« 世界を困らせる3大バカ老人とは バカ老人が国のトップに立つと、自国民他国民とも被害は甚大 | トップページ | 福島香織氏:武漢で始まった「白髪革命」デモ 保険制度改革に激怒する中国の老人たち、「政府を倒せ」とシュプレヒコール  »

2023年2月24日 (金)

阿比留瑠比氏:核「持ち込ませず」に見直し論 中谷、高市、安倍氏の問題提起

20_20230223161301  ロシアのウクライナ侵略の衝撃から1年経ちました。国連安保理の常任理事国で核保有国のロシアが起こした侵略戦争。国連は停戦勧告も何も出来ません。この侵略戦争のもう一つ意味するものは、核を持たない国が核を保有する国に、容易に侵略されると言うことでしょう。

 中国が虎視眈々と狙う台湾、そして日本でさえ明日のウクライナにならないと、誰が言えるでしょう。そうした中で日本は防衛費のGDP比2%を目指し、反撃能力を含む「安保三文書」の改定に踏み切りました。

 だがこのブログで再三取り上げているように、驚くべきことに「専守防衛」の旗は降ろさず、「反撃能力」も「必要最小限の自衛」としているのです。それに加えて、岸田首相は「非核三原則」の堅持を唱えたのです。

 ところが自民党内でこの「非核三原則」に対する問題提起が持ち上がっています。産経新聞論説委員兼政治部編集委員の阿比留瑠比氏が、同紙にコラムを寄稿した記事を紹介します。タイトルは『核「持ち込ませず」に見直し論 中谷、高市、安倍氏の問題提起』(2/23公開)で、以下に引用します。

韓国の大手紙、朝鮮日報の20日付社説は、日本にとっても人ごとではなく、同様の危機意識を持つべき内容だった。社説は、18日に北朝鮮が液体燃料式大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」の発射訓練を行ったことについて、「『開発と量産を終え、実戦配備に至った』と誇示する意図があるようだ」と指摘し、こう結論付けていた。

「北朝鮮の核の効用性を一瞬でゼロとする方法は韓国独自の核保有しかない。他の選択肢が全て無意味となる瞬間が徐々に近づいている」

北は昨年11月には、ICBM「火星17」を発射し、成功したと発表している。米本土まで攻撃対象となるICBMが実戦配備されていく中で、米国の核の傘、拡大抑止はどこまで信頼できるのか。

ウクライナを侵略するロシアへの姿勢からも、自国を攻撃する能力を持つ核保有国と直接戦う気はないという米国の本音が見え見えである。ウクライナとは異なり、日韓は米国と同盟関係にあるが、それはどこまで効力を持つだろうか。

もちろん脅威は北だけではない。日本は地理的に中国、ロシアという核大国とも対峙(たいじ)していかなければならない。特に通常兵器の性能では西側諸国に及ばない北やロシアは、有事にはいきなり核頼みとなる危険性がある。

そんな国際情勢下にあって、中谷元・首相補佐官が18日、「持たず、つくらず、持ち込ませず」の非核三原則の見直しに言及したのはタイムリーだった。時事通信によると中谷氏は地元・高知市での国政報告会で語った。

「非核三原則はいつまでも通用するのか。(日本国内に核兵器を)せめて持ち込むということは現実的ではないか」

中谷氏の指摘は、朝鮮日報が主張する独自の核保有までいかずとも、米国の核兵器が日本国内にあるか、あると相手に思わせるだけで抑止力になるということだろう。政府内から、こうした率直な意見表明がなされることの意義は大きい。

この論点は、高市早苗経済安全保障担当相がかねて主張してきたことでもある。高市氏は例えば、自民党政調会長だった昨年3月6日のフジテレビ番組で、「有事のときの『持ち込ませず』については党内で議論したい」と述べ、こう強調していた。

「非核三原則を守るべしという人の中には、有事にも、核兵器を搭載した米艦船が日本の領海内を通過しても領空を飛んでもダメという議論まである。(日本は)米国の核の傘の下で守られているというが、いざとなったら核抑止力が全く機能しないと言っているのと同じことになる」

高市氏は昨年12月に政府が閣議決定した「安保3文書」からも、非核三原則を外すよう訴えたという。

米国が、日本が核攻撃を受けたからといって、自ら危険を冒してまで核保有国に対して核で報復してくれるのか。核の傘は、すでにいくつも穴が開いた破れ傘になりつつはないか-。

この疑問から安倍晋三元首相は昨年2月、米国の核兵器を日本の領土・領海内に配備して共同運用する核共有について問題提起したのだった。

岸田文雄首相が「核兵器のない世界」を目指すことと、非核三原則の見直しは矛盾しない。米国の核の傘を当てにしている時点で、日本は既に理想と現実に境界線を引いている。それならば、せめて「持ち込ませず」は見直していい。

Images-11_20230223161301  岸田首相は広島県出身で、殊更「核兵器」に敏感なようで、「核兵器のない世界」の実現を主張しています。5月のG7の広島サミットも広島で開催、議長国として「核軍縮」を重要なテーマにしようとしています。ただ核保有国が3カ国参加しますが、それ以外の核保有6カ国が参加しない中で、理想ばかり追いかけても現実はついてこないのではないのでしょうか。

 自己の主張を日本をも対象とし、「非核三原則」を頑なに固持し、かつ内外に公表することは、核保有の隣国に対し、「日本組み易し」との誤ったメッセージを送ることになります。それは「自己の思い」の為に国民の安全を毀損する事につながるのではないでしょうか。

 プーチンが自己の思いを実現する為に、ウクライナを侵略し、ロシア国民を孤立させたように、自己の思いは必ずしもプラスには働きません。岸田首相も「核兵器のない世界」を目指す思いは結構ですが、現実に日本の置かれた安全保障環境を直視することなく、安易に理想を現実に当てはめようとしないよう願いたいと思います。

(よろしければ下記バナーの応援クリックをお願いします。)


保守ランキング

(お手数ですがこちらもポチッとクリックをお願いします)


にほんブログ村 

 

« 世界を困らせる3大バカ老人とは バカ老人が国のトップに立つと、自国民他国民とも被害は甚大 | トップページ | 福島香織氏:武漢で始まった「白髪革命」デモ 保険制度改革に激怒する中国の老人たち、「政府を倒せ」とシュプレヒコール  »

安全保障政策」カテゴリの記事

2023年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
フォト
無料ブログはココログ