岸田首相テロ襲撃事件、聴衆が明かす事件の一部始終 「危ない!」「おい、何やってんや!」
一昨日の土曜日15日に、和歌山で選挙応援演説中の岸田首相を狙ったテロ事件が発生しました。首相は無事で、容疑者はすぐ逮捕されました。聴衆も無事でした。昨日のテレビ報道はこの話題で終始していました。
現場にいた聴衆がその一部始終を語った記事が、現代ビジネスに寄稿されましたので、以下に引用します。タイトルは『「おい、何やってんや!」岸田首相テロ…木村隆二容疑者(24歳)の脇にいた人物が明かす緊迫の瞬間一部始終』(4/15公開)です。
◇
いったい何が起こっていたか
聴衆の一番前で岸田首相の様子を見ていた人物は、「現代ビジネス」の取材にこう明かした。
「岸田首相は門候補と支援者に向かって手を振り、笑顔を振りまいていました。演説が始まる直前、演壇の後ろにも支援者がいることを門候補が気づき、そちら側も向いて歓声に応じていた。
すると、その方向から銀色の筒のようなものが飛んできたのです。背後からキャーという大声がしました。岸田首相はとっさに振り返り、銀の筒は首相の2mくらい手前に落ちた。すぐにSPが岸田首相をガードして現場を離れていきました」
漁港に怒声が響き、近くのジャージ姿の中年男性が、筒を投げた男めがけて飛びかかった。すぐさまSPが加勢して、男を押し倒し両足をつかんだ。
「危ない!」
「こいつがやった!」
「何しているんや!」
場内が大混乱となるなか、岸田首相がいた演壇側から「ボーン」という破裂音がこだました。来ていた支持者たちはいっせいに逃げ惑い、現場は大パニックに陥った──。
4月15日、岸田首相は衆議院和歌山1区の補選で、自民・門博文候補の応援のために現地入りしていた。最初の演説会場となったのが、和歌山市の南側に位置する雑賀崎漁港だった。
岸田首相は東京から空路で向かった。関西空港に降り立ち、現場の漁港に到着したのは11時20分ころのことだ。約200人の支援者らが出迎えるなか、手を振りながら車から降りた岸田首相は、門候補とともに雑賀崎漁港を視察し、関係者から説明を受けた。
火を付けるような格好をしたので
周囲にはびっしりとSPが囲んでいた。あらかじめ用意されていた地元の新鮮な鯛や海老に舌鼓を打つ岸田首相は、「おいしい。歯ごたえがある」と笑顔で話して、門氏とともに演壇に向かった。
岸田首相を一目見ようとする支援者たちが取り囲み、スマートフォンのシャッター音がひびく。司会者が「それでは皆様、お越しいただきありがとうございます!」と岸田首相を呼び寄せようとした刹那、件の筒が投げつけられたのだ。
銀色の筒を投げたのは、木村隆二容疑者(24歳)。その場で取り押さえられ、威力業務妨害で現行犯逮捕された。
木村容疑者のすぐ近くで一部始終を見ていた人は、興奮冷めやらない表情でこう語る。
「男はグレーのリュックを背負っていて、何かを取り出そうとしたのです。そして火をつけるような格好をしたので、ただごとではないと思い『なにやってんや!』と声をあげて男に飛びつきました。
私と同様に、男の尋常ではない様子に気づいた地元の支援者が、男に手をかけて羽交い絞めにしました。
すぐにSPが駆け寄って男の足にタックルして倒した。地元の支援者の漁師が、SPといっしょに男におおいかぶさって動きをストップさせました。男は足をばたつかせて抵抗していましたが、完全に封じられた。
すると、そこで爆発音が鳴り響いたのです。男が筒を投げてから20秒くらいでしょうか。支援者は逃げまどい、SPは男をかかえて、演壇から離れた場所に移動しておさえつけたのです」
岸田首相は、すぐに車で現場を離れた。
見に来ていた大半は漁師や漁協関係者
だが、木村容疑者を取り押さえたはいいものの、そのわずか1〜2m離れたところにもう一本の銀の筒が落ちていた。
「爆発するぞ」
「危ないから逃げて」
現場はパニックに陥った。中には小さな赤ちゃんをつれて逃げ惑う人、高齢のお年寄りもいた。
制服の警官が両手を広げて「危ない!近寄らないで!もっと離れて!」と叫ぶ様子は、まるで映画のワンシーンを思わせるような緊迫したものだった。
10分ほどすると、サイレンを鳴らしたパトカーが到着し、警官に抱えられた木村容疑者は和歌山県警西警察署に連行されたという。木村容疑者は、兵庫県川西市に住んでいることがわかっている。
この日、岸田首相は雑賀崎漁港での演説後、繁華街のあるJR和歌山駅に移動して再度支援を訴える予定だった。その日程は、SNSやネットでも公表されていた。
木村容疑者の様子を見ていた人は、こう語る。
「演説を見に来ていたのはたいてい顔見知り、地元のもんばかりや。大半が漁師とか漁協とか関係者とその家族。顔を知らんもんがいるなとは思っていた。しかしこんなひどいテロをやるだなんて、ビックリするだけだよ」
和歌山県警の調べに木村容疑者は黙秘し、「弁護士から来てから話す」とだけ答えているという。警察庁の幹部はこう語る。
「総理大臣が来られるので十分な警備計画を練って、対応していた。それもあって総理をすぐに現場から離れさせることができた。選挙の最中に支援者の荷物チェックまではできない。そんな隙を狙った犯行ではないか。爆弾が岸田首相を直撃しなかったのは、不幸中の幸いだった」
安倍晋三元首相が奈良市で凶弾に倒れてからわずか9か月の惨劇。卑劣なテロは許されるものではない。
◇
周りは漁師が多く、容疑者がすぐに取り押さえられたのは幸いでした。安部元首相の暗殺の際は、犯人は聴衆のいない背後から狙って、成功しましたが、今回は聴衆に紛れていたため、犯行に制約があったのかも知れません。
それと共に爆発物が投げ込まれた後に、すぐにSPが首相を爆発物から遠ざけたのも、未然に防げた一因です。ただ爆発物が手榴弾のように、すぐに爆発するものだったら、どうなったかわかりません。
いずれにしても、このような選挙演説中の襲撃が、今後とも手を替え品を替え増えて行くことが予想されます。それでなくとも日本の治安は悪くなってきていますので、要人警護のさらなる強化の取り組みが求められますね。
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