総選挙

2021年11月 6日 (土)

野党共闘でも「立憲民主党が惨敗」した「本当のワケ」

6330989  立憲民主党は先月末の衆議院選で政権交代を訴え、共産党を加えた野党共闘で臨みました。事前の、議席を大幅に伸ばすという予想に反し、10議席以上を減らし敢え無く敗北しました。

 その原因について、様々な意見がありますが、週刊現代の記者の小川匡則氏が、現代ビジネスに寄稿した記事を取り上げます。タイトルは『枝野幸男よ、さらば…! 野党共闘でも「立憲民主党が大惨敗」した"本当のワケ”  総選挙の「舞台裏」で起きていたこと』で、以下に引用して掲載します。

 ◇

「無敗の男」が敗れた

10月31日午後10時6分。中村喜四郎の敗北が伝えられると陣営には暗い雰囲気が漂った。

「地域を挙げて懸命にご支援をいただいたにもかかわらず、残念ながら一敗地に塗れる結果になってしまいました。しっかりとした結果を出せなかったことは私自身の不徳の致すところと深く反省し、お詫び申し上げます」

茨城7区の中村喜四郎は支援者を前にこう語った。15回目の選挙にして初めての敗戦の弁であった。

敗北が決まり、支援者を前に挨拶をする中村喜四郎

最大の敗因は保守系無所属の立場から立憲民主党に移ったことだろう。

「『立憲民主党なら応援できない』といろんな人に言われた。それに、野党に移ってから県議は1人(息子の中村勇太県議)を除いて全員自民党になった。喜四郎さんのおかげで当選した県議すらも向こうについた。離れた票を埋められなかった」(中村陣営選対関係者)

この4年間、立憲民主党は「大きな塊を作る」として国民民主党との合流、共産党との連携で「野党候補の一本化」に努めてきた。「1対1ならば与党に勝てる」という戦略だった。

投票日の午後には「自民党単独過半数割れ」の可能性が伝えられ、一定の成果が出るかと思われた。しかし、「野党共闘」の効果は限定的だった。

立憲民主党は96議席に終わり、選挙前の109議席から13議席も減らす「惨敗」に終わった。

枝野辞任へ

もともと立憲民主党内では「小選挙区では上手くいけば30くらい増やせるかもしれないが、比例は前回立憲と希望の党で獲得した議席から大きく減らすことは確実。立憲自体の人気がないからだ。現有議席を維持できれば良い方なのでは」(中堅議員)という冷静な見方もあった。それにしても、ここまで減らすとは想定外だっただろう。

「現有議席を下回る大変残念な結果となりました。ひとえに私の力不足です。新しい代表のもと、新しい体制を構えて来年の参院選挙、そして次の政権選択選挙に向かっていかなければならないと決断いたしました」

選挙戦を終えた枝野代表は11月2日に開いた執行役員会の冒頭で辞任を表明した。

野党共闘の効果が全くなかったわけではない。秋田2区では前回約1700票差で勝利した元法務大臣の金田勝年が、今回は立憲民主党の緑川貴士に約8000票差をつけられて敗れた。

金田の得票は前回より900票程度減らした一方、緑川は8700票近く増やした。前回共産党が獲得した1万3000票余りの多くが乗ったとみられる。

金田に野党共闘の影響はあったかと尋ねると、「猛烈にあった。共産党の票が相手に乗った」と認めた。

立憲民主党への期待がまったく伸びなかった…

同様に野党候補が一本化して逆転勝利したのが前回は共産党に加えて社民党も候補者を出していた福島4区だ。前回約1100票差で敗れた立憲民主党の小熊慎司は「(前回8000票取っている)社民党が合流し、その票は確実に入った」としながらも、「前回も勝っている1区の金子恵美さん、3区の玄葉光一郎さんがともに票差を詰められている」と指摘した。

前回、共産党が候補者を出さなかったことも手伝って小選挙区で勝利した辻元清美(大阪10区)、川内博史(鹿児島1区)、黒岩宇洋(新潟3区)はいずれも比例復活すらできずに落選した。これは立憲民主党の党勢が全く上向かなかったことを示している(黒岩は前回無所属で当選)。

枝野代表の埼玉5区も同様に、前回も共産党が候補者を擁立しなかった。ところが前回、牧原秀樹に4万票以上つけていた差が今回は6000票差まで詰められ、日付が変わってからようやく当確が出る苦戦ぶりだった。

「立憲民主党と共産党に私たちは負けるわけにはいかないんです!この組み合わせに負けたら日本は再びあの悪夢のような時代に逆戻りしてしまいます!」

10月21日、大宮駅西口に駆けつけた安倍晋三元首相はこう叫んだ。「共産党と一緒にやっている勢力に政権を任せるわけにはいかない」という主張は安倍に限らず各地の自民党・公明党の候補者が叫んでいた。

組織力で劣勢区を次々ひっくり返した自民党

牧原の元には岸田首相や菅前首相、小泉前環境大臣ら大物が連日駆けつける攻勢で差を縮め、枝野は最終日最後の演説は大宮に戻らざるを得なかった。党勢の低迷に加え、自民党は組織力を発揮していた。

小泉進次郎は激戦区の東京23区に2日間も入り勝利に導いた

過去4回連続で比例復活当選を果たしながらも今回は初めて落選となった立憲民主党の前職・今井雅人は選挙戦をこう振り返る。

「10月10日頃の情勢調査ではこっちが3ポイントほど勝っていた。それで自民党に火がついてしまった。組織をフル回転させた引き剥がしがすごかった。県連からの引き締めが始まり、数多くいる地方議員が全力で動いた。こんなことは過去にないことだった。

ここ(岐阜4区)のような地方では町内会ごとにコミュニティができているが、その町内会単位で『共産党と組んでいる今井に入れていいのか』と訴えて回っていた。引き剥がしの口実に野党共闘が使われた面はある。その上で岸田首相や閣僚級が何人も応援に入ってきた」

岐阜4区では前回と有効投票数はほとんど変わらなかった。前回1万8000票余りを獲得した共産党は候補者を降ろしたが、今井の得票は約1000票減少した。その一方、自民党の金子俊平は3000票以上積み増し、前回約1万5000票の差が1万9000票以上に広がった。

今井の惜敗率は82%。立憲民主党には惜敗率90%以上の候補が32人もいた。自民党は終盤に重点区として30の接戦区をテコ入れした。そのほとんどを逆転した結果、「単独過半数割れ」の危機を脱することに成功した。

今井は「自民党の底力はすごい。自分が10年以上かけて一生懸命積み上げてきたものがわずかほんの2週間でひっくり返されてしまった」とうなだれる。

有権者は「自民党に代わる選択肢」を求めていた

では、自民党が積極的に支持されたのかというとそうではない。

「非立憲・共産」野党の勢力が伸ばしたからだ。

日本維新の会は自民党と対決した大阪15の選挙区で全勝。比例も含めて41議席と選挙前の11議席から大幅に増やした。兵庫でも多くの選挙区で「自民党に代わりうる政党」として認識され始め、兵庫6区では勝利した。

さらに、「小選挙区全員当選」を目標に掲げていた国民民主党は「厳しい」と言われていた前回比例復活の浅野哲(茨城5区)も含めて全員当選を果たした。さらに比例でも5議席を獲得し、結果的に選挙前の8を上回る11議席を獲得した。福島伸享(茨城1区)、米山隆一(新潟5区)、北神圭朗(京都4区)、仁木博文(徳島1区)、緒方林太郎(福岡9区)、吉良州司(大分1区)と過去に民進党の党籍を持っていた野党系無所属候補が当選を果たしたことも注目される。特に北神と緒方は共産党候補が出る中で自民党候補に1万5000票以上の差をつけて勝利した。これは「野党共闘」以上の期待感を有権者から得られたからだろう。

もう一つ今回の選挙で目立ったのは「世代交代」である。

投票に行かない高齢者

立憲民主党では過去3回の厳しい選挙に勝ち抜いてきた小沢一郎(79歳)、中村喜四郎(72歳)、篠原孝(73歳)、中川正春(71歳)が敗れた。いずれも「選挙に強い政治家」として名高かった。

自民党でも野田毅(80歳)、原田義昭(77歳)、三原朝彦(74歳)、山本幸三(73歳)、甘利明(72歳)、塩谷立(71歳)、ら70代のベテラン議員が次々と敗れた。これは「現状を変えて欲しい」という有権者の強い声と見るべきだろう。

ベテラン勢は二階俊博、麻生太郎など一部の候補者以外は苦しい選挙戦となった。13選を決めた衛藤征士郎(80歳、大分2区)は公示前から「新人議員並みに選挙区を回っていた」(自民党関係者)というほどの危機感で活動していたが、それでもわずか654票差の薄氷での勝利だった。

前回の1万9000票差から大幅に詰められた衛藤はこう振り返る。

「この選挙区では浮動票はほとんど私に入らない。選挙で勝つには保守票を固めることが最重要だが、今回はコロナの影響で10回やる予定だった個人演説会が3回しか開けなかったのが痛かった。結果、投票に行かない高齢者を多く出してしまった」

強固な後援会を誇るベテラン議員ほど、後援会の高齢化やコロナ禍での活動量の低下といった影響を強く受けた面もあるようだ。

幹事長だった甘利明、若宮健嗣万博大臣も野党共闘の前に敗れた

「野党がまとまれば自民党に勝てる」

今回の選挙では、野党がこの数年ずっと主張していたこの戦略の見直しを国民が迫ったものだ。

「政権交代可能な野党」はできるのか

国民民主党の玉木雄一郎代表は選挙結果を受けての記者会見で、立憲民主党との今後の関係について釘を刺した。

「我々は改革中道。自衛隊が違憲だとか日米安保がダメだとか言っているところとは政権は共にできない。そこと立憲民主党がどういう関係を再構築されるのかをよく見定める」

「野党が大きな塊を作る」という方向に進むには立憲民主党の路線変更が不可欠になった。

どういう路線で「政権交代可能な野党」を作るか。それがこれから始まる代表選の争点になる。今回示された民意を読み解き、「国民の声を聞く」ことができるのかにかかっている。

 ◇

 天皇制を否定し、日米安保を破棄すると言った、日本の主権や国体を否定する共産党と組んだことが、やはり国民に拒否感を抱かせたと同時に、事前の予測で過半数割れもあると言った自民党が、全力でその劣勢を跳ね返したことが大きな要因でしょう。

 しかしその自民党も議席は減らしています。大物議員も落選しています。自民党の古い負の部分も見逃されたわけではありません。そして立憲民主党、自民党の減らした議員の数は、是々非々の野党、日本維新の会に取って代わった、と言うことでしょう。

 共産党、社民党というこれも古い体質や理念の野党や、れいわ新選組という「バラマキ」野党は、消滅した方が日本のためになると思います。そして立憲民主党も代表が替わり、「何でも反対」で「政策なし」の野党から、真に国民のための提案と議論の野党にならなければ、これ以上の党勢拡大はまず無理でしょう。
 
 それでもやはり、国のため、国民のために与党と議論できる健全な野党というものは必要です。今後そうした野党の塊ができてくれば二大政党へ足がかりとなり、日本の政治も安定するかも知れません。ただ多党の存在が常態化している日本で、それがこの国の風土に合っているのかは分かりませんが。

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2021年10月30日 (土)

自民単独過半数を維持できるか、与野党激突の衆院選

2021b   「来年のことを言うと鬼が笑う」ではないですが、あすの衆議院選挙の結果は神のみぞ知る、と言うことでしょうか。しかし新聞各社や各種メディアは、世論調査をして様々な予測を立てています。私の家にも電話調査が舞い込んできました。

 まあ蓋を開けるまでは結果は分かりませんが、各種世論調査の結果は「自民苦戦」「自民過半数を維持できるか」、と言うところでは一致しているようです。現代ビジネスに公開した、ジャーナリストでインサイドラインの編集長の歳川隆雄氏のコラムが、そのあたりの様子を伝えています。タイトルは『岸田首相、最後の訴え…自民「単独過半数割れ」で迫られる重大な「決断」』(10/30)で、以下に引用掲載します。

 ◇

大手メディアの予測を大別すると

10月31日投開票の第49回衆院選はいよいよ待った無しとなった。今回の衆院選の焦点は報道各社が報じるように、徳俵に足がかかった自民党が何とか堪えて単独過半数(233議席)を維持できるのかどうかである――。

日本経済新聞の終盤情勢調査(26~28日実施)の議席予測は、未公表だが以下の通りである。自民党:231議席(選挙区164+比例67、以下同じ)、公明党:33議席(8+25)、立憲民主党:136議席(85+51)、共産党:13議席(1+12)、日本維新の会:33議席(14+19)、国民民主党:7議席(5+2)、社民党:1議席(1+0)。自民が単独過半数に届かないというものだ。

大手メディアの予測を大別すると、NHK、読売新聞、日経新聞は「自民苦戦、立憲増」であり、朝日新聞、共同通信が「自民そこそこ、立憲伸び悩み」である。つまり、各社の調査数値と票読みが真っ二つに分かれて、分析と評価が難しい総選挙なのだ。

読売新聞(29日付朝刊)は1面トップに終盤情勢調査(26~28日実施)を基に「自民単独過半数は微妙―小選挙区4割が接戦―立民増、維新勢い保つ」の見出しを掲げたことで分かるように、自民に対し厳しい見立てを紹介している。

ここで筆者は敢えて、独自の予測値を挙げてみたい。自民236、公明31、立憲138、共産15、維新30、国民7、社民1、れいわ1―である。競馬の予想屋ではないので当たった、外れたと騒ぐつもりはないが、筆者の見立ては自民が辛うじて単独過半数割れを回避できるという読みである。

「東京首都圏で大苦戦」は事実か

それにしても自民党が「東京首都圏で大苦戦」という見立ては、以下に紹介する事実からも推量できる。

甘利明幹事長は26日以降の日程をすべてキャンセルして自分の選挙区・神奈川13区に張り付くことを余儀なくされたのだ。元東京地検特捜部検事の郷原信郎氏が主宰する『神奈川モンダイ』で「投票用紙に『甘利明』と書くべからず!この男に投票してはいけない3つの理由」などネガティブキャンペーンを大展開している。結果、「甘利、太(栄志=立憲新人候補)と接戦に」(日経新聞情勢分析の見出し)なっている。

次は岸田首相の選挙戦最終日(30日)の遊説である。まさに大苦戦中の東京22区→神奈川14区→東京23区→神奈川7区→東京5区→同6区→同1区→同3区の順に回り、そして東京・品川区の大井町駅前(りんかい線・京浜東北線・東急大井町線)で最後の訴えを行う。東京3区は、自民現職の石原宏高候補(当選4回)が立憲現職の松原仁候補(7回)と生死を賭けてデッドヒートを繰り広げている。

かくも厳しい終盤戦なのだ。万が一、自民単独過半数割れ・甘利幹事長敗北に直面すれば、岸田首相は31日深夜、重大な決断を迫られる。それは11月1~2日に英グラスゴーで開催される国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)首脳会合出席を断念することだ。

岸田氏は26日に出席を表明しており、議長であるボリス・ジョンソン英首相との首脳会談も決まっている。2日早朝に出発し僅か6時間半滞在の0泊2日の強行日程であるが、外交当局は現在もジョー・バイデン米大統領との初顔合わせの可能性を探っている。

さらに10月第3週後半から嶋田隆首相政務秘書官を中心とする官邸官僚と木原誠二官房副長官(政務)、村井英樹首相補佐官(特命担当)などが準備していた首相スピーチが宙に浮いてしまうことだけは避けたい岸田官邸は、単独過半数維持に向けて半ば祈るような気持ちだという。

明日31日午後8時に投票は締め切られて、直ちに投票箱開けが始まる。報道各社の世論調査・議席予測を俯瞰すると、「読売・日経」対「朝日・共同」の戦いとなった。どちらに軍配が上がるのか、開票後の楽しみが一つ増えた。

 ◇

 もちろん自民党がわずかに過半数を下回っても、連立を組む公明党の議席を足せば過半数は確保できます。しかしそれでは今以上に政策に公明党の意向を強く反映せざるを得ず、折角高市早苗氏を政調会長に選んだ効果も半減されるでしょう。

 ここは何としてでも単独過半数を維持するよう、最後の踏ん張りを見せて欲しいと思います。それにしても国民の多くは共産党と組んだ立憲民主を、本当に期待しているのでしょうか。甘い言葉にかすんでしまった国民の政治の目を、しっかり覚ますように、自民党は今以上に、なぜ与党が良くて野党が駄目なのかを、丁寧に説明をしていくことが肝要だと思います。

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2021年10月22日 (金)

高市早苗政調会長:“怒涛の選挙遊説”

Unnamed-1   衆議院選挙が19日公示され、各陣営が全国で熱戦を広げています。自民党も単独過半数を目指し、公認候補者は必死に戦っていますが、野党協力もその効果がでつつあり、結果がどう出るか予断を許しません。メディアによって、その予測には少し違いが出ているようです。

 ところで自民党の新政調会長に就いた高市早苗氏、各地を遊説し存在感を示しています。それについて夕刊フジが報じた記事を引用します。タイトルは『高市早苗政調会長“怒涛の選挙遊説” 「党内屈指の保守派」として知名度…北ミサイルにも毅然コメント 夕刊フジ記者が公示日に密着 』(10/20)で、以下に掲載します。

 ◇

 自民党の高市早苗政調会長が、衆院選(31日投開票)でも強い存在感を発揮している。総裁選で「党内屈指の保守派」として知名度を高め、全国の選挙区から応援依頼が殺到しているのだ。公示日の19日は、東京や埼玉の選挙区を駆け回り、多くの聴衆が押し寄せた。怒濤(どとう)の1日に密着した。 (報道部・松村友二)

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 「北朝鮮が今朝、ミサイルらしきものを(日本海に)発射しました。官邸も防衛省も大変な状況です。日本の周りに存在するリスクに、しっかりと対処しなければ、私たちの命も暮らしも守れません」

 高市氏は19日午前11時すぎ、雨のあがったJR綾瀬駅東口(東京都足立区)でマイクを握り、100人以上の聴衆に向かって、国民の生命と財産を守り抜く覚悟を訴えた。

 聴衆からは、「そうだー」「頑張れー!」などと声が飛んだ。

 高市氏は7日に、千葉県北西部を震源とする地震があり、東京23区でも震度5強の強い揺れを観測したことから、国土強靱(きょうじん)化の重要性も説明し、自らを「日本を守る高市早苗」と訴えた。

 演説後には、集まった有権者らとの肘タッチや写真撮影に応じた。

 記者が合間に意気込みを聞くと、こう語った。

 「今日から選挙戦スタートです。12日間、全国を駆け回ります。1人でも多くの同志を勝たせたい」「ただ、(応援演説で地元入りできず)自分の選挙区がすごく心配」

 高市氏は同日昼すぎ、東武スカイツリーラインの獨協大学前駅西口(埼玉県草加市)に姿を見せた。到着に気付いた聴衆の多くがカメラを向ける人気ぶりで、200人以上が演説に注目した。

 「『いの一番(に駆け付けてくれた)』って紹介されたんやけど、2番目(=この日の2カ所目)」と、コテコテの関西弁で話すと、その気さくさに会場は大盛り上がり。

 そのうえで、新型コロナウイルスの反省点として、日本のサプライチェーンの脆弱(ぜいじゃく)性を指摘し、「昨年1月時点で、マスクの7割は中国から輸入していた。注射器や人工呼吸器など(も不足した)。生活、医療、産業に必要な物資を、国内で調達できる態勢を作っていく。これが力強い日本を作る第一歩です」と訴えた。

 野党共闘について、「立憲民主党と共産党が組んだが、旧民主党政権の『内政と外交の混乱』を繰り返してはいけない」と語ると、この日一番の拍手喝采を浴びた。

 演説後には、人だかりができ、記念撮影だけでなく、即席のサイン会まで行われた。人々からは「高市さん見れたー」「写真撮れたー」といった声が聞かれた。

 その後、JR桶川駅前(埼玉県桶川市)での応援演説を挟んで、同日午後5時すぎには、東京都江戸川区で、自民党候補の出陣式に参加した。

 同区は、区域の7割以上が「海抜0メートル」のため、高市氏は防災に財源を充てる重要性を語った。

 さらに、小松菜の発祥地であることを挙げ、農林水産技術の海外展開が投資になると訴えた。

 すっかり、「選挙の顔」となった高市氏。6時間ほどで約100キロを移動した公示日だった。

 ◇

 高市早苗氏についてはこのブログでも再三取り上げていますが、経済強靱化計画と銘打って、経済成長と安全保障に力点を置き、野党がさんざん強調する分配についても、その原資を強い経済がなければ調達できない、当たり前のところに政策の原点を置いているところに強く共感します。

 新型コロナウィルス感染症という未曾有の疫病のため、デジタル化の遅れなど様々な日本の弱点が顔を出し、感染拡大を招いてしまった責任をつかれて、今回の選挙では与党はかなり守勢に立たされてしまいましたが、是非過半数を確保し、少しでも上積みがはかれるよう、頑張って欲しいと思います。

 野党はコロナの感染拡大を政府の責任にしていますが、もし野党が政権を担っていたら、もっとひどいことになっていたと思いますね。今後とも今の野党には任せられない。これははっきり言えると思います。なぜなら彼等からは「政権批判」の声しか聞かれず、一体この日本をどうしていくのか具体的な政策が見えないからです。そこには安倍元総理がかつて指摘した「悪夢」しか見えません。

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