旧統一教会だけではない、創価学会にも同様な問題が。公明党が「献金規制」のブレーキに。
旧統一教会の不正高額献金問題が取り沙汰されていますが、創価学会にも類似の問題があるようです。デイリー新潮に2週連続で寄稿されたコラムを引用して紹介します。
11月16日付では、元学会員で芸人の長井秀和氏のコラムで、タイトルは『「両親は創価学会に数千万円寄付した」 宗教2世・長井秀和が告発「100万円の壺なんて安すぎて学会員にはピンとこない」』です。
続いて11月23日付では、学会の元理事長の息子の正木伸城氏のコラムで、タイトルは『創価学会・元理事長の息子、懸念される「会員からの搾取」回避訴え 会員減少の実態も語る』で、以下に連続して記載します。
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<長井秀和氏>
仏壇だけで約2千万円
宗教団体への高額献金を規制する必要性が叫ばれる中、“ブレーキ”となっている存在と伝えられるのが公明党だ。献金額の多さが規制されるとなれば、支持母体の創価学会にも降りかかってくる問題となるのは想像に難くない。“エリート学会員”として育ち、10年前に創価学会を脱会した、芸人の長井秀和が高額献金の実態、池田大作名誉会長の素顔について告発する。
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両親が熱心な学会員だった長井は、東京創価小学校、創価中、創価高、創価大と進学するなど、まさにエリート学会員だった。さらに芸人としてブレークした後は、「芸術部」に所属して広告塔としての役割も果たしてきた。その後、長井は学会に絶望し、2012年に脱会を表明。そんな長井に高額献金の実態を聞くと、「集まる金額は毎年1千億円以上ともいわれる」としながら、
「学会側が明言することはありませんが、財務(注・一般的には寄付、お布施のこと)の額はおおむね収入の1割が目安といわれています。10日で1割の高利貸し“十一(トイチ)”にちなんで、私は学会の財務を“宗教十一”と呼んでいますが、収入が低ければ低いほど、当然、負担は大きくなる。うちの両親でもすでに総額で数千万円の寄付をしていると思いますよ。それだけでなく、例えば高額な学会専用の仏壇を3基も購入していて、仏壇関連だけで約2千万円。統一教会の“100万円の壺”なんて安すぎて、多くの学会員はピンとこないんじゃないでしょうか」
統一教会の被害者救済を巡り、現在、国会では高額献金を規制する新法の是非が論議されているが、これに対する公明党の歯切れの悪さも長井氏の話を聞けばうなずける。あからさまな詐欺的行為はないとはいえ、献金や物販の規模は、統一教会のそれとは、まさに桁違いなのである。
幹部が終始池田大作名誉会長の悪口を
そもそも、学会一家に育った長井はなぜ脱会するに至ったのか。創価小・創価中に通っていた子供の頃に通算60回ほど池田大作氏と会ったことがあり、当時は「しょっちゅうアイスクリームとかお小遣いをくれるオッチャンくらいの印象だった」という。
成長するにつれて、聖教新聞などで読む池田氏の言葉と、この印象とのギャップに違和感を覚えるようになっていったそうだ。
「彼が執筆した小説『人間革命』を読んでも“そんなわけないでしょ”と思いはじめ、池田氏の作られすぎたカリスマ性を異様だと感じるようになったのです」
それでも信仰心は残っていたというが、2007年夏に決定的な“事件”が起きた。
「参院選の応援のために埼玉県を訪れていたときに、車に同乗していたさる最高幹部が終始、池田氏の悪口を言っていたんです。もう、言うことがコロコロ変わるだの無茶を押し付けられるだのと言いたい放題」
そこから自分で創価学会の実態について調べるうちに「外の世界から見た学会がいかにうそにまみれているか」に気付いたという。結果、彼は脱会することを決意したのだが、待っていたのはかつての仲間たちからの「これでもかというほどの呪詛(じゅそ)の言葉」だった。
<正木伸城氏>
「布教に熱心な信者は青年世代で1割を切っていた」
宗教団体への高額献金を規制する必要性が叫ばれる中、“ブレーキ”となっている存在と伝えられるのが公明党だ。祖父の代からの創価学会員家系で、2015年までナンバー2の要職・学会理事長を務めていた正木正明氏を父に持つ正木伸城氏が、信者の「公明党離れ」の実態などについて語った。
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創価学会は公称827万世帯という会員数を誇るが、その勢力は衰え続けているといわれており、選挙などで実際に動いている学会員はかなり少ないのが現実だという。
<例えば私がリーダーだったある地域では、布教に熱心な信者は青年世代で1割を切っていた。若い世代に限らず学会全体で見たとしても、実は、熱心に活動する学会員の方がマイノリティーなのである。学会に所属していても、無関心だったり、ネガティブな考えを持っていたりという理由から、つかず離れずの関係を維持している層の方がはるかに多い。その傾向は、特に学会2世、3世、4世になるにつれて、顕著にみられるのだ。
これにより、会員数の減少が臨界点に達した時に、学会はどう対応するだろうか。機関紙・聖教新聞の部数が減り、財務(お布施のようなもの)の金額も激減した時に、かつての水準を維持するために学会員に過度な負担を強いるようになったとしたら――そういう危うさについて、学会自身は自戒の意味でも「ゼロではない」と考えておいたほうがいいと思う>
発行部数は補えたが…
<たとえば創価学会は「マイ聖教運動」という活動を大きく展開していた。これは、機関紙である聖教新聞を一家で1部取るのではなく、1人あたり1部取ることを推奨する運動で、仮に5人世帯の家なら5部購読することになる。この運動は、当時すでに減少傾向にあった聖教新聞の発行部数を補うことに貢献した取り組みだったが、学会員の金銭的負担は増大した。もちろん学会員の中には宗教的使命感をもとにマイ聖教運動に参画する人も多いので、それを「負担」だと感じる人がすべてではない。が、こういった会員の使命感にあぐらをかいて同じような構図の運動を追加していけば、会員の使命感がいつ「負担感」に変わるかわからない。もし現実にそうなるとしたら、それは「会員からの搾取」という危険な入り口に立つことを意味するし、創価学会にはそうなってほしくない>
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日本の人口減少が現実化し始めてから10年あまり、新聞や雑誌などの発行部数は減少してきています。同時に宗教団体の会員数も、発行する機関誌も減少するのは時代の流れでしょう。宗教団体に結果的には形態が近い共産党も、党員、機関誌とも減っているようです。
そしてどの団体もその体制を維持するための資金が会員に委ねられている結果、どうしても高額献金の要請も出てくることになるのでしょう。そこに仏壇や壺、霊感商法などが、付随してくれば違法性が増すことになります。
実は共産党の赤旗の強制購読問題を、かつて杉田水脈氏の書籍で読んだことがあります。聖教新聞でも同様なことが行われているのではないでしょうか。宗教は悪くすれば、心の問題をはらんだ人が陥りやすい蟻地獄です。そうではなく本当の意味での心の救いになるような、それも自主的なお布施で済む真の宗教が望ましいと思いますね。
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