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2021年12月

2021年12月30日 (木)

日本人の大幅減少と外国人の急激な増加、国勢調査が示す日本の危機

13_20211230101301  日本が沈んでいく。年の瀬の話題としては余り適切ではないかも知れません。しかしこれは現実です。今年放映されたテレビドラマ「日本沈没」ではありませんが、沈没しなくとも人口の激減で日本は沈んでいくリスクが極めて高いのです。それはもう昭和の終わりの頃から言われ続けていましたが、最近の国勢調査でより具体的になってきています。

 産経新聞が連載している「日曜講座 少子高齢化時代」の前回の記事に、それを見ることができます。タイトルは『国勢調査2つの特徴 外国人と単独世帯が急増 客員論説委員・河合雅司』(12/19)で、以下に引用しましょう。

 ◇

外国人が前回比44%増

2020年の国勢調査がまとまった。そこから見えてきたのは、外国人人口と単独世帯(1人暮らし)の激増だ。

日本社会は人口減少に伴ってこれから激変期を迎えるが、これら2つの要素が加わることで、その変化はより大きなものとなりそうである。

まず外国人人口だ。前回調査(15年)より83万4607人増え、過去最多の274万7137人となった。43・6%もの激増である。増加幅で見ると、前回は10万4331人だったので、8倍近い驚異的な伸びである。

背景には、人手不足の解消策として、政府が外国人労働者を積極的に受け入れてきたことがある。

外国人の増加は総人口の減少速度を和らげる効果もあるが、総人口の減少幅は前回より約1万4000人少ない94万8646人にとどまった。

日本人人口の減少幅は178万3253人で前回より70万8300人拡大した。日本人の減少分の半数近くを、外国人の増加分で穴埋めした形だ。

しかしながら、人口減少社会における外国人人口の増加は、別の課題を生む。現状で総人口の2・2%だが、これから日本人が急減していくのだから、この5年間のようなペースで増え続けたならばその割合は急速に大きくなる。

「外国由来」65年に12%

外国人人口とはカテゴリーが異なるが、国土交通省の資料によれば在留外国人に帰化人口、国際児(外国籍の親を持つ子供)を加えた「外国に由来する人口」は、65年には総人口の12・2%にあたる1076万人ほどになる。

0~19歳は16・0%、20~44歳は17・9%だ。若い働き手の5~6人に1人が該当する。こうした状況に加えて外国人人口が増加すれば、現在とはかなり異なる社会となることは間違いない。

日本のような人口激減国が大規模に外国人を受け入れれば、社会文化や生活習慣は短期間で変化する。国民のコンセンサスなく受け入れ拡大を進めれば、多くの国民にストレスがかかり、社会の分断や混乱を招くこととなる。

他方、外国人と並び急増したのが単独世帯である。2115万1042世帯となり前回比14・8%増となった。

一般世帯の38・1%を占め、「夫婦と子供からなる世帯」(25・1%)、「夫婦のみの世帯」(20・1%)「ひとり親と子供からなる世帯」(9・0%)と比べて突出している。単独世帯が激増する一方で、3人以上の世帯はいずれもマイナスとなった。1世帯あたりの人員は2・21人だ。

家族の在り方が大きく変化し、家族による支え合いをあてにできない社会を迎えつつある。

単独世帯を年齢階級別に見ると、男性は25~34歳の28・8%がトップ。女性は75~84歳の26・0%が最多で、85歳以上が25・6%だ。女性の3番目は25~34歳(19・7%)で、男女とも就職後に1人暮らしを始める人が多く、30代前半までは家庭を築かない晩婚傾向も浮かび上がる。

高齢者の19%が単独世帯

75歳以降の女性の1人暮らしが多いのは長寿化の影響だ。平均寿命は女性のほうが長く、夫と死別・離別したり、未婚のまま高齢になったりした人の老後がこれまでより長くなっているということだ。

20年の1人暮らしの高齢者は671万6806人に上る。男性が230万8171人に対し、女性は1・9倍の440万8635人で圧倒的に多い。

高齢者の1人暮らしは65歳以上人口の19・0%(男性は15・0%、女性は22・1%)を占める。内閣府の高齢社会白書(21年版)によれば、40年には男性が20・8%、女性は24・5%に上昇する。

老後期が延びること以外で高齢者の単独世帯が増える要因としては、子供がいても同居しない、少子化で子供そのものがいないといったケースが多くなっていることがある。今後はますますこうした傾向が強まるものとみられる。

1人暮らしの高齢者は、「買い物難民」や「通院難民」となりやすい。複数の世帯よりも光熱水費や家賃などが高くつく傾向にもある。

今後、非正規雇用者が老後を迎えるにつれて、老後資金を十分に蓄えていない高齢者が増える。こうした層が1人暮らしとなれば、従来の社会保障政策ではカバーし切れない新たな課題が持ち上がることが予想される。

まず政府がなすべきは、外国人や単独世帯の増大が、人口が激減する日本にどんな影響を与えるのか早急に洗い出すことだ。その上で、対策を先手で講じることである。

 ◇

 私は戦後日本の政策として最大の失敗が、農林業政策とこの人口政策だったと思っています。保守層の間では移民政策には絶対反対の意見が多数を占めます。私も反対の立場です。しかし移民と明確に定義しなくても、実際外国人はどんどん増えているのです。

 日本人が減って外国人が増えていく。その流れが平成の終わりから令和にかけて、加速し始めたのです。2019年、日本の合計特殊出生率は世界で186位で1.36。韓国の0.92よりはいいにしても、このままではどんどん人口は減っていきます。税収も減れば経済活動も弱くなる。空き地や空き家が増え、税収不足からインフラの補修ができず老朽化が止まりません。

 そして外国人が増えれば犯罪が増え、生活習慣の違いからトラブルも多くなる。最悪は、中国人の土地買収や移住が増えて日本が属国のようになってしまう。

 冒頭述べたように、年末の話題としては暗すぎるかも知れませんが、着実にそのリスクは高まっていくのは現実でしょう。政府や自治体の、腰を座った政策が待ったなしに望まれるところです。

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2021年12月29日 (水)

竹島の「現状破壊行為」を傍観すれば権利を放棄したのと同じだ

Images-8_20211229112801  今回も前回に続いて竹島の話題です。韓国コラムニストのファンドビルダー氏がJBpressに寄稿したコラムの続編『竹島の「現状破壊行為」を傍観すれば権利を放棄したのと同じだ 竹島問題のICJは必須、常設国際仲裁裁判所への提訴を考えよ』(12/17)を以下に引用して掲載します。

 ◇

 1965年の日韓請求権協定以降、30年以上、日本と韓国は竹島に関して、事実上「未解決保留」という原則を守ってきた。実効支配しているのは韓国であり、このような「未解決保留」状態が続いているということは、実際は日本に対する「判定勝ち」であり、「竹島の完全所有」と違わない、有利な状況と見ることができる。ところが、この有利な状況を韓国自身が先に蹴飛ばした。今では毎日平均で400人以上が竹島に上陸している。この状況を覆すにはどうすればいいのか。韓国における保守派論客として知られるファンドビルダー氏の論考(後編)。

***********

 日本人は、どれだけの韓国人が竹島に上陸しているのか、知っているのだろうか。竹島に上陸する人は、大統領や国会議員、 警察庁長官、芸能人だけではない。一般の韓國人が竹島に上陸することは日常になっている。以下は、最近7年間に竹島に上陸した韓国人の現況だ(少数の外国人を含む)。

・2015年:13万3657人

・2016年:17万4503人

・2017年:15万9016人

・2018年:20万3110人

・2019年:23万684人

・2020年:5万6364人

・2021年:10万1122人(10月28日現在、※3月~11月に上陸)

 1997年に竹島に建設された接岸施設と防波堤のおかげで、韓国政府は一般人に向けて、「独島開放」を宣言することができた。2006年からは、韓国人および外国人を対象に、竹島上陸を許可した。2006年から2021年10月28日現在まで、竹島に上陸した総人数は206万8694人に上る。この中には、約100人の日本人を含む5000人余りの外国人(全体上陸人数の0.24%)も含まれている。

 最近の7年間(2015~2021)を見ると、上陸人数は105万8456人で、毎年平均15万1208人となる。これは1日に414人が、竹島に上陸している計算だ。2020年は、コロナの影響で上陸人員が前年対比で大幅に減ったが(前年23万人から5万人)、コロナの影響にもかかわらず、2021年には10月現在で、既に前年対比100%に肉迫する増加の勢いを見せている(前年5万から10万)。このような勢いならば、2022年からは毎年20万人前後という例年の水準に回復する可能性もある。1年に20万人ならば、毎日547人が上陸することになる。

 23万684人が上陸した2019年の場合、毎日632人が上陸した。一般人を乗せた船舶が竹島に接岸できる確率は、77%ほどである。竹島上陸を試みても、そのうちの23%は気象悪化などで上陸できず、竹島周辺を旋回して戻る。したがって、竹島に上陸した総人数206万8694人より、はるかに多い268万人ほどが上陸のために竹島へ向かったということになる。

 しかも、2010年からは竹島に上陸あるいは竹島を一周すれば、希望する場合、誰にでも「独島名誉住民証」が発給される。現在7万人を超える人が、独島名誉住民に登録されている。この中の1866人は、米国、中国、カナダ、フランスなど外国人であり、日本人も17人が独島名誉住民として登録されている。

竹島の実効支配を進める韓国に日本はどんな措置を取ったのか?

 竹島と関連して、日本が肝に銘じなければならないことは、「権利の上に眠るものは保護に値せず」(ドイツ法学者ルドルフ・フォン・イェーリングの言葉)ということだ。

 いつか起こる決定的な瞬間に、韓国側はこう主張するだろう。

「韓国は、数十年前に接岸施設と防波堤を設置した。そして、大統領が訪問し、国会議員も訪問し、警察庁長官も訪問した。何より、長期間にわたって、毎日400人以上の韓国人が訪問している。それでも日本側は、私たちに対して具体的な措置を取らなかった。これは、領有権が韓国にあるという事実を、日本も自ら認めているという明白な証拠である」

 そして、その時、誰かが日本側に向かって、こういう質問をするかもしれない。

「韓国側は、かなり以前に接岸施設と防波堤を建設し、以後、韓国の政治家が上陸し、毎日400人以上の韓国人が上陸している。日本側はどんな措置を取ったのか?」

 現在、日本の返答は、下記の範疇を越えられない。

「1954年、1962年、2012年と、国際司法裁判所(ICJ)提訴を準備した。だが、韓国側の強い反発が予想され、配慮と譲歩により保留を決定した・・・。韓国と仲良く過ごせとの米国の勧誘もあった・・・」

「提訴を準備した」ということと、「提訴した」ということには非常に大きな差がある。水準(強度)の差という程度にとどまるのではなく、根本的に「有無」の違いとして天と地の隔たりがある。「提訴を準備した」ということは、何の効力もない無意味な行為でしかない。

 韓国政府は、竹島に接岸施設と防波堤を建設したのち、新しく「独島入島支援センター」という2階建ての建物を建設するという計画を推進した。109億ウォンの予算は既に確保した状態で、2013年に建物の設計まで完了した。現在は、環境破壊などの理由で建設は保留されている状態だが、建設を求める声が高まっている。

 竹島に入島支援センターが建設されれば、今よりはるかに多くの韓国人が竹島に上陸することになるだろう。

 日本は今からでも、竹島に対する実質的措置を取らなければならない。望ましいのは、1997年以前の状態、すなわち「現状維持し、互いに領有権主張許容」に戻ることだ。だが、韓国が竹島の接岸施設と防波堤を撤去する可能性はほとんどない。

 それならば、次善の策として、これ以上の施設を建設できないようにして、一般人の竹島上陸や、竹島を利用しての各種反日パフォーマンスを展開する行為を禁止させる必要がある。すなわち、竹島を利用し、絶えず日本を刺激し嘲笑する行動を、これ以上できないようにしなければならないということだ。

常設国際仲裁裁判所への提訴も検討せよ

 そのためには、ICJ提訴は必須であり、常設国際仲裁裁判所(PCA, Permanent Court for Arbitration)への提訴もまた積極的に検討する必要がある。常設国際仲裁裁判所はICJとは違い、韓国が応じなくても日本の提訴だけで裁判が欠席で進行し、そして判決につながる。

 フィリピンと中国は、南シナ海のスカボロー礁(中国名:黄巌島)とセカンド・トーマス礁で領有権の紛争中だ。中国は、1992年にスカボロー礁に人工島を建設し領有権を主張した。これに対抗してフィリピンは、2013年に国連海洋法条約(UNCLOS, United Nations Convention on the Law of the Sea)に仲裁を要請した。

 国連海洋法条約から依頼された常設国際仲裁裁判所は、2016年、「該当海域に対する歴史的権利があるという中国の主張は違法であり、一部の珊瑚礁に人工島を建設したことも、また違法」という判定を下した。中国はこのような判定を無視している状態だ。

 たとえ、常設国際仲裁裁判所の判定の強制執行ということが現実的には難しくても、「国際法的効力」は明らかに発揮される。すなわち、常設国際仲裁裁判所の判定に順応しない中国は、国際社会で永遠に国際法違反者という不名誉を被らなければならないということだ。

 毎日、大勢の人が竹島に上陸する、韓国の「現状破壊行為」を中断させるためには、実質的な制裁措置が必要だ。日本政府は、公式に韓国政府に向けて「現状破壊行為」の中断を要求し、応じない場合は、制裁に着手しなければならない。

 経済制裁はそのうちの一つだ。もし、経済制裁によって、韓国向け素材輸出減少など一部の日本企業の被害と韓国側の猛烈な反日騒乱が憂慮され、日本がまたしてもしっぽを巻けば、「良き隣人日本」という学習効果はより一層大きくなり、韓国の病的な反日は、今後さらに激しくなるだろう。

韓国の増長の責任は日本にある

 韓国の「現状破壊行為」が毎日のように繰り返されているのを、しょうがないと傍観していることは日本が自らの権利を放棄したのと同じだ。「現状破壊行為」があるところに対しては、制裁措置も存在してこそ当然で、「現状破壊行為」が続く限り、制裁措置も解除せずに続けてこそ、はじめて「相互主義原則」に合致する。

 ほんの少数ではあるが、教養と均衡感覚を持った韓国人は、竹島を利用して絶えず日本を刺激し嘲笑し侮蔑する韓国政府と韓国国民の病的な反日行為に極度の疲労を感じている。自浄能力を喪失した韓国に期待することは全くない。日本が非常識な反日共和国の「良き隣人」になる必要は全くない。非常識国家に必要なのは「強い隣人」だ。

 竹島に対する現在のような日本の態度は、明らかに「権利の上に寝る者」の姿だ。権利の上に寝る者はすべてを奪われても、同情されることはない。日本は早く眠りから目覚めて、「強い日本」としての姿を見せるべきだ。そうしてこそ、未来指向的な日韓関係の糸口も見え始めるというものだろう。

 ◇

 日本の不作為の態度と行動は、ファンドビルダー氏に言われなくとも、韓国にとってこの上なく有利に働き、竹島の実効支配をより強固のものにしています。氏の言う「領有権が韓国にあるという事実を、日本も自ら認めているという証拠」として、世界に高らかに領有宣言を行う下地を作っているのです。

 更に加えて、韓国の「反日」を政治利用するものにとって、竹島は慰安婦、徴用工に勝るとも劣らない格好の道具であり続けるのです。岸田政権は今こそ「友好的良き隣人」を捨て去り、竹島の不法占拠を解除しなければ、この「反日共和国」を敵国と見なして、金融制裁なり経済封鎖なりを、強行に発出すべきでしょう。

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2021年12月28日 (火)

竹島に韓国人が毎日400人以上上陸する状況を作った日本の責任

11_20211228144301  来年2月22日、また「竹島の日」がやってきます。日本固有の領土と主張しながら、戦後韓国に不法占拠されて以降今日まで、殆ど対抗手段を執ってこなかった日本政府。島根県主催の「竹島の日記念式典」に、県から閣僚の出席を求められながら、政務官しか派遣しなかったことは、政府の腰の引けた態度をまさに表わしているようです。

 尖閣には注目しながら、竹島には見て見ぬ振りをするような政府の態度。それはどこから来ているのでしょうか。この竹島問題に、韓国人でありながら韓国の政治状況に苦言を呈し続けている、コラムニストのファンドビルダー氏が、JBpressに寄稿した記事を参照します。前後編に分かれていて、今回は前編を取り上げます。『竹島に韓国人が毎日400人以上上陸する状況を作った日本の責任 暗黙の合意を破った韓国に原状回復を求めなかったツケが今に』(12/17)、以下に引用して掲載します。

 ◇

 1965年の日韓請求権協定以降、30年以上、日本と韓国は竹島に関して、事実上「未解決保留」という原則を守ってきた。実効支配しているのは韓国であり、このような「未解決保留」状態が続いているということは、実際は日本に対する「判定勝ち」であり、「竹島の完全所有」と違わない、有利な状況と見ることができる。ところが、この有利な状況を韓国自身が先に蹴飛ばした。今では毎日平均で400人以上が竹島に上陸している。この状況を覆すにはどうすればいいのか。韓国における保守派論客として知られるファンドビルダー氏の論考(前編)。

************

 2021年11月24日、米政府(国務省)は、韓国の与党(ともに民主党)代表が竹島に関して米国に不満を表明したことに、こう答えた。

「米国は、リアンクル暗礁の領有権に関しては、どんな立場も取らない」

 米国は以前から、「リアンクル暗礁」という表現を使い続けている。「リアンクル」とは、1849年に竹島を発見したフランスの捕鯨船「リアンクル号」から取った名称だ。米国は、韓国式表現の「独島」という名称を拒否することで、該当地域が紛争状態にあるということを明らかにしたのだ。

 韓国の与党代表が、11月19日に米国に向かって表明した不満は、以下のような内容だった。

「第二次世界大戦後のサンフランシスコ講和会議で、米国が日本サイドに偏った立場を取ったため、独島と関連した紛争の種を蒔いた。したがって、責任は米国にある。この領有権紛争問題が武力によって展開する場合、独島は当然、米韓相互防衛条約の適用を受ける領土に含まれなければならない」

 すなわち、米国が1951年のサンフランシスコ講和会議で韓国に配慮しなかったために、今日、日本が領有権主張をすることになった。もし領有権に関連して、日韓間で武力衝突が発生するような場合、米国は米韓相互防衛条約に基づき、日本を攻撃しなければならないという話だ。このような非常識で自己中心的な韓国の主張に、米政府は本当に情けない思いをしたことだろう。

 1965年の日韓請求権協定以降、30年以上、日本と韓国は竹島に関して、事実上「未解決保留」という原則を守ってきた。「現状を維持し、互いに領有権主張をすることを許容する」という暗黙の合意であった。実効支配しているのは韓国であり、このような「未解決保留」状態が続いているということは、実際は日本に対する「判定勝ち」であり、「竹島の完全所有」と違わない、有利な状況であると見ることができる。

 ところが、こういう有利な状況を、韓国自身が先に蹴とばしてしまった。1997年に、金泳三大統領が竹島に船舶接岸施設と防波堤を建設することで、「現状維持」という暗黙的合意を破ったのだ。これを契機に、日韓間の領有権紛争は、本格的に幕を上げることになった。

竹島領有を巡り韓国に発した駐日米国大使の一言

 2006年、盧武鉉大統領は、国際水路機関(IHO)を通じて、竹島周辺海域に韓国式名称を登録しようとし、また、一般人も竹島に上陸することができるように開放した。

 以後、竹島では、あらゆる韓国芸能人の反日パフォーマンスが展開され、青少年探訪、テコンドー公演、韓服ファッションショー、囲碁大会など、各種行事が次々と開催された。実弾射撃訓錬も実施されたし、国会議員の万歳三唱の舞台にまで使用された。2012年には、当時の李明博大統領まで上陸している。

 日本はこれに反発して、各種教科書に竹島の領有権主張を掲載し、2006年からは「竹島の日」という行事を実施している。2006年に、当時のジョン・トーマス・シーファー駐日米国大使は、日韓間の領有権紛争に関して、米国務部などにこういう内容の電文を送った。

「日本は、国際法の許容範囲内で権利を行使している。しかし、韓国は非合理(irrational)に行動している。韓国が、狂ったことをしたり(do something crazy)、重大な問題を引き起こしたりする可能性が憂慮される。問題の平和的解決のために、両者は、一歩ずつ退かなければならない」

 ところが、2021年11月16日、韓国の警察庁長官が竹島に上陸した。日米韓外交次官の共同記者会見の前日のことで、日本政府の事前警告があったにもかかわらず、強行したのだ。韓国はこれで、実効支配する竹島を利用し、露骨に日本を無視し嘲笑するという意図を、はっきり示したと言える。

 竹島に関連して、韓国がこのような病的な反日を展開する裏側には、日本側の責任もかなりある。その間、日本は、「良き隣人」になろうと努力していたが、これは大失敗であった。韓国が正常な国家ではなく、反日共和国という事実を、日本がまったくわかっていないからだった。

実は竹島問題の転換点だった安倍政権の誕生

 2012年8月10日、李明博大統領が竹島に上陸した時、日本政府は激怒した。駐韓日本大使は召喚され、8月17日、日本政府は、竹島領有権問題を国際司法裁判所(ICJ)の判決で解決しようと、韓国側に提案した。1954年、1962年に続く、3度目の提案だった。

 韓国は、日本側の提案をすぐに拒絶した。すると日本は、8月30日、単独で竹島問題をICJに提訴すると明らかにした。

 国際司法裁判所への訴訟が成立するためには、両者の賛成がなければならない。韓国が応じなければ、裁判は成立しない。それでも、単独提訴にともなう効果は無視できない。

 単独提訴によって、日本は竹島問題を平和的に解決しようと努力しているのに、韓国はこのような努力を度々拒否するという点を国際社会にアピールすることができる。単独提訴でICJに訴状が受理されれば、日本側の主張が込められた莫大な分量の訴状資料が、ICJホームページに公的に掲示される。日本の領有権主張が、権威あるICJを通じて発信されるのだ。

 当時、日本はICJ単独提訴のための訴状の作成作業に突入し、10月13日に作業完了し、提訴時期を待つばかりになった。韓国政府は、このような日本側の単独提訴の動きに強く反発し、日本の単独提訴を防ぐために奔走した。

 それでも日本側は単独提訴の意を最後まで曲げなかったし、韓国はより一層強く反発した。最終的に出てきたのは米国だ。11月17日、オバマ政権は、「日本がICJに単独提訴すれば、韓国内の反日感情が高まって、米日韓協力に悪影響があるだろう」と、日本側を説得した。これによって当時の野田政権は停滞し、おりしも日本は総選挙の時期を迎えた。

 そして、安倍政権が圧勝し、新政権は「これまでICJでの単独提訴を準備してきたが、韓国政府との外交関係を考慮し、これを留保することに決定した」と明らかにした。さらに、「自民党総裁選公約で、2月22日の『竹島の日』行事を政府主催の行事として格上げするとしたが、韓国との外交関係を考慮し、これもまた留保することにした」と発表した。

 以後、島根県などから日本政府に向けて、「ICJ単独提訴推進せよ!」という要求があったが、日本政府は韓国に配慮して提訴しなかった。

韓国人にすり込まれた悪しき学習効果

 2016年8月15日に、韓国の「国会独島訪問団」所属の与野党議員10人が、竹島に上陸して、万歳三唱を叫んだ。韓国の与野党は、普段はことあるごとに対立するが、病的な反日に対しては、こういう形で一心同体となる。反日共和国だからこそできることだ。

 今回、韓国の警察庁長官が、日本の事前警告にもかかわらず、竹島に上陸したのは、韓国人に根を下ろしている「良き隣人日本」という学習効果のせいだ。

 日本は、竹島問題が浮上するたびに「ICJ提訴」等を検討したが、最終的にはしっぽを巻く姿を見せている。経済制裁などの実質的な報復は、一度もなかった。つまるところ、韓国人は多くの経験によって、いくら竹島を利用して日本を嘲笑し蔑視しても、日本は結局しっぽを巻くという確信を持つようになったのだ。

「現状を維持し、互いに領有権主張をすることを許容する」という暗黙的合意を破って、韓国が、1997年、竹島に接岸施設と防波堤を建設するという「現状破壊行動」を起こした時、日本は断固反対して、韓国が即時「原状回復」(接岸施設、防波堤建設中断および撤去)させなければならなかった。

 だが当時、日本はそのようにしなかった。韓国政府の強い反発と、韓国人の猛烈な反日騒乱などを憂慮して、適当にお茶を濁したのだ。ところが、騒乱を恐れれば、その後には耐えられないほどの大乱を体験することになる。1997年、韓国の接岸施設と防波堤建設という最初の「現状破壊行動」に対してまともに対処できなかった結果、今日、日本は大乱に直面した。

 ◇

 本当に情けない日本外交の姿が浮き彫りになっています。かつて事実上主権を奪われた併合時代の韓国が、今になって竹島を舞台に日本の主権を奪ってほくそ笑んでいるようにも見えます。この弱腰外交の由来は、もちろんGHQにより徹底的にたたき込まれた自虐史観と、それに伴う弱体化政策の象徴的姿である、戦力保持を禁じ戦えなくしてしまった憲法9条によるものでしょう。軍事力背景なき外交は「遺憾、遺憾」の口先外交にしか過ぎません。

 かつての併合先の韓国への自虐対応、そして二度と刃向かえないようにされた米国への忖度が、堂々と米国に要求する韓国に対し、オバマ政権からちょっとアドバイスされると、すぐに引き下がってしまう日本という構図に、見事に現れています。

 このコラムは後編に続きますが、何しろ「反日共和国」である韓国とは、「良き隣人」などという考え方をかなぐり捨てて、それこそ「国益優先のおとなの対応」を見せつける必要があります。あの安倍元首相もこの「良き隣人」に埋没してしまったようですから、岸田政権はよほど心して対応しなければならないでしょう。

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2021年12月26日 (日)

中国で人が消えていく、日本人も台湾の人たちも

20211224ds10_p  少し前に発生した、中国のテニス選手彭帥さんの失踪事件は耳新しいのですが、中国では過去にも多くの人がいなくなっている現実があります。彭帥さんや女優の范冰冰(左画像)さんは後で姿を現していますが、彭帥さんはすっかり当局に洗脳されて、告発した内容まで否定しています。失踪は中国人だけではないようです。裏で何が起こっているのでしょうか。

 作家の譚ろみさんが、時事通信社の「コメントライナー」に寄稿した記事からその概要を見てみます。タイトルは『中国で人が消えていく、日本人も台湾の人たちも』(12/26)で、以下に引用します。

 ◇

 2021年2月、カナダ、日本、米国、欧州連合(EU)加盟国など58カ国は「国家間の関係における恣意的な拘束に反対する宣言」に署名した。「人質外交」を展開する中国への警告と、国際社会に人権擁護を再確認させるためである。発端は18年12月、中国ファーウェイ社の孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO)が詐欺容疑で、カナダで拘束された後、カナダ人元外交官と起業家が中国で逮捕された事件だ。20年8月には、オーストラリア政府が中国に新型コロナウイルス感染症の初動調査を勧告すると、中国中央テレビで働く中国系オーストラリア人キャスターが拘束され、国家秘密漏洩罪で起訴された。(文 ノンフィクション作家・譚 ろみ)

 ◆判然としない逮捕理由

 日本人も例外ではない。暴行に及んだ中国漁船の船長が日本で拘束された直後、地質調査会社社員が中国で拘束された。さらに大学教授、商社員、語学学校経営者など15人が拘束され、7人が「スパイ罪」で服役中だ。

 北海道教育大学の元教授で中国籍の袁克勤氏が里帰り中に失踪した事件では、21年5月、2年ぶりに逮捕・起訴されていた事実が発覚した。

 中国人も次々に消えていく。大物政治家をはじめ、富豪、女優、弁護士、ジャーナリスト、国際刑事警察機構(ICPO、インターポール)総裁まで、理由が判然としないまま逮捕され、世間から消えた。

 だが、台湾人の失踪事件はさらに多く、根が深い。

 中国と台湾の雪解けは08年5月、台湾で国民党の馬英九政権が誕生し、親中外交を進めた時だ。

 中国は経済交流を推奨し、税制優遇や各種手続きの簡素化を約束したため、中国へ進出した台湾企業は10万社に上り、中国在住の台湾出身者は100万人に達し、観光目的の往来などは毎年約500万人に上った。

 ◆ある日突然に警察が

 だが数年後、状況は一変した。

 中国では、ある日突然、地元の警察がやって来て、脱税や各種違反を口実に合弁企業の台湾人オーナーを拘束し、合弁パートナーである中国企業に所有権を渡すよう強要した。

 もし拒否すれば何カ月でも勾留し、承諾すれば国外退去にするという。地方政府と公安警察、合弁パートナーの中国企業が結託した所業だった。

 16年5月に台湾に民進党の蔡英文政権が誕生して後、これら企業オーナーを含めて、中国で失踪した台湾人は149人に上り、101人が拘留中などで所在が確認されたが、48人はいまだ消息不明だ。非人道的な扱いを受けている可能性が高い。

 ◆台湾人を中国に引き渡し

 現在、世界中で台湾人が消えている。スペインの人権団体「セーフガード・ディフェンダーズ」は、16年から19年の間に、海外で逮捕された台湾人600人以上が中国に強制送還されたと報告した。

 台湾人を中国に引き渡した国は、最多のスペインが219人、カンボジア117人、フィリピン79人、アルメニア78人、マレーシア53人、ケニア45人と続く。

 その多くは、中国政府が「友好関係」を呼び掛けて引き取り、「国内問題」として中国本土へ送還した人々だ。

 中国は「一つの中国」政策の下、中国と外交関係を結びたい国には援助し、台湾との断交を迫って、台湾を国際社会から孤立させようとしている。

 中国政府によって次々に消えていく台湾の人々は、保護されるべき「国家」を失い、国際社会からも支援を受けられない。国際政治の「落とし穴」にスッポリはまり込んでしまったままのようだ。

 ◇

 まさに中国は犯罪国家の様相です。国内で発生した案件は、国内問題として内政干渉と言う理由で海外の批判を退け続けています。失踪事件ではなく弾圧や虐待など、チベットやモンゴル、ウィグル民族に向けて行っている蛮行も内政干渉と嘯きます。

 岸田首相は中谷氏を人権問題首相補佐官に任命しましたが、具体的には何も行動していません。林外相も人権問題を避けて通っています。かつて世界に先駆けて、人種差別撤廃を国際連盟で訴えた日本は何処に行ったのでしょう。

 経済の首根っこを押さえられているにしても、オーストラリアなどの断固とした批判を突きつけられない日本は、尖閣や台湾問題でも腰が引けた対応をとり続けるのでしょうか。櫻井よし子氏がよく言う、「覚悟」を持った外交を切に望みたいですね。

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2021年12月25日 (土)

泥沼の韓国大統領選、これが韓国政界の実態だ

10_20211225100501  来年3月、韓国は大統領選を迎えますが、与野党候補者の戦いは激しさを増しています。ただし政策論争よりもスキャンダル合戦が続き、これが先進国の仲間入りをした国なのか、およそ信じられないような泥仕合となっているようです。

 韓国在住のライター、田中美蘭氏がJBpressに寄稿したコラムから、その概要を紹介します。タイトルは『相次ぐ身内の醜聞に方向感を失った韓国大統領選のドロ沼 カメラの前で土下座した与党候補と妻の学歴詐称で叩かれる対抗馬』(12/24)で、以下に引用します。

 ◇

「またか」というため息とともに、プロレスの罵り合いを見ているような錯覚に陥りそうだ。2022年3月に控えた韓国大統領選挙が本格化する中、激しさを増している与野党の候補者同士による“口撃”である。

 とりわけ、双方の身内に関するスキャンダルの応酬は見ていて見苦しい。クローズアップされるのは、候補者のスキャンダルばかり。両陣営ともに、スキャンダル以外に勝機を見出せない異常な選挙戦は、もはや迷走状態に陥っている。

 例えば、与党「共に民主党」の候補である李在明氏は、自身はもとより、親族など周辺のスキャンダルや不祥事が次から次へと露見し、話題にこと欠かない。スキャンダルの内容も、眉をひそめたくなるようなものばかりだ。

 これまでに取り沙汰されたものといえば、女優、キム・ブソン氏との不倫関係をはじめ、飲酒運転で検挙された過去や暴力団との親密な関係などが挙げられる。特に強烈な印象を与えたのは、李氏の甥が過去に交際女性との別れ話のもつれから、女性と女性の母親をめった刺しにしたという事件であろう。

 李氏本人や直属の家族の起こした事件ではないものの、李氏は甥の弁護を引き受けた上で、甥への「寛大な処分」を主張していたことも明らかになっている。甥の襲撃から自身は何とか逃れたものの、自宅から転落し重傷を負った交際女性の父親は、李氏がこの事件について釈明をした際に、「デートDV(交際相手間の暴力)」と発言したことに不快感を示し、強い口調で非難した。

 続いて浮上したのは、李氏の長男にまつわるスキャンダルだ。長男が違法賭博に興じ儲けていたこと、それに関連したやりとりと思われるネット上のチャット内容が流出したのだ。

 朝鮮日報など主要メディアの報道によると、李氏の長男は2019~20年にかけて、ネット上のポーカー関連の掲示板に、賭博で儲けたという自慢を分かっているだけで200件余り書き込んでいた。さらに、賭博で儲けた金でたびたび、買春をしていたことを示唆する投稿も明らかになっている。

 投稿の内容は、ソウル近郊に実在するマッサージ店の店舗名が書かれたものや、隠語を使って店や風俗嬢を揶揄するような書き込みだ。別ユーザーに対して、「(賭博で)金を儲けてお前も(女を)買え」と買春を勧めるものまであったという。

 大統領候補の長男の不道徳的な行為に対する批判に加えて、名門・高麗大学への進学や、卒業後にインターンを経て金融系企業に就職した経緯についても忖度を疑う声が上がっている。一連の長男の疑惑に対して、李氏はカメラの前で国民に土下座するなど火消しに躍起だ。

ナッツ・リターン事件で職を辞した父親

 日本でも、身内の不祥事を巡り、著名人が謝罪する光景を目にすることがある。こうした親の立場での謝罪について、「子供が成人しているのであれば、親がそこまで謝る必要はない」「影響力の立場にあるからこそ対応は必要である」という様々な声が上がる。

 政治家や企業人、芸能人が子供の不祥事に対して、親が頭を下げたり、親の責任を追及されたりするのは韓国でもままある。

 例えば、2014年に大韓航空の副社長(当時)だったチョ・ヒョナ氏が、機内で客室乗務員のサービス対応が悪いと激昂し、暴言、暴行を働いたケースが挙げられる。混乱に陥った飛行機は、ニューヨークの空港に引き返すことになった。いわゆる「ナッツ・リターン事件」である。

 経営陣の一角であるチョ氏が自社の社員に対して、公共の面前でパワハラしたということだけでも衝撃だったが、さらに彼女の行状や性格、彼女の弟や妹の過去の傍若無人な行動も明るみに出るなど、非難の矛先は父親である当時の会長、チョ・ヤンホ氏に向けられた。

 最終的にヒョナ氏は副社長をはじめとする役職を辞し、マスコミの前で謝罪をしたが、マスコミと世論の反発は収まらず、世間を騒がせたことに対する謝罪と「子供の教育を誤った」と父のヤンホ氏も頭を下げた。その後、グループ会社の韓進海運が経営危機に陥った上に、ヤンホ氏自身も2018年の平昌冬季オリンピック組織委員会委員長を辞職することになった。こういった心労が祟ったのか、ヤンホ氏は2019年に米国で死去している。

 また、李氏と同じく政治家で、野党「国民の力」に所属する国会議員のチャン・ジェウォン氏も、長男の醜聞に悩まされている。

著名ラッパーの政治家のパパも受難

 彼の長男はNO:EL(ノエル)という芸名で活動するラッパーで、中高生を中心に広く人気を博していたが、ここ数年は飲酒運転や暴行事件など警察沙汰が相次いでいる。

 彼は既に成人だが、問題を起こすたびに、父であるチャン氏にも批判が向けられ、進退を問う声が上がる。2021年3月にはチャン氏の地元、釜山で通行人と喧嘩沙汰を起こした。9月には、2019年に続き2度目となる飲酒運転で検挙されている。

 芸能活動よりも、今や醜聞で名を耳にする機会が多くなったNO:ELに対して、国民からは父であるチャン氏の教育と立場を批判する声が相次ぐ。大統領府の国民請願のホームページには、チャン氏の「議員職剥奪」を求める意見が投稿され、12万人が同意した。

 国民請願は同意数が規定に満たなかったために、政府からの特段の回答はされなかったものの、チャン氏は国民に向け、「(息子の不祥事について)成人として、自分が犯した過ちに対していかなる処罰も甘んじて受けなければならない。国会議員として、息子に関する事件には、いかなる影響力も行使しないことを明確にする」と釈明した。野党の大統領候補、 尹錫悦氏の選挙サポートチームへの参加辞退もすることとなった。

 李氏に対して、同様に「京畿道知事の辞職、ひいては大統領選挙の候補者を辞退すべきだ」という声が出るのも当然の流れだ。むしろ、その声がもっと大きくてもいいのではないかさえ感じる。

 現に、筆者の周辺だけでなく、ネット上でも「自分の子供のこともまともに教育できない人間が政治を行うとは聞いてあきれる」「あなたの口だけの発言とパフォーマンスを見ていると政治家より俳優にでも転身した方がいいのではないか」「このような人物が大統領候補に堂々となっていることが恐ろしい」といった意見が散見される。

 李氏をはじめとする政治家、企業人の子息、子女の不祥事に対して国民の心象が悪くなるのは、自身の家族さえまともにまとめることもできない人間に、リーダーが務まるのかという率直な気持ちの現れだ。

 李氏と与党は土下座謝罪で「問題は解決済み」という印象を与えようとしている。一連のスキャンダルから国民の目をそらせたいのだろう。

究極の選択を強いられる韓国の有権者

 現在、大統領選は「家族リスクによる混迷」を指摘されている。李氏のスキャンダルのインパクトが目立つが、対する野党「国民の力」の尹氏も夫人の学歴や職歴について、虚偽や詐称が指摘されている。

 学歴社会の韓国では、経歴詐称や不正入学には厳しい目が向けられる。尹氏も夫人の疑惑に対して対応を迫られている。両者のスキャンダルについて、李氏が不利とする見方が多数ある反面、尹氏が苦戦を強いられることになるという見方もある。今後、選挙戦にどのように影響していくかは未知数だ。

 従来、韓国の大統領選挙は相手のネガティブキャンペーンで盛り上がるところがある。ただ、今回は李氏に醜聞が多く、尹氏は政治手腕が未知数という点から、どちらも大統領候補者として疑問符が付いている。その中で、国民は「どちらもふさわしいと思わないけど選ばなくてはいけない」という「究極の選択」を迫られている。

 既に大統領選の争点は、あるべき政策論などからかけ離れ、それぞれの自身または家族によるスキャンダルに移っている。

 国民が置き去りにされた感じさえある大統領選挙だが、世論調査では、10代(満18歳以上)、20代の若年層の有権者達が大統領選挙に高い関心を示し、「投票に行く」と回答している結果も出ている。

 前述の学歴等の不正や詐称は言うまでもないが、特に若年層は同世代の政治家や企業人の子息、子女が親を後ろ盾に忖度を受けることを嫌う傾向にある。このため、若年層にとっては、尹氏の夫人のスキャンダルよりも李氏の長男の起こした問題をより厳しく、苦々しく見ている節がある。

 李氏のスキャンダルはまだまだ出てくる可能性もある。一番重要なことは残り2カ月で国民は報道や、与野党の泥仕合なネガティブキャンペーンに流されることなく、候補者の人格や公約を見極めた上での投票を行うことだ。

 ◇

 日本では大統領選はありませんが、国のトップを選ぶのは現状では自民党総裁選でしょう。その中で身内であっても大きな醜聞を受けた人物がいれば、先ず総裁にはなれないでしょう。総裁選にも出られないと思います。

 しかし韓国では筆者が言うように「またか」と言われるほど、毎回のようにスキャンダルが付きまとっているようです。それにしても今回は少し酷いようですが、韓国の政財界の日常が吹き出ている感じがします。

 いずれにしろ与党の李氏は「反日、侮日」の代表ですから、日本としては野党の尹氏の方が当選した方が良さそうです。しかし韓国のことです、政治が世論に流されることの多いのが現実です。子供の頃から反日教育を受けている国民と、その教育を受けさせている国家には、誰がトップになろうと気を許せることはないでしょう。

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2021年12月23日 (木)

和田政宗氏:武蔵野市条例案否決!「ヘイト」と断定した神奈川新聞の捏造報道

2021122100000052ann0003thumb  今月21日、様々な議論を沸き起こした、武蔵野市の住民投票条例案が市議会本会議で否決されました。その顛末とそれに関わる捏造報道の状況を、現在、参議院自民党国会対策副委員長の、和田政宗氏による投稿記事から紹介します。月刊hanadaプラスの公開記事がそれで、タイトルは『武蔵野市条例案否決!「ヘイト」と断定した神奈川新聞の捏造報道』(12/22)で、以下に引用します。

12月21日、数々の問題点が指摘されていた武蔵野市の住民投票条例案が否決された。政治活動を力で潰そうとした勢力に対する民主主義の勝利と言えるが、神奈川新聞の石橋学編集委員による捏造記事、毎日新聞の後藤由耶記者による脅迫的取材は、絶対に許されることではない!

**********

14対11の反対多数で否決された

12月21日、数々の問題点が指摘されていた武蔵野市住民投票条例案が、武蔵野市議会本会議で否決された。市民にほとんど周知がなされないまま強引に松下玲子武蔵野市長が押し通そうとし、武蔵野市民に分断を招いた条例案は、市議会が賢明な判断を行い否決となった。

この条例案は、外国籍の方でも3カ月以上武蔵野市に居住すれば、住民投票権が得られることなどが盛り込まれていた。そして、常設型の住民投票条例であるため、住民の4分の1以上の署名などの条件を満たせば、議会にかけることなく「市政に関する重要事項」という名目ならどんなテーマでも住民投票が行えるというものであった。

そのため、憲法が否定している外国人参政権に実質的に繋がるのではということ、市議会の存在意義はどうなるのか、国の安全保障やエネルギー政策に関するものも住民投票のテーマになり得る可能性もあるということで、武蔵野市民をはじめ国内のあちこちから懸念の声が大きく上がっていた。

しかも条例案は、11月になって突如、11月から12月にかけて開催される市議会にかけることが発表され、多くの市民から「あまりに周知不足だ」との声が聞こえた。

12月13日の武蔵野市議会総務委員会では賛否が3対3の同数であったが、立憲民主所属の委員長が賛成票を投じ可決。そして、21日の市議会本会議で採決が行われたのだが、結局14対11の反対多数で否決されたのである。

反対したのは、自民7、公明3の各議員に加え、中間派とみられていた会派「ワクワクはたらく」の2人と無所属の2人。賛成は、立憲民主5、共産2、自治と共生2、無所属2人だった。

神奈川新聞社から送られてきた封筒

こうした結果となった要因を考えれば、条例案が市民にほとんど周知されないなか、松下玲子市長が強引に条例案を通そうとしたことや、12月5日に吉祥寺駅北口で行われた街頭演説会での私への妨害活動、それを擁護した神奈川新聞の石橋学編集委員や毎日新聞の後藤由耶記者の脅迫的な取材などから、議会の中間派の方々がこの状況は許容できないと、反対に舵を切ったことが大きい。

まさに政党活動や政治活動を力で潰そうとした勢力に対する民主主義の勝利と言え、過去の選挙での演説や応援演説を妨害で潰そうとしてきた勢力に我々は打ち克ったのである。

なお、12月17日付の消印で、神奈川新聞社の封筒に入った神奈川新聞朝刊(12月11日付)が私の議員会館の事務所に送られてきた。差出人も差出部署も記載がなく、手紙も入っておらず、新聞のみが入っていた。

この日の紙面では、武蔵野市の住民投票条例案について「ヘイトに屈せず条例を」との石橋学編集委員の記事を掲載している。

しかし、この記事は、私が言っていないことをさも言ったかのように捏造したうえ、私の発言を「ヘイトスピーチ」「醜悪なレイシストと変わらなかった」とレッテル貼り。こうした捏造は明らかにジャーナリズムに反しており、名誉棄損も甚だしい。

石橋氏の記事には、「和田氏は『いま諸外国を見た時、日本人や心ある外国人の方々のように、この地域が良くなればという思いだけではない』外国人がいると言い」「マイノリティーを攻撃する醜悪なレイシストと変わらなかった」とある。

だが私の演説は、「いま諸外国を見た時、日本人や心ある外国人の方々ように、この地域が良くなればという思いだけでない、例えば特定の土地を買い占める、これは人というよりも国家という形でありますけど」であり、人ではなく「国家」の戦略として、と明言している。

つまり、外国人個人のことではなく、ある国家の意思としてそういうこともできうる可能性があるということを指摘しているものだ。

石橋氏はこれに対し無理やり、私が言っていない「外国人がいると言い」という文言を挿入し、「外国人」に対するヘイトスピーチだと記事において捏造し、「分断を否定するために条例を成立させなければならない」と主張した……。

こうした捏造に基づくこじつけは、ジャーナリズムの否定であるばかりか、責任を持って言葉を発し演説活動を行う政治活動、すなわち民主主義への冒涜である。石橋氏は、街頭演説の妨害への擁護のみならず、こういう捏造に基づく批判までしてくるのだ。

松下玲子市長の真の目的は何か

送りつけられてきた神奈川新聞社の封筒と新聞をSNSでアップしたところ、「脅迫ではないか」「不気味だ」との反応が皆様から寄せられた。私に神奈川新聞を送りつけてきた人物は何を狙ったのだろうか。

ちなみに、石橋学編集委員は川崎総局所属だが、消印は「川崎市役所通」となっていた。神奈川新聞社には誰が送ったのか12月20日に問い合わせたが、いま現在(12月22日昼)、回答はまだない。

武蔵野市の住民投票条例案について松下玲子市長は再提出する意向を表明しているが、条例案に反対する街頭演説会を妨害で破壊しようとする異様な状況は動画でも拡散され、武蔵野市民のみならず国民全体に、分断を招く条例案への懸念が広がった。

強引に再提出に踏み切れば、さらなる分断を生みかねない。松下市長の真の目的は何なのだろうか。

外国籍の方々の意見を聞くということであれば、外国籍の方々が不安や課題に思うことについて別の方法で丁寧に聞いていけば良いのではないか。いずれにせよ、私は武蔵野市民の方々と多く語らい、健全な市政運営が武蔵野市で行われるよう、ともに闘っていきたい。

 ◇

 外国人、しかも3ヶ月以上の定住という、余りにも短期間の条件で住民投票権を外国人に与えるというのは、明らかにその背後に「特定の国」の影と、その国のために活動する市民組織の存在が疑われます。松下市長はどうなのでしょうか。

 この問題を契機に、他の多くの自治体が外国人参加へと、動き出す恐れもないとも限りません。しかしここは自由や権利(投票権)を謳った憲法に照らせば、それは「日本国民」が対象になっていることを、しっかり念頭に置いて判断すべきことでしょう。参政権の付与は、意図ある外国の狡猾な戦略かも知れないことを、肝に銘ずべきでしょう。

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2021年12月20日 (月)

非民主国家中国が自画自賛する「中国の民主」白書、その驚きの中身とは

I_src_025239806  習近平中国は12月4日に『中国の民主』白書と言うものを発表しました。t共産党一党独裁国家が「民主」?と首をかしげたくなりますが、その主張は何処にあるのでしょうか。

 現代ビジネスの編集次長、近藤大介氏が『北京のランダム・ウォーカー』と言う連載コラムの、600回目の節目に寄稿したコラムから、その内容を引用します。タイトルは『非民主国家中国が自画自賛する「中国の民主」白書、その驚きの中身【全要約】』(12/14)です。

 ◇

『中国の民主』白書とは何か

アメリカのジョー・バイデン大統領が12月9日と10日に、約110ヵ国・地域を招いて主催した「民主サミット」に対抗するため、中国国務院新聞弁公室が12月4日、『中国の民主』白書を発表した。A4用紙18枚にわたって、「中国の民主」を、これでもかというほどに自画自賛している。

最大のポイントは、「中国は非民主国家である」と主張するアメリカに対して、「民主の形態は多様であり、中国は中国式民主を実践している」と反論している点にある。つまり、「民主か民主でないか」ではなく、「アメリカ式民主か中国式民主か」ということに論点を置き換えているのである。

以下、『中国の民主』白書の着目すべき主張を、箇条書きにする。ごく一部を訳してもかなり長文になるが、感動してもらっても、驚いてもらっても、呆れてもらっても、笑ってもらっても構わない。「ザ・チャイニーズ・デモクラシー」の世界へようこそ、である。

【前言】

・民主は全人類の共同の価値であり、中国共産党と中国人民が、終始たゆまず堅持している重要な理念である。

・今年は中国共産党成立100周年である。100年前に誕生した時から、中国人民の光復を図り、中華民族の復興確立を、自己の初心であり使命であるとしてきた。そして人民が主人となることが実現するよう、たゆまぬ探索と奮闘を行ってきた。

・中国の民主は人民の民主であり、人民が主人となることは、中国の民主の本質であり核心である。

・民主は装飾品ではなく、立てかけておくものでもない。そうではなくて、人民が必要とする問題を解決してやるべきものである。

・一つの国が民主的かそうでないか、カギとなるのは、本当に人民が主人となっているかどうか、人民に投票権があるかどうか、さらに人民が広範な参与権を持っているかどうかを見るべきだ。人民が選挙の過程で得た何かの口頭の公約を見て、さらにそれらが選挙後にどれだけ実現しているかを見るべきだ。

・民主は各国人民の権利であり、少数の国家の特許ではない。一国が民主的かどうかは、その国の人民が評するものであり、外部の少数の人が指さして評するものであってはならない。

・単一の尺度でもって、世界の豊富多彩な政治制度を量ること、また単調な視点で人類の五彩紛々たる政治文明を鑑定すること、そうした行為自体が民主的ではない。

・民主は多様であり、世界は多彩である。世界の文明は百花繚乱で、中国の民主の花は絢爛百放だ。

  1. 中国共産党が指導し、人民が実現する全過程の人民民主

・(1911年の)辛亥革命後、中国は議会制や多党制、大統領制など、西洋の政治制度をいろいろと模倣し、試してみたが、すべて失敗に終わった。

・1921年に中国共産党が成立し、中国の民主の光が灯った。新民主主義革命の時期、党は民主を獲得しようと人民を指導し、圧迫への反抗と剥奪のため艱難辛苦の闘争を行い、新民主主義革命の勝利を獲得した。新中国を成立させ、中国は数千年の封建専制政治から、人民民主の偉大な飛躍を実現したのだ。中国人民はこの時から起ち上がった。中国の民主の発展は新次元に入り、人民が主人となることは夢から現実に変わったのだ。

・改革開放と社会主義現代化建設の新たな時期、党が人民を指導し、揺らぐことのない社会主義民主法治建設を推進した。中国の特色ある社会主義政治の発展の道を堅持し、党による指導と人民が主人となること、それらと法治を有機的に統一させた。

・(習近平政権になって)全面的に民主選挙、民主協商、民主政策決定、民主管理、民主監督を推進してきた。選挙の民主と協商の民主を協同して推進し、人民の法による秩序だった政治参与は不断に拡大し、人民の民主的生活は豊富多彩になった。

・党は団結して人民を率い、新型コロナウイルスの拡散防止に重要な戦略的成果をもたらし、絶対貧困問題に歴史的な解決を与え、全面的に小康社会(そこそこ豊かな社会)を実現した。一連の重大なリスクを解決し、社会主義現代化国家の新たな道のりを全面的に切り開き、人民全体を共同富裕の邁進に向かわせ、人民民主の全行程にわたって、中華の大地に生気みなぎる強大な生命力を与えた。中国人民の民主にさらなる確固とした自信を与え、中国の民主の道をはますます広げていった。

・人民民主の全行程は、中国共産党が人民を団結して率いて民主を追求し、民主を発展させ、民主の偉大な創造を実現するものである。また、党が不断に中国の民主理論、制度、実践の創造を推進してきた経験の結晶である。中国共産党の奮闘史は、人民を団結して率い、探索、形成、発展させてきた全行程の人民民主の奮闘史である。

・全行程の人民民主は、十分に社会主義国家の性質を表している。中国の国情に合致し、人民の心からの擁護を得ており、濃厚な現実を基礎として幅広い発展の前景を有している。

・全行程の人民民主は、960万㎢の土地、14億以上の人民、56の民族の民主システムをカバーし、最も広大な人民の広範な持続的参与を実現した。

・中国共産党は常に、人民中心、人民の主体的地位、真の人民のための執政、人民に寄り添った執政を堅持してきた。党内民主を堅持し、民主選挙、民主的政策決定、民主的管理、民主的監督を実行し、人民民主の発展を帯同し、促進してきた。そうして党と国家の指導権の掌握が、マルクス主義、党、人民の手中に忠実に確保されるようにしてきた。

  1. 科学的で有効な制度の配置を有する

・中国は労働者階級が指導する労働者と農民の連盟が基礎となった人民民主専制の社会主義国家である。人民民主専制が、中国の国家の根本的な性質を体現している。

・中国は民主と専制の有機的な統一を堅持し、人民が主人となることを保証した。一方で、人民民主専制の中の「民主」を終始堅持する。もう一方で、人民民主専制の中の「専制」を終始堅持する。民主と専制は矛盾せず、どちらも人民が主人であることを保証するためのものだ。ごく少数に打撃を与えることは大多数を保護するためであり、専制を実行することは民主を実現するためである。

・人民代表大会は十分に人民の声を反映している。全国には人民代表大会の代表が262万人いる。毎年の全国人民代表大会の会議場では、3000人近い全国代表大会代表たちが、国家発展の大計をともに話し合い、民生のホットな問題をともに議論する。

・中国共産党は執政党であり、8つの民主党派は中国共産党の指導を受け、中国共産党と親密に連携する参政党である。8つの民主党派は中国共産党のよき参謀、よき助言者、よき同僚である。

・中国には反対党や野党はない。中国は一党専制ではなく、多党競争や輪番執政でもない。共産党が指導し、多党派が協力する。共産党が執政し、多党派が参政するのだ。

・中国人民政治協商会議は、中国共産党が指導する多党協力と政治協商制度を実行する重要な機構である。

・全国政協全体会議と全国人民代表大会会議は毎年同時期(3月)に開かれる。政協委員は政協の問題を討論するだけでなく、全国人民代表大会会議に列席し、関係法律の改正や「一府両院」の活動報告などの討論に参加する。このような制度の配置は、一人ひとりに責任を持たせ、政府の活動を監督することを真に実現し、中国の特色ある「両会」(二つの会議)式民主を形成している。

・中国人民政治協商会議は中国人民の愛国統一戦線の組織である。全国政協は34の業界別に設置されている。全国政協第13期第一回会議(2018年3月)の委員は計2100人あまりであり、その中で非共産党員が60.2%を占める。

・中国は統一した多民族国家である。中国の民族地域の自治は、国家統一の指導のもとでの自治である。各民族の自治の地方はすべて、中国の不可分の一部である。民族自治の地方の自治機関はすべて、中央政府の指導のもとでの一地方政権であり、すべて中央の統一的な指導に服従しなければならない。

・155の民族自治地方の人民代表大会常務委員会の中で、地域の自治民族の公民が、主任もしくは副主任を担任している。

・中国は人口が多く、地域も広く、下級レベルの政治の差異が大きい。中国は村民自治制度、居民自治制度、職工代表大会制度を実行し、主要な下級の人々の自治制度となっている。

・2020年末現在で、50・3万の行政村がすべて村民委員会を持っていて、11・2万の社区(社会地域)がすべて居民委員会を持っている。

・企業事業体の職工は法により民主の権利を行使している。企業事業体は職工代表大会をもって、基本的な形式の民主管理制度を作っている。

・企業工会委員会(労働組合)は職工代表大会の活動機構であり、現時点で中国に280.9万の下級の工会組織(労組)があり、655.1万社の企業事業体をカバーしている。

  1. 具体的で現実的な民主を実践している

・中国の人民民主の発展の全道のりは、すでにある整備された制度の道のりであり、参与実践である。人民民主の全道のりは、選挙民主と協商民主が結合してできたものである。民主選挙、民主協商、民主政策決定、民主管理、民主監督を貫通させたものである。

・中国の選挙は広範で、国家機構の選挙、村(居)民委員会の選挙、企業事業体の職工代表大会の選挙などがある。

・国家機構の選挙は、全国人民代表大会と地方各クラスの人民代表大会の選挙を指し、各クラスの人民代表選挙は各クラスの国家機関の指導者を選挙する。

・中国では満18歳以上で中華人民共和国の国籍を有し、法によって政治的権利を剥奪されていない公民は、すべて選挙権と被選挙権を有する。

・全国人民代表大会から郷クラスの人民代表大会まで、5つのクラスの人民代表大会の代表は、すべて民主的な選挙によって生まれ、毎期の任期は5年である。

・中国の民主選挙は中国の国情に合致していて、中国の発展段階にふさわしいもの、経済社会の発展に沿って促進していくものになっている。数十年来、中国は適宜、選挙法を改正しており、全国人民代表大会の代表を選挙する際の農村と都市部の代表人口比は、新中国成立初期の8:1から、1995年の4:1、2010年の1:1へと、農村と都市部の人口に合わせた平等な選挙を逐次、実現してきた。

・現在、全国の工会(労働組合)がある企業の中で、職工代表大会のある企業は314.4万社あり、うち非公有制(民営)企業が293.8万社、93.4%を占めている。

・2021年11月までで、各級の民生部門に登記した社会組織は90万を超えており、うち全国的な社会組織が2284ある。多様な形式の社会組織は、人民民主管理の重要な分野となっている。

・中国では権力の乱用、権力を私的に行使する問題を解決し、いわゆる政権交代と三権分立を不可能にするため、科学的で民主的な監督を行っている。民主の監督、行政の監督、監察の監督、司法の監督、審計の監督、財会の監督、統計の監督、群衆の監督、世論の監督である。

  1. 広範で真実の民主の適用

・中国は公有制を主体とし、多種の所有制経済が共同で発展していくことを実行している。また労働による分配を主体とし、多種の分配方式を併存させている。そのような社会主義市場経済など社会主義の基本経済制度を実行している。

・中国においては、人民は法によって選挙権と被選挙権を有し、国家及び社会事務に対する情報を知る権利、参与権、遺志を表示する権利、監督権を有する。いかなる国家機関及び国家の活動人員に批判と建議を提出する権利を有し、言論・出版・集会・結社・デモ行進・示威・宗教信仰などの自由を有する。

・中国では、人民は十分に尊重され、有効な保障を得る。人民の幸福な生活は最大の人権である。中国経済は長期的に安定した高速発展を保持し、人民の生活は著しく改善された。

・中国は世界最大規模の社会保障システムを構築しており、基本医療保険は13億人以上をカバーし、基本養老(年金)保険は10億人以上をカバーしている。

・中国は全面的に小康社会(そこそこ豊かな社会)を実現し、14億人以上いる中国人民は絶対貧困を徹底的に拭い去り、いままさに共同富裕に向かって邁進している。中国人民の獲得感、幸福感、安全感は不断に上昇している。

・民主と国家管理は緊密に結びついている。民主の発展と国家管理の現代化は相伴相生、相互作用、相互促進の関係にある。よき民主とは必ずや善政の実現であり、国家発展の促進である。

・中国の民主は、人民の主体的地位が十分に表れている。人民が主人であるという意識が極大に増強され、人民はすでに民主の参与者であり、受益者でもある。

・中国の民主は常に、中国人民の利益を第一に置いている。国家の独立と自首を効果的に維持、保護し、国家の主権、安全、発展する権利を効果的に維持、保護し、中国人民と中華民族の福祉を効果的に維持、保護している。

・民主は人類の社会進歩の産物であり、道しるべである。民主を発展させるには、社会を自由、平等、公正、文明的、団結、和諧の方向に前進させていかねばならない。よき民主にするには、社会の共通認識を結実させるべきであり、社会の亀裂と衝突を造成させてはならない。

・中国の国情は複雑で、統治する困難さにおいては、他に例を見ない。中国の人民民主は、各方面の意志と利益の協調的な統一を実現させたものである。

・中国人民は数千年の歴史を経て、個人の自由を最大限に発展させ、思想を自由に表現できるようになった。

・都市部では毎日1.6万社の企業が誕生し、10億人のインターネット愛好者が新た―ネットを通じて天下の重要事項を知り、交流を進め、自己の観点を表現している。中国社会は自由で開放されたが、常に社会の団結と和諧、安定と秩序を保持している。人民民主はすでに中国社会の進歩推進の器であり、中国社会の進歩の潤滑油である。

・権力は『諸刃の刀』である。権力は効果的な制約と監督の下にあって、初めて民主を実現し、人民に福をもたらす。権力が制約を失い、恣意的になれば、必然的に民主は破壊され、人民に危害を及ぼす。

・(中国は)引き続き、法治国家、法治執政、法治行政を推進し、法による権力設定、権力規範、権力制約、権力監督を設定し、権力を陽光のもとで運行させていく。

・(中国は)幹部の任期制を普遍的に実行し、国家機関と指導層の秩序ある交代を実現させてきた。指導幹部、特に高位の指導幹部の管理を強化し、規範活動と生活待遇を厳格化し、特権階級の形成を固く防止している。

・腐敗に決然と反対し、懲罰している。腐敗は人民民主の大敵である。反腐敗は禁止区域なし、全カバー、ゼロ容認を堅持する。堅忍不抜の精神で「トラ(大幹部)を打ち、ハエ(小役人)を叩き、キツネ(中堅幹部)を狩る」。

・データが示しているが、最近の中国人民の中国政府に対する満足度は、毎年90%以上を保持している。

  1. 豊富な人類の政治文明の形態

・20世紀以降、波乱万丈の民主化の大波の中で、ある国は停滞し前進せず、ある国は動乱に陥り、ある国は分裂の曲折となった。現在の世界は、すでに「民主過剰」「民主超速」に直面し、「民主赤字」「民主失色」ともなっている。

・民主はどうなってしまったのか? 民主はいまだ使えるのか? こうした「民主の問い」に答え、「民主の迷い」を清めていくことが、世界の平和的発展と人類文明の未来を呼びおこすのだ。

・中国の民主は、選択、探索、実践及び発展の辛苦の過程を経験してきた。

・中国の現代化は、西洋の旧道を歩くことではなく、中国式の現代化の道路を創造することだった。西洋の民主モデルを見よう見まねではなく、中国式民主を創造したのだ。世界人口の5分の1近くを占める14億人以上の中国人民は、真に人民が主人となることを実現し、広範な自由と権利を享受し、発展途上国に民主を発展させる信頼を振りかざし、人類の民主事業の発展のために新たな道を探り当てたのだ。これは中国の人類の政治文明に対する重要な貢献であり、人類社会の巨大な進歩である。

・人民が主人となることは、中国の民主の初心である。中国の民主は不断に前進していく。

・民主は多様であり、民主を実現する道のりはただ一本ではない。各国の歴史文化は異なり、現実と国情は異なり、民主の形式と選択も必然的に異なる。

・中国の民主は必ずや中国の特長に合わせ、中国の実際の設計と発展に合わせ、国情に合った民主発展の道を歩んでいく。それが中国の民主発展の一本の基本経験である。

・中国の民主の発展は終始、多大な人口、脆弱な基盤、薄い底という基本的な国情に立っている。民主と発展の関係を正確に把握し、常に発展を第一の要務としている。

・世界には完全に同じ政治制度というものは存在しないし、すべての国家に適用できる政治制度モデルというものも存在しない。

・外部が干渉するいわゆる「民主改造」は、害あって益なしである。

・中国は中国の「民主モデル」を輸出する気はない。同時にいかなる外部勢力が中国の制度モデルを改変しようと企図することも、絶対に受け入れない。中国は各国が自主的にその国の民主発展の道を選択することを強く支持する。そして外部勢力が「民主」の口実を設けて他国の内政に干渉することに反対する。

・民主とは国内にあっては人民が主人となることの体現であり、国家間においては、国際関係の民主化を体現することである。自己の尺度で他国を批評し、ひいては革命を通して武器を使用し、他国に自己の政治制度や民主モデルを押しつけることは、それ自体が反民主的である。

・中国は民主の忠実な追求者であり、積極的な推進者、模範的な実践者である。自国で積極的に人民民主を発展させるだけでなく、国際的にも国際関係の民主化の推進に大きな力を注いできた。

・中国は「一帯一路」の深く実のある道をともに推進し、他国との交流協力を強化し、ともに発展する機会を受けてきた。「一帯一路」は広く歓迎された国際公共産品となっている。

・現在の世界は、民主平等、公平正義の実現にはほど遠い。少数の国家は国際公理を無視し、国際準則を踏み外し、国定的な民意に背いている。公然と他国の主権を侵犯し、他国の内政に干渉し、大が小を欺き、強きをたのみに弱きをいじめ、「地球村」を弱肉強食の原生林にしてしまう。

・民主の実現は、多くの方式があり、千篇一律というのは不可能だ。人類の民主事業の真の障害は、民主モデルの違いにあるのではなく、他国に民主を傲慢に、偏見と敵視をもって押しつけ、自国の民主モデルを強化していこうとする「唯我独尊」にある。人類の政治文明は百花園に絢爛多彩に咲いているのであり、まさに異なる文明がおのおの千秋なのだ。

・「一人一票」は民主の一形式であって、絶対に民主の唯一かつすべての形式というわけではない。長きにわたって、民主の本来の意味が少数の国家によって、異化歪曲されてきた。「一人一票」は、政党が競争するなどの西洋の選挙制度であるのに、まるで民主の唯一の標準であるかのように(話が)包み込まれてしまっている。

・少数の国家は、民主を政治の道具にして、自国と同じなら正しい、同じでないなら過ちであるという覇権的な思考を持っている。そして民主の名義のもと、他国の内政に干渉し、主権を侵犯し、自身の政治目的のために服務している。民主の旗印のもとに世界を対抗と分裂の方向に煽動し、国際的な緊張局面を演出し、世界の混乱の発生源となっている。

・中国共産党は引き続き、各国の政党や政治組織とともに、交流を深め、強く互いを鑑とし、人類社会の発展進歩に共同で促進していく

まずは相手を知ることから

【結語】

・民主に最良のものはなく、さらによいものがあるだけだ。人類の民主への探索と実践は、永遠に止むことがない。

・中国の民主の発展は、著しい成果を得た。同時に、現代化建設の新たな要求と、人民の民主に対する新たな期待の間で、中国の民主はまだまだ不断の発展の改善が必要だ。社会主義現代化国家の全面的な建設という新たな道のりにおいて、中国共産党は引き続き人民民主の御旗を高く掲げ、人民を中心とした発展思想を常に堅持しながら、人民民主の全道のりを固く推進していく。不断に人々の全面的な発展を推進し、全体的な人民の共同富裕の中に民主の新たな発展を実現し、民主の樹木に深く葉を茂らせ、永遠の緑を築いていく。

***

以上である。改めて言うが、驚いてもらっても、呆れてもらっても、笑ってもらっても構わない。日本とは明らかに異質の「ザ・チャイニーズ・デモクラシー」の世界を知ることが、まずもって重要だと思うのである。

相手を知ることによって初めて、相手と健全な議論ができ、日本の立ち位置も定められるというものだ。

 ◇

 確かにこれは、相手を知る一つの道しるべにはなるでしょう。ただ「壮大な自己正当化と他国批判が語られている、独りよがりの論文」という感じが強くします。皆さんはどうお感じになったでしょうか。驚いたでしょうか、呆れた果てたでしょうか、それとも笑いが止まらなかったでしょうか。

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2021年12月19日 (日)

岸田首相と安倍元首相、「対中」危機感に温度差 宏池会に染み込んだ「親中」体質

K10013351771_2111171857_2111171911_01_02  アメリカやイギリス、その他の国が北京冬季オリンピックへの外交ボイコットを表明しています。日本は岸田首相や茂木外相が「日本独自の立場で判断する」と言っていますが、時間稼ぎとも受け止められかねません。

 一方安倍元首相は、台湾有事に関する中国牽制発言を続けています。岸田首相を指示すると言っていた安倍氏ですが、今後この二人の仲は、どうなっていくのでしょうか。ジャーナリストの長谷川幸洋氏がzakzakに寄稿したコラムから、その状況を見てみましょう。タイトルは『岸田首相と安倍元首相〝激突〟対中、政治闘争 外交的ボイコット・台湾情勢、危機感に温度差 宏池会に染み込んだ「親中」体質』(12/18)で、以下に引用して掲載します。

 ◇

岸田文雄首相の決断先送りが続いている。16日の参院予算委員会で、北京冬季五輪について「私自身は参加することは予定していない」と言いながら、政府代表を派遣しない「外交的ボイコット」については明言しなかった。緊迫する台湾情勢についても、8日の衆院代表質問の答弁で、「台湾海峡の平和と安定は、わが国の安全保障や国際社会の安定にとって重要だ」などと述べるにとどめている。中国当局による人権弾圧や軍事的覇権拡大に、毅然(きぜん)とした発信を続ける安倍晋三元首相との温度差は歴然だ。ジャーナリストの長谷川幸洋氏は、岸田首相が受け継ぐ「親中DNA」と、安倍氏との闘争勃発の可能性について考察した。

**********

安倍元首相が中国・台湾問題で、積極的な発信を続けている。岸田首相の煮え切らない態度に業を煮やしたかのようだ。このままなら、安倍氏が、岸田氏を見限る局面もあるのではないか。

安倍氏は1日、台湾の民間シンクタンクが主催したシンポジウムで、「台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある」と述べて、中国の台湾に対する軍事挑発を牽制(けんせい)した。

9日には、来年2月の北京冬季五輪について、米国や英国が政府代表を派遣しない「外交的ボイコット」をする方針を表明したのを受けて、自民党安倍派の会合で「日本の意思を示すときは近づいている」と、岸田首相に決断を促した。

13日夜には、BS日テレの番組で、「中国に対する政治的メッセージは日本がリーダーシップをとるべきだ。時を稼いでどういう利益があるのか」と踏み込んだ。ほとんど、政権批判である。

14日には、日本と米国、台湾のシンクタンクが共催したシンポジウムで、中国を名指しして、「軍事的な冒険を追い求めるのは自殺的行為だ」と再び、中国に自制を促した。

一連の発信には、緊迫した中国・台湾情勢に対する安倍氏の強い危機感がにじみ出ている。優柔不断な岸田首相とは、大違いである。

なぜ、岸田首相は中国に対して煮えきらないのか。

最大の理由は、岸田派=宏池会に染み込んだ「親中」体質だろう。同派の生みの親である池田勇人元首相は「日中友好」を唱え、日中貿易を推進した。大平正芳元首相も、田中角栄内閣で外相として、「日中国交回復」に尽力した。

宮沢喜一元首相に至っては、官房長官時代に歴史教科書検定をめぐって、中国の批判に応える談話を発表し、天安門事件の後には「天皇訪中を実現」して、中国の国際社会復帰に道筋を付ける役割を果たした。

こうした「親中DNA」を受け継いだ岸田首相が、中国に腰が引けた振る舞いをするのは、ごく自然なのだ。

よく、「経済界への配慮」が指摘されるが、それより私は「政治家としての血脈」が、首相に影響を与えている、とみる。

金融所得課税の導入や、子育て世代への10万円支給問題などでは、批判を浴びると、すぐ方針転換した。だが、対中政策では、仰ぎ見る先輩たちを裏切れないのだ。

だが、いまや個人的な信条が許される段階ではない。何より、同盟国の米国が対中警戒感を一段と強めている。

台湾の蔡英文総統は10月、米CNNで「米海軍特殊部隊や海兵隊の兵士が台湾軍の訓練のために常駐している」と認めた。米国が間接的に中国を牽制したのだ。

安倍氏は、岸田首相が毅然とした姿勢に改まるまで、圧力をかけるだろう。それでも、首相が動かなければ、次に何が起きるか。

自民党内の保守派を本格的に動員して、党内世論を主導する。人権を重視する3つの国会議員連盟の代表が14日、岸田首相に北京冬季五輪の外交的ボイコットを求めたのは、その手始めだ。政局含みになるかもしれない。

共産党の志位和夫委員長でさえも「外交的ボイコット」を要求した。岸田政権は共産党に尻をたたかれている場合なのか。

 ◇

 岸田政権が誕生して余り日が経っていない現状で、政局がらみの動きが出てくるとは考えにくいのですが、先月もこのブログで「週刊ポスト」の記事の引用として、「高市総理誕生も」というコラムを取り上げました。政界は一寸先は闇と言います、何が起こるかは分かりません。

 今のように対中国で煮え切らない対応を続けていれば、自民党内の保守派はもちろん、他の野党からも指摘を受けるのは間違いないでしょう。「自分は北京五輪に行かない」と言うだけではなく、香港、ウイグルの人権問題や、尖閣、台湾の現状変更問題に対し、覚悟を持った積極的な発言が求められます。

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2021年12月18日 (土)

老齢化が進み劣化する共産党:元党員が内情告発

20211101ds86_p  先月もこのブログで、元党員による日本共産党の裏の実態を取り上げましたが、今回はその第2弾です。

 共産党は先の総選挙で、立憲民主党を中心とする野党との選挙協力を取り決め、連合政権を目指すと意気込みましたが、結果は議席数を減らし、一敗地に塗(まみ)れたといった方がいいでしょう。

 それでも委員長の志位氏からは、まるで負け惜しみとしか思えない選挙総括が示されました。その内容と、共産党が直面する数々の問題を、元党員で現在は政治評論家の筆坂秀世氏が、JBpressに寄稿したコラムから見てみましょう。タイトルは『支配勢力を追い詰めた?勘違い選挙総括が示す共産党の劣化ぶり 20年以上も同じトップが君臨するいびつな体制』(12/14)で、以下に引用します。

 ◇

 共産党は11月27、28日の2日間にわたって中央委員会総会を開催し、志位和夫委員長による10月の衆院選の総括と、来年(2022年)の参院選挙を戦う方針を確認した。

 まず、政権交代を前面に押し出した衆院選での戦略について、志位委員長はどういう総括をしているのか。要旨は次の通りである。

・共産党は、「野党共闘で政権交代をはじめよう」と力いっぱい訴えた。都道府県・地区・候補者からのアンケートでも、政権交代への歴史的挑戦の訴えを行ったことは良かったという感想が、共通して語られている。「野党共闘で政権交代をはじめよう」という訴えは、最初のチャレンジとして歴史的意義をもつものだった。

・支配勢力――自公と補完勢力から見れば、心底恐ろしい展開となった。野党共闘によって、多くの候補者が小選挙区で敗北する危険が生まれただけではない。彼らにとって最悪の場合には、日本の歴史でも初めて、日本共産党が協力する政権が生まれることになるからだ。

・野党共闘と日本共産党が、支配勢力を攻め込み、追い詰めるなかで、相手も必死の反撃で応える──“政治対決の弁証法”の角度から、選挙結果をとらえることが重要である。

 “政治対決の弁証法”などという難しい言葉を使っているが、要はこちらが攻めれば、相手も攻め返してくるというだけことなのだ。なぜこんな難しい言葉を使うかと言えば、マルクス主義は、弁証法的唯物論という哲学的立場に立っている。弁証法という用語を使うことによってマルクス主義的な、科学的な選挙結果の分析を行っているというように装っているだけだ。

 だが、まるで自分たちが自公政権や日本維新の会を追い詰めたかのような総括のどこが科学的分析なのか。追い詰められたのは、どう考えても共産党と立憲民主党の側である。立憲民主党などは、枝野代表が辞任に追い込まれてしまった。こんなご都合主義的分析をいつまで続けるつもりか。

若い人が入ってこない共産党の現状

 共産党の現状については、次のような率直な分析もなされている。

・敗北の根本には、党の自力の問題がある。世代的継承の取り組みが前進していない。今回の総選挙は、前回総選挙時比で、党員92.2%、日刊紙88.6%、日曜版87.3%で戦った。都道府県・地区からのアンケートでも、力不足、自力の問題、世代的継承の問題が、痛切な教訓として報告されている。

 世代的継承というのは、若い人たちが共産党に入ってこない、高齢者中心の党になっている、ということだ。

 共産党は今でも建前では社会主義を目指しているはずだ。そういう革命政党に若者が入ってこないというのは、致命的な弱点である。“高齢者集団の革命政党”など、ほぼジョークの世界である。機関紙であり、党の収入の約8割を占める「しんぶん赤旗」も減り続けている。かつて公称350万部発行されていたが、昨年(2020年)の党大会では約100万部と報告されている。すでに100万部も切っていることだろう。

 だが強気な姿勢は変わらない。志位氏は、次のように選挙総括を結んでいる。

・マルクスは、かつてフランスにおける階級闘争の歴史を論じた論文(『フランスにおける階級闘争 1848年から1850年まで』、1850年)のなかで、革命は「結束した強力な反革命」を生みだすことにより、それと戦うことによって、自分の本当の成長を勝ち取りながら、前進の道を切り開くということを指摘したことがある。わが国における今日の国政をめぐる進歩と反動の闘争の弁証法は、マルクスの170年前のこの指摘と共通する特徴をもっている。

 170年前のマルクスの言葉を借りなければ、党員の落ち込んだ気持ちを盛り上げることができないとは、もはや情けないと言うしかあるまい。今の共産党に現状をひっくり返す力があれば、このマルクスの言葉も生きるかもしれない。しかし、それがなければ、ほとんど何の意味もない言葉となってしまう。

20年以上も同じトップが君臨

 今回の選挙総括を読んでみて思うことは、志位体制の著しい劣化である。選挙総括には「支配勢力」という表現が何度も出てくる。自公体制のことだ。自公を支配勢力と呼んでいる。こんな言葉は広辞苑にも載っていない。

 いまや18歳から男女ともに選挙権がある。この国民が選んだのが自民党であり、公明党、日本維新の会なのである。この党を選んだ国民は唾棄すべき国民だとでも言うのだろうか。

 志位氏は委員長職に就いて20年以上になる。志位体制の劣化は、党内民主主義の欠落した共産党の体制がもたらしたものでもある。

 共産党の党規約第13条には、次のようにある。

・党のすべての指導機関は、党大会、それぞれの党会議および支部総会で選挙によって選出される。中央、都道府県および地区の役員に選挙される場合は、2年以上の党歴が必要である。

・選挙人は自由に候補者を推薦することができる。指導機関は、次期委員会を構成する候補者を推薦する。選挙人は、候補者の品性、能力、経歴について審査する。

・選挙は無記名投票による。表決は、候補者一人ひとりについておこなう。

 この規約を読んですぐに分かることがある。立候補の規定がないことだ。私自身も長い間、共産党に籍を置いていたが、中央委員、都道府県委員、地区委員の選挙で立候補した人を見たことがない。立候補制度がない選挙などあり得ない。

 大原則は推薦なのである。しかも、「指導機関は、次期委員会を構成する候補者を推薦する」と規定されている。党外の人には、もはや理解不能だと思うが、現在の執行部が、次の執行部の名簿を作成するということなのである。共産党の指導機関で一番上位にある中央委員会を構成する中央委員、准中央委員は200人を超えている。党大会では、この中央委員を決めるため、現在の中央委員会がその名簿を作成する。要するに、志位氏らが名簿を作成するわけだ。

 投票用紙には、この200人を超える候補者名簿が印刷されており、最高裁判事の国民審査のように、駄目と思う人に印を付けるというやり方である。だが肝心の投票する人は、志位氏や国会議員クラスなら名前などを知っているが、ほとんどは知らない人なのである。全国47都道府県から選ばれるが、その党員を全部知っている人などいない。つまり、まったく知らない人を選ぶのである。要するに選挙などと呼べる代物ではないのだ。

 これはトップの委員長を決める際も一緒である。選挙で選んだことなど一度もない。志位氏の役職は正式には「幹部会委員長」である。幹部会で決めるが、私が幹部会にいたときには、一番高齢の幹部会委員が仮議長に就き、「幹部会委員長をどうしましょうか」と発言すると、間髪入れずに「志位同志を推薦します」という声が上がり、一斉に拍手があって決まるというようなやり方だった。今もほぼ同じようなものなのである。

 しかしわが国は民主主義の国である。その国で20年以上も同じトップが君臨する政党が存在するということ自体、異常な姿である。そんな政党に民主主義や自由を語る資格はない。

地球上のどこでも証明されていない「歴史的必然」

 衆院選挙では、共産党自身も総括で述べているように、激しい共産党攻撃がなされた。しかしそれは仕方がないことである。いまだにマルクスの一言一句を金科玉条のごとく扱っている。

「資本主義から社会主義への移行は歴史的必然」という考え方が、マルクス主義の真髄だとされてきた。だが百数十年経っても、この地球上のどこでも証明されていない。歴史的必然などではなかったのだ。それどころか中国といいロシアといい、社会主義革命とその崩壊、中国共産党やソ連共産党がもたらしたものは、人類への巨大な災厄ばかりであった。言語道断の人権侵害や覇権主義も目に余るものがある。

 日本共産党がいまだにマルクス主義にしがみつき、社会主義革命をあきらめない以上、同じ批判にさらされても仕方がないことなのである。このことに気が付かないところに、現在の志位体制の著しい劣化がある。

 ◇

 筆坂氏の指摘する、日本共産党の党内選挙の実態を見ると、選挙とは名ばかりであり、推薦方式で現状幹部がそれを決める点は、あの中国の選出方式とほぼ同じだと言うことが分かります。そこに民主的な方法は全くと言っていいほどありません。つまりトップになった人物の独裁が成り立ってしまっているのです。ですから志位委員長が20年以上もトップに君臨し、その前の不破氏も宮本氏も(不破氏の前の村上氏は例外的に1年半でしたが)。

 このように、民主主義国家の中でそれを相容れない社会主義を目指すこの党が、政権を取ることなど全く許されないし、実現性もありません。立憲民主党は浅はかにもそれを忘れて選挙協力を組み、同様に敗れ去りました。もう二度と共闘を組むことなど自殺行為だと思い知ったことでしょう。

 自由で民主国家の日本では、日本共産党はこのまま社民党のように、解党に向かって行くしかないのではないでしょう。

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2021年12月17日 (金)

2040年以降の「太陽光パネル」の大量廃棄が問う「不都合な真実」

111  数日前に見たテレビ番組、「千葉県で中国由来の野生動物「キョン」が急激に増加。今や数万頭になり「人より多い」という声も聞かれる、そのキョンが居住空間に現れ被害が増大している」、という報道がありました。その中で、太陽光パネルが彼等の格好のすみかになっているようです。その下では雨がしのげて、雑草も生い茂っているからです。

 今や日本全国の山林や耕作放棄地に設置されている太陽光パネル、電力の供給には大いに役立っていますが、台風や洪水での破壊も多く見られ、環境汚染にもなっている現状もあります。

 そして更にもう一つの問題。写真家の半田也寸志氏がJBpressに投稿したコラムにその現状を見ることができます。タイトルは『2040年以降の太陽光パネルの大量廃棄が問う「不都合な真実」 写真家、半田也寸志が語る気候変動のリスクと現実(4)』(12/15)で、以下に引用して掲載します。

 ◇

 英グラスゴーで開催されたCOP26は閉幕したが、気候変動に対する各国の足並みは揃っていない。その間にも、日々悪化する地球環境──。写真家として極地における地球温暖化の惨状を目の当たりにしてきた半田也寸志氏が、今地球で起きていることを綴った最終話。

***********

 化石燃料からの脱却を最も推進しているはずの欧州でさえ、天候状況によって大きく左右される自然エネルギーだけでは需要を満たせず、いまだバックアップ電源として化石燃料に大きく依存せざるを得ない状況にあります。

 現状のまま脱炭素産業の推進に急速に舵を切れば、エネルギー価格のさらなる高騰と、それが招くインフレはますます長期化することは間違いありません。このような状況で、少なくても短中期的には化石燃料より割高となる自然エネルギーの普及に、産業や人々はいったいどれほど耐えられるのでしょうか。

 それだけでなく非正規雇用の多いインドの石炭採掘者やアメリカのシェールガスといった化石燃料産業、雇用の裾野が広い日本やドイツの自動車産業からも大量の失業者が出てくるでしょう。まさに、「不都合な真実」です。

 また、脱炭素に向けたインフラ整備に伴う工事用車輌や建設資材、脱炭素製品の生産過程で吐き出されるCO2も無視できません。今後、脱炭素に向けた取り組みが加速すれば、排出量は今まで以上に積み上がるしょう。

 問題はそれだけではありません。脱炭素産業に不可欠な希少金属鉱物資源の争奪戦は土壌や水質汚染、労働環境の劣悪さの問題もなおざりにされたまま煽られ、仮にその採掘地が海洋にも向かえば、次は海洋破壊にもつながりかねません。寿命が尽きたそれらの製品の廃棄方法についても、まだろくに議論すらされていないという現実もあります。

 電極とシリコンを強力に固めたソーラーパネルはリサイクルが難しい上、耐用年数も30年ほどのため、2040年には日本だけでも80万トン超という膨大な量の廃棄パネルが生じる見込みです。それにもかかわらず、廃棄パネルの処理対策は議論すらろくにされておらず、現状では土中に埋めるしか手がないと言われています。

 セレンやカドミウム、鉛といった有害物質が多く含まれるパネルは廃棄コストも高く、不法投棄が横行すればそれがもたらす土壌汚染の影響は計りしれません。

 安価を売りにソーラーパネル製造世界シェアの大半を握る中国は、内モンゴル自治区のクブチ砂漠に建設した巨大なダラト・ソーラー発電所の稼動を前に、「中国中の砂漠を全てソーラーパネルで覆い尽くす」と、その野心を豪語しました。サウジアラビアなどの中東諸国も、日本などからの出資を得てこれに追随しようとしていますが、その先にある廃棄処理問題については何の言及もしていません。

 EVに搭載されるバッテリーも普及に関して解決しなくてはならない問題が山積しています。

中国で大量に不法投棄されているEV車バッテリー

 携帯電話やパソコンとは比較にならないほど膨大な量のコバルトやリチウムを必要とするEV車用バッテリーはその採掘地が限られているため、今後はこれまで以上に各国間で激しい争奪戦が始まり、また新たな政治的駆け引きや分断が生じる懸念があります。

 それ以上に深刻なのは、採掘地が人権を問題視せず、弱者に圧力をかけて利得を得ようとする統治者が多く存在する最貧国や途上国に集中している点です。

 コバルトの採掘地コンゴでは児童の強制労働問題が指摘されています。チリやボリビア、アルゼンチンの乾燥地帯に広がる塩湖での炭酸リチウム採掘場では、リチウム精製のために大量の水を使用して先住民の生活を脅かしています。

 こうした人権問題を、サスティナブルやエシカルをまとっているはずの欧米企業がいまだに黙認して採掘を続けているのはなぜでしょうか。これを規制しても、こういうことに一切頓着しない中国企業を利するだけ、という西側のさめた駆け引きがあるからです。

 EV車バッテリーの容量が70%を下回るまでの期間は6~10年程度と短く、使用後は蓄電用としてリユースするかリサイクルが必要になってきます。ただ、EV車用バッテリーは発火や爆発がしやすく、その処理には専用の処理工場と専門技術を持つ人材が必要です。

 黎明期のEV車はそろそろこの段階に来ており、世界のEVの半数を製造している中国では、2020年だけで20万トンものバッテリーが廃棄されましたが、その半数以上が不法投棄されており、広東省ではその対策に頭を悩ませています。

 EVバッテリーには土壌や水質を50年にわたって汚染するコバルトやニッケルといった重金属に加えて、人に深刻な中毒症状を与えるマンガンも含まれており、粉砕過程で大気中に拡散するリスクがあります。その処理には世界で統一された廃棄処理法整備が必要ですが、それについてはいまだ各国任せの状態です。

スウェーデン「ノースボルト」の戦略から見え隠れする各国の思惑

 欧州では、既にスウェーデンの「ノースボルト」のように、バッテリーリサイクル処理場を工場内に併設する企業に資金援助を始めています。この処理場は大量の電力を必要とする熱分解ではなく、溶剤でコバルトやニッケル、リチウムといった金属資源を取り出す独自技術を持っており、EVの普及拡大に伴う資源価格の高騰にも備えようというものです。

 ライフサイクル・アセスメントの観点からも、同社が水力発電に事欠かないスウェーデン企業であるのは有利で、欧州は域外からのバッテリーに高額な国境炭素税を設け、いまだ石炭火力発電頼みでありながらバッテリー製造の大半を握る東アジアからのシェア奪還を狙う戦略が窺えます。

 バッテリーに関連した諸問題が未解決なのにもかかわらず、欧州諸国がハイブリッド車さえ認めずにEV化を急ぐのは、欧州製のハイブリッド車が世界を席巻した日本製ほど技術的に燃費を向上させられなかったこと、あるいはノルウエーのような、自動車産業がなかった欧州域の国を参加させやすくすることが理由だと言う人もいます。

 長い経験の積み上げを必要とする先端エンジン製造技術を持たない中国もまた、これを絶好の産業覇権の機会と捉えています。中国政府は強力な資金援助でEV車価格の半分を占めるバッテリーの安価な生産に力を入れると同時に、それほどEV車製造に積極的でない我が国の企業を取り込み、日本電産のような最先端のモーター技術を持つ企業の技術の簒奪を狙っています。

 既に、中国はEVの生産台数で世界の首位を走っています。将来的に中国は半導体などと共に自動車の完全内製化を進め、海外製品を締め出して世界的な産業覇権を狙う目論見なのでしょう。

我々はどこに向かうのか

 脱炭素産業への変換を急ぐことは必須ですが、そこに仕掛けられた罠が数多く存在することも現実です。それが人々を懐疑的にさせるのも、仕方がないことかもしれません。

 しかし考えてみて下さい。地球温暖化で最も被害を受けているのは、炭素の排出がほとんどない貧しい国の人々であるという現実を。そして、大国の思惑や駆け引きはともかく、我々人類は地球という一つの家に住んでいるということを。

 今、本当に大切なことは、地球への思いやりと人類一人一人の自覚や教育。そして将来への責任感です。それが座視され、理解されないほど人類が愚かなのであれば、この美しい惑星から、我々人類だけでなく、多種多様な生態系をも犠牲にして絶滅していくだけでしょう。

 人間はこれまでも様々な困難にぶち当たり、それを一つ一つ乗り越えてここまで発展して来ました。ゴーガンの「我々はどこへ行くのか」という問いに、我々はどのような答えを出せるのでしょうか。

 ◇

 脱炭素という壮大な人類の計画には、地球の温暖化を和らげ環境破壊を最小限に食い止めると言う大きな目的があるのですが、半田氏の指摘のように、希少金属やその他の原料の大量消費とその争奪戦、それに伴う人権無視の採掘などがあり、また古くなった太陽パネルやバッテリーの大量廃棄など、再び環境問題を引き起こす要因が隠れているのです。

 問題なのは、各国ともその実態と予見を明らかにしていないこと、中国のように様々な影響を無視して、ひたすら世界を席巻することのみに、注力する独裁国家がある事でしょう。「我々はどこへ行くのか」と言う問いに、答えを出せる国や指導者が現れるのか、それとも破局に向かって進んでいくのか、無視できない「不都合な真実」がそこにはあります。

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2021年12月16日 (木)

習近平が進める「台湾海峡大橋」計画 前のめりのワケは

Xx3wy2deonlj3d6rlo6ueuti6y  中国による台湾統一の野心は、習近平政権になってからより先鋭化しています。「中国の夢」構想の、核心的利益の領土面のトップにもあげられる台湾。台湾有事はより現実的なものになりそうと思われます。「台湾有事は日本の有事」と多くの議員が認識する中、また一つそれを示唆する情報が現れました。

 産経新聞の前中国総局長、西見由章氏が同紙に掲載したコラムから、その内容を引用します。タイトルは『習近平氏が進める「台湾海峡大橋」計画 前のめりのワケは…』(12/8)で以下に掲載します。

 ◇

世紀の大プロジェクトか、こけおどしの大風呂敷か-。中国政府が幅120キロ超の台湾海峡に世界最長の海上大橋と海底トンネルを建設し、中国本土と台湾を結ぶ計画を喧伝(けんでん)している。台湾への武力侵攻を排除せず軍事的な威嚇も強める習近平指導部からの一方的な提案に、台湾側の反応は当然ながら「独りよがりだ」と冷ややかで、軍事利用への警戒感も根強い。

中国と台湾を橋やトンネルで結んで「陸続き」にする計画は、習近平国家主席が台湾対岸の福建省幹部だった1990年代から取り組んでいる自身肝いりの構想だ。2020年までの「第13次5カ年計画」に福州と台湾を鉄道で直接結ぶ構想が盛り込まれるなど、中国側の長期インフラ構想にしばしば登場してきた。

ただ台湾側では、対中傾斜を強めた国民党の馬英九政権(08~16年)ですら、世論の対中警戒感の高まりを背景に大橋計画へのゴーサインを出すことはなかった。計画の本格始動には台湾側の合意が不可欠で、膠着(こうちゃく)状態が長年続いている。

にもかかわらず中国の習指導部は、同計画への前のめりな姿勢を崩していない。想定ルートの一つで中国側の起点となる福建省福州市から、台湾に最も近い中国の島である平潭(へいたん)島までの約90キロ区間は、20年に高速道路と鉄道が開通した。中国側から海上大橋に接続する「取りつけ道路」部分がすでに完成していることになる。

今年2月には、共産党中央と中国政府が発表した35年までの全国的な交通運輸網の整備計画案に「福州から台北」に至るルートを明記。中国で台湾政策を担う国務院(政府)台湾事務弁公室の報道官は11月下旬、この整備計画に言及し、「両岸(中台)同胞のためによりよい交通運輸資源とサービスを提供できる」と早期建設をアピールした。

蔡政権に全方位の圧力

中国共産党系の環球時報(電子版)によると、数十年間に及ぶ事業構想の中で有力な案は、35年までの整備計画案に盛り込まれた北ルート(中国の福建省福州市-同省平潭島-台湾の新竹市-台北市)のほか、南ルート(福建省アモイ市-台湾の金門島-嘉義市)もある。北ルートの海域部分は約120キロ、南はその倍に及ぶが、両ルートを建設して「環状線」にすることも可能だとしている。

具体的な工法については、海上橋を基本とし、海峡の中間部分に海底トンネルを建設する構想が浮上。建設費は北ルートで4000億元(約7兆円)超という。

同紙は、建設に向けた課題について「技術面、資金面、政治」の3つがあり、政治的問題の解決が最も難しいと指摘する。これはうなずける主張だ。中国がこれまで建設した高速道路の総延長は16万キロ、高速鉄道は4万キロ弱に達しており、その経験値は侮れない。18年には香港、マカオと中国本土の珠海を世界最長の海上橋とトンネルで結ぶ「港珠澳(香港・珠海・マカオ)大橋」(全長55キロ)を完成させている。

一方、「政治的問題」は深刻だ。習指導部は昨年以降、台湾の防空識別圏に大量の軍用機を進入させるなど、中国側の統一要求に応じない民主進歩党の蔡英文政権に全方位の圧力を強めている。その傍らで中台間の人や物の往来を爆発的に増加させる大橋計画を早急に進めようとしているのだから、まるで左手に刃物を持ったまま右手で握手を求めるようなものだ。

中台間の交通網の整備を通じて中国が経済的な影響力を強め、軍事侵攻にも利用しようとしているのではないかと台湾側が警戒するのも無理はない。台湾で対中国政策を主管する大陸委員会は「中国共産党の独りよがりな台湾統一に向けた宣伝は、絶対多数の台湾民衆から賛同を得られない」と計画を切り捨てた。

中国側がいま、「大橋建設計画」をアピールする狙いはなにか。東京外国語大の小笠原欣幸(よしゆき)教授は「台湾に対する揺さぶり工作という面もあるが、それ以上に中国国内と国際社会に向けて、習氏による台湾統一が着々と進んでいるという偽の雰囲気をつくりだそうとする〝苦肉の策〟ではないか」と分析する。

中国世論と現実のギャップ

習氏は19年1月の演説で、「一国二制度」による統一を台湾側に呼びかけた。しかし、香港でのデモ拡大に対する当局の弾圧を目の当たりにした台湾人の間には「今日の香港は明日の台湾」との危機感が広がり、20年1月の総統選では中国と距離をとる蔡英文氏が再選した。習氏の統一案に台湾人は明確な「ノー」を示した。

「習氏の台湾政策は全く進んでいないのに、中国国内では『今ほど統一に近づいたときはない』と壮大な宣伝をしてきた。来年秋の共産党大会までに、そのギャップをなんとか埋めようとしているのが現在の中国政府だ」と小笠原教授は指摘する。大橋計画のアピールもその戦略の一環というわけだ。

♪あの列車に乗って台湾に行こう あの35年に あの歌の阿里山を見よう-。

中国では11月以降、動画投稿サイトで「2035年、台湾に行こう」という歌が拡散した。大橋計画をアピールする意図は明らかだ。台湾の国防安全研究院は「中国共産党が話題になることを狙ってつくりだした、(口コミの拡散を利用した)バイラル・マーケティングによる宣伝作戦」と分析している。

中国のネット上では「35年に中台を結ぶ鉄道が完成するということは、遅くとも25年には統一が実現するというシグナルだ」などと一方的な期待感を膨らませる声もある。世論の期待と現実のギャップは広がるばかりで、危険な兆候だ。

「北京五輪が終了した後の来年3、4月ぐらいに、大きい動きがあるのではないか」。小笠原教授は中国による武力侵攻の可能性には否定的だが、軍事的な威嚇や経済的な圧力などの先鋭な動きをみせると予想している。

 ◇

 「台湾海峡大橋」の実現には、中台の統一が前提にあり、それを狙っての宣伝工作と分かっていても、台湾にとっては放置できない案件でしょう。日本にとっても台湾有事が現実のものとなれば、対岸の火事では済まされないことは自明の理です。

 この計画を外から阻止することはできません。武力を使うことが必須となるからですし、そんなことは日米とも不可能です。ですから台湾の抵抗を支援することしかありません。中国が先に武力行使に出れば、日米を主力とする多国籍軍を組織し、その対抗のために台湾防衛に回ることになるでしょうが、双方共に多大な損害が発生するので、そうはならない確率は高いと思われます。

 ただ中国の台湾への、武力以外での攻撃と圧力は続くことは間違いないでしょう。それに台湾が耐えられるか、そのための支援をどうしていくかが、日米および他の支援国の必須の課題です。

 ところで日韓の間にも「日韓トンネル」構想がありますが、巨額の投資資金が必要な割には、日本のためには効果の少ないこの構想は破棄すべきでしょう。特に今や敵性国家となった韓国と、道路でつなぐことは安全保障上の脅威を増すことにもなります。台湾海峡大橋とは違った意味で、構想を破棄すべきでしょう。

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2021年12月14日 (火)

韓国:漢字を捨てた民族の笑えない勘違いと、「旭日旗」狂騒曲

I6p72j26afls3hiilcpp3h37bi  このブログでも何回か取り上げた、韓国の「旭日旗」狂騒曲。世界中の「旭日旗」に似た物件を見つけては「大炎上」。その狂騒の様は異常を通り越してまさに「ビョーキ」です。

 この「ビョーキ」の実態と、漢字を捨てた民族の文字にまつわる勘違いの実情を、韓国に在住するライターの立花志音氏が、JBpressに寄稿したコラムから引用します。タイトルは『漢字ドリルの挿絵を旭日旗と騒ぐ韓国を「ビョーキ」と評した長男 甲子園にはためく某新聞社の社旗を旭日旗と騒ぐ韓国人の悪い冗談』(12/13)で、以下に掲載します。

 ◇

 先月の話であるが、漢字の意味を間違えて解説した記者がネット上で大騒動を招いた。

 韓国の保守系最大野党「国民の力」の李俊錫代表が、大統領選挙に出馬表明した「国民の党」の安哲秀代表に「武運を祈る」と激励した話題に対して、「武運」を「無運」だと勘違いして、火花を散らしたと反対の説明をしたのだ。

 韓国語で話す場合、「武運」と「無運」は同じ発音で、両方とも「むうん」と言う。そして、ハングル表記も全く同じだ。記者は「武運」という言葉を知らなかったのだろう。

 韓国語の漢字は読み方が一つしかないため、同音異義語の熟語がとても多い。

 一番簡単な例を提示すると、韓国語で「謝罪」を意味する言葉を漢字で表すと「謝過」となり、「りんご」は「沙果」になる。だが、両方ともハングルでは「사과」と表記され、「サグァ」と発音する。

 他にも例を挙げればキリがない。それにもかかわらず、漢字を使わずにハングルのみで表記されるため、読み手は意味を文脈で判断する以外に手がない。

 武運の意味を間違って解説した記者はネット上でかなり非難され、放送局は謝罪に追い込まれた。

 だが、「武運」が分からなかったのは記者だけではなかっただろう。ニュースが流れている最中から「武運を祈る」のインターネット検索数が上がり、一日で1万5000件に達したという。ネットユーザーは記者が武運の意味を知らなかったとして非難したが、知らなかったから検索したのだろう。

 この国は自分のことは棚に上げて、他人を非難することが本当に好きだ。

 現在の韓国社会で漢字はほとんど使われていない。新聞にも、街の看板にも漢字はほとんど見られない。かろうじて地下鉄の駅名に漢字の表記があるくらいだろう。

 1970年に当時の大統領、朴正煕によって漢字廃止宣言がされた。漢字を使うと日本統治時代を思い出すからという理由だったようだ。そして、韓国人はハングル文字を世界で一番優れていると考えている。

漢字が読めない歴史学者の歴史認識

 10月9日はハングルの日で国民の休日になっている。ハングルの頒布を記念して、ハングルの独創性と科学性を広めて、ハングル文字に自負心を持つための記念日である。自国の文字に誇りを持つことに異論はないが、理由はともあれ韓国は漢字を50年前に捨ててしまったのである。

 漢字が読めないことで今回のような騒動が大なり小なり起きるたびに、漢字を勉強しなければならないという議論、いわゆる漢字復活論が巻き起こる。

 2014年に朴槿恵大統領は漢字教育の重要性を訴えて、2018年から小学校3年生から教科書に漢字を少しずつ使うことで漢字教育を再開しようとしたが、ハングル関連団体から猛反発を受けて漢字復活は叶わなかった。筆者はこの経緯をニュースで見た時に、ハングル団体余計なことをしてくれるなと本当に恨めしく思ったものだった。

 現在、韓国の学習要領では漢字学習は必須項目ではなく、校長の裁量に任されているので、通っている学校によって漢字能力に差が出る。何よりも学校の教師が漢字教育を受けていないため、教えることができない。それが、漢字復活論を妨げている一番の理由ではないだろうか。

 基本的に漢字が読めないのは、教師だけではなく学者も同じである。

 歴史学者なのにもかかわらず、漢字が苦手な学者もいると聞く。漢字の読めない学者が古文書をどのように解読するのか、非常に疑問である。竹島問題にしても、慰安婦問題にしても、もう少し韓国の学者に漢字の読解能力と論理的思考能力があったなら、議論が進んだのではないかと思う。

 筆者が韓国語を学び始めた時、漢字がないことが非常に不便に感じられた。もともと漢字だった熟語はたくさんあるのに、表記はハングルだけなのだ。韓国人がどうやってこれを理解しているのか、不思議でしょうがなかった。

 ハングルで書かれた長い文章を読み続けていると、すべてローマ字で書かれた日本語の文章を読んでいるような気分になる。

 最近、韓国の教育番組で「あなたの読解力」という番組が話題になったので見てみると、やはり韓国人も長文や熟語の多い文章を読むのに苦労しているようだった。大声ではあまり言わないが、韓国人も漢字がないことを不便だと思っている人もいるのだ。

 しかし、表立っては言えないのか、韓国の教育関連企業では語彙力の少ない人を「貧語症」と呼び、そうならないように幼児期から読書が必須だとひたすら親たちに呼びかけている。

太陽のイラストを旭日旗と騒ぐ親の神経

 長男が年長の時、幼稚園で漢字検定試験を受けたことがあった。もちろん一番やさしいレベルだった。日本から韓国に来たばかりの長男にとっては、楽しく勉強できて割と簡単に合格したようだった。しかし、その後の生活で使うことがなかったので次の段階に進むことはなかった。

 韓国の教育関連会社は幼稚園の年少の歳から、漢字学習をオプションとして推し進めている。教育熱心な親は昔の日本のそろばん塾の習い事のような感覚で、子供たちに漢字検定試験を入学後もどんどん受けさせているようだ。

 我が家も韓国で生まれ育った次男が一年生になったが、家にある本にも、学校の教室にも、街の看板にも表記されることのない漢字に興味を持たせることは至難の業だ。日本人が漢文を学ぶよりも100倍難しいと思いながら、通信教育会社からもらった漢字練習帳に時々なぞり書きをさせている。

Img_c7f1bd15ad9d9cea399ef259fbfe6e575003  ところがまた最近、その我が家にある漢字練習帳が炎上した。「日」の文字を学習するページに書かれた太陽の挿絵が、旭日旗に似ているとして、ネット上のママカフェ会員たちからクレームが起こったのだ。

 この国の旭日旗に対するヒステリーは相当のもので、一度炎上したら手が付けられない。

 出版社側は「意図的ではないが、問題になるのならば謝罪する」として「問題の挿絵は訂正が済み、教材は回収、破棄した」と明らかにした。

「(太陽の挿絵を見て)子供がどこかで見たと聞いてきたのだが、答えることができなかった。旭日旗みたいだけど、作る側は少し気を使ってほしい」

 このたった一行のコメント欄から騒動が始まったらしい。

 問題の挿絵は世界中の誰が見ても太陽である。太陽だと答えることができない親がおかしいと思わないのか。日本だったら完全にモンスターペアレンツ扱いである。

 普通に太陽の挿絵を描いただけで、いちゃもんを付けられて、謝罪に追い込まれ、商品の回収をする羽目に陥るのが今のリアル韓国である。

 ちなみに、既に回収破棄したとされる年長用の漢字練習帳はまだ我が家にある。

「H2」に出てきた某新聞社の社旗に騒ぐ韓国

 今までも韓国は重箱の隅をつつくように、世界中で赤い円形のモチーフが現れるたびに旭日旗を連想すると、大騒ぎする。韓国人は徹底的に旭日旗が日本軍国主義の象徴でドイツのハーケンクロイツと同じだと主張して譲らない。

 最近では「鬼滅の刃」の主人公の耳飾りの朝日のモチーフが問題になったことが記憶に新しい。数年前に米ペンシルバニア大学の食堂のステンドグラスに描かれた太陽の絵が「旭日旗」だと韓国人留学生が抗議したこともある。

 最近、息子が持ってきたのはあだち充の漫画「H2」である。韓国語の私設ファンサイトのようなところで、話の中に旭日旗が出てきたので金輪際ファンをやめるという書き込みだった。

 高校生が野球をする漫画になぜ旭日旗が出てくるのか心当たりはない。息子に該当箇所を見せてもらったら、なんとそれは甲子園にはためいている某新聞社の社旗だったのである。

 ついでに息子に今回の太陽の挿絵の話をしたら、「もう、韓国人は太陽を見ないで生きた方がいいんじゃないの?ビョーキだね。政治家は責任を取って首をくくった方がいいんじゃないの?」という答えが返ってきた。

 来年3月に行われる大統領選挙では中学生に叱責されないような政権になることを切に祈る。

 ◇

 世論に大きな影響を受ける韓国政界ですから、「ビョーキ」と仮に分かっていても、日本に忖度して「旭日旗」狂騒曲を鎮める政権など、決してできないでしょう。そして立花志も指摘しているように「この国は自分のことは棚に上げて、他人を非難することが本当に好きだ」という国民です。併合時代における日本からの多大な恩恵を完全否定して、日本を非難することでアイデンティティーを保ちたいのです。ですから戦前は自分たちも日本国民だったのに、手のひらを返したように日本の軍、その象徴の「旭日旗」を、ヒステリックにやり玉に挙げたいのでしょう。

 この「ビョーキ」に病んだ、ヒステリック国家とは、日本の政治家がよく言う「友好関係」を築こうなどと、決して思わないことです。むしろ「敵性国家」そのものですから、今の交流を極度におさえた政治関係が続くことは、むしろ日本のためです。そして「慰安婦」や「徴用工」問題を、間違っていましたと、取り下げて謝罪すれば、普通の交流に戻していけばいいと思います。そうでない限り「非韓三原則(助けない、教えない、関わらない)」を貫いていくのが日本の取るべき道だと思います。

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2021年12月 9日 (木)

豊田有恒氏:原発をもてあそんだトリックスター 元新潟県知事 米山隆一

9_20211209110901  日本では原発を巡る議論が留まることなく続いています。福島第一原発の事故を境に、一気に原発が停止され、再稼働のための審査は世界一厳格なものとなり、未だに多くの原発が停止を余儀なくされています。

 小泉純一郎元首相のように、前言をひっくり返して反原発を訴えている人がいますが、ここにもう一人影響力が少なくない、前言撤回の輩がいます。元新潟県知事の米山隆一氏です。島根県立大学名誉教授で作家の豊田有恒氏が、月刊hanadaプラスに寄稿したコラムから、その詳細を見てみましょう。タイトルは『「東大出てもバカはバカ」 原発をもてあそんだトリックスター 米山隆一』(11/29公開)で、以下に引用して掲載します。

原発再稼働を主張していたのだが…

元新潟県知事米山隆一。この人物、学歴が、すさまじい。

東京大学医学部を卒業した医学博士で、同時に司法試験にもパスし、ハーバード大学附属病院にも勤務したという。いわば学歴の上では、申し分のない人なのだが、その後の経歴は、医師としても弁護士としても、さして華々しいものではないようである。

本職のほうはともかく、政治志向がある人らしく、自民党公認で立候補したものの、新潟という土地柄からか、田中真紀子に何度か苦杯をなめさせられている。その後も、政治志向は続き、維新の会に移るが、ここでも大敗する。

2016年、思いがけぬ風が吹いた。4選確実と見られていた泉田裕彦知事が、マスコミ報道を奇禍として出馬断念を宣言する。自民党が、原発に慎重だった泉田の対抗馬の候補を決めていたため、原発反対派は泉田の代わりとして、米山を担ぐことになった。

そもそも米山は、自民党時代、原発には賛成していたのである。米山は、2012年6月30日付けの「10年先のために」と称するブログで、原発再稼働を主張している。3・11大災厄から僅か1年しか経っていない。勇気のいる先見の明と言えよう。電源喪失を防ぐためにも、副電源タワーを敷地内に設けるべきだとする積極的な提言すら行なっている。

また、米山は、放射線医学を志していた時期もあり、その面でも専門家の素質を備えているはずである。ところが、泉田の後継者として、反原発派から担がれたことから、こうした過去をすっかり忘れてしまったようである。折からの原発=逆メシア・ブームに乗ったせいだろう。

見事当選して政治家への一歩を踏み出すことになる。政治志向の夢をかなえたわけだろうが、原発再稼働を主張していたことと、矛盾するとは考えないのだろうか。学歴から見て、記憶力の良い人なのだろうが、節操がなさすぎる。また、ものごとの判断力は、受験秀才の丸暗記の記憶力とは別物だろうから、まったく備わっていないようにも見える。

評論家・石平への悪罵

分析的、論理的な思考力に欠けるらしいことは、米山の評論家・石平への悪罵からも判る。東京新聞の望月記者を批判した石平に対して、米山は、「独裁政権と批判する中国政府と直接対峙することなく日本人向けに中国政府批判を展開している」として、吐き気がするとまで罵倒している。

米山の思考がおかしいのは、中国系とは言っても、石平が日本国籍である点だろう。日本人が中国政府と直接対峙する義務などない。日本人が日本人向けに中国批判をして、どこが悪いのか? 

日本人が、中国批判を許されなくなったら、それこそ一大事である。望月記者を擁護したつもりなのだろうが、民主的な選挙で選ばれた日本政府と、一党独裁の中国政府を、同一には論じられまい。しかも、吐き気がするとまで他人を罵ることは、人格的な欠陥を自らさらけ出したようなものだろう。事実、ネットにも、同様の批判があふれていた。

もしかしたら、米山は、中国系日本人という存在を認めない単一民族主義のレイシストなのか? 

保守なのか、いわゆるリベラルなのか、さっぱり判らない人物である。さすがに、擁立してくれた反対派への義理だけはわきまえていると見えて、原発反対は変わりそうもなかったが、別なところでも、悶着を起こしている。

米山が、しばしば自身の思想、国政、日本社会の風潮など、県政と関わりのないことを、ツイッターなどで発信するので、多くの県議などから、県益を損なうなどの批判も出ていたという。

米山が知事だったころ、柏崎刈羽発電所の6、7号機は、原子力規制委員会の厳しい審査をパスした。再稼働への第一歩となるはずだったが、ここで米山は、福島第一の検証が終わるまで、再稼働は認めないと言いだした。

情報汚染と呼ぶべき社会現象

東京電力と東芝・日立が、世界に問うた技術の集積が、柏崎刈羽原子力発電所である。合計出力は、821万2千キロワット、世界最大の原発サイトとなった。単に出力が大きいだけではない。6号機、7号機は世界初のABWR(改良型沸騰水炉)であり、開発メーカーであるGE社をしのぐ技術で改良され、整備性、安全性も向上し、また耐震設計も進歩している。

これらABWRは、1996年から運転を開始している。その安全性は、2007年の新潟中越沖地震の際、見事に証明された。3号機の外部変圧器に火災があった程度で、IAEA(国際原子力機関)をはじめ、各国の専門家から称賛されたほどである。

しかし、前途洋々と見えた日本の原発に、悲劇が襲った。3・11である。

当時、想定外は許されない、というスローガンが、流行語にまでなってしまった。あの地震、津波は、想定外も想定外、予想外も予想外だった。人間が、森羅万象を想定できるとするのは、思い上がり以外のなにものでもない。

フランスのサルコジ大統領(当時)は、訪日第一声で、災害【デザストル】(dèsastre)と言わずに、大災厄【カタストロフ】(catastrophe)と呼んでいる。また、韓国の李明博大統領(当時)も、「人知を超越した大災害【インジ・ルル・チョウォル・ラン・テ】」と形容している。

つまり、〝原発憎し〟の歪んだ情報だけを注入されている日本人以外の人々は、あの大災厄に想定外の要素を認めていたのである。巨大な防潮堤、防波堤をもってしても、この度の稀有の大災厄を防ぐことができず、死者、行方不明者あわせて2万人ちかい代償を支払うことになった。

千年に一度と言われる大災厄である。マグニチュード9という史上最大級の地震と、それに伴う津波が襲ってきた。現代の知見を以てしては、不可抗力だったと言えないこともない。まず、危機管理を一民間企業だけに任せてきたという制度上の問題もある。

さらに、当時の政権の対応も、今にして思えば、最悪だったと言えよう。日本一の放射線症治療の権威だった故・長瀧重信氏は、全村避難には初めから警鐘を鳴らしておられた。また、各種の放射線規制値にも、疑問を呈しておられた。放射線を「正しく恐れよ」と常々、仰っていた。

放射線に関しては、汚染が誇大に報じられることが多かったが、むしろ情報汚染(information contamination)とでも呼ぶべき社会現象のほうが大問題になった。全村避難によって、ストレスで死亡する危険のほうが、放射線被曝による危険より遥かに高かったのだ。

放射線への規制値も、厳しくすればするほど、良心的であるかのような錯覚から、ことさらに不必要な厳しい値を設定することが少なくなかった。例えば、食肉1キロ当たり100ベクレル。国際的な規制値は、ほぼ1200ベクレル。人体そのものが、1キロ当たり120ベクレルの放射能を有している。専門家の間で、人食い人種は、何を食べたらよいのか、というジョークが出たほどである。

また、マスコミも、無知か故意か、わざと必要な情報を報道しなかった。放射線の強さは、線源からの距離の二乗に反比例する。つまり、線源から倍離れれば、2分の1ではなく、4分の1になる、3倍なら9分の1に減る。

従って、残土など、その上でずっと寝ているのでもないかぎり、近くを通りかかったくらいでは、なんの影響もない。危険なのは原発サイトの中だけという状態になっても、まるでモノノケのように放射能を恐れる報道が、まかり通る始末だった。

もてない中年男の悲喜劇

こうした異様な事態を受けて、世界最大の原発立地点である柏崎刈羽の発電所も停止したまま、運開の見込みが経たずに、時ばかり経過して行った。米山は、日本のエネルギー政策を左右する役割を演じるはずが、無為に時間を空費したのである。

今や、世界最大の原発サイトは、再稼働が望めなくなっている。東電は寒波の際、他電力から電気を融通してもらい、かろうじてしのぐことができた。だが、夏の電力最大需要期にも、対応できる見込みはない。電気は、「産業の米」と言われる。現在、BWR(沸騰水炉)は、一基も稼働していない。

この炉型を採用している他の電力会社も、まず手始めにABWRが一基だけでも稼働するのを、首を長くして待ち続けている。最新のABWR3号機を稼働する直前に、3・11に見舞われた中国電力のような気の毒な会社もある。

世は、EVブーム。だが、その電気は、どこから得るのか。

かつてエネルギー自給率4パーセント、多く見積もる人で6パーセントという水準だった。国中で鐘と太鼓で奨励した結果、再生可能エネルギーが増えたものの、自給率は僅か7~8%に上がっただけである。残りの90数%をどうするのか。電気を得る魔法のような方法でもあると言うのだろうか。

トリックスター米山隆一は、複数の女性との援助交際が発覚して、2018年、辞職に追い込まれた。相手の女性の中には、女子大生や未成年者も含まれていたらしい。金銭の授受を伴ったのだから、売春防止法にも抵触する。

ただ、本人は、「相手も思っていてくれたと思う」などと、未練がましく弁解している。女子大生が売春をしていると見るからスキャンダルだが、売春婦が向学心に燃えて、大学で学んでいると考えれば美談になると喝破した人がいるが、これも、ご時世というものだろう。

なんとも情けない幕切れである。もてない中年男の悲喜劇だなどと、ネットでもからかわれる始末だった。

最近、米山が、タレントの室井祐月と結婚したというニュースに接した。家庭を持ち、素行も収まり、妄言も吐かなくなり、東大馬鹿を卒業してくれれば、それに越したことはないだろう。

ひとまず、祝福しておくとしよう。

 ◇

 室井佑月氏と結婚したことは驚きでしたが、本人が妄言を吐かなくても妻が妄言を吐き続けていますから、余り変わりがないでしょう。

 それは別にして、世界最大の原発サイトを再開できなくした罪は、非常に重いと言えます。国益がなんたるや、と言うことが分からずに援助交際などの私益を優先する、本当に困った輩です。そういえば前川喜平と言う元官僚もいましたね。彼も東大出です。こう言う人たちは本当に頭がいいのでしょうか。いや頭を国益を毀損する方にゆがんで使っている、ある種の障害者ではないでしょうか。

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2021年12月 8日 (水)

「文通費」:税金浪費の議員へのお手盛り、廃止しかない

2021111523333910006_l  たった一日(実際は数時間)の国会議員在職でも、「文書通信交通滞在費」、いわゆる「文通費」を100万円満額支給、という現行法に待ったをかけるように、現国会で維新と国民民主が共同で日割り法案を提出しようとしています。

 ただこういう議員に直結する法案は、全会一致が通例のようで、すぐには成立しない事情もあるとか。しかし果たしてこの「文通費」、実際に必要なのでしょうか。政治評論家の筆坂秀世氏が、JBpressに寄稿したコラムを取り上げてみます。タイトルは『国会議員に「文書通信交通滞在費」はいらない理由 領収書添付などでごまかしてはならない』(11/30)で、以下に引用して掲載します。

 ◇

国会議員にいくら国費が投入されているか

 国会議員の歳費や諸手当は多すぎる。「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」によれば、「議員は129万4000円を、それぞれ歳費月額として受ける」とある。一般的に言えば給料である。これに6月と12月に期末手当が支給される。最近で言えばそれぞれ300万円強である。合算すると年間2150万円を超える額が支給されていることになる。

 この他に、いま問題になっている「文書通信交通滞在費」が議員個人に月額100万円、年間1200万円支給されている。これですでに3350万円になる。

 この他に「立法事務費」というのがある。これは国会の各会派に支給される。会派とは、議院内で活動を共にしようとする議員のグループで、2人以上の議員で結成することができる。会派は、同じ政党に所属する議員で構成されるのが普通だが、政党に所属していない議員同士で会派を組んだり、複数の政党で1つの会派を構成したりすることもある。委員会の委員・理事、質疑時間の割り当てなどは、会派の所属議員数に比例して会派ごとに割り当てられる。現在の衆議院で言えば自民党は単独で会派を構成しているが、立憲民主党は「立憲民主党・無所属」という会派名で届け出ている。

 この会派に、議員1人当たり毎月65万円の立法事務費が支給されている。自民党の場合だと衆議院の議席数は262人なので毎月1億7030万円が支給されている。衆議院全体だと議席数が465だが無所属が4人いて、会派を構成していないので461人分の2億9965万円が支給されている。参議院は、会派を構成している議員数が235人なので毎月1億5275万円が支給されている。立法事務費だけでも毎月衆参両院に4億5000万円以上が支給されている。年間約54億円だ。

 国会は立法府だから、立法に関する調査研究の推進に資するため必要な経費の一部だと説明されている。各会派は立法事務費経理責任者を定め、同経理責任者が扱うことになっているが、実態としては各党の本部の収入に計上され、本部経費に充当されている。この資金も使途の公開は義務付けられていない。不透明な資金なのだ。

 文書通信交通滞在費が問題なら、この立法事務費も根本的に見直すべきだ。

 日本共産党を除く各政党には、年間約300億円の「政党交付金」も支給されている。熱心に立法調査を行うのなら政党交付金でまかなうのが筋だろう。そもそも巨額な資金を使うほど地道な立法調査活動をしているとは到底思えない。

 この他にも、公設秘書3人の給与が税金でまかなわれている。平均年収は930万円というから相当なものだ。

お手盛りで作ってきたルール

 日本維新の会の新人議員がたった1日で100万円も支給されるのはおかしい、と問題を提起した。これは良い提起であった。この提起が契機となって、文通費をまとめてではなく、在職日数に応じて日割りで支払えるよう、来月召集の臨時国会で歳費法が改正される見通しだという。だがこの程度のことで、改革した・改善した、などとは到底言えない。もっと根本的な見直しが必要だ。

 国会法第38条に、「議員は、公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等のため、別に定めるところにより手当を受ける」とあるのが月100万円支給の根拠だ。では「公の書類」とは何か。「公の性質を有する通信をなす等」とは、どういうことか何らの規定もないのだ。要するに、非課税のつかみ金を国会議員に渡すためにお手盛りで作ってきただけのことなのだ。

 2008年1月に、鈴木宗男衆院議員がこの問題で政府への質問主意書を提出し、次のように問いかけている。

(1)法的根拠及びその使用目的について政府、内閣は承知しているか。

(2)その使途を報告する義務は課されていないが、その理由を政府、内閣は承知しているか。

(3)予算額及び予算項目、そしてその積算根拠を明らかにされたい。

(4)国民の視点からすれば国会議員の特権と映ると考えるが、政府、内閣はどう考えるか。

 これに対する当時の福田康夫内閣の回答は、(1)については、「公の書類云々」の法律に書かれていることのみ。(2)については、承知していない。(3)については、月100万円に衆参両院の議員数と12カ月を乗じたもの。(4)については、具体的な使途については承知していないが、各議員において制度趣旨を踏まえた使途に用いられているものと考えている。その取り扱いは国会で議論を、という木で鼻をくくるようなものだった。

 国会においてお手盛りで決めたものだから、そもそも法的根拠も積算根拠もないのだ。

国会議員にはJRや私鉄の無料パスが交付されている

 国会議員には、新幹線のグリーン車などJR全線の無料パス、JR全線無料パスと月3往復分の航空券(地元が飛行機を利用する地域の議員)、などが交付されている。このために国会の予算からJRと航空各社に合せて年間13億円の支払いが行われている。

 国会議員は私鉄やバスも乗り放題である。国会議員には、私鉄各社に乗ることができる「鉄道軌道乗車証」と、全ての路線バスに乗ることができる「バス優先乗車証」も交付されているからだ。日本バス協会は、「各社の経営状況が厳しく、2005年から衆院に無料パスのとりやめをお願いしているが、話が進んでいない」という。また各会派には、衆参両院からそれぞれ議員数に合わせて、公用車も配備されている。

 有料なのはタクシーくらいのものだ。この国会議員になぜ交通費を支給する必要があるのか。不要であることは、あまりにも明白だ。地元事務所で保有している自動車の費用だと言うかも知れないが、それは政治活動としてみずからの資金でまかなうべきものだ。

 さらに滞在費は、まだ議員宿舎が整備されていない時代の産物なのだ。しかしいまは、衆議院には新赤坂宿舎、旧赤坂宿舎、青山宿舎に490戸の宿舎が用意されている。参議院も新清水谷宿舎、麹町宿舎で100戸以上が用意されている。それぞれ豪華すぎると批判されている。

国会議員の「公の書類」とは何か

 11月16日放送のTBS系情報番組「ゴゴスマ~GOGO!Smile」に出演していた元自民党衆院議員の金子恵美氏が、文書通信交通滞在費について「100万で足りない人も多い。文通費自体が必要ないって考え方はちょっと違って、マジメに熱心に活動している人にとっては、100万でも足りないぐらい」と主張していたが、それを聞いて少し驚いた。100万円でも足りない人というのは、一体、何にどれぐらい使っているのか教えてもらいたいものだ。マジメに活動しているそうだから、ぜひ公開されるよう働きかけていただきたいものである。

 国会議員の「公の書類」とは何か。思いつくのは国会の本会議や委員会の発言録ぐらいのものだ。こんなものを大量に送っている議員など見たこともない。公の性質を有する通信とは何か。通信の秘密があるので、そんなものチェックしようもない。

 参議院の比例当選議員は、全国が“地元”である。換言すれば地元が存在しないのが比例当選の参院議員なのだ。多少狭くはなるが衆議院のブロックで当選した比例議員も似たようなものだ。公の書類などを送る必要性はまったくない。

 そもそも全国の有権者相手に公の文書を送付していては、億単位の費用が必要になる。そんなことをするわけがないのだ。通信費等も同様である。その比例議員にも同じように100万円が支給されている。どう考えてもおかしい。つまり文書・通信・交通・滞在費のすべてが不要なのだ。

 ◇

 私も筆坂氏の見解に賛同します。コロナ禍で職を失い、収入が途絶えている人も多い中、国会議員だけがお手盛りの報酬を自動的に得ていることには、国民の多くが疑問を持つでしょう。特に立憲民主党や社民党など、弱者に寄り添うと日頃訴えている党の議員ではなく、維新の議員が取り上げたのも、彼等の金銭感覚が麻痺している証拠だと思います。

 ここは日割りではなく是非廃止にして欲しい。そして全会一致などという悪習はやめて、できればこういう議員の利害に直結する法案は、利害なき第三者機関に諮問し、答申を得る制度に変えるべきだと思いますね。

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2021年12月 6日 (月)

朝日新聞:自国をここまで悪魔扱いするのか

Images-6_20211205162501  新聞等のメディアの多くは、権力の暴走を監視するという大義名分から、ことあるごとに政権の批判を続けています。そこには「言論の自由」という伝家の宝刀が背景にあり、多少の誹謗中傷を含む言い過ぎに対して、も大目を見られているのが現状でしょう。

 アメリカにおいてもニューヨークタイムズやCNNのように、政権批判を続けるメディアは存在しますが、日本ではなんと言っても、その第一のメディアと言えば朝日新聞ではないでしょうか。もちろん毎日や、東京などの新聞もその類いに入りますが、規模や影響度からは、朝日が突出しているように思います。

 今回はその朝日新聞に注目した記事を紹介します。産経新聞ワシントン駐在客員特派員で麗澤大学特別教授の古森義久氏が、JBpressに寄稿したコラムがそれで、タイトルは『日本の国防強化を敵視?今度は経済安全保障に水をかける朝日新聞 事あるごとに「前のめり」「危うい」と防衛政策を批判』(12/4)です。以下に引用して掲載します。

 ◇

 朝日新聞が11月23日の社説で日本の経済安全保障に水をかける主張を述べていた。ああ、またか、と思った。朝日新聞は日本が自国の国家安全保障や防衛を強化することに対して、陰に陽に、一貫して反対してきたからだ。

 だがさすがの朝日新聞も最近は日本をめぐる軍事情勢、安保情勢があまりに険しくなったため、従来の日本の防衛力やアメリカとの防衛連携の強化にはすべて反対するという姿勢もやや遠回しに、カーブをつけて、というふうになってきたようだ。

 しかし今回の社説は苦しい詭弁と独善的なレッテル貼りにより、年来の「日本の安保嫌い」にお里帰りしたようにもみえる。

「経済安保」法案に噛みつく

 この社説は「『経済安保』法案 かけ声先行は危うい」という見出しだった。主題は経済安全保障である。より具体的には岸田政権が国会への提出を目指すようになった「経済安全保障法案」への反対が主体だった。

 もう少し厳密に言うならば、正面からの反対の言辞を避けながら、四方八方からこの法案とその背後にある経済安全保障という概念に水をかけ、反対を促す主張だった。

 経済安全保障とは国際的には経済活動も単に経済自体の利益の追求だけではなく、自国の防衛、経済以外の安全保障を考慮して、潜在的な敵を利する経済行動や自国の安全保障を侵す経済行動は自粛する、という概念である。

 岸田政権の法案には自国の経済面での必需品の外国への依存を減らし、有事に備えての自立の度合いを増す、という目標も含まれているようだ。

 いずれにしても経済安全保障とは、経済活動も軍事面での防衛や安全保障への悪影響を生まないよう自主規制するという意味だと言える。つまりは国の防衛の強化なのだ。

 朝日新聞の社説はまずこの法案に対して「前のめりになって過剰の網を広げ、国内調達や輸出管理の強化が過ぎれば、国際分業の利益を失う」と述べる。「前のめり」「過剰の」「過ぎれば」というのは、朝日新聞が自分たちの嫌う相手の言動にその内容の検証もせずに貼り付ける負のレッテル言葉である。

「前のめり」であれば、「過剰」であれば、悪いに決まっているではないか。だが客観的には岸田政権や自民党のいまの経済安保に対する姿勢が前のめりとか過剰だと決めつける根拠は現段階ではなにもないのだ。いや、むしろ後のめりで、過少かもしれない。

 同社説には他にも決めつけ的な独善の表現が多々あった。

「『経済安保』を錦の御旗のように用い」

「国内生産の範囲をいたずらに広げる」

「政府の介入が過剰かつ裁量的になれば」

「強権やスローガンではなく」

 以上はいずれも「悪いことは悪い」という種類の政府の動きをまだ確定していない段階から悪い方に決めつけている表現だと言えよう。

自国をここまで悪魔扱いするのか

 とくに朝日新聞は「前のめり」という言葉を防衛問題では頻繁に使う。自分たちの反対論を支えるために、相手の動きは軽率で浅はかな前のめりだと決めつけて、「前のめりだからよくない」という屁理屈を持ち出すのだ。このレッテル言葉悪用の朝日側の歴史は長い。

 2001年9月4日の朝日新聞の社説は「前のめりはよくない」という見出しだった。反対の対象は日米共同のミサイル防衛構想だった。この社説は日本がミサイル防衛網を保持することに反対して、「ミサイルごっこの『仮想現実』から一刻も早く目覚めるべきだ」と結んでいた。

 朝日新聞は日本にとっての中国や北朝鮮のミサイルの脅威をいまも「ミサイルごっこの仮想現実」と呼ぶのだろうか。

 朝日新聞は日本の防衛政策へのこの種の反対をずっと続けてきた。防衛庁が防衛省に昇格することも、特定秘密保護法を発効させることも、アメリカとの共同防衛指針を充実させることも、反対だった。とくに2014年、安倍政権下での日本の集団的自衛権の限定的な行使容認には朝日新聞は大々的な反対キャンペーンを展開した。その際に頻繁に使ったのが「前のめりの危うさ」という定番の用語だった。

 このころの朝日新聞は、日本がアメリカとの共同防衛を強化するための集団的自衛権の限定行使に次のような表現で反対していた。

「国家権力の暴走」

「歯止め、きかぬ恐れ」

「戦争加担の恐れ」

「都合よく行使拡大」

「際限のない軍拡競争」

「思うがままに武力を使いたい」

「憲法は葬られ、『ナチスの手口』」

「力ずくの論理」

 こうした、おどろおどろしい記述の主語はなんとわが日本なのである。日本とはこんな無謀で無法の国なのか。朝日新聞は自国をここまで悪魔扱いするのか。

 だからそもそも朝日新聞はとにかく日本の防衛が嫌い、安全保障の強化も反対なのだと断じるほかないだろう。こうした背景を眺めて、今回の社説に目を通すと、なるほどと、うなずける点がまた増えてくる。

 ◇

 私は朝日新聞の目指す方向が分かりません。「中朝露に媚びを売りたい、その国益に加担したい、そのためには日本を弱体化するのが必要だ」。朝日の論調を読み砕けば、そう願って記事を書いているようにしか思えません。しかもその根底には「非戦、非軍備、非同盟」という、敗戦で植え付けられた「自虐史観」に根拠付けされた、観念論があるようです。

 それならそれで、カルト宗教のように内にこもって蘊蓄をたれていれば、外に影響もないのでしょうが、公の大手新聞です。国民を日本弱体化へと洗脳しているのですから、始末に負えない。

 小森氏や他の保守論壇の人々が、この日本を悪魔扱いするメディアを早い時期に葬っていただきたい、そう願いたいですね。日本を叩いて稼いでいる、悪魔のような新聞を。

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2021年12月 4日 (土)

北京五輪、外交ボイコットでも足りない

Img_4f8524d83a2adb6060a81dcacfe9d1a13998   以前このブログで、元共産党幹部との不倫関係を告発した中国のテニス選手への、中国当局からの圧力疑惑で、北京五輪への外交ボイコットの動きが出ていることを取り上げましたが、今回もそれに関する記事を取り上げたいと思います。

 評論家で軍事ジャーナリストの、潮匡人氏が産経新聞に寄稿したコラムがそれで、タイトルは『北京五輪、外交ボイコットでも足りない』(12/2)です。以下に引用して掲載します。 

 ◇

11月25日、林芳正外務大臣が報道各社のインタビューで「ここ数年、新型コロナの影響もあって、日中間の国民交流というものが非常に低調になってきております。日中国交正常化50周年である来年を契機に、経済・国民交流も後押ししていくことで一致しているところです」と語った。

たしかに、来年(2022年)は日中国交正常化50周年の節目に当たる。だが、いくら岸田文雄内閣が「後押し」しようが、「国民交流」は進むまい。中国(武漢)で発生した新型コロナウイルスによる感染拡大で多くの国民が犠牲となり、塗炭の苦しみを強いられたのに、中国政府は、武漢ウイルス研究所に対するウイルス起源の調査にも非協力的である。とても私は積極的に交流する気にはなれない。

しかも、最近、中国軍(人民解放軍)とロシア軍が「合同パトロール」と称し、日本周辺での共同軍事行動を活発化させている。

10月18日には、中国海軍とロシア海軍の艦艇合わせて10隻が、津軽海峡を同時に通過して太平洋に出た。そのまま太平洋を南下、伊豆諸島付近から太平洋を西に向けて航行した後、大隅海峡を通って東シナ海に入った。中露両軍による日本1周である。

さらに、翌月18日にも、中国海軍の艦艇2隻とロシア海軍の艦艇1隻が相次いで対馬海峡を南下し、日本海から東シナ海に出た。

その前日(11月17日)には、中国海軍の測量艦が鹿児島県の屋久島と口永良部島付近の海域で日本の領海に侵入した。同月19日にも、中露の戦略爆撃機4機が、日本海から東シナ海の上空を南下し、尖閣諸島の手前で針路を変え、宮古海峡の上空を抜けて太平洋へ飛行した後、東シナ海へ引き返した。

岸信夫防衛大臣の記者会見での言を借りよう。

「両国の戦略爆撃機によるわが国周辺での度重なる軍事演習は、わが国周辺における活動の拡大・活発化を意味するとともに、わが国に対する示威行動を意図したものと考えられます。(中略)わが国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増していることを如実に示すものであり、安全保障上の観点から重大な懸念を有していると言えます。(中略)わが国の防衛力を大幅に強化するため、あらゆる努力を行っていく所存であります」(11月23日・防衛省公式サイト)。

林外相、工作活動のターゲットに

現役の防衛大臣(旧防衛庁長官を含む)が「わが国の防衛力を大幅に強化するため、あらゆる努力を行っていく」と明言したのは自衛隊史上初である。それも、岸防衛相は「言うだけ番長」ではない。防衛省は今年度補正予算と来年度予算を一体とする「防衛力強化加速化パッケージ」とし、補正予算案の防衛関係費には補正としては過去最大となる7738億円超が計上された。拍手喝采を贈りたい。

ただ、中国軍の技術開発も進む。英紙「フィナンシャル・タイムズ」は11月21日、中国が今夏行った実験で、極超音速兵器が滑空中に飛翔体を発射していたと報じた。「これまで極超音速滑空体から飛翔体を発射できる能力を証明した国は中国以外には存在しない」(米紙ウォールストリート・ジャーナル」11月23日)。このニュースが世界に与えた衝撃は大きい。日本にとっても、上記防衛努力を無効化するおそれが高い。

やはり日中国交正常化50周年を祝う気分にはなれそうもない。だが、中国当局はしたたかだ。林外相に的を絞り、工作活動を開始した。その一端を、林外相自身が明かしている。11月21日朝、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」で「(王毅外相との)電話会談で、中国側からは訪問のインビテーション(招待)があった」と明かした。BS朝日の報道番組「激論!クロスファイア」にも出演し、「日中外相電話会談でも招請は受けましたので、(訪中の)調整はしていこうと」と語った。

産経新聞の「主張」(社説)を借りよう。「就任直後に、軍事的威嚇をするような国へいそいそと出かけるべきではない。外相訪中には慎重な判断が必要である」

中国に利用され続ける日本

フジ番組でバイデン米大統領が来年の北京冬季五輪に政府高官を派遣しない「外交ボイコット」の検討に言及したことについて問われた林外相は、「日本は日本の立場で物事を考えていきたい」との岸田首相のコメントを引きつつ、「何かをやらないとかやるとかということではなく、我々は我々として考えていく」と具体的な表明を避けた。BS朝日の番組でも、「現時点では何も決まっていない」と述べるに留めた。

米国に加え、「ファイブ・アイズ」と呼ばれる機密情報を共有する枠組みを持つ英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドも、外交ボイコットを検討している(英タイムズ紙)。欧州連合(EU)欧州議会も7月、人権状況次第で政府代表らの招待を断るよう加盟国に求める決議を採択した。

さて、日本はどうすべきか。日本政府は「現時点では何も決まっていない」というが、かつて1980年のモスクワ五輪ボイコットを当時のカーター米大統領が宣言したのは、開会の約半年前だった。来年の北京五輪開催まで、あと2カ月。いつまで優柔不断を続けるのか。小田原評定に明け暮れている場合ではあるまい。何のために国際人権問題担当補佐官を置いたのか。

日本は米中の間で揺れる船であってはならない。自由民主主義陣営と権威(専制)主義陣営が対立するなか、しっかり前者の側に立ち、後者と対峙すべきである。

来年の北京五輪について言えば、米国の元駐日大使から言われるまでもなく、外交ボイコットは当然である。ここで、2008年8月の北京五輪を思い出してみよう。

当時の国連事務総長に加え、英チャールズ皇太子も開会式への不参加を表明。フランスの外相も「EUは開会式への不参加を検討すべき」と発言し、実際に英国やカナダ、スペイン等々、世界各国の首脳が開会式への参加を控えたが、日本は当時の福田康夫首相が笑顔で開会式に参加した。当時の天皇陛下、皇族方のご出席要請まで受けていたが、これはさすがに実現させなかった。危ないところだった。

1989年の天安門事件後に開かれたG7サミット(先進国首脳会議)も忘れてならない。対中関係の維持を図る日本が、人権重視の欧米に「1対6」の構図で抵抗。中国への制裁で結束していた西側諸国の足並みを、一人で乱した。当時、中国外相を務めた銭其琛元副首相は後に、「日本は西側の対中制裁の連合戦線の最も弱い輪であり、中国が西側の制裁を打破する際におのずと最もよい突破口となった」と回顧した(『銭其琛回顧録』東洋書院)。

けっして同じ轍を踏んではならない。せめて外交ボイコット。いや、それだけでは足りない。選手団も開会式をボイコットすべきだ。なぜなら、五輪開会式では開催国の国家元首が開会宣言をするからだ。かつてはオリンピック憲章にも「選手団は、貴賓席のボックスまえを通過する際、開催国の国家元首ならびにIOC会長に敬礼をする」と明記されていた。

独裁国家の国威発揚にも利用されてきたのが五輪開会式だ。日本人選手団を、そんな場所で、私は見たくない。

 ◇

 ここへ来て、オミクロン株の世界的な感染拡大が懸念され、日本は全外国人の入国を停止し、大阪開催のフィギュアスケートのグランプリファイナルも中止としました。このコロナの懸念に加えて、人権抑圧を一向に改善しない中国への対応のため、政府要人のみならず、選手の派遣にも暗雲が立ちこめています。

 こうした中、女子テニス協会(WTA)のスティーブ・サイモン会長兼最高経営責任者(CEO)は1日、香港を含む中国でのWTAの全トーナメントを即時停止すると発表しました。多額の協賛金を失ってでも、中国の人権無視の姿勢に一石を投じたと言うことで、多くの人たちから賛同を得ています。

 中国は、日本でのオリンピック・パラリンピックへの協力を引き合いに出し、日本も協力すべきだというメッセージを出していますが、問題の本質が異なりますし、協力してくれたのは中国だけではありません。潮氏の言うとおり、こんな中国での冬期オリンピックで、開会式の選手団の行進において、独裁者の前で敬礼する姿など見たくありません。

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2021年12月 1日 (水)

SDGsの不都合な真実…誰にも反論できない「きれい事」のウラに潜む落とし穴

Sdgsgoalslogo  最近「SDGs」が、環境対策と関連してメディアを賑わせています。言葉の持つ意味の曖昧性も有り、なんとなく地球上の人間一人一人が従い、目指すべきもの、と言ったイメージが先行していますが、果たしてどうなんでしょうか。

 作家で大学の客員教授である川口マーン惠美氏が現代ビジネスに寄稿した記事から、彼女の見解を覗いてみましょう。タイトルは『SDGsの不都合な真実…誰にも反論できない「きれい事」のウラに潜む落とし穴 極論は捨て現実に即した努力を』(11/26)で、以下に引用して掲載します。

 ◇

SDGsはビジネスチャンスなのか

本稿は『SDGsの不都合な真実 「脱炭素」が世界を救うの大嘘』(12人の著者による共著)の紹介。先週(投資目的の「脱炭素政策」は人類を幸せにするか)の続きである。

繰り返しになるが、SDGsというのは持続可能なより良い世界を目指すための目標で、「貧困を無くそう」、「すべての人々に健康と福祉を」、「平和と公正をすべての人に」などから「パートナーシップで目的を達成しよう」までの合計17項。2015年に国連が提唱し、加盟国が2030年までに達成することを目指すもの。

一方、ESGとはEnvironment=環境、Social=社会、Governance=企業統治の略で、いわば良い企業が満たしているべき条件とされる。要するに、ESGを重視する良い企業が増えればSDGsを達成することができるはずという「正論」が、現在、産業界を支配している。

藤枝一也氏(素材メーカー環境・CSR担当)は、「企業『環境・CSR担当』が告白 SDGsとESG投資の空疎な実態」と、「海洋プラごみ削減には全く無意味『レジ袋有料化』の目的と効果を再考する」の2稿を著しており、どちらもとびきり面白い。

「SDGsを広めたいコンサルタントなどの専門家は『SDGsはビジネスチャンスです』と繰り返す。(略)しかしながら、ビジネスチャンスとは本来、気が付いた人が誰にも言わずに密かに取り組むことで利益を得るものである。したがって、国連が作成し全世界に公開されている17分類169項目の文書がビジネスチャンスになるはずがない」

というのには笑ったが、ただ、ふと我に返り、そのためにいったいどれだけの国富が失われようとしているのかと考えると、悲しくなる。

氏の論考からは、SDGsの深部まで知り尽くした人のみが発することのできる警告が満載だ。必読の稿である。

「名ばかりESG」の横行

一方、ESGを金融界の新しい投資の流れとして冷静に観察しているのが伊藤博敏氏だ(ジャーナリスト)。タイトルは「小泉純一郎元首相も騙された! 魑魅魍魎が跋扈『グリーンバブル』の内幕」。

昨今は、ESGに配慮しない企業は投資の対象から外されてしまう。世界持続的投資連合という組織の発表では、2020年に世界のESG投資額が35兆3000億ドル(約3900兆円)を超えたとか。

「近年、2桁台の急成長で、全運用資産に占める比率は35.9%に達している」

しかし実際には懐疑的な声も多い。

「ESG投資を謳い文句にする投資信託が急増、純資産額は2021年6月末までの1年間でそれまでの約5倍、約2兆3000億円に膨らんだが、いずれもESGの根拠は曖昧で、運用成績もさほど良くはない。(略)『名ばかりESG』の横行である」

さらに伊藤氏は、ESG投資やSDGsという誰にも反論できない「きれい事」のウラで、怪しい人脈が蠢いて起こった二つの事件を追っていく。

一つは東京地検特捜部が21年5月に摘発した、再生エネルギー会社「テクノシステム」の詐欺事件で、もう一つの焦点が東芝だ。前者には、菅前首相に近い人物や、さらには小泉元首相などが関わっているというが、詳しくは同書に目を通されたい。

伊藤氏はSDGsやESG投資について、「正しさの裏には必ず落とし穴があり、制度を悪用する魔物が潜み、それが道を誤らせる」と警鐘を鳴らす。同書の中で唯一、事件としてのSDGsを扱っている稿として迫力がある。

「環境原理主義」という代替宗教

日本のエネルギー政策に役人としても民間人としても深く関与し、これまでCOPに16回も参加してきた有馬純氏(東京大学公共政策大学院特任教授)は、現在の脱炭素の流れを科学としてだけではなく、「環境原理主義」として社会学的、あるいはイデオロギーの観点から考察しているのが興味深い。

「ソ連が崩壊した1990年以降、マルクス主義の退潮と期を一にして地球温暖化を中心とした環境原理主義が大きく盛り上がってきたことは間違いない。地球環境保全という誰も否定できない錦の御旗を立てれば、資本主義の権化ともいうべき企業を遠慮会釈なく攻撃できる。

温室効果ガス削減のために企業や工場の排出を管理し、排出量を割り当てるという発想は、計画経済的・社会主義的であると同時に、自然に合わせて人の行動変容を求めるという点は、かつてのナチズムとも共通している」

つまり、この運動の、全体主義、および社会主義との親和性を指摘しているわけだ(氏の最新著は『亡国の環境原理主義』)。

ちなみに『SDGsの不都合な真実』の編著者である杉山氏は、現在の環境運動は、宗教の意味の薄れた現代における代替宗教ではないかとも問うている。

なお、有馬氏にとっての「環境原理主義」は単なるイデオロギーというよりも、「政治家や官僚、学者、環境活動家、ロビイスト、メディアが連なり、その人的ネットワークを通じて政府の施策に影響力を及ぼす」一大利益複合体だ。

そして彼らが、「再生可能エネルギーなどの便益を過大評価、コストを過小評価することにより、巨大な再生可能エネルギー補助金を誘導」する。

「環境意識の高い米国西海岸では、長者やヘッジファンドが環境NGOや気候学者に膨大な資金を供給(略)、富裕層にとって、環境分野への支援は自分たちの富への攻撃を避ける免罪符である」

ちなみに、エネルギー分野におけるNGOの力の増大については、私が著した稿と共通する点も多い。

環境科学者たちの大ウソ

さて、掛谷英紀氏(筑波大学システム情報系准教授)は、「科学者の合意」がいかに危ういものであるかを、新型コロナ起源論争を例に挙げて論じている。

新型コロナウイルスに関しては、武漢の研究所流出説が当初からあった。しかし、その主張がずっと陰謀論扱いされてきた理由は、裏に科学者たちの政治的暗躍があったからだという。「現在の科学者たちがいかに真理の探究からかけ離れた存在になってしまったか」と掛谷氏。

興味深いのは、カリフォルニア大学バークレー校の物理学者、リチャード・ムラー教授の話だ。

ムラー氏はその著書『エネルギー問題入門』により日本で一躍有名になったが、その彼が新型コロナの起源を調べはじめた。ところが、生物学の専門家が誰も協力してくれない。理由は、「もし研究所起源説を調べているとわかったら、中国の研究者と共同研究ができなくなるから」。米国の研究の自由は、すでに中国という独裁国家によってコントロールされている。

また、研究所起源説はトランプ大統領が唱えているからという理由で、協力を拒否した科学者もいたという。「もしトランプの言っていることが正しいと証明されれば、トランプが大統領選に勝ってしまう。そんなことに協力できるわけがない」とその科学者は言ったそうだ。

「(再エネは)不安定でベースロード電源として使えないのに加え、エネルギー密度が低いので大量の自然破壊を伴う。(略)それを『自然にやさしい』としてきた環境科学者のウソは糾弾されてしかるべき」という掛谷氏の指摘は、世界の多くの学者に向けられている。

水素エネルギー礼賛の問題点

松田智氏(元静岡大学工学部教員)の水素エネルギーについての論考はとりわけ勉強になった。タイトルは、「問題山積の『水素エネルギー』を盲信 政府が推進する水素政策のナンセンス」。

原発も石炭も止めるつもりのドイツ人がやけに落ち着いているのは、水素の効用を吹き込まれ、安心しているからだろうと、私は前々から感じていた。ニュースを聞いていると、余った再エネ電気を水素として貯蔵し、車も工場もすべて水素で動かすことができ、ドイツがまさしく水素の先駆者として世界に君臨する日は近いと思えてくる。 

ところが松田氏の稿を読むと、その幻想が一つ、また一つと崩れる。なぜなら、「水素礼賛マスコミ記事の大半は、水素が抱えている問題点にほとんど触れていない」と氏。

水素を作る方法はいろいろあるが、CO2を出さずに作るとして、今の段階で現実的なのは水の電気分解だそうだ。そして、その水素を最も効率的に使うには、燃料電池を用いること。そうすれば、水素を余った電気の貯蔵に使える。

ただ、電気→水素→燃料電池→電力を実践すると、エネルギーは→ごとに目減りしていくので、具体的には最初の電力は64%減って、ほぼ3分の1になるという。「蓄えたら64%も電力が減る蓄電池を使う人が、どこにいるだろうか?」と松田氏。とてもわかりやすい。

また、水素を日本国内で作るのは無理なので、海外からの輸入が考えられているが、適当な土地はあまりない。そもそも、水素1万トンを作るには水が9万トンもいるのだそうだ。

しかも、水素を日本に運ぶには、マイナス253度で液体にして、日本で再び水素に戻さなければならない。そうするうちに、今の技術では、外国から運んできた水素の正味の総合エネルギー効率は、なんと、20%以下になってしまうという。

だから、菅前首相が就任直後の演説で言った「無尽蔵にある水素」は意味不明と松田氏。氏の稿の結びはごく明快だ。

「本来、エネルギー政策立案は、科学・技術・環境の各側面から綿密に検討されたものだけが採用されるべきである。水素政策は、そのような検討には耐えられないので、結論として、水素政策は捨てるべきである」

SDGs第1項の達成に本当に必要なこと

最後に、11月14日に閉会したCOP26について少し触れたい。

オブザーバーの環境NGOが多く参加していた中、日本の若者たちも、政府に石炭火力の早期廃止を求めて気勢を上げていたが、勘違いも甚だしい。

日本製の石炭火力プラントは世界一クリーンで、燃焼効率が良く、だからこそ世界中で引っ張り凧だった。ところが政府はEUに歩調を合わせ、火力プラントの輸出支援は停止する方向で検討している。政府系金融機関による低金利融資が止まれば、火力にはお金が回らなくなる。これを環境派の勝利と喜んでいる場合ではない。

世界には、電気のない生活をしている人たちがまだ14億人もいるという。電気がなければ産業の発達は望めず、快適な生活はもちろん、教育も平等も自由も何も手に入れることはできない。

彼らが必要としているのは安価で安定した電気であり、それを実現可能にするのは石炭火力発電所だ。それとも私たちは石炭を排除して高価なガスを使いながら、途上国の人々には、「あなた方は再エネで経済発展を試みてください。それなら援助します」というのだろうか。

日本政府が途上国の開発援助でできる最良のことは、クリーンなハイテク火力発電所を建てることだ。しかも、それが日本の輸出の目玉産業であるのだから、日本政府は全力で応援してしかるべきだろう。

スマホを見ながら「豊かさなどいらない」と言っている若い人たちは、今の豊かさを得るため、先人がどれだけ苦労をしたのか考えてほしい。SDGsの第1項「貧困をなくそう」は、安価で安定した電気なしには達成できない。

この際、極論は捨て、先進国においても、途上国においても、環境保全と経済発展の均衡を見出す努力をすることが何より大切だと思う。

 ◇

 太陽光発電やレジ袋の有料化など、確かにそれ自体は悪いことではありませんが、費用対効果やその実施による問題点など、すぐにいくつかあげられるでしょう。それがもっと上位の、脱炭素やSDGsと言う課題になれば、環境にいいという点とは裏腹にかなりの問題点があるはずです。

 そうした不都合な点はどうしても隠されがち、そこはメディアの突っ込みどころでもあるはずです。しかし実態は、日本は脱炭素が遅れている、SDGsへの取り組みに消極的だという点ばかり強調され、不都合な真実への掘り下げは遅れているようです。

 川口氏の言うように、不都合な点にも目をやって、コスト的にも効果的にも問題のある取り組みは、もっと検証すべきでしょう。『スマホを見ながら「豊かさなどいらない」と言っている若い人たちは、今の豊かさを得るため、先人がどれだけ苦労をしたのか考えてほしい。』という一文は、まさに的を得ていると感じました。

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