有本香氏:なぜ入管難民法が必要か 一部野党とメディアに騙されるな!バカにされる日本の〝お花畑〟な難民申請
日本には不法滞在中に実刑判決を受けた犯罪者で、強制送還の対象となった外国人が、それに応じない例がかなりあると言います。その送還逃れに悪用されているのが難民申請です。つまり難民申請期間中は送還されないという点を逆手にとって、何度も申請を繰返す例が多いと言うことです。
そのため「3回目以降の申請は送還停止の対象外とする」ことを含む改正案が、28日の衆院法務委員会で、国民、維新の修正を取り込んで採決されました。ただあの立憲民主党は自身の修正案が通らず反対の立場です。この改正案についてジャーナリストの有本香氏が、zakzakのコラム「有本香の以読制毒」で次のように述べています。タイトルは『なぜ入管難民法が必要か 一部野党とメディアに騙されるな! バカにされる日本の〝お花畑〟な難民申請 改正趣旨のキモを概説』(4/28公開)で、以下に引用します。
◇
外国人の送還や収容のルールを見直す入管難民法(出入国管理及び難民認定法)の改正作業が〝佳境〟に入った。
2021年4月、当時の菅義偉政権が同法改正に挑んだものの、野党と大メディアのミスリードで頓挫した。その再チャレンジである。
2年前は、不法滞在で摘発され送還が決まっていたスリランカ人女性が、収容施設で死亡するという不幸な一件を、野党とメディアが徹底的に政治利用した。
悪辣(あくらつ)な入管、不幸な女性…という構図を描き、入管難民法改正は「悪」と決めつけたネガティブキャンペーンにより、菅内閣は支持率を大きく落とす事態にまで陥った。
今回、岸田文雄内閣は修正案を野党に提示した。ソフトランディングを狙っているが、野党は再び、一部メディアと組んで、徹底抗戦を仕掛けてくるだろう。この抗戦を今回は、国民の良識で迎え撃つ必要がある。
そもそも、国民の多くが「なぜ入管難民法改正が必要か」を理解していない。だから、2年前にはまんまと騙されてしまった。同じ轍を踏まないよう、改正趣旨の「キモ」を概説しよう。
まず、わが国での在留資格がないまま、不法滞在している外国人の数は、21年1月1日時点で8万2868人に上った。
その後、コロナ禍の影響もあり減少したが、今後は入国者の増大とともに増えることが見込まれている。
この不法滞在者のうち、摘発されて国外退去が決定したにもかかわらず、送還を拒んでいる者(送還忌避者という)が、現在、4233人。これはコロナ禍で不法滞在者が減った中でも、年40%近く増えている。
ところが、現行法(入管難民法)では、この送還忌避者を強制的に国外退去させることが困難となっている。
その理由の一つが、いわゆる「難民申請」にある。
いまの入管難民法では、難民認定手続中の者は、一律に送還が停止される。たとえ重大な罪を犯した者でも、テロリストでも、難民申請をしさえすれば一律に送還が停止されるのだ。
この説明だけで既に、どれほど〝お花畑〟な法律かが分かるだろう。さらに難民申請は何度でもでき、その理由はさほど問われない。
中には、「帰国したら親族から暴力を受ける可能性がある」などという、バカげたものまであると聞く。
自国の警察に相談せよ、という案件だが、いかに日本の難民申請が虚仮(コケ)にされているかを物語る話だ。
よく、「日本は難民認定に時間がかかり過ぎる」「日本は難民認定数が少な過ぎる」という、もっともらしい意見を聞くが、この一因は、適切に門前払いをしてこなかったことにもある(=現在はやや改善されている)。
こんな大甘の制度なら、悪用する輩が当然出てくる。難民認定申請を繰り返すことで退去を回避し、違法状態のまま日本に居座る外国人が存在するのだ。
この大きな穴を塞ごうというのが、2年前からの法改正の狙いである。
ちなみに、21年1月1日時点で約3100人だった送還忌避者のうち、1年を超える実刑判決を受けた者は約490人もいた。そのうち、収容されていたのはわずか100人、仮放免中が約350人、手配中の者が約40人だった。
さらに、同時点の送還忌避者のうち、3年以上の実刑判決を受けた者が約310人。収容中の者はわずか約60人に過ぎなかった。
つまり不法滞在者で、かつ重い刑が確定したにもかかわらず、制度を悪用し、われわれと同じ市井に居座る外国人が存在するのだ。
この異常状態を放置するのはまさに政治の不作為。法改正に反対する野党やメディアは国民の安全を脅かす「敵」と言ってもいい。
今般の修正案には、「難民認定の第三者機関設置」などが附則に盛り込まれたが、私はこれにも反対だ。そんな曖昧な存在に、難民認定という国の重大な決定の裁量を与える余地を残すことは危険である。
善良な国民はもちろん、日本で善良に暮らす外国人も法改正に賛成している。岸田内閣は、毅然(きぜん)と改正の趣旨、意志を貫くべきだ。
◇
日本は少子化により、労働者不足が懸念されていますが、その穴埋めに外国人を招聘し雇用するのは、時代の流れかも知れません。ただしそこにはしっかりした管理体制が機能しなければ、外国人による犯罪の巣窟となるリスクがあります。
そのために「出入国管理法」が有るわけですが、そこに「穴」が有るのが現状で、その穴を埋めようとするのがこの改正法案です。しかし特定野党や反日メディアは何故か「外国人」に大甘で、日本の主権や治安維持に全く目を向けずに、外国人優遇政策を掲げようとします。
日本びいきの善良な外国人なら、それもよしでしょうが、中には犯罪を犯す者も多くいます。有本氏の指摘のように「この異常状態を放置するのはまさに政治の不作為。法改正に反対する野党やメディアは国民の安全を脅かす「敵」と言ってもいい」でしょう。
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