「テロの根源は、各地に広がる紛争や格差、貧困であり、失敗国家をなくさない限り、安全な世界は築けない。同時テロから学ぶべき教訓を生かさず、軍事偏重の行動に走り続けた結果、疲れ果てたのが今の米国の姿ではないか」

しかしアフガンの責任を担うべきは第一にアフガン人自身であるはずだ。またタリバンの武装攻撃はタリバンにとっては「テロ」ではなく、神の命令に従ったジハードの敢行であり、彼らが目指すのはイスラム法統治だ。彼らが戦うのは格差に憤っているからでも、貧乏だからでもない。「テロの根源は格差・貧困」という主張は、書き手がイスラム過激派の「テロ」の本質について完全に無知であることを露呈させている。

タリバンがほとんど抵抗らしき抵抗を受けることなくカブール制圧にまで至った事実は、今後「タリバンを含む暫定政権の樹立」といった軟着陸が困難であることをうかがわせる。タリバンが単独政権を樹立しイスラム法による統治を強行すれば、この20年間にアフガン女性たちが徐々に獲得してきた権利や自由は一挙に、完全に失われる可能性が高い。

タリバンは今になって急にアフガン全土を制圧したわけではない。これまでも各地を支配下におき、イスラム法統治を行なってきた。国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチの2020年6月の報告によれば、タリバン支配下ではイスラム法的統制により人々の基本的人権が著しく損なわれており、第二次性徴を迎えた女子は通学を禁じられ、女性は男性親族のつきそいなしには家から出ることを認められず、外出時には全身を覆い隠すブルカの着用が義務付けられ、就労も、男性医師の治療を受けることも禁じられている。

今アフガンは、この状況が全土に広がる危機に瀕している。

アフガン復興のため20年間にわたり約68億ドル(約7500億円)を支援してきた日本国民として、我々はこうした暗い見通しを深刻に受け止める必要がある。全てを「アメリカのせい」にする「報道」をいくら続けたところで、それは単にメディアやジャーナリストの自己満足にしかならず、アフガンの現状や先の見通しについて日本の一般国民には一切伝わらない。こんなものは「報道」とは呼べまい。

イスラム法の統治…理解されていない本質

日本メディアのアフガン報道の問題点は他にもある。それは彼らがどうやら、アフガン人の価値観と欧米由来の近代的価値観とは全く異なるという本質的な問題について理解できていないようだという点だ。たとえばタリバン報道官が「イスラム法の認める範囲で女性の人権を認める」と述べた際、ほとんどのメディアはそれが近代的な女性の人権とは全く異なることを指摘しなかった。

アフガン人のほとんどは敬虔なイスラム教徒であり、一般にイスラム教徒として敬虔であることは、彼らが神の言葉と信じる『コーラン』の文言に忠実に生きることに最大の価値を置くことを意味する。

2013年に米拠点の調査機関ピュー・リサーチ・センターが実施した世論調査では、調査対象となったアフガン人の99%が「イスラム法による統治を望むか」という質問に対し「はい」と回答した。『コーラン』第5章44節には「神が下されたもの(啓示、イスラム法)に従って裁きを行わない者は不信仰者である」とあるため、改めて「イスラム法統治を望むか」と質問された場合「いいえ」と回答するのはイスラム教徒にとっては難しい。それを勘案しても、同じくイスラム諸国であるエジプトで「はい」の割合が74%、インドネシアでは72%であることと比較すると、アフガン人のイスラム法統治支持率の高さは特筆すべきものがある。しかも当該調査は、米軍侵攻によるタリバン政権崩壊の後に行われていたのである。

イスラム法統治とはすなわち神の命令を絶対的価値とする統治であり、そこでは人間の発案した近代的価値などとるに足らないものとして打ち捨てられる。この価値観の絶対的差異について認識が不十分だったのは、米当局も同じであろう。しかし、今回のタリバンによるアフガン制圧に際し、まるで鬼の首をとったかのように「アメリカのせい」だと執拗に繰り返すメディアもまた、同じ穴の狢である。

武力でもカネでも、神の命令を絶対とするアフガン人の価値観を強制的に変えさせることなどできない。それができるとすれば、アフガン人の中に、イスラム的価値観と近代的な自由や人権、民主主義といった価値観をすり合わせていく必要があると信じる人が現れた時である。

 ◇

 おそらく飯山氏は朝日新聞に代表される日本のメディアが、いつものように現状を深く考察することなく、知見もないのに初めから結論ありきの、紋切り型の浅薄な意見を寄稿することに、憤りを感じているのでしょう。

 こうしたメディアの姿勢は飯山氏の記事の中の『全てを「アメリカのせい」にする「報道」をいくら続けたところで、それは単にメディアやジャーナリストの自己満足にしかならず、アフガンの現状や先の見通しについて日本の一般国民には一切伝わらない。こんなものは「報道」とは呼べまい。』、という部分によく現れています。

 それはそれとして、もともと人間を救うためのものであった「宗教」が、今ではお互いの闘争の源のようになっているのには、大きな矛盾を感じます。タリバンやアルカイダとイスラム国、イランとサウジアラビアというように、もともと同じイスラム教の国、集団同士が、宗派は異なるとは言え、骨肉の争いをしているのは、人間の浅はかさなのでしょうか。残念ですがこれが現実です。

 そして飯山氏の言う『それができるとすれば、 アフガン人の中に、イスラム的価値観と近代的な自由や人権、民主主義といった価値観をすり合わせていく必要があると信じる人が現れた時である』と言うくだりも、できないとは分かっているけれども、何とかできないかという理想が込められているのでしょうね。

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2021年8月28日 (土)

奈良林直氏:太陽光発電の闇と小泉一族

___  福島第一原発の事故を境に、原発への風当たりが強くなり、脱原発の動きが活発化する中にわかに脚光を浴びてきた再生可能エネルギー。中でも時の民主党政権の強力な後押しもあって、太陽光発電用パネルが日本中で設置されるようになりました。

 今年7月経産省は、2030年時点での発電コストは原子力のコストよりも下がり、電源別で最も安くなるとの見通しを示しましたが、ただ、太陽光発電は天候による発電量の変動が大きく、実際にはバックアップのために火力発電を確保する必要がありますが、その費用は計算に含まれていません。

 そうした中、首相退陣後にわかに反原発を掲げ始めた小泉元首相。その小泉一族に関わる「太陽光マネー」について、月刊hanadaプラスに国基研理事で東京工業大特任教授の奈良林直氏が寄稿しました。タイトルは『太陽光発電の闇と小泉一族』(8/21)で、以下に引用して紹介します。

公職にある小泉進次郎環境大臣の主張が、自らの一族に「太陽光マネー」が転がり込む一因となっていたとすれば、利益相反にもなりかねない。その他、メディアが再エネを礼賛する裏で進む電力料金のさらなる値上げ、深刻な環境破壊など太陽光発電の深い闇を徹底追及する!

莫大な太陽光マネー

我が国の太陽光発電発電設備の発電能力は2020年に67GW、100万kWの原発67基相当になった(1GW《ギガワット》=100万kW)。2019年に比べ5GW増加した。毎年、原発5基を建設しているようなものだ。

この太陽光発電の買取価格は1kWhあたり42円で契約したものから、最近は19円くらいまで下がったが、それでも世界相場の2倍の高値となっている。これは投資家にとって極めて美味しい投資対象である。「年利回り10%を超える」と盛んに太陽光パネルを金融商品として販売するなど、我が国の爆発的な太陽光パネルの設置は、投資商品として普及していった。

そこへ中国や韓国の資本も次々と参入するなどして太陽光事業社には、実態を伴わない詐欺まがいの会社も多数出てきた。そうした中で「太陽光マネー」を巡る象徴的な事件が起きた。

<「太陽光発電関連会社のテクノシステム(横浜市西区)が金融機関から融資名目で多額の資金を詐取したとされる事件で、東京地検特捜部は16日、信用組合から約10億5000万円をだまし取ったなどとして、詐欺と会社法違反(特別背任)の疑いで社長の生田尚之容疑者(47)を再逮捕した。詐取したとされる額は計約22億円となった。(中略)

再逮捕容疑では2020年6月、発電設備への融資名目で虚偽の書類を出すなどし、大阪府の信組から約10億5000万円を詐取。18~19年には、自社の資金計3億9400万円を海外のカジノで負った自身の借金返済に充て、会社に損害を与えたとされる。

特捜部は16日、徳島県の地方銀行と静岡県の信用金庫から20年7月、それぞれ約7億5000万円と約4億1500万円をだまし取ったとして生田容疑者を起訴。地方銀行の事件については、ともに逮捕された専務の小林広、元専務執行役員の近藤克朋の両容疑者も起訴した。

生田容疑者は、インターネットで投資を呼び掛ける融資仲介業者からも、巨額の資金を集めていた。「ソーシャルレンディング(SL)」と呼ばれる仕組みで、事件ではSLのリスクも垣間見える。

「SLを使えば、10億円くらいは数秒で集められますよ」。生田容疑者の仕事仲間の男性は数年前、「いい事業があるので、やってみないか」と持ち掛けた際、そう返されたことを覚えている。(中略)

テクノ社は2017年から仲介業者に、ネット金融大手「SBIホールディングス(HD)」の子会社「SBISL」を利用。20年までに融資した約383億円のうち、約129億円が別用途に使われていたことが今年4月に判明し、SBIHDはずさんな融資が行われていたとして、SBISLの廃業を決めた。」(6月17日付東京新聞)>

さらに、8月10日付産経新聞で「太陽光発電の闇と小泉純一郎氏」と題し、論説委員長の乾正人氏が続報を伝えている。

<「テクノシステム社長の生田尚之容疑者は、政治家との交遊を自慢し、商売にも利用していたという。最大の広告塔として利用されたのが、小泉純一郎元首相である。日本経済新聞には、生田容疑者と小泉元首相の対談広告記事が、昨年2回にわたって掲載されている。この中で、反原発論者の小泉元首相は、「すごいな、生田君の仕事は夢がある。(中略)ぜひこれからも頑張ってほしい」などと、手放しで褒めあげている。小泉元首相の長男、孝太郎氏もテクノシステム社のコマーシャルに起用され、小泉家に「太陽光マネー」が転がり込んでいた。

原発を目の敵にし、何かというと太陽光発電を推奨する進次郎環境相の足もとは大丈夫だろうか。小泉一族を使った広告効果は大きく、地方銀行をはじめ多くの金融機関が実体のない事業へ多額の融資をしてしまい、「太陽光詐欺」に易々(やすやす)と引っかかってしまった。結果的に詐欺の片棒をかついだ小泉家の責任も免れまい。」(8月10日付産経新聞)>

小泉進次郎環境大臣は、管轄外であるはずの経済産業省第6次エネルギー基本計画に口を出し、菅義偉首相や公明党の山口那津男代表まで巻き込んで、原発の新増設やリプレース(建て替え)を封じて、太陽光エネルギーへの更なる注力を主張している。しかし、公職にある小泉環境大臣の主張が、自らの一族に「太陽光マネー」が転がり込む一因となっていたとすれば、利益相反にもなりかねない。そうした疑いを国民が抱くなどして、場合によっては菅政権にとっても政権与党の公明党にとっても大きな打撃となる恐れがある。

2020年10月26日、菅首相は所信表明演説で、「2050年までに二酸化炭素(CO2)の排出を実質ゼロにする脱炭素社会の実現を目指す」と宣言した。だがこれはあくまで2050年までに目指す目標である。十分な時間をかけて国のエネルギー政策を構築し実行する必要がある。

そこで、私も理事を務める公益財団法人国家基本問題研究所でも今年2月に「エネルギー問題研究会」を立ち上げ、4月13日に「政策提言 脱炭素の答えは原発活用だ」を公表した。

しかし、このあとでトンデモないことが起きてしまう。4月22日に行われる米バイデン大統領主催の気候変動サミットオンライン会議出席を前に、小泉環境大臣が2030年の温室効果ガス排出量を2013年度比で46%削減する方針を表明したのだ。

「“46”という数字がおぼろげながら浮かんできたんです」などと、梶山経済産業大臣の管轄であるエネルギー基本計画の根幹に関わる数値を十分な検討なしに思いつきで発言した小泉大臣。その発言に対しては各方面から批判の声が上がった。

メディアが礼賛する裏で

現在、国際的に再生可能エネルギー(再エネ)がメディアなどでも礼賛され、まるで世界中が再エネで電力の全てをまかなえるかのような錯覚に陥っているが、大きな間違いである。

例えば、太陽光で発電できるのは、1日のうち約6時間、24時間のうちの25%しかない。我が国の晴天確率は地域差はあるものの約50%。つまり太陽光発電の稼働率(正確には設備利用率)は、25%の半分のわずか13%しかない。残りの時間帯は、水力発電所と火力発電所が電気を供給している。

したがって、太陽光の比率が13%を超えると、巨大バッテリーなどの蓄電・蓄エネが必要となり、太い送電線を設置しなければならなくなる。仮に送電線を柏崎から東京に引くと1.2兆円ものコストがかかる。北海道から九州まで、再エネのだめに送電線を敷設しなおしたらそれこそ数十兆円を超える莫大なコストが必要となる。そのコストは当然電気料金のさらなる高騰を招く。

台風が来れば、豪雨で太陽光はゼロ、風力発電機も強風による損傷防止のため回転を止め、発電できない日が1週間は続くこともある。その間、天候により電気出力が変動する変動再エネは火力か原子力のサポートが必要となる。メディアなどでは「再エネ先進国」などと持ち上げられ、我が国が「お手本」とするドイツは実は現在も多量の石炭火力と原発を用いているが、このような「不都合な真実」はメディアなどでほとんど報じられない。

東京オリンピック終了後の8月、日本では1週間もの間、日本各地で集中豪雨が続き太陽光発電はずっとゼロが続いていた地域が多かった。

「原発67基相当の発電設備」でも発電シェアはわずか8%

冒頭で述べたとおり、我が国の太陽光パネルは今年度末に原発67基相当の発電設備となるが、年間の発電シェアはわずか8%しかない。にも拘わらず消費者が毎月の電気代に上乗せされるかたちで支払っている再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ発電促進賦課金)から、20年間(事業用の太陽光発電の契約期間)で総額60兆円が太陽光発電会社に支払われるとされている。

仮に太陽光など変動再エネで80%、水力とバイオマス(木材、パーム油など)で20%の電力を供給するとなると、今の10倍の600兆円のコストがかかる。さらに電力消費量が増える昼間に電力を蓄える設備も必要となり、さらに別途400兆円がかかる。つまり、本の国家予算の10年分に相当する計1000兆円の設備投資が必要なのだ。

それだけではない。CO2の排出を実質ゼロにするためには、車もすべて電気自動車か水素燃料電池車とし、製鉄も電炉とコークスの代わりに水素を使う製鉄にして、初めてCO2の排出量ゼロが実現する。

2011年の東京電力福島第一原子力発電所の事故以降、我が国は実質的に「脱原発」政策を実行した。50基あった原発は現在9基しか稼働していない。

一方、国民が電力料金の一部として支払っている再エネ賦課金などから太陽光発電に90兆円が投資されることになっているが、発電量100万kW(キロワット)の原発67基分に相当する67GW(ギガワット)の太陽光パネルを世界一の密度で日本全土に敷き詰めたのに、我が国のCO2排出量は実質4%しか減っていない。仮に日本中の家屋に太陽光パネルの設置を義務付けても、新築以外は設置工事が困難で、焼け石に水である。

今後、政府は風力発電に力を入れるとしているが、600億円を投じた福島県沖の大型風力発電所は撤去されることが決定している。メーカである三菱重工の製品性能が低かったからではない。強い風が吹かないからだ。我が国では、北海道の日本海沿岸にしか風力発電に適した強い風の吹く地域がない。だがそれすらも風の強さや強い風の吹く時間はイギリスやデンマークの半分程度だ。

__ 再エネによる深刻な環境破壊

現在、1kWh(キロワット時)当たりのCO2排出量が低い国のランキングで上位を占めるのは、ノルウェー、スウェーデン、スイス、フランスなど、水力発電と原発を主要な電力源とする国々だ。

ドイツは再エネ比率40%に達したと、先述のとおり我が国では「再エネ先進国」のように礼賛しているが、褐炭や石炭、そして天然ガスを多量に使うCO2排出大国でもある。おまけに再エネの切り札の1つとされる、バイオマスの8%もの高い比率は、インドネシアやマレーシアなどの熱帯雨林を伐採した木材チップの輸入によってもたらされている。つまり膨大な熱帯雨林を伐採する環境破壊によって成り立っている。

熱帯雨林の伐採によりオラウータンなどの多様な生物の住処が破壊され、伐採後の森林は火が放たれ、灰燼となっている。日本でもバイオマス発電所の反対運動が起こっているが、こうした事実はほとんど知られていない。

バイデン政権のエネルギー政策

米国は4月18日、米中高官級協議を経て、米中両国が国際的な地球温暖化対策に加わり、気候変動パリ協定の目標達成に取り組む共同声明を発表した。中国を温暖化対策の仲間に引き入れると同時に、世界最大の温室効果ガス排出国である中国の太陽光・風力発電設備、石炭火力発電所の輸出などによる「独り勝ち」を防ぐ戦略を明確にした。

共同声明発表のおよそ一か月後の5月、国際エネルギー機関(IEA)は、「再生可能エネルギーへ変革する場合に風力発電や電気自動車(EV)、蓄電池に必要な鉱物資源が膨大に増え、環境汚染なども問題になる」との報告書を発表した。これを基に5月11日付米ウォールストリートジャーナル紙は、バイデン大統領の数兆ドルを投じるエネルギー変革政策が決してクリーンなものではないと厳しく批判している。

中国による鉱物資源支配、洋上風力の新設も中国が世界一

IEAレポートの概要は以下の通りである。

風力発電の発電機や電気自動車のモーターには強力な永久磁石が必要で、レアースと呼ばれるネオジム(金属元素)などが欠かせない。だが、その供給量の90%は中国に支配されている。

電気自動車にはリチウムイオン電池などの蓄電池が必要である。また、太陽光・風力発電などの変動再エネは、出力が気象により不規則に変動するので、蓄電池を使って大量に電力を蓄えて安定化する必要がある。蓄電池材料として、リチウム、コバルト、ニッケルが最重要かつ不可欠となる。

特に今後世界的需要が42倍に急増すると見られているリチウムの生産では、中国が80%圧倒的シェアを誇る。同じく21倍の需要増が見込まれるコバルトは採掘分野で中国の影響力が大きいコンゴ民主共和国がシェアの70%を占め、精錬分野でも中国が70%のシェアを有する。

ニッケルは採掘分野で中国が投資したインドネシアが第1位で35%程度のシェアを占め、精錬分野ではやはり中国が35%のシェアで第1位である。

このように重要鉱物資源において中国の存在感は世界を圧倒しているのが現状だ。

IEAのレポートでは、鉱物資源の膨大な採掘や精錬時に発生する環境汚染の増大や、多量の水資源を必要とすること、膨大な労働力確保に伴う児童雇用などの社会的問題の懸念を指摘している。

IEAレポートについて国家基本問題研究所では以下の議論があった。

①今までの世界生産量の数十倍の資源が確保できるのか

②再エネを推進すると鉱物の採掘や精錬、使用済み製品の膨大な廃棄などで深刻な環境汚染の懸念があること

③世界的に不足している水資源を精錬過程で膨大に使用すること

④コンゴ民主共和国における児童雇用だけでなく、ウイグル族の虐待労働が再エネ製品製造に使われており、これを許して良いのか等

いま我が国の湖周辺の土地が中国資本に次々と買い占められている。中国はしたたかに手を打つなど資源確保を行っている。このままでは我が国は将来、太陽光パネル、風力発電、蓄電池、電気自動車、原発の分野で圧倒的シェアを誇る中国製品の輸入国に陥るだろう。これらの製品はかつて日本が世界一の技術力を誇っていた。だが、例えば2020年の世界のプラグインハイブリッドを含む電気自動車の生産台数は日本のメーカは全てベスト10圏外に落ち、ここでも中国が急伸している。

現実的な答えは「原発の活用しかない」

経団連の(故)中西宏明会長も、日本商工会議所の三村昭夫会頭も、安全性が確認された原発の着実な再稼働や新設・増設を政治家の強いリーダーシップで実現しなければならないと主張している。我が国が国際競争力を回復するには、安定で低廉な電気が必要不可欠である。加えて、我が国が鉱物資源の制約や環境汚染を回避するためにも、低廉な電力を安定して供給する「原発のリプレース(建て替え)・新増設」が必須である。これこそが中国の資源支配を打ち砕き我が国の産業の活力を維持する唯一の方法である。

日本では、いま原子力規制委員会が審査中の全ての原発の再稼働をすることでCO2を20%削減できる。将来的に電力需要の少なくとも35%を原発が担うとして、それに必要な原発24基の新増設や新型炉へのリプレースに推定34兆円かかるが、再エネへの投資に比べて費用対効果ははるかに大きい。2050年脱炭素化にしても原発活用しかない。

 ◇

 小泉元首相が反原発を訴え続ける背景に、意図的な利権獲得があるとは思いたくありません。しかしこの記事を読む限り、原発ゼロの代替策は太陽光などの再生可能エネルギーですが、それが原発と同程度の電力をまかなうためには、かなり大きな問題が潜んでいることが分かります。

 特にそれを推進するための資源や資材の多くが、中国に占められていることは、安全保障上も大きな脅威となります。記事の最後に記されているように、原発を見直し、より安全な運転を確保しながら再稼働していくことが、残された最良の道だと思います。更にはプルサーマルなどの技術開発も、より強固に推進することも同時に願います。

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2021年8月27日 (金)

与党に「中国共産党」を抱える、日本の悲劇

1223nikaiishi  来月投票の自民党総裁選、岸田文雄前政調会長の出馬表明を受けて、動きが活発化してきました。いくつかの派閥が菅首相の続投を推す中、下村氏や高市氏も出馬の機会をうかがっているようです。

 幹事長の二階氏は、派閥として菅首相を推す考えを明確にしています。その二階氏は親中派の代表格として知られています。ジャーナリストで作家の門田隆将氏が月刊hanadaプラスに寄稿したコラムから、自民党内の親中派と、同じく親中の党、公明党についての記事を、以下に引用し掲載します。タイトルは『与党に「中国共産党」を抱える、日本の悲劇』(8/25)です。

“二幹二国”については、少々、説明を要する。正式名称は、自民・公明の与党「幹事長・国対委員長会談」である。

現在、自民二階幹事長、森山裕国対委員長、そして公明石井啓一幹事長と高木陽介国対委員長の四人の会議だ。ここでどの決議や法案を上げ、どこを修正して成立を期すか等、最終決定される。言いかえれば、ここで拒否されれば全て終わる。

メンバーを見ればわかるように自民親中派の頭目・二階氏、その忠実な部下の森山氏、さらには昭和四十三年の池田大作「日中国交正常化提言」以来、中国共産党と一体化し、その意向を受けて活動してきた公明の幹事長と国対委員長との会議である。

対中非難決議の突破は至難の業なのだ。案の定、決議は日米首脳会談以降二か月間も棚ざらしになった。

「サミット前の決議が求められましたが、これもダメ。しかし立憲民主党が六月十日に正式に決議賛成に廻り、自民・公明の執行部が逆に追い詰められたんです」(同デスク)

ここで動いたのが下村博文氏。氏は政調会長であると同時にチベット議連会長でもある。同議連の顧問に安倍晋三前首相を戴き、さまざまな戦略を練ってきている。

「十四日午後、下村氏はウイグル議連の古屋圭司氏とチベット議連の長尾敬事務局長を伴って幹事長室に決議了承のサインをもらうべく乗り込んだ。人権外交議連の中谷元・共同会長と南モンゴル議連の高市早苗氏は間に合わず同席できないほど、ぎりぎりのタイミングでした。執行部側は二階氏と側近の林幹雄幹事長代理です」(同)

“中国絶対”を続ける公明

自民党には、国会決議の了承には幹事長が赤鉛筆で花押をサインする慣習がある。下村氏がサインをする用紙と赤鉛筆を差し出し、サインを求めた瞬間、「ちょっと待ってください!」と林幹事長代理が声を上げた。

そして都議選の話を持ち出し「(公明党と)いろいろ揉めている。今ここで公明を逆なでするようなことをやりたくない」と言い始めた。

下村・古屋両氏が「決議に反対するのは公明にとってもよくないことではないか」「有権者の支持を失う」と応戦すると、林氏は「公明党には池田大作さん以来の自分たちとは違う中国とのネットワークがある」と譲らない。

黙って決議案の文面を見ていた二階氏はボソっと「公明党の言うことばっかり聞いていたら、いかん」とひと言。しかし、だからサインしようということではない。そのままサインは「保留」となったのである。

だが下村氏は諦めなかった。大詰めの翌十五日朝、自民党了承の形式を整えるため党の外交部会を招集。古屋氏が「人権侵害を許さないという普遍的価値を守るため決議の支持を」と挨拶すると、部会は全会一致で支持。自民党の了承が決まったのである。

だが、

〈これで公明党を除く全党が了解したが結果として国会決議は上程されない。G7でも共同声明に盛り込まれた人権侵害。普遍的な価値観である人権侵害を許さないという立法府としての意志を決議するのは当然だ。しかし残念だが国会決議は基本的に全ての政党の了解が必要というルールが存在するのだ〉(六月十五日付・古屋圭司氏ブログ)

こうして、対中非難決議は上程されず葬られた。池田大作氏以来“中国絶対”を続ける公明と媚中の二階―林―森山が牛耳る自民執行部では決議が通るはずはなかったのだ。

中国が怖くて仕方ない政治家の浅ましい姿。先人が見たら、何というだろうか。

 ◇

 下村氏や高市氏には次期首相の芽はないかも知れませんが、こういう態度を明確にする人の方が、国民にはわかりやすいと言えます。いずれにしろ選挙目当てや国会対策のためという理由だけで、憲法改正に後ろ向きで「親中」の公明党と連立与党を続けている自民党には、本来の保守の理念が全うできず、極めて中途半端な態度を余儀なくされているようです。

 このブログで何度も取り上げていますが、日本の将来を見据えたしっかりした理念を持った野党の登場が、今の日本には不可欠だと思いますが、同時に与党も何が日本の国益に見合うのか、どうしたら独裁国家から日本の主権を守り抜けるのか、真剣に考える党員が、多数を占めるようになって欲しいと思います。

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2021年8月26日 (木)

朝日に問う!高校球児の 『健康を「賭け」の対象』 にするのはいいのか

Photo_20210826111801  高校野球はベスト8が揃い、今日から準々決勝です。コロナ下で関係者以外無観客試合と言うことに加え、お盆前後の豪雨で予定がかなりずれ込んだのと、豪雨後の猛暑で、連戦で疲れ切った球児たちには、例年になく大変な大会となっています。

 それに関連して月刊hanadaプラスに、花田紀凱編集長自ら寄稿したコラム『朝日に問う!高校球児の“健康を「賭け」の対象”にするのはいいのか|花田紀凱』(8/20)が、公開されていますので、以下に引用します。

いよいよ甲子園が始まった。しかし、すでに選手のなかから陽性者が……。散々、東京五輪を感染拡大の原因になると批判していた朝日。五輪はやめろ、自社主催の高校野球はOK――ダブルスタンダードも甚だしい朝日の社説にちょっと小細工してみると……。

朝日社説の特大ブーメラン

雨にたたられて順延された第103回全国高校野球選手権で、次々と新型コロナ陽性者が出ている。

まず15日に東北学園(宮城県代表)で1人が陽性と判明。選手2人、練習補助員1人、それにチームと大会本部との調整などを担当する朝日新聞の担当記者1人が濃厚接触者とされた。

ついで16日。今度は宮崎商業(宮崎県代表)で5人の陽性が確認された。濃厚接触者について、保健所の判断が出るまで5人を含めチームは宿舎の個室で待機。

保健所の判断を待って緊急対策本部の会議を開き、今後の対応を協議するという。

選手たちには気の毒だが、これこそまさにブーメラン。

というのも朝日新聞は、コロナ感染拡大を助長するとして、東京五輪開催を散々、批判しまくった。

5月26日の社説では「夏の東京五輪 中止の決断を首相に求める」とまで書いた。

ところが、前回も書いたが、参加校3600校、参加選手数は、1校70人として2万5200人、東京五輪参加選手1万1092人の倍以上が参加する高校野球について、朝日はすっとぼけたまま、開催。しかも無観客ではなく両校関係者を入れて。

で、改めて朝日新聞の5月26日の社説を読み返し、ちょっと小細工してみた。

〈新型コロナウイルスの感染拡大は止まらず〉〈緊急事態宣言の再延長は避けられない情勢だ。〉

現在と同じ状況だ。

〈この夏に甲子園(東京)で高校野球大会(五輪・パラリンピック)を開くことが理にかなうとはとても思えない。人々の当然の疑問や懸念に向き合おうとせず、突き進む朝日新聞(政府、都)、大会関係者(五輪関係者)らに対する不信と反発は広がるばかりだ。〉(カッコ内は朝日社説の原文、以下同)。

〈人々が活動を制限され困難を強いられるなか、それでも高校野球(五輪)を開く意義はどこにあるのか。〉

朝日は、ぜひ“腑に落ちるよう”説明を

社説子は〈政府、都、組織委に説明するよう重ねて訴えたが、腑に落ちる答えはなかった。〉と書いている。

ならば朝日の社長、あるいは論説委員長に今、高校野球大会を開く〈意義〉とやらを〈腑に落ちるように〉説明していただきたいものだ。

ついでだが、これは朝日に限らなかったが、酷暑の夏に五輪を開催するのもIOC、NBCの都合だと批判された。

では、なぜ、高校野球は酷暑の夏に開催するのか、これについてもぜひ〈腑に落ちるように〉説明していただきたい。

東京五輪が閉幕した後、8月9日の社説もひどかった。

〈この「平和の祭典」が社会に突きつけたものは何か。明らかになった多くのごまかしや飾りをはぎ取った後に何が残り、そこにどんな意義と未来を見いだすことができるのか。〉

そして、

〈国民の健康を「賭け」の対象にすることは許されない。〉と勇ましい。

ならば、もう一度、朝日新聞に問いたい。高校野球選手の健康を「賭け」の対象にすることは許されるのか、と。

コロナ禍だから、五輪はやめろ、自社主催の高校野球はOK。ダブルスタンダードも極まれりだ。

むろん、奮闘している選手を責めているわけではない。出場校の奮闘を祈る。

 ◇

 全くこのコラムの言うとおりです。なぜ朝日は、このようなダブスタを平気でやってのけるのか。そこには自己(朝日)は正義、政府(つまり朝日から見れば権力の象徴)は悪という、強い思い込みがあるからでしょう。

 多様性を求めながら、自分とは異なる意見の主には徹底的に批判する。まさに共産主義とも独裁者とも通じる、DNAが潜んでいるように思います。そこから慰安婦の虚偽報道や、靖国神社参拝の批判報道、過去には沖縄珊瑚の自作自演のやらせ報道など、自身が正義(つまり日本を貶めるのが正義)と思えば、平気で嘘でも捏造でもする体質があるのです。

 それが、自身が主催する高校野球は正、オリンピックは悪という、端から見れば同じ大イベントを、朝日のメガネで勝手な解釈をしてしまうのでしょう。唯我独尊の極みです。

 ところで、それは別にして、ベスト8に勝ち上がった球児たちの、今後の活躍を祈ります。

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2021年8月25日 (水)

石垣市の尖閣の標柱設置、上陸申請するも国は拒否、領土守る覚悟はあるのか

9-2  ここ数年連日のように、尖閣諸島周辺の威嚇航行を繰り返す中国海警局の船。時折操業中の日本漁船の追尾も行われています。それに対し日本の海上保安庁の巡視船が、領海侵犯の場合には領海から出るように警告を発していますが、殆ど効果がありません。なぜならその後も繰り返されているからです。

 政府の対応と言えば、「遺憾」や「抗議」を繰り返すのみで、対抗処置をとるでもなく、結果的には何もしていません。それに業を煮やしたのか、石垣市が動きを見せました。その詳細をzakzakから引用します。タイトルは『石垣市が尖閣諸島の標柱作製、国に上陸申請へ 日本固有の領土を明確にする狙いも』(8/24)です。

 ◇

 沖縄県・尖閣諸島が日本固有の領土であることを広く示そうと、同県石垣市が島名などを刻んだ標柱を製作し、23日公開した。今後は魚釣島など尖閣5島に設置する方針で、国に対し上陸申請を行うことにしている。

 「尖閣周辺に中国公船が連日出没し、大変厳しい状況が続いている。尖閣について国民に広く正しく知ってもらうことが大切だ」

 中山義隆市長は23日の記者会見でこう語った。

 標柱は高さ108センチ、幅30センチ。石垣島産の御影石でつくられ、表面に「八重山尖閣諸島 魚釣島」などの島名が、裏面に「沖縄県石垣市字登野城尖閣二三九二番地」などの住所地名(字名)が刻まれている。

 尖閣諸島を行政区域とする石垣市では昨年10月、字名を「石垣市字登野城」から「石垣市字登野城尖閣」に変更した。標柱製作は行政手続きの一環で、合わせて日本領土であることを明確にする狙いもある。

 ◇

 これはまさに竹島の問題と同じ構図です。つまり政府が何もしないから、地方自治体である地元が、やむにやまれず動こうとしているのです。それに対し、政府の反応は予想通りでした。産経新聞の記事から引用します。タイトルは『石垣市による尖閣諸島への上陸申請「原則認めない」 加藤長官』(8/24)です。

 ◇

加藤勝信官房長官は24日の記者会見で、沖縄県石垣市が計画する尖閣諸島(同市)の字名変更に伴う行政標柱設置のための上陸申請を原則として認めない考えを示した。「政府は尖閣諸島および周辺海域の安定的な維持管理という目的のため、原則として政府関係者をのぞき、何人も上陸を認めない」と述べた。同市から上陸申請があった場合、この方針に従って判断すると説明した。

 ◇

 その背景には、中国の反発を恐れていることが目に見えるようです。政府関係者ならいいような言い回しですが、誰一人として上陸をしようとしていないではないですか。

 それより政府はこの中国の意のままにされている尖閣を、どう守ろうとしているのでしょうか。裏では様々な検討をしているようですが、まずは覚悟を持って対応しようとしている様子はまったくと言っていいほど見えてきません。

 昨日与野党の国会議員6名が、尖閣視察に参加表明をしたようですが、政府として加藤官房長官が、いや菅首相が日の丸を持って上陸したらどうでしょう。韓国は李明博元大統領が竹島に上陸しました。ロシアもメドベージェフ元大統領が北方領土を訪問しました。まあできないでしょうね。日本人のかつての大和魂はもう消え去ったのでしょう。

 日本のメディアでは、石垣市のこの動きにエールを送る記事は全く見ません。それに対し中国メディアは、石垣市のこの動きに対しすぐに反応しました。Record Chinaの記事から引用します。タイトルは『石垣市が尖閣諸島上陸を申請へ、石碑設置を計画=「重大な挑発!」と中国メディア反発』(8/24) です。

 ◇

沖縄県石垣市が尖閣諸島に字名の行政標識を設置するために国に上陸申請を行う方針を示したことについて、環球網は24日に「重大な挑発!」と反発する記事を掲載した。写真は山東省にある釣魚島主権記念館。

沖縄県石垣市が尖閣諸島に字名の行政標識を設置するために国に上陸申請を行う方針を示したことについて、中国メディアの環球網は24日に「重大な挑発!」と題し、反発する記事を掲載した。

環球網の記事はNHKの報道を基に、「沖縄県石垣市は23日、尖閣諸島(釣魚島)の個別の島の名称を記した石碑を公開した。石垣市は日本政府に上陸申請を行う方針を明らかにし、『尖閣諸島』と書かれた石碑を釣魚島に立てようとしている」と報道。「“改名”騒動後、石垣市はまだ挑発を続けている」と不快感を示した。

その上で、「この茶番劇は昨年10月から始まった。石垣市議会が釣魚島の名前を『登野城』から『登野城尖閣』に変更する議案を可決した」「制作された5つの行政標識の表には『八重山尖閣諸島』の文字と各島の名称が、裏面には『登野城尖閣』などの文字が記されている。製作費はおよそ200万円だ」などと伝えた。

また、「これだけにとどまらず」と前置きし、石垣市の中山義隆市長が「尖閣諸島の状況を広く知ってもらいたい」「新しい標柱を建てることで、島の歴史を後世に伝えていきたい」との考えを示したと報じている。

記事は、「最近、日本は釣魚島問題で相次いで挑発的な動きを見せている」と指摘。「中国側の立場は明確で一貫している」として、中国外交部の「釣魚島とその付属島しょは古来より中国固有の領土であり、中国は釣魚島の主権において十分な歴史的・法理的根拠を持っている」「日本の行動は釣魚島が中国に属するという客観的事実を少しも変えることはできず、釣魚島の領土主権を守る中国の決意は揺るぎない」との主張を繰り返した。(翻訳・編集/北田)

 ◇

 これを読んでいて、中国の独善と勝手な解釈に眉をひそめると同時に、反対の面を見るならば、今更ながら日本の政府やメディアが、全く領土を守る、つまり主権を守るという独立国家の基本的なところを、見失っていることがよく分かります。

 何も喧嘩をすればいいと言うのではありません。ただ少しは外交というものを考えろと言いたいのです。外交は仲良しクラブで語らう場ではありません。自国の国益や主権を守るために、それこそ覚悟を持って対応すべき場だと思います。少しは中国を見習え、とさえ言いたくなるような、弱腰でかつ他人事です。これではいつか中国の領土になってしまうでしょう。

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2021年8月24日 (火)

タリバンとは何者か、なぜ恐れられるのか

Img_3ca41e658fff7df516b5f4538f2c29e16268  アフガニスタン情勢が今世界を賑わせています。日本にとってはやや遠い国ですが、イスラム原理主義を掲げた過激な集団というイメージが強く、日本人の間でも関心が高い国です。

 そのタリバン、一体どういう集団か、その発生から歴史的に見てみようと思います。Newsweekに掲載された記事を紹介します。タイトルは『タリバンとは何者か、なぜ恐れられるのか』スー・キム氏8/20)で、以下に引用します。

<20年ぶりにアフガニスタンの実権を掌握したタリバンとはいったい何者なのか、アフガニスタンはどうなるのか>

アフガニスタンでは、イスラム原理主義組織タリバンが全権を掌握。国の将来を不安視する声が高まり、大勢のアフガニスタン人が、なんとか国外に脱出しようと試みている。

タリバンは1990年代後半、独自の厳格なシャリーア(イスラム法)解釈に沿って、アフガニスタンを支配していた。2001年に米軍がアフガニスタンに侵攻したことで権力の座を追われたが、その米軍の撤退完了が8月末に迫るなか、タリバンは各地で攻勢を強め、8月15日には首都カブールを制圧。再び政権を握ることが、ほぼ確実となった。

タリバンのザビフラ・ムジャヒド報道官は8月17日に開いた記者会見の中で、自分たちに反対してきた全てに恩赦を与えると宣言し、タリバンの新たな統治下においては、女性の権利も尊重していくとも述べた(ただしイスラム法の範囲内で)。

タリバンとはいったい何者なのか。なぜこれほど恐れられるのか。その歴史と最新状況について、以下に詳しく説明していく。

タリバンの起源

アフガニスタンの公用語であるパシュトゥー語で「学生たち」を意味するタリバンは、1979~89年によるソ連のアフガニスタン侵攻に抵抗したムジャヒディン(イスラム・ゲリラ組織の戦士)によって形成された。カンダハル州のイマーム(イスラム教導師)だったムハマド・オマルが1994年にタリバンを創設し、米CIAとパキスタンの情報機関である軍情報統合局(ISI)が、同組織を密かに支援していた。

その後、パキスタンのマドラサ(イスラム神学校)で学んだパシュトゥン人の若者たちが、タリバンに参加した。パシュトゥン人は、アフガニスタンの南部と東部で多数派を占める民族であり、パキスタンの北部と西部における主要民族でもある。

タリバンはアフガニスタン南部を拠点とし、同地域で影響力を拡大していった。米シンクタンクの外交問題評議会はタリバンについて、ソ連軍の撤退後、1992年〜96年にかけて対立する複数のムジャヒディン組織が争いを繰り広げていたなかで、アフガニスタンに安定をもたらすという約束を掲げて、国民の支持を獲得していったと説明している。

タリバンは、2001年9月11日の同時テロが起きるまで、長年にわたって国際テロ組織アルカイダをかくまっていた。米国家テロ対策センター(NCTC)によれば、タリバンはアルカイダが「テロリストを自由に補充し、訓練し、ほかの国々に配備できる」ようにするための拠点を提供していた。

2001年10月、アルカイダの撲滅を目指すアメリカ主導の有志連合軍が、アフガニスタンへの攻撃を開始。タリバンを権力の座から追放した。

『アフガニスタン/その文化と政治の歴史』の著者であるトマス・バーフィールドは本誌に対して、「タリバンの究極の目標は、アフガニスタンでイスラム法に基づく統治を行うことだ」と語った。

米ボストン大学の教授(人類学)で、同大学のイスラム社会研究所のディレクターでもあるバーフィールドは、新たなタリバン政権の約束が守られるかどうかについては「全ての人が注目している」と言う。「彼らは以前とは違うし、公に示している姿勢も1990年代とは大きく異なる」と指摘した。

実際、タリバンには単独で行政サービスを提供する能力はなく、政府職員や医療、人道支援などの各種サービスを提供する組織の協力なしには国を統治できないと、バーフィールドは言う。彼らが1990年代に「統治」したカブールは所詮、まともな政府もインフラもない廃墟だった。

それに対して現在のカブールは「500万人の人口を抱える大都市で、政府は安全だけでなく各種サービスも提供しなければならない。タリバンがそれを行うためには、(自分が倒した)かつての敵の協力を仰ぐしかない」と言う。

「世界でも人権弾圧がひどい国」

タリバンは、1992年にソ連の傀儡政権が崩壊した後、1994年までに同国南部で影響力を拡大し、複数の州を制圧。1996年9月までには首都カブールを掌握し、大統領を殺害してアフガニスタン・イスラム首長国を樹立した。

タリバン政権が最初に行ったのが、「コーランの定めに沿った法律の厳格な解釈」で、「女性やあらゆる類の政敵、宗教的少数派の処遇についての無慈悲な方針」が含まれた、とNCTCは指摘する。

米国務省民主主義・人権・労働局が2001年11月に発表した報告書によれば、1990年代後半にタリバンの支配下にあったアフガニスタンは「世界で最も人権状況の悪い国のひとつ」だった。報告書は当時のタリバン政権について、「全ての国民を組織的に抑圧し、個人の最も基本的な権利さえも否定した」と指摘。同政権の「女性に対する戦争はとりわけ恐ろしいものだった」と述べている。

国際的な人権擁護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)が2020年6月に発表した別の報告書は、当時のタリバン政権による抑圧には「処刑を含む残虐な体罰や、宗教・表現・教育の自由の極端な弾圧」も含まれたと指摘した。

当時のアフガニスタンでは、女性が仕事をしたり、教育や医療を受けたりする権利が大幅に制限された。移動や服装についても制限があり、全身と顔を覆う「ブルカ」を着用しなければならなかった。外出する際は男性の親族が付き添わなければならず、違反すればタリバンから暴力を振るわれるおそれがあった。

2001年の報告書は、「タリバン政権下で女性は尊厳を奪われ、家族を支えることができない立場に置かれた。少女たちは基本的な医療も受けられず、一切の学校教育を受けられなかった。歌や人形、ぬいぐるみも全てタリバンによって禁止され、子ども時代さえも奪われた」と指摘した。「タリバンは女性に対して、レイプや拉致、結婚の強制などのひどい暴力を行った。娘を守るために、パキスタンやイランに送った家族もいた」

手を切断する刑罰は廃止しない?

タリバンの新政権が以前とどう違うのかはまだはっきりしない。AP通信は、新たなタリバン政権の下、女性は働くことを奨励した、と報道した。8月16日にタリバン幹部がアフガニスタンのテレビ番組に出演し、女性キャスターからインタビューを受けた中で語った。また少女たちは学校に戻ることが許され、学校の入り口ではイスラム教のヘッドスカーフが配られた。

またAP通信によれば、タリバンのムジャヒド報道官は17日の記者会見で、「イスラム法の範囲内で」女性の権利を尊重すると約束した。だが90年代後半のタリバン政権下で導入されていた、犯罪者の手を切断する刑罰については、廃止を明言しなかった。

ムジャヒドは会見の中で、タリバンはアフガニスタン軍の元兵士や諸外国の軍に協力した請負業者や通訳に対して恩赦を与えると言明。ロイター通信によれば、タリバンは元兵士や政府関係者に対する報復はしないと述べた。

それでもカブールには、不安が根強い。AP通信は8月18日に、武装した男たちがカブールの民家を一軒一軒まわって、追放された前政府や治安部隊で働いていた者を探しているという住民の声を報じた。だがこの武装した男たちがタリバンなのか、タリバンになりすました犯罪者なのかは分かっていない。

ムジャヒドは、タリバンが首都に侵攻したのは、警察がいなくなった後の法と秩序を回復させるためだったと主張。カブールの治安が崩壊した責任は、前政府にあると非難した。

 ◇

 アメリカでは共和党を始め民主党の一部にも、アフガンからの米軍撤収は拙速だったと、バイデン大統領への批判が高まっているようです。しかしベトナムでもそうであったように、その国の統治を外国の手によって変えることは極めて困難です。

 あくまで米国での9.11テロの犯行集団、アルカイダへの報復を狙った、米国の空爆から始まったアフガンへの米軍投入だったわけで、それが長引くにつれタリバンとの泥沼の闘争となってしまったようです。ビンラディンの殺害が潮時だったのでしょうが、おそらくタリバンを掃討し親米政権を作り勝ったのかも知れません。

 いずれにせよ、これ以上の人命と金をつぎ込むことに、バイデン大統領はノーを下したのでしょう。だが大統領の思いとは裏腹に、アフガンの政府軍はいともあっけなく粉砕されてしまいました。やはり人命をなんとも思わない、宗教に凝り固まった武装軍団には、かなわなかったようです。

 そのようなタリバンが目指す政権がどんな形になるのか、今のところ全く不明なようです。少なくとも彼等は彼等のイスラム原理主義でもって国を統治したいと思っているでしょうし、それが一般のアフガニスタン人の求める国家統治と一致するのは、かなり困難ではないでしょうか。いずれにしろ中東にまた一つ、より不安定な国が現れた感が強い、といえるでしょう。

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2021年8月23日 (月)

医師の提言:日本をコロナで殺さないために

10_20210822151101  新型コロナウイルスの感染拡大が一向に収まらず、緊急事態宣言や蔓延防止等重点措置の発出範囲も拡大の一方です。全国自治会ではロックダウンを求める声も出始めました。

 そうした中、医師で作家の木村盛世氏は月刊Hanadaプラス誌上で、『日本をコロナで殺さないために』(8/19)と言うコラムを寄稿しました。以下に引用して掲載します。

分科会・日本医師会のゼロコロナポリシーは絵に描いた餅

日々の新規感染者数(正しくはPCR陽性者数)報道が、昨年と変わらずに続いている。感染者数が増えたとはいえ、死亡者数は極めて少なく、両者の数字はG7でトップクラスである。その日本のコロナ対策が評価されないのは極めて重大な問題である。

まず大きな問題点は、政府と分科会・医師会の思想が根本的に異なっているため歯車が嚙みあっていなかった事が挙げられる。

以下に述べることは、昨年の新型コロナウイルス感染症流行初期に大木隆生東京慈恵会医科大学教授の「大木提言」に集約されている。(新型コロナクライシスに対する大木提言)

政府は安倍前首相時代からウィズコロナポリシーを貫いてきた。医療体制を強化し、不幸にして感染して重症化した患者には病院で必要な治療が受けられる安心感を国民に与え、かつ経済活動、社会活動を両立させることに主眼を置いてきたのである。

他方、分科会・日本医師会主導の考え方はゼロコロナポリシーである。すなわち、コロナを「死の病」と煽り、緊急事態宣言を連発し、コロナの封じ込めを第一優先に掲げる(ゼロコロナ)。

したがって、新型コロナを「指定感染症の第1類ないし2類相当」というSARS(感染者数世界で累計8000人、死亡率11%)、MERS(感染者数世界で累計3500人、死亡率35%)、エボラ出血熱(感染者数世界で累計3万人、死亡率50%)相当の扱いにしておいた方が好都合であり、医療体制を強化する必要がない。

開業医・日本医師会はそもそもコロナに関わりたくないので保健所と病院任せに尽きる。医療機関はコロナ患者を受け入れることによって、赤字になるところが多い。また、一度でも院内感染が起これば、濃厚接触者たる医療従事者が休まなければならず、さらなる追い討ちがかけられる。もし院内感染が起こればマスコミに袋叩きにされ、他の患者が診察に来なくなる恐れもある。すなわち新型コロナウイルスは、医療機関にとって「関わりたくない病気」なのだ。開業医はコロナ患者を診たくないのである。

しかも分科会のメンバーは感染症専門医が中枢に陣取っており、彼らは医療のオペレーションに関しては全くの無知であるため、医療体制の強化には手がつけられなかった。

日本では、以上の全く異なる思想に基づく2つの考えを足して2で割るような政策が目立った。極めて残念でならない。

分科会に代表されるゼロコロナポリシーは、強い私権制限を行使している台湾、ニュージーランド、ベトナムですら成功しておらず、ワクチン接種率も感染率も低いこれら国は新型コロナ感染拡大から1.5年たった今でもまったく出口が見えていない。集団免疫獲得においては最も立ち遅れており、優等生どころか周回遅れである。感染力が強く、既に世界で2億人もの患者が出ている新型コロナウイルス感染症において、ゼロコロナポリシーは絵に描いた餅にすぎない。これらの国はずっと鎖国を続けざるを得ない上に度々クラスターに悩まされている。

現実的かつ唯一の活路「ウィズコロナ路線」

今こそ、現実的かつ唯一の活路であるウィズコロナ路線を明確にすべきである。その際は、医療体制を強化し、医療オールジャパン体制をとる必要がある。そのための財政支援は実はこの1.5年でかなり成されている。

もう一つは、感染症法の1類ないし2類相当という医療の足かせを撤廃する事である。この足かせのために、例えば東京都にある10万床の内、6000(6%)床しかコロナ用に確保できないし、都内にある病院650の内75病院(11%)しかコロナを受け入れていないし、都内にある2500のICU・準ICUのうち、390(うち251床を使用)しかコロナ用に確保できていない。

このように医療オールジャパン体制からほど遠い状態にあるのは1)感染症法の1類ないし2類相当という足かせ、2)日本医師会・開業医がコロナに関わりたくないと逃げ回っている、3)現場をわかっていない分科会が学者目線で視野狭窄的にゼロリスク・ゼロコロナを追及している、からである。

第二の分科会と5類指定変更へ

今、政府がすべきはウィズコロナポリシーのチームを作る事である。このチームのメンバーには感染症専門医は必要ない。救急医療、災害医療の専門である医師らが中心となる、第二の分科会と呼べるものだ。

感染症法の5類指定にして、どこでも誰でも扱える病気にすることで、患者はインフルエンザ、高血圧、糖尿病の治療の時と同様に、調子が悪かったら都内にある12700の開業医・かかりつけ医に診てもらう。彼らは今までほとんど新型コロナウイルス診療に当たっていない。対応といっても専らPCR検査対応をしている例が多い。通院でもデキサメタゾン、消炎鎮痛剤、必要であれば有効性の示された治療薬を使い、早期に対応することによって重症化をできる限り予防する。

もし、重症化の兆候があったら、保健所経由ではなく、開業医が長年構築してきた病診ネットワークを駆使して、病院に患者を入院させる。病院は現在都内で71/650病院しか新型コロナ対応に参画していないが、5類なら650の大多数の病院が貢献できる。そして、重症化したら、ICU(集中治療室)のある病院に紹介してもらう。

なお、都内にあるICUを備えた病院でコロナ重症化患者を引き受けているのは現在3割程度だが、こうした体制がとれれば都内にある2500のICUの仮に半分として1250のICUが有効活用できる。ちなみにロンドンで感染爆発した際はロンドン市内のICUの98%にあたる810のICUベッドをコロナ用にすることで医療崩壊を回避した。

医師は私利私欲を捨て国民のために尽くしてほしい

医師免許は国家最大の資格である。

医師法17条「医師でなければ、医業をなしてはならない」にあぐらを欠かず、19条「診療に従事する医師は、診察治療の求めがあった場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。」をよく読み、私利私欲を捨てて、国民のために尽くすべき。

ドクターとは医師免許を持ったものに与えられた称号であることを、忘れてはならない。

 ◇

 医者でも感染症の専門でもない私には、今の政府専門分科会の言い分が正しいのか、木村氏のこの提言が正しいのかよく分かりません。ただ世界一の病床数を持ちながら、医療逼迫や医療崩壊などと叫んでいる医師会や関係者には、確かに違和感を持ちます。

 インフルエンザと同様の5類にして、何処の病院でも受診できるとなれば、確かに便利になるでしょうけれど、院内感染対策や患者の取り扱いなど、慣れていない医者に対しては不安は隠せませんね。インフルエンザでも毎年1万人が死亡している(他の疾患との合併症を含む)ことから、それと同じ扱いでいいという人も居るようですが。

 しかしここへ来てデルタ株が猛威を振るい、ラムダ株も現れて、今までの常識が覆されてきているのも事実です。いずれにしても今の新型コロナ対策や医療体制が、このままでいいと言うことはなく、政府も医師会も、抜本的に考え方を変えて対応してもらわなければと、強く思いますね。

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2021年8月22日 (日)

中田獲得、巨人の「紳士たれ」は過去の遺物か

Maxresdefault-3_20210822104801  今回はスポーツの話題です。スポーツ界での暴力事件は後を絶たないようです。プロ野球元日本ハムの中田翔選手もその一人。球団は無期限出場停止処分を下しました。ところがその後10日も経つか経たないうちに、電撃的に巨人へのトレードの報道。いやびっくりしましたね。こんなことがあるのかと。

 私は巨人ファンではありませんので、巨人ファンの人には申し訳ありませんが、かつて金田や張本、落合、清原、小笠原、杉内や最近の丸選手など、有名で実力者どころを、金か名声でなのか分かりませんが、どんどん引っ張ってきています。常勝巨人の名が廃れないように、実力選手の獲得にかける意気込みは分かりますが、その割には勝てていないような気がします(言い過ぎました)。

 私はかなり以前ですが、桑田投手を獲得したときの巨人の画策とも思える手練手管を、潔(いさぎよ)しとしないと思っています。そして今回の中田獲得事件です。この顛末を、JBpressに寄稿したルポライターの青沼陽一郎氏のコラム『かつて指名見送った中田獲得、巨人の「紳士たれ」は過去の遺物か 原監督の「温情」だけじゃない無償トレード、早々の出場に違和感』(8/22)で紹介したいと思います。以下に引用して掲載します。

 プロ野球、日本ハムファイターズの中田翔選手がチーム内で暴力事件を起こし、巨人へ電撃移籍した。そこに強烈な違和感を覚えるのは、かつての巨人のドラフト戦略の裏事情を知っていたからだろうか。

「移籍先が巨人」に違和感

 中田がチーム内の同僚選手に暴力を振るったのは、東京オリンピック期間中の今月4日に、函館で行われた横浜DeNAとのエキシビションゲームの開始前のベンチ裏でのことだった。後輩選手を殴り、その選手から訴えがあったことから問題が発覚。先発出場していた中田は第1打席に立ったところで交替させられ、球場からも退場させられた。その後、球団が中田や周囲の選手、関係者から事情を聞いた上で11日、統一選手契約書第17条(模範行為)違反と野球協約第60条(1)の規定に該当するとして、1軍・ファーム全ての試合の無期限出場停止処分としたことを発表した。

 しかも処分を受けて日ハムの栗山監督が「正直、このチーム(で復帰すること)は難しいと思っている」と語ったことが報じられると、同チームにいられない実態が明らかとなり、中田の今後の去就が俄然、注目の的となった。ところが、その直後の20日に巨人への無償トレードが決まる。スポーツ紙などの報道によると、栗山監督が巨人の原監督に電話で相談をして結果的に“救いの手”を差し伸べることになったようだ。巨人への移籍が決まった日、コミッショナーによる「出場停止選手」の公示も、処分解除となっている。21日には一軍登録され、代打で途中出場も果たした。

 暴力は決して許されるべきものではない。無期限の出場停止処分が、暴行からわずか2週間余りでの解除と、移籍先が巨人であることに強烈な違和感を覚えたのは、いまさらながらに中田のドラフト当時のことが今回の一連の顛末と同時に頭に甦っていたからだ。

ドラフト候補に対し巨人が秘密裏に行う「身体検査」

 2007年のドラフト会議。その年の目玉選手は、甲子園でも活躍した大阪桐蔭高校の“エースで4番”の中田翔だった。その時に、私が耳にした新聞記者の愚痴。

 各球団ではドラフトにあたって、まずは指名候補の選手を調査するところからはじまる。どこにどんな逸材がいて、どんな能力を持っているのか、将来性はあるのか、怪我はしていないのか、プロとして通用するのか、などなど選手としての力量を調べるのは当然のことだ。

 ところが巨人で必要となるのは、選手としての力量ばかりではない。球団組織や親会社にとってマイナスとならないかどうか。いわくがあれば、そこまで徹底調査する。ちょうど、政治家が新しい秘書を雇うのに過去の経歴や身辺に問題はないか、信用に傷がつくことはないか、確認するのといっしょだ。人気スポーツの人気球団として、スキャンダルを呼び込むようなことがあってはならない。球団名に刻まれた看板企業の経営に支障が出ることなどもってのほかだ。

 そこから、親会社の読売新聞が動き出す。というより正確には、親会社の記者たちが動員される。

 もっとわかりやすくいえば、中田翔の場合はその当時から一部報道で囁かれていた本人の素行の悪さに加え、いわゆる家庭の事情も懸念材料のひとつにあったという。

 そうした事情を確かめるために、読売新聞の本社から全国に展開する支局に号令がかかる。中田の場合は高校の所在地の大阪周辺と、実家のあった広島の支局に指令が届く。当該の支局ではその調査のために記者を動かすことになる。その煽りを受けるのが、若手の記者たちだ。日常の業務に加えて、ドラフト指名予定選手の周辺事情を探るあらたな取材活動が加わることになる。そこから漏れ伝わる愚痴。プロ野球球団を持たない同業他社の支局の記者たちが見ていても、同情したくなることがあるという。その当時、ある事件の取材で広島の往来が多かった私が現地で耳にしたことだった。逆をいえば、全国に取材拠点としての支局を持つだけ読売巨人軍は情報収集に長けていることになる。

14年前にドラフト指名を見送った中田を獲得

 結局、ドラフト会議で巨人は中田を指名しなかった。支局からどういう調査報告が本社にあがったのか、私の知るところでもない。

 それでも中田は、北海道日本ハムファイターズ、阪神タイガース、オリックス・バファローズ、福岡ソフトバンクホークスの4球団から1位指名を受けて、抽選で交渉権を獲得した日本ハムに入団している。仮に、社会に受け入れられないような関係者が親族にいたとすれば、プロ野球選手としての活躍もなかったはずだ。私はそう納得している。

 それが、ここへ来ての暴力事件と巨人への移籍だ。前述のように、栗山監督がチームに留め置けないことを漏らした背景からしても、問題は今回のことだけではないことは想像に難くない。「紳士たれ」がチーム訓の巨人。当時のこともあわせて考えると、やはり違和感を禁じ得ない。

球団内での原監督の発言力増大も要因か

 それでもあえて火中の栗を拾うような行為ができるのも、原監督の持ち合わせた指導力によるところが大きいようにも報じられている。だが、それだけだろうか。因みに、中田のドラフト当時の監督も原だった。

 中田のドラフト当時と、現在とでは球団の考え方や、親会社の姿勢も変わったのかもしれない。よりクールにプロ選手をその力量だけで判断して、背景事情は加味しない。その代わりコンプライアンス違反や社会的モラルに反することがあればいつでもバッサリと切り捨てる。実力がすべてなのだから、チーム貢献ができなくなれば同様だ。合理的にチーム運営だけを優先する。それが許される時代への対応。

 傍から見れば温情に映る中田への対応も、実はそうではない。一野球ファンとして、ここ数年の原監督や巨人の選手の操縦術をみていても考えさせられる。あるいは親会社の“ドン”の発言力も弱まったのか。

 ドラフトで指名すらしなかった中田の獲得は、巨人にとってどんな影響を及ぼすのか。鬼が出るか蛇が出るか。注目である。

 ◇

 あらゆる手を使って実力選手を獲得していても、常には勝てないとなると、更に獲得するためには、もうその選手の素行や背景は関係なくなるのでしょうか。そういえばかつて巨人選手で野球賭博に関係していた選手もいました。少なくとも紳士球団とは言い切れないところもあるようです。

 他球団から実力選手を獲得しても、その実力通りの力を発揮できない選手も多い。つまり有名で実力選手が多いことが、お互いの余計な緊張感や疎外感を生んでいる可能性もあります。選手の育て方、雰囲気作りも重要ですが、原監督は上手な方だと聞いています。そうしたなか、中田選手はこの巨人で実力が発揮できるのか、今後の動向を見守りたいと思います。

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2021年8月21日 (土)

日本人の薬漬け、医師の儲けか患者の要求か? それとも・・

Img_85c4caa7d6d012147978528191de1b473519  コロナの影響で病院を訪れる人が減っているようです。私も毎月通院しなければならない病気を抱えていますが、その通院の過程でここ1年半ほどの間に、病院のソファーは一人置きにしか座れないように間隔が開けられ、その結果座れる人は半減していますが、それでも満席になることは少ない。つまり半数以上の外来者が減ったことになります。

 手術も半年以上延期になりました。コロナ患者を受け入れている病院は戦場のようでしょうし、その影響で他の救急病棟も大変でしょうが、一般病棟は確かに患者が減っているようです。逆に言えばそれだけ「不要不急」の病院通いがあったと言うことでしょう。いい傾向だと思います。

 ところでその医師から処方される薬、漠然とした感覚ですがやたら多いと思いませんか。特に高齢者には。もう亡くなりましたが私の義母など、飲み忘れたり飲み間違えたりしないよう、息子が毎日の薬をきちんと区分して保管していました。そうです毎日薬漬けでした。

 そこで今回は、その投薬を少しでも減らすよう、注意喚起している医師の話を取り上げます。NEWSポストセブンに寄稿した、ときわ会常磐病院の谷本哲也医師のコラム『降圧剤 医師が教える健康のための「減薬」や「断薬」の注意点』(8/21)で、以下に引用掲載します。

 ◇

 多くの日本人が、「生活習慣病」の治療薬と長い付き合いをしている。厄介なのは、複数の基礎疾患を抱えた人の「多剤併用」だ。内科医の谷本哲也医師(ときわ会常磐病院)が解説する。

「何種類もの薬を同時に飲む多剤併用の問題は、その組み合わせによって薬の効果が強まったり、反対に弱まったりする場合があることです。一般的には、6種以上の薬の服用で副作用リスクが高まると言われます」

 近年は多くの専門家が多剤併用リスクに警鐘を鳴らしている。2015年、日本老年医学会は「高齢者に対して特に慎重な投与を要する薬物のリスト」を作成。同リストをもとにした医師向けの「適正処方の手引き」(日本医師会)では、薬の主成分を指す「一般名」に加え「商品名」が追記されている。今回はそのリストを掲載した。各分野の断薬の名医の解説とともに参照してもらいたい。谷本医師は言う。

「高齢になると肝臓や腎臓の機能が低下し、代謝や排泄の能力が下がります。それに伴って副作用が生じるケースが増加する。どんな薬にも言えることですが、年齢を重ねた人ほど医師との適切なコミュニケーションを取り、体調を確認したうえで、減薬や断薬を考えたほうがいい」

 健康のための「減薬」や「断薬」とはどういうものか。臨床現場で実践する断薬の名医たちの知見を参考に考えていく。

 いまや国民病とも言われる「高血圧」の治療薬である降圧剤は「一度飲んだらやめられない薬」のイメージが強い。しかし、坂東ハートクリニック院長の坂東正章医師は「医師の指導のもとで正しいプロセスを踏めばやめることは可能だ」と語る。その第一歩として坂東医師が掲げるのは「正確な数値の把握」だ。

「高血圧患者の多くが正しく血圧を測れていません。朝なら朝食前、夜なら就寝前の排尿後に、自宅で計測する家庭血圧が実態に近い数字。計測は椅子に座って腕帯を心臓の高さにし、無理のない姿勢で行ないます」

 同クリニックでは血圧の測り方を指導後、降圧の目標値を決めて治療を進めている。

「たとえば降圧目標が家庭血圧で135/85mmHgの患者さんなら、130未満が3日間続いた時点で薬を減らす。その後、家庭血圧が120台で安定すれば通院の必要はありません。同時に、患者自身が血圧上昇の原因を見極め、食事などの生活習慣改善を進めることで、 “薬に頼らない状態”を目指します」(坂東医師)

「飲み忘れ」で薬が増える

 銀座泰江内科クリニック院長の泰江慎太郎医師は、こんな高血圧患者を断薬に導いた。

「血圧が180/100mmHgと非常に高く、別のクリニックで降圧剤を4種類処方されていた50代前半の男性です。

 まずカルシウム(Ca)拮抗薬2種とアンジオテンシンII阻害薬(ARB)1種を配合剤1種に変えました。他に比べて効果が低いと判断した利尿薬は中止し、その代わりナトリウムの排泄に役立つカリウムを多く含む野菜や果物の摂取を指導しました」

 睡眠指導もあわせて行なった結果、男性の血圧は4か月後に130/80で安定。さらに薬を配合剤からARBに変えると、4か月後には上が120まで下がり安定した。

「ここでARBの処方も中止して、最終的には薬をゼロにすることができました」(泰江医師)

 降圧剤では「似た薬効を持つ薬が何種類も処方されることがある」と指摘するのは秋津壽男医師(秋津医院院長)だ。

「ある80代の男性は、降圧剤や血栓予防薬など1日10種16錠が処方されていた。似た降圧剤を3種も服用していたので2つに絞り、同様に薬効が近い血栓予防薬2種を新薬1種に見直すなどして5種5錠まで減らしたが、数値は悪化しなかった」

 獨協医科大学病院腎臓・高血圧内科の石光俊彦医師は、「飲み忘れ」による服用の乱れが症状悪化を起こすと指摘する。

「降圧剤は服薬率(患者が指示された薬のうち実際に服用した割合)の低下により脳卒中などの発症リスクが高まります。多剤処方の患者さんは薬を正しく飲めないせいで症状が安定せず、逆に薬が増えていく場合が多い」

 そうした患者には減塩や減量など生活習慣改善をまず指導したうえで、血圧の記録を課すという。「血圧を記録することで薬の飲み忘れを防ぐことができ、それで数値が改善すれば、薬を減らすことができます」(石光医師)

 年齢によって「“卒業”を考えてもいい」という医師もいる。新潟大学名誉教授の岡田正彦医師だ。

「高齢者施設では多い人になると20種以上の薬を飲んでいる人もいる。何十年も漫然と飲み続ける人もいますが、風呂上がりや排便後に血圧が急激に下がって転倒事故を起こす事例がとても多い。年齢を重ねて血圧が高くなるのは自然な現象で、薬で無理矢理下げるのはかえって有害と考えます」

 ◇

 私も突然発症した病の影響で、減塩を余儀なくされた結果、血圧が一気に低下、今では高くても120台で落ち着いています。そこで常用していた血圧降下剤を医師に報告の上取りやめました。その後も全く上昇していません。と言うことは食事の塩分量を減らせば、血圧は確実に下がると言うことです。塩気がない食事は多少の不満はあるでしょうが、それは我慢して、やはり大事なのは食事の取り方だと実感しています。

 ところで、上記医師の場合は別にして、一般的にはなぜ薬の処方が多いのでしょうか。医師が儲かるから?そのあたりの事情を東洋経済に寄稿した、和田秀樹こころと体のクリニック院長の和田秀樹氏のコラム『薬の大量処方で医者が儲かるという「大ウソ」 薬が減らないのには2つの原因があった』(2015/11/26)から引用します。

 ◇

医者は金儲けのために薬を出しているのではない

日本人は、諸外国と比べて、医者に行った時の薬の処方が多い。それに疑問を感じているのか、「薬漬け」ということばもよく使われる。

その理由について、医者が利益を得るために薬を必要以上に大量に出しているからだと考える人が少なくない。だから一般の人と比べて医者の収入が多いと思われているフシもある。

どうも日本には医者の「性悪説」のようなものがあるようだ。

たとえば、かつて老人医療費が無料になった時代があるが、当時、病院の待合室が高齢者であふれ返っていた。高齢者のサロンとさえ揶揄された。

その際に待合室で元気そうな高齢者が、次に行く旅行の相談をしているとか、いつも来ているおじいさんが今日は顔を見せないので聞いてみると「風邪をひいてるから」というようなオチになっている。要するに、病気でも何でもない高齢者を医者が集めて金儲けをしていて、本当に病気のときは来ないという話である。

しかし、ここでよく考えてほしい。高齢者の通院患者というのは、風邪をひいたなどの急性の病気で医者にくるほうが珍しく、多くの場合は、高血圧や糖尿病、骨粗しょう症など慢性の病気で医者に来ているのである。体調がいいのであれば、待合室で旅行の相談をするのは何の不思議もないし、むしろ待合室でよぼよぼしているとすれば、薬の出し過ぎか、医者がちゃんと体調を管理できていないことになる。私の外来に通う認知症の患者さんだって、風邪をひいている時は、代わりに家族が来ることなどざらにある。

しかし、日本の医者は薬を出すことで金儲けをしていると厚生労働省(当時は厚生省)も考えたようで、90年代後半くらいから医薬分業を強烈に推し進めた。要するに院内で処方するのではなく、院外薬局で薬を患者がもらうシステムに変えていった。そうするといくらたくさん薬を出しても、医者に入るお金は処方箋料だけとなる。たくさんの薬を書くと余計に手間が増えるのに入るお金は同じというシステムだ。

結論的にいうと、これでほとんど処方は減らなかった。世間や厚生省が考えるほど、医者は金儲けのために薬を出していたのではなかったのだ。

薬漬け医療を生む「専門分化主義」の弊害

では、なぜ、たとえば高齢者だと15種類も出されるような、多剤処方、いわゆる薬漬け医療が蔓延するのだろうか?拙著『だから医者は薬を飲まない』でも解説しているが、私は基本的に医学教育の在り方に問題があるのだと考えている。

ひとつは「専門分化主義」、もうひとつは「正常値至上主義」である。

大病院、とくに大学病院に行ったことがあればお気づきになるだろうが、内科という科はその手の病院では消滅している。代わりに、呼吸器内科、内分泌科、消化器内科、循環器内科という臓器別の診療科が並んでいる。

このような専門分化は、特定の臓器の病気と診断がついている場合、とくに珍しい病気に対して、専門的に治療を行うには望ましい。しかし、それによって専門外の分野の治療はお粗末になってしまうということは珍しくない。

一般に大学病院や大病院の医師などが開業する場合、糖尿病の専門医や消化器内科の専門医として開業できればいいが、それでは広く患者が集めきれないので、一般内科ということで開業するケースが多い。ところが高齢者の場合、一人でいくつもの病気を抱えているほうがむしろ通常だ。高血圧で血糖値も高く、そのうえ、骨粗鬆症も始まっているなどということがざらだ。

その際、循環器の専門医であれば、高血圧に関しては、自分の専門知識で治療ができるだろう。しかし、糖尿病や骨粗鬆症については、専門外の素人のような感じで治療をすることになる。

そういう際の医者向けのマニュアル本はいっぱい出ている。それぞれの病気についての「標準治療」が紹介されている本だ。どんな検査をして、どんな治療をすればいいかが書かれているから、確かに大外れの治療にはならないだろう。しかし、多くの場合は標準治療として、2、3種類の薬を飲ませればいいという話になっている。すると、4つ病気を抱えたお年寄りに「標準治療」を行うと12種類の薬を飲ませることになる。

ところがこの手の標準治療は、ほかの病気が合併していることはほとんど考慮に入れられていない。基本的にその病気の専門家が作るのだが、その病気に詳しくてもほかの病気に詳しくないことには変わらない。そして、多くの場合、ほかの薬を飲んでいる場合に、その処方をどうすればいいのかなどは書かれていない。

結果的にほかの分野のことを知らない専門医が次々と開業していくうえに、患者層の多くが高齢者(これからはその傾向がどんどん強まっていくだろう)なので、多剤併用の傾向がさらに進んでいくことになる。

ところが大学病院というのは、基本的に教育スタッフがほとんどこの手の「専門家」である。こういう人が医学教育を牛耳っている以上、多少制度をいじっても、むしろ受けた教育に忠実なまじめな医者ほど薬をたくさん使ってしまうことになる。

本当は正常ではない「正常値」

もうひとつの問題は、「正常値」主義である。要するに検診などで異常値が出れば、ある病気の早期発見ができたということで、治療が開始されてしまうということだ。

2012年の人間ドック学会の発表によると、人間ドックでどの項目も異常がなかった人はわずか7.8%しかいなかったという。92.2%の人は何らかの形で異常を抱え、それを医者に見せるとその異常値を正常化させるような治療が行われてしまう。

ここでも、専門分野の病気なら、「この程度の異常なら大丈夫」と言えるのかもしれないが、専門外の場合は「一応、治療しておきましょう」になりかねない。

実際、血圧の正常値などは大規模調査の結果などで、ときどき変更されるが、検査の正常値というのは、平均値プラスマイナスアルファなどという「雑な」決め方をされていることが多い。身長が平均よりひどく高くても、ひどく低くても病気とは言えないように、「平均を外れていること=病気である」とは言えないだろう。

どの値を超えれば病気になりやすいという大規模調査をすればいいのに、それがほとんど行われていないのが現実だ。また検査データを正常にしたら、本当に病気が減るのかもわからないということも珍しくない。

本当に「正常な値」と、薬を使うことで「正常にした値」というのは、体に与える意味が違う。たとえば、ピロリ菌があると胃がんになるというので、最近は除菌が盛んに進められるが、生まれつきピロリ菌がない人は確かに胃がんにならないのだが、長い間ピロリ菌が胃の粘膜に影響を与えていた人は、菌を殺しても胃がんにならないとは限らないそうだ。

検査値を正常にしないといけないというイデオロギーに、医者(患者の多くも)が染まっている限り、異常値にはつい薬を使うということになって、どんどん薬が増えていってしまう。

これからの時代に必要な医者とは

最近になって高齢者が増えてきたこともあって、専門医でない総合診療医や、地域の患者への往診を含めて(要するにその患者さんの生活状況もみる)サポートしていく地域医療医が再評価されているという。

総合診療医というのは、専門医ほど各臓器には詳しくないが、人間全体をみて、その人に何が大切かの優先順位がつけられる。15種類の薬を飲んでいる人に、これだけは飲んでくれという5種類が選べるような医師だ。

総合診療や地域医療、そして彼らによる啓もう活動が盛んな長野県は平均寿命が男性1位、女性1位になっていながら、ひとり当たりの老人医療費は全国最低レベルだ。つまりきわめてコストエフェクティブ(コストがかからず、患者さんの健康長寿につながる)な治療を行っていることになる。いっぽうで、大学病院の多い県ほど、平均寿命が短く、老人医療費も高いという傾向がある。検査値の正常主義はむしろ時代遅れなのだ。

高齢化が進んでいるのだから、医学教育の大幅な改変が求められる。しかし、大学の医学部の教授というのは、一度なると定年までやめないし、各医局が定員を削る気がないから、専門医ばかりが養成され、総合診療医がなかなか教育できない。

だとすれば、旧来型のダメな大学病院は半分くらいスクラップして、総合診療や心の治療、がんへの特化などのニーズにあった医学部をどんどん新設すべきなのだ。

厚生労働省は医療費を制度で削ろうとばかりするが、医学教育改革こそが、もっともコストエフェクティブな制度だと私は信じている。

 ◇

 何だか読んでいて恐ろしくなってきますね。医者そのものの信頼度が薄れてきます。西洋医学より漢方の方がいいという人がいますが、それはつまり漢方の方が体全体を考えて処方するからのようですね。

 血圧でも昔は年齢プラス90と言う目安が言われていましたから、70才であれば160が目安だったのですね。それが今では130以下、と言うことは殆どの高齢者は血圧降下剤を飲まなければならなくなった、そういうことでしょう。

 それにこのコラムの医師が訴えているように、厚生労働省は医療費に重点を置いているが、医学教育改革をもっとやれと言っていることに大賛成です。厚労省は医学だけではなく、問題点は他にも多々ありますが、それはさておき、患者の疾病を正確に診断し、最適な薬を必要な量だけ処方する、そうして薬漬けの現状転換をしていくことが重要だと思います。

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2021年8月20日 (金)

危険な韓国産食材、即席ラーメンから発がん性物質も

X_20210820090101  東京五輪で韓国選手団の、福島県食材に対する放射能被曝という捏造された忌避事件がありましたが、韓国食材の方こそ様々な問題が報告されています。ライターの石井友加里氏がJBpressに寄稿したコラムからその辺の事情を紹介します。

 タイトルは『即席ラーメンから発がん性物質も!危険な食材に無頓着な韓国 異物混入や産地偽装や使用期限切れの食材の使い回しは日常茶飯事』(8/18)で、以下に引用します。

 韓国人の福島産食材に対する拒否反応は相変わらず根強い。東日本大震災後、韓国では「日本産の食材は無使用」と張り紙が貼られたレストランがよく見られた。福島第一原発事故から10年がたった現在も、韓国は福島県を含む近隣8県産の水産物を禁輸している。

 それを如実に表すように、韓国は福島原発の放射能汚染水を浄化した「処理水」の海洋放出に反対姿勢を見せ、東京五輪の開催前には反日団体が「放射能五輪ボイコット」キャンペーンを行った。東京オリンピック開催中は、大韓体育会が韓国代表選手団に「安全な」食事を提供する目的で給食支援センターを設けている。

 そんな中、韓国で食の安全を検査する食品医薬品安全庁(食薬庁)が、国外向けに製造された即席ラーメンから有害物質が検出されたことを公表。韓国で流通する食品の安全が論議される事態になった。

 もっとも、韓国では食品から検出される発がん物質や異物混入、衛生管理については過去にたびたび問題視されている。韓国における食の安全はどうなっているのだろうか。

 食薬庁によると、欧州連合(EU)の食品飼料緊急警報システム(RASFF)で有害物質が検出されたラーメンは、韓国を代表する2大即席ラーメンメーカーの商品だった。2社の特定商品を調べたところ、野菜フレークと麺、スパイス粉末から2-クロロエタノール(2-CE)の含有が判明した。2-CEは、皮膚に取り込むと毒性があるため、劇物扱いになっている。食薬庁は製造業者の工場を調査し、結果が分かり次第公表する予定だ。

 韓国の即席ラーメンに関しては、過去にも自主回収騒ぎがある。

即席ラーメンから検出された発がん性物質

 2012年には、一部商品の粉末スープから基準値を超える発がん性物質「ベンゾピレン」が確認され、食薬庁が該当5製品の自主回収を命じた。ロンドン五輪(2012年)の韓国人メダリストが愛してやまない即席ラーメンも含まれている。金メダルを獲得した選手に対し、製造企業が一生分のラーメンを提供すると申し出た商品である。

 2013年には、輸出用の即席ラーメンがトルコの通関で差し止められた。理由は、遺伝子組み換え型(GMO)の大豆成分が検出されたにも関わらず、原材料表記がされていなかったためだ。遺伝子組み換え食品は、発がん性物質のように有毒ではないが、人体への安全性を憂慮する声も多く、賛否両論があるのが現状である。

 即席ラーメンは、言わずと知られた韓国の国民食。韓国では生麺や冷凍麺の普及が遅れているため、今もキンパム(海苔巻き)の店やチゲの最後にインスタント麺を入れて食べる。普通の食堂にも即席ラーメンのメニューがあるほどだ。

 食薬庁は「国内向け商品に問題ない」と発表しているが、今回の即席ラーメンにおける発がん性物質は相手国のスクリーニング検査で明るみに出たもので、韓国側の検査によるものではない。韓国で頻繁に抜き打ち検査が実施されていれば、どうなっていただろうか。

 食品の安全に敏感な韓国人が多い中、過去の事例にしろ、今回の2-クロロエタノール検出にしろ、「海外向けだから関係ない」と片付けられる問題ではない。

 そもそも韓国の食品衛生問題や異物問題は、即席ラーメンに限った話ではなく、事例は以前より後を絶たない。消費者が全員通報しているわけではないことを考慮すると、明るみに出たのは氷山の一角かもしれない。

容器の底にカビが生えたコーヒー飲料

 2021年7月に、容器内側の底にカビが生えたコーヒー飲料を飲用した消費者が通報、食薬庁が調査に乗り出した。消費者によると、ボトルの底にゼリーのようなカビが付着していたが、そのまま飲用したところ、翌日未明から腹痛と下痢を繰り返したそうだ。病院での診断で菌が原因であることが分かった。

 メーカーは当初、流通や保管の問題と顧客に説明していたようだが、結局ボトル容器にコーヒーを注入する過程で不具合があったことを認めた。

 コーンフレークやスティックコーヒーに木屑のような異物やビニール、虫などが混入して問題になったこともある。2016年の食薬庁の資料を見ると、製造元の食品会社は食品への異物混入の通報事例が最も多い企業として名前が上がっている。異物を発見した消費者が謝罪を受けることはなかったという。

 外国産の乳幼児用の粉ミルクを扱うメーカーも、これまでに数回、ミルク缶への異物混入事件を起こしている。企業は「製造上の問題はない」という立場を貫き、商品の回収には応じていない。

 また、コロナ禍の韓国では飲食店の出前利用者が急増したが、出前の衛生問題も浮上している。

 飲食店の個人事業者が増える中、配達された食品に髪の毛や虫、ゴミなどが混入しているという理由で食薬庁に通報するケースが増えているという。出前アプリの「異物通報制度」を利用した通報は、2019年は1500件強だったが、2021年は既に2800件を超えた。

 これらの事例には、顧客に「作っているところを見られないから大丈夫」と言わんばかりのずさんな管理体制があるようだ。

福島産より自国の食品の方が高リスクでは?

 一方、韓国は福島の放射能汚染を警戒している。

 日本では福島の原発事故から10年がたった。国際原子力機関(IAEA)による視察は4回を数え、除染の進捗や廃炉への工程など、現在の福島第一原発の状況は随時、公開されている。日本の地道な情報開示の甲斐もあり、福島産の食品に対する規制を緩和し、撤廃する諸外国は増えつつある。

 しかし、韓国は厳しい輸入規制を続けている。処理水の海洋放出は、韓国を含む海外の原子力発電所でも実施されている。韓国原子力学会でさえ、福島原発の汚染水を「処理水」とし、放射能の危険をあおらないように主張しているが、韓国国内での風評はなかなか変わらない。

 復興五輪である東京五輪では、選手村の食事に福島産の食材を使ったり、被災地産の生花でメダリストに渡すブーケを作ったりした。ところが、韓国ではそれらさえ放射能不安をあおる材料である。

 日本政府は韓国政府やメディアに対し、福島関連の正確な報道を求めているが、反日傾向が強い現政府が態度を変える様子はなく、国民意識も変わらない。

 だが、前述したように、異物混入事件や毒性物質の検出、産地偽装問題や使用期限切れの食材の使い回しは韓国では日常茶飯事である。摘発された業者は処分を受けるが、事例を見ると被害を受けた消費者対応はまるで二の次だ。

 8月17日にも、当局が食品衛生法違反の容疑で韓国マクドナルドを捜査中だという報道が出た。新たな賞味期限のシールを上から重ねて貼る方式で廃棄対象の食材を再使用したという。グローバルなファーストフード大手であっても、韓国に進出すると商品管理の意識が低くなるのだろうか。

 食の安全や消費者対応を疎かにする意識が、韓国社会の根底にあるように思われてならない。そして意外性がないからか、これらの問題は報道で大きく騒がれずに過ぎていく。本当に国民の健康を憂慮するなら、福島よりも韓国で流通する食品の安全対策が先決だろう。

 ◇

 韓国産食材の安全性については、私も以前から疑問を持っていて、ここ十数年は一切購入していません。イオン系のスーパーに限らず、あらゆる食品スーパーに韓国産のカップ麺やのりなど、山積みされているのを見ると、日本のバイヤーも韓国人並みに疑いを持て、と言いたくなります。

 少なくとも日本の農水省の監督機関はこの問題について、輸入業者に警告を発する必要があるのでは、と思います。しばらくはカップ麺の輸入禁止も視野に入れるべきでしょう。

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2021年8月19日 (木)

嘘か誠か、自民党総裁選:菅総理の続投を阻む大物の動き

Image_20210818161801  衆議院議員の任期満了日10月21日が近づくにつれ、解散や自民党総裁選の実施日が大きく取り沙汰されるようになってきました。ところがここへ来て、管総理の続投というシナリオが大きく揺らいできたようです。支持率の急落だけではなく、以前の予想を裏切る、ある人たちの思惑が急浮上してきたという見立てが、ささやかれているようです。

 週刊ポストの8月27日・9月3日号の記事から引用します。タイトルは『安倍・麻生氏 自民総裁選に対抗馬出し菅首相無投票再選の阻止狙う』(8/18)です。今回は、嘘か誠か、真偽のほどは不明ですがこの記事を取り上げます。

 ◇

 9月末の自民党総裁選挙では、安倍晋三・前首相側近の高市早苗・前総務相や岸田文雄・前政調会長の出馬が取りざたされているが、そこには菅義偉・首相の再選を阻みたい安倍氏や麻生太郎・副総理の思惑があるとされる。

 安倍、麻生、菅の3氏は安倍政権の7年8か月、“同じ釜の飯”を食ったいわば政治的同志であり、昨年の総裁選で菅義偉・総裁(首相)を誕生させた。つい3か月前にも、安倍氏は「当然、継続して首相の職を続けるべきだ」と菅首相の総裁再選支持を表明していた。

 それがなぜ、対立候補の出馬を促して事実上の「菅降ろし」に舵を切ったのか。

 きっかけは菅首相と二階俊博・幹事長による総裁選「強行突破」作戦だ。自民党は8月3日の総裁選挙管理委員会の初会合で、党員投票など規定通りの総裁選実施を決め、「9月29日投開票」の日程が有力視されている。二階氏はこの日の会見で「複数の候補になり得るかどうか見通しがない。現職が再選される可能性が極めて高い状況なのは誰もが承知の通りだ」と最終的には総裁選を行なわず、菅首相の無投票再選になることを強く示唆する言い方をした。二階派の閣僚経験者が語る。

「予定通り9月に総裁選を実施すれば、対抗馬はいない。安倍さんがポスト菅の候補に名前を挙げた茂木敏充・外相、加藤勝信・官房長官、下村博文・政調会長、岸田前政調会長の4人はいずれも派閥の複雑な事情を抱えて出馬は難しい。世論調査で人気の高い河野太郎・行革相や石破茂・元幹事長も準備をしていない。二階さんは菅総理に、支持率が低くても9月に総裁選をやれば無投票再選できると持ちかけ、強行突破に動いた」

 このことが安倍、麻生両氏を“菅はオレたちの言うことを聞く気はない”と強く刺激した。政治評論家・有馬晴海氏が語る。

「菅首相のコロナ失政が続いても、自民党に代わりの有力な総理総裁候補がいないのは事実。だから安倍氏と麻生氏は菅再選を支持する条件として自分たちの言うことに従わない二階幹事長の交代を要求していた。ところが、菅首相は要求を飲まないばかりか、逆に二階氏の戦略に乗った。無投票再選なら二階氏がこの先も幹事長続投になってしまう」

 安倍氏らは早急に総裁候補のカードをつくる必要に迫られた。

「(7月30日に行われたとされる)安倍・麻生会談では、誰でもいいから総裁選に出馬させて菅首相の無投票再選を阻止することを確認したはずです。2人が高市支持に回るとは限りません。総裁選に複数の候補が出馬しさえすれば、自分たちが誰を支持するかでキングメーカーになれるし、評判の悪い菅首相はどんどん不利になっていく。それが彼らの狙いです」(有馬氏)

「女性」「無派閥」「安倍側近」で担ぎやすい高市氏は、安倍・麻生氏にとって総裁選実施に持ち込むためだけの“捨て駒”候補ということのようだ。

残された道は解散か

 自民党は今回の総裁選で「党員投票」を実施する方針だ。党員票が議員票と同数に換算されるため、派閥の数合わせだけでは決まらない。それだけに、高市氏の出馬をきっかけに総裁選は女性候補や若手が入り乱れた大乱戦になる可能性が出てきた。

「高市の出馬宣言で、“女性総理候補の最右翼”を自任する野田聖子も親しい議員に声をかけて推薦人集めを始めた。若手からも、河野太郎に近い議員たちが『政策論争を戦わせるべき』と主張して候補擁立の動きを見せている。選挙に弱い議員は誰が首相になれば選挙に有利になるかで選ぶから、収拾がつかなくなる」(閣僚経験者)

 そうなると無投票再選のつもりだった菅首相は一転、絶体絶命のピンチに立たされる。

 だから二階氏が進める「9月29日投開票」という総裁選日程は、無投票再選が無理な場合も想定して、菅首相が政権の緊急避難のために解散ができるように組まれている。

「いざというときは、総裁選投票日前に衆院を解散することで総裁選を強制的に中止し、総選挙後に改めてやり直すことになる」(二階派議員)

 前出の有馬氏は言う。

「高市氏が推薦人20人の確保にメドが立てば、岸田氏ら他の候補も出馬に動くでしょう。菅総理はパラリンピック閉会後、総裁選が無投票にならないと判断した段階で解散を打つに違いありません。総選挙を乗り切ってみせるしか生き残る道がないからです」(前出・有馬氏)

 しかし、自民党は総選挙で苦戦を免れない。

 一方の麻生、安倍氏はたとえ菅首相が総裁選を回避して解散しても、総選挙に敗北すれば、それを理由に政権から引きずり降ろそうと逃げ道を塞いでいる。

 かつて政権を共に支えた2人との戦いは、菅首相にとって厳しいものになりそうだ。

 ◇

 政界は一寸先は闇だそうですから、どうなるかわかりませんし、またこの週刊誌の記事も根拠があるかどうかも分かりません。ただ「火のないところに煙は立たず」、と言いますから、あながちでたらめではないのかも知れません。特に中韓に媚びを売る二階氏を、幹事長から引きずり下ろそうとする動きには妥当性がありそうです。

 いずれにしろ、衆議院は任期を間近に迎え、総裁選ももうすぐです。一方政治課題としては、新型コロナの感染症もまだ蔓延中ですし、アフガニスタン情勢や対中国、韓国問題も引き続き大きな課題です。総裁選の予想は別にして、何とか政府与党にこれらの課題対応の主導権をとってもらい、この難局を乗り切ってもらいたいですね。

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2021年8月18日 (水)

対岸の火事ではないカブール陥落、日本も想定すべき米軍の撤退

2021081600000004nshaberu0001view  アフガニスタンでは米国軍の撤退を今月末に控え、タリバンが同国の各地で攻勢を強め、ついに首都カブールを占拠、事実上の政権奪取を実現しました。これに対し各国の反応は様々ですが、同国の人々の多くは恐怖を抱き、海外へ脱出しようと、空港に殺到しているようです。

 それに対しタリバンは女性の就業や子供の教育を認めるというような、20年前とは違うと言う触れ込みでソフト路線を打ち出し、各国の承認を得ようとしているようです。今回は、このアフガニスタン情勢を取り上げます。産経新聞ワシントン駐在客員特派員の古森義久氏が、JBpressに投稿したコラム『対岸の火事ではないカブール陥落、日本も想定すべき米軍の撤退 アフガニスタン崩壊で蘇ったサイゴン陥落の光景』(8/18)を引用し以下に掲載します。

 アフガニスタンの政権崩壊はベトナム戦争の最終場面を想起させた。

 米国の首都ワシントンで知ったアフガニスタンの悲劇は、私自身が体験した南ベトナムの悲劇に似た部分が多い。その背後には、アフガニスタン、南ベトナムと同様に自国の防衛を米国に委ねる日本への教訓も浮かんでくる。

バイデン政権を批判する米メディア

 8月16日のワシントンは、アフガニスタン崩壊のニュースの激震に一日中襲われた。過去20年にわたる米国歴代政権の努力が、ジョセフ・バイデン大統領の拙速な決定によって水泡に帰したとの非難が超党派で沸き起こった。

 バイデン政権を一貫して支持してきたニューヨーク・タイムズでさえ、「バイデン氏のアフガニスタン撤退に関する錯誤は、同氏の政治評価に測り切れないほどの打撃を与えた」(同紙の国際問題記者デービッド・サンガ―氏による8月16日付の論評)と批判した。

 バイデン政権とは一定の距離をおくウォールストリート・ジャーナルは、「バイデン大統領はアフガニスタン撤退措置により米国の歴史で最も恥ずべき最高指導者となる」(同16日付の社説)とまで酷評した。

 米軍のアフガニスタンからの撤退は、トランプ前政権が基本方針として定めていた。とはいえ、バイデン政権はあまりに唐突に撤退を実行し、しかも撤退後の見通しを誤り、現地の反タリバン市民たちの生命を危険にさらした。

 バイデン大統領はつい数日前まで、「米軍が撤退しても、アフガニスタンの政府や国軍が統治を堅固に続ける」と将来の安全性を明言していた。だが現地では、米国が全面支援し、日本も緊密な外交関係を保ってきたアフガニスタン・イスラム共和国はあっというまに崩壊してしまった。代わってイスラム過激派として国際テロをも支援してきたタリバンが全土を支配する形勢となった。

サイゴン陥落の忘れられない光景

 この危機のなかでワシントンでは、識者たちがある言葉を口にし、その言葉が多くのメディアに登場している。それは、「サイゴンの悲劇」だ。アフガニスタン、とくに首都のカブールで現在起きている事態は、1975年4月末に南ベトナム(当時のベトナム共和国)の首都サイゴン(現ホーチミン市)で起きたことと酷似しているという指摘である。

 当時のサイゴンでは、ベトナム戦争最後の日の4月30日、国外に脱出しようとするベトナム市民たちが米国大使館に押し掛けた。北ベトナム軍の大部隊がサイゴンに迫り、南ベトナムの政権も軍隊も崩壊が明白だったからだ。

 米国大使館の屋上からは、南シナ海の米海軍第7艦隊への避難者を運ぶヘリが飛び立っていた。私はその至近距離にいた。忘れられない光景である。

 もっともその前から、国外に退避しようとする南ベトナム市民は多かった。大多数は共産勢力の北ベトナムに反発し、アメリカ側について戦ってきた人たちだった。

 毎日新聞のサイゴン駐在特派員として現地に3年も住んでいた私は、ベトナム人の知人や友人も多く、国外脱出の手助けを求められた。若くて独身だった私に、一時的な結婚相手になってくれと懇願するベトナム女性もいた。外国人と結婚した証明書があれば国外に出られるからだ。

9-1  それから46年後のカブールの光景も似ていた。米国大使館の構内からヘリで避難していく人たちや、空港で米軍の大型輸送機に乗り込もうと殺到する人たちの様子は、ベトナム戦争の最後とまったく同じだった。

 ただし南ベトナムでは、戦争終結の2年前に米軍戦闘部隊はすでにすべて撤退していた。米軍撤退後の2年間、南ベトナムと北ベトナムが総力をあげて戦い、北ベトナムが南ベトナムの国家を軍事粉砕したのだ。

 ところがアフガニスタンの場合、米軍戦闘部隊が突然20年の駐留を終えて全面撤退し、それと同時に敵対勢力のタリバンがほぼ全土を制圧して首都カブールにもなだれ込んできた。アメリカの支援を受けたアフガニスタン共和国の統治下で生きてきた市民たちが、タリバンの支配の復活にパニックを感じるのは、もっともなことであろう。

タリバンの再支配に怯える一般市民

 私は、米軍がアフガニスタンに軍事介入して間もない時期、カブールで1カ月ほどを過ごしたことがある。2002年2月から3月にかけてのことだ。米国は当時の2代目ブッシュ大統領がタリバンに対して宣戦を布告し、空爆を実施した。

 2001年9月11日の同時多発テロで、米国はイスラム原理主義テロ組織、アルカーイダの攻撃を受け3000人の死者を出した。アルカーイダはアフガニスタンを支配していたタリバン政権に保護され、アフガニスタンでの訓練などを許されていた。米国はタリバン政権にアルカーイダ一派の引き渡しを求めたが拒まれた。そこで宣戦布告となったわけだ。

 米国はアフガニスタンの反タリバン勢力、ムジャヒディーンなどと連携し、タリバンを攻撃して、首都カブールから撃退した。私はその直後にワシントンからの出張という形でアフガニスタンでの取材にあたった。

 ほとんどを首都カブールで過ごしたが、その間に多数の現地の人たちと接触して、タリバンの原理主義的な支配がきわめて過酷だったこと、外国からきたアルカーイダの戦士たちが軍事訓練も含めて自由な行動を許されていたこと、大多数の市民はタリバン支配からの解放と新たな社会の到来を喜んでいたこと、などを知った。

 当時はアメリカも、アフガニスタンに民主主義を基盤とする新しい国をつくることに熱心だった。だからこそ、タリバンが再び全土を支配したことへの多数の一般市民の恐怖や嫌悪は当然だと思われるのだ。

対岸の火事ではない

 南ベトナムとアフガニスタンは、どちらも首都が陥落したという点に加え、大きな共通点が1つある。それは両国がともに、自国の国家安全保障、つまり防衛を米国に大きく依存していたという事実である。南ベトナム以上に唐突に、そして完全に米国が手を引くことになったアフガニスタンは、国家や社会の支えがなくなったと言っても過言ではない。

 日本は今回の事態を対岸の火事として冷ややかにみることはできない。日本もアフガニスタンや南ベトナムと同様に、自国の防衛を米国に委ねているからである。

 米国としては防衛を誓った相手国、同盟パートナーであっても、国内世論や国際情勢が変わればその誓約を一変させる。この現実をカブールの悲劇は冷徹に示しているということだろう。

 ◇

 アフガニスタンやベトナムと日本とでは、統治形態や経済力など全く異なる面が多いのですが、古森氏の言うとおり、アメリカに国の安全保障、つまり防衛を大きく依存している点では同じだと言うことが言えるでしょう。

 日米安全保障条約そのものは、相互条約ですから、一方的な依存とは行かないまでも、基地の提供は依存そのものです。そして撤退される前にむしろ、依存関係を縮小して自衛隊の防衛に移行していくべきでしょう。一気に基地の解消は無理にしても、まずは地位協定の大幅な見直し、その上で少しずつ米軍から自衛隊に基地の管理を代替させていく必要があります。そのためには大前提、憲法、特に9条の改正が必要不可欠になります。もういい加減に一方的な依存関係は解消しましょう。

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2021年8月17日 (火)

竹島の奪還を本気で考えるには何が必要か

Maxresdefault-2_20210816141001  相も変わらず尖閣諸島周辺を、中国海警局の船が威嚇航行を続けています。明らかに日本の領土への侵略を狙った行為だと言えます。しかしそれ以上の侵略行為が韓国による竹島の不法占拠だと言えるでしょう。しかしこの大問題に対する政府・外務省の動きはあまりにも鈍い。その点についてこのブログで何度も指摘してきました。

 この竹島問題に焦点を当て、東海大・島根県立大客員教授の下條正男氏が、産経新聞の連載コラム「竹島を考える」に寄稿していますが、その最新回、タイトル『中韓への利敵行為をやめ歴史問題を克服する道』を今回取り上げ、以下に引用して掲載します。

 ◇

「竹島を考える」という名のコラムであれば、竹島の領有権問題のみを論ずるものと多くの読者諸氏は想像されるかもしれない。だがそれは少し違っている。初めに、その理由について触れておきたい。

2003年11月15日、島根県の隠岐諸島で「竹島・北方領土返還要求運動島根県民会議」主催の講演会が開催された。これが05年3月16日、島根県議会が2月22日を「竹島の日」とする「竹島の日を定める条例」(「竹島の日」条例)を成立させるきっかけとなった。

講演会には同県選出の国会議員と当時の澄田信義知事(故人)をはじめ、県会議員や地元の方々2千人余が集(つど)った。そこで私は「竹島問題で日本は韓国に勝てる」と話したのだ。

加害者が被害者を非難

韓国による竹島の不法占拠は1954年に始まり、今日に至っている。その間、日本政府は問題解決の糸口を摑(つか)むことができずにいる。竹島を県土に持つ島根県でも、県内の大学には「竹島は韓国領」とする研究者もいて、問題解決の道が閉ざされていた。

今回の東京オリンピックでも見られるように、韓国側による執拗(しつよう)な反日騒擾(そうじょう)に日本側が圧倒され続けていた。だが韓国には「独島(トクト)」(竹島の韓国側呼称)の領有権を主張できる歴史的権原はない。にもかかわらず日本がこの問題を解決できなかった理由は、竹島を侵奪した韓国だけでなく、奪われた日本側にもあった。

韓国が日本に対してのみ異常な反応を示すのは、韓国社会の歴史的成り立ちに由来する。その歴史的背景を知って対処すれば、日本は韓国側の動きを封印できるが、現状では竹島を奪った加害者が、奪われた被害者を非難し続けるという珍現象が起きている。

だがそれは、竹島問題に限らない。近年の尖閣諸島(沖縄県石垣市)をめぐる中国との確執も、同じである。中国海警局艦艇による尖閣諸島周辺での連続航行が続く中、中国共産党創建100年の祝賀行事が開催され、日本の国会議員の中には祝電を送った者がいるからだ。

その国会議員諸氏の「中国側から頼まれた」という言い分は、城攻めされている最中に内側から城門を開くのにも等しい利敵行為である。

過去の反省求め続け

少し歴史を考えてみればよい。歴代の中国王朝は盛衰を繰り返したが、周辺諸国は中国の台頭を喜ばなかった。征服されれば面従腹背して、王朝が衰退を始めると反旗を翻した。その中国が今、尖閣諸島に触手を伸ばしている。

島根県議会が「竹島の日」条例を成立させたのは国が何もしてこなかったからである。しかし、日本の外務省は、島根県議会にファクスを送って条例の成立を阻止しようとし、同省高官も「県民感情だけで決めるのはいかがなものか」と牽制(けんせい)した。島根県議会が「竹島の日」条例を成立させたのは、「日本には『世直し』が必要だ」と考えたのだ。

そこで島根県が条例に基づいて「島根県竹島問題研究会」を発足させると、研究会は問題の論点整理をした上で、韓国側の主張に反駁(はんばく)し続けた。これは日本に対しては何かと厳しい韓国が、中国には何もいわないという歴史を踏まえてのことである。

これは、同じように見える儒教文化圏の中にも異なる体制があり、その歴史的な影響を受けて動いているということだ。

中でも朝鮮半島は、中国大陸と日本に挟まれ、その王朝を維持してきた。そこで得た戦術が、日本は道徳的側面で縛り、中国には服従するという外交術である。そのため日本には歴史問題を突きつけ、「過去の反省」を求め続けるのである。

それも日本が下手に出ると増長し、次から次へと歴史問題を繰り出すのである。歴史教科書問題での「近隣諸国条項」、慰安婦問題の「河野談話」と「村山談話」は、いずれも朝鮮半島の伝統的な術策に嵌(はま)った実例である。

これは中韓の歴史的特徴を理解した上で、日本が態勢を整えなければ、両国はいつまでも歴史問題を外交カードにし続けるということだ。島根県の「竹島の日」条例と竹島問題研究会は、その戦い方を示した。日本海呼称問題で韓国側の「東海」の主張を封印できたのは、島根県が示した戦い方によるところが大きい。「竹島を考える」では、その日本の課題と歴史問題を克服する道を考えていきたい。

 ◇

 連載ですから、この後も下条氏の見解が新たに付け加えられていくことでしょう。しかし問題の根っこはこの回の記事に凝縮されているようです。つまり過去の歴史を元に「反省」を前面に出す民族「日本」と、反省などと言う概念はさらさらなくて、自己の正当性のみを訴え、他国を攻撃する民族「朝鮮」。そしてその「朝鮮」は日本を目の敵にするが「中国」にはものが言えない。

 そのことを理解した上で(とっくに理解しているはずですが)、この面倒くさい国に対処していかなければなりません。「竹島問題で日本は韓国に勝てる」と、下条氏が講演会で聴衆に話したその根拠は不明ですが、おそらく「歴史的証拠」に関して言えば、圧倒的に日本に利があると言うことなのでしょう。

 しかし「金大中事件」の時もそうだったようですが、日本がいくら証拠を出しても韓国は認めなかった。「レーザー照射事件」の時もそうでした。ですから韓国相手には「証拠」はその勝負の材料にはならないのです。

 それに対処するには、政府も外務省も、そして当然リベラル陣営も全く考えの及ばない、「力」でもって交渉に当たるしかないようです。「力」つまり「圧力」です。軍事力のみではなく、経済力、金融力、技術力、それらの総合した力を背景にして、交渉するしかありません。その具体的方法は専門家に委ねますが、いずれにしてもそれくらいの覚悟がなければ、「自分が正義だ」「日本は悪だ」と凝り固まっている「韓国」には絶対に勝てないでしょう。

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2021年8月16日 (月)

新型コロナ「武漢流出説」を、日本のマスコミが「報道できない」情けない理由

2021081235175154cnn0001view  今回は新型コロナウイルスの話題です。その起源が中国武漢であることはほぼ間違いないようですが、このブログでも取り上げているように、最近ますます「武漢ウイルス研究所」流出説が、信憑性を帯びた形でクローズアップされてきています。

 しかしこの件に関し、日本のマスコミは今ひとつ報道が鈍い。と言うより殆どニュース扱いしていません。その要因をジャーナリストの長谷川幸洋氏が現代にコラムを寄稿しています。タイトルは『新型コロナ「武漢流出説」を、日本のマスコミが「報道できない」情けない理由 英語を読めず、聞けず、話せない』(8/13)で、以下に引用します。

 ◇

「ウイルス起源問題」でまた進展が

新型コロナウイルスの起源に関する米議会下院・共和党の報告書を紹介した先週のコラムは幸い、多くの読者を得た。情けないのは、日本のマスコミだ。私が見た限り、この話は朝日新聞と産経新聞が小さく報じただけだった。なぜ、こうなるのか。

8月1日に発表された報告書は、多くの状況証拠を基に「ウイルスは中国の武漢ウイルス研究所から誤って流出した」と結論付けた。研究所からの流出説は散発的に唱えられていたが、全体像を包括的にまとめたのは、これが初めてだ。

その後、CNNが8月6日、驚くべき特ダネを報じた。「米情報機関は武漢ウイルス研究所のデータベース情報を入手し、解析を始めた」というのだ。データベースの情報は、流出説を裏付ける「決定的な証拠」になる可能性がある。

共和党の報告書でも「研究所のデータベースが2019年9月12日の午前2時から3時の間に突然、シャットダウンされた」という事実が、流出説を裏付ける重要な根拠の1つになっている。中国にとって、データベースが最高機密であるのは間違いない。

ウイルス起源をめぐる調査や報道は、ジョー・バイデン米大統領が情報機関に指示した報告の提出期限である8月24日を控えて、活発になっている。共和党には、大統領が中途半端な結論を出さないように、独自報告書の発表で牽制する意図があるのは当然だ。CNNに重大情報をリークした関係者も、同じ思惑があったのではないか。おそらく、まだ続くだろう。

日本のマスコミはほとんど報じていない

世界で430万人の死者と2億人を超す感染者を出した新型コロナの起源問題は、今後の米中関係だけでなく、世界と中国の関係に大きな影響を及ぼす。にもかかわらず、日本のマスコミの冷淡さを、どう理解したらいいのか。

私がネットでチェックした限り、共和党の報告書を報じたのは、朝日新聞と産経新聞だけだった。その扱いは、と言えば、朝日新聞が8月3日付夕刊の第2社会面2段、産経新聞も8月4日付け朝刊5面3段である。ゴミネタとは言わないまでも、ほとんど「申し訳に近い程度」の扱いだ。テレビの報道は見つからなかった。

CNNの特ダネに至っては、共同通信がキャリーした記事を、中日新聞が掲載したくらいである。なぜ、こうなるのか。

単に「ニュース価値がないから」では、まったくない。こんな「世紀の大問題」について、追及しようとしないのは、マスコミの取材体制と「記者たちの決定的な能力不足」が真の原因である。彼らの大多数は「英語を読めず、聞けず、話せない」のだ。

「報道しない」ではなく「できない」

日本のマスコミがこの話を報じるとしたら、どんなプロセスを辿るのか。

共和党の報告書もCNN記事も、記者が最初にそれを知るのは、報告書や記事そのものからではない。ロイターやAP、AFPといった国際的通信社が流す記事を通じて、第1報をキャッチする。そのために、各社は高い加盟料を支払っている。

日本の新聞やテレビはどこも、本社と海外支局にロイターなどと連動したコンピュータを備えている。かつては、ティッカーと呼ばれる専用端末もあった。文字通り24時間、ティクタクと音を出しながら、ロール紙を吐き出すところから、この名が付いた。いまは音は出さないが、24時間体制は同じである。

本社の外報部記者や海外支局の特派員は毎日、コンピュータをにらんで「これは」と思う記事を見つけ、必要に応じて、その情報を基に自分の記事を仕立てる。その際「ロイターが情報源」などと記す必要はない。自分の名前で記事を発信できる。いわば、ロイターやAPは原材料だ。

今回のケースでも、ワシントン特派員にとって、まずは通信社電が最初の情報源になる。ワシントンに複数の特派員を置いている社であれば、政治あるいは科学、国際問題担当の特派員がカバーする。

政治担当のワシントン特派員がどんな記者か、と言えば、ワシントン赴任前は永田町を担当していた政治記者だ。ソツなく仕事をこなし、社内に敵も作らず、淡々と永田町を歩いていた記者が、めでたく上り詰めた栄光の座が「ワシントン特派員」なのだ。

英語ができる記者も中にはいるが、多くは純ドメ(スティック)の浪花節タイプである。そうでなければ、永田町の世界を生き抜いていけない。英語など、ひけらかそうものなら、敵を作るだけで、なんの得にもならない。

そんな彼らがワシントンに赴任すると、ひたすらコンピュータ画面の通信社電をにらみ続ける毎日になる。自分で読むなら、まだいい。英語ができない特派員は全部、支局の助手任せにして、記事を書くのも「助手の日本語が頼り」というケースも少なくない。

自ら「取材先に出かけて話を聞く」のは、めったにない。あったとしても、せいぜい月に1度あれば、多いほうだろう。彼らの守備範囲は全米である。いちいち取材に出かけていたら、その間に発生するかも知れない重大ニュースに対応できなくなる。

主要な米メディアに追従するばかり

そんな事情で、朝日や産経が報じた共和党報告書の記事も、私には、通信社電を基にしたように見えた。報告書本体に盛り込まれている細かい情報が、まったく含まれていなかったからだ。

いったい、報告書の全文を読んだ日本の特派員はいるのだろうか。残念ながら、疑わしい。日本の新聞には、いまだに報告書の全容を報じた記事がない。それは、ニューヨークタイムズやワシントンポストといった米国の主要紙が、大きく報じていないからでもある。

ニューヨークタイムズやワシントンポストといった主流紙は、いまや「ジョー・バイデン政権の応援団」と化している。したがって、共和党に冷たいのは当然だ。そんな米マスコミの構図に「英語ができない特派員」という事情も加わって、そのまま日本のマスコミに反映している。だから、報告書は無視されたのだ。

そもそも、ウイルス起源問題は、中国の言いなりで信用を失った世界保健機関(WHO)を含めて、ほとんどすべてが英語情報である。真相を追及しようと思えば、独自にネットを検索しまくって、情報を集めるしかないが、日本の新聞社にそんな記者がいるとは思えない。

省庁と同じ「縦割り主義」の弊害

記者たちはそれぞれ、カバーする担当分野が決まっている。基本的には政治部も社会部も、霞が関の役所に準じて取材分野が割り振られている。「ネット担当」とか「ウイルス起源担当」のようなポジションはないのだ。

霞が関の官僚はどうか、と言えば、厚生労働省は国内対応に手一杯で、とても余裕がなさそうに見える。外務省は仮に情報を集めていたとしても、大きな外交問題にならない限り、当分は「知らん顔」だろう。新型コロナ問題は、彼らの本来業務ではないからだ。

かくて、日本の新聞は、起源問題について全体像を示す記事がないままになっている。だが、ネット上では、英語情報を中心に、それなりに拡散している。私の記事もその1つになった、とすれば、ありがたい。

日本の新聞はいまや、世界の情勢から完全に取り残されている。部数が激減している最大の理由は、肝心な情報を読者に伝えていないからだ。空白が続くウイルス起源報道は、その象徴である。これが、どうやら「最後のダメ押し」になるのではないか。少なくとも、私は価値ある情報を求めて、いまさら日本の新聞を読むつもりはない。

以上は、新聞の問題だ。だが、「日本最大のシンクタンク」でもある霞が関も似たような状態だとしたら、日本が陥ってしまった情報落差は、とてつもなく深い。かつての「ジャパン・アズ・ナンバーワン」はどこへやら。はるか彼方に消え去ってしまったようだ。

 ◇

 このコラムはウイルス起源の問題より、日本のメディア、とりわけ新聞の情報取得の問題を取り上げているようです。更には官僚の情報の取り扱いにも。

 私も海外赴任経験があり、多少の英語の読み書きはできますが、こと大量で専門的な英文情報を目の前にすると、とても手に負えません。ですから新聞社の海外特派員は、最低限英語の読み書きや会話の能力は、身につけていなければ役立たずだと言うことでしょう。

 そうでないのに特派員にしている日本の新聞社は、そもそも海外の情報を本当に重要視しているのか疑わしいと言えますね。ガラパゴス化は携帯電話の世界だけではないようです。そして結果的には読み手としての情報価値を失い、やがて捨てられてゆく運命にあるのかも知れません。ますゴミとして。

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2021年8月15日 (日)

終戦の日に:再びの敗戦を絶対に回避せよ

20130815115840  今日は「終戦の日」です。政府は、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」として、全国戦没者追悼式を主催しています。今年もコロナ禍の中、昨年に続いて参列者の人数等、大幅に縮小して行われるようです。

 このブログでは前回、「あの戦争は、誰がなぜ始めたのかよく考えよう」というタイトルで、大東亜戦争のあまり知られていない側面を取り上げました。今回は、終戦以降、日本があの戦争での敗戦を検証し、教訓としてきたか。逆にいたずらに引きずっていないか、その点にも焦点を当てようと思います。それにふさわしい内容の、産経新聞の乾正人論説委員長の「社説:主張」を取り上げます。タイトルは『終戦の日に 再びの敗戦を絶対に回避せよ』で、以下に引用して掲載します。 

 ◇

酒の肴(さかな)として輪切りにしたオニオン・スライスのせいではなかった。

東京五輪の閉会式をテレビで見ていると、古関裕而が作曲し、昭和39年の東京五輪開会式で入場行進曲として使われたオリンピック・マーチが流れてきた。なぜか目頭が熱くなった。

開会式直前、過去のスキャンダルが暴かれて演出家と作曲担当者が相次いで解任され、新たにつくった曲がお蔵入りになったからでは、とも邪推したが、そんなことはどうでもいい。

「世界中の青空を集めたような」快晴の下、旧国立競技場で満員の観客が見守る中、挙行された開会式と、コロナ禍によって無観客で開かれた57年後の閉会式とが、一つの曲で瞬時につながった。

新国立競技場は、旧国立競技場跡に建てられ、旧国立競技場は、幻となった昭和15年の東京五輪会場に擬せられた神宮外苑競技場を取り壊してできた。

神宮外苑競技場では、昭和18年10月21日、東条英機首相も出席して学徒出陣の壮行会が行われた。戦況が悪化し、大学生の徴兵猶予が解除されたのである。古関が、オリンピック・マーチの隠し味としてそっと忍ばせた「君が代」は、壮行会でも当然、演奏されていた。

壮行会と、21年後の開会式両方をスタンドで見守った作家の杉本苑子は、こう綴(つづ)った。

「きょうのオリンピックはあの日につながり、あの日もきょうにつながっている。私にはそれが恐ろしい。光と色彩に飾られたきょうが、いかなる明日につながるか、予想はだれにもつかないのである」

57年前の東京五輪、78年前の学徒出陣と令和3年8月15日は、確実につながっている。

日本に迫る2つの危機

現在の日本の置かれた状況が、80年前の日米開戦前夜ともつながっている、と感じているのは、「失敗の本質 日本軍の組織論的研究」(中公文庫)の著者の一人、杉之尾宜生氏である。「失敗の本質」は、ノモンハン事件やレイテ作戦など6つの事例研究をもとに日本型組織の問題点を摘出した「失敗学」のバイブル的存在で、今なお版を重ねている。

「日本軍の失敗の過程は、主観と独善から希望的観測に依存する戦略目的が戦争の現実と合理的論理によって漸次破壊されてきたプロセスであった」という同書の指摘は、「日本軍」を「日本政府」や「東京都」に、「戦争」を「コロナ禍」に置き換えると、そのまま当てはまる(皮肉なことに文庫本の帯には「各界のリーダーが絶賛!」として小池百合子都知事の名前が、真っ先に書かれている)。

それだけではない。もっと大きな危機が日本に迫っている。

杉之尾氏は、「新型コロナウイルス禍が引き金になって世界秩序の大転換が遠くない将来に予期される」と語る。世界第2位の経済力と強大な軍事力を基盤とした中国が、コロナ禍に乗じてグローバルリーダーの交代を画策しており、「日本は大東亜戦争勃発前夜に酷似した選択の岐路に立たされている」と分析する。

国の安全を担保する対敵基地攻撃能力を米軍に依存してきた日本は、尖閣諸島をはじめとする東シナ海で中国の脅威をまともに受けている。今、そこにある「コロナ危機」と、迫り来る「中国危機」にどう対処すべきか。

消えぬ戦争の後遺症

80年前には、戦争終結時の青写真はもとより、戦略さえ曖昧なまま日米戦争に突入し、亡国の憂き目を見た。

その後遺症は、いまだに消えていない。終戦から76年を経た今も、緊急事態条項を欠く占領下でつくられた不完全な憲法を改正せずに放置してしまったおかげで、コロナ感染爆発という非常事態に「ロックダウン」(都市封鎖)という最終手段が使えず、国家の機能不全を露呈してしまった。

杉本が危惧した「明日」の日本は、57年後の今も「自由と繁栄」を辛うじて享受している。だが、これから先の「明日」は誰にもわからない。

新聞記者であり、政治家でもあった中野正剛は、戦時中の昭和18年元日、朝日新聞に東条首相をあてこすった「戦時宰相論」を発表した。

「難局日本の名宰相は絶対に強くなければならぬ。強からんが為には、誠忠に謹慎に廉潔に、而して気宇広大でなければならぬ」

菅義偉首相も、内閣支持率に一喜一憂せず、強くなってもらわねば困る。そのためには、2つの危機に対処するため希望的観測を排した冷徹な国家戦略づくりが不可欠だ。

再びの敗戦は、絶対に避けねばならない。

 ◇

 敗戦後の占領政策により、戦前の日本の多くは否定され、捨て去られました。もちろん内閣を軍が牛耳った形で、半ば独走した姿は否定しなければなりませんが、社会や教育の良い面まで、そして日本の精神文化の中心、神道まで否定された、その後遺症は今でも色濃く残っています。そしてGHQがもたらした自由と人権が、今では生きすぎた形で、同時に必要な対局の概念、責任と義務を過小にしてしまっています。

 GHQの最大の目的であった、日本の弱体化については、このブログでも散々取り上げてきたので省略しますが、最も重要なことは、その影響が政治家、メディア人、大学教授や文化人の間に未だに強く残っていることです。そして最大の後遺症が、国民の間の緊急事態や安全保障への関心の薄さに凝縮されているようです。

 つまりこれが、乾氏がこの記事の最後に記した「再びの敗戦」だと私は思います。戦後76年GHQの占領政策に見事にはまってきた、この戦後の敗戦を、今後「絶対に避けねばならない」と言うことでしょう。

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2021年8月14日 (土)

あの戦争は、誰がなぜ始めたのかよく考えよう

Img_50ab1fa81710430f2814904add208ac49736  もうすぐ1945年8月15日、昭和天皇が大東亜戦争の終戦の詔書を読み上げられた日から、76年目のその日がやってきます。だが無謀と言われ、勝ち目がないと言われたあの戦争に突入した、1941年12月8日、日本人の多くは歓喜の声を上げていました。

 多くのメディアに登場する戦争体験者の、「戦争を語り継ぐ」、その記事の中には、まず出てこないこのときの様子を、少し前ですが「永井経営塾」のネット記事から引用します。タイトルは『かつて「反戦」だった日本国民は、次第に戦争に「熱狂」し、そして戦争を始めた』(2014/7/9)です。

 ◇

Twitterで佐々木俊尚さんが(米国と戦争を始めたのは)「国民が大喜びで戦争を求めたからです」と発言されたことで、多くの方々がコメントされています。

やり取りを見ていて、とても多くの人たちが「戦争は軍部の独走。国民が強制されて戦争が始まった」と考えていることに、危うさを感じました。

戦争を体験していない現代の私たちは、日本が戦争を始めた状況を知ることで多くのことを学ぶことができます。その方法はいくつかあります。

NHK番組「日本人はなぜ戦争へと向かったのか 第3回 "熱狂"はこうして作られた」(2011/2/27放映)はそんな参考になる情報の一つです。

素晴らしい番組ですが、放映2週間後に大震災が発生し、話題が広がらなかったのが残念です。

大正デモクラシーの時代、メディアも日本国民も反戦でした。しかし盧溝橋事件、日華事変を経て、次第に社会は戦争に熱狂する空気に覆われていきます。

それでも1941年年頭の世論調査では、「日米開戦は避けられる」という意見は60%。

その11ヶ月後の1941年12月、英米との交渉に弱腰な政府に業を煮やし、首相官邸に「東条内閣は腰抜けだ。日米開戦すべし!」という強硬な投書が3,000通殺到します。

1941年12月8日、日本は米国に宣戦布告しました。

日本経済新聞に2014/1/12に掲載された記事『熱風の日本史 大戦果、日本中が熱狂 第20回 12月8日の「青空」(昭和) 「世界は一新」「ペルリへの復讐」』に、当時の様子が描かれています。

---(以下、引用)---

 皇居前広場には続々と人が集まり、喜びの声をあげた。東京のビルの屋上からは「屠れ!米英われらの敵だ」「進め!一億火の玉だ」の垂れ幕が下がった。日本中が「万歳!」の歓呼で沸き返った。

 この日の日本人の興奮と歓喜は、作家・詩人など知識人の文章に表されている。

【伊藤整】「身体の奥底から一挙に自分が新しいものになったような感動を受けた。(略)ああこれでいい、これで大丈夫だ、もう決まったのだ、と安堵の念の沸くのを覚えた」(「十二月八日の記録」)

【高村光太郎】「世界は一新せられた。時代はたった今大きく区切られた。昨日は遠い昔のようである。(略)私は不覚にも落涙した」(「十二月八日の記」)

【火野葦平】「神々が東亜の空へ進軍してゆく姿がまざまざと頭のなかに浮かんで来た。(略)私はラジオの前で涙ぐんで、しばらく動くことも出来なかった」(「全九州文化協議会報告文」)

【長与善郎】「生きているうちにまだこんな嬉しい、こんな痛快な、こんなめでたい目に遭えるとは思わなかった」(「今時戦争とその文化的意義」)

 【太宰治】 「日本も、けさから、ちがう日本になったのだ。(略)目色、毛色が違うという事が、之程までに敵愾心を起こさせるものか。滅茶苦茶に、ぶん殴りたい」(「十二月八日」)

---(以上、引用)---

このNHK番組では、2011年時点で「あなたは、日本が再び戦争をする日が、来ると思いますか?」と聞いた世論調査が紹介されています。

 「来る」17.7% 「来ない」65.8% 「わからない・無回答」16.6%

しかし、1941年年頭の世論調査でも「日米開戦は避けられる」という意見が60%と大多数だったのにも関わらず、1941年12月には「戦争すべし」との空気が蔓延し、1941年12月8日の開戦当時は国全体が熱狂していたのです。

私たちが「国民は戦争を強制された被害者だった」という意識を持ったまま、「当時、国民は熱狂していた」という現実を直視しないとどうなるでしょうか?

一般的に問題を問題として認識しない人は、同じ過ちを繰り返す可能性があります。

感情的に「戦争反対」を叫ぶ意見は、ともすると何かのきっかけで「戦争賛美」に切り替わってしまうリスクもはらんでいます。

私たち一人一人が、戦争に至った当時の熱狂を事実として認識することが必要なのではないかと思います。

確かにメディアの責任も大きいでしょう。しかしメディアは聴衆の意向を汲み取り、聴衆が見たい・聞きたい情報を提供する宿命にあります。言い換えれば、メディアは聴衆の願望の鏡なのかもしれません。

聴衆である私たち自身が、メディア情報に踊らされないことが必要です。

幸い当時と違って現代では、ネットで比較的容易にオリジナルの一次情報を検証できますし、意識すればSNSで偏らない多様な意見に触れることも可能です。

一方で、単純化された強い意見やメッセージがSNSで一気に拡散され祭り状態になり、空気に沿わないマイナーな意見が封殺されてしまう現代の一部の風潮には、危うさも感じます。

人はともすると「単純で明快な答え」を求めがちです。しかし単純な答えに至るには様々なことを考える必要があります。多様な意見を封殺せずに尊重し、一人一人が自分自身で考え続けることもまた、必要なのではないか、と思います。

成熟した大人の社会とは、多様な意見を尊重する社会なのだと思います。

NHK番組の最後で、元・朝日新聞記者の武野武治さん(放映当時96歳)の言葉が紹介されています。武野さんは満州事変をきっかけに新聞記者を目指し、終戦の日に報道の戦争責任を感じて辞表を出し、その後、反戦の立場でフリーのジャーナリストをなさった方です。

---(以下、引用)---

戦争を始めさせては、だめだということだ。

始めさせてはだめだと。

始めてしまってから「あぁこりゃひどい」「こんなことになるなら」と言って止めさせようたって、止まないんです。戦争は。

やらせないためには何が必要なのか。

いちばん簡単なことは、現実に世界で何が起こっているのか。

アメリカが中国があるいはロシアが、その他の国々が何を思って、何をやっているかっていう現実ですね。

これを正直にお互いに知らせあうということですよ。

---(以上、引用)---

私たちも、世界全体の状況を考えた上で、日本がいかにあるべきか、そして戦争をいかに避けるべきなのかを、感情的にならず、性急な単純化もせずに、考え続け、そして自分でできることは行動し続けることが必要なのだと思います。

このNHK番組と日経記事は、メディアの立場で、メディアの戦争責任を反省したものです。

戦争関係の本では、「日本軍は強かった」、「大変な悲劇で悲惨だった」、「軍部に問題があった」、「陰謀だった」といった論調の本がよく売れていて、逆に「我々も問題があった」という内省的な本はあまり売れないそうです。その結果、書店でもそんな本が多く並べられています。

だから「国民が大喜びで戦争を求めた」という佐々木さんの発言に、多くの人たちが「そんなことはない!」と反応してしまうのかもしれません。

そんな中で、このNHK番組と日経記事は、客観的な取材を重ね、勇気を持って作られた、とても貴重なコンテンツです。

現代の私たちが学べることはとても多いと考え、紹介させていただきました。

平和国家・日本を心から願う私たち一人一人が、再び過ちをおかさないためにも、是非理解し共有してきたいことだと思います。

 ◇

 この記事そのものには全く異論がありません。ただ一つ欠けているとすれば、国民が歓喜したあの戦争は、実はソ連の戦争負担軽減のために、日本に泥沼の日中戦争を継続させようと朝日新聞などのメディアに潜入したコミンテルンと、そのコミンテルンに洗脳されたアメリカルーズベルト政権が、ドイツと激戦の渦中のイギリスのチャーチル首相に、アメリカのヨーロッパ戦線への参入を促され、日本を巻き込んだ戦争だったと言うことでしょう。

 ルーズベルトは戦争をしないという公約で4選を勝ち得た大統領です。参戦の口実が欲しかった。そこで「ハルノート」を日本に突きつけ、日米和平交渉を寸断し、日本を開戦に導いた、と言うのがヴェノナ文書で語られています。

 それともう一つ、「日本が再び過ちを犯さない」ようにしなければ、と多くの人が言います。広島の原爆記念碑にも同様の文字が刻まれています。でも戦後完全に平和ぼけしている日本人の気持ちが、再び戦争を起こそうと言う気になるのでしょうか。それに「政府もあるいは自衛隊も、いつかは自ら戦争を起こそうとしている」という人が、現実論として本当にいるのでしょうか。

 私にはそれはいわゆる左翼の政権叩きの材料としか映りません。そしてそれは中国の差し金かも知れません。それよりはるかに、その中国や北朝鮮、ロシアそれに韓国などの方が、日本を巻き込む戦争を起こす確率が高いと断言できます。記事中の、フリージャーナリスト武野さんの言葉の通り、他国の現実を見ろ、と言うことです。

 それに加えて「日本が再び過ちを犯さない」ためには、戦争を起こそうとしている国に、日本の努力で日本への戦争を起こさせないことでしょう。そのためには一にも二にも防衛力を整備し、腰砕けの外交力を強靱なものに代える必要があると強く思います。ポピュリズムに屈しないよう政府ももっと強くなければなりません。

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2021年8月13日 (金)

韓国で自動車文化が育たないのはなぜか、韓国人の特性がそこに潜む

K  今回は韓国の話題です。韓国が自動車生産ランキングで5位にランキングされている、私も初耳でした。それほど目立たない国なのですが、それも何か理由がありそうです。

 フリーの自動車コラムニスト黄旭翼氏が、JBpressに寄稿したコラム『“自動車生産大国”なのに韓国で自動車文化が育たないのはなぜか 古いものに価値を見出さず、見栄を重視する韓国人の消費特性』(8/9)にその理由を見ることができます。以下に引用して掲載します。

 ◇

 アジアで日本に続いて2番目に自動車生産を始めた韓国は、2000年代に入って、日本とともに自動車生産量でグローバルTOP5入りを果たした。

 だが、クラシックカーやチューニング、各種自動車イベントといった自動車文化の発展という面ではどうなのだろうか。 韓国メディアは、「韓国の自動車文化はアジアで日本に次ぐ」と評価するが、自動車コラムニストとして世界を巡り歩いた筆者の考えは違う。

 韓国には、日本や台湾、マレーシア、またタイのような自動車文化はない。生産量はグローバルTOP5だが、自動車文化や関連する法律はアジアで最下位に近いと考えている。

 筆者は海外の自動車関連業界の人々と一緒に仕事しているが、中でも日本の業界関係者との交流が最も多い。大手自動車メーカー、レーシングチーム、チューニングメーカー、クラシックカーの博物館、イベント主催者などだ。

 その多くが韓国の自動車文化に関心を示すが、韓国の自動車文化を紹介するのは容易ではない。韓国の自動車文化に特有の歴史や自動車に対する考え方、社会構造などを短時間で説明することは不可能に近い。

 かつて現代自動車が日本に進出して失敗したが、自動車に対する日本と韓国の見方は全くといっていいほど異なっている。一部の自動車メーカーが寡占状態にある韓国の自動車関連作業は、中国の水準にも及ばない。

 韓国の自動車文化は、体格が大きい5歳児に例えるとわかりやすいかもしれない。

 韓国の自動車メーカーは何よりもまず利益を追求するため、まともな自動車文化を育てることを疎かにしてきたといって過言ではない。生産量はグローバルTOP5だが、日本のような自動車にかける情熱や技術力競争、合理的な法律などが、韓国には存在しないのだ。

憧れの日本で受けた自動車文化の衝撃

 自動車についてしっかりと学びたいと考えた筆者は、約20年前、初めて日本を訪れた。日本のビザは2002年Fワールドカップ(W杯)開催まで取得することが難しかった。日本のビザがパスポートに記録されていたら、厳しいことで有名な米国ビザも容易に取得できると噂されたほどだった。それでも、何とかビザを取得し、憧れの日本に足を踏み入れた。

 日本に到着した筆者はあらゆる面で衝撃を受けた。多様な軽自動車に驚き、歩行者に配慮する運転手に驚いた。韓国ではクラクションが日常的に鳴っているが、日本に滞在している間、クラクションの音を聞いたのは一度だけだった。

 トヨタが運営する「メガウェブ」や「ヒストリーガレージ」、自動車関連イベントや一般人らが参加できるアトラクションにも驚愕した。マンガ『頭文字(イニシャル)D』や華麗なドリフト、トヨタの高級スポーツ車「スープラ」、ホンダの高級スポーツ車「NSX」くらいしか知らなかった筆者には衝撃の連続だった。

 中でも、最も印象的だったのは、多くの軽自動車や用途に合わせた自動車が道路を行き交う姿だった。2000cc級の中型車以上の車だらけの韓国と全く違っていた。

 レンタカーを借りた時も、左ハンドルと右ハンドルの違いはあるが、少しも気にならなかった。運転者は常に歩行者に注意を払い、歩行者が自動車を恐れることはない。その姿に衝撃を受けた。

 韓国はいまだに歩行者が自動車を避けて通らなければならない。交通渋滞が発生することが分かっていても、無理して交差点に突入する。先に行こうと強引に割り込む運転者も少なくない。状況は中国とよく似ており、韓国に来た外国人には理解できないようだ。

 韓国のメディアや専門家は、韓国に自動車や交通文化がないのは「歴史が短く“圧縮成長”した」からだと評する。だが、韓国の自動車の歴史はすでに50年を超えており、登録台数も2500万台を超えている。歴史や圧縮成長は言い訳にはならない。

 多くの原因は、日本の様な自動車学校制度がなく、米国のように簡易的試験で簡単に免許が取れてしまうため、ドライバーとしての配慮や道徳、マナーが欠如している点にある。

自動車業界を分裂させる韓国の利益団体

 韓国は日本や米国、欧州と比べて自動車団体がとても多い。日本には完成車関連やチューニング関連など10を超える団体があり、それらの団体が声を合わせて協調する姿を羨ましく思う。なぜならば、韓国の自動車関連団体は、自分たちの利益のためだけに活動するケースが多いからだ。

 東京モーターショーや東京オートサロンのように、日本はさまざまな自動車関連団体が一堂に会して自動車文化を醸成する。一方、韓国の団体は自分たちの利益を優先し、似たようなイベントをそれぞれが開催して市場の分裂を生み出す。これでは、市場の拡大や文化の醸成が図られることはない。

 たとえば、韓国内で選手が100人に満たないドリフト競技が、4つの団体に分かれて開催されたことがある。東京オートサロンをベンチマーキングしたソウルオートサロンも2つの団体が別々に主催した。チューニングも3つの関連団体がそれぞれの利益を求めて競っている。

 韓国で自動車文化が定着しないもう一つの要因に、韓国人の消費特性がある。韓国人は自分に必要かどうかより他人にどう見られるかを重視するため、消費者の関心が高いのは新しいモデルばかりだ。それゆえに、国内の自動車メーカーや輸入代理店が自動車文化やヘリテージに関して何か活動することはほとんどない。クラシックカーの基準も不明確で、悲しいことにクラシックカーについて何も理解していない。

 韓国においてメルセデス・ベンツのSクラスやEクラスは、アジアの中で中国に次ぐ販売数を誇る。この数字は日本より多いが、韓国人の所得水準が日本人よりも高いわけではなく、人口比で考えると異常である。家はなくとも、高級車を購入して誇示する習性を捨てられないのだ。

 自動車メーカーや輸入会社は、その消費心理を利用して多様な金融商品を出している。消費者心理が「カープア(car poor:身の丈に合わない車に乗る貧困者)」を生み出し、韓国の自動車文化に定着している。消費者心理を煽るユーチューブチャンネルもある。

純粋に自動車を楽しめない韓国

 日本のクラシックカーイベントや様々な自動車文化イベントを見て感じたことは、上の世代の責任感である。日本の場合、大半が自分たちの享受したものを次の世代に伝える責任を意識している。

 筆者はある在日韓国人と知り合ったことがきっかけで、日本のクラシックカーイベントにたびたび参加しているが、どこに行っても歓迎される。もちろん、在日韓国人の先輩、友人ということもあったが、それでも何の駆け引きもなく受け入れてもらえたのだ。十数人で訪ねたこともあるが、大歓迎で迎えてもらえた。

 筆者はその後、何度も日本各地に行き、その経験を元に、日本の自動車文化を紹介する書籍を韓国で出した。何の関係もない韓国人の自動車ジャーナリストにもかかわらず、日本に受け入れてもらえたことには感謝の言葉しかない。共通の趣味や嗜好があれば、冷え込んだ日韓関係など関係なく受け入れてもらえる日本の懐の深さに、正直、衝撃を受けた。

 反対に、韓国での自動車イベントと言えば、何かしら黒い部分がある。韓国では自動車関連を生業としていると詐欺師と同等にみられることが多いが、自動車産業という小さなコミュニティーの中で、何をすれば詐欺師という世間の認識が生まれるのだろうか。

 韓国では、純粋に自動車を楽しめないのである。

 それでも、最近になり、韓国内では1960年代のクラウンや80年代の三菱デボネアのマニアが増え始めた。60〜70年代のクラウンは、朴正煕政権下の韓国における憧れの自家用車だった、この時代には、韓国でも「いつかはクラウン」で、多くの日本の自動車が韓国内を走っていた。

 自動車文化が育たない大きな原因として、自由貿易を謳っているにもかかわらず、2000年代以前の欧米車の大半が輸入不可能になっている点も挙げられる。

 本来、文化は前の世代を見て学び形成されるが、韓国では自動車に関する歴史を巡ることができない。これは韓国で不足している部分で、自動車だけではなく、文化を重要視しない韓国の現状をいつも残念に思っている。

 学びや楽しみ、また感じる環境そのものが異なっている韓国では、 自動車はもちろん、一朝一夕に文化を創り出すことは容易ではない。

 ◇

 この記事を読むと、韓国の国民性や文化が一眸できるような気がします。おそらくその国民性や文化が、自動車産業や自動車顧客においても色濃く反映されているのでしょう。特に車選びは他人にどう見られるかで選ぶ、と言うところは象徴的です。また歩行者優先でなく車優先の文化も。

 ここ数年現代自動車の炎上事故が多発し、一方では現代自動車や韓国GMでの労働争議も頻発しています。TOP5陥落も時間の問題でしょう。また日本では「自利と利他」の統合した行動が叫ばれていますが、韓国ではこの記事が示すように「自利」のみのようです。それが散々援助を差し伸べてきた日本に対する、恩を仇で返す彼等の態度に表れているようです。ますます韓国には距離を置きたいと思うのは自然の成り行きでしょう。

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2021年8月12日 (木)

北京ボイコットがいよいよ始動 虐殺容認ではバッハ会長も針のむしろか

9_20210811154401  前回は北京冬季オリンピックについて、ボイコット論と会場建設の様子を同時に紹介しましたが、今回はボイコット論に絞って取り上げたいと思います。平和の祭典でもあるオリンピックが、今まさしく人権侵害を通り越して、虐待や虐殺まで行っていると見なされている国で行われるべきではないという、国際世論が起こりつつあります。

 以下に、米国在住のジャーナリストの高濱賛氏が、JBpressに寄稿したコラムを引用して紹介します。タイトルは『東京五輪終わり、北京ボイコットがいよいよ始動 虐殺容認ではドイツ人の剛腕バッハ会長も針のむしろか』(8/11)です。

米中対決で有名無実化の五輪精神

 コロナ禍の東京五輪を何とか切り抜けたトーマス・バッハ国際オリンピック委員会(IOC)会長だが、一難去ってまた一難。

 6か月後には欧米諸国の指導者たちが目の敵にする北京冬季五輪が待ち構えている。

 東京五輪ではごり押し(?)が功を奏した剛腕バッハ氏だったが、北京五輪ではそうもいかなくなってきた。

 カリフォルニア大学バークレー校のW教授(現代史)は五輪精神と政治についてこう語る。

「バッハ会長は『オリンピックには政治的な問題は一切持ち込まない』と大見栄を切っているが、オリンピックは常に政治に翻弄されてきた」

「現にドイツナチスは侵略予定ルートをあらかじめ聖火ランナーに走らせたし、中国は台湾の国名をめぐって、米国はソ連のアフガニスタン侵攻に抗議して、それぞれ五輪ボイコットしている」

「ソ連は1984年のロサンゼルス五輪を報復ボイコットしている。五輪ボイコットは別に大事件ではない」

 東京五輪で米国は中国と金メダル争奪戦で土壇場まで激しいツバ競り合いを演じた。米国は39個と1つ差で中国に勝ち、かろうじて「米中対決」を制した。

「金メダルで米国を打ち負かす」という習近平国家主席の号令一下、中国は頑張ったが、お家芸の卓球やバトミントンで取りこぼして敗れた。

 おそらく中国は、「江戸(東京)の仇は長崎(北京)で討つ」思いに燃えているのだろうが、冬季五輪では中国のお家芸はない。

 中国にとっては、北京五輪は金メダル争奪戦ではなく、「座敷を貸す」ことで国威発揚を狙い、全世界に中国の国力を誇示する政治の檜舞台だ。

 これを阻もうとする米国は、ウイグル族に対する「ジェノサイド」(民族大量虐殺)容疑を盾に中国の前に立ちはだかっている。

 米国にとっては人権問題は放ってはおけない最優先事案。たとえアスリートの夢を破っても絶対に譲れない。

 中国は終始一貫、「虐殺などない。濡れ衣だ」と真っ向から反発。こちらも面子をかけて無実を主張し続ける。双方ともに掛値なしの激突だ。

 ただ、冬季五輪は夏季五輪と異なり、参加国の9割は欧米の白人国家ばかり。白人たちのスキーやアイスケートといった「ホワイト・リリー(白人同士)の競争」が昇格して五輪になった経緯がある。

 非白人の国は中国、日本、南北朝鮮ぐらいなものだ。欧米がどんな形のボイコットにせよ、ボイコットだ、と言えばそれが通る可能性大だ。

(日本はどう出るのか。たとえ米英独仏が外交ボイコットに踏み切っても菅義偉首相は親中国派の二階俊博幹事長あたりを開会式に出席させるのだろうか)

武漢ウイルス研究所流出説とデルタ拡散

 北京五輪で中国を不利な立場にしているのは、ウイグル問題だけではない。

 それに追い打ちをかけているのが、武漢ウイルス研究所の極秘情報流出、そして新たに中国各地で再拡散し始めているウイルスだ。おそらく感染力の強いデルタ株だろう。

 欧米諸国は新型コロナウイルスの発生源は武漢ウイルス研究所だと確信している。

 8月2日、米情報機関は新型コロナウイルスが同研究所から流出したことを裏付けるウイルスのサンプル遺伝子情報を入手したという。

 米下院外交委員会メンバーのマイケル・マコール議員(共和、テキサス州選出)が明かした情報だ。

 ジョー・バイデン政権は5月下旬、同研究所流出説の解明調査を米情報機関に指示。期限を「90日以内」としており、8月24日がその期限だ。

 中国はこうした米国政府の動きに「でっち上げと歪められた事実に基づく嘘八百」と激しい口調で反発している。

 米議会にはウイグル族虐殺だけでなく、ウイルス流出疑惑という点からも北京五輪をボイコットせよ、という声が上がっている。

ボイコットでは米民主、共和両党は一致

 北京五輪ボイコットについては、バイデン政権と共和党とは意見が一致している。

 米国内では、保守、リベラルを問わず「嫌中国」感情が醸成されているからだ。反中でなければ選挙には勝てないような「踏み絵」になっているのだ。

 東京五輪開幕式の7月23日に米議会中国問題行政委員会(CECC)*1の4人の上下両院議員は、怒りの矛先をバッハ氏に向けた。

 同氏に書簡を送り、「中国が人権弾圧行為をやめない限り、北京五輪を延期するか、冬季五輪の開催地を別の場所に変更するよう」要請したのだ。

*1=同委員会は、中国の人権問題を監視することを目的で2000年に設置された。

 書簡を送ったのは同委員会の共同委員長、ジェフ・マーケル上院議員(民主、オレゴン州選出)とジム・マクガバン下院議員(民主、マサチューセッツ州選出)らだ。

 書簡の要旨は以下の通りだ。

「主催国の政府がジェノサイドや人権に対する罪を犯している国でオリンピックは行われるべきではない」

「わが委員会は、2018年にも貴殿に対し、中国が人権弾圧を行っていることについて憂慮を伝えにもかかわらず、何らの回答も得ていない」

「貴殿が中国に対してこうした行為をやめるように要求したといういかなる証拠も得ていない」

「もしIOCが中国による人権弾圧を全く無視し続け、北京五輪を開催するようなことがあれば、五輪自体が極めて人権問題に脆弱であるかを反映することになる」

「この問題は、IOCが政治の影響を受けないということとは別次元の話だ。ジェノサイドに反対するということは政治問題ではない。これは基本的なモラルであり人間の尊厳にかかわることなのだ」

 バッハ氏は3月、この問題について記者団にこう答えている。

「IOCはスーパー・ワールド・ガバメント(超世界政府)ではない。IOCは国連安保理やG7やG20が解決すべき事案について自ら解決もできないし、主張することもできない。IOCは自分たちの責任範囲の中で責任を果たすことしかできない」

 IOCにとっては米国も中国も重要な参加国であり、金銀銅メダル獲得二大国でもある。商売上の「顧客」でもある。米国だけの言い分だけを聞いて行動をとるわけにはいかない。

 IOCは4年前、五輪開催国を選出する際に「国連人権処理原則」(United Nation’s Guiding Principles on human rights)を適用することを決めたのだが、2022年の北京冬季五輪はそれ以前に決定していたのだ。

コカコーラなど北京五輪スポンサーを出入り禁止

 さらに米議会には今2つの北京五輪関連の決議案が提出されている。

 一つは5月27日に北京五輪にスポンサーになっている米企業を米政府全機関との商業取引からシャットアウトする法案だ。つまり出入りを禁止する法案だ。

 これには、コカコーラ、ビザ・カード、インテル、プロクター&ギャンブルが対象になる。

 同法案は、米海兵隊グリーンベレー出身のマイク・ワルツ下院議員(共和、フロリダ州選出)と元外交官のトム・マリノースキ下院議員(民主、ニュージャージー州選出)が共同提案者だ。すでに下院外交委員会に上程され、審議を待っている。

 米政府機関だから国防総省も含まれているが、例外として「国家安全保障上不可欠な物品サービスは対象から外すという。法案が成立してから30日以内に実施される。

 もう一つは、6月2日に6人の下院議員が共同提案したIOCに「2022年冬季五輪を北京以外で開催するよう要求する」決議案だ。

 提案者は、前述のマリノースキ議員のほか、マイク・ギャラファー議員(共和、ウィスコンシン州選出)、韓国系のヤング・キム議員(共和、カリフォルニア州選出)らだ。

 同決議案は、以下の点を指摘している。

一、IOCは人権問題についての立場を明確化せよ。IOCが「政治を超越した立場」を堅持することは何も今ウイグル自治区で中国政府がやっている大量殺戮について目を瞑る、ということではない。

二、IOCは北京に代わる開催地を緊急に選ぶよう要請する。

三、IOCは五輪開催中に選手たちの表現の自由を禁ずるのではなく、それに代わる規則を提示するよう要請する。

 ジェノサイドが続く限り北京五輪開催には反対することを表明している国・機構は英独仏伊、スウェーデン、デンマーク、スイス、ベルギーの8か国と欧州連合(EU)議会だ。

 冬季五輪は夏季五輪と異なり、参加国は欧州諸国が圧倒的に多い。2018年平昌五輪のメダル獲得のトップはノルウェー(39個)、ドイツ(31個)。それにカナダ(29個)、米国(23個)、オランダ(20個)、スウェーデン(14個)が続く。

 中国は金メダル1個、銀銅は8個だった。日本は金4個、銀銅9個だった。

 その意味では米国やドイツ、オランダ、スウェーデンが北京開催に反対する声はIOCにとって大変なボディブローになりそうだ。

 これらの国が万一ボイコットすれば五輪は成り立たなくなる可能性大だ。

米五輪委員会:選手不参加以外の方法も

 米下院の中で北京五輪ボイコットに猛反対しているのはナンシー・ペロシ下院議長(民主、カリフォルニア州選出)だ。

 ペロシ氏は、5月18日、前述の米議会中国問題行政委員会での聴聞会でこう述べていた。

7f0468d722c78d851fe945954b95c428 「2018年の国連人権委員会の報告書によれば、新疆ウイグル自治区で中国政府は少なくとも100万人のウイグル族を強制収容所に収容している」

「下院には北京五輪関連の決議案がいくつか上程されているが、上院も北京五輪を阻止する法案を審議してほしい」

「例えば、米国だけでなく、世界各国の指導者たちに北京五輪には出席しないよう呼びかける決議案を出してはどうだろうか」

 ペロシ氏は、北京五輪を完全ボイコットできなくても「外交ボイコット」を米国はじめ主要国が行うことで、北京五輪を舞台に習近平国家主席がやろうとしている「オリンピック外交」を阻止しようというのだ。

 背景には、北京五輪を目指して過去4年間、練習してきたアスリートたちの思いを慮る米国五輪委員会の意向が見え隠れしている。

 米国五輪委員会のサラ・ハーシーランド事務局長はこう述べている。

「米国五輪委員会は当然、ウイグル族弾圧については関心を払っているが、それだからといって米国選手を北京五輪に参加させないというのは、唯一の答えとは言えない」

 前述の中国国内でのコロナウイルス再拡散を憂慮するIOCは、「今後の状況を見ながら無観客の五輪も検討せねばならなくなるだろう」(クリストファー・ダビIOC事務局長)との観測気球を上げている。

中国にコロナ再拡大の新たな逆風

 こうした北京五輪ボイコットの動きで中国は四面楚歌の状況に落ちいっているかに見える。

 中国は東京五輪をべた褒めにしているが、どうやら日本が北京五輪ボイコットには乗らないことを期待しているからだろう。韓国はどうか。

 こうした中国にまた一つ逆風が吹き始めた。

 コロナを撲滅したと豪語していた武漢市の衛生健康委員会が4日、1200万人の市民全員を対象にPCR検査を実施すると言い出したのだ。コロナ撲滅宣言から約1年3カ月ぶりに市中感染者が確認されたのだ。

 武漢市だけではない、中国国内各地で7月以降、コロナ感染が再び拡大しているのだ。

「欧米ではコロナ―武漢―中国といった疑惑の構図が根強い。東京五輪は大丈夫だったが、北京五輪は敬遠する、と言い出すアスリートも出てくるかもしれない」(米主要メディアの五輪担当記者)。

 ボイコット気運はアスリートの間にも広がりつつある。

 習近平国家主席の胸の内は複雑だろう。その心中を知る親中派(?)のバッハ会長も米中の板挟みにあって悩ましいはずだ。

 その中国はどう対抗するのか。

 米外交関係評議会(CFR)のサイト上でリンゼイ・マイズランド氏はこう分析している。

「北京五輪ボイコットにはいくつかの選択肢がある」

「一、米議会などに出ている外交ボイコット。参加国は指導者はもとよりいかなる政府関係者も参加させない」

「二、開催地を北京から別の国の場所に移す。開催地・北京ボイコット」

「三、選抜されたアスリート自身が参加をボイコットする。またウイグル族弾圧に抗議するステートメントを公表する」

(こうした行動を米五輪委員会は禁止しているが、アスリートが実際に行った場合、制裁措置を取るかどうかは分からない)

「四、北京五輪と契約を結んでいるスポンサーに対する制裁」

「ボイコットに対して中国はどう出るか。中国は地球温暖化問題での合意事項を破棄したり、米国内の外交公館閉鎖の措置をとるかもしれない。また14億人の中国市場からの米製品締め出しもやるかもしれない」

「面子を潰された中国は怒り狂って何をするか、想定困難だ」

 いよいよ北京五輪ボイコットをめぐる米中の攻防が本格化する。ドイツ人弁護士のバッハ氏にとっては「針のむしろ」が待っている。

 ◇

 前回も述べましたが、北京冬季オリンピックボイコットは、米国などボイコット側と中国との政治対決であって、今のところどうなっていくかは見通せません。ただ米国の狙いの一つが、中国をジェノサイド国家と言い続けることにより、国際的な批判を中国に向け、今後の米中対立を優位に進めるための、格好の道具となることでしょう。

 そのためにもボイコット側により多くの国を味方につけ、優位な展開を勝ち取りたいでしょう。そのとき日本がどうでるか、モスクワオリンピックの時は同調しましたが、当時はソ連は日本にとっても敵対国でした。今の中国とは状況が違います。更には中国に忖度し、人権外交では常に積極的ではない態度を示していますので、おいそれとは踏ん切りがつけられないのではないでしょうか。米国の外圧次第でしょうね。

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2021年8月11日 (水)

北京冬季五輪のボイコット論急拡大の中で、中国の威信をかけた建設が進む会場

Https___imgixproxyn8sjp_dsxzqo0444163028  東京五輪が成功裏に終わり、8月24日開催のパラリンピックを経て、いよいよ次の話題は、北京で行われる冬季オリンピックに移っていきます。ただこの北京五輪に関しては、アメリカを中心にボイコット論が浮上してきています。

 その詳細について、昨日の産経新聞に掲載された『北京オリンピックボイコット論、欧米で急拡大』から、引用して以下に掲載します。

約6カ月後に迫った北京冬季五輪(来年2月4日開幕)に関し、中国政府による新疆(しんきょう)ウイグル自治区での人権侵害や香港での民主派弾圧を問題視する立場から、ボイコットや開催地の変更を求める声が米国や欧州で急速に拡大している。8日の東京五輪閉幕を受け、北京五輪開催のあり方をめぐる議論が各国で活発化しそうだ。

バイデン米政権は北京五輪への対応は「未定」としているが、北京での開催を疑問視する声は超党派で広がっており、早急な意思表明を迫られるのは必至だ。

トランプ前政権下で国家情報長官を務めたジョン・ラットクリフ氏は2日、FOXニュースのウェブサイトへの寄稿で、国際オリンピック委員会(IOC)に「中国に世界的行事を開催することによる恩恵を享受させてはならない」と訴え、開催地を北京以外に変更すべきだと主張した。

一方、与党・民主党のペロシ下院議長は、選手団を参加させつつ、首脳や政府使節団の派遣を見送る「外交的ボイコット」を提唱している。2002年ソルトレークシティー冬季五輪の組織委員会会長を務めた共和党のロムニー上院議員も7月、ツイッターで外交的ボイコットを支持した。

共和党のルビオ、民主党のマークリー両氏ら超党派の上院議員4人は7月23日、IOCのバッハ会長に書簡を送り、ウイグル族迫害を引き合いに「ジェノサイド(民族大量虐殺)と人道に対する罪を実行している中国で五輪が開かれてはならない」と強調。「IOCが中国政府に態度変更を迫っている形跡がない」と批判し、北京五輪の延期と開催地変更を求めた。

英国でも超党派で外交的ボイコットを政権に訴える声が強まり、下院は7月15日、新疆ウイグル自治区の人権状況が改善されない限り英政府代表らに北京五輪への招待を拒否するよう求める決議案を全会一致で採択。決議を受け、ラーブ氏は7月29日、英メディアに「私が出席する可能性は低いと思う」と発言した。

外交的ボイコットをめぐっては、中国の人権問題を批判する英与党・保守党の議員団体「中国研究グループ」や、英米などの対中強硬派の議員らで組織する「対中政策に関する列国議会連盟」が当初、中心的に支持していたが「議会全体の動きになった」(保守党議員)という。

欧州連合(EU)欧州議会も7月、人権状況が改善されない限り政府代表らの招待を断るよう加盟国に求める決議を採択した。

これに対し、中国外務省報道官は外交的ボイコット論に「人権問題を利用して中国を中傷し、北京冬季五輪の妨害や破壊を企てている」と反発している。

中国では来年秋、5年に1回の共産党大会が予定されており、習近平総書記(国家主席)が異例の3期目入りを視野に入れる。北京五輪を習氏の権威強化につなげるための重要イベントと位置づけており、米欧の外交的ボイコットを切り崩そうとしている。

習氏と、バイデン米大統領は10月にローマで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議を視野に首脳会談の可能性を探っているとされ、中国側はそうした機会を通じて五輪での協力を働き掛けるとみられる。(ワシントン 黒瀬悦成、ロンドン 板東和正、北京 三塚聖平)

 ◇

 こうした各国の動きとは別に、中国では五輪開催に向けて着々と準備を進めています。その会場となる場所の建設状況は、さすがに独裁国家のように凄まじいようです。NEWSポストセブンに掲載された週刊ポストの記事から引用します。タイトルは『北京冬季五輪 村ひとつ壊して会場建設、バッハ会長も「奇跡のようだ」』(8/9)です。

 ◇

Images-4_20210810165801 2022年2月に開催が迫っている北京五輪──。中国北部・河北省張家口市の「国家スキージャンプセンター」では、全長3mの巨大な“大砲”が100台以上並び、絶え間なく霧状の雪を発射していく。むき出しの地面が徐々に白銀に染まる。

全長168mのこのジャンプ台は、2022年2月に開催される北京冬季五輪会場のなかで最大規模だ。中国の伝統的な縁起物「如意」に似ていることから、「雪如意」の愛称で呼ばれている。

元日本テレビ中国総局長で『インサイドレポート 中国コロナの真相』(新潮新書)の著書があるジャーナリスト・宮崎紀秀氏が語る。

「降雪量が少ない地域で、スキー場として機能するかどうか心配する声が上がっていましたが、“降らないなら降らせれば良い”と考えるのが中国。大砲のような大型人工降雪機を100台以上配備して、雪を撒いて人工雪に頼る体制を整えています」

北京五輪では3地区(北京市、延慶区、張家口市)・12会場で計109種目が行なわれる。選手村を含めてほとんどの会場が竣工したと報じられているが、実際には現在も多くの施設で工事が進行中だ。

〈一時も止まるな。一歩も間違えるな。一日も遅れるな〉

建設中の施設には至るところにそんなスローガンが掲げられており、その姿勢は“なりふり構わぬ”の一言に尽きる。

「北京市北部では村がひとつ丸ごと取り壊され、山も削られました。河北省でもスノーボードの会場を作るために数千人の農民が土地を追われましたが、政府が多額の補償金を払うことで半ば無理矢理納得させた」(在中ジャーナリスト)

習近平国家主席は今年1月、五輪会場を視察した際、「世界の先端レベルに達しており、党の指導と挙国体制、力を集中して大きな事業を成し遂げた」と豪語した。

そうして準備された会場は、東京五輪とは何から何までスケールが違う。中国に詳しいジャーナリストの西谷格氏が語る。

「北京の北西75kmに位置する『延慶エリア』では、もともと水も電気も届いていなかった山間部に、わずか2年間で中国初のボブスレー会場とアルペンスキー会場を建設しました。ボブスレー会場は『雪遊龍』と呼ばれ、トラックが『龍』の形にデザインされている。中国らしさを前面に押し出した形です。

周囲には五輪専用の気象台も新設され、視察に訪れたIOCのバッハ会長が会場を見て『奇跡のようだ』と驚嘆したほどです」

2019年に北京五輪会場を視察した東京都議の尾崎大介氏も「建設のスピード感や計画のダイナミックさに舌を巻いた」と語る。

最新技術も惜しみなく投入されている。約2万人の観客を収容する「五松体育館」(北京市)はその典型だ。

「もともと2008年の北京五輪でバスケットボールの会場として建設された施設で、わずか6時間でアイスホッケー会場に切り替えることが可能です。

今年4月にテストイベントが行なわれたのですが、最新のVR技術を駆使した『多次元観戦体験システム』が取り入れられていました。これは会場の40台のカメラで撮影した映像を特殊加工して3Dで投影するもの。自分がフィールドに立っているような臨場感が味わえます」(西谷氏)

スピードスケートの会場となる「国家速滑館」(北京市)、通称「アイスリボン」は、五輪に向けて新設された施設のなかで、習近平氏が特に力を入れた会場の一つだ。

「この施設の建設には、中国が誇る学者や建築家が数多く投入されました。その結果、世界初となる温室効果ガス排出量ゼロの製氷技術の導入に成功。日本の平均的なスケートリンクは1800平方メートルほどですが、それをはるかに上回るアジア最大の1万2000平方メートルのリンクを実現させました」(同前)

 ◇

 このように国家の威信をかけて建設中の冬季五輪会場も、ボイコットの対象になればその威信も吹っ飛んでしまうでしょう。現時点ではお互いに駆け引きの段階で、ボイコットが現実のものになるかは見通せませんが、少なくとも平和の祭典にふさわしい大会にするためには、中国の歩み寄りは欠かせないでしょう。

 ただ、海外からの圧力には決して屈しない姿勢を示してきた中国が、歩み寄りをする可能性は極めて低く、開催までの間両者の間の神経戦は続くものと思われます。オリンピックに政治を持ち込むのはタブーとされていますが、この北京五輪は政治対決の場となってしまった感があります。もちろんその原因はウイグル、香港での人権侵害行動をとり続ける中国にあるのは間違いありません。

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2021年8月10日 (火)

通州事件など、昭和史に埋もれていた「事件」に光を当てよう、そして先の戦争の真の要因にも

Images-3_20210809173501  今月6日、9日の広島、長崎への原爆投下日の平和祈念式典も終わり、もうすぐ8月15日がやってきます。日本ではこの日を太平洋戦争(日本名は大東亜戦争)の「終戦記念日」としています。(実際には、9月2日の米国戦艦ミズーリ号上での降伏文書調印が世界的には終戦と認識されています)。今年もまたいくつかの特集記事やテレビ報道、イベントが彩りを添えることでしょう。

 実はこのブログ開始のスタート記事も、2018年8月18日寄稿した『「戦争を語り継ぐ」を考える』で、終戦記念日の戦争体験談に関する私自身の感想を述べたものでした(1年後にも「その2」を寄稿しています)。その背景は、多くのメディアや知識人の殆どが、あの戦争の負の部分をことさら強調し、自虐史観に洗脳されているがごとく、日本を悪と決めつけて、「なぜ日本があの戦争をしなければならなかったか」という、要因の部分に深く切り込んでいない状況に疑問を持ったからでした。

 今、読み始めたばかりですが、波多野澄雄氏共著の「決定版 大東亜戦争」の序文の中に、福田恆存氏の著書『「世代の断絶」といふ事』の一節が引用されています。

「真の日本の崩壊は、敗ける戦争を起こしたことにあったのではなく、また敗けた事にあったのではなく、その後で間違った過去を自ら否定することによって今や新しい嗜が来ると思った事に始ったといへます。」

 と言うものですが、確かに何が間違っていたのか、を深く検証することなく蓋をしてしまったようです。実際戦争には善悪はないはずですが、あの戦争については、敗者日本やドイツが、勝者連合国側から悪と決めつけられた、最初の戦争だったようです。そうした状況下で、GHQの提供したWGIPと平和憲法を鵜呑みにし、すべて日本、とりわけ日本軍の責任にしてしまったことが、日本の崩壊につながっていると示唆しているのでしょう。

 日本がすでに崩壊しているかどうかと言う議論は別にして、その兆候が現れているのは否定できません。いずれにしろ、戦後政治や教育や社会の問題もまた、イデオロギー論争に陥ることなく、きちんと議論していく必要はありますが、そのベースは事実をしっかり取り上げて行くことでしょう。

 実はあの戦争でもあまり語られていない事実が多くあります。ノンフィクション作家の早坂孝氏がNewsweekJapanに寄稿したコラム、『通州事件、尖閣諸島戦時遭難事件... 昭和史に埋もれていた「事件」に光を当てる』(8/6)にそれを見ることができるので、以下に引用します。

<戦争が終わり、時間の経過と共に忘れられていったのではなく、元より埋没してしまっていた重大事件がある。当事者たちの証言をもとに、それらの事件から昭和の大戦を読み解く>

第二次大戦の終結から76年がたつ。徐々に歴史の彼方へと追いやられようとしている。だがそれ以前に、敗戦国となった日本で長らく埋もれてしまっていた数々の重大事件があると、ノンフィクション作家の早坂隆氏は言う。

このたび『大東亜戦争の事件簿――隠された昭和史の真実』(育鵬社)を上梓した早坂氏が、その「事件簿」の一部を特別に寄稿する。

◇ ◇ ◇

昭和史において、埋もれている数々の事件がある。冷静に語り継がれるべきそれらの事件は、なぜ埋没してしまっているのか。あるいは、意図的に隠蔽されているのか。事件当事者たちの証言をもとにしながら、先の大戦に関する新たな一面に光を当てたい。

通州事件〈日本人居留民への大虐殺事件〉

支那事変(日中戦争)の引き金となったとされる「盧溝橋事件」。しかし、その前後には、中国側による数々の排日・侮日事件があった。

昭和10(1935)年11月9日、上海の共同租界内において、日本海軍の上海陸戦隊員である中山秀雄一等水兵が、中国人により背後から射殺された。「中山水兵射殺事件」の勃発である。

昭和11(1936)年7月10日には、上海在住の日本人商人が、近所の子ども3人を連れて歩いていたところ、頭部を狙撃され死亡。「上海邦人商人射殺事件」である。

その後も日本人に対するテロ事件が相次いだ。大阪毎日新聞の記者が中国人の暴徒に襲われて死亡した「成都事件」、日本人が経営する商店が襲撃されて店主が殺害された「北海事件」、警察官の吉岡庭二郎巡査が狙撃されて死亡した「漢口邦人巡査射殺事件」などである。

盧溝橋事件後には、その後の日中関係に決定的な影響を与えた事件が勃発している。「通州事件」である。

昭和12(1937)年7月29日、北平の東方に位置する通州(現・北京市通州区)という町で、その大虐殺事件は起こった。冀東保安隊(保安隊)と呼ばれる中国人部隊らが、日本人居留民への襲撃を始めたのである。当時、5歳だった新道せつ子は、その日の記憶を以下のように記述している。

〈城内で医院を開いていた私の父母は、暴動を起こした中国の保安隊に襲われ、その地にいた邦人二十七人といっしょに、高梁(引用者注・コーリャン。モロコシのこと)の畑で虐殺されたのでした。二歳だった妹も、母に抱かれていたために同じ運命にあったのでした〉(『ハンゼン氏病よ さようなら』)

通州在住者の佐々木テンは、虐殺の場面を次のように語る。

〈妊婦の人がギャーという最期の一声もこれ以上ない悲惨な叫び声でしたが、あんなことがよく出来るなあと思わずにはおられません。

 お腹を切った兵隊は手をお腹の中に突き込んでおりましたが、赤ん坊を探しあてることが出来なかったからでしょうか、もう一度今度は陰部の方から切り上げています。そしてとうとう赤ん坊を掴み出しました。その兵隊はニヤリと笑っているのです。

 片手で赤ん坊を掴み出した兵隊が、保安隊の兵隊と学生達のいる方へその赤ん坊をまるでボールを投げるように投げたのです〉(『通州事件 目撃者の証言』)

結局、通州に約300人いた日本人のうち、実に200人以上が犠牲になったとされる。

無論、当時の日中関係において、日本側が全くの無謬であったはずがない。しかし、日本の近代史教育では「日本が加害者」である事件ばかりが強調して教えられ、「日本が被害者」の事件はほとんど触れられない。その結果、全体としてのバランスを欠いた歴史教育となってしまっている。

だが、実際の戦争とは、相互性の中で拡大していくものである。一方が絶対的な加害者で、もう一方が絶対的な被害者であるという歴史認識にとらわれてしまっては、史実を大きく見失うことになる。意図的なトリミング(切り取り)をすることなく、丁寧に歴史を見ていく姿勢が重要である。

オトポール事件〈日本軍人によるユダヤ難民救出劇〉

「日本人によるユダヤ難民救出劇」と言えば、杉原千畝による「命のビザ」が有名である。しかし、実際にはもう一つ、救出劇は存在した。それが陸軍軍人・樋口季一郎が主導した「オトポール事件」である。

昭和13(1938)年3月8日、満洲国とソ連の国境に位置するソ連領・オトポールに、ユダヤ人の難民が姿を現した。ナチスの弾圧から逃れるためにドイツなどから退避してきた彼らは、シベリア鉄道に乗ってオトポールまでたどり着いたが、満洲国外交部が入国を拒否したために立ち往生していたのである。

その話を聞いて動いたのが、ハルビン特務機関長の樋口季一郎だった。ポーランド駐在の経験などがあった樋口は、ユダヤ人問題を深く理解していた。樋口はこの難民問題を「人道問題」として、彼らに特別ビザを発給するよう満洲国側に指導した。当時の日本はドイツと友好関係を深めていたが、樋口は自身の失脚も覚悟したうえで、難民救済を決断した。

結局、難民たちには「5日間の満洲国滞在ビザ」が発給されることになった。

3月12日の夕刻、ハルビン駅にユダヤ難民を乗せた特別列車が到着。難民たちは近隣の商工クラブや学校などへ速やかに収容された。当時、この難民救出劇を現地で目撃していたユダヤ人のテオドル・カウフマンは、樋口についてこう書き記している。

〈樋口は世界で最も公正な人物の一人であり、ユダヤ人にとって真の友人であったと考えている〉(『The Jews of Harbin Live on in My Heart』)

後日、樋口のこの決断は関東軍内で問題視された。関東軍司令部に出頭した樋口を尋問したのは、時の関東軍参謀長・東條英機であった。樋口はこの時、東條にこう言い放ったという。「参謀長、ヒットラーのお先棒を担いで弱い者いじめすることを正しいと思われますか」。

東條は「当然の人道上の配慮」として、樋口を不問に付したという。結局、その後もこの「ヒグチ・ルート」は使用され、多くのユダヤ人が命を救われた。

以上が「オトポール事件」の顛末であるが、この救出劇は杉原の「命のビザ」と比べ、ほとんど語り継がれていない。それは外交官だった杉原に対し、樋口が陸軍軍人であったことが理由の一つであろう。戦後、陸軍への批判が強烈に増す中で、「日本軍人の功績」はタブー視された。オトポール事件はこうして「埋もれた事件」となったのである。

しかし、軍人であっても、その行為は是々非々で語られるべきであろう。事実に沿って歴史を伝承することは、決して美化や悪しき修正などではない。

救出劇の目撃者の一人であるイスラエル在住のユダヤ人、クララ・シュバルツベルグさんは、私の取材に対してこう語った。

「ヒグチは偉大な人物です。私たちは心から感謝しています。彼の存在を決して忘れません。日本人はヒグチのことをあまり知らないのですか? それは本当ですか? 日本人は学校で何を習っているのですか?」

尖閣諸島戦時遭難事件〈残されたままの御遺骨〉

昭和20(1945)年7月、沖縄県の石垣島から台湾へ向かう二隻の疎開船が、米軍機の攻撃に晒された。激しい機銃掃射により多くの犠牲者が出たが、そんな遭難船が目指したのが、尖閣諸島の魚釣島だった。乗員の一人だった漁師の男が、「あの島には湧き水がある」と証言したためである。

かつて鰹節の加工で賑わった魚釣島は、この時は無人島になっていた。その漁師は以前、鰹漁の際に魚釣島に滞在した経験があったのである。

こうしてたどり着いた魚釣島には、確かに湧き水はあったが、食糧は乏しかった。遭難者たちは島内に群生するクバ(ビロウ)の茎や若葉を食べて生命を繋いだ。しかし、やがて餓死する者が相次ぐようになった。当時、17歳だった屋部兼久は次のように証言する。

〈上陸してからも毎日毎日、人が死んで行きました。弱った老人がたおれ、負傷した人、子供の順で死んで行くのです。埋葬しようにも硬い岩根の島で、穴が掘れないのです。離れた所に石をつみ上げてとむらいました〉(『沖縄県史 第10巻』)

結局、終戦後に彼らは救助されたが、その時にはすでに多くの人命が失われていた。この遭難事件の犠牲者数には諸説あるが、米軍の銃撃から魚釣島で死亡した方々すべてを含めると、延べ100名前後の方々が命を落としたのではないかと推計されている。

昭和44(1969)年、当時の石垣市長らが魚釣島に上陸。「台湾疎開石垣町民遭難者慰霊碑」が建立され、慰霊祭が執り行われた。しかし以降、魚釣島での慰霊祭は、一度も実行されていない。

遺骨収集も進む気配がない。多くの御遺骨は今も島内に取り残されたままである。日本は速やかに遺骨収集を実行すべきである。

それを躊躇する理由など一つもない。

「偉人伝」より「事件簿」

忘れ去られた事件の数々。それらの事件を丁寧に読み解いていくことは、より複眼的な奥行きのある歴史観を育むことに繋がるだろう。歴史は常に多面的に見ていかなければならない。

歴史とは必ずしも「偉人」がつくるものではない。「偉人伝」よりも「事件簿」のほうが重要なのである。

 上述の早坂氏の指摘する事件もそうですが、何よりも大事なのは、日本が今北朝鮮が受けていると同様の経済制裁を、当時アメリカを中心とした連合国から受けていたその事実、そしてその主たる要因は何だったのかを紐解くことでしょう。

 そして更にその経済制裁の果てに、日本が開戦を決意しなければならなかった、その決定的な文書「ハルノート」が、なぜ誰の手によってもたらされたかでしょう。すでにヴェノナ文書等でその一部が明らかになりつつありますが、日本としてもその実態を明らかにしていく必要があります。

 そうでなければ福田恆存氏の言う「真の日本の崩壊」を食い止めることはできないでしょう。今の日本の実態、つまり基地を提供することにより、日本の安全保障をアメリカに完全に委ねている実態、これは自前で国を守れない、すなわち主権なき国家の状況を呈しているに他なりません。集団安全保障とは相互に対等に保障するのが原則ですが、日米安保はそうではありません。

 確かに日米安全保障条約下で、米国の核の傘の下に居れば、中朝ロの直接の攻撃の手からは逃れられるかも知れませんが、それで真の独立国家と言えるのかどうか。少なくとも尖閣くらいは自前で防衛すべきでしょうが、それさえ日米安保5条の適用を懇願している状況では、真の独立国家とは言えないような気がします。

 もう一度日本が、なぜ日米開戦に突入しなければならなかったのか、その前に日華事変、ノモンハン事件、満州事変と遡って、それらの真の目的は何だったのか、安易に日本陸軍の所為だけにせず、真の要因を紐解いていけば、今の崩壊寸前の日本を救う道が開けるのかも知れません。もちろんだからといって反米、反(当時の)連合国を今更持ち上げるつもりは全くありません。純粋に日本のために、と言う趣旨です。

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2021年8月 9日 (月)

米、武漢研究所のデータ大量入手 五輪後に世界が習政権を糾弾

61061f985bb302b9592a8a933016f47d_1  東京オリンピックも閉幕し、続いて開催されるパラリンピックが終われば、次のスポーツの国際大会は、北京で開催の冬季オリンピックとなります。

 しかし開催国中国に関しては、ウイグルや香港問題、南シナ海での海洋覇権問題と、人権や侵略問題が現在進行形となっていて、米国始め民主国家の批判の矛先となっています。

 加えて新型コロナウイルスの起源となっている武漢において、武漢ウイルス研究所からの漏洩が取り沙汰されていますが、米国の情報機関が、その証拠に近づく可能性のある、大量のデータを入手したとの報道があります。「zakzak」がその辺の詳細を取り上げましたので以下に引用します。タイトルは『米、武漢研究所のデータ大量入手 五輪後に世界が習政権を糾弾 コロナ起源解明に進展 石平氏「北京冬季ボイコット論が補強される」 』(8/8)です。

 ◇

 新型コロナウイルスの起源解明へ大きく進展する可能性が出てきた。中国の武漢ウイルス研究所が扱っていた膨大なデータを米情報機関が入手、解析を進めていると報じられた。コロナ禍で行われた東京五輪の閉幕後は、習近平政権が国威発揚の一大イベントと位置づける2022年北京冬季五輪が議論の中心となるが、香港や新疆ウイグル自治区の人権問題によるボイコット論に続き、ウイルス拡散の責任論も改めて強まりそうだ。

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 情報機関は、武漢のウイルス研究所が扱っていたウイルスのサンプルの遺伝子情報を含むデータを入手したとみられる。入手方法や時期は明らかになっていないが、CNNテレビは、ウイルスの遺伝子情報を解析する機器は通常、外部サーバーとつながっていることが多いことなどから、ハッキングで得た可能性があるとした。

 武漢ウイルス研究所をめぐっては、世界保健機関(WHO)の調査団が今年になって入ったが、まともな成果は得られなかった。

 中国がデータの提供を拒否する中、バイデン政権は5月下旬、新型コロナウイルスについて研究所からの流出説と動物を介した感染説があるとして、追加調査の上で「90日以内」に結果を報告するよう情報機関に指示した。結果の公表期限が今月24日だ。

 2日には、米下院外交委員会ナンバー2で共和党のマイケル・マコール議員が報告書を公表した。2019年9月と10月の衛星写真で武漢ウイルス研究所周辺の病院に集まる人が急増している様子や、同年9月12日深夜に研究所のウイルスデータベースが突然削除されたことなどを指摘しており、初症例を「19年12月」とする中国の見解と食い違う。

 中国外務省の報道官は「でっち上げの嘘とゆがめられた事実に基づいており、証拠も出せていない。全く信頼性がない」と非難した。

 米国政治に詳しい福井県立大の島田洋一教授は「マコール議員の報告書の資料も同様に研究所から出たものにみえる。情報機関内部でも起源をめぐって内部で意見の食い違いがあるようだが、米政府の調査結果も最終的には政治判断の側面が強くなるだろう」とみる。

 6月にはドナルド・トランプ前大統領が南部ノースカロライナ州で開かれた共和党の集会で、中国のウイルス流出の責任を追及、10兆ドル(約1110兆円)の賠償請求を主張した。

 米国内では与野党の支持を問わず、反中感情が醸成されている。米政治ニュースサイト「ポリティコ」とハーバード大学が7月に行った世論調査では、武漢の研究所から流出したと思うと回答したのは52%だった。米シンクタンク「ピュー・リサーチ・センター」の4~5月の世論調査では、中国政府が発信するコロナ情報の信憑(しんぴょう)性について「全く信用できない」が49%、「あまり信用できない」が35%で計84%が否定的だ。

 前出の島田氏は「仮にバイデン政権が武漢起源に消極的またはあいまいな発表をしても、米国を挙げての中国攻撃の姿勢は変わらないだろう。共和党には研究所の上部団体である中国科学院や出入り業者まで制裁対象にすべきだとの意見や、調査への非協力を理由に、国際法上の『主権免除の原則』を適用せず、損害賠償請求を主張する強硬派もいる」と指摘する。

 中国共産党は7月に創建100周年を迎え、3期目を目指す習国家主席(党総書記)にとって、北京五輪の開催は中国の国力を国際社会にみせつける晴れ舞台となるはずだった。

 だが、香港やウイグルの人権状況改善を求めて、欧州議会や英米で「外交的ボイコット」を決議を打ち出す国が出てきたほか、米議会超党派が五輪の有力スポンサーの営利優先を非難するなど、風当たりは日増しに強まっている。

 さらに世界で2億人が感染、427万人が死亡したウイルスの起源と立証されれば大きな痛手となる。

 評論家の石平氏は「ウイルスの流出は意図的ではなくとも、公表遅れやデータ隠蔽が確認されれば、賠償請求や制裁につながりかねず、五輪ボイコット論もさらに補強されることになるだろう。米中対立のレベルを超え、『世界vs中国』の構図になってもおかしくない」との見方を示した。

 ◇

 オリンピックを政治利用するのは好ましくありませんが、現実には選手による人種差別防止の訴えや、韓国が破廉恥極まるやり方で行った、福島の放射能食材(もちろん言いがかりですが)の忌避行為など、少なからず現実となっています。

 さすがにボイコットまでは行き過ぎかも知れませんが、中国に対し、ウィルス起源の特定への協力を求めるための、駆け引きに使うのはありかも知れません。(韓国には東京オリンピックのボイコットを訴えた政治家もいましたが、口先だけでした)。いずれにしても効果的なのは、全世界が一致団結してウイルスへの損害賠償請求をすることでしょう。そのときは様々な意見対立を抜きにして、トランプ氏を前面に出し、石平氏の言う『世界vs中国』の構図で進めるのがいいでしょう。

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2021年8月 8日 (日)

劣化する官僚機構、古い霞が関は捨て去ろう

Img_eacea1f77391f4003395e8dd14c617652880  東京オリンピックも今日で終わりです。日本選手の活躍によって、過去最高のメダルの獲得数だけではなく、それぞれの競技アスリートの努力の集大成による、様々な感動場面を我々に提供してくれました。コロナ下で無観客という異常な開催になりましたが、まず成功裏に閉幕(まだですが)といえるのではと思います。

 ところで、話はオリンピックから外れますが、過去日本経済の高度成長期を牽引してきた一方の旗頭、「官僚機構」。その官僚機構が最近おかしくなってきているようです。JBpressにNFI研究所理事長の森田朗氏が寄稿したコラム『劣化する官僚機構、その根源にある人口動態に鈍感な霞が関 古い霞が関は捨て去ろう。このままではアジアの「反面教師」に』(8/6)に、その詳細を見ることができます。以下に引用して掲載します。

 ◇

 少子高齢化と人口減少が進むわが国の社会の質を維持し、さらに発展させるためには、データの活用による効率的な社会運営が不可欠だ。一方で、データ活用のリスクにも対応した制度基盤の構築も早急に求められている。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によって、これまでの経済、社会のあり方は大きく変わろうとしている。

 その中で、日本が抱える課題をどのように解決していくべきか。データを活用した政策形成の手法を研究するNFI(Next Generation Fundamental Policy Research Institute、次世代基盤政策研究所)の専門家がこの国のあるべき未来図を論じる。今回は劣化する官僚機構について。なぜ優秀と謳われた霞が関の力が落ちているのか。

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 年度始めや7月の人事異動の季節になると、霞が関で働く公務員の知人や教え子から異動の挨拶状が来る。かつては、○○局○○課長に任命されたとか、○○県○○部長に就任することになったというものが圧倒的に多かった。

 しかしこのごろは、10年勤めた○○省を退職し、来月からは○○○○(カタカナの外資系コンサルティング会社等)で働くことになった、という類のものが多い。

 以前も局長級のポストを退職し、天下りして内外の大企業の役員等に就くという挨拶はあった。最近は、退職の挨拶状が来るのは、30代前半の若手が多い。中には、さらに幹部への昇進が期待されている課長や審議官クラスもいる。

 巷間言われているように、優秀な若者は就職先としての幹部国家公務員に魅力を感じなくなっているようだ。志望者が減少し続けているし、それよりもせっかく採用されながら途中で退職する者の数が非常に多い。かつてはエリートとして相当の地位に昇るまで勤めるのが当たり前であったのに、その将来を捨てる者が少なくない。

 それでも、各省で働く官僚たちは、みな優秀で、それこそ残業も厭わず、働き方改革が問題になるほど国民や職務のために献身的に働いている──。そう言いたいところだが、先日の経産省の若手の詐欺事件には、官僚もそこまで劣化したのか、と驚きを禁じえない。

 また、以前もないわけではなかったが、いくつかの省で、幹部による業者との癒着や収賄等、公務員倫理に反する行為も目につく。一部の者とはいえ、悲しいことに、官僚の世界における規律の劣化も進んでいるようだ。

 わが国の官僚と官僚機構の優秀さは、かつてエズラ・ボーゲルの『ジャパン・アズ・ナンバーワン』、チャルマーズ・ジョンソンの『通産省と日本の奇跡』が褒め称えたように、まさにわが国の高度経済成長を生み出した原動力であった。

 それが30年余で大きく変化し、過去がすばらしかったがゆえになおさら厳しい批判にさらされている。どうしてこのような事態になったのか。

人口構成の変化が制度にもたらした機能不全

 1990年代に始まった政治主導の制度改革、「失われた30年」とも言われる経済の低迷など、多種多様な要因が考えられる。それらについては別の機会に譲ることとし、ここでは社会の構造的要因について述べる。

 というのは、このような組織の劣化は、何も霞が関に限らず、わが国の多くの企業組織にも見られるからである。東芝や三菱電機はその氷山の一角と言える。

 制度は社会のある状態を前提として形成される。その前提たる社会が変わった時、それまでの制度は、以前のようには機能しなくなる。1990年代以降わが国に起こった社会の変化の結果、それまでうまく機能してきた制度が「機能不全」に陥った。

 そうした社会変化としては、国際環境の変化や産業構造の転換、そしてデジタル技術の発展などがあるが、ここで注目したいのは、高齢化、少子化、そして減少に転じたわが国の人口構成の変化である。

 人口減少、とりわけ生産年齢人口(15~64歳)の減少は、社会の雇用環境に大きな変化をもたらした。その変化した環境へ適応できなかったことが、組織の劣化を生み出している。

 わが国では戦後「年功序列・終身雇用」の雇用モデルが存在してきた。確かに、学校を卒業後、まじめに働いてさえすれば昇進し、給料も同じように上がっていく仕組みは、士気を高め、組織への忠誠心を涵養した。

「年功序列・終身雇用」とは言葉を換えれば、「労働力先払い、報酬後払い」の賃金体系である。若い時にガマンして一生懸命働けば、将来昇進して高い地位に就いた時に、報酬は利子がついて戻ってくるという仕組みである。

 だが組織は、通常、上が尖ったピラミッド型の構造を持っている。採用されてから年次が経つにつれて、ある段階からポストの数は減少してくる。全員が高い地位に昇進できるわけではない。そこには当然競争があり、その競争が成長へのエネルギーを生み出したことも間違いない。

組織の拡大を前提とした「雇用の自転車操業」

 しかし、競争で勝ち残れなかった者はどうなるのか。「労働力先払い、報酬後払い」の仕組みでは、先払いだけして報酬を受け取れない者の士気は維持できない。全員にある地位までの昇進を保証し、士気を維持するためには、理屈の上では組織が持続して拡大し続けなければならない。

 これは、どちらが先かはともかく、組織の拡大が成長を生み、経済成長が組織の拡大を生み続けていくという状態が実現できて初めて可能になる。いわば「雇用の自転車操業」みたいなものだ。

 もちろん、組織の拡大にも限界があるから、一定以上の地位に昇るはずの従業員には、ある時点で次なる就職先を用意し、肩叩きによって後進に地位を譲ってもらう仕組みを形成する。

 官僚機構の場合、これが「天下り」の仕組みだ。民間企業だと関連会社への片道キップである。この仕組みによって、ある組織の膨張そのものは抑制できるが、退職者の受け皿は必要だ。退職者が増えると、受け皿も増えなければならない。つまりは社会全体が拡大し続けなければ、この仕組みは持続できない。

 わが国の戦後社会は、この膨張拡大、右肩上がりの状態を前提にして成り立ってきた。確かに、高度成長は持続し、国民生活は豊かになり、医療も行き届き、国民の健康状態も改善された。

 その結果生じたのが、高齢化である。かつては治療法もなく、また医療に使うことのできる資金などの資源も限られていたため、今に比べると平均寿命ははるかに短かった。それが、豊かさの実現、医療の充実により、多くの国民がかつてと比べてはるかに長生きできるようになった。

 だが、高齢化は新たな問題を生み出した。それまでは、退職した人々はそれほど長く生きなかったので、天下りにせよ、退職後のケアにせよ、大きな負担にはならなかった。

 しかし、平均寿命が伸び、多くの人が退職してから死ぬまでに長い人生を送るようになると、彼らの退職後の生活保障が社会的な課題となってくる。

 幹部の国家公務員に関していえば、かつて平均寿命が65歳くらいの時には、局長クラスが50歳、次官クラスが55歳で退職しても、現役時代の労働に対する「後払い報酬」を支払うために組織が面倒を見なければならない期間は10年に満たなかった。

 しかし、平均寿命が75歳から80歳を超えるようになると、20年かそれ以上の期間、組織は退職後の手当てをしなければならない。1980年代から生じたこのような状態に対して、当時の各省の秘書課や人事課は必死になって退職者の送り込み先を探し、あるいは行き先を作ったものである。

 民間企業も同様の状態にあったから、民間企業への押しつけにも限界がある。結果として、退職者を送り込むために、公費で事業を行う外郭団体を多数創設したのである。

 しかし、こうした行為は当然に社会の批判を招く。その結果、もともと所属していた組織の斡旋等による天下りが禁止され、どこにも行けなくなった退職予定者が組織内に滞留することになった。

若手の士気が低下する必然

 そのため、上位のポストを増やす、定年を延長する、外部への出向を増員する等の方法で、下からの「昇進圧力」を逃すことを試みたが、それにも限界はある。

 他方、公務員の場合、定員に上限が設けられていることから、上位のポストを占める者が多くなってくると、その分だけ若手が相対的に少なくなる。当然、彼らの昇進は遅くなるとともに、政策提案に結びつくような仕事ではなく、かつては多数で分担していた雑務の負担が少数の若手にかかってくることから、士気は下がらざるをえない。

 このような、昇進が遅く、将来の不安を拭えない仕事に、多くの優秀な若者を惹きつけることは難しい。

 近年、わが国の発展をリードしてきた大企業の凋落も甚だしく、わが国の発展の社会的基盤が崩壊しつつあるようにも思われる。流動化しつつある社会の中で、将来の成功を目指す優秀な若者は、不確実な将来の後払いに賭けるのではなく、現在の働きに対する対価を求め、条件が変わると、仕事を変えることもまったく躊躇しない。

 加えて、長く続いてきた若年人口の減少は、最近になって、労働市場をかつての買い手市場から売り手市場に変えた。働きがいのある職業を求める若者が、長い年季奉公を経てやっと高いに地位に就けるような組織ではなく、今の自分を高く買ってくれる組織に自分を売り込むのも不思議ではない。

 わが国の官僚制度は、明治期に形成された。それは、マックス・ウェーバーの官僚制モデルに合致する国家のリーダーたる組織であり、わが国の俊秀を集めてきた。また、そのように教育が行われてきた。

 戦後改革によって、官僚が公務員となり、その忠誠の対象が、天皇から国民へと変わり、労働者としての権利も保護されるようになった。しかし、基本的な制度構造、その早期選抜によるエリート養成の閉鎖的な特権集団としての性格は変わらなかった。

 それでも、優秀な若者が多数応募する環境が持続する限りは、この仕組みは存続できた。現在でも、使命感を持った優秀な公務員によってこの国は支えられている。だが、その環境が、上述したように、大きく変わったのだ。

霞が関の古いビジネスモデルはさっさと捨てよ

 前提としての社会が変わった以上、制度の方でそれに適応していかなければなるまい。優秀な官僚と機能的な官僚機構は、国家の安全と安定した社会を維持するためには不可欠の要素である。

 今後、それにふさわしい人材をどのようにしてリクルートするか。それには、従来の伝統や成功神話にとらわれることなく、大胆な改革を行うことが必要であろう。開放的な組織として、高い能力と意欲と、そして何よりも国家に対する忠誠心を持った優秀な人材をいつでも調達できるような待遇を備えた公務員制度の形成である。

 かつて20世紀にアジアで開催された行政学系の学会では、常に公務員の汚職が主要なテーマとして取り上げられていた。21世紀に入ってからは、このテーマは見られなくなった。

 理由は、特に東南アジアの国々で、腐敗の原因であった公務員の劣悪な待遇が改善されたことによる。幹部公務員については、競合する民間企業の役員と遜色のない待遇で優秀な人材を抜擢するようになったのである。

 それらの国では、かつて日本の優れた官僚機構は理想であり、清廉で有能な官僚は、彼らが目指すべきモデルであった。しかし、今やモデルではない。今後、抜本的な改革を断行し、有為な若者の惹きつける職業としなければ、アジア諸国の反面教師となりかねない。そうならないために、まずやらねばならないのは、古い「ビジネスモデル」を一刻も早く捨てることだ。

 ◇

 以前にもこのブログで取り上げましたが、国会の審議に関する答弁書の作成に多くの労力が奪われている実態、しかも紙ベースのやりとりが未だに中心の非効率なやり方、それを含めた多くの雑用が、折角国が抱える多くの課題を解決するために存在する、彼等のやる気をそいでいるのです。

 さらには高橋洋一氏も指摘しているように、例えば数理モデルを駆使して課題解決をする必要がある仕事が多いのに、財務省などの官僚は文系が多い、と言う実態もあります。また昨今、家の周りに目立つ耕作放棄地、更には荒れ放題の山林、この実態を農水省の官僚がつぶさに観察し、その課題解決を考えているのか、と疑わしくなります。

 つまり専門の知識や経験を持った適正な雇用や人事配置もなされているのか、というのも問題でしょう。私は東京大学法学部から多くの人がキャリアとして入省し(最近は減ってきたようですが)、3年ごとに配置換えをする今の人事システムは、まさに時代遅れだと思います。どんどん民間から、その道の専門知識や経験を持った人材を受け入れ、組織を活性化していく必要があり、そうしなければ森田氏の言うとおり「アジア諸国の反面教師となりかねない」でしょう。

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2021年8月 7日 (土)

おいしすぎて誤算、選手村メシを政治利用した韓国の独り相撲

Maxresdefault-1_20210807100601  東京オリンピックもいよいよ明日閉幕を迎えました。日本選手の活躍もめざましく、昨日時点で金メダル数も総メダル数も、過去最高となっています。コロナ下で開催されたオリンピック、無観客など異例の対応を余儀なくされましたが、無事その幕を閉じることができそうです。

 ところで、かの反日国韓国は、この大会期間中様々な愚行を重ねました。このブログでも何度か取り上げましたが、なんと言っても選手村の食事への「いちゃもん」がもっとも大きいでしょう。JBpressに寄稿された、在韓ビジネスライター羽田真代氏のコラムに、その内容が詳述されていますので以下に引用します。タイトルは『おいしすぎて誤算、選手村メシを政治利用した韓国の独り相撲 放射能フリー弁当で「日本=放射能汚染」の印象操作も不発か』(8/3)です。

 ご承知のように、東京五輪に出場するために日本の地に足を踏み入れた韓国選手団は独自の給食支援センターを設置した。「日本の食材は放射能に汚染されている可能性があり危険だ」というのがその理由である。

 現在、韓国のナショナルトレーニングセンターでは栄養士や調理師など28人が、1日平均425食の弁当を作って希望する選手などに支給している。韓国選手団の発表によると、7割以上の選手が利用しているという。

 韓国の“放射能フリー弁当”には日本からの批判が相次いでいるが、韓国オリンピック委員会・選手村運営部長は「福島のことがあるからこれを運営しているのではなく、選手たちの十分な栄養摂取を通じて競技力向上を企てるため」とメディアに釈明。「米国も食支援センターを設置して約32トン、7000食を用意している」「2018年平昌冬季五輪では、日本も“GーRoad Station”を設置し、日本選手に日本食を提供していた」と反発した。

 米国や日本が五輪開催の際に選手向けに食事の場を提供していたのは開催国の食材が危険だからではなく、選手のコンディションを考えたためであり、韓国の放射能フリー弁当の目的とは完全に異なる。仮に放射能を懸念していたとしても、「選手の健康管理のため」と大人の回答をすればいいだけの話だろう。

 韓国五輪代表の栄養士を務めるハン・ジョンスク氏は、「今回は新型コロナの問題や福島産の食材に敏感な人が多く、より力を入れている。さらに、この国の気候は非常に高温多湿であり、食中毒を防ぐため衛生面でも細心の注意が必要だ」とロイターの取材に答えている。大韓体育会や韓国政府なども、「選手村での食事には福島県産の野菜や海産物が使用されているため気をつけるように」と注意勧告しており、“食”を政治利用していることは明白だ。

韓国では選手村の食堂など誰も気にしていない

 大韓体育会が提供している弁当は、写真を見る限りとても質素だ。競技や体重によって数値は変わるが、アスリートが1日に必要とされる摂取カロリーはおおよそ4000~5000キロカロリーだと言われている。同組織が準備する弁当だけでは選手の体調を管理することができないと思われる。

 今年に入ってから、韓国国内では軍隊や学校で提供される食事が「不十分」と問題視されていたが、一線で活躍するアスリートにとっても十分に不十分なのではないだろうか。

 余談だが、先のロイターニュースに「ロイターが取材した日本人選手によると、韓国人選手は友好的でお弁当を分けてくれることもある。(日韓関係が改善する兆しはほとんど見られないが、この問題は)スポーツとは無関係だ」という趣旨の記事が流れていた。

 インタビューに答えたという日本人選手のコメントが事実だとすれば、弁当を分けた韓国人選手は選手村の食堂を利用するか、コンビニで食料を調達しない限り、十分なカロリーを摂取できないだろう。

 事実、韓国メディアのニュース1は胸に太極旗をつけたまま選手村で食事し、SNSに「夜食、本当においしい」と投稿した韓国人選手がいたことを取り上げた。恐らく、他にも多くの韓国人選手が選手村で提供される食事や施設内のコンビニで“メイドインジャパン”を楽しんでいることが推測される。

 東京五輪のために来日したYTN関係者も、コンビニで買った商品を食べ、ホテルの朝食も利用していると自社のニュース番組で述べている。

 韓国では「(選手村で夜食を食べた韓国人選手について)このようなニュースは日本の捏造かもしれないから気をつけろ」「日本に帰化しろ」「放射能をおいしく食べてください」などという心無い声が寄せられているが、関連記事にコメントがついていない場合が多く、SNSで拡散したり言及したりする者は極めて少ない。

 選手や大会関係者らが日本で放射能汚染された食材を口にしようがしまいが、一般国民、取り分け若い世代には興味のないトピックなのだろう。大韓体育会や韓国政府が日本の食材を必要以上に危険視し、不安を煽っているとしか思えない。

「日本=放射能汚染」でイメージを貶めようとしたが・・・

 韓国の料理コラムニストである黄橋益(ファン・ギョイク)氏は自身のSNSで、「日本の選手村の料理を『福島産の放射能汚染した食材で作られたものだ』と主張するが、韓国と米国を除く205の国の選手たちは何も言わずに食べている」「その選手村の料理をおいしく食べている200あまりの国の選手たちの前で “放射能汚染、放射能汚染だ”としきりに発言するのは、その料理を食べている人々に対する礼儀ではない」と言及した。

 彼の投稿は日本食材そのものを肯定しているわけではないが、東京五輪における大韓体育会や韓国政府の行為は日本だけでなく他国に対しても無礼だという指摘は的を射ている。

 大韓体育会や韓国政府は五輪を政治利用して日本が放射能の国だというイメージを世界に広めたいようだが、各国選手のコメントを見ると、「日本の餃子がおいしい」「こんな桃は食べたことがない」「毎日が最高」と評価する声が絶たない。非常に嬉しい限りである。

 東京五輪の開幕前、韓国メディアは「選手たちから食べ物に関する苦情が1件も出なかったのは平昌五輪が初めてだ」という国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長のコメントを引き合いに出して東京五輪の食事を問題視した。

 しかし、夏季と冬季開催の規模の差はあるものの、平昌五輪で提供された食事は1日に約7000食、東京は4万5000食と提供数に大幅な差がある。その中で、選手村メシを絶賛する声が相次いでいるのは、それだけ選手村の食事が世界各国の選手に受け入れられているということではないだろうか。

 幸いにも苦情は韓国選手団を除き他国からは寄せられていない。それどころか先に述べたように称賛の声を多く頂戴している。加えて、韓国選手団による苦情は、科学的根拠もないことから優劣をつける判断材料にもならない。とすれば、東京五輪の食事は平昌五輪と同等、もしくはそれ以上に匹敵すると考えていい。韓国と張り合っても仕方がないのだが。

 ◇

Eb4e133cf42f8f23e58f44f2b227355895389aac  韓国と張り合っても仕方がないのは事実でしょう。しかし韓国の科学的根拠のない、でまかせの批判を放っておくのは、今までの日本的やり方でしょうが、どこかの国のように徹底的に反論するのも必要です。韓国の原発の処理水の汚染度など、しっかりした数値を用いてブーメラン批判をするのも一つの手です。

 もともと東京オリンピックをボイコットしろと喚(わめ)いた政治家のいる国です。その国から来た選手も大韓体育会からの指示で、食べたくもない粗末な弁当を食べさせられた被害者かも知れません。とにかく政治家やメディア、学者、市民団体や大韓体育会のような組織が、韓国人を反日に染めようと必死になっているのです。

 多くの一般の韓国人にとって、反日より自分の生活の方が大事であるのは自明の理でしょう。とすれば反日で政権を維持しようとする政治家や、反日を稼ぐ道具にしているメディア・学者・市民団体を徹底的にたたく方策、つまり金融・経済・技術、そして人の交流を極限まで絞る制裁が一番なのかも知れません。もはや「価値観を共有する隣国」ではなく、餌を与えても吠え続ける犬のような国なのですから、見切りをつけることも大事でしょう。

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2021年8月 6日 (金)

目覚めよ日本、尖閣を盗み取る中国の秘密作戦が始まる

8_20210805152701  連日のように尖閣諸島周辺を威嚇航海する中国海警局の船団。7月に最長157日連続で尖閣周辺を航行し、いったん休止後、再び開始しています。それに対し日本政府は「遺憾砲」と「抗議」を繰り返すのみで、何ら現実的な対応をしていません。

 この状況に対し、専門家各氏が提言をしていますが、ハドソン研究所首席研究員の日高義樹氏の著書『習近平が尖閣を占領する日』(かや書房)を一部抜粋・編集した記事を、WEBVoiceが『尖閣を盗み取る中国の秘密作戦が始まる』(8/3)と言うタイトルで掲載していますので、以下に引用します。

 ◇

西太平洋波高し。軍事的な危険が急速に高まっているなか、アメリカをはじめ世界各国が軍事パトロールを行い、偵察活動を強化しているが、著者はテレビ番組を制作していた当時、アメリカの対潜水艦警戒機E8に同乗し、尖閣列島周辺を訪れたことがある。

著者が乗った対潜水艦警戒機E8がゆっくりと飛ぶ東シナ海は当時、中国のよこしまな国際法違反行為や、日本領土の不当な占領、武力介入など予想もできない平穏な風景を見せていた。だが、この風景はいまや一変した――。

北京の秘密会議の席上で習近平が強調したこと

アメリカのCIAが集めている情報によると、中国の習近平はアメリカと日本がつくりあげている中国包囲網を破壊するための最初の武力行動として尖閣列島を占拠し、軍事基地にしようとしている。

この情報についてアメリカ政府側は、何の公式な発表も行っていないが、アメリカ海軍の消息筋によると、習近平は北京での秘密会議の席上、「台湾を攻撃する前に尖閣列島を占拠し、軍事基地にする」と述べた。

「尖閣列島を占領すれば、台湾を東側から攻撃できることになり、軍事的にきわめて有利な立場になる」

習近平はこう強調したと言われているが、この構想は東シナ海をめぐる中国の基本戦略が大きく変わったことを示している。中国はこれまで東シナ海では、アメリカや日本の動きを妨害することを基本的な戦略にしてきたが、それを「日本領土への侵略」という積極的な戦略に変えたのである。

アメリカCIAは、習近平が実際に尖閣列島に対して侵略行動を始めるのは1年ほど先だと見ているが、習近平が考えている侵略は、これまで国際社会でくり返されてきたような単純なものではなく、秘密裏に断行する建設工事など、様々な策略を凝らしたものになる見通しが強い。

歴史的に考えると、尖閣列島の占領は、習近平が西太平洋において不法な侵略を実際に開始する日になる。アジア西太平洋における新しい動きの始まりと受け取る必要がある。習近平が日本の領土である尖閣列島を武力占領すると決めた日は、まさに日本にとっては国際的にも歴史的にも屈辱の日となる。

習近平はこの沖縄本島から北へほぼ400キロ、世界の公海のなかに存在する日本の国土を「中国のものだ」と、よこしまな主張を続けてきた。しかし、これまでのところは周辺における漁業権を主張するにとどまり、軍事力をもって占領する動きは見せなかった。

しかしながら習近平は、これまでの主張を大きく変え、国際的に無法、不法としか考えられない行動を始めようとしている。

習近平の主張は、まったくいわれのないものである。歴史の古い文書から見ても、尖閣列島とその周辺の海域は日本の国土である。また国際法上も日本の領土であるという通念は確立されている。アメリカをはじめ世界各国とも、それを認めている。

こうした歴史的にも地理的にも日本の国土である尖閣列島を、習近平は武力でもって占拠し、軍事基地を建設しようとしている。尖閣を武力で占拠するという構想は無論、中国側が公にしているわけではない。

しかしながら、アメリカCIAをはじめ諜報機関が集めている情報によると、習近平は度重なる外交、内政に対する国民の不満に対応するために、何か衝撃的な動きをせざるを得なくなっている。

香港の不法収奪や、ウイグルなど中国国内少数民族の虐殺に対する国際的な非難が高まり、習近平は追い詰められている。アメリカの多くの専門家も習近平が中国の力を示すために、尖閣列島の武力占領という不法な構想を推し進めていることはまぎれもない事実であると見ている。

尖閣に中国軍の基地をつくる日は急速に近づいている

習近平の不法な日本領土に対する武力占拠がいつ始まるのか、いまのところ明確な情報はない。しかし、その時期は近づいている。習近平があらゆる不法な行動を秘密裏に積み重ねて、尖閣列島に中国軍の基地をつくる日は急速に近づいている。

アメリカ海軍の研究機関が推定している習近平の尖閣列島に対する武力侵入のシナリオは秘密作戦で、その内容はほぼ次の通りである。

習近平による尖閣列島侵略は、これまで一般には考えられなかった形になる。最初に実戦部隊を送り込み上陸させて、軍事占領するという単純な形はとらないと見られる。中国側の軍事行動はまず、アメリカの監視衛星をはじめスパイ探知網をめくらますことから始まる。

アメリカのスパイ探知衛星や情報収集衛星は、世界でもっとも優れており、アメリカ国家安全保障局の指揮系統下に置かれて、地球上のあらゆる行動を追跡している。

しかしながら、その責任者たちの話を総合すると、アメリカのスパイ探査衛星や情報衛星は、いかに優れているとはいえ完全なものではない。しばしば厚い雲によってその性能が阻害され、地球上の動きを十分に探知することが難しいと言われている。

歴代のアメリカ大統領のなかでもクリントン大統領はこうしたアメリカのスパイ探知作戦に関心を持ち、その能力を強化する政策をとったが、クリントン政権下で監視衛星体制の総責任者であり、私の友人でもあったアメリカ陸軍のオドム中将がこう言ったことがある。

「アメリカの電子工学は日ごとに改良され、その能力を強化している。しかしながら、自然の力には及ばず、雲の厚い悪天候が長く続くと、その探知能力は著しく阻害されてしまう」

こうした状況のもとで習近平はアメリカ側の衛星監視網をくぐり抜けて、尖閣列島を不法武力占拠するための基地をつくろうとしている。東シナ海では、6月から夏の終わりにかけてしばしば台風が訪れ、習近平に不法行動を実行する絶好の機会を与えることになる。

そうした自然状況を利用するだけでなく中国側は、一方的な漁業権の主張のもと、尖閣列島周辺に送りこんでいる数千に上る漁船団を悪用しようとしている。日本をはじめ世界の人々は、連日のように尖閣列島に押しかける中国の漁船団について聞くことに飽き飽きしていると同時に、寛大にもなってしまっている。

習近平はこうした人々の慣れに乗じて漁船団を使い、軍事建設のための機材や機械を尖閣列島に運びこもうと考えている。アメリカ海軍の首脳は私にこう言っている。

「基地をつくるためのコンクリートや鉄筋、さらに多くの機材は漁船によって簡単に尖閣列島に運び込むことができる。日本もアメリカもそして世界のあらゆる国際機関も尖閣列島に、中国を監視、監督するための機関を置いているわけではない。漁船を使って建築資材や建築のための機械を送り込むことは、きわめてたやすいことだ」

ビルの建築現場でも見られるように、巨大なクレーンをはじめ大きな機械は、小さな部品から成り立っており、分解して運べば、1トンに満たない小さな漁船でも簡単に運ぶことが可能である。

一方、中国は「海防軍」と呼ばれる日本の海上保安庁に似た海上警備のための組織とその艦艇を、尖閣列島周辺に常駐させており、その海防艦の通信技能やテレコミュニケーションの能力を使おうと考えている。中国側には、尖閣列島における基地づくりや、岩山をくり抜く作業を容易に手助けする科学的な手段が十分にあるわけだ。

習近平が考えている尖閣列島に対する基地づくりは、すべて秘密主義のもとに行われる不法行動であり、国際社会ではまったく認められないものである。しかし、そうした基地づくりによって結果的に、日本の国土を軍事的に占領してしまおうとしている。

習近平の攻勢はきわめて組織的に、秩序立って行われている。これは日本政府がはっきりとした対応策をとっていないからだ。

尖閣列島が日本のものであるのは、これまでも述べてきたように紛れもない事実であり、習近平としても否定しようがない。したがって、実力で奪い取ろうとしているのである。

習近平の実力を行使しての不法行為に対抗するためには、実力行使が必要となる。だが、この重要な点を、日本と日本政府は明確に認識していない。不法に実力をふるい、無法行為を働く者に対抗するには実力行使しかないという事実を、長いあいだの平和主義に毒された日本の人々は理解できなくなっている。

 ◇

 艦船の威嚇航行は接続水域から領海へと次第に侵略性を増し、その頻度も待機時間も増大させ、虎視眈々と不法奪取の機会を狙う中国。それに対する日本側の無策。こういう状況を考えれば、日高氏の見解も説得力を増してきます。

 今や経済力、軍事力ともに日本を大きく突き放して優位に立つ中国に、今後どうやって対抗していくのか、日本に明確なプランはまだないようです。怖いのは日本国民にその懸念が認識されていないこと。まさに戦後の平和ぼけが隣国の野望の一番の手助けとなっているようです。政府共々、この迫り来る脅威に早く気がつき、具体的現実的な対応を考える必要があります。目覚めよ日本!!

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2021年8月 5日 (木)

選手村でコンドーム配布、なのに瀬戸大也を処分の怪(再掲載)

9_20210805134001  東京オリンピックの各競技で熱戦が続いていますが、競技終了した水泳では、女子の大橋選手の2個の金メダルが目立ちました。しかし男子は銀1個と振るいませんでした。特に金メダルが有望視された瀬戸大也選手が、400メートル個人メドレーで予選落ちするなど、期待外れに終わったのが男子水泳人の不振を強く印象づけました。

 この瀬戸選手、昨年秋に不倫問題を起こして、昨年いっぱい活動禁止処分を受けました。それが影響したのかどうかは不明ですが、全く無関係とは言えないのかも知れません。実は昨年10月に彼の不倫問題をこのブログで取り上げて公開したのですが、謝って削除してしまいました。閲覧された方も多かったので再度同文を復活させ以下に取り上げます。

******

 今回は政治の話題を離れて、スポーツでの話題を取り上げたいと思います。オリンピック競泳代表選手の不倫問題で、水泳連盟は年内の活動停止という処分を決定しました。その処分が重いのか軽いのか、その基準は何なのかよく分かりません。スポンサーとの契約も解除され、瀬戸大也選手は果たして金メダルを取ることができるのでしょうか。

 この問題の詳細をルポ作家の青沼陽一郎氏が、JBpressに寄稿したコラムから引用します。タイトルは『選手村でコンドーム配布、なのに瀬戸大也を処分の怪 「配偶者以外との性交渉」が問題なら、選手村の実態はどうする?』(10/15)です。

 ◇

 競泳で唯一、東京オリンピック代表が内定していた瀬戸大也の不倫問題で、日本水泳連盟は処分を下した。13日に臨時の常務理事会を開き決定している。

 年内の活動停止――。スポーツマンシップに反したこと、日本水連など関係団体の名誉を著しく傷つけたことが、「競技者資格規則」に違反したとされた。

 これで年内の日本水泳連盟の公式大会への出場、強化合宿、海外遠征への参加ができなくなる。出場を検討していたとされる10〜11月の競泳国際リーグ(ブダペスト)、12月の日本選手権は出場できない。

 また、スポーツ振興基金助成金の今年下半期の推薦も停止。日本水泳連盟と日本オリンピック委員会(JOC)の教育プログラムを受講する。

国際競技の現場では選手に大量のコンドームが配られているのだが

 瀬戸は、平日の昼下がり、都内の自宅から高級外車で近くのコンビニエンスストアまで移動すると、そこで女性と合流。そのままラブホテルに直行してふたりで過ごすと、またもとのコンビニで別れて帰宅。すぐに国産車に乗り換えると、ふたりの子どもを迎えに保育園に向かった。その一部始終が写真付きで先月、週刊誌で報じられていた。瀬戸は2017年に飛び込み選手だったいまの夫人と結婚している。ホテルに入ったのは、それとは別の女性だ。

 これがきっかけで、ANAの所属契約が解除。夫婦で出演していた「味の素」の広告出演契約も解除された。

 サポート企業は、何よりも選手や対象者のイメージを重視する。その対応は当然だろう。だが、騒動の余波はそれだけでは済まなかった。瀬戸自身から日本オリンピック委員会「シンボルアスリート」と、東京五輪競泳日本代表主将の辞退を申し入れ、了承されている。

 それでも、今回の処分でも、昨夏の世界選手権で金メダルを獲得して内定した、東京オリンピック代表は維持された。

 とはいえ、この時期の活動停止の処分や経済的な損失の痛手は大きい。無論、練習は続けられるが、その場所を確保できるのかも疑問だ。肉体的にも、精神的にも、来年に延期された東京オリンピックで金メダルを期待できるだけのコンディションを維持できるのだろうか。艶めかしい不倫現場を報じられて、裸で競技する選手に応援が集まるだろうか。

 かく言う私も、高校時代には水泳で全国高校総体や国民体育大会の出場経験がある。まったく競泳と疎遠でもない。それだけに残念だ。

 いや、それ以上に、今回の日本水泳連盟の処分には、奇妙な違和感を覚える。逆に言えば、国際競技の実態に照らして、どうしても相容れない事情がひとつ浮かんでくる。

 オリンピック、パラリンピックでは毎回、あるいは大きな国際競技大会では、コンドームが無料で、それも大量に配布されていることだ。

リオでは45万個、平昌では11万個

 瀬戸も出場した前回のリオデジャネイロ大会では、約45万個が配られている。新種目による選手の増員で、東京大会ではそれ以上の数が必要になるとも予測されていた。そこに期待を寄せる国産メーカーもある。

 もともとは、HIV感染予防が目的で1988年のソウル大会からはじまった。当時は約8500個だったが、2000年のシドニーでは12万個、08年の北京でも10万個が配られた。12年のロンドンも10万個。前回大会は現地でのジカ熱の流行もあって大幅に増えた。

 日本で開催された1998年の長野冬季オリンピックでも配布されている。この時、国内業界トップのオカモトは3〜5万個を寄付。業界2位の相模ゴム工業は2万個を提供。この時に登場したのが「サガミオリジナル」と呼ばれるポリウレタン製の今までにない薄型のもので、日本独自の技術が結集したものだった。

 2年前の平昌大会では、選手村や競技会場のトイレ、洗面所、医務室、プレスセンターなどで箱やかごに入れられて、冬季大会史上最多の11万個が配布されていたという。

 一応は「性感染症予防のプロモーション」という建前があるのだが、それにしては数が多すぎる。つまりそれだけの需要があるということなのだ。お土産に持ち帰ることもあるとしても、その場で必要のないものをわざわざ置いておくこともない。

 海外メディアでは、あちらこちらで行為に及んでいるとするオリンピック選手の証言を披露しているものもある。若くて血気盛んな世界のトップアスリートたちの集まる場所では、それだけ性交渉も活発になる。だったら、それが犯罪でもない限り、選手や関係者同士が欲情をコントロールできないことを前提に、感染症予防対策を優先してあらかじめコンドームを置いておく、という考え方が基本にある。

瀬戸に課せられるのはどんな教育プログラムなのか

 独身同士ならいいだろう、といっても節操がない。伴侶を持つ選手はわきまえているとも言い切れない。そんなことをいちいちチェックはできなし、それよりも感染症予防を念頭においた対策で、構ってはいられない。日本の貞操観念なんてぶっ飛んでいると言っても過言ではない。そこで日本のアスリートたちも闘っている。

 それがオリンピックの実態だ。新型コロナウイルスで延期がなければ、東京オリンピックでも同じ措置がとられたはずだ。

 そこへきて日本の競技団体の説く「スポーツマンシップ」とはなにを指すのだろうか。JOCの「教育プログラム」とは、なにを教えるのだろうか。

 瀬戸が問題視された一番の原因が不倫だったとしても、一方でオリンピック施設にコンドームを大量配布し、実質的に“解放区”のようにしていることに疑問を差し挟む余地はないのだろうか。

 筋を通すのだとしたら、せめて東京オリンピックの関連施設には「不倫絶対禁止」の張り紙ぐらいすべきだろう。それを破れば、日本の週刊誌が写真付きで暴露を狙っていることも言い含めて。

 ◇

 私もこの瀬戸大也氏への日本水泳連盟の処分は重すぎると感じます。不倫はもともと夫婦の間の家庭の問題で、犯罪ではありません。確かに日本水連など関係団体の名誉を著しく傷つけたことが、大きくその処分への根拠となっているようですが、オリンピックを目指す選手に、その重要な大会への参加を拒否することは、最も大きな仕打ちとなってくるのは間違いありません。

 教育プログラムと言うのも変です。まさか性行為に対する訓話でもないでしょう。それともその名を借りた自主練習でもやらせようとするのでしょうか。金メダル第一候補への処分ですから、その根拠と内容を明らかにすべきだと思います。

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五輪スキャンダル:もはや韓国は「まともな国」ではない

E6_azlguyaij_cg  東京五輪では様々な形で韓国の蛮行が続いています。このブログでも何度か取り上げていますが、開催前の時期大統領候補のボイコットの主張から始まって、選手村での食事ボイコットや不謹慎な横断幕事件、自国の金メダル選手への中傷事件、そして韓国SNS上での連日の東京五輪への様々な誹謗中傷と、枚挙にいとまがありません。

 そして今回は韓国企業で勤務する日本人ライター羽田真代氏が、現代ビジネスに寄稿したコラムを紹介します。タイトルは『韓国発「五輪スキャンダル」が続出で、もはや韓国は「“まともな国”ではない」騒動が勃発中!』で、同様の様子が記述されています。まともにものを考える韓国人が、まともではない韓国人の言動を捉えている部分もあり、興味を引きました。以下に引用します。

韓国漫画家が「日本擁護」で大騒動!

東京五輪の選手村に入った韓国選手団が“反日横断幕”を掲出したことに対して、「何も掲げなければいいじゃないか。何も掲げないことがそんなに難しいのか」「ボイコットすると大口を叩いていたにもかかわらずひそかに行くなんて恥ずかしい」などと、韓国の漫画家である尹瑞寅(ユン・ソイン)氏が自国民に対してモノを申したことがいま話題になっている。

彼は23万人もの登録者を抱えるユーチューバーでもあり、日ごろから日韓関係をはじめとした社会問題を取り上げたり、日本の旅行動画を投稿したりと精力的に活動している。

今回はそんな氏が選手村の横断幕について発言すると即座に日韓両国で話題になったことを受けて、続けて尹瑞寅は『尹瑞寅 日本で大変だ!』と題したライブ配信を実施。ライブ中には50万ウォン(約4万8000円)や10万ウォン(約9600円)などを“投げ銭”する視聴者も現れるなど、盛り上がりを見せている。

興味深いのがそんな彼の言動への「反応」である。

このライブ配信を見た韓国人からは、尹瑞寅に対して「何一つ間違ったことを言っていない」「尊敬する」と評価する声が多く寄せられている。

一方で、ライブ配信中のチャット欄には、「日本には絶対に勝たなければならない」「日本に銅メダルを取らせ、愛国歌(韓国の国家)を聞かせなければならない(=韓国が金メダル)」などと、日本を敵対視するコメントも寄せられたのだ。

「韓国はまともな国になれる」のか…?

尹氏はそうした“反日コメント”をする人たちに対しては、

「反日活動をしたいならすればいい。その代わり日本製品を一切排除しろ」

「この国は日本から伝わったものばかりで成り立っている。韓国の政治システム、経済システム、教育システム、インフラ、すべて日本からきたものだ。反日するならこれらすべを変えなければならない」

などと反日をするならば徹底的に貫くようにと語りかけた。

さらに、

「もともと文化というものは先を歩んでいる国から習び、良いものを自国に持ち帰ってカスタマイズさせるものだ。日本の文化や技術を取捨選択して使うことの何が悪いのか」

と言及。そして、反日的言動をする人たちの共通認識として、

「日韓関係が良くなる=日本に負けると考えている者が非常に多いが、それは完全に誤った解釈でこんなことで勝ち負けをつけるべきでない」

「日本に勝つ=日本よりも精神的・経済的に良い暮らしをし、世界から韓国に対する称賛の声を聞くことだ。そのためには今のような反日活動をいつまでもやっていては駄目だ。韓国がまともな国になるのはいつなんだ」

とも語って見せた。

五輪をめぐって「日本批判」が止まらない!

韓国には尹氏のように常識を兼ね備えた人が存在する。

しかし、そうした人達の主張を力で封じ込めて、国民皆が反日運動を行うように仕向ける一部の政府関係者やメディア、そして市民団体らの手口には悪質なものも少なくない。

目下の東京五輪をめぐっても、さっそくいくつもの騒動が起きている。

たとえば、アーチェリー混合の試合終了後、優勝インタビューに応じようとした金ジェドク選手の名前の隣に貼り付けられていた太極旗が上下逆さまだったということがいま話題になっている。

そのため、この選手は着席することを拒否。日本側はこれを誤って貼り付けたと説明したが、もう一人の女性選手の太極旗は正常に貼りつけられていたために「日本側の主張には説得力がない」「どう考えても失敗するわけがない。わざとやったに決まっている」と韓国内で批判されているのだ。

この事実を知った韓国のユーチューバーらは、早速自身のチャンネルでこの問題を取り上げて配信。あるチャンネルでは5時間で30万名もの視聴者を記録したそうだ。

それだけではない。

開会式では各国選手団が入場する際に、日本の放送局は各国最低10秒はその国を写して国の紹介をしていたが、韓国だけなぜか3秒だったと批判する者も出てきた。

また、ハンドボール選手が日本に入国する際、韓国選手だけが再検査を求められたと批判する者もいた。この人の主張によると、韓国選手は5時間も空港で足止めをくらい、やっと入国したと思ったら今度は迎えのバスが遅延し、さらにはバスの運転手が道に迷って、選手村入りするのにかなりの時間を有したという。

いずれにしても、このように韓国人による東京五輪をめぐる「日本批判」は数えだすとキリがないほど多い。

皮肉な結果

東京五輪での韓国人の言動が注目されるケースも目立ってきた。

たとえば、サッカーの韓国対ニュージーランド戦では、ニュージーランドの選手が韓国人選手に握手を求めたが、その手をはたいたことが物議を醸した。

また、韓国の放送局であるMBCが開会式の中継でウクライナ選手団が入場する際、チェルノブイリ原発事故の写真を使うなどしたことから、強い批判を受けて社長が謝罪会見を開く事態となっている。

韓国は今回の東京五輪をめぐって、その“道徳心の低さ”を世界に露呈する事態を招いているとの指摘すら出ている。

韓国国内で一時盛り上がった「東京五輪ボイコット」を有言実行していればこのような事態には至らなかったはずだが…そんな指摘も出るほど、何とも皮肉な現実が起きているということだ。

 ◇

 本当にボイコットをして欲しかったと思います。日本に来ないで欲しかった。これでは韓国選手は東京五輪を貶めるために来ているし、韓国メディアも貶めるために報道しているように映ります。そして客観的にこれらの行為を見ている世界中の人たちは、異常な国韓国を再認識することでしょう。

 ただ中にはこの記事の冒頭に登場した尹瑞寅氏のように、まともにものを考え発言する人もいます。度々紹介していますが、「反日種族主義」を著わした李栄薫氏のように、歴史を客観的に捉える学者もいます。しかし残念ながら彼等が韓国の対日観の主流になることはないでしょう。「恨」に根ざした韓国人の深層にある心理と、それを助長する捏造の反日歴史教育が、千年の長きにわたって続く反日思想の原点だからです。

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2021年8月 4日 (水)

“台湾を中国の一部とする地図を禁止” 米下院が法案可決

Picture_pc_c62d6557ab01ef8694510ea7e4053  米中対立が深刻化する中、アメリカがまた一歩中国への圧力強化に踏み出しました。アメリカの下院で、「台湾を中国の一部とする地図の作成などを米政府に禁じることを盛り込んだ法案」を可決しました。

 zakzakに寄稿されたコラム『“台湾を中国の一部とする地図禁止”米下院が法案可決 親台派議員ら中国へ圧力 識者「米航空会社HPで独立国家と同等表記か」 』(8/3)に、その詳細が記されていますので以下に引用します。

 米ジョー・バイデン政権による中国の習近平政権に対するボディーブローとなるのか。米下院は、台湾を中国の一部とする地図の作成などを米政府に禁じることを盛り込んだ法案を可決した。東京五輪開会式中継で、米テレビ局が台湾が含まれない地図を紹介したとして激怒したばかりの中国に、議会が改めてプレッシャーを与えたことになる。

*****

 2022会計年度の米国務省に関する歳出法案について、下院の親台派議員として知られる共和党のトム・ティファニー議員やスティーヴ・シャボット議員ら5人が、台湾を中国の一部とする地図の作成や調達、展示への資金支出を禁止することを盛り込んだ修正案を提出し、全会一致で可決された。

 修正された法案は7月28日、賛成217、反対212で可決された。今後、上院で可決され、バイデン大統領が署名すれば成立する。

 米国政治に詳しい福井県立大の島田洋一教授は「成立すれば、米航空会社のホームページ地図などで台湾が独立国家と同等に表記される可能性もあるだろう。人権問題に関心が高いことで知られるベテランのシャボット氏ら修正案を提出した議員が、法案成立までにどれだけ問題提起するかが重要になる」と解説する。

 一見地味な修正法案だが、台湾では中央通信社をはじめ、複数のメディアが好意的に報じた。これに対し、中国メディアは敏感に反応している。

 中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は、台湾メディアを引用する形で法案の可決を伝え、ネット上に「なんて奇妙な法案だ」「内政干渉だ」「なんの意味があるのか」といった投稿が相次いでいると紹介。中国外務省の趙立堅副報道局長が「台湾は中国領土の不可分な一部」との見解を示したと報じた。

 中国と台湾の地図をめぐっては、同23日に行われた東京五輪の開会式を中継した米NBCテレビが、中国選手団を紹介した際の地図に台湾が含まれていなかった。五輪には中国とは別に台湾が「チャイニーズ・タイペイ」として出場していることもあり、台湾が中国の地図に含まれなくてもおかしくないが、中国の在米ニューヨーク総領事館が「不完全な地図」「中国人の尊厳と感情を傷つけた」などとイチャモンを付けていた。

 日本でも地図における台湾の扱いは変化し始めている。2020年度版の防衛白書では中国の防衛政策などを紹介した際、台湾をピンク色に配色し、「参考」として台湾の戦力も紹介していたが、7月13日に政府が閣議で了承した21年度版では、地図上で台湾はグレーとなり、戦力も紹介しなくなっている。

 一方、中国は五輪期間中、台湾を想定した上陸演習を中国国営の中央テレビを通じて放映し、お構いなしに軍事的覇権拡大を続ける。

 また、台湾の政治家や当局高官ら100人以上の無料通話アプリ「LINE(ライン)」の個人アカウントがハッキングされた。機密情報を狙った可能性があり、一部の台湾メディアは中国の情報機関が関与している可能性もあると報じた。

 なりふり構わぬ中国に対し、日本と米国、台湾の有力議員らは、初の「日米台戦略対話」を開催した。安倍晋三前首相らが出席し、安全保障や経済分野の関係強化など、台湾の蔡英文政権と連携を図る動きが進められている。

 28日に米ミサイル駆逐艦「ベンフォールド」が台湾海峡を通過し、翌29日には英海軍最新鋭空母「クイーン・エリザベス」が南シナ海に入った。自由主義国が連携して中国への牽制(けんせい)を強めているといえそうだ。

 前出の島田氏は「台湾に関しては多くの国が注目しており、戦艦の航行は最も分かりやすい中国への圧力だ。中国が軍事的拡大をやめない限り、圧力を継続するしかない」と指摘した。

 ◇

 台湾は日本の統治後蒋介石国民党が敗走しましたがその後実権を握り、紆余曲折の末現在は蔡英文総統率いる民主進歩党が実権を握っています。急進的に独立を目指すのではなく、現状維持を政策目標においていますが、中国の一部という議論にはもちろん与しません。

 日本でも東京五輪においては開会式でNHKが「台湾」という呼称で紹介しましたし、昨日の卓球女子の団体戦でも、日本の相手は「台湾」と各紙が伝えています。むしろ「チャイニーズ タイペイ」の方が全くマイナーな呼び方となっています。

 おそらく民族的にも文化的にも独自のものを持つ台湾を、中国の一部と捉える中共は極めて政治的、軍事的な判断でそう言っているだけで、歴史的にもそれを完全に肯定をする証拠はないものと思われます。

 日本も隣国の一つであり、親日で地政学的にも極めて重要な台湾を、国として正式に認める動きを目指すべきだと強く思います。

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2021年8月 3日 (火)

「ゼロコロナ」の主張を利用し、視聴率稼ぎのためにコロナ禍を煽ったテレビマスコミ

Images_20210803103301  東京オリンピックでの熱戦が続く中、新型コロナウイルスの感染拡大は止まらず、デルタ株の影響もあり連日過去最高の新規感染者を出しています。政府の感染防止対策は後手後手という批判が続く中、「ZERO コロナ」戦略を出している立憲民主を中心に、野党の言う「ゼロコロナ」というのが現実的なのか、疑問を感じ得ません。

 それについて京都大学大学院教授の藤井聡氏が、少し前に「正論」に寄稿したコラムがあります。タイトルは『「ゼロコロナ」という病の処方箋』(7/19)で以下に引用します。

≪正当化し難き4度目の宣言≫

菅義偉首相の4度目の緊急事態宣言の発出を耳にしたとき、啞然(あぜん)とした心持ちとなった国民は多かろうと思う。そもそも、「五輪を絶対にやる」という菅首相の方針から言うなら、軽々なる緊急事態宣言などあり得ないはずだったからだ。

緊急事態宣言下では、例えば小中学校の運動会等が中止になるのだから、世紀の大イベントである五輪など開催できるはずなどないというのが大方の見立てだった。だから多くの国民は、「だったら五輪もやめろ!」と強い不満を抱いたのである。

しかも、緊急事態の宣言の基準が「恣意(しい)的」であることも明白だった。今回の緊急事態宣言は、感染拡大の初期的な段階で極めて予防的に発出されたものだったが、これがこれまでの3回の宣言の基準とは全く異なっていたのだった。しかも、高齢者のワクチン接種が進み、今後、「重症者数」が減少し、医療崩壊リスクは大幅に低減するであろうと見込まれてすらいた。

つまり今回の緊急事態宣言は「緊急事態でない状況」だったわけであり、だから多くの国民は、「なるほど…菅首相は五輪開催中の感染拡大を恐れ、それを抑え込みたいという『政治的意図』のために国民の行動を規制するという暴挙に出たのだろう」と解釈したのである。結果、多くの国民はそんな菅氏の「ご都合主義」に辟易(へきえき)し、大きな嫌悪の念を向け始めているのである。

≪不条理な判断の背後に≫

ではなぜ、現政府はこうした正当化し難い宣言を発出したのだろうか。その答えには様々なものを挙げることができようが、最も本質的なものは、政府とりわけ尾身茂氏を中心とした政府系の専門家たちが今、「ゼロコロナ」を志向しているからだ、というものだ。

彼らがゼロコロナを目指している限り、医療崩壊リスクがあろうがなかろうが、とにかく感染のリスクが僅かなりともあれば、それを封じ込めるためにどんな状況でも緊急事態宣言を出すことが正当化されてしまうのだ。

こうしたゼロコロナ志向は極めて「危険」なものだ。

そもそも新しいタイプの風邪ウイルスである新型コロナが、どれだけワクチンが普及しようが「ゼロ」になる可能性は著しく低い。それにもかかわらず無理やり「ゼロ」を目指し、例えば緊急事態宣言を頻発するようになれば(仮に政府が徹底的な補償を行ったとしても、ましてや現下の菅政権のように不十分な補償しかしない状況下ではなおさら)、それによってコロナ被害を上回る被害が生ずるリスクが一気に高まるのだ。

だからこそ我々は、コロナリスクに最大限の注意を向けつつも、「自粛」に伴う、鬱(うつ)病などのリスク、貧困やDV(家庭内暴力)、そして自殺の拡大リスク、さらには教育機会の損失に伴う様々な長期的な社会・経済被害の拡大リスク等のあらゆるリスクにも可能な限りの注意を差し向けることが必要なのだ。

そうすることができてはじめて、コロナ禍を全体として最小化できるのだ。その一方で、ゼロリスクを目指せば目指すほどそれ以外のリスクに対する配慮が蔑(ないがし)ろにされ、かえって被害が拡大してしまうことになるのである。

≪「ゼロ」蔓延させた人々≫

かくして我々は、ゼロコロナ志向をある種の「病」と認識することが必要な事態に立ち至っているのである。ついてはこの度筆者は、感染症学の専門家である木村盛世(もりよ)医師と『ゼロコロナという病』(産経新聞出版)と題した書籍を出版し、ゼロコロナ志向を徹底的に批判する姿勢の重要性を論じているのだが―こうした議論において絶対に必要なのが、「なぜ、こうしたゼロコロナ志向がここまで日本にはびこったのか?」ということについての状況認識だ。

そうした認識があってはじめてその「病」に対する処方箋を考えることが可能となるからである。

そしてこの点について木村医師と筆者が議論した上で導いた結論は、最大の戦犯は「視聴率」のためにコロナリスクを煽(あお)りに煽りまくったTV(テレビ)マスコミに他ならないというものであった。

同時に、そんなTVに加担しコロナリスクを過剰に煽りに煽り立てる専門家たち、さらにはそうしたマスコミに煽られて形成されるゼロコロナを求める世論に棹(さお)さす悪(あ)しきポピュリズムを推進する政治家たちもまた極めて重い罪を負っていることも明白であった。

つまり、TV、専門家、政治家の三者がそれぞれ公益を度外視したご都合主義で「ゼロコロナという病」を蔓延(まんえん)させてしまったのである。

とにかく、この病が我が国に蔓延している限り、日本に明るい未来の到来を期待することは絶望的に困難だ。

ついては一人でも多くの見識ある読者が、ゼロコロナの愚かしさを認識し、それを推進する者たちを徹底批判されんことを、心から祈念したい。

 ◇

 藤井氏がこのコラムを寄稿した7月中旬から現在まで、緊急事態宣言下で新規感染者数の拡大は急速に進み、今では第4波を超え連日のように過去最大を記録しています。

 ここに「ゼロコロナ」とは別の課題、つまり緊急事態宣言はもう感染拡大に効かない、という、新たな問題を提起しているようです。ただこの宣言の効力については当初から疑問視されてきました。つまり強制力と罰則、そして補償の三点セットが必要なのに殆どないと言うことです。最近でもそれは、ロックダウンは日本にはなじまない、とか、できないと言う政府の答弁に表れています。

 つまり憲法の謳う権利と自由の名の下、私権制限ができない、言い換えれば強制的に営業停止はできないし、往来の停止はできない、すべてお願いベースでなければならない、このことが足かせになっているのです。一般的に「緊急事態」というのはその権利と自由をある程度制限できる事態のはずなのに、国家権力の元にそれをすることは憲法違反になるからです。

 そのためには憲法に「緊急事態条項」を追加し、そうした事態に陥った場合は、政府によるある程度の私権制限を認め、その緊急事態への対応を進める権限を与えなければならない、それが普通の国なのに、日本では一部野党の反対によりその追加でさえできていない状態なのです。逆に言えば「ゼロコロナ」を実現するためには「緊急事態条項」は不可欠で、それに与しない立憲民主などの野党は、大きく矛盾していることになります。

 その議論はさておき、藤井氏の言う「ゼロコロナ」論の『最大の戦犯は「視聴率」のためにコロナリスクを煽(あお)りに煽りまくったTV(テレビ)マスコミに他ならない』というのには大きく賛同する部分があります。東京オリンピック中止をあれだけ煽っておいて、始まれば競技結果を報道しまくり、「メダルラッシュ」をことのほか褒め称えています。これらすべて「視聴率」のためなのでしょう。

 一方でコロナ、一方でオリンピックと騒ぎ立て、報道番組ではコロナ下でのオリンピックを批判する一方、メダル獲得者の過去の努力を褒め称える。まさに視聴率を稼ぐための何でもあり、と言うのが今のマスコミの実態です。以前このブログで取り上げたトヨタの社長の「マスコミはもういらない」、テレビを筆頭に今のマスコミは害あって益なしだと言えるでしょう。

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2021年8月 2日 (月)

エネルギー議論 脱炭素で語られぬ「リスク」

Img_8e3bf2c56965917af3d063567eb29a0b8774  今回は東京オリンピックや新型コロナウイルスを離れて、日本のエネルギーの未来への課題に目を向けてみます。世界的に脱炭素の動きが加速していますが、そこに生じる「リスク」についてはあまり語られていません。

そこでその点に視点を当てた記事を読売新聞に見つけました。国際環境経済研究所理事の竹内純子氏のコラムで、タイトルは『脱炭素 語られぬ「リスク」』(8/1)がそれで、以下に引用します。

 ◇

 暑い日が続く。エアコンなしではとても過ごせない。そのエアコンを動かす電気の不足が心配される。古い火力発電所を止めたためらしい。

 火力は、脱炭素社会に向けて「悪玉」扱いされる。政府は太陽光など再生可能エネルギーを増やして穴を埋める算段だが、天候次第で発電量が大きく変動する再生エネに、どこまで頼れるのか。

 東京電力を退社し、独立した立場でエネルギー政策を説く竹内純子さんに聞くと、日本の環境・エネルギー政策の様々な課題が見えてきた。

(調査研究本部 林田晃雄)

原子力の技術を手放すのか。議論できない現状は健全ではない

 エネルギーは、「生活の血液」です。特に電気が止まると、交通も通信も止まります。まさにインフラの中のインフラなのです。

 私は、その電気の供給を担う東京電力で働き、エネルギーの現場で得難い経験をしました。停電がどれほど社会にダメージを与えるのか、電気代の上昇がいかに生活弱者に厳しいことなのか、身をもって感じました。電気は究極の生活必需品なので、停電すると電力会社に電話が殺到します。電気代が月500円上がったのがとてもつらいと言われる方もいました。

 エアコンの利いた快適な会議室で、しかも口座から引き落とされる自宅の電気代がいくらなのか意識していないような人たちだけでエネルギー政策を議論していては、見落とすことがあるのではないでしょうか。地球温暖化もそうです。気候変動問題の国際交渉では、みな口角泡を飛ばして、二酸化炭素(CO2)削減を議論します。でも、会議場の一歩外では、すごく貧しい暮らしをする人たちがいたりする。中と外の状況の 乖離かいり があまりに大きいようでは、政策の方向性は正しくても、続かないのではないか。こうした視点を与えてくれたのは、エネルギーの現場での経験でした。

 福島第一原子力発電所の事故では、原子力を使うリスクを思い知らされました。その後、原子力については否定的なことしか言えなくなり、まともな議論すらできなくなりました。でも、この技術を手放す場合のリスクもあります。太陽光や風力にもデメリットはある。新たなエネルギーシステムへの移行には長い時間がかかりますから、その間に日本人が直面するリスクをどうやって最小化するか考えるべきです。現実的で具体的な議論ができない現状は、健全ではないと思います。

 退職から約10年たちますが、東電出身だからいわゆる「原子力ムラ」の人だと言われることもあります。福島で事故を起こす前から、東電では原子力に関するトラブルについて、違う部門の社員がおわびに回ることを繰り返してきました。エネルギー政策上の必要性は理解していても、感情的には反発もあり、電力会社の社員すべてが、「原子力ムラ」かと言われれば違うと思います。

 とはいえ、原子力に対して持っていたわだかまりは、福島の事故によって吹き飛ばされました。東京電力では10年以上尾瀬の自然保護活動を担当しました。福島にも友人・知人が大勢いて、今でもどうしようもなく申し訳ない気持ちを抱えています。

 ただ、退職したのは、そのつらさのせいだけではなく、独立した立場でエネルギー政策を考えてみたかったからです。日本がエネルギー政策を誤れば、取り返しがつきません。太平洋戦争もエネルギー確保の途(みち)を絶たれたことが大きな発端でした。

 今後、原子力発電を利用するかどうかにかかわらず、今ある原発を安全に廃炉するにも技術と人材が必要です。設備を動かし続けて日々の小さなトラブルや予兆を検知し、適切に対処していくことで技術は向上していきます。福島の事故の後、政治が原子力から距離を取り、10年間も放置してしまった弊害は大きいと思います。

 リスクは、議論の多様性をなくしたところに生じるものです。だからこそ、独立した立場から考えたかったのです。「無給」というゼロからのスタートでした。

 研究を続けるうち、自ら新たなエネルギー産業の創出に関わりたい気持ちが強まり、2018年に会社を起こしました。私たちの会社「U3イノベーションズ」は、エネルギー産業と他の産業を融合させ、より良い社会システムを創造することを目指しています。

 我が社の幹部らがスタートアップ(新興企業)の一員となり、資金調達や事業戦略の策定、顧客開拓などを支援しています。対象は、再生エネの弱点を克服して国民にメリットのあるエネルギー源にするという志を持つスタートアップなどです。エネルギー転換にとどまらず、社会インフラ全体で新たな価値を創出したいと思います。

技術革新と産業構造の転換。「食べていける日本」も重要です

 日本は2050年までに温室効果ガスの排出量を「実質ゼロ」にする目標を掲げました。脱炭素社会への転換を政策の柱に据え、そのビジョンを世界と共有したことには大きな意義があります。ただ、30年後というのは一般的には遠い未来ですが、エネルギーインフラを転換するための十分な時間とは言えません。まして30年までにできることは相当限られます。

 日本人は一度掲げた目標は必達だと考えがちですが、欧米の人は、「ターゲット」と「ゴール」を使い分けます。ターゲットはピンポイントで狙う的のイメージです。一方、サッカーでもそうですが、ゴールには相当な幅があります。今回は、30年度に温室効果ガスを「46%削減」する目標も、50年の「実質ゼロ」もゴールと捉えた方がいい。達成に向けて、挑戦と修正を繰り返す必要があります。

 菅首相は昨年の所信表明演説で温暖化対策について「産業構造や経済社会の変革をもたらし、大きな成長につながるという発想の転換が必要です」と述べました。確かにその通りですが、発想を変えたら実現するほど単純ではありません。技術革新と産業構造の転換が必要です。産業構造の転換で創出される雇用もありますが、失われる雇用もあります。エネルギーコストの上昇を含め、痛みや負担を国民と共有してこそ、政策は持続的に支持されるでしょう。

 政府は、脱炭素に向けて技術開発に力を入れるとしています。日本は再生エネ関連の特許も多く、技術開発では世界をリードしてきました。ただし、技術の普及に貢献できなければ、日本の成長にはつながりません。

 例えば、日本は石油危機後、太陽電池の開発に巨費を投じましたが、日本メーカーが太陽電池でトップシェア(占有率)だったのは2000年代だけです。いまは世界シェアの大半を中国メーカーが占めています。

 50年の「実質ゼロ」はとても重要です。同様に「食べていける日本」を遺(のこ)すことも重要です。

 「技術で世界をリードする」という言葉の響きはいいのですが、先端技術開発で特許数を伸ばすのと、技術を活用して製品シェアを高めるのは戦略が全く違います。政治家や官僚の語る戦略の解像度は、きわめて粗いと感じます。

 脱炭素社会への第一歩は、再生エネのコスト低減です。いま国民が負担する再生エネ応援のためのコストは年間約2・4兆円です。手厚い補助金を目当てに、建設に向かない急傾斜地を安く買って太陽光パネルを並べたような案件も多く見られました。これまでの再生エネ拡大政策は、健全な産業の育成という点では失敗だったと思います。立派な政策論を語っても、産業が健全に育たなければ「絵に描いた餅」に過ぎません。

 ◇

 竹内氏の仰っていることは重要だと思います。確かにCO2などの温室効果ガスの増大の影響で、地球温暖化が顕著になっていることを、最近の世界各地の豪雨などの状況を見て強く感じます。ですから化石燃料に頼らない産業・社会作りは重要でしょう。

 一方太陽光や風力発電のような再生エネルギーは安定性に欠け、高性能な蓄電器が大量に必要になることなどから、基幹エネルギーとしては課題が大きい。そこで原子力発電が一方の旗頭として考えられますが、野党や左派の学者や市民団体から、利用の議論そのものを押さえつけるような、イデオロギー的否定論が横行しています。これは国家の損失と言えるでしょう。

 最近私も停電の経験をしましたが、その不便さは語るに及びません。使用できるのはスマホやラジオだけ、夜ともなるとろうそくや懐中電灯を頼りに、ベッドに入って寝るだけです。もし数日にわたる停電だと、冷蔵庫の食品の腐敗や洗濯不可の問題、夏は冷房、冬は暖房が利用できず、料理もできませんし風呂も沸かせません。原始生活に戻ってしまいます。

 これだけ重要な電気エネルギーの議論が、再生エネルギーの議論一色になっているのは、今現在電力会社の努力で、何とか停電がおさえられているからであって、原子力発電を止め、化石燃料を減らしていけば、早晩停電地獄がやってくるでしょう。そうならないためにもより安全性を高めて、原子力を利用していくための議論を進める必要があると思います。プルサーマルの推進も含めて。

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2021年8月 1日 (日)

東京五輪に連日批判・中傷を繰り返す韓国メディア、都合が悪いと放映カットも

Pyh2020103015620001300_p4  連日の熱戦で、日本人選手の活躍が続く東京オリンピックを、連日批判・中傷を繰り返す韓国メディア。このブログでも何度も紹介していますが、韓国出身の作家でブロガーのシンシアリー氏もその稚拙で低俗なメディアの様をブログに既述していますので、以下に引用して紹介します。

韓国メディア「日本が1位なのは、他国選手を悪条件に追い込んで日本選手だけ楽したから」

メダル順位(金メダル基準)で日本が1位だったときのニュースです。韓国の大手ケーブル局「MBN」が、「日本が1位なのは、他国選手を悪条件に追い込んで、自国選手だけ贅沢をしたから」と報道しました。以下、MBNの報道から引用してみます。ニュース進行者が質問し記者が答える形で、<<~>>が引用部分となります。

<<・・今回の大会で、序盤に13個も金メダルを取って昨日まで1位を記録した日本ですが、日本国内でも成績について否定的な気流があります。

(進行者の質問)日本がちゃんと準備をして成績がいいなら応援することもできますが、批判が出てくる理由は他にあるのでしょうか。

(記者)日本が好成績を出した理由の1つに、主種目である柔道やスケートボード、卓球などが大会序盤にあり、ここでもやっぱり金を獲得したことです。日本はメダル獲得の可能性が大きい種目をSランクとAランクに分け予算を戦略的に支援しました。金メダルに約5,000万ウォン、銀メダルに2,000万ウォン、銅メダルに1,000万ウォンという分厚い褒賞金が選手の士気を上げました(※韓国のほうが報奨金が大きく、男子の場合は兵役免除ももらえます)・・

・・問題は、天候もそうですが、試合とば別の要素です。今日テニス世界ランキング2位のメドベージェフが「私は死ぬと責任取るのか」と組織委に言うほど、選手が実力を発揮しにくい環境です。スペインのパウロバドサ選手も試合中に棄権し車椅子に乗ったままコートを去り、トライアスロン選手たちは試合後、集団で嘔吐しました。日本の選手たちにはおなじみの天気だが、他の国の選手たちは、天気との戦いです。

選手村の問題も深刻です。段ボールのベッドはもちろん、部屋の天井が低く、背の高い選手は立っていることすら不便でトイレも狭すぎます。TVも、冷蔵庫も、簡易キッチンもなく、最近では洗濯物のシステムもうまくいかず、部屋で選手が直接洗濯をしなければならないという不満も出ています。いざ、日本の選手たちは競技場近くのホテルで、完全に体調を調整して試合に出るので、正当な勝負とは言えないと思われます。

(進行者)使い慣れた環境など、ある程度のホームグラウンドの利点はあるだろうけど、イソップ童話のキツネとツルのように、相手を配慮しない行動は問題ですねー・・>>

1つ前のショートカットエントリーでも取り上げたアンサン選手(※韓国ネットで炎上したアーチェリーで3冠を達成した韓国の女子選手)の件ですが、ある種の「ゲーム化」が行われている、という記事がありました。ここでいうゲーム化とは何のことかというと、まるでゲームシナリオのような段階を踏む、という意味です。まずミッションクリアーの目的が指定されます。「A町の周辺のB山に行って、悪いドラゴンCをやっつけろ」と。するとプレーヤーはA町に行き、住民から「B山にCを倒すためのアイテムがある」と決定的な情報を集め、B山に行ってアイテムを取り、Cを倒します。Cを倒さないという選択はありません。Cは悪で、Cを倒さないとゲームにならないからです。

アンサン選手を謝罪させ、メダルを返納させるいう「目的」のために、SNSの彼女の過去の発言やショートカットである点、女子大学在学中という点などの「根拠」を集め、その根拠に基づいてアンサン選手を非難し、その非難は正当なものだと主張する、まるで自分自身がゲームの主人公で、相手は悪のボスだと思っている、そんな意味です。

しかし、その根拠はあまりにもしょぼいもので、所詮は結論ありきで集められたもの。ショートカットだとか、そんなものしかありません。外国の記者たちの場合、「そもそも、フェミニストであることが、なんで謝罪しないといけない理由になるのか」が理解できないという反応を示している、とも(以下、世界日報を参考にしました)。

本エントリーのソース記事も、結論ありきで、ネットに流れている「選手たちの不満」を適当に寄せ集め、「日本選手たちはホテルで贅沢しているに違いない」という妄想を加えたものでありましょう。「ショートカットだからフェミニストだ。謝罪せよ」という主張と、根は同じです。単に、頭のどこかがショートしていて、頭の何かがカットされているだけかもしれませんが。

 ◇

 始めから結論ありきなのは、日本の左派系メディアもそうですね。過去を取り上げ謝罪や辞任に追い込むのも、日本の左翼の得意とするところです。この辺は両者の親和性が高いようです。

 次の例は自国に都合の悪い部分をカットすると言う例です。中国でもNHKワールドの自国に都合の悪い映像部分を真っ黒にして、国民に見せないと言うことをやりますが、あくまで政治性の高い部分であって、スポーツなどではまさかやらないでしょう。韓国の異常さが際立ちます。これも以下に引用して紹介します。

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KBS、日本に負けそうになると中継を中断? ネットコミュニティで話題に

重い話ばかりです。今回は少し軽い(全然軽くないけど)話をしてみましょう。

本件は、いまのところ、まだ大手マスコミの記事はありません。ただ、一部のネットメディアは記事にしています。フェンシング・エペ男子団体で、日本チームが韓国チームに大差で勝利、銀メダル以上を確保しました。ですが、この試合の中継が、2回も途切れた(別の試合の中継に変わった)ことが、一部のネットコミュニティーで話題になっています。結局、最後の部分は中継されませんでした。「日本に負けそうだから中継そのものをやめた」というのが衆論です。以下、ネットメディア「トップスターニュース」の記事を引用します。<<~>>が引用部分ですが、本ブログでソースとするサイトにしてはポップアップが多い方なので、ご注意ください。

7_20210731173501 <<KBSの(※オリンピック競技の)中継放送が議論になっている。30日、複数のオンラインコミュニティーでは、「まだ試合進行中だったのに、『損切り』されたフェンシング競技」というタイトルの文が掲載された。それらの投稿文には、この日KBSが放送したフェンシング男子エペ団体、準決勝中継放送の写真が載っていた。

KBSはまず、日本と韓国のエペ団体準決勝を中継した。しかし、競技が始まってあまり経たないうちに韓国代表チームは大きなスコア差で遅れを取った。すると、メダル決定戦が行われている女性射撃25mピストルに中継が変わった。ピストルの中継を終えたKBSは、再び8ラウンドが進行中のフェンシング・エペ男子団体を送出した。まだ韓国は大きなスコアで負けていたが、最後ラウンドが残っていた。それでも、点差が減ってなかったからだろうか。最終ラウンド終了2分前に、画面は再び女性個人準々決勝が行われているアーチェリー競技に変わった。

これを見たネチズンたちは「やりすぎだ」、「負けてもいいから最後まで見せてくれるといいのに」、「負けそうだからって損切りかよ」、「理解できないわけではないけど、いい気分じゃない」、「リアルタイムで見ていた、本当におかしかった」などの反応を見せた。この日、パク・・(※選手名省略)で構成された韓国男子エペ代表チームは、日本千葉の幕張メッセで開催された団体戦準決勝で、日本に45:38で負け、決勝進出に失敗した・・>>

射撃の場合は、韓国人選手がメダル取れそうだから(決勝でした)急に変えた可能性もあります。でも、その次は何で中継が変わったのか、謎です。ちなみに、同じく地上波のSBSも最後まで中継せず、最後に関係のない種目に変えました。MBCもそうだったと聞きますが、そちらは確認が取れませんでした。

KBSはもともとチャンネルが二つあって、オリンピック試合の場合はKBS1とKBS2でそれぞれ別の種目を中継することが一般的です。以下、ネット情報で恐縮ですが、本件はKBS2で、当時KBS1では韓国選手は出ていない水泳平泳ぎ200mを中継していた、とのことです。なんというか、とてもショートカットです。

 ◇

 この例は日本には負けたくないという意地の部分がそうさせるのでしょうね。選手においてはどの競技でも、日本と対戦するとなるとやたら張り切るそうですが、負けが込んでも「止めます」とは言いません。メディアも本来そうあるべきでしょうし、相手が勝っても負けてもノーサイドというのが国際的な常識です。異常なかの国のことですからどうでもいいですが。

 しかしここで思い起こすのは、韓国人は自国の批判はあまりしませんね。批判すればその人物はネットで散々たたかれます。中国もそうです。中国はそれが政府に向かえば拘束されてしまいます。日本だけでしょうか、日本を批判し貶める勢力がかなりいる国は。韓国が北朝鮮の影響を強く受けているように、日本も中韓の影響が強いのでしょうね。ここを断ち切らねば真の日本は取り戻せないでしょう。

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