海外の人権侵害

2022年1月 5日 (水)

中国で連行されたジャーナリストの体験、監視社会で人権無視の恐怖

I  新型コロナの収束を待って、海外旅行を計画されている方も多いのではと思います。しかしコロナ発生源でもある中国は、昨年末にこのブログでも取り上げたように、理由が分からず連行され、いつの間にか行方不明になっている人が、外国人も含めて多いと聞いています。

 実際に中国で連行された経験のある、作家でジャーナリストの青沼陽一郎氏が、JBpressにその体験を寄稿しています。タイトルは『連行されて分かった、中国は外国人をここまで監視している 尾行・監視は当たり前、そんな国で五輪を開催させていいのか』(1/3)で、以下に引用して、掲載します。

 ◇

 今年は中国が威信をかけるという北京オリンピックがある。それも1カ月後に迫った。だが、こんな国でオリンピックを開催していいものだろうか。

 その中国で私は身柄を拘束されたことがある。それも田圃の写真を撮っていただけで。そのとんでもない実態を語ってみたい。

************

「ご同行いただけませんか」

 最後に私が中国を訪れたのは2015年7月のことになる。そこで毛沢東の出生地である湖南省に足を延ばした。「魚米の里」と呼ばれ、古くから水資源が豊富で淡水魚と米の産地として知られた場所だ。ところが、ここから隣の広東省広州市圏に出荷された米から、許容量を超えるカドミウムが検出されて問題となっていた。その前年には同省の衡陽市衡東県大浦鎮で、子どもたちの血中鉛濃度が国の基準値を最大で3倍以上にもなっていたことを、国営の新華社通信やAFP通信が伝えている。地元の化学工場から排出された汚染物質が原因とみられ、この工場は捜査のため一時閉鎖されたという。

 しかも2014年4月に中国環境保護省が公表した資料によると、湖南省は甘粛省と並んでもっとも土壌汚染の拡散している地域だった。それも湖南省では稲耕作地の実に4分の3以上が汚染されていたことがわかったという。

 揚子江より南の地域では二期作が主流で、当時も田植えの済んだ隣の田圃で収穫作業が行われていた。そんな風景を写真に撮っている時だった。

 カメラに夢中になっていると、背後から声がした。振り返ると、いつの間にか「中国公安」と文字の入ったパトカーが止まっていて、2人の制服の警官が降りてきた。ひとりは胸ポケットから小型のカメラレンズをぶら下げて、こちらの態度を録画監視している。

「外国人が写真を撮っているという通報がありました。通報を受けた以上、住民に説明をしなければならない。手続きのため、ご同行いただけませんか」

 上司にあたる初老の警官が言った。

派手なシャツにビーチサンダルの男が実は地区の共産党書記

 連れていかれたのは、町の中心を少し外れた場所にある古びた地元警察の建物だった。中に入るように言われ、奥まった会議室のさらにその奥の部屋に通された。

 入口から一番遠い壁際の机の向こうに座らされると、初老の警官に続いて、スマートフォンだけを持ってビーチサンダルを履いた男が入ってきた。痩身に張り付くような派手なシャツやパンツからして、田舎のチンピラのように見えたが、彼がこの地区の共産党書記だった。さらにパソコンやビデオカメラを持った私服の男たちが入って来る。

 まずパスポートの提示を求められた。それから、カメラと鞄を調べると言った。「任意」とされながらも、こちらが拒否できるような状況にはない。

「録音機器や、他に小型のカメラがないか、確認させてください」

 そう言うと、手荷物のすべてを隣の部屋に持っていってしまった。私の目に見えないところで、全てがいじくられる。所持品を写真に撮るシャッター音がする。あとで返された時には、財布のクレジットカードまで抜き取られていた形跡があった。

渡航費用と滞在費用の出所をしつこく尋問

 それから、ビデオを回しながら、尋問がはじまる。

「ここへ来た目的はなんだ?」

 観光ビザで入国していたから「観光」と答える。

「観光、ほう・・・。観光なら、その旅費はどうした?」

 費用は自分で用意している、と答える。

「渡航費用は? 滞在費は? 誰が出している?」

 だから自分で準備した、と答える。当たり前のことだ。取材であれば費用は自分で捻出するなり、大手メディアから自らの努力で引っ張ってこなければならない。

 すると警官はすぐに、

「あなたは、長沙市内(省都)の○○というホテルに宿泊している」

 と言い当て、さらにこう言い放った。

「あなたの年収では、あのホテルに泊まるのは無理だ」

 それから「この旅行費用はどこから出ているのか、言え」と問い質してきた。そして彼の発した次の言葉に、私は驚かされた。

「東京にある出版社から、中国の旅行代理店に送金があったことを我々は知っている」

 中国では、ホテルにチェックインした段階でパスポート情報が登録され、政府に関連する機関と共有するシステムになっている。日本人観光客の個人情報など筒抜けだ。しかし、東京からの送金実績まで事前に把握しているとは思いもよらなかった。

スパイ行為を認めさせようという意図がありありと

「代理店の担当者は、その資金で旅程を組んでいることを認めている!」

 当局によって自分が裸にされている不気味さと恐怖を実感する。

「そこから依頼を受けて、“調査活動”が目的でここへやって来たのだろう!?」

 調査活動、すなわちスパイの容疑をかけて、それを認めさせようとする。中国では習近平体制になってから「反スパイ法」が制定され、日本人もその容疑ですでに拘束されている。

「なぜ、取材なら取材申請をしなかった」

「なぜ、観光と嘘をついて入国したのか」

 ここへ来る前、私は西安に滞在していた。そこから高速鉄道と車を利用して「梁家河」という谷間の小さな村を訪ねていた。習近平が若い頃、下放されて暮らしていた「窯洞(ヤオトン)」と呼ばれる洞窟の住居がある場所だった。そこは、この7月からは観光地化し、入場料をとっている。習近平の生い立ち調査が目的とはいえ、これを観光ではないと言い張る中国人がいるだろうか。

 その旨を伝えると警官は黙った。ところが、それまで黙っていた共産党書記が蒸し返す。

「だけど、わからないな。出版社からの送金でここまで来ているのなら、それは調査だろう!」

「そうだ。どうなんだ」

エンドレスで続く「同じ質問」

 そこから堂々巡りと押し問答が続く。

 気が付いてはいた。この地域に入ってからずっと、車窓に黒いフィルムを貼ったセダンが私の車のあとをつけていることを。最初は白で、昼を過ぎてからは黒い車体に代わった。監視されている。目立つことはしないほうがいい。だから、町中や田園をまわりながらも、写真は車の中から撮っていた。その度に車を停めると、セダンも一定の距離を保って停まった。

「ここなら、大丈夫でしょう」

 町外れに出て、一緒だった通訳の青年が言った。そこではじめて車を降りて写真を撮った。そして、ここに連れてこられた。いま、その青年は取り調べを通訳している。

 するとそのうち、初老の警官が私のスマートフォンの中まで勝手に覗き、こう言った。

「偶然に見てしまったのだが、この地域に関する記事が添付されたメールがある。やはり、調査が目的なのだろう?」

 日本語の中に「鉛」の文字を見つけて問い詰めてきた。

「数年前に報じられたことを、いまさら蒸し返すつもりか!」

 外国人であろうと、都合の悪いことは黙らせたい。中国共産党の言論封殺の本性がそこにある。

 あとで気が付くのだが、この初老の警官もスマートフォンを持っていた。その待受画面は毛沢東の肖像だった。

「だいたい、田圃の写真を撮っているだけで、どうして土壌が汚染されていることがわかるんですか」

 私は言い返した。見ただけで土壌中の汚染実態などわかるはずもない。そのカメラも没収されていた。

「じゃあ、なんでここへ来た!?」

 中国側は執拗に同じ質問を繰り返す。繰り返しの説明は、疲労を伴う。なるほど、こうしてイライラと疲れの蓄積で、調査目的=スパイ容疑を認めさせようという魂胆か。

 取調中も開け放たれたままの扉から、入れ替わり立ち替わり室内を覗きにきた地元の人間がスマートフォンでこちらの写真を撮る。まるで動物園の猿を見るような目つきだった。不愉快だった。これが正当な手続きと言えるのか。

「もう制服から着替えたのに、まだ帰れないのは誰のせいなのか」

 午後1時過ぎに連れて来られて、ずっと同じ部屋に留め置かれたままだった。どう処遇されるのかもわからない、気の抜けない状態が続く。やがて午後の7時をまわった頃に、肥った私服の中年男性が部屋に入ってきた。緊張した空気が漂う。

「先生、まだこんなことを続けますか」

 眼鏡をかけ髪の薄くなりかけている男は、私の正面に机を挟んで座ると、そう言った。彼がこの警察でもっとも権限を持つ、署長にあたる人物だった。

「私が制服から私服に着替えて、まだ帰れないのは誰のせいだと思いますか」

 主張を曲げない私を責めた。そうやって威圧する。

「私は、人の善悪を見抜く力を持っている」

 彼はそう言って私の目を直視しながら、再び送金の事実から尋問をはじめた。だが、相手に同調して調査目的を認めようものなら、それこそ罪に問われる可能性がある。

「先生、このままいつまでも続けますか」

 では、どうしたらいいのか、こちらから訊ねた。

 すると、真っ白なA4サイズの紙とボールペンを出してきて、これから言うことを日本語で書くように指示された。とにかく「事情説明」と題された、いわば「自己批判」を書かせようとする。

 実は取調中から、この通り日本語に訳して書き写せ、と中国語の文書を示された。こんな田舎に日本語のわかる人物もいないはずと、意訳して書いて渡したが、その度に、内容が違う、これではダメだ、と突き返されていた。スマートフォンで文面を写真撮影し、それをどこかに送って確認をとっていた。

 彼らとしても面子を保たなければ、私を解放できなかったのだろう。とはいえ、相手の都合のいいことばかりでは、どんな罪に問われるか、わかったものではない。そこで相手の意向と妥協点を探りながら文章を構成する。異様な労力に屈辱感が胸元から湧き上がる。この屈辱に先行きの見えない恐怖が私のトラウマに変わる。

 この直筆の文章に尋問形式の調書に指印させられて、ようやく解放された。午後9時前だった。カメラにあった写真データは全て消去された。外には街灯らしいものもなく、あたり一面が真っ暗だった。

翌日には120人超の人権派弁護士が一斉に身柄拘束

 写真を撮る自由さえない中国。執拗に罪を認めさせようとする地元警察。

 私がこの警察署に留め置かれた翌日には、中国全土で120人を超す人権派と呼ばれる弁護士たちが一斉に身柄を拘束されている。現地では「暗黒の金曜日」と騒がれた。その延長に香港の現状がある。先月29日にも、香港の民主派ネットメディア、立場新聞(スタンド・ニュース)は発刊が停止され、編集担当幹部ら7人が逮捕されている。

 オリンピック選手や関係者、報道陣も厳しい監視下に置かれることは目に見えている。

 米国をはじめ自由主義諸国は北京オリンピックの「外交的ボイコット」を表明している。日本はその言葉すら使わないが、閣僚を派遣しない方針を示している。だが、こんな体験をさせられた私の立場からすれば、もっと厳しい姿勢を示すべきだと考えている。いや、人権すら無視するような国ではオリンピックを開催するべきではないとすら思う。

 ◇

 まさに平和の祭典と銘打ったオリンピックを、人権監視・無視が日常でかつ民族弾圧を繰り返すこの国でやるべきではないでしょう。ただ習近平政権の権威発揚に利用されるだけで、何の意味もありません。

 青沼さんはその日に解放されましたが、数日あるいは数ヶ月にわたって拘束された日本人もいますし、未だに拘束を解かれていない人もいます。こんなことを日本が中国人に行えば中国はなんと言うでしょう。先ず間違いなく倍返し以上はして来るでしょう。

 コロナを世界に蔓延させた罪は計り知れないものがありますが、損害賠償は事実上無理だとは思います。ただそのコロナが収束に向かっても、海外旅行先は中国を外すべきでしょう。連行の危険が付きまといます。

 ビジネス関係者はやむを得ず訪問せざるを得ませんが、監視社会だと言うことをくれぐれも忘れないよう、細心の注意を払って行動すべきです。青沼さんのような体験を阻止するためにも。

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2021年10月20日 (水)

習近平中国:少数民族は「中華民族」帝国樹立の犠牲者

76c2a299fb6143ba95b9c52aa673d81eoriginal  中国は多くの民族からなる多民族国家ですが、習近平国家主席の目指す「中国の夢」は、「中華民族」という単独民族として描いています。今やGDPでは世界第2位となり、その強大な経済力で軍事力も増強し、最近になっていよいよ「中国の夢」実現への舵を切りました。

 しかしその中身は少数民族の弾圧と周辺国家・海域への威嚇と現状変更のもくろみで、甚だ迷惑な国家と成り至っています。目を世界に広く向ければ、食料やエネルギーの確保のため、一帯一路構想を打ち立て、融資を返済できない国からは、その投資先の独占使用権を得ようとするなど、覇権国家の様を見せつけています。

 この習近平中国の過去と現状、それと今後の狙いについて、その詳細を東大政治学研究科の平野聡氏が産経新聞に寄稿したコラムに見てみます。タイトルは『世界のモデルは日本?中華民族なる幻想』(10/8)で、以下に引用します。

 ◇

中国は公式見解で56の民族から成る国家だが、中国共産党を含むナショナリズムの歴史は、それを「中華民族」という名の「単一民族国家」としてまとめようとしてきた。

欧米諸国が新疆ウイグル自治区や香港での非人道的な弾圧を批判するのに対し、習近平国家主席は今年7月の中国共産党創建100年記念式典で「中華民族には5000年の歴史で形成した輝かしい文明がある。我々は主権を断固として守る。我々への圧力は絶対に許さない」と激しく反発した。

新疆ウイグル自治区で行われているのは、普遍的人権に照らして許されないジェノサイド(民族浄化)である。しかし、習政権にすればこれは弾圧ではなく、中国の安定を乱す者を排除して、人々の「発展の権利」を保障する「中国の人権」の挙であり、国家主権と「中華民族」の利益のためだという。

その具体的な端緒は、習主席が2014年5月に主宰した第2次新疆工作座談会で、新疆関連でしばしば起こる衝突や爆発事件を一律に「恐怖主義(テロリズム)・分裂主義・宗教極端主義」すなわち「三毒」によると規定し、徹底鎮圧する方針を立てたことによる。それが17年以後、同自治区のウイグル・カザフ族への容赦ない弾圧につながった。米国のラジオ・フリー・アジアをはじめ複数のメディアが伝えるところによると、「三毒分子」とレッテルを貼られた人々のうち、程度が甚だしいとされた者は刑罰に処され、軽いとされた者は「職業訓練センター」などと称する施設に収容され、身も心も完全に「中国化」するための中国語・愛国主義教育と強制労働を強いられている。

こうして新疆では非常に多くの人々が社会の表舞台から消され、明らかに異常な人口変動が起こっている。中国で最も権威ある統計「中国統計年鑑」によれば、自治区の総人口は17~19年にかけて2444万6700人から2523万2200人へと78万5500人も増加しているが、少数民族人口は1654万4800人から1489万9400人へ、なんと164万5400人も減少している。ウイグル・カザフ族が不自然な人口変動の犠牲となり、中国の多数派、漢民族が増えたことになる。

新疆の問題はまさに、「中華民族」ナショナリズムの歪みが起こした悲劇である。

近代的につくられた「中華民族」意識

しかし、そもそも「中華民族」は、どれほど実体ある概念なのか。いまの中国は、あたかも古代から「中華民族」団結の歴史があるように強調しているが、「中華民族」概念が生まれたのは20世紀初頭、清末の時代の話である。

それまで、かの地には「中国」「中華」という言葉はあったが、黄河中流で生まれた文明や王権の美称であり、国民意識による近代国家を示すものではなかった。清代も当初は、「中国」「中華」文明の地が、外来の騎馬民族である満洲人に支配されることへの屈辱が渦巻くばかりで、漢人も満洲人も同じ「中国」という国家の担い手、「中華民族」であるという認識はあるはずもなかった。

その意識に変化をもたらしたのは、19世紀以後の西洋列強や日本の勢力拡大である。とりわけ日清戦争の敗北は、それまで天下に冠たる文明の所在を自負していた清末のエリート層(その多くは漢人)に衝撃を与え、「中国は文明、または天下の中心であって、近代的な国家ではない」という実態を改めるよう迫った。清末を代表する知識人・梁啓超(リョウ・ケイチョウ)は「中国史叙論」を著し、過去の人々は天下の漠然とした広がりを知るばかりで、誰もが「中国」の名においてまとまる発想がなかったことを批判。そのうえで当時清に残されていた領域全体を「中国」と呼んで防衛し、その内側に住む人々に「中国」の意識を持つよう求めた。また、王朝・皇帝ごとの歴史ではなく、古今一貫した歴史ととらえることで「中国」への愛着も増すと考えた。

こうして、漢、満洲、モンゴル、チベット人や新疆のトルコ系の人々は、中国文化を受け容れて「中国人」になるよう方向づけられた。これが「中華民族」の始まりである。

モンゴルもチベットも、現代の新疆ウイグル自治区も、漢人や満洲人とは異なる文化と言語、歴史を持つ人々の地域で、清はこれらを緩やかに統治していたにすぎなかったが、清末以後の中国ナショナリズムは「中華民族」「中国」の名において、列強に対抗し追い越す近代国家を造り上げようとした。この意識が今日まで引き継がれている。

しかも、近代国家「中国」建設のモデルになったのは日本である。明治維新の中央集権で国民国家としての実を整えて近代化を進めた日本を単一民族国家ととらえ、範をとった。だからこそ、多民族国家でありながら「中華民族」の「単一民族国家」が目指された。そして「中国史」づくりに大きな影響を与えたのも日本だった。中国文明の歴史では、王朝ごとに歴史の語りが切り替わり、誰もが一貫した基準で歴史を認識することは困難だったが、日本は「漢土(から)」の歴史をひとつの流れで捉え、近代になると「東洋史」を表現していた。梁啓超は、そんな日本流の歴史認識を取り入れて「中国史」を創始した。

現代の中国は、しばしば戦前の日本のありかたを持ち出し外交で揺さぶりをかけるが、皮肉なことに、中国自身の歴史観は、日本人の歴史観に深く依存しているのである。

「中国の夢」は帝国の夢

「中国」という国家は清滅亡から100年余、少数民族の「中華民族」への同化を図り、圧迫してきた。改革開放の当初、少数民族を尊重する政策をとったこともあったが、同化と弾圧の流れは再び強まった。

いま習政権は「中国の夢」(China Dream)を前面に押し出すが、その根底にも「中華民族」の概念がある。「中国の夢」は「アメリカン・ドリーム」のように、自由な社会で個人が実現を目指す「夢」とはまったく異なる。「中華民族」が結束して圧倒的な富強を実現する「集団の夢」の中ではじめて、個人の夢も実現するという発想である。そして、列強によって奪われた「世界史の中心・主導者」としての地位を回復すべきだと叫んでいる。

彼らは、「没落しつつある米国に代わって中国が世界を導き、中国の恩恵が世界をあまねく包み込む」と本気で宣伝している。ワクチン外交はその典型例である。アフガニスタン問題で失敗した米国を嘲笑し、タリバン支援を申し出て一帯一路に組みこむことで、アフガンに安定をもたらすと説明するのも同じ意図から発している。欧米のように開かれた社会や自由・民主の価値観を強要するのではなく、中国と相手の国情を互いに尊重し、内政干渉をせず支援することで、結果的に中国の影響が広がれば良しとしている。

しかし周知の通り、無原則的な中国の援助は援助先の国を負債漬けにし、返済に窮した国から権益を得るという、帝国主義を彷彿とさせるものだ。中国のナショナリズムが弱肉強食の帝国主義を批判しながら、実のところ帝国主義ひしめく近代史の刺激により生まれ、今や自らが内外でその轍を踏んでいるのは歴史の逆説といえる。

 ◇

  日本の野党は、多様性を賞賛し、人権を擁護する立場にありながら、中国に対しては批判の声が小さいと思います。民間においても、日本弁護士連合会や各種人権団体が、日本の制度に盛んに口を出しますが、中国に対し批判声明を出したのを余り聞いたことがないように思います。

 その所為もあり、日本の一般国民の中国への警戒感はかなり弱いものがあります。衆議院選挙で重視したい政策や争点について、読売新聞の調査では外交や安全保障は60%の人が重視すると言っていますが、対中国外交に絞って調査すればどうであるかはわかりません。経済界など中国に大きく依存しているところは、むしろ中国との関係悪化を懸念しているでしょう。

 いずれにしろ今の習近平中国が、スターリン時代の強権的共産主義を目指し、毛沢東時代を彷彿とされる独裁国家を夢見ているのは間違いありません。今後の日本外交の対応戦略が試されます。国益に沿った判断を覚悟を持って下すことを望みます。

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2021年9月13日 (月)

ベトナムで民間人を大量虐殺、「なかったこと」にする韓国

2_20210913092001  慰安婦問題を誇張拡大さらには捏造し、日本に謝罪と賠償を求め続ける韓国。その韓国がベトナム戦争時犯した、ベトナム人への蛮行と虐殺。その後ベトナムの政治事情を利用し、ベトナムからの公式な謝罪と賠償要求がなかったことをいいことに、国内外に隠蔽し続けてきた韓国。

 近年になってこの問題を英国BBCが取り上げ、ライダイハン像の設置などへの取り組みを開始していますが、さらに民間レベルでの被害者の訴えを元に、ニューヨーク・タイムズも報道を開始しました。産経新聞ワシントン駐在客員特派員の古森義久氏が、JBpressに寄稿したコラムから引用します。タイトルは『ベトナムで民間人を大量虐殺、「なかったこと」にする韓国 被害者の訴えを放置、韓国の冷酷な対応をNYTが報道』(9/8)です。

 ◇

 米国の大手紙ニューヨーク・タイムズ(8月22日付)が、ベトナム戦争に参戦した韓国軍がベトナム民間人を大量に虐殺したことを韓国政府は今なお放置したままである、という趣旨の記事を掲載した。50年以上前の事件をいま取り上げるのは、ベトナム側の被害者が昨年(2020年)、韓国政府に対して賠償と謝罪を求める訴訟を起こしたことが直接的な契機のようだ。

 だがそれ以上に、米国にとって重要な同盟国と友好国の間に、関係悪化につながりうる深刻な事件が未解決のまま残されていることへの米側の懸念も指摘される。

 一方、本記事は韓国のあからさまな二重基準を示しているともいえる。韓国は日本に対して過去の行動への賠償や謝罪を求め続けながら、ベトナム戦争での民間人虐殺の罪を糾弾されてもなんら対応しないからだ。

韓国軍に家族を殺されたタン氏

 ソウル発のこのニューヨーク・タイムズの記事は、「ベトナム戦争の犠牲者たちは、韓国側が今も(虐殺事件に関する)回答を示す義務があると述べている」という見出しだった。

 グエン・ティ・タンという61歳のベトナム人女性が新たな訴訟を起こし、ベトナム戦争中に韓国軍に自分の家族を殺されたことへの賠償と謝罪を韓国政府に求める、という趣旨だった。この訴訟は2020年4月にソウルの裁判所に提起された。タン氏は「1968年2月にベトナム中部のクアンナム省で自分の母、姉、兄たちが韓国軍海兵隊の部隊に殺された」と訴え、自分自身も重傷を負ったと主張していた。

 2019年にタン氏はこの訴訟に先立ち、クアンナム省などの合計17村・102人のベトナム村民を代表して、この民間人殺戮事件の公式調査を始めることを求める請願書を、韓国政府に提出していた。韓国側の市民団体もタン氏の請願に協力した。しかし文政権がそれに応じなかったため、タン氏は2020年の訴訟に踏み切ったという。

 米国が公式に軍事介入してから、韓国はベトナム戦争で朴正煕政権下、米国の要請を受け、1960年代後半から1973年にかけて2個師団を主体とする合計5万人ほどの軍隊を派遣した。この韓国軍は、北ベトナム軍や南ベトナム解放戦線軍の攻勢が激しかった中部ベトナムに配備された。派遣された韓国軍将兵は1~2年で交替という例が多く、通算の派遣将兵は延べ32万人にも達した。

 ニューヨーク・タイムズの同報道によると、1968年2月12日、クアンナム省のフォン二ィ・フォンニュット村で、韓国軍海兵隊がベトナムの非武装の民間人に攻撃をかけ、少なくとも70人を殺した。韓国海兵隊が村での行動中に狙撃を受け、兵士1人が負傷したことがきっかけだった。韓国軍はその地域の民間人全体を敵視して殺傷した。昨年、訴訟を起こしたタン氏は当時8歳で、村に家族とともに住んでいたという。

 同報道は、この韓国軍によるクアンナム省での民間人虐殺は、当時、近くにいた米軍や南ベトナム政府軍によって裏づけられ、記録に残されていることや、その後の米国、韓国の民間団体の調査によって韓国軍によるベトナム民間人の殺害は合計9000人に達するとされたことをも伝えていた。

 今になって53年前の虐殺事件を大きく取り上げる理由は、ベトナム側の被害者の公的な抗議の動きが昨年の訴訟、一昨年の請願まではなかったことのほか、現在のベトナムは韓国との国交が1992年までなかったこと、今回のアフガニスタンの政権崩壊によって状況が似ているベトナム戦争が米国側官民で想起されたこと、などを挙げていた。

 さらに同報道は、韓国の文在寅大統領が2018年にベトナムの首都ハノイを訪問した際にベトナム戦争に言及して「不運な過去への後悔」という言葉を述べたが、韓国軍将兵によるベトナム人犠牲者に関してはまったく言及がなかったことを強調し、この問題がなお現在の韓国とベトナムの関係に影を投げかける可能性を示していた。

懸念される韓国・ベトナムの関係悪化

 米国にとって、韓国は年来の同盟国であり、ベトナムも中国抑止のパートナーとして重要な友好国となっている。バイデン政権ではカマラ・ハリス副大統領がこの8月下旬にベトナムを訪問し、中国の膨張を踏まえて両国の安全保障協力を強化することなどを合意したばかりだった。

 米国としては、ともに重要な安全保障のパートナーである韓国とベトナムの関係が、ベトナム戦争という遠い過去の出来事とはいえ、民間人の大量殺戮という非人道的な事件の未解決状態によって損なわれることを懸念するのは当然であろう。

 ベトナム政府はいまのところこの事件に関して公式の主張を述べていないが、共産党独裁の同政府が民間人のグエン・ティ・タン氏の韓国訪問や韓国政府への訴訟という対外活動を許すことは、暗に支援しているとも解釈できる。だからベトナム戦争でのこの事件は現在の国際関係にも複雑な影響をなお広げうるといえる。米国の主要新聞がこの事件をいま大々的に取り上げたことの背景には、そうした要素への警戒も絡んでいるわけである。

 ◇

 ベトナム戦争下における韓国兵士の蛮行については、このブログでも何回か取り上げていますが、日本に対して執拗に謝罪要求を続ける韓国が、日本軍の韓国慰安婦に対して行った行為(殆ど虐待などはありません)を遙かにしのぐ、虐殺にまで及んでいるのに黙殺するという、最悪の二重基準を持っていることは、韓国政府の性格をよく表していると言えるでしょう。

 この問題は過去のこととは言え、人道に反する象徴的な行為であり、中国のウィグル弾圧と同じレベルで扱うべき問題だと言えます。過去にもこのブログで取り上げましたが、NHKはこの問題をスペシャル番組として取り上げるべきだと思います。BBCにできてNHKにできないことはないはずです。日本の過去ばかり取り上げるのではなく。

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2020年10月 8日 (木)

想像を絶する中国当局のウイグル族への人権弾圧問題、日本のメディアも報道せよ

3_20201007174101  中国での少数民族の同化作戦はチベット、ウイグル、そしてモンゴルと留まるところを知りません。更には英国から返還された香港の、一国二制度の破壊につながる国家安全法の香港適用も、同化の流れの一つでしょう。やがてその手は台湾に向かうのは明らかです。

 実は旧満州に当たる、東北部の3省も、満州族と言うある意味少数民族ですが、他の民族とは違いそれほど目立ってはいません。恐らく「清」の4代皇帝康熙帝以降の漢族との同化政策がそうさせているのだろうと、ハルビン生まれで日本に帰化した、芥川賞作家の楊逸氏が述べています。

 その楊逸氏、自身の著書「わが敵習近平」の中で、ウイグルの悲惨な民族同化について述べています。俗に言われる「強制収容所」ですが、その中では想像を絶する民族弾圧とその浄化の実態が浮き彫りにされています。その著書の中から以下に抜粋、引用して掲載します。

51siuapd1jl 中国政府の狙いは「民族浄化」

中国当局は当初、「イスラムの過激思想を持つ者が対象」とし、「イスラムのテロと戦い、過激主義を防ぐ措置を取ることは、新盟地区全体の安定に役立つ」と説明していました。

しかし現在、収容所は自治区全体に広がっていて、収監はウイグル人やカザフ人などの宗教指導者、地域社会のリーダーとして活動してきた文化人や知識人などにも及んでいます。

中国には「鶏を裂くに牛刀をもってする」という諺がありますが、過激派のテロを防ぐために100万人以上を強制収容するのは、まさしくこれに当たり、ウイグル人のアイデンティティを根絶しようとする暴挙だと思います。

2017年、新疆ウイグル自治区の人民代表大会常務委員会では、「過激化除去条例」を可決し、施行しました。要するに「過激主義を事前に食い止める条例」で、字面だけを見れば「なるほど」と思えますが、その中に「過激思想の影響を受ける」として、禁止事項が列挙されています。

その中で「男性が非正常なひげをたくわえること」、「女性が公共の場で全身を覆うニカブや頭を隠すヒジャブを着用すること」などが禁止されているのです。イスラム教徒であるウイグル族にとって、男性がひげをたくわえるのは一人前の証拠ですし、女性が顔と手以外を隠すのはコーランの教えに基づく「女性のたしなみ」です。

つまりこれは、イスラム教徒から宗教的要素を除去して中国に同化させ、中国共産党に忠誠を示すように洗脳することが最終目的なのです。そしてこの条例が施行された途端に開始されたのが、「再教育」のための強制収容所にウイグル族を主体とするイスラム教徒を送り込むことでした。

非正常なひげを伸ばしているとされた男性、ヒジャブで頭を隠していると認定された女性、過激な発言をした者、子どもに中国政府の教育を受けさせない者などは、次々と強制収容所へ送り込まれ「再教育」という名の洗脳を受けさせられるのです。

理由もなく逮捕され、収容所送りに

ウイグル問題に詳しい明治大学の水谷尚子准教授は「週刊金曜日」(2018年12月14日号)で、こう記しています。

「例えばいま、在日ウイグル人に話を聞くと、必ず身内の誰かが拘束されている。そのくらい大規模に、強制収容所は展開しているのだ。さらに最近では、収容所近辺に火葬場が複数造られ、ネット上では「屈強な漢人火葬場職員」を募集していたことも確認されている」

そしてこの記事では、強制収容所から“奇跡の生還”を果たした人の証言も寄せられています。少し長くなりますが、趣旨を引用させていただきます。

それによれば、カザフスタン国籍を持つ当人が仕事のために新疆を訪れ、その後、両親の住むトルファンに行ったところ、突然、実家に現れた武装警官五人に、何の説明もなしに手足を縛られ、拘束されたそうです。それから釈放されるまでの八か月間、「再教育センター」での収容生活を語っています。

それによると、黒い頭巾を被せられたまま連行され、最初に連れていかれたところで血液検査と臓器検査を含む身体検査が行われたそうです。

中国ではかねてから「囚人の臓器売買」の噂が絶えず、「新疆はその大きな供給源」という説もあります。この人も「私の臓器が……」と、不安に駆られたそうですが、幸い、それはされずにすみました。

そして、その後の四日間は拷問具に座らされ、両手両足を鎖で繋がれたまま、尋問を受けたといいます。拷問も伴ったようです。尋問の趣旨は、

  • 新疆独立運動を図ったことはないか。
  • テロ行為に加担したことはないか。
  • テロリストを擁護したことはないか。

というものだそうです。否定し続けると別室に連行され、全身を警棒で殴られる拷問が、何日も続き、拷問に耐えられず罪を認めてしまうと、おそらく死刑を言い渡されてしまうのでしょう。

収容所の一日は、深夜三時起床で、四時半から六時まで「革命歌」の練習、その後七時まで中国国旗の掲揚、そして七時半から蒸しパンに野菜スープかお粥の朝食。八時からお昼まで洗脳教育。昼食をとって午後も政治教育……。凄まじいのは、夕食の後の自己批判、もしくは他者批判です。

「私はウイグル人、イスラム教徒に生まれて悪かった。私はウイグル人でもカザフ人でもイスラム教徒でもなく党の人であるべきだった。自分たちは党があってこその存在です」

と、自己批判させられたそうです。これを読んで私は、子ども時代に「下放」させられたときの恐怖が蘇ってきました。そして寝るのは深夜0時半頃とのこと。三時起床なのですから、ゆっくり寝ている間がありません。おそらく共産党は、朝から晩まで拘束の中に身を置かせることによって、個人の思考の自由を奪い、ロボットのように従順な人間を作り出そうとしているのでしょう。

拷問によって命を落とす人も後を絶たないそうです。冬場、裸足で水の上に立たせ、身体に水を浴びせ続ける拷問を課し、それでも反抗的な態度が収まらないときは、天井から両手を吊るされて、徐々に汚水の池に首まで浸からせる拷問によって、命を落としていくところを、その人は目撃したそうです。

この人がいた部屋は、食事、学習、睡眠、排泄のすべてがそこで行われ、光の差し込む小さな窓が一つあるだけ。部屋は12平方メートルだそうですので、四畳半よりももっと狭い。そんな部屋に何人も詰め込まれていたというのです。空気は汚く、凄まじい悪臭が漂っていたそうです。

狭い部屋に何人もが暮らしているので、全員が一斉に横になれない。交代制で代わる代わる寝ていたといいますが、おそらく膝を抱いて寝るのがせいぜいなのではないでしょうか。

食事前には全員が一斉に立ったまま、「国家に感謝、習近平主席に感謝、共産党に感謝」と唱えてからでないと、食事にありつけないということも記述され、しかも、豚肉がタブーのイスラム教徒に、強制的に豚肉を食べさせるそうです。職員たちは「豚肉は美味しいだろう」とせせら笑ったそうですが、食事に豚肉が入っているのがわかっていても、食べざるを得ない。食べなければ、死に至るほどの拷問が加えられるし、食事をとらなければ餓死する道が待っているだけだからです。

また、体調を崩しても、医療処置は一切ない。それどころか、わけのわからない薬を無理やり服用させられることもあるそうです。おそらく「薬物実験」なのでしょう。薬のせいでひどい下痢をしたり、意識を失っても、そのまま捨て置かれるそうです。

「臓器提供」の的にされたウイグル人たち

これは少し前の記事ですが、その後、こうした惨状はますます進んでいると考えてもよいでしょう。収容所施設は、共産党が言うように、決して「職業訓練施設」ではありません。中国共産党は、「民族浄化」を達成するためには手段を選ばないでしょう。とてつもない恐怖を感じます。

収容所に入れられなくても、社会の中での締め付けが、ますます厳しくなっているという話も聞こえてきます。ウイグル人は、実質的に自治区の外に出るのを禁じられています。街のいたるところに顔認証カメラが設置され、多くの場所に立ち入りが禁止されています。違反しようものなら、即、強制収容所送りです。

また、平和に暮らしているウイグル人家族の夫を強制収容所に送って、残った奥さんを漢族の男と強制再婚させるという例も、多数耳にしました。

中国政府は「一帯一路」政策を進めていますが、それを実現するには、中国と中央アジアの間にまたがる新疆ウイグル自治区のウイグル族が邪魔だと考えていて、ウイグル族を“抹殺”して、「漢族の国家」にしたいという思惑があるのだと思います。

また「臓器移植」も問題です。収容所に収監した後、個人の身体の生体情報などを調べて記録し、必要であれば連れ出して生命を抹殺し、臓器を摘出すると言います。

先ほどの記事でも、「同じ部屋の入が毎週何人か呼び出され、そのまま帰ってこなかった」と記されています。いなくなった人がどうなったか、誰にもわからないそうです。

中国では、臓器移植が産業として成立していて、中国国内の高官たちに移植されているだけでなく、海外の要人にも提供されていると言われています。

一説には、前の国家主席だった江沢民が、94歳にして元気でいるのは、心臓、腎臓を何度も移植したからだという説もあります。江沢民の長男、江恒も腎臓移植手術を受けています。また、前副主席の王岐山も、そうらしいのです。

臓器移植に関しては、供給源はウイグル人だという説が強いのですが、宗教集団として当局から活動を禁止された「法輪功」のメンバーも、強制的に隔離されて供出させられているという話もあります。

いずれも確証のある話ではありませんが、「そうあってもおかしくない」と思えるほど、中国社会は闇の中にあります。

ちなみに、インターネット上に中国の刑務所関係者からの「臓器価格表」が流出しています。

話を戻しますが、国際社会は、この強制収容書を含めた人権侵害を取り上げ、批判を繰り返しています。アメリカでは昨年の12月「ウイグル人権政策法案」が採択されました。国務省に専門のポストを新設して、中国の人権侵害を調査するように求めたものです。EUも同様の懸念を表明しています。しかし中国はこれを認めないばかりか、「内政干渉だ」と、アメリカとEUを激しく非難しています。

こうした弾圧は、明らかに「人道に対する罪」で、決して社会の理解を得られないでしょう。イスラム諸国からは「イスラム弾圧」と思われる危険もあります。その結果、テロ撲滅どころか、新たなテロを誘発する可能性もあります。

百歩譲って、中国の言い分が正しいのだとしたら、新疆の現状をオープンにして、例えば赤十字とか、国際的調査視察団の現地視察を受け入れるべきです。人権問題にしてこれだけの問題を、「自国内のことだから」という理屈で隠し通すことは、国際的に認められないことなのです。

 先月イギリスのドミニク・ラーブ外相は「中国西部の新疆ウイグル自治区で「おぞましく、甚だしい」人権侵害が起きているとして、中国政府を非難するとともに、関係者への制裁措置もあり得ると表明しました。」

Maxresdefault_20201007174201  また以前にも、昨年アメリカのポンペオ国務長官も「新疆ウイグル自治区でのウイグル族の大量拘束を強く批判し「現代における最悪の人権の危機が起きている。まさに今世紀の汚点だ」と述べています。ウィグル人権法案も可決されました。

 それに対し日本の政府は今一つ歯切れはよくありません。このブログで何度も述べているように、経済を握られている弱みが、表立った批判ができない大きな壁となっているのでしょう。

 いずれにしろその実態を、まず日本国民に知ってもらうことが重要です。実は終戦直後、日本兵も極寒のシベリアの強制収容所で、同様な扱いを受けていますが、これもその詳細は報道されていないと思います。NHKは731部隊や台湾の併合時代を捏造して伝えることはしても、日本人がひどい扱いを受けたものはあまり興味がないようです。通州事件もしかりです。

 とにかく日本の左派系のメディアは、日本の施政のミスは過去も現代も針小棒大に取り上げ、批判しますが、こと中朝露に関する蛮行は素通りするようです。ダブルスタンダードの極みですね。

 それを打開するとっかかりとして、NHKはこの中国人の蛮行であるウイグルの実態を取り上げるべきでしょう。ついでに韓国兵の蛮行のライダイハン事件や、ソ連時代のロシアの蛮行、シベリア抑留と強制労働も、NHKスペシャルでぜひ取り上げて欲しい。そうでなければ受信料は絶対に払いたくありませんね。

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