韓国人旅行客が急増、各地で爆買い。だがぬか喜びしてはならない、背景に長期のデフレや円安で日韓逆転が
昨年暮れからの空港検疫など水際対策の緩和から、規制中の中国人を除く外国人旅行者が急増しています。中でもかつて「No Japan」運動を繰り広げた韓国旅行者が目を引きます。政権が保守に交代したからと言う理由もあるでしょうが、今や日本ブーム再燃と言ってもいいような勢いです。
文在寅政権時代の韓国を思い出すと、やはり素直には歓迎したくない気もしますが、文政権時代でもコロナ以前では韓国人は多かった、つまり政治と観光は別でしょうね。
最近の韓国人観光客の動向について、韓国人ジャーナリストの李正宣氏がJBpressに記事を寄稿していますので、以下に引用します。タイトルは『韓国で空前の「Go JAPAN」ブーム、“神商品”を買う客でドンキに長蛇の列 円安・免税を生かして高級ブランドを格安で購入、転売して大儲けする人も続出』(3/01公開)です。
◇
韓国社会ではいま、かつての「No JAPAN」運動が嘘だったかのように、空前の「Go JAPAN」ブームが起きている。筆者もそのブームに便乗するかのように先日東京に行ってきた。
東京の街は「日本人半分、韓国人半分」という韓国メディアの記事があながち間違いではないと思えるほど韓国人の人波で溢れていた。
韓国人観光客が多く訪れるドラッグストアやドン・キホーテではレジの前に並ぶ長蛇の列ができており、筆者も買い物をあきらめなければならない場面が何度もあった。まるで中国人から「爆買い」のバトンを韓国人が引き継いだかのような感覚さえ覚えた。
日本に行ったら絶対に買わなねばならない“神商品”の数々
筆者の日本行きが決まると、たちまち知人から「欲しいもの」リクエストが殺到した。ゴルフが趣味の友達は「サロンパス」を10箱も注文してきたし、胃の弱い老母は「太田胃散」や「キャベジン」を、記者の友達は「めぐりズム」のアイマスクや液体絆創膏などを…といった具合だ。リクエストの大部分は韓国人のブログやYouTubeで紹介されている、いわゆる「日本に行ったら必ず買わなければならない“神商品”」だ。
3泊4日の短い日程で東京を訪れた筆者は、ホテル近くのドン・キホーテでこれらのリクエスト商品を一気に買ってしまえばよいと考えていたのだが、免税カウンターの前に並ぶ長い列を見て呆然としてしまった。結局、店舗スタッフの「あと1時間程度かかりそうです」という言葉に購入を諦めなければならなかった。
日本産ウイスキーは小売店も奪い合い
空港内の免税店でも韓国人の爆買いに遭遇した。お菓子売り場では、筆者の前に並んでいた若い韓国人男性が菓子代として何と6万円以上支払うのを目撃した。
酒類売場は日本産ウイスキーを買い求める韓国の若者で賑わっていた。そこで出会った若者はウイスキーを買いに日本に来たという。彼は「韓国で5万ウォン(約5000円)以上する『サントリー角瓶』が日本では1万ウォンちょっとだった」と言い、スーツケースをウイスキーでいっぱいにして喜んでいた。
ここ数年、韓国の若者の間ではウイスキーブームが起きている。新型コロナによって外で会食する機会が減り、自宅で楽しむ一人酒が流行する中で、若年層の嗜好がビールや焼酎からウイスキーなどの高級酒へとシフトしているためだ。中でも安価なウイスキーを使ってもウイスキーの味を楽しめる「ハイボール」は、まさに空前の流行となっている。江原道原州(カンウォンド・ウォンジュ)のある小都市は、町おこしのために「ハイボール祭り」なるものを企画したが、これが口コミでかなりの人気を集めている。
韓国関税庁によると、日本産ウイスキーの輸入額はノージャパン運動の真っ最中だった2019年の136万ドルから、2022年には414万8000ドルへと3倍以上に増加した。
しかし、爆発的な需要にいまだ供給が追いついておらず、大型スーパーに「山崎」や「響」など韓国人に人気のウイスキーが入荷する日は朝から店頭に長蛇の列ができている。それでも売りに出されるウイスキーはわずか10本前後であることが多い。
酒の小売店主が集まっているインターネットサイトには「卸屋から、サントリーのウイスキーを手に入れたいのなら他社のウイスキーと抱き合わせでなければダメだと言われた」「価格も引き上げられ、しかも売れ残りの製品まで一緒に買わなければいけない。それでも月にようやく1本回してもらう程度だ」「サントリーを買おうと入金したら詐欺にあった」などなど、取引を巡る苦情がひっきりなしに報告されている。
コロナパンデミックで約3年ぶりに再開した海外旅行、しかも「円安」という追い風まで重なった日本旅行で、韓国人が爆買いしているのは薬品やウイスキーだけではない。
最近の円安によって韓国と日本との物価が逆転してしまった影響で、有名海外ブランドのショッピングも日本が絶対的に有利なのだ。
しかも日本は韓国よりはるかに大きいマーケットだけに数量も豊富で多様なデザイン――特に日本限定デザインの商品も多いため、韓国の若者の間では日本のデパートなどでブランドバッグや靴などを購入して自分のSNSなどで転売するのが流行っている。
価格自体も韓国より安いが、そこに免税が適用されるので、一度日本に行ってくれば、少なくとも百万ウォンから数百万ウォンを稼ぐことができるという話も聞こえてくる。
こんな具合に韓国社会が「Go JAPAN」「Buy JAPAN」で盛り上がる中、韓国の独立運動記念日である「三一節」を迎えることになったわけだが、にもかかわらず日本旅行の熱気は全く冷めないと複数の韓国メディアが報道している。
三一節でも衰え見せない「Go JAPAN」ブーム
三一節とは、大日本帝国による植民地時代の1919年3月1日、韓国全域で同時多発的に勃発し、数カ月にわたって繰り広げられた独立運動(3・1運動)を記念する日だ。当時の「朝鮮総督府」の記録によると、3・1運動鎮圧の過程で韓国人553人が死亡、1万2000人が逮捕されたとされているが、韓国人が記録した『韓国独立運動之血史』によれば7000人余りが死亡、4万5000人余りが投獄されたという。
どちらの数字が正確なのかはともかく、三一節とはこうした日本との不幸な歴史に基づく民族の祝日で、韓国人にとっては一年を通じてもっとも反日感情が高まる日でもある。
そのため政府が反日感情を刺激しまくった文在寅政権時代には、三一節のタイミングで日本を旅行した動画をアップした有名YouTuberが、視聴者からの猛烈な抗議によって土下座で謝罪する事態に追い込まれたし、日本料理を紹介したケーブルテレビ番組が視聴者への謝罪文を公開しなければならなくなるなど、この時期、日本と関連したすべてのことがタブー視された。
ところが今年の三一節は、韓国メディアの報道によると休暇を取って日本旅行へ行く若者が急増し、日本便があるLCC航空会社は3月1日の航空券前売り率がいずれも90%を超えるという。
かつて反日ムードを煽ったメディアは…
こうした状況に対して、いくつかの韓国メディアは不満な様子を隠そうとしなかった。
<韓国人の「日本行きラッシュ」は、日本政府が北朝鮮の脅威を踏み台に反撃能力保有を宣言し、「竹島の日」行事を開催するなど、韓国国民の反日感情を高めるような行動を強行する姿を考慮すれば、過去とは違う流れだ> (世界日報)
<韓日間では強制徴用など歴史、安保問題で大小の葛藤が依然として収まっていない状況だが、円安現象などの影響で日本を訪れる韓国人観光客は大きく増えた。三一節に日本旅行に行くこともあまり気にしない様子だ>(SBSニュース)
<いろいろと日本旅行に行くのに良い時期だそうだ、旅行に行っても韓国の歴史について忘れない韓国国民になってほしい」(YTNニュース)
文政権の反日路線に便乗して韓国国民の反日感情を煽ったのもこうした報道各社だ。当時、威勢よく反日の刀を振り回した彼らだけに、今年の三一節の「日本ブーム」には呆然とするほかないのだろう。
◇
政治と観光は違うと冒頭に述べましたが、「YTNニュース」が言うように「旅行に行っても韓国の歴史について忘れない韓国国民になってほしい」と述べるあたり、やはり韓国らしいと思いますね。
一言付け加えれば、韓国の歴史の大半は捏造で、自国に都合のいいように嘘で固めたストーリーにしていますし、三・一運動も韓国では「大虐殺があった」と触れ回っていますが、そんなことはありません、真っ赤な嘘です。むしろ、三・一運動を機に日本の朝鮮統治は安定し、インフラ投資などが軌道に乗ったというのが真実です。
それはともかく注目すべきは韓国より日本で買う方が安い、つまり長期のデフレと円安で、物価は日韓逆転し、国民所得あるいは給与レベルも逆転してしまっている事実でしょう。
ですから韓国から観光客が来て爆買いしてくれると、ぬか喜びするのではなく、あらゆる手段を駆使して、日本経済をかつてのように強くしなければならないと思う必要があります。日本を追い越したと、韓国人に上から目線で言われ続けないように。
(よろしければ下記バナーの応援クリックをお願いします。)
(お手数ですがこちらもポチッとクリックをお願いします)
« 中国の不動産バブル崩壊がいよいよ現実に、そして韓国も。経済停滞から下降への序章が始まる? | トップページ | 林外相、国会優先でG20欠席 だが答弁は「53秒」だった。そもそも審議は中身がないうえに退屈で、「やる意味があるのか?」 »