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2021年8月14日 (土)

あの戦争は、誰がなぜ始めたのかよく考えよう

Img_50ab1fa81710430f2814904add208ac49736  もうすぐ1945年8月15日、昭和天皇が大東亜戦争の終戦の詔書を読み上げられた日から、76年目のその日がやってきます。だが無謀と言われ、勝ち目がないと言われたあの戦争に突入した、1941年12月8日、日本人の多くは歓喜の声を上げていました。

 多くのメディアに登場する戦争体験者の、「戦争を語り継ぐ」、その記事の中には、まず出てこないこのときの様子を、少し前ですが「永井経営塾」のネット記事から引用します。タイトルは『かつて「反戦」だった日本国民は、次第に戦争に「熱狂」し、そして戦争を始めた』(2014/7/9)です。

 ◇

Twitterで佐々木俊尚さんが(米国と戦争を始めたのは)「国民が大喜びで戦争を求めたからです」と発言されたことで、多くの方々がコメントされています。

やり取りを見ていて、とても多くの人たちが「戦争は軍部の独走。国民が強制されて戦争が始まった」と考えていることに、危うさを感じました。

戦争を体験していない現代の私たちは、日本が戦争を始めた状況を知ることで多くのことを学ぶことができます。その方法はいくつかあります。

NHK番組「日本人はなぜ戦争へと向かったのか 第3回 "熱狂"はこうして作られた」(2011/2/27放映)はそんな参考になる情報の一つです。

素晴らしい番組ですが、放映2週間後に大震災が発生し、話題が広がらなかったのが残念です。

大正デモクラシーの時代、メディアも日本国民も反戦でした。しかし盧溝橋事件、日華事変を経て、次第に社会は戦争に熱狂する空気に覆われていきます。

それでも1941年年頭の世論調査では、「日米開戦は避けられる」という意見は60%。

その11ヶ月後の1941年12月、英米との交渉に弱腰な政府に業を煮やし、首相官邸に「東条内閣は腰抜けだ。日米開戦すべし!」という強硬な投書が3,000通殺到します。

1941年12月8日、日本は米国に宣戦布告しました。

日本経済新聞に2014/1/12に掲載された記事『熱風の日本史 大戦果、日本中が熱狂 第20回 12月8日の「青空」(昭和) 「世界は一新」「ペルリへの復讐」』に、当時の様子が描かれています。

---(以下、引用)---

 皇居前広場には続々と人が集まり、喜びの声をあげた。東京のビルの屋上からは「屠れ!米英われらの敵だ」「進め!一億火の玉だ」の垂れ幕が下がった。日本中が「万歳!」の歓呼で沸き返った。

 この日の日本人の興奮と歓喜は、作家・詩人など知識人の文章に表されている。

【伊藤整】「身体の奥底から一挙に自分が新しいものになったような感動を受けた。(略)ああこれでいい、これで大丈夫だ、もう決まったのだ、と安堵の念の沸くのを覚えた」(「十二月八日の記録」)

【高村光太郎】「世界は一新せられた。時代はたった今大きく区切られた。昨日は遠い昔のようである。(略)私は不覚にも落涙した」(「十二月八日の記」)

【火野葦平】「神々が東亜の空へ進軍してゆく姿がまざまざと頭のなかに浮かんで来た。(略)私はラジオの前で涙ぐんで、しばらく動くことも出来なかった」(「全九州文化協議会報告文」)

【長与善郎】「生きているうちにまだこんな嬉しい、こんな痛快な、こんなめでたい目に遭えるとは思わなかった」(「今時戦争とその文化的意義」)

 【太宰治】 「日本も、けさから、ちがう日本になったのだ。(略)目色、毛色が違うという事が、之程までに敵愾心を起こさせるものか。滅茶苦茶に、ぶん殴りたい」(「十二月八日」)

---(以上、引用)---

このNHK番組では、2011年時点で「あなたは、日本が再び戦争をする日が、来ると思いますか?」と聞いた世論調査が紹介されています。

 「来る」17.7% 「来ない」65.8% 「わからない・無回答」16.6%

しかし、1941年年頭の世論調査でも「日米開戦は避けられる」という意見が60%と大多数だったのにも関わらず、1941年12月には「戦争すべし」との空気が蔓延し、1941年12月8日の開戦当時は国全体が熱狂していたのです。

私たちが「国民は戦争を強制された被害者だった」という意識を持ったまま、「当時、国民は熱狂していた」という現実を直視しないとどうなるでしょうか?

一般的に問題を問題として認識しない人は、同じ過ちを繰り返す可能性があります。

感情的に「戦争反対」を叫ぶ意見は、ともすると何かのきっかけで「戦争賛美」に切り替わってしまうリスクもはらんでいます。

私たち一人一人が、戦争に至った当時の熱狂を事実として認識することが必要なのではないかと思います。

確かにメディアの責任も大きいでしょう。しかしメディアは聴衆の意向を汲み取り、聴衆が見たい・聞きたい情報を提供する宿命にあります。言い換えれば、メディアは聴衆の願望の鏡なのかもしれません。

聴衆である私たち自身が、メディア情報に踊らされないことが必要です。

幸い当時と違って現代では、ネットで比較的容易にオリジナルの一次情報を検証できますし、意識すればSNSで偏らない多様な意見に触れることも可能です。

一方で、単純化された強い意見やメッセージがSNSで一気に拡散され祭り状態になり、空気に沿わないマイナーな意見が封殺されてしまう現代の一部の風潮には、危うさも感じます。

人はともすると「単純で明快な答え」を求めがちです。しかし単純な答えに至るには様々なことを考える必要があります。多様な意見を封殺せずに尊重し、一人一人が自分自身で考え続けることもまた、必要なのではないか、と思います。

成熟した大人の社会とは、多様な意見を尊重する社会なのだと思います。

NHK番組の最後で、元・朝日新聞記者の武野武治さん(放映当時96歳)の言葉が紹介されています。武野さんは満州事変をきっかけに新聞記者を目指し、終戦の日に報道の戦争責任を感じて辞表を出し、その後、反戦の立場でフリーのジャーナリストをなさった方です。

---(以下、引用)---

戦争を始めさせては、だめだということだ。

始めさせてはだめだと。

始めてしまってから「あぁこりゃひどい」「こんなことになるなら」と言って止めさせようたって、止まないんです。戦争は。

やらせないためには何が必要なのか。

いちばん簡単なことは、現実に世界で何が起こっているのか。

アメリカが中国があるいはロシアが、その他の国々が何を思って、何をやっているかっていう現実ですね。

これを正直にお互いに知らせあうということですよ。

---(以上、引用)---

私たちも、世界全体の状況を考えた上で、日本がいかにあるべきか、そして戦争をいかに避けるべきなのかを、感情的にならず、性急な単純化もせずに、考え続け、そして自分でできることは行動し続けることが必要なのだと思います。

このNHK番組と日経記事は、メディアの立場で、メディアの戦争責任を反省したものです。

戦争関係の本では、「日本軍は強かった」、「大変な悲劇で悲惨だった」、「軍部に問題があった」、「陰謀だった」といった論調の本がよく売れていて、逆に「我々も問題があった」という内省的な本はあまり売れないそうです。その結果、書店でもそんな本が多く並べられています。

だから「国民が大喜びで戦争を求めた」という佐々木さんの発言に、多くの人たちが「そんなことはない!」と反応してしまうのかもしれません。

そんな中で、このNHK番組と日経記事は、客観的な取材を重ね、勇気を持って作られた、とても貴重なコンテンツです。

現代の私たちが学べることはとても多いと考え、紹介させていただきました。

平和国家・日本を心から願う私たち一人一人が、再び過ちをおかさないためにも、是非理解し共有してきたいことだと思います。

 ◇

 この記事そのものには全く異論がありません。ただ一つ欠けているとすれば、国民が歓喜したあの戦争は、実はソ連の戦争負担軽減のために、日本に泥沼の日中戦争を継続させようと朝日新聞などのメディアに潜入したコミンテルンと、そのコミンテルンに洗脳されたアメリカルーズベルト政権が、ドイツと激戦の渦中のイギリスのチャーチル首相に、アメリカのヨーロッパ戦線への参入を促され、日本を巻き込んだ戦争だったと言うことでしょう。

 ルーズベルトは戦争をしないという公約で4選を勝ち得た大統領です。参戦の口実が欲しかった。そこで「ハルノート」を日本に突きつけ、日米和平交渉を寸断し、日本を開戦に導いた、と言うのがヴェノナ文書で語られています。

 それともう一つ、「日本が再び過ちを犯さない」ようにしなければ、と多くの人が言います。広島の原爆記念碑にも同様の文字が刻まれています。でも戦後完全に平和ぼけしている日本人の気持ちが、再び戦争を起こそうと言う気になるのでしょうか。それに「政府もあるいは自衛隊も、いつかは自ら戦争を起こそうとしている」という人が、現実論として本当にいるのでしょうか。

 私にはそれはいわゆる左翼の政権叩きの材料としか映りません。そしてそれは中国の差し金かも知れません。それよりはるかに、その中国や北朝鮮、ロシアそれに韓国などの方が、日本を巻き込む戦争を起こす確率が高いと断言できます。記事中の、フリージャーナリスト武野さんの言葉の通り、他国の現実を見ろ、と言うことです。

 それに加えて「日本が再び過ちを犯さない」ためには、戦争を起こそうとしている国に、日本の努力で日本への戦争を起こさせないことでしょう。そのためには一にも二にも防衛力を整備し、腰砕けの外交力を強靱なものに代える必要があると強く思います。ポピュリズムに屈しないよう政府ももっと強くなければなりません。

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